JP3393357B2 - 光位相差式車両感知装置 - Google Patents

光位相差式車両感知装置

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JP3393357B2 JP21279795A JP21279795A JP3393357B2 JP 3393357 B2 JP3393357 B2 JP 3393357B2 JP 21279795 A JP21279795 A JP 21279795A JP 21279795 A JP21279795 A JP 21279795A JP 3393357 B2 JP3393357 B2 JP 3393357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の位相差に基づく距
離計測手段を含む車両感知装置に関し、特に道路を走行
する自動車を対象に車両の存在感知、速度計測等を含む
車両感知装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】道路交通流の把握や管制制御のため、道
路を走行する車両を感知する手段が従来より各種提案さ
れており、ループコイル式のもの、超音波を用いるも
の、反射光の輝度変化を用いるもの、道路の映像を基に
画像処理を行うもの等各種車両検出原理を用いたものが
知られている。
【0003】このうち光を使う装置では、一般に路面と
車両の輝度レベルの変化に基づき車両の検出等を行って
いる。自然光による反射光を受光するものの他、積極的
に感知エリアに測定光の照射を行い、対応する反射光を
得るものもある。ところでこのような従来の光を用いた
車両感知装置は、専ら光の強度(輝度レベル)により原
始情報を得ているため、次のような幾つかの欠点を有し
ていた。
【0004】即ち、路面の輝度レベルに近い塗色の自動
車は感知しにくい難点があった。いたづらに感度を上げ
ることは、誤感知につながり賢明な対応とは言い難く、
この課題に有効な提案は現在なされていない。また、一
般に戸外で使用されるため、その動作も天候等の環境の
影響を受けやすく、例えば、降雪時には空中の雪が障害
物となって的確な車両感知動作が行えない場合も多々あ
った。更に、監視エリアの変化を総体として見る結果、
得られる情報も車両の存在の有無に留まっていた。
【0005】なお、上述した天候等の環境の影響を受け
やすく、降雪時には空中の雪が障害物となって的確な車
両感知動作が行えないことの難点は、超音波を利用した
ものにも見られる。また、超音波式でも監視エリアの変
化を総体として見るものでは、やはり得られる情報が車
両の存在の有無に留まる。
【0006】その他、走行車両感知に関連する技術とし
て、1つのセンサで過度に広く監視エリアをとると、監
視エリアの一部を通過する車両を検出することができな
いという問題に対しては、1つの車線に対して複数のセ
ンサを車幅方向に配置する技術が知られている。
【0007】ところで、光を応用した計測分野にて、反
射光の位相情報を利用して反射体までの距離を測定する
光学技術が既に知られており、装置の精度や信頼性も実
用レベルに達し価格的にも各種分野に使用可能な段階に
達している。本出願人はこの光位相差式距離測定装置の
持つ利点に着目し、車両感知や速度測定に応用した技術
を既に光位相差式車両感知装置(特願平6-34186 号(特
開平 7−218635号公報))として提案し高い車両
感知精度を得るため関連装置や処理装置について開示し
ている。開示内容については、本発明が上記提案の延長
上にあり、極めて多くの部分が共通するので後に本発明
の実施例中で説明することとし、ここでは詳細は省略す
る。その他にこの上述発明及び本発明装置に密接に係わ
る光位相差式距離測定装置(以下、本明細書中では“光
測距儀”と記載する)についても、その概略構成及び概
略動作等に関して後に簡略に説明する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上に挙げた光位相差式
車両感知装置は、極めて高い感知精度が得られる等の従
来の車両感知センサにない利点を有しているが、やはり
外的要因(環境)によっては、本来の性能を発揮できな
い場合がある。即ち、道路に雨が降り路面が濡れたり雨
水が路面の監視領域に溜まり水たまりを形成した場合に
は、監視領域に所定角度で照射された測定光が鏡面反射
して期待したように受信部方向に戻ってこなかったり、
路面の微少部分各部で反射した光同士が干渉して受信光
の位相情報が乱れて安定した計測結果が得られない事態
