JP3396173B2 - 緊張ケーブルの張力測定方法及び横荷重測定治具 - Google Patents

緊張ケーブルの張力測定方法及び横荷重測定治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建築等の構
造物に使用される構造部材としてのケーブルに代表され
る緊張させて用いられるケーブルの張力を簡便かつ容易
に測定することができる緊張ケーブルの張力測定方法並
びに該方法の実施に際し直接かつ好適に使用される横荷
重測定治具に関する。なお、張力測定の対象となるケー
ブルとしては、橋梁の吊材、建物の屋根、ガラス壁に使
用する補強用ケーブルやモニュメントケーブルが挙げら
れる。
【0002】
【従来の技術】上記補強用ケーブル、モニュメントケー
ブルは、所定の張力が加えられて始めてその効力を発揮
する。しかし、張力の掛かり過ぎや緩みの現象は構造物
の崩壊等の重大な事故に繋がってくるので、その張力管
理が非常に重要であることが知られている。
【0003】従来のケーブル張力測定方法としては、大
別してロードセル測定方式、歪みゲージ測定方式、
ジャッキ荷重測定方式、振動法測定方式、撓み測
定方式の5種が挙げられる。ロードセルは、引張型と
圧縮型とがあって、何れもケーブルの端部に使用する端
末金具に組み込み、その歪み量を測定して張力に換算す
る測定器であり、広く用いられるが、測定精度が高い利
点を有するものの、高価でありケーブルに組み込むと張
力を抜かない限り取外せないので、一般に所謂埋め殺し
の状態となりコストが高くつく難点がある。
【0004】歪みゲージは、ケーブル端末金具に貼り
付けて、その歪み量を測定して張力を求めるようになっ
ている部材であり、ロードセルと比較して性能低下は否
めないが測定精度は良いとされている。しかしながら、
損傷を受け易く耐久性に乏しくて短寿命であるのが問題
である。
【0005】ジャッキ荷重測定は、ケーブルの端末を
ジャッキを使用して引き込み緊張する場合、そのときと
同様にジャッキをセットして、定着部の接合部分がフリ
ーになる瞬間の油圧を測定することにより荷重を測定し
て張力に換算する方式であるが、ジャッキのセットに時
間と労力が多く掛かるのと、緊張後はセットできない場
合が多くて、使用に制限があるのが問題である。
【0006】振動法は、加速度計を表面に貼り付けた
ケーブルを加振して固有振動数を測定し、弦理論に基づ
いて張力を求める方法であり、固定部が共振したり、加
振したケーブルに接触して波形を乱す障害物があっては
測定できなく、適用範囲が狭く、また、ケーブルが太径
で短い程測定精度が悪くなる欠点がある。撓み測定方
式は、ケーブルの定着点(固定部)間の撓み量を実測し
て張力を求める方法であり、短スパン(亘長)で張力が
大きい場合は撓みが小さくて不向きであり、逆に長いス
パンの場合も計測し難い問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の張力
測定方法では、〜はケーブル端末部での張力測定に
限られて、使用範囲が狭い不便があり、、は端末の
固定条件や条長によっては信頼性が低くなり測定不能と
なる問題がある。近年、ガラス壁用ケーブルガーダ
(桁)、屋根の張弦梁、ケーブルネット等のように、自
在に曲げられるというケーブルの特性を生かして長尺の
1本物のケーブルを屈曲させかつ固定部分を貫通させ
て、接続部を極力少なくし連続的に使用する構造物が増
えてきている。その場合、中間の各屈曲点間のスパン
(径間)はワイヤロープ(ケーブル)のみで構成される
ため、〜の測定方法は適用できず、またこの部分は
固定部が不安定であることが多くて、も採用不可能
となる。
【0008】本発明は、このような問題点の解決を図る
ために成されたものであり、本発明者等はケーブルが加
えられている張力の大小によって反撥力を異にする性質
を有する点に着目して、コンパクトな形状で手軽にケー
ブルに装着し得る特有構成の横荷重測定治具を開発する
とともに、さらに、この測定治具を使用して簡単に張力
を測定できる新規な測定方法を案出するに至ったもので
あり、したがって本発明は、張力が加えられている緊張
下のケーブルに対して、張架されている個所であれば、
その長さに関係なくどこででも測定を可能とし、以て、
簡便性、信頼性並びに汎用性に富ましめる実用的な緊張
ケーブルの張力測定方法並びに該方法の実施に直接使用
する横荷重測定治具を提供することをその目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明に係る請求項1の発明は、緊張させたケーブ
