JP3393416B2 - 偏平型陰極線管の水平偏向回路 - Google Patents

偏平型陰極線管の水平偏向回路

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JP3393416B2
JP3393416B2 JP24495993A JP24495993A JP3393416B2 JP 3393416 B2 JP3393416 B2 JP 3393416B2 JP 24495993 A JP24495993 A JP 24495993A JP 24495993 A JP24495993 A JP 24495993A JP 3393416 B2 JP3393416 B2 JP 3393416B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、例えば偏平型陰極線
管に適用して好適な水平偏向回路に関する。 【0002】 【従来の技術】図3は偏平型陰極線管(フラット型CR
T)1を示している。図において、1aは電子銃(図示
せず)が配設されたネック部、1bはファンネル部、1
cはスクリーンパネル、1dはフロントパネル、1eは
スクリーンパネル1c上に形成された蛍光面である。ス
クリーンパネル1cやフロントパネル1d等は透明ガラ
スで形成されている。蛍光面1eは電子銃の中心軸に対
して比較的小さな角度で傾斜しており、この蛍光面1e
に映し出される画像を電子銃の中心軸のほぼ垂直方向と
なるフロントパネル1d側より観察するようになってい
る。 【0003】図4は、本出願人が先に提案した偏平型陰
極線管の水平偏向回路および高圧発生回路を示してい
る。この例は、水平偏向回路および高圧発生回路を分離
しないコンベンショナルタイプに使用した例である。 【0004】図において、11は水平発振回路である。
12は直流電圧+Vccが供給される電源端子である。
この電源端子12はパルス状ノイズ除去用のローパスフ
ィルタを構成する抵抗器13およびコンデンサ14の直
列回路を介して接地され、これら抵抗器13およびコン
デンサ14の接続点P1より水平発振回路11に電源が
供給される。 【0005】水平発振回路11より出力される水平発振
信号は抵抗器15を介して水平ドライブトランジスタ1
6のベースに供給される。このトランジスタ16のエミ
ッタは接地され、そのコレクタは負荷抵抗としての抵抗
器17を介して接続点P1に接続される。また、トラン
ジスタ16のコレクタおよび抵抗器17の接続点は水平
出力回路を構成するNチャネルエンハンスメント形のM
OS電界効果トランジスタ18のゲートに接続される。 【0006】トランジスタ18のソースは接地され、そ
のドレインはフライバックトランス19の1次側巻線1
9aの一端に接続される。また、トランジスタ18のド
レインと接地間には、共振コンデンサ20および水平偏
向コイル21とS字補正コンデンサ22の直列回路が並
列に接続される。電源端子12はパルス状ノイズ除去用
のローパスフィルタを構成するコイル23およびコンデ
ンサ24の直列回路を介して接地され、これらコイル2
3およびコンデンサ24の接続点はフライバックトラン
ス19の1次側巻線19aの他端に接続される。 【0007】また、フライバックトランス19の2次側
巻線19bの一端は1次側巻線19aの一端に接続さ
れ、この2次側巻線19bの他端は複数倍圧の高圧整流
回路25に接続される。この高圧整流回路25で2次側
巻線19bの他端に得られるパルス電圧が整流され、端
子26に高圧HVが導出される。 【0008】図5は、MOS電界効果トランジスタ18
の特性を示しており、横軸はドレイン・ソース間の電圧
VDS、縦軸はドレイン電流IDを示している。そして、
同図の曲線aはトランジスタ18のオン時における電圧
VDSと電流IDとの関係(オン特性)を示しており、曲
線bはトランジスタ18のオフ時における電圧VDSと電
流IDとの関係(ダイオード特性)を示している。 【0009】次に、図6の波形図を使用して水平偏向回
路の動作を説明する。 【0010】水平発振回路11より、図6Aに示すよう
な発振出力がトランジスタ16のベースに供給されると
き、トランジスタ18のゲートには同図Bに示すように
水平ドライブパルスが供給される。 【0011】水平出力回路の動作は以下のようになる。
なお、図6Cはドレイン電流、同図Dはドレイン電圧、
同図Eは共振コンデンサ電流、同図Fは偏向電流を示し
