JP3396706B2 - 静電塗装用摩擦帯電ガン - Google Patents
静電塗装用摩擦帯電ガンInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、粉体塗料を摩擦によ
って帯電させる静電塗装用の摩擦帯電ガンに関するもの
である。
って帯電させる静電塗装用の摩擦帯電ガンに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】摩擦帯電ガンは、非導電性樹脂製の帯電
チューブを有し、この帯電チューブ内を高速で粉体塗料
を通過させて、粉体塗料と帯電チューブとの摩擦によっ
て粉体塗料を帯電させるものである。従来、粉体塗料と
非導電性樹脂との接触効率を向上させるために、帯電チ
ューブを内管と外管の二重管にして、内管と外管の間の
空間に、粉体塗料を通過させるようにしたものがある。
チューブを有し、この帯電チューブ内を高速で粉体塗料
を通過させて、粉体塗料と帯電チューブとの摩擦によっ
て粉体塗料を帯電させるものである。従来、粉体塗料と
非導電性樹脂との接触効率を向上させるために、帯電チ
ューブを内管と外管の二重管にして、内管と外管の間の
空間に、粉体塗料を通過させるようにしたものがある。
【０００３】摩擦帯電ガンは、非導電性樹脂との摩擦に
よって粉体塗料を帯電させるものであり、粉体塗料が帯
電した電荷と等量の逆極性の電荷が帯電チューブの壁面
に発生する。このため、粉体塗料を連続して帯電させる
には、粉体塗料と帯電チューブの壁面との摩擦により発
生、蓄積される帯電チューブの壁面の電荷を速やかに逃
がす必要があり、従来、帯電チューブを形成する内管内
部と外管外部に、導電性塗料や導電材料（例えば、鉄、
アルミ）からなる導電層を形成し、この導電層から帯電
チューブ内に蓄積される電荷を逃がすようにしている。
通常、帯電チューブは、ポリテトラフロロエチレン等の
弗素樹脂によって形成され、粉体塗料としてはエポキ
シ、アクリル、ポリエステル等が使用されているので、
粉体塗料は正に帯電し、帯電チューブは負に帯電する。
このため、通常、帯電チューブの導電層に、アース線を
接続し、このアース線を経て帯電チューブの電荷を除去
している。
よって粉体塗料を帯電させるものであり、粉体塗料が帯
電した電荷と等量の逆極性の電荷が帯電チューブの壁面
に発生する。このため、粉体塗料を連続して帯電させる
には、粉体塗料と帯電チューブの壁面との摩擦により発
生、蓄積される帯電チューブの壁面の電荷を速やかに逃
がす必要があり、従来、帯電チューブを形成する内管内
部と外管外部に、導電性塗料や導電材料（例えば、鉄、
アルミ）からなる導電層を形成し、この導電層から帯電
チューブ内に蓄積される電荷を逃がすようにしている。
通常、帯電チューブは、ポリテトラフロロエチレン等の
弗素樹脂によって形成され、粉体塗料としてはエポキ
シ、アクリル、ポリエステル等が使用されているので、
粉体塗料は正に帯電し、帯電チューブは負に帯電する。
このため、通常、帯電チューブの導電層に、アース線を
接続し、このアース線を経て帯電チューブの電荷を除去
している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
摩擦帯電ガンにおいて、粉体塗料に安定して電荷を供給
して、効率的に帯電させるには、帯電チューブの壁面で
発生した粉体塗料と逆極性の電荷を、できるだけ瞬時に
導電層を通じて逃がす必要がある。
摩擦帯電ガンにおいて、粉体塗料に安定して電荷を供給
して、効率的に帯電させるには、帯電チューブの壁面で
発生した粉体塗料と逆極性の電荷を、できるだけ瞬時に
導電層を通じて逃がす必要がある。
【０００５】ところが、帯電チューブは非導電性の樹脂
材料によって形成され、厚みがあるために、帯電チュー
ブの壁面で発生した電荷を、スムーズに取り除くことは
難しい。
材料によって形成され、厚みがあるために、帯電チュー
ブの壁面で発生した電荷を、スムーズに取り除くことは
難しい。
【０００６】帯電チューブを形成する内管と外管の厚み
を薄くして帯電チューブの壁面で発生した電荷を、導電
層に流れやすくしてもよいが、帯電チューブの厚みを薄
くすると、帯電チューブ自体の強度を維持できなくなる
ため、薄くするにも限度がある。
を薄くして帯電チューブの壁面で発生した電荷を、導電
層に流れやすくしてもよいが、帯電チューブの厚みを薄
くすると、帯電チューブ自体の強度を維持できなくなる
ため、薄くするにも限度がある。
【０００７】そこで、この発明は、帯電チューブの肉厚
を薄くすることなく、帯電チューブの壁面で発生した電
荷を瞬時に除去することができるようにして、粉体塗料
への電荷の供給を効率的に行おうとするものである。
を薄くすることなく、帯電チューブの壁面で発生した電
荷を瞬時に除去することができるようにして、粉体塗料
への電荷の供給を効率的に行おうとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、帯電チューブを形成する内管と外管
