JP3395077B2 - 室内空気質を改善する空調システム - Google Patents

室内空気質を改善する空調システム

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JP3395077B2
JP3395077B2 JP36273099A JP36273099A JP3395077B2 JP 3395077 B2 JP3395077 B2 JP 3395077B2 JP 36273099 A JP36273099 A JP 36273099A JP 36273099 A JP36273099 A JP 36273099A JP 3395077 B2 JP3395077 B2 JP 3395077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外部から空
気を取り入れて、空調処理を行った後に建物外部へと空
気を排出する一般的な空調システムに関し、特にシック
ビルディング(病気発症建物)と呼ばれるような建物
で、化学物質過敏症の最大原因と言われているホルムア
ルデヒド等の揮発性有機化合物(VOC)の濃度を低減
して空気質を改善しようとする空調システムに係るもの
である。
【0002】
【従来の技術】これまでの空調システムにおける有毒ガ
ス除去システムは、粉塵・無機系ガスのCO・炭酸ガス
・SOX ・NOX などが対象とされており、化学物質過
敏症の最大原因と言われているホルムアルデヒド等の揮
発性有機化合物(VOC)の濃度を低減して空気質を改
善するシステムは少ない。
【0003】有害ガスの除去には一般に活性炭が使われ
ているが、活性炭のライフタイム(破過に達するまでの
時間)は短いため定期的(2〜3カ月ごと)に活性炭を
交換しなければならない。そのため、脱臭目的で活性炭
を使用した場合などは、交換費用の面で活性炭の交換が
行われず実際には機能していないものが多い。
【0004】活性炭の吸着能力は湿度の影響を受けやす
く、外気処理用として使う場合、雨季には急激な性能低
下が見られる。そのため、活性炭がライフタイムに近付
くと、高湿度のときには必要な性能が得られず、活性炭
で処理された空気中の有害ガス濃度が基準値を上回って
しまうことがある。従来の対処法として吸着装置の前に
除湿ユニットを組み込むことも行われているが、コスト
高と制御の有効性に問題があるとされている。
【0005】特開平7−275636号「有毒ガス除去
排出ユニット」では、活性炭ローターを逐次噴射蒸気で
再生させて、焼戻し再生や交換を不要にする装置が提案
されているが、噴射蒸気で再生させることは構造が複雑
になり、排水の処理などメンテナンスが面倒になるとい
う欠点がある。さらに、蒸気で再生した後に室内からの
排気によって活性炭を乾燥させているが、室内からの排
気中の有害ガス濃度が高い場合には、乾燥中に有害ガス
を吸着してしまい、活性炭の再生が完全でないという問
題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸着
剤(吸着材)を再生可能にすることにより吸着剤を交換
することなく長時間の連続運転を可能とする空調システ
ムを提供することにある。本発明の他の目的は、適宜吸
着剤を再生可能とすることにより、高い湿度の外気にも
対応でき、常時効果的な有害ガスの除去を可能とする空
調システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の前述した目的
は、その第1の態様において、建物の外部から空気を取
り入れる外気取入部と建物の外部へ空気を排出する排気
部と冷温水コイル等の熱交換器を含む空調ユニットとを
備える空調システムにおいて、外気取入部と排気部とを
兼用させた給排気部を1対設置し、各給排気部の内側に
それぞれ吸着剤を活用及び再生させるための吸着/再生
装置を配置し、配管を介して空調ユニットに接続し、空
調対象室内からの排気管を2本に分け、それぞれの吸着
/再生装置と空調ユニットとを接続する1対の配管に接