ル6の所定間隔をとった2個所を締め付けて固定し、そ
の所定中間個所を該個所に引っ掛けたフック部9により
ケーブル芯に直角方向に引張しかつそのときのケーブル
引張長さを調節して、フック部9に作用する反力を荷重
測定手段5で計測することによりケーブル6に対する横
荷重が測定可能である横荷重測定治具1を用いて、試験
用の各種ケーブルについてフック部9に作用する所定値
の初期反力を基準として前記ケーブル引張長さが一定の
条件でケーブル6の張力変量に対応する反力を計測し
て、この計測結果によるケーブル張力と反力との関係に
基づき算出されるケーブル張力の反力への回帰直線を予
め決定しておき、実際に張架されるケーブル6に対して
その適当個所に横荷重測定治具1を前述したと同要領で
セットし、前記初期反力からのケーブル引張長さを前記
と同値の一定としてそのときの荷重測定手段5の計測値
を求めて、この計測値を前記回帰直線の対応するものと
照合することにより、ケーブル6の張力を決定するよう
にしたことを特徴とする緊張ケーブルの張力測定方法で
ある。
【0010】また、本発明に係る請求項2の発明は、上
記請求項1に係る緊張ケーブルの張力測定方法を実施す
る際に直接使用する横荷重測定治具1であって、直状体
に形成される基部2と、クランプ部7を先端側に有し、
後端側を基部2の両端部にそれぞれ取付けて、基部2に
直交差させた対称関係に設けられてなり、基部2に平行
に緊張させたケーブル6の所定間隔をとった2個所をク
ランプ部7で締め付けて固定するための一対のクランプ
部材3と、フック部9を先端側に有し、後端側を基部2
の中央部に取付けて、フック部9を基部2に直交差する
方向に接離させる移動可能に設けられてなり、両クラン
プ部材3間に存するケーブル6の中央を含み所定中間個
所を該個所に引っ掛けたフック部9によりケーブル芯に
直角方向に引張しかつそのときのケーブル引張長さを調
節するためのケーブル引張部材4と、基部2とケーブル
引張部材4の前記後端側の間に介設されてなり、ケーブ
ル6を引張することにより生じるフック部9に作用する
反力を該ケーブル6に対する横荷重として計測するため
の荷重測定手段5とを含んで構成されることを特徴とす
る。
【0011】また、本発明に係る請求項3の発明は、上
記請求項2に係る横荷重測定治具1に関して、ケーブル
引張部材4が、一端側にナット12が螺合されて基部2
の中央部に直交差する方向に挿通したねじ軸11と、こ
のねじ軸11の他端側に固定したフック部9とから成
り、荷重測定手段5が、筒状体に形成され、中心の中空
部にねじ軸11が遊嵌挿されて基部2の中央部とナット
12の間に介設されてなるセンターホール型ロードセル
から成り、ナット12の回転数を規定することによって
フック部9における前記ケーブル引張長さを一定の条件
に設定可能である構成としたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、添付図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】図1には、本発明の実施の形態に係る横荷
重測定治具1の正面図が示され、図2(イ)には、図1
におけるA−A線に沿う矢視側面図が、また図2(ロ)
には同じくB−B線に沿う矢視側面図がそれぞれ示され
る。
【0014】図1,2を参照して、本発明に係る緊張ケ
ーブルの張力測定方法を実施する際に直接使用する治具
である上記横荷重測定治具1は、基部2と、一対のクラ
ンプ部材3と、ケーブル引張部材4と、荷重測定手段5
とを構成要素部材として構成され、緊張させたケーブル
6に組付けて該ケーブル6に加えた横荷重を計測するこ
とができる。
【0015】基部2は、一対のクランプ部材3、ケーブ
ル引張部材4及び荷重測定手段5が取付けられるベース
となる部材であり、例えば、40×40×5mmの直アン
グル鋼の数100mm長のもの2A,2Bの2本を適当な
間隔を保持して平行に配置し、かつ両端部相互を図示し
ない連結部材で連結し固定してなることによって、平坦
な取付面を備える直状体のベースに形成される。
【0016】クランプ部材3は、同形、同寸法に形成し
てなるもの2個を1組として基部2に組付けられる。こ
のクランプ部材3は、先端側にクランプ部7を、後端側
に平鋼板からなる取付部8をそれぞれ有しており、取付
部8を基部2の両端部にそれぞれ取付けて、基部2に直
交差させた対称関係に固定される。取付部8は例えば平
鋼板により形成されて、ナットで実現される筒体15が
上面側の中央部分に直立して固着されており、一方、角
筒体からなるフックガイド17が前記平鋼板の下面側に
垂下して固着されていて、筒体15とフックガイド17