が生じ、誤感知が発生してしまうとの問題点が見られ
た。
【0009】本願発明は、従前の光位相差式車両感知装
置で見られた雨天時等で路面表面に水が存在する場合に
多発しがちだった誤感知を無くし信頼性を一段と向上さ
せた改良された光位相差式車両感知装置を提案すること
を目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このための本発明装置
は、車両走行路の上方に固定され該車両走行路上の監
視領域に向けて投光部より互いに異なる所定の照射角度
(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射し、前記投光
部と略同位置の受光部で前記平行光線の反射体からの反
射光を受光し、距離演算部にて該受光部で受光した反射
光の位相情報に基づいて反射に寄与した反射面までの距
離を算定し対応した信号を出力する2又はそれ以上の
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
からの距離信号に基づき前記車両走行路上の車両を感知
する感知処理部(1) とからなる車両感知装置であって、
前記感知処理部(1) は、前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) か
らのサンプリング距離出力を監視し、この距離出力のバ
ラツキが大きい区間が第1の規定長さに達したのち略継
続している間はバラツキが小さい区間が前記第1の規定
長さより短い第2の規定長さだけ継続した場合に車両感
知とし、バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さに
達したのち略継続している間は前記距離出力が走行車両
に依って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の高
さ(hr)の点までの距離に対応して定められた値よりも短
い距離に対応する値となった場合に車両感知とする光位
相差式車両感知装置である。
【0011】また、別の光位相差式車両感知装置は、車
両走行路の上方に固定され該車両走行路上の監視領域
に向けて投光部より互いに異なる所定の照射角度(θ)
略平行の所定断面積の光線を照射し、前記投光部と略
同位置の受光部で前記平行光線の反射体からの反射光を
受光し、距離演算部にて該受光部で受光した反射光の位
相情報に基づいて反射に寄与した反射面までの距離を算
定し対応した信号を出力する2又はそれ以上の光測距儀
(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からの
距離信号に基づき前記車両走行路上の車両を感知する感
知処理部(1) とからなる車両感知装置であって、前記光
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、各光測距儀(Sa,Sb,S
c,Sd) を車両進行方向に所定の照射角度(θ、θ)で
体に設置し前記感知処理部(1) は、上流側の光測距儀
(Sa)からのサンプリング距離出力を監視し、この距離出
力のバラツキが大きい区間が第1の規定長さに達したの
ち略継続している間はバラツキが小さい区間が前記第1
の規定長さより短い第2の規定長さだけ継続した場合に
車両感知とし、バラツキが小さい区間が前記第1の規定
長さに達したのち略継続している間は前記距離出力が走
行車両に依って予め前記平行光線の経路上で路面より所
定の高さ(hr)の点までの距離に対応して定められた値よ
りも短い距離に対応する値となった場合に車両感知とし
て、いずれかの車両感知に対応する時刻を第1の時刻
(tu1)として記憶し下流側の第2の前記光測距儀(Sc)
からのサンプリング距離出力を監視し、この距離出力の
バラツキが大きい区間が第1の規定長さに達したのち略
継続している間はバラツキが小さい区間が前記第1の規
定長さより短い第2の規定長さだけ継続した場合に車両
感知とし、バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さ
に達したのち略継続している間は前記距離出力が走行車
両に依って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の
高さ(hr)の点までの距離に対応して定められた値よりも
短い距離に対応する値となった場合に車両感知として、
いずれかの車両感知に対応する時刻を第2の時刻(tu2)
として記憶する記憶記憶手段を具備し、前記所定高さ(h