続し、空調ユニットの前に接続される1対の配管及び前
記1対の排気管に切り替え用のダンパーを取り付け、前
記ダンパーの切替操作によって前記1対の給排気部の空
気の流れを反転させることができ、空気取入側の吸着/
再生装置が吸着動作を行う間に空気排出側の吸着/再生
装置が再生動作を行えるようになっていることを特徴と
する室内空気質を改善する空調システムによって達成さ
れる。
【0008】
【作用】本発明の第1の態様によれば、外気取入部と排
気部とを兼用させた給排気部を1対設置し、それぞれに
吸着/再生装置を取り付けたので、ダンパーの切り替え
操作によって、空気取入側の吸着/再生装置が吸着動作
を行う間に空気排出側の吸着/再生装置が再生動作を行
えるようになった。従って、活性炭の交換はほとんど必
要がなく、長期間にわたって使用できるので、メンテナ
ンスが簡略化され、24時間の連続運転が可能となる。
活性炭の再生には、空調用排気を流しながら活性炭に通
電させることによってジュール熱を発生させる方法や、
空調室排気を加熱器により加熱して熱風を送り込むなど
の方法を利用することができる。
【0009】また、外気が高湿度の時期には、吸着/再
生の周期を短くして、活性炭が常に高い吸着能力を保つ
ようにすることにより、高い湿度の外気にも対応でき
る。
【0010】本発明は第2の態様として、建物の外部か
ら空気を取り入れる外気取入部と建物の外部へ空気を排
出する排気部と冷温水コイル等の熱交換器を含む空調ユ
ニットとを備える空調システムにおいて、外気取入部の
内側に吸着剤を活用及び再生させるための1対の吸着/
再生装置を並列な回路として配置し、配管を介して空調
ユニットに接続し、さらに各吸着/再生装置から空調ユ
ニットを通らずに排気部に向かう排気回路を設置し、各
吸着/再生装置の前後及び前記排気回路に切り替え用の
ダンパーを取り付け、前記ダンパーの切替操作によっ
て、一方の吸着/再生装置が吸着動作を行う間に他方の
吸着/再生装置が前記排気回路を通過する空気によって
再生動作を行えるようになっていることを特徴とする室
内空気質を改善する空調システムを提供する。
【0011】この態様では、1対の吸着/再生装置が並
列に設置されているので、ダンパーの切替操作によっ
て、一方の吸着/再生装置が吸着動作を行う間に他方の
吸着/再生装置が排気回路を通過する空気によって再生
動作を行えるようになっており、24時間の連続運転が
可能であり、再生動作に空調室の排気を利用しないの
で、室内の有害排出物の影響を受けないという利点があ
る。
【0012】本発明は第3の態様として、建物の外部か
ら空気を取り入れる外気取入部と建物の外部へ空気を排
出する排気部と冷温水コイル等の熱交換器を含む空調ユ
ニットとを備える空調システムにおいて、外気取入部の
内側に吸着剤を活用及び再生させるための1対の吸着/
再生装置を並列な回路として配置し、配管を介して空調
ユニットに接続し、さらに各吸着/再生装置から空調ユ
ニットを通らずに排気部に向かう排気回路を設置し、各
吸着/再生装置の前に切り替え及び小開度可能のダンパ
ーを取り付け、各吸着/再生装置の後及び前記排気回路
に切り替えダンパーを取り付け、一方の吸着/再生装置
の前のダンパーの開操作によって吸着/再生装置が吸着
動作を行う間に、他方の吸着/再生装置の前のダンパー
を小開度にし前記後及び排気回路の切り替えダンパーを
切替操作することにより、前記排気回路を小風量通過す
る外気によって他方の吸着/再生装置の再生動作を行
い、再生動作完了後は他方の吸着/再生装置及びその前
後のダンパーを閉にし、前記排気回路の切り替えダンパ
ーを切替操作することにより前記排気回路を閉とし、他
方の吸着/再生装置を待機させるようになっていること
を特徴とする室内空気質を改善する空調システムを提供
する。
【0013】この態様では、1対の吸着/再生装置が設
置されているので、ダンパーの切替操作や小開度操作に
よって、一方の吸着/再生装置が吸着動作を行う間に他
方の吸着/再生装置が排気回路を通過する少量の外気に