の少なくとも一方に、内管内部又は外管外部に設けたア
ース線に接続された導電層に接触し、かつ先端が内管と
外管との間の空間に突出するように針状電極を差し込ん
だ構成としたものである。
を解決するために、帯電チューブを形成する内管と外管
の少なくとも一方に、内管内部又は外管外部に設けたア
ース線に接続された導電層に接触し、かつ先端が内管と
外管との間の空間に突出するように針状電極を差し込ん
だ構成としたものである。
【０００９】
【作用】上記の構成により、帯電チューブの壁面で発生
した電荷は、その壁面に突き出た針状電極からアース線
に接続された導電層にスムーズに流れ、帯電チューブ内
に電荷が蓄積されなくなる。
した電荷は、その壁面に突き出た針状電極からアース線
に接続された導電層にスムーズに流れ、帯電チューブ内
に電荷が蓄積されなくなる。
【００１０】
【実施例】図１は、ポリテトラフロロエチレン等の非導
電性樹脂によって形成された内管２と外管３の二重管か
らなる帯電チューブ１を備える摩擦帯電ガンの概略図で
ある。
電性樹脂によって形成された内管２と外管３の二重管か
らなる帯電チューブ１を備える摩擦帯電ガンの概略図で
ある。
【００１１】上記外管３の外周面には、鉄、アルミ等の
導電性塗料または導電材料を被覆して形成した導電層４
が設けられている。また、内管２の内部にも、導電材料
を埋め込んだ導電層５が設けられている。これら外管３
と内管２の導電層４、５には、電流計６を介してアース
線７が接続されている。
導電性塗料または導電材料を被覆して形成した導電層４
が設けられている。また、内管２の内部にも、導電材料
を埋め込んだ導電層５が設けられている。これら外管３
と内管２の導電層４、５には、電流計６を介してアース
線７が接続されている。
【００１２】上記帯電チューブ１の一端には、外管３と
内管２の間の空間に連続するように、搬送エアー供給路
８と加速エアー供給路９が設けられている。搬送エアー
供給路８には、粉体塗料供給装置が接続され、搬送エア
ーと共に、粉体塗料が供給されるようになっている。ま
た、加速エアー供給路９には、加速エアー供給装置が接
続され、加速エアーが供給されるようになっている。
内管２の間の空間に連続するように、搬送エアー供給路
８と加速エアー供給路９が設けられている。搬送エアー
供給路８には、粉体塗料供給装置が接続され、搬送エア
ーと共に、粉体塗料が供給されるようになっている。ま
た、加速エアー供給路９には、加速エアー供給装置が接
続され、加速エアーが供給されるようになっている。
【００１３】上記内管２と外管３の少なくとも一方に
は、内管２の内部又は外管３の外部に設けた導電層４、
５に接触し、かつ先端が内管２と外管３との間の空間に
突出するように針状電極１０が、例えば、１００ｍｍの
ピッチで差し込まれている。
は、内管２の内部又は外管３の外部に設けた導電層４、
５に接触し、かつ先端が内管２と外管３との間の空間に
突出するように針状電極１０が、例えば、１００ｍｍの
ピッチで差し込まれている。
【００１４】上記内管２と外管３の間の空間を、搬送エ
アーと加速エアーによって、エポキシ、ポリエステル等
の粉体塗料１１を通過させると、摩擦によって粉体塗料
１１は正に帯電し、内管２と外管３の壁面にはそれと反
対に負の電荷が発生するが、この電荷は針状電極１０か
ら導電層４、５、電流計６を経てアース線７へと流れて
除去される。
アーと加速エアーによって、エポキシ、ポリエステル等
の粉体塗料１１を通過させると、摩擦によって粉体塗料
１１は正に帯電し、内管２と外管３の壁面にはそれと反
対に負の電荷が発生するが、この電荷は針状電極１０か
ら導電層４、５、電流計６を経てアース線７へと流れて
除去される。
【００１５】次に、図２は、内管２と外管３の壁面に突
き出した針状電極１０の先端を、粉体塗料１１の流れ方
向の前方、即ち、ガン先側に向けて屈曲させた例であ
り、このようにすると、内管２と外管３の壁面に発生す
る電荷と針状電極１０とがより接触しやすくなり、上記
壁面に発生する電荷の放出効果がよりよくなる。
き出した針状電極１０の先端を、粉体塗料１１の流れ方
向の前方、即ち、ガン先側に向けて屈曲させた例であ
り、このようにすると、内管２と外管３の壁面に発生す
る電荷と針状電極１０とがより接触しやすくなり、上記
壁面に発生する電荷の放出効果がよりよくなる。
【００１６】（効果確認試験）この発明の効果を確認す
るために、ポリテトラフロロエチレン製の内管２と外管
３の両方に針状電極１０を差し込んだ場合と、内管２と
外管３の一方に針状電極１０を差し込んだ場合と、内管
２と外管３のいずれにも針状電極１０を差し込んだ場合
と、内管２と外管３のいずれにも針状電極１０を差し込
まない場合とについて、粉体塗料１１の帯電量を測定し
たところ、表１、表２に示すとおり、針状電極１０を、
内管２又は外管３の少なくとも一方に差し込んだ場合
に、アース線７に流れる電流値が大きくなっており、粉
体塗料１１の帯電量が大きくなることが確認できた。