とは互いに同軸関係を成し、かつ平鋼板からなる取付部
8には直交差させて設けられている。
【0017】筒体15には、クランプ軸16がネジ接合
されており、このクランプ軸16はねじ棒に形成されて
いて、フックガイド17内に略半分長のところまで延長
しており、一方、フックガイド17の内部には、下クラ
ンプ片13と上クランプ片14とからなるクランプ部7
が収設されていて、下クランプ片13はフックガイド1
7の筒内下端部に固定されており、上クランプ片14
は、下クランプ片13の上方位置において摺動自在に筒
内部に収設されている。上クランプ片14は、上面にク
ランプ軸16が貫通する孔があいたチャンネル状の連結
金具27を溶接して固定し、それにクランプ軸16の先
端部が挿通される。この状態で上クランプ片14の上面
と連結金具27の上面の間において、挿通しているクラ
ンプ軸16の先端部にストッパーを取付けることによっ
てクランプ軸16とクランプ部7とが連結されている。
なお、クランプ軸16は、上端部にクランプ締付け用の
ハンドル21を備えている。
【0018】このような構造になるクランプ部材3は、
基部2を形成する2本の直アングル鋼2A,2Bの間の
空隙に前記フックガイド17を上方から嵌挿し、取付部
8を直アングル鋼2A,2Bの上面にボルト締め又は溶
接により固着させることにより基部2の両端部に直交差
状に固定される。なお、フックガイド17には、基部2
の長手側面に平行な一側面を横切らせ、更に連接する両
側面の略中央部分にまで延ばした切り込み20が切設さ
れていて、該切り込み20を利用してケーブル6を筒内
に収設される下クランプ片13と上クランプ片14のケ
ーブル受け溝部分に介挿し得るようになっている。
【0019】上記クランプ部材3は、ハンドル21を反
時計回転方向に回すと、クランプ軸16の同方向回転に
伴って該軸16と螺合する上クランプ片14が上昇して
下クランプ片13から離れるようになり、従ってクラン
プ部7が開放側に作動する。逆に、ハンドル21を時計
回転方向に回すと、クランプ軸16の同方向回転に伴っ
て上クランプ片14が下降して下クランプ片13に接近
するようになり、クランプ部7が締付け側に作動する。
したがって、ハンドル21の操作によって切り込み20
から介挿したケーブル6をクランプ部7によって固定す
るために締付け、或いは緩めるために開放させることが
できる。
【0020】ケーブル引張部材4は、フック部9と、取
付部10と、ねじ軸11と、このねじ軸11に螺合され
るナット12と、ねじ軸11に遊嵌される共回り防止用
の座金19とからなり、取付部10を基部2の中央部に
取付けて、フック部9を基部2に直交差する方向に接離
させる移動可能に設けられる。フック部9は、ケーブル
6に引っ掛ける鉤片を有していて、ねじ軸11の下端部
に固定されている。取付部10は、例えば2枚の側板2
2と1枚の天板23とからなるチャネル鋼形状のフレー
ムに形成されて、基部2を形成する2本の直アングル鋼
2A,2Bの上面に橋架させて溶接等によって固定させ
ている。ねじ軸11は、前記天板23に設けられた孔に
挿通し、かつ2本の直アングル鋼2A,2B間の空隙を
上下に通して、下端側となる他端側に、フック部9がね
じ締め、溶接等の手段によって固定される。
【0021】取付部10における天板23の上面にはロ
ードセルガイド18が固定されていて、このロードセル
ガイド18上にロードセルで実現される荷重測定手段5
が搭載され固定されている。このロードセル5は、セン
ターホール型と称される中心に中空部を有する筒状体の
荷重計測器であって、これと前記ケーブル引張部材4と
を以降に述べるように組付けることによって、横荷重測
定治具1における横荷重測定部分が構成される。
【0022】すなわち、ロードセルガイド18上にロー
ドセル5を設置し固定した状態で、他端側にフック部9
が固定されてなるねじ軸11を、2本の直アングル鋼2
A,2B間の空隙に下から通して、天板23に設けられ
た前記孔及びロードセル5の中空部に貫挿通し、上端部
のねじ部分に座金19を遊嵌し、かつ、ナット12を螺
合させてロードセル5とケーブル引張部材4とが基部2
の中央部において組付けられる。
【0023】このように組付けられてなるケーブル引張
部材4は、先端部にフック部9を備えるねじ軸11が基
部2の中央部から取付部10及びロードセル5を介して
垂下した形態をとっており、この状態でナット12を回
すことによって、フック部9を基部2及び一対のクラン
プ部材3のフック部6を結ぶ線(クランプしたケーブル
6の軸線)に直交差する方向に移動させることができ、