よって再生動作を行えるようになっており、24時間の
連続運転が可能であり、再生動作に空調室の排気を利用
しないので、室内の有害排出物の影響を受けないという
利点がある。また、ダンパーの切替操作によって、一方
の吸着/再生装置が吸着動作を行う間に他方の再生が完
了した吸着/再生装置を、周囲から隔離した状態で待機
させることができる。また、外気の取り入れを行わない
とき及び再生が完了した吸着/再生装置の待機中は、吸
着/再生装置の前後のダンパーを閉じることによって、
活性炭が無用に有害ガスを吸着することを防止できる。
【0014】本発明は第4の態様として、建物の外部か
ら空気を取り入れる外気取入部と建物の外部へ空気を排
出する排気部と冷温水コイル等の熱交換器を含む空調ユ
ニットとを備える空調システムにおいて、外気取入部の
内側に吸着剤を活用及び再生させるための吸着/再生装
置を取り付け、前記吸着/再生装置の下流側を分岐させ
各分岐回路に切り替え用のダンパーを取り付け、一方の
分岐回路は空調ユニットに接続され、他方の分岐回路は
空調ユニットを通らずに排気部に向かうような排気回路
とし、前記ダンパーの切替操作によって、空調ユニット
が動作を停止している間に前記吸着/再生装置が前記排
気回路を通過する空気によって再生動作を行えるように
なっていることを特徴とする室内空気質を改善する空調
システムを提供する。
【0015】この態様では、空調ユニットが停止してい
る間に、排気回路を通過する空気によって再生動作を行
えるようになっており、再生動作に空調室の排気を利用
しないので、室内の有害排出物の影響を受けないという
利点がある。以下、添付図面の実施形態を参照しながら
本発明について詳述する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明による空調システム
の第1実施例を表しており、この空調システム10は従
来のように建物の外部から空気を取り入れる外気取入部
と建物の外部へ空気を排出する排気部と冷温水コイル等
の熱交換器を含む空調ユニットとを備えているが、特に
外気取入部と排気部とを兼用させた給排気部12,14
を1対設置した点に特徴を有する。各給排気部12,1
4の内側には、それぞれ吸着剤を活用及び再生させるた
めの吸着/再生装置16,18が取り付けられ、空調ユ
ニット20との間が配管で接続されている。
【0017】さらに本発明の特徴として、空調対象室内
からの排気管17b、19bがそれぞれの吸着/再生装
置16、18と空調ユニット20とを接続する1対の配
管に接続するように設けられている。空調ユニット20
は、外気ファン26から供給された空気をフィルター2
2を通過させた後、冷温水コイル24で加熱又は冷却処
理し、供給空気(SA)として室内30へと送り込む。
室内からの戻り空気(RA)の一部は排気ファン28に
よって吸引され、一方の吸着/再生装置を通過して一方
の給排気部へと送られる。
【0018】空調ユニットの前後に接続される配管17
a,19aと排気管17b,19bには切り替え用のダ
ンパーMD1〜MD4が取り付けられており、電気的に
接続された制御盤32を操作してこれらダンパーを切り
替えることにより、1対の給排気部12,14の空気の
流れを反転させることができるようになっている。
【0019】すなわち、ダンパーMD1を開、ダンパー
MD2を閉、ダンパーMD3を閉、ダンパーMD4を開
とすれば、給排気部12は外気取入部として作用し、給
排気部14は排気部として作用することになり、空気流
は、給排気部12から、吸着/再生装置16、ダンパー
MD1、外気ファン26、空調ユニット20、室内3
0、排気ファン28、ダンパーMD4、吸着/再生装置
18を通過して、給排気部14へと送られる。
【0020】空気流を反転させるには、ダンパーMD1
を閉、ダンパーMD2を開、ダンパーMD3を開、ダン
パーMD4を閉とすれば、給排気部14が外気取入部と
して作用し、給排気部12が排気部として作用すること
になり、空気流は、給排気部14から、吸着/再生装置