ている。 【0012】トランジスタ18のゲートに図6Bに示す
ような水平ドライブパルスが供給されるとき、偏向コイ
ル21には同図Fに示すように偏向電流(のこぎり波電
流)が流れる。すなわち、トランジスタ18のゲートに
正パルスが供給されるとトランジスタ18はオンし、偏
向コイル21に時間とともに直線的に増加する電流が流
れる(t11〜t12)。 【0013】次に、トランジスタ18のゲートに負パル
スが供給されるとトランジスタ18がオフし、電流はイ
ンダクタンス慣性のために同方向に流れ続けて共振コン
デンサ20を充電する。この充電電流は時間と共に減少
し、共振コンデンサ20の電圧は増加する。充電電流が
ゼロとなり、共振コンデンサ20の電圧(ドレイン電
圧)がピークに達する(t12〜t13)。 【0014】次に、共振コンデンサ20は偏向コイル2
1を通して放電し、その電圧は徐々に減少して偏向コイ
ル21には逆向きの電流が増える。共振コンデンサ20
の電圧がもとに戻り、逆向きの電流はピークに達する
(t13〜t14)。 【0015】次に、偏向コイル21の逆起電力のために
トランジスタ18はダイオードとして導通し(図5の曲
線bのダイオード特性参照)、電流は同方向に流れ続け
る。電流の大きさは徐々に減少する(t14〜t15)。そ
して、トランジスタ18のゲートに正パルスが供給され
てトランジスタ18がオンとなると、今度はトランジス
タ18のオン特性(図5の曲線aの特性参照)でもって
導通し、電流は同方向に流れ続ける。電流の大きさは徐
々に減少して、ゼロとなる(t15〜t16)。 【0016】次に、トランジスタ18がオンとなってい
るため、偏向コイル21には再び時間と共に直線的に増
加する電流が流れる。以上のサイクルでもって、偏向コ
イル21に流れるのこぎり波電流が形成される。 【0017】このように水平出力トランジスタとしてM
OS電界効果トランジスタ18が使用されるものでは、
ダンパダイオードが不要となるため、ダンパダイオード
によるパワー損失がなくなり、水平偏向回路におけるパ
ワー損失を低減できる。また、MOS電界効果トランジ
スタ18は、そのゲート・ソース間にゲートしきい値電
圧VTH以上の電圧を印加するだけでオン動作させること
ができるため、水平ドライブ回路が非常に簡単になると
共に、負荷抵抗を大きく選べるのでパワー損失が少なく
低消費電力化を図ることができる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】しかし、図4の例の水
平偏向回路では、トランジスタ18のオンオフ感度が良
いので、例えば陰極線管1の放電等によるパルス状ノイ
ズによってトランジスタ18がオン状態となり、画像ノ
イズとして再現される等の問題点があった。 【0019】また、トランジスタ18のゲートしきい値
電圧VTHが水平発振回路11の発振開始電圧Voscより
低い場合には、水平発振回路11が動作する前にトラン
ジスタ18がオン状態となり、電源回路に過大電流が流
れてヒューズが切れる等の問題点があった。 【0020】このように水平発振回路11が動作する前
にトランジスタ18がオン状態となることを防止するた
めに、水平ドライブ回路に時定数を持たせて電源電圧の
立ち上がりを遅らせることが提案されている。図7は水
平ドライブ回路に時定数を持たせた例であり、図4と対
応する部分には同一符号を付して示している。 【0021】図において、抵抗器13およびコンデンサ
14の接続点P1は抵抗器27およびコンデンサ28の
直列回路を開始して接地され、これら抵抗器27および
コンデンサ28の接続点P2は抵抗器29を介して接地
される。そして、水平ドライブトランジスタ16のコレ
クタは抵抗器17を介して接続点P2に接続される。 【0022】図7の例のように構成することにより、パ
ワーオン時には接続点P1の電圧V1が水平発振回路1
1の発振開始電圧Voscとなった後に接続点P2の電圧
V2がトランジスタ18のゲートしきい値電圧VTHとな
るように設定できる(図8参照)。これにより、水平発
振回路11が動作する前にトランジスタ18がオン状態
となることを防止できる。しかしながら、水平ドライブ
回路の時定数を大きくとることは、水平出力回路の過渡
応答特性(スイッチング特性)を悪化させることにな
り、画像の安定動作が困難となる等の問題点があった。 【0023】また、水平発振回路11が動作する前にト
ランジスタ18がオン状態となることを防止するため