r)と上記両光測距儀夫々の照射角度(θ,θ)とから幾
何学的関係により決まる距離、及び上記第1時刻(tu1)
と第2時刻(tu2)の時間差に基づいて当該車両の走行速
度(Vu)を算出する演算手段を具備することを特徴とする
光位相差式車両感知装置である。
【0012】また、更なる光位相差式車両感知装置は、
車両走行路の上方に固定され該車両走行路上の監視領
に向けて投光部より互いに異なる所定の照射角度
(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射し、前記投光
部と略同位置の受光部で前記平行光線の反射体からの反
射光を受光し、距離演算部にて該受光部で受光した反射
光の位相情報に基づいて反射に寄与した反射面までの距
離を算定し対応した信号を出力する2又はそれ以上の
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
からの距離信号に基づき前記車両走行路上の車両を感知
する感知処理部(1)とからなる車両感知装置であって、
車両進行方向に隣接する前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
は、両者の投影範囲の間隔が走行車両長以下となるよう
な照射角度(θ,θ)で一体に設置され、前記感知処理
部(1) 、各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリン
グ距離出力を監視し、この距離出力のバラツキが大きい
区間が第1の規定長さに達したのち略継続している間は
バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さより短い第
2の規定長さだけ継続した場合に車両感知とし、バラツ
キが小さい区間が前記第1の規定長さに達したのち略継
続している間は前記距離出力が走行車両に依って予め前
記平行光線の経路上で路面より所定の高さ(hr)の点まで
の距離に対応して定められた値よりも短い距離に対応す
る値となった場合に対応した車感知出力を各光測距儀
毎に得て、各車感知出力の論理和を車両感知出力とす
る。なお更なる光位相差式車両感知装置は、前記感知処
理部(1) が、車両の通過に従って測定点での車体高さを
ほぼ表す出力を得る請求項1、請求項2、または請求項
3の光位相差式車両感知装置である。
【0013】〔作用〕 最初の発明では、光測距儀の投光部から道路上方より所
定照射角度で投光された平行光が、路面や走行車両によ
り反射され同位置の受光部で反射光が受光される。距離
演算部では、照射光と反射光の位相差を基に、反射点ま
での距離を算定しアナログ出力をサンプリング周期で連
続的に出す。感知処理部では、光測距儀からのサンプリ
ング距離出力を監視し、この距離出力のバラツキが小さ
い区間が前記第1の規定長さに達したのち略継続してい
る状態が続く間は、既提案の判定装置と同じに前記距離
出力が走行車両に依って予め前記平行光線の経路上で路
面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応して定めら
れた値よりも短い距離に対応する値となった場合に車両
感知とするが、もしバラツキが大きい区間が第1の規定
長さに達したのち略継続している間はバラツキが小さい
区間が前記第1の規定長さより短い第2の規定長さだけ
継続する結果が得られた場合に車両感知とする。これ
は、光学的には悪環境の路面時に連続面を有する車両が
監視領域を通過した場合に対応している。
【0014】また、他の発明は車両の走行速度も得るも
ので、車両進行方向に照射角度を異ならせて一体に設置
された、2つ以上の第一発明同様の前記光測距儀が、夫
々に前発明と全く同様に反射点までの距離を算定しアナ
ログ出力を出す。感知処理部では、光測距儀からのサン
プリング距離出力を監視し、この距離出力のバラツキが
小さい区間が前記第1の規定長さに達したのち略継続し
ている状態が続く間は、既提案の判定装置と同様に上流
側の光測距儀からの距離出力が第一発明同様に走行車両
に依り予め定められた値よりも短い距離に対応する値と
なった時の第1の時刻を記憶し、全く同様に距離出力が
第一発明同様に走行車両に依り予め定められた値よりも
短い距離に対応する値となった時を第2の時刻として記
憶する。そして、所定高さ(hr)と上記両光測距儀夫々の
照射角度(θ,θ)とから幾何学的関係により決まる距
離、及び上記第1時刻(tu1)と第2時刻(tu2)の時間差
に基づいて当該車両の走行速度(Vu)を算出する。一方、