ナット12を時計回転方向に回すとねじ軸11が上昇し
てフック部9は基部2に接近し、逆に反時計回転方向に
回すとねじ軸11が下降してフック部9は基部2から遠
去かるようになる。
【0024】以上説明したような構成になる横荷重測定
治具1を使用して行わせる本発明に係る緊張ケーブルの
張力測定方法について次に説明する。図3(イ)には横
荷重測定治具1による測定に使用した実験体の平面図
が、図3(ロ)には同じく立面図がそれぞれ示され、ま
た、図3(ハ)には同じく側面図が示される。
【0025】本発明は、横荷重測定治具1によって実際
に張架されるケーブル6の張力測定を行うに先立って、
実際のものと同じ条件に模した図3図示の実験体によっ
て横荷重の測定を行い、この測定結果によるケーブル張
力と反力との関係に基づき算出されるケーブル張力の反
力への回帰直線を予め決定しておくものである。
【0026】図3の実験体は、外周壁がガラス前壁面
(glass facade)により形成されてなる実際の建築物に
おいてガラス前壁面を構造的に補強するために用いられ
る補強ケーブル桁 (reinforced cable girder)の緊張ケ
ーブルを模したものであって、図3を参照して、ガラス
前壁面24を支持する2個所の支持材25の間の例えば
5550mmのスパンsに渡らせて、一連の補強ケーブル
6を2本1組として張架し、2本の束材26を1スパン
間に等分的に配設して、2本1組の補強ケーブル6を支
持材25と束材26の間ではクロス掛け、束材26相互
間では平行掛けに張架した例を示しているが、支持材2
5におけるa個所で緊張ケーブル6が端末部になる場合
は、ここでロードセル5を使用して、張力を直接測定で
きるが、緊張ケーブル6が更に連続している場合のa個
所や、b,c各個所では補強ケーブル6の張力の直接計
測は行えない。
【0027】このような場合に本発明は、緊張ケーブル
6におけるb或いはc個所に対して、横荷重測定治具1
をセットし、一対のクランプ部材3のクランプ部7によ
ってケーブル6の所定間隔(例:300mm)をとった2
個所を締め付けて横荷重測定治具1をケーブル6に固定
し、次いで、ケーブル引張部材4のフック部9をケーブ
ル6に引っ掛け、所定値の初期反力(例:50kgf 程
度)までねじ軸11のナット12を締め込ませる。
【0028】この状態から、ナット12を決めた回数
(例えば2回程度)回して、その時の反力をロードセル
5より読み取る。この場合、試験用のケーブル6の種類
毎に張力を種々変えてその張力と反力の関係を予め調査
しておき(キャリブレーション)、それにより張力を決
定する。このようにクランプ部材3で固定することによ
り、フック部9で引き込むために生じる伸びはクランプ
部7間のみで発生することから、同一ケーブルであれば
測定ケーブルの長さに関係なく同様の結果が得られこと
は言うまでもない。
【0029】図4には、横荷重測定治具1による測定結
果に基づくケーブル張力とロードセル値との関係線図が
例示されるが、標本数7で、ナット12を2回転とした
条件のときの測定結果(キャリブレーション値:図中○
印で示される)は〔表1〕に示される通りであり、この
結果から最小二乗法によって定めたケーブル張力xの反
力yへの回帰直線Lは、y=0.14+0.0954x
で得られ、回帰直線Lに基づく採用値は、〔表2〕に示
される。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】このようにして、回帰直線Lを予め決定し
ておいてから、続いて本測定を行う。すなわち、実際に
張架されているケーブル6に対してその適当個所に横荷
重測定治具1を前述したと同じ要領でセットし、上記初
期反力(例:50kgf 程度)までねじ軸11のナット1
2を締め込み、ナット12を決めた回数(例えば2回程
度)回して、その時の反力をロードセル5より読み取
る。この測定した反力を前記回帰直線Lに照合して、そ
のときの張力が求められる。なお、上記〔表1〕と〔表
2〕の例の場合、実際の張力と回帰直線Lから求めた計
算張力との差は±2%以内に入っており、信頼性が非常
に高いことが明示されている。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち本発明によれば、緊張ケーブルの端末部に限らなく中
間のケーブル展延部においても何ら問題なく張力の測定
(横荷重測定に基づく)が可能であり、従来不可能とさ
れていた屈曲点間スパンのような緊張ケーブルのみから
なる部分への適用が可能なって工事現場での張力管理が
容易にしかも合理的に行える利点がある。また、本発明