18、ダンパーMD3、外気ファン26、空調ユニット
20、室内30、排気ファン28、ダンパーMD2、吸
着/再生装置16を通過して、給排気部12へと送られ
る。
【0021】従って、この例では運転中の空気流は常に
2つの吸着/再生装置を通過することになるので、制御
盤32を操作することにより、空気取入側の吸着/再生
装置が吸着動作を行う間に空気排出側の吸着/再生装置
が再生動作を行えるように制御することが可能になる。
かくして、活性炭を再生するための休止時間を必要とし
ないから、24時間の連続運転が可能になる。なお、再
生終了後の吸着剤は、密閉状態で自然冷却させることに
より、吸着運転前に再吸着が発生するのを防止すること
が望ましい。
【0022】図5は、図1の空調システム10に適した
吸着/再生装置の例を表しており、この吸着/再生装置
は活性炭からなる吸着剤70を有し、この吸着剤70の
両側に配置した電極板72と絶縁体74を利用して、電
極板72に通電することにより劣化した吸着剤を再生す
るようになっている。通電時における温度を検出するた
めに温度センサー76が取り付けられ、制御盤32のオ
ンオフ制御によって吸着剤の温度を調整するようになっ
ている。図中の空気流れ方向は、再生時のものを示して
いる。この例では従来のような乾燥工程が不要となるた
め、メンテナンスが軽減され、ランニングコストが低下
する。また、吸着/再生装置の前後に切替ダンパーを設
け、吸着又は再生の動作を行わないときには閉じるよう
にし、活性炭が無用に有害ガスを吸着することを防止す
ることもできる。
【0023】図6は、図1の空調システム10に適した
吸着/再生装置の他の例を表しており、活性炭に通電さ
せる代わりに、加熱器80を設置して熱風を送り込むこ
とにより、断熱材75に包囲された吸着剤70を乾燥さ
せて、活性炭を再生させるようになっている。図中の空
気流れ方向は、再生時のものを示している。この例でも
従来のような乾燥工程が不要となるため、メンテナンス
が軽減され、ランニングコストが低下する。また、吸着
/再生装置の前後に切替ダンパーを設け、吸着又は再生
の動作を行わないときには閉じるようにし、活性炭が無
用に有害ガスを吸着することを防止することもできる。
【0024】図7は、図1の空調システム10に適した
吸着/再生装置のさらに他の例を表しており、この吸着
/再生装置は活性炭からなる吸着剤70を有し、この吸
着剤70の両側に配置した電極板72と絶縁体74を利
用して、電極板72に通電することにより劣化した吸着
剤を再生するようになっている。通電時における温度を
検出するために温度センサー76が取り付けられ、制御
盤32のオンオフ制御によって吸着剤の温度を調整する
ようになっている。図中の空気流れ方向は、再生時のも
のを示している。この例では従来のような乾燥工程が不
要となるため、メンテナンスが軽減され、ランニングコ
ストが低下する。
【0025】なお、この通電時における温度を検出する
ために温度センサー76が取り付けられ、制御盤32か
らの制御信号によって比例制御装置71を操作すること
によって電極板72への通電量を調整する方法を用いて
吸着剤70の温度を調節するようになっている。また、
制御盤32からの信号によってダンパーMD7〜MD9
を吸着時、再生時、待機時とで切り替える。吸着時には
ダンパーMD7及びダンパーMD8を開とし、バイパス
回路のダンパーMD9は閉とする。再生時にはダンパー
MD7〜MD9は全て開とし、空気流の一部のみが活性
炭を通過するように操作する。再生後の待機中はダンパ
ーMD7及びダンパーMD8は閉とし、ダンパーMD9
を開として、再生された活性炭が空調排気中のガス成分
を吸着しないようにする。再生時に活性炭を通過する空
気量を少なくすることによって、空気の加熱に要する電
力を小さくでき、図5の装置に比べて省エネルギーにな
り、再生のランニングコストを小さくできる。
【0026】図8は、図1の空調システム10に適した
吸着/再生装置のさらに他の例を表しており、図7の例