もしいずれかの光測距儀からの出力においてバラツキが
大きい区間が第1の規定長さに達したのち略継続してい
る場合には、この間はバラツキが小さい区間が前記第1
の規定長さより短い第2の規定長さだけ継続する結果が
得られた場合に車両感知としてこの時の検出高さ(hr
´) と 時刻(t´) とを記憶する(例えば上流側であれ
ば高さは(hru´) 時刻は(tu1 ´) とする)ようにし、
前記所定高さ(hr)或いは検出高さ(hr ´) と上記両光測
距儀夫々の照射角度(θ,θ)とから幾何学的関係によ
り決まる移動距離の和、及び上記第1時刻(tu1)又は
(tu1 ´) そして第2時刻(tu2)又は(tu2 ´) との時
間差に基づいて当該車両の走行速度(Vu)が算出される。
この発明によれば速度算出においても路面状態に左右さ
れず高信頼性が得られる。
【0015】次の発明では、やはり車両進行方向に照射
角度を異ならせて一体に設置された2つ以上の光測距儀
が、夫々に反射点までの距離を算定しアナログ出力を出
す。車両進行方向に隣接する前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,S
d)は、両者の投影範囲の間隔が走行車両長以下となるよ
うな照射角度(θ,θ)で一体に設置され車両の両端部
の僅かな部分を除き同一車両に各光測距儀が同時に反応
し得ることになる。感知処理部(1)は、各光測距儀毎
に距離出力が最初の発明同様に走行車両に依り予め定め
られた値よりも短い距離に対応する値となった状態に対
応して、或いは距離出力がバラツキが大きい区間が第1
の規定長さに達したのち略継続している間はバラツキが
小さい区間が前記第1の規定長さより短い第2の規定長
さだけ継続する結果が得られた場合に車両感知とする。
そして、各車体感知出力の論理和を最終的な車両感知出
力とし外部に出力する。これにより、主として路面乾燥
時に於いて各光測距儀からの出力に、照射光が車両のガ
ラスを透過して路面に近い応答を示した場合等の車両通
過中にもかかわらず不測の断続等が生じた場合(いわゆ
る感知割れ)でも、他の光測距儀が補完して感知割れと
ならず車両の検出台数を誤る誤動作が無い。無論降雨時
の不安定な環境下においても車両の誤感知を減ずる。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づき添附図面を用いて本願
各発明を詳細に説明する。本発明は、必要な装置の構成
や検出処理過程の多くは、先に挙げた特願平6-34186 号
(特開平7−218635号公報)と同一である。主要
な差異は、車両の存在感知にあたって感知処理部(1)に
より、前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリング
距離出力を監視し、この距離出力のバラツキが大きい区
間が第1の規定長さに達したのち略継続している間はバ
ラツキが小さい区間が前記第1の規定長さより短い第2
の規定長さだけ継続した場合に車両感知とする点。ま
た、もし必要があればその時の時刻を保持するようにし
て、以降の処理に用いる点である。これは、既提案では
正確に感知できなかった降雨時等で路面の水による乱反
射が多い場合を監視検出してモードを切り替えて後述の
偏差監視モードにし、車両通過時には一定時間だけバラ
ツキが小さくなるのを捉えて車両感知出力を得ることに
相当する。
【0017】無論、路面状態が良好な場合には常時バラ
ツキの少ない出力しか得られないから、当然に既提案の
測定距離の大小に基づく動作、例えば距離出力が走行車
両に依って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の
高さ(hr)の点までの距離に対応して定められた値よりも
短い距離に対応する値となった場合に車両感知とする等
(以下では、規定高モードとも記す)を行うもので、路
面状態に応じていずれかの車両感知アルゴリズムの一方
のみを用いる。アルゴリズムの切り替えは比較的長時間
(例えば10分)の距離出力の監視の結果により行うよ
うにする。単一の光測距儀のみ用いた車両存在感知・車
両速度計測をのぞいて、複数の光測距儀出力に基づく処
理では、関連する光測距儀を全て同一モードに移行させ
るように制御するようにすると良いが、雨後の路面に局
所的に水たまりが存在するような場合には光測距儀毎に
最適な処理検出アルゴリズムを用い両アルゴリズムが混
在するように制御しても良い。この場合、時刻データの
決定に当たって必要に応じては適当な補正を行う。
【0018】図1に、本願各発明に係る光位相差式車両