は、コンパクトな構造の横荷重測定治具を用いるだけで
実施可能であり、着脱操作の簡便なことと併せて単純作
業で測定が行えるので、他の測定点への転用や盛り変え
も問題なくいくらでも行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る横荷重測定治具の正
面図である。
【図2】(イ)は図1におけるA−A線に沿う矢視側面
図、(ロ)は同じくB−B線に沿う矢視側面図である。
【図3】(イ)は図1に図示の横荷重測定治具による測
定に使用した実験体の平面図、(ロ)は同じく立面図、
(ハ)は同じく側面図である。
【図4】図1に図示の横荷重測定治具による測定結果に
基づくケーブル張力とロードセル値との関係線図であ
る。
【符号の説明】
1…横荷重測定治具 2…基部 3…ク
ランプ部材 4…ケーブル引張部材 5…荷重測定手段 6…ケ
ーブル 7…クランプ部 8…取付部 9…フ
ック部 10…取付部 11…ねじ軸 12…
ナット 13…下クランプ片 14…上クランプ片 15…
ナット 16…クランプ軸 17…フックガイド 18…
ロードセルガイド 19…座金 20…切り込み 21…
ハンドル 22…側板 23…天板 24…
ガラス前壁面 25…支持材 26…束材 27…
連結金具
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/06 G01L 5/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊張させたケーブルの所定間隔をとった
    2個所を締め付けて固定し、その所定中間個所を該個所
    に引っ掛けたフック部によりケーブル芯に直角方向に引
    張しかつそのときのケーブル引張長さを調節して、フッ
    ク部に作用する反力を荷重測定手段で計測することによ
    りケーブルに対する横荷重が測定可能である横荷重測定
    治具を用いて、試験用の各種ケーブルについて前記フッ
    ク部に作用する所定値の初期反力を基準として前記ケー
    ブル引張長さが一定の条件でケーブルの張力変量に対応
    する反力を計測して、この計測結果によるケーブル張力
    と反力との関係に基づき算出されるケーブル張力の反力
    への回帰直線を予め決定しておき、実際に張架されるケ
    ーブルに対してその適当個所に前記横荷重測定治具を前
    述したと同要領でセットし、前記初期反力からのケーブ
    ル引張長さを前記と同値の一定としてそのときの前記荷
    重測定手段の計測値を求めて、この計測値を前記回帰直
    線の対応するものと照合することにより、前記ケーブル
    の張力を決定するようにしたことを特徴とする緊張ケー
    ブルの張力測定方法。
  2. 【請求項2】 直状体に形成される基部と、クランプ部
    を先端側に有し、後端側を前記基部の両端部にそれぞれ
    取付けて、基部に直交差させた対称関係に設けられてな
    り、前記基部に平行に緊張させたケーブルの所定間隔を
    とった2個所を前記クランプ部で締め付けて固定するた
    めの一対のクランプ部材と、フック部を先端側に有し、
    後端側を前記基部の中央部に取付けて、前記フック部を
    基部に直交差する方向に接離させる移動可能に設けられ
    てなり、前記両クランプ部材間に存するケーブルの中央
    個所を含み所定中間個所を該個所に引っ掛けた前記フッ
    ク部によりケーブル芯に直角方向に引張しかつそのとき
    のケーブル引張長さを調節するためのケーブル引張部材
    と、前記基部とケーブル引張部材の前記後端側の間に介
    設されてなり、ケーブルを引張することにより生じる前
    記フック部に作用する反力を該ケーブルに対する横荷重
    として計測するための荷重測定手段とを含むことを特徴
    とする横荷重測定治具。
  3. 【請求項3】 ケーブル引張部材が、一端側にナットが
    螺合されて前記基部の中央部に直交差する方向に挿通し
    たねじ軸と、このねじ軸の他端側に固定したフック部と
    から成り、荷重測定手段が、筒状体に形成され、中心の
    中空部に前記ねじ軸が遊嵌挿されて前記基部の中央部と
    前記ナットの間に介設されてなるセンターホール型ロー
    ドセルから成り、前記ナットの回転数を規定することに
    よってフック部における前記ケーブル引張長さを一定の
    条件に設定可能である請求項2記載の横荷重測定治具。
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