に、トランジスタ18としてそのゲートしきい値電圧V
THが水平発振回路11の発振開始電圧Voscより高いも
のを選別して使用することも考えられるが、MOS電界
効果トランジスタの選別作業が必要となると共に、不適
合なMOS電界効果トランジスタは使用できなくなると
いった問題点があった。 【0024】さらに、水平発振回路11が動作する前に
トランジスタ18がオン状態となることを防止するため
に、上述したように水平ドライブ回路に時定数を持たせ
て電源電圧の立ち上がりを遅らせる、あるいはMOS電
界効果トランジスタを選別して使用するものにあって
は、例えば陰極線管1の放電等によるパルス状ノイズが
ゲートに供給される場合、依然としてトランジスタ18
がオン状態となって画像ノイズとして再現される等の問
題点があった。 【0025】なお、水平偏向回路および高圧発生回路を
分離したセパレートタイプのもので、高圧出力トランジ
スタをMOS電界効果トランジスタを使用して構成した
ものにあっては、高圧出力トランジスタのゲートしきい
値電圧VTHが水平発振回路11の発振開始電圧Voscよ
り低い場合には水平発振回路11が動作する前に高圧出
力トランジスタがオン状態となり、電源回路に過大電流
が流れてヒューズが切れる等の問題点があった。 【0026】そこで、この発明では、水平ドライブ回路
に大きな時定数を持たせることなく水平出力回路や高圧
発生回路の誤動作を防止し、回路動作の信頼性と画像の
安定性の向上を図るものである。 【0027】 【課題を解決するための手段】上述の課題は、水平発振
回路と水平ドライブトランジスタの負荷抵抗とが電源に
接続され、出力トランジスタとしてのMOS電界効果ト
ランジスタのゲートに水平ドライブトランジスタの出力
を直接結合する偏平型陰極線管の水平偏向回路におい
て、前記MOS電界効果トランジスタのゲート/ソース
間に抵抗が接続され、前記MOS電界効果トランジスタ
のドレインが、少なくとも、フライバックトランス又は
/及び水平偏向コイルに接続された構成を有し、当該偏
平型陰極線管のパワーオン後に、前記水平ドライブトラ
ンジスタの負荷抵抗と、前記MOS型電界効果トランジ
スタのゲート/ソース間の抵抗とにより分圧される電圧
を前記MOS電界効果トランジスタのゲートに供給して
前記水平発振回路が動作する前にMOS電界効果トラン
ジスタがオンしないようにしたことを特徴とする偏平型
陰極線管の水平偏向回路によって解決される。 【0028】 【0029】 【作用】本発明に係る扁平型陰極線管の水平偏向回路に
おいては、水平出力トランジスタを構成するMOS電界
効果トランジスタ18のゲートおよびソース間に抵抗3
1を挿入したため、この抵抗31と水平ドライブトラン
ジスタ16の負荷抵抗17とにより分圧される電圧によ
って、パワーオン後に水平発振回路11が動作するまで
MOS電界効果トランジスタ18のゲート電圧はゲート
しきい値電圧VTH以下に保持される。これにより、水平
発振回路11が動作する前にMOS電界効果トランジス
タ18がオン状態となることがなく、フライバックトラ
ンス又は/及び水平偏向コイル等の水平出力回路に過大
電流が流れて電源回路のヒューズが切れる等の不都合を
防止でき、水平偏向回路の信頼性を上げることが可能と
なる。 【0030】また、水平発振回路11が動作する前に
MOS電界効果トランジスタ18がオン状態となるのを
防止するために、ドライブ回路に大きな時定数を持たせ
るものでなく、水平出力回路の過渡応答特性(スイッチ
ング特性)を悪化させることがなく、画像の安定性を損
ねることもない。 【0031】また、水平出力トランジスタを構成するM
OS電界効果トランジスタ18としてゲートしきい値電
圧VTHが水平発振回路11の発振開始電圧Voscより高
いものを選別して使用するものでもなく、MOS電界効
果トランジスタの選別作業が不要となると共に、不適合
なMOS電界効果トランジスタは使用できなくなるとい
った不都合もなくなる。 【0032】また、水平出力トランジスタを構成するM
OS電界効果トランジスタ18のゲートおよびソース間
に抵抗素子31を挿入したため、ゲートおよびソース間
のインピーダンスを低くでき、陰極線管1の放電等によ
るパルス状ノイズがゲートに供給されてもMOS電界効
果トランジスタ18はオン状態となることがなく、画像
ノイズとして再現されるのを防止することが可能とな
る。 【0033】 【0034】 【0035】 【実施例】以下、図1を参照しながら、この発明の第1