感知装置の一実施例を示すフローチャートを示す。ま
た、図2乃至図5は夫々、図1に示す過程の一部を更に
詳細に示すフローチャートであり、図2及び図3は、既
提案と同等の規定高モード時における制御を、また図4
及び図5は本発明で新たに取入れた偏差監視モード時に
おける制御を示している。本発明の各装置の実施に際し
ては、台あるいはそれ以上の光位相差式の測距儀と、
該測距儀からの出力が入力され所定処理を行う感知処理
部を含み構成された車両感知装置の使用を前提としてい
る。従って、以下では本願発明の実施に好適な車両感知
装置の一例や、その運用時の設置例等について先ず説明
する。
【0019】本発明に係る車両感知装置の一例を図6に
概略ブロック図で示す。例示車両感知装置は、CPU
(2)を含み構成された感知処理部(1) と、この感知処理
部(1) に接続された4台の光位相差式の光測距儀(Sa,S
b,Sc,Sd) から構成されている。なお、この装置構成自
体は、先に挙げた特願平6-34186 号と同一である。
【0020】この感知処理部(1) は、例えば図12に示
すように、支柱の下部に取り付けられ同じ支柱の上部に
固定された腕部に設置された光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) の
出力信号が入力され、これを所定処理して所望の車両感
知信号を発生し、遠隔した後続装置に送出するようにな
っている。なお、上記光測距儀(投光部、受光部及び距
離演算部)は、一体にヘッドと称される適宜筐体に収容
されており、複数の光測距儀を必要とする装置に於いて
は、各系統の光測距儀がやはりヘッド(HD)に一体に収容
される。
【0021】感知処理部(1) では、4台の光位相差式測
距儀(光測距儀)からの距離対応出力を後述するように
個々に処理すると共に、各出力相互の関係から被感知対
象である、車両の存在感知や速度感知(本明細書中では
合わせて単に車両感知と記載する)を行う。同時に、誤
動作を排除するための各種処理も合わせて行っている。
【0022】感知処理部(1) は、前記各光測距儀(Sa,S
b,Sc,Sd) が接続されたアナログ信号切替えスイッチ(3)
、CPU(2) 、このCPU(2) に夫々バス接続された
感知出力回路(1〜4ch)(4) 及び7セグメント表示
器(5) 、ロータリースイッチ(6) 、速度出力回路(1〜
4ch)(7) 、ROM(8) 、RAM(9) 、距離データ等
を外部に送信したり指令を受信するRS−232Cシリ
アル入出力部(10)、同じく通信用の通信I/F部(11)、
そして制御部電源(12)を具備している。
【0023】CPU(2) には、アナログ信号切替えスイ
ッチ(3) を介して各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナ
ログ出力が選択的に入力されるようになっていて、入力
された信号をデジタル化した後、所定の各処理を行うよ
うになっている。処理は、ROM(8) に記憶されたプロ
グラムにより行われるが、その処理内容即ち本願発明の
光位相差式車両感知装置の処理過程は、後にまとめて詳
述する。
【0024】次に、各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) は、支柱
等の適宜手段を用いて車両走行路の上方に固定されたヘ
ッド(HD)内に収容されていて(図12(a) 参照)、該車
両走行路に向けてその投光部より略平行の所定断面積の
近赤外線光線を照射し、前記投光部と略同位置の受光部
にて前記平行光線の反射体からの反射光を受光し、距離
演算部にて該受光部で受光した反射光の位相情報に基づ
いて反射に寄与した反射面までの距離を算定し対応した
アナログ信号を出力するようになっている。
【0025】上記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) について、更
に詳細に説明する。本発明装置の実施に用いるのは、光
位相差式の測距儀で従来より高精度で物体までの距離を
測ることができる。特願平6-34186 号(特開平7−21
8635号公報)と重複するが本発明の理解のため要点
のみここで説明する(図7参照)。この光位相差式測距
儀は、測定点から照射した測距光が反射点で反射した反
射光線を同じ測定点で受光し、照射光と反射光の位相差
から測定点と反射点と間の距離を測定する。実際には、
装置の簡易化が計れるため測距光としては変調光を用い
るとともに、既知の周波数ミキシング(ビートダウン)
の手法を活用する。