と類似のバイパス回路78を設置し、制御盤32からの
制御信号によって加熱器80を操作することによって加
熱器80への通電量を調整する方法を用いて吸着剤70
の温度を調節するようになっている。図中の空気流れ方
向は、再生時のものを示している。なお、制御盤32か
らの信号によってダンパーMD7〜MD9を吸着時、再
生時、待機時とで切り替える。吸着時にはダンパーMD
7及びダンパーMD8を開とし、バイパス回路78のダ
ンパーMD9は閉とする。再生時にはダンパーMD7〜
MD9は全て開とし、空気流の一部のみが活性炭を通過
するように操作する。再生後の待機中はダンパーMD7
及びダンパーMD8は閉とし、ダンパーMD9を開とし
て、再生された活性炭が空調排気中のガス成分を吸着し
ないようにする。再生時に活性炭を通過する空気量を少
なくすることによって、空気の加熱に要する電力を小さ
くでき、図6の装置に比べて省エネルギーになり、再生
のランニングコストを小さくできる。
【0027】図2は本発明による空調システムの第2実
施例を表しており、この空調システム40は従来のよう
に建物の外部から空気を取り入れる外気取入部42と建
物の外部へ空気を排出する排気部44と冷温水コイル等
の熱交換器を含む空調ユニット20とを備えているが、
特に外気取入部42の内側に吸着剤を活用及び再生させ
るための1対の吸着/再生装置46,48を並列な回路
として取り付けた点に特徴を有する。
【0028】各吸着/再生装置46,48からは、空調
ユニット20に向かう配管47a,49aと、空調ユニ
ット20を通らずに排気部44に向かう排気回路47
b,49bとが設けられている。各吸着/再生装置4
6,48の後及び排気回路47b,49bには切り替え
用のダンパーMD1〜MD4が取り付けられている。
【0029】かくして、制御盤32を操作して、ダンパ
ーを切り替えることにより、一方の吸着/再生装置4
6,48が吸着動作を行う間に他方の吸着/再生装置4
8,46が排気回路を通過する空気によって吸着剤の再
生動作が行えるようになっている。この実施例では、吸
着剤の再生動作に空調用の排気を利用しないので、室内
の有害排出物(VOCなど)の影響を受けないという利
点がある。また、この実施例では、活性炭を再生するた
めの休止時間を必要としないから、24時間の連続運転
が可能になる。この実施例においては、図5〜図8に示
した吸着/再生装置が適用できる。図5及び図6に示し
た吸着/再生装置の前後に切換えダンパーを設け、吸着
又は再生動作を行わないときには閉じるようにすること
もできる。
【0030】図3は本発明による空調システムの第3実
施例を表しており、この空調システム50は従来のよう
に建物の外部から空気を取り入れる外気取入部52と建
物の外部へ空気を排出する排気部54と冷温水コイル等
の熱交換器を含む空調ユニット20とを備えているが、
特に外気取入部52の内側に吸着剤を活用及び再生させ
るための1対の吸着/再生装置56,58を並列な回路
として取り付けた点に特徴を有する。
【0031】各吸着/再生装置56,58からは、空調
ユニット20に向かう配管57a,59aと空調ユニッ
ト20を通らずに排気部55に向かう排気回路57b,
59bとが設けられている。各吸着/再生装置56,5
8の前に切り替えかつ小開度可能のダンパーMD5,M
D6が取り付けられ、各吸着/再生装置56,58の後
及び排気回路に切り替えダンパーMD1〜MD4が取り
付けられている。
【0032】かくして、制御盤32を操作して、一方の
吸着/再生装置56の前のダンパーMD5及び空調ユニ
ットへの配管のダンパーMD1の開操作ならびに排気回
路のダンパーMD2の閉操作によって、吸着/再生装置
56が吸着動作を行う間に他方の吸着/再生装置58の
前のダンパーMD6を小開度にし、空調ユニットへの配
管及び排気回路の切り替えダンパーMD3,MD4を切
替操作することにより、排気回路を小風量通過する外気
によって他方の吸着/再生装置58の再生動作を行える
ようになっている。
【0033】また、他方の吸着/再生装置58の再生完