るために、ポリテトラフロロエチレン製の内管２と外管
３の両方に針状電極１０を差し込んだ場合と、内管２と
外管３の一方に針状電極１０を差し込んだ場合と、内管
２と外管３のいずれにも針状電極１０を差し込んだ場合
と、内管２と外管３のいずれにも針状電極１０を差し込
まない場合とについて、粉体塗料１１の帯電量を測定し
たところ、表１、表２に示すとおり、針状電極１０を、
内管２又は外管３の少なくとも一方に差し込んだ場合
に、アース線７に流れる電流値が大きくなっており、粉
体塗料１１の帯電量が大きくなることが確認できた。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【表２】
【００１９】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、帯電
チューブの壁面で発生した電荷が瞬時に除去され、粉体
塗料への電荷の供給が効率的に行われるので、粉体塗料
の帯電量が増加するという効果がある。
チューブの壁面で発生した電荷が瞬時に除去され、粉体
塗料への電荷の供給が効率的に行われるので、粉体塗料
の帯電量が増加するという効果がある。
【００２０】また、摩擦帯電によって帯電した粉体塗料
の電界が、帯電チューブの内面に突き出る針状電極によ
ってガン内部で取り除かれるため、被塗装物の凹部にも
粉体塗料が入り込みやすくなり、また逆電離による塗面
の肌荒れを少なくすることができるという効果もある。
の電界が、帯電チューブの内面に突き出る針状電極によ
ってガン内部で取り除かれるため、被塗装物の凹部にも
粉体塗料が入り込みやすくなり、また逆電離による塗面
の肌荒れを少なくすることができるという効果もある。
【図１】この発明の第一の実施例を示す概略図
【図２】この発明の第二の実施例を示す概略図
１ 帯電チューブ
２ 内管
３ 外管
４、５ 導電層
６ 電流計
７ アース線
８ 搬送エアー供給路
９ 加速エアー供給路
１０ 針状電極
１１ 粉体塗料
Claims (2)
- 【請求項１】 非導電性樹脂によって形成された内管と
外管の二重管からなる帯電チューブを有し、内管内部と
外管外部にそれぞれアース線に接続された導電層を設
け、上記内管と外管の間の空間に、搬送エアーによって
粉体塗料を供給する粉体塗料供給装置を接続し、粉体塗
料を摩擦によって帯電させる静電塗装用摩擦帯電ガンに
おいて、上記内管と外管の少なくとも一方に、内管内部
又は外管外部に設けた上記導電層に接触し、かつ先端が
内管と外管との間の空間に突出するように針状電極を差
し込んだことを特徴とする静電塗装用摩擦帯電ガン。 - 【請求項２】 上記内管と外管との間の空間に、加速エ
アーを供給する加速エアー供給装置を接続したことを特
徴とする静電塗装用摩擦帯電ガン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17683394A JP3396706B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 静電塗装用摩擦帯電ガン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17683394A JP3396706B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 静電塗装用摩擦帯電ガン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0838954A JPH0838954A (ja) | 1996-02-13 |
| JP3396706B2 true JP3396706B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=16020637
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17683394A Expired - Fee Related JP3396706B2 (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | 静電塗装用摩擦帯電ガン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3396706B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114308589B (zh) * | 2021-12-22 | 2024-04-19 | 容创友 | 一种铝型材静电粉末喷涂工艺 |
-
1994
- 1994-07-28 JP JP17683394A patent/JP3396706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0838954A (ja) | 1996-02-13 |
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