【0026】即ち、図7に示すように例えば30MHzの
原信号を用いて、30MHzの変調光(測距光)を作りだ
し、送光系(102) から反射面に向けて平行光線として照
射する。照射された測距光は、反射面(反射点)で反射
しこの反射光の一部が再度測距儀の受光系(103) に達す
る。そして、受光した反射光に応じた電気信号と、30
MHzの原信号から分周回路(104) を経て得た6.5kHzの信
号とをミキシング回路(105) にてビートダウンする。即
ち、信号周波数に基準周波数を混合して両周波数の差の
周波数を発生させる。これにより、測定波の位相情報を
変化させずに周波数を低くし、低速の回路にても位相差
を求めやすくする。
【0027】このミキシング回路(105) から低周波数通
過フィルタ(L.P.F )(106) を経て得た6.5kHzの測定信
号と、分周回路(104) から得た6.5kHzの基準信号とを位
相差測定回路(107) に入力し、両信号波の位相差に応じ
た出力を得る。測距光(変調光)の変調波波長が判って
いることから、位相差を距離に対応付けることができ
る。位相差の測定精度が高いことから、高精度の距離測
定が行える。
【0028】なお、一般に被測定物が定まっている場合
には、被測定物に反射プリズムや反射鏡を取り付けてお
き、反射点とすることで減衰がなく位相乱れも少ない反
射波を得るようにする。この場合には、例えば変調周波
数を15MHzとすれば、測定可能距離は約10mで、分
解能としては1.0 mmが得られてる。しかしながら、本
発明では不特定の被測定物(車両)を扱うため、上に挙
げた反射具を用いることはできず、もっぱら車体からの
乱反射光を測定に用いる。このため上述した場合より精
度は低下するものの、本発明の目的には充分な精度を確
保することができる。
【0029】本願各発明においては車両感知のために図
12(a) の概略斜視図にて示すように、車両走行路(2
車線)の上方所定の距離に上述したような光測距儀が内
蔵されたヘッド(HD1,HD2) を車線毎に対応付け各1個設
置する。各ヘッド(HD1,HD2)には、車両検出の内容(速
度を得るか)に応じて1個の或いは1以上の光測距儀備
えられている。
【0030】例では4つの光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) が1
つのヘッド(HD1,HD2) に互いに異なる所定の照射角度で
固定されている。即ち、図12(b) に示すように、各光
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) は、その路面における各光測距儀
からの照射光の投影範囲(Ra,Rb,Rc,Rd) が所定の配置、
即ち一対の対辺が車両進行方向に平行な一辺の長さが1.
2 mの正方形状に設定された監視領域(R1 又はR2) の各
頂角部になるような所定の照射角度を有して設置されて
いる。なお、各投影範囲(Ra,Rb,Rc,Rd) は、その断面積
の直径が0.1 mとなるように設定されている。唯一つの
光測距儀にても単なる車両の存在感知及び速度算出が可
能であるが、実施例装置では、後述するように単に車
両の存在やその走行速度を得るだけでなく、より高精度
と高信頼性を得るために複数の光測距儀からの出力を必
要とする。
【0031】ここで、上述のような光位相差式測距儀(S
a,Sb,Sc,Sd) を利用した本発明装置にも関連する特願平
6-34186 号同等の車両感知(存在感知および速度計測)
のための原理について説明する。本発明においても、路
面状態が良好な場合についてはこの装置で車両感知を行
う(規定高モード)。図8は、これを説明するもので、
図のようにヘッド(HD)は、路面より(Hc)の一定の高さに
設置され、上流側の光測距儀(Sa,Sb) からの略平行の所
定断面積の測定光(経路:Lu)は鉛直線に対して角度
(θ) をなし前方路面に照射される。一方、同様の下流
側の光測距儀(Sc,Sd) からの測定光(経路:Ld)は鉛直
線に対して同じく角度 (θ) をなし後方路面に照射され
る。各測定光には、例えば30MHzで輝度変調された光
を用いる。
【0032】各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) の受光部は、投
光部と略同一位置にあって、それぞれ対応する投光部の
照射範囲からに制限された反射光(経路:Lu,Ld )を受
光し対応した反射波の輝度変化に対応した30MHzの応
答電気信号を得る。各光測距儀の距離演算部では、測定