了後は前のダンパーMD6を閉にし、空調ユニットへの
配管及び排気回路の切り替えダンパーMD3,MD4を
閉とし空気が通過しないようにして他方の吸着/再生装
置58を待機させるようになっている。この実施例で
は、吸着剤の再生動作に空調室の排気を利用しないの
で、室内の有害排出物(VOCなど)の影響を受けない
という利点がある。また、この実施例では、活性炭を再
生するための休止時間を必要としないから、24時間の
連続運転が可能になる。この実施例においては、図7、
図8に示した吸着/再生装置が適用できる。
【0034】図4は本発明による空調システムの第4実
施例を表しており、この空調システム60は従来のよう
に建物の外部から空気を取り入れる外気取入部62と建
物の外部へ空気を排出する排気部64と冷温水コイル等
の熱交換器を含む空調ユニット20とを備えている。こ
の空調システム60は特に、吸着/再生装置66の下流
側を分岐させ各分岐回路67,68に切り替え用のダン
パーMD1,MD2を取り付け、一方の分岐回路67は
空調ユニット20に向かわせ、他方の分岐回路68は空
調ユニット20を通らずに排気部64に向かわせるよう
になっている。
【0035】かくして、ダンパーMD1,MD2の切替
操作によって、空調ユニット20が動作を停止している
間(例えば深夜・休日など)に、吸着/再生装置66が
排気回路68を通過する空気によって再生動作を行える
ようになっている。この実施例では、吸着剤の再生動作
に空調用の排気を利用しないので、室内の有害排出物
(VOCなど)の影響を受けないという利点がある。図
4の例では、図5及び図6の吸着/再生装置を利用して
前後に切換えダンパーを設けることもできる。
【0036】従来の空調システムでは、除去能力とライ
フタイム(破過に達する時間)との関係で、ライフタイ
ムが2000時間程度の場合、SV値{通過風量(m3
/h)/吸着剤充填部容積(m3 )}が10000〜5
0000/時間程度で設計されていた。本発明では、吸
着剤を必要な時に随時再生可能にしたので、ライフタイ
ムを100時間前後にして、SV値を300000/時
間にすることが可能になった。その結果、吸着剤の使用
量を従来の1/6から1/30に減らすことができた。
【0037】本発明における外気取入部や排気部などは
従来からのダクト部分をそのまま利用できるので、既存
の建物に応用することも容易である。また、本発明の空
調システムは、特にVOCの影響が心配される一般事務
所ビルや病院などに有効であるほか、吸着剤を選択する
ことにより、従来の有毒ガス除去システムと同様、粉塵
・無機系ガスのCO・炭酸ガス・SOX ・NOX などを
対象として空気質を改善することもできる。さらにま
た、吸着剤に通電あるいは熱風で、吸着剤温度を100
〜250℃に加熱して再生させれば、有効かつ迅速な再
生が可能となり、吸着剤の有効部分が常時確保されるこ
とになって吸着剤を小型化することが可能になる。
【0038】再生が終了して電源又は加熱器を停止した
後、しばらくの間は外気又は空調排気を活性炭に流して
強制冷却を行い、活性炭の温度がある程度下がった時点
で活性炭への空気の流通をなくすようにして自然冷却を
行えば、冷却用空気からの有害ガスの吸着もほとんどな
く、効果的に再生を行うことができる。本発明は、空調
システムにおける導入外気中の有害ガス除去についての
ものであるが、室内からの循環還り空気中の有害ガスを
除去するために、還気回路や空調ユニット内に吸着装置
や吸着/再生装置を設けることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明の空調
システムによれば、吸着剤が再生可能となっているため
吸着剤を交換することなく長時間の連続運転が可能とな
り、適宜吸着剤を再生することも可能なため高い湿度の
外気にも対応でき、揮発性有機化合物などの有害ガスを
効果的に除去することが可能になるなど、その技術的効