実施例について説明する。本例は、高圧発生回路と水平
偏向回路とを分離しないコンベンショナルタイプに適用
した例である。この図1において、図4と対応する部分
には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。 【0036】図において、水平出力トランジスタを構成
するMOS電界効果トランジスタ18のゲートおよびソ
ース間に抵抗器31を接続する。この抵抗器31の抵抗
値Rは、接続点P1の電圧V1が水平発振回路11の発
振開始電圧Voscとなるとき、抵抗器17および31の
接続点の電圧、従ってトランジスタ18のゲート電圧V
GがMOS電界効果トランジスタのゲートしきい値電圧
VTH(≒2.5V〜4.5V)より低くなるように設定
される。 【0037】例えば、水平発振回路11の発振開始電圧
Voscが3V、抵抗器17の抵抗値RLが2.7kΩであ
るとき、抵抗値Rは6.8kΩに設定される。この場
合、ゲート電圧VGは、(1)式に示すようになる。 【0038】 VG=Vosc×R/(R+RL) =3×6.8/(2.7+6.8) ≒2.15V ・・・(1) 本例は以上のように構成され、その他は図4の例と同様
に構成される。 【0039】本例においては、水平出力トランジスタを
構成するMOS電界効果トランジスタ18のゲートおよ
びソース間に抵抗器31を挿入したため、パワーオン後
に接続点P1の電圧V1が発振開始電圧Voscとなって
水平発振回路11が動作するまでトランジスタ18のゲ
ート電圧VGはMOS電界効果トランジスタのゲートし
きい値電圧VTH以下に保持される。したがって、水平発
振回路11が動作する前にトランジスタ18がオン状態
となることがなく、水平出力回路に過大電流が流れて電
源回路のヒューズが切れる等の不都合を防止でき、回路
の信頼性を上げることができる。 【0040】また、水平発振回路11が動作する前にト
ランジスタ18がオン状態となるのを防止するために、
図7の例のように水平ドライブ回路に大きな時定数を持
たせるものでなく、水平出力回路の過渡応答特性(スイ
ッチング特性)を悪化させることがなく、画像の安定性
を損ねることはない。 【0041】また、トランジスタ18としてゲートしき
い値電圧VTHが水平発振回路11の発振開始電圧Vosc
より高いものを選別して使用するものでもなく、MOS
電界効果トランジスタの選別作業が不要となると共に、
不適合なMOS電界効果トランジスタは使用できなくな
るといった不都合を回避できる。 【0042】また、トランジスタ18のゲートおよびソ
ース間に抵抗器31を挿入したため、トランジスタ18
のゲートおよびソース間のインピーダンスを低くでき、
陰極線管1の放電等によるパルス状ノイズがゲートに供
給されてもトランジスタ18はオン状態となることがな
く、画像ノイズとして再現されるのを防止できる。 【0043】次に、図2を参照しながら、この発明の第
2実施例について説明する。本例は高圧発生回路と水平
偏向回路を分離したセパレートタイプのものを示してい
る。この図2において、図1と対応する部分には同一符
号を付し、その詳細説明は省略する。 【0044】図において、水平ドライブトランジスタ1
6のコレクタおよび抵抗器17の接続点は、高圧出力ト
ランジスタを構成するNチャネルエンハンスメント形の
MOS電界効果トランジスタ32のゲートに接続され
る。このトランジスタ32のソースは接地され、そのド
レインはフライバックトランス19の1次側巻線19a
の中点タップに接続される。そして、このトランジスタ
32のドレインと接地間に共振コンデンサ33が接続さ
れる。 【0045】また、フライバックトランス19の1次側
巻線19aおよび2次側巻線19bの接続点は整流平滑
回路を構成するダイオード34およびコンデンサ35の
直列回路を介して接地される。上述した水平出力トラン
ジスタを構成するMOS電界効果トランジスタ18のド
レインはチョークコイル36およびキーストン補正回路
37を介してダイオード34およびコンデンサ35の接
続点(整流平滑回路の出力側)P3に接続される。これ
により、接続点P3に得られる電圧が垂直周期ののこぎ
り波信号で変調された後に水平出力回路に電源として供
給されることとなり、キーストン歪の補正が行なわれ
る。 【0046】上述せずも、偏平型陰極線管1では、その
構造からキーストン歪(逆台形状歪)が生じる。つま