光投光のための基準信号と反射波による応答電気信号と
から、前述したように両信号波形の位相差に基づき、反
射点までの距離を得て距離に対応するアナログ出力が得
られる。
【0033】この距離対応のアナログ出力は、路面から
の反射に対しては一定で、車両の通過があればこれに応
じて短い距離を示す値となる。測定光は常に夫々定まっ
た一定経路(Lu又はLd)を通るから、幾何学的関係(h
t =Hc− cosθ×経路長)から距離情報を車両に基づく
反射点の高さ(ht)に対応付けることができる。
【0034】従って、路面より所定高さ(例えば、(h
r))の反射点を感知可能で、これにより車両を感知する
ことができる。実際に反射点の高さを算出することも容
易でこれを処理することもできるが、路面からの所定の
高さに対応した距離出力を予め決定して車両感知のしき
い値とし、距離出力がこのしきい値より長い距離か否か
で、判定を行っても良い。
【0035】また、上流側光測距儀(Sa,Sb) の測定光経
路上で路面より一定高さ(h´) の位置(反射点)と、下
流側光測距儀(Sc,Sd) の測定光経路上で路面より一定高
さ(h´) の位置(反射点)の間の直線距離(l´) も、 l
´=2(Hc ・ tanθ-h´・tan θ)として求まり、夫
々の位置に対応した光測距儀からの出力が得られた時点
の時刻を夫々t1、t2とすると、通過時間 t=(t2−t1)
と、上述の通過距離(l´) より通過車両の速度(Vt)も次
式で算定できる。 Vt=2(Hc ・ tanθ-h´・tan θ)/(t2−t1)
【0036】以上説明したように、本願で意味する車両
感知、即ち車両の存在感知とその車速測定が光位相差式
測距儀を用いて可能で、光位相差式測距儀の高い距離測
定精度に対応した高い精度で車両感知ができる。以上、
原理について説明したが、特願平6-34186 号に開示され
た実際の現場に即して信頼性の高い車両感知を行うため
に、関連するその他の処理過程についても例示し説明す
る。以下、既提案の光位相差式車両感知装置について図
1乃至図5にて示される例示処理過程に沿って説明す
る。
【0037】図1のフローチャートのように、光測距儀
(Sa,Sc) の対からなる1系側にて単独で車両感知を、ま
た、光測距儀(Sb,Sd) の組からなる2系側でも同一過程
の車両感知を独立して行い、両系統の論理和を取り最終
的な車両出力とすることで車線の端に寄って走行する車
両があっても確実に車両感知を行うようになっている
(図中、プロセスE)。この車線幅方向に複数系統の車
両感知手段を配置することは公知である。
【0038】以下に説明する一連の処理は、実際には時
分割して同時処理が行われており、図1では必ずしも単
一の過程が順に行われることを意味してはいない。第1
系を例に例示処理における車両感知過程について(第2
系統についても、全く同一過程の処理が行われる)詳し
く説明する。1 系側即ち光測距儀(Sa)及び光測距儀(Sc)
に係る側では、2系と独立して両光測距儀(Sa,Sc) の測
定光照射範囲で捕らえられる車両の感知を行う。
【0039】即ち、1系上流側光測距儀(Sa)の出力を基
に、適切な車両感知アルゴリズム(モード)により通過
車両の車体を感知し、この時の時刻(tu1)を記憶する(S
0 〜S4) 。続いて、1系上流側感知信号を所定条件下
(後述)で出力する(S5)。なお、実施例ではこれを車両
感知とせず、上述したと同等の過程で得られる2系上流
側感知信号(光測距儀(Sb,Sd) の出力を処理)との論理
和を最終的な車両感知出力としている(プロセスE)。
【0040】続いて、1系下流側光測距儀(Sc)の出力を
基に、通過車両の車体を感知し、この時の開始時刻(tu
2)を記憶する(S10〜S14)。この車体感知のための動作自
体は常時行われているが、実際には下流側での車体感知
は通常の車両通過によるものであれば上流側での通過車
両感知の直後におる。
【0041】そして、1系下流側光測距儀(Sc)にて車体
感知開始時刻(tu2)が得られると、1系上流側光測距儀
(Sa)による車体感知開始時刻(tu1)との差を通過時間
(tu)として求め、この通過時間とこの通過時間(tu)
に対応する算出通過距離((Lc):光測距儀の設置高さ(H
c)と照射角度 (θ) 、及び上記しきい値(hr)の設定によ
り決まる既知の値)より、当該車両の前端側車両速度(V
u)を求め装置内に記憶保持する(S15〜S16)。この過程で
一応車両速度が得られるが、実施例ではここで得られた
速度を値ちに車両速度として出力はせず最終的速度出力
は更に後の過程となる。