果には極めて顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による空調システムの回路
図である。
【図2】本発明の第2実施例による空調システムの回路
図である。
【図3】本発明の第3実施例による空調システムの回路
図である。
【図4】本発明の第4実施例による空調システムの回路
図である。
【図5】本発明における吸着/再生装置の縦断面図であ
る。
【図6】本発明における吸着/再生装置の縦断面図であ
る。
【図7】本発明における吸着/再生装置の縦断面図であ
る。
【図8】本発明における吸着/再生装置の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10,40,50,60 空調システム 12,14 給排気部 16,18 吸着/再生装置 17a,19a 配管 17b,19b 排気管 20 空調ユニット 24 冷温水コイル 30 室内 32 制御盤 42,52,62 外気取入部 44,54,64 排気部 46,48,56,58,66 吸着/再生装置 47a,49a,57a,59a 配管 47b,49b,57b,59b,68 排気管 70 吸着剤 72 電極板 MD1〜MD9 ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−20133(JP,A) 特開 平5−168841(JP,A) 特公 平7−4434(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外部から空気を取り入れる外気取
    入部と建物の外部へ空気を排出する排気部と冷温水コイ
    ル等の熱交換器を含む空調ユニットとを備える空調シス
    テムにおいて、 外気取入部と排気部とを兼用させた給排気部を1対設置
    し、 各給排気部の内側にそれぞれ吸着剤を活用及び再生させ
    るための吸着/再生装置を配置し、配管を介して空調ユ
    ニットに接続し、 空調対象室内からの排気管を2本に分け、それぞれの吸
    着/再生装置と空調ユニットとを接続する1対の配管に
    接続し、 空調ユニットの前に接続される1対の配管及び前記1対
    の排気管に切り替え用のダンパーを取り付け、 前記ダンパーの切替操作によって前記1対の給排気部の
    空気の流れを反転させることができ、 空気取入側の吸着/再生装置が吸着動作を行う間に空気
    排出側の吸着/再生装置が再生動作を行えるようになっ
    ていることを特徴とする室内空気質を改善する空調シス
    テム。
  2. 【請求項2】 建物の外部から空気を取り入れる外気取
    入部と建物の外部へ空気を排出する排気部と冷温水コイ
    ル等の熱交換器を含む空調ユニットとを備える空調シス
    テムにおいて、 外気取入部の内側に吸着剤を活用及び再生させるための
    1対の吸着/再生装置を並列な回路として配置し、配管
    を介して空調ユニットに接続し、 さらに各吸着/再生装置から空調ユニットを通らずに排
    気部に向かう排気回路を設置し、 各吸着/再生装置の前に切り替え及び小開度可能のダン
    パーを取り付け、各吸着/再生装置の後及び前記排気回
    路に切り替えダンパーを取り付け、 一方の吸着/再生装置の前のダンパーの開操作によって
    吸着/再生装置が吸着動作を行う間に、他方の吸着/再
    生装置の前のダンパーを小開度にし前記後及び排気回路
    の切り替えダンパーを切替操作することにより、前記排
    気回路を小風量通過する外気によって他方の吸着/再生
    装置の再生動作を行い、 再生動作完了後は他方の吸着/再生装置及びその前後の
    ダンパーを閉にし、前記排気回路の切り替えダンパーを
    切替操作することにより前記排気回路を閉とし、他方の
    吸着/再生装置を待機させるようになっていることを特
    徴とする室内空気質を改善する空調システム。
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