り、水平偏向走査は蛍光面1eの上部から下部に向けて
行なわれるが、図3に示すように上部の偏向角θ1と下
部の偏向角θ2が異なるため、一定の偏向電力(電流)
で水平偏向走査をするときには下部に近づくにつれて走
査振幅が小さくなり、キーストン歪が生じることにな
る。 【0047】このキーストン歪を補正するためには、蛍
光面1eを上部から下部に走査するにつれてダイナミッ
クに水平偏向電流Ippを大きくしていく必要がある。こ
こで、水平偏向回路の電源電圧eoと水平偏向電流Ipp
には、水平偏向コイルのインダクタンスをLy、水平走
査期間をTsとすると、 eo=Ly(Ipp/Ts) =K・Ipp なる関係がある。ここで、K=(Ly/Ts)である。 【0048】すなわち、水平偏向電流Ippをダイナミッ
クに増加させるためには、電源電圧eoをダイナミック
に変えていく必要がある。これを実現するために、上述
したようにキーストン補正回路37でもって水平出力回
路の電源電圧が垂直周期ののこぎり波信号で変調され
る。 【0049】また、高圧出力トランジスタを構成するM
OS電界効果トランジスタ32のゲートおよびソース間
に抵抗器38を接続する。この抵抗器38の抵抗値R
は、図1の例の抵抗器31と同様に、接続点P1の電圧
V1が水平発振回路11の発振開始電圧Voscとなると
き、抵抗器17および38の接続点の電圧、従ってトラ
ンジスタ32のゲート電圧VGがMOS電界効果トラン
ジスタのゲートしきい値電圧VTH(≒2.5V〜4.5
V)より低くなるように設定される。 【0050】本例は以上のように構成され、その他は図
1の例と同様に構成される。 【0051】本例では、高圧出力トランジスタとしてM
OS電界効果トランジスタ32を使用して構成されてお
り、その動作は上述した水平出力回路の動作と同様であ
る。ダンパダイオードが不要となるため、ダンパダイオ
ードによるパワー損失がなくなり、高圧発生回路におけ
るパワー損失を低減できる。 【0052】また、MOS電界効果トランジスタ32
は、そのゲートに電圧を印加するだけでオンオフ制御さ
れるため、ドライブ回路が非常に簡単になると共に、負
荷抵抗を大きく選べるのでパワー損失が少なくて済む利
益がある。したがって、本例のようにトランジスタ16
のみで、MOS電界効果トランジスタ18,32の双方
をドライブ制御することができる。 【0053】本例においては、高圧出力トランジスタを
構成するMOS電界効果トランジスタ32のゲートおよ
びソース間に抵抗器38を挿入したため、パワーオン後
に接続点P1の電圧V1が発振開始電圧Voscとなって
水平発振回路11が動作するまでトランジスタ32のゲ
ート電圧はゲートしきい値電圧VTH以下に保持される。
これにより、水平発振回路11が動作する前にトランジ
スタ38がオン状態となることがなく、高圧出力回路に
過大電流が流れて電源回路のヒューズが切れる等の不都
合を防止でき、回路の信頼性を上げることができる。 【0054】また、水平発振回路11が動作する前にト
ランジスタ32がオン状態となるのを防止するために、
水平ドライブ回路に大きな時定数を持たせるものでな
く、水平出力回路の過渡応答特性(スイッチング特性)
を悪化させることがなく、画像の安定性を損ねることは
なくなる。 【0055】また、トランジスタ32としてゲートしき
い値電圧VTHが水平発振回路11の発振開始電圧Vosc
より高いものを選別して使用するものでもなく、MOS
電界効果トランジスタの選別作業が不要となると共に、
不適合なMOS電界効果トランジスタは使用できなくな
るといった不都合を回避できる。 【0056】また、抵抗器38は水平出力トランジスタ
を構成するMOS電界効果トランジスタ18のゲートお
よびソース間に挿入されたと考えることもできる。その
ため、トランジスタ18のゲートおよびソース間のイン
ピーダンスを低くでき、陰極線管の放電等によるパルス
状ノイズがゲートに供給されてもトランジスタ18はオ
ン状態となることがなく、画像ノイズとして再現される
ことを防止することができる。 【0057】なお、図2の例ではトランジスタ16でも
ってMOS電界効果トランジスタ18,32の双方をド
ライブ制御するようにしたものであるが、トランジスタ
18,32をそれぞれ別個のトランジスタでドライブ制
御してもよいことは勿論である。 【0058】 【発明の効果】以上のように、本発明に係る扁平型陰極
線管を駆動する水平偏向回路によれば、MOS電界効果
トランジスタのゲートに水平ドライブトランジスタの出
力を直接結合する偏平型陰極線管の水平偏向回路におい
て、MOS電界効果トランジスタのゲート/ソース間に
抵抗が接続され、このMOS電界効果トランジスタのド
レインが、少なくとも、フライバックトランス又は/及
び水平偏向コイルに接続された構成を有し、当該偏平型
陰極線管のパワーオン後に、水平ドライブトランジスタ
の負荷抵抗と、MOS型電界効果トランジスタのゲート
/ソース間の抵抗とにより分圧される電圧をMOS電界
効果トランジスタのゲートに供給して水平発振回路が動
作する前にMOS電界効果トランジスタがオンしないよ
うにしたものである。 【0059】この構成によって、パワーオン後に水平発
振回路が動作するまで水平出力用のMOS電界効果トラ
ンジスタのゲート電圧をゲートしきい値電圧以下に保持
することができる。したがって、水平発振回路が動作す
る前に当該MOS電界効果トランジスタがオン状態とな
ることがなく、フライバックトランス又は/及び水平偏
向コイル等の水平出力回路に過大電流が流れて電源回路
のヒューズが切れる等の不都合を防止でき、水平偏向回
路の信頼性を上げることができる。 【0060】また、水平出力用のMOS電界効果トラン
ジスタのゲートとソースとの間に接続された抵抗によっ
て、ゲートおよびソース間のインピーダンスを低くで
き、陰極線管の放電等によるパルス状ノイズがゲートに
供給されても、このMOS電界効果トランジスタがオン
状態となることがなく、画像ノイズとして再現されるの
を防止できる。 【0061】 【0062】
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明に係る水平偏向回路の第1実施例の構
成を示す接続図である。 【図2】この発明に係る水平偏向回路の第2実施例の構
成を示す接続図である。 【図3】偏平型陰極線管(フラット型CRT)を示す平
面図および側面図である。 【図4】水平偏向回路および高圧発生回路の一例の構成
を示す接続図である。 【図5】MOS電界効果トランジスタの特性を示す図で
ある。 【図6】図4の例の各部の波形を示す波形図である。 【図7】水平偏向回路および高圧発生回路の一例の構成
を示す接続図である。 【図8】図7の例の動作を説明するための電圧推移図で
ある。 【符号の説明】 1 偏平型陰極線管 11 水平発振回路 12 電源端子 13,15,17,31,38 抵抗器 14,24,35 コンデンサ 16 水平ドライブトランジスタ 18,32 MOS電界効果トランジスタ 19 フライバックトランス 20,33 共振コンデンサ 21 水平偏向コイル 22 S字補正コンデンサ 23 コイル 25 高圧整流回路 34 ダイオード 36 チョークコイル 37 キーストン補正回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−304775(JP,A) 特開 昭54−14616(JP,A) 特開 平5−145779(JP,A) 特開 昭58−56576(JP,A) 特開 平2−159171(JP,A) 実開 平3−70465(JP,U) 実開 平2−93871(JP,U) 実開 昭57−125078(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 水平発振回路と水平ドライブトランジス
    タの負荷抵抗とが電源に接続され、出力トランジスタと
    してのMOS電界効果トランジスタのゲートに水平ドラ
    イブトランジスタの出力を直接結合する偏平型陰極線管
    の水平偏向回路において、 前記MOS電界効果トランジスタのゲート/ソース間に
    抵抗が接続され、 前記MOS電界効果トランジスタのドレインが、少なく
    とも、フライバックトランス又は/及び水平偏向コイル
    に接続された構成を有し、 当該偏平型陰極線管のパワーオン後に、前記水平ドライ
    ブトランジスタの負荷抵抗と、前記MOS型電界効果ト
    ランジスタのゲート/ソース間の抵抗とにより分圧され
    る電圧を前記MOS電界効果トランジスタのゲートに供
    給して前記水平発振回路が動作する前にMOS電界効果
    トランジスタがオンしないようにした ことを特徴とする
    偏平型陰極線管の水平偏向回路。
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