【0042】上述各過程を経た後には、着目車両は1系
下流側光測距儀(Sc)の測定光照射範囲(Rc)を通過する
ことになる。実施例では、続いて1系上流側光測距儀(S
a)の出力を基に、通過車両の車体退出を感知し、この時
の感知開始時刻(td1)を記憶する(S1,S6) 。続いて、1
系上流側感知信号を所定条件下(後述)で停止する(S7
〜S9) 。なお、実施例では既述したように最終的な車両
感知出力は2系上流側感知信号(光測距儀(Sb,Sd) の出
力に依存)との論理和である(プロセスE)。
【0043】続いて、1系下流側光測距儀(Sc)の出力を
基に、通過車両の車体退出を感知し、この時の開始時刻
(td2)を記憶する(S10,S17〜S21)。そして、1系下流側
光測距儀(Sc)にて車体退出感知の開始時刻(td2)が得ら
れたなら1系上流側光測距儀(Sa)により得られている車
体退出感知の開始時刻(td1)との差を通過時間(td) と
して求める。そして、この通過時間(td) とこの通過時
間に対応する前述した既知の算出通過距離(Lc)より当該
車両の後端側車両速度(Vd)を求める(S22,S23) 。
【0044】続いて、この後端側車両速度(Vd)と既に得
られている前端側車両速度(Vu)とを算術平均した値(Va
v)を最終的速度として、管制装置等の後続装置に出力す
る(S24) 。なお、1系側で求められた最終的速度(Vav)
は、2系側で求められる最終的速度に対して優先させる
ものとし、1系側では最終的速度が求められないで、2
系側でのみ求められた場合にこの2系側の最終的速度
(Vav)を出力する。以上で、通過車両1台分の感知過程
が終了する。なお、以上説明した1系の感知動作と並行
して全く同等の感知処理が光測距儀(Sb,Sd) の出力を基
に2系でも行われている(図1参照)が、上述したと同
等であり、繰り返しを避け説明は省略する。
【0045】図1中の、プロセスEは1系と2系それぞ
れの上流側感知信号の論理和を車両(存在)感知出力と
して得るもので、1 系上流側感知信号または2上流側感
知信号の何れかが出力されているか調べ(S25) 、どちら
か一方でも出力があれば車両感知信号(SG)を出力し(S2
6) 、両信号がともに出力されていない場合にのみ車両
感知信号(SG)を停止する(S27) 。なお、1 系上流側感知
信号と2上流側感知信号を2入力OR回路を通す等に
より上記機能はハードウェア的に簡単に実現することも
できる。
【0046】ところで、上述したように光測距儀を自動
車の感知に適用した場合、その特性から測定光が自動車
のフロントガラスやサンルーフ部を透過して、1台の車
両通過中であっても距離出力があたかも路面に近いレベ
ルとなる現象がある。図10は、これを説明する図で
(a) に例示するように、光測距儀からは車両の通過に従
って測定点での車体高さをほぼ表す出力が得られるので
あるが、フロントガラス対応部やリアガラス対応部等で
は、車両内の座席水平面の高さを示す可能性がある。
【0047】従って、光測距儀からの出力を直接に利用
した場合には車体判別のためのしきい値の設定によって
は、一台の車両の通過中に“感知割れ”が生じる。例え
ば、図10(b) は、(a) に示す出力をしきい値(hr) で
判定した信号の一例を示すもので、一台の車両通過に対
して複数回の応答が得られてしまい、そのまま利用する
と台数を誤認することになる。
【0048】このように、路面からの所定高さをしきい
値とする車両感知では、1台の車両を複数台と誤認する
所謂“感知割れ”が生じる可能性があり、信頼性を悪化
させる。実施例では、このことを考慮した処理過程を行
っている。以下、この点について更に詳述する。
【0049】図2及び図3は、図1に示した1系側処理
過程の一部を更に詳細に示すフローチャートであるが、
路面状態の良い場合での規定高モード(先に挙げた特願
平6-34186 号に開示あるものと略同等)の場合を示して
いる。なお、路面状態の悪い場合に対応させた偏差監視
モードについては後に詳述する。図2に於ける“プロセ
スA”は、上流側光測距儀(Sa)を主体とした処理で、上
流側感知信号の出力及びこの停止の過程を示している。
【0050】図2に示すように、1 系上流側光測距儀(S
a)の出力が規定値(hr)より短距離を示しているか
(“H”)を判定する(S1)。もし、短距離の旨を示して
いれば、上流側感知信号が出力中であるか否かを調べ、
出力中であれば過程(S1)に戻る(S2)。
【0051】しかし、過程(S2)で上流側感知信号が停止
中であれば、サンプリングパルスが連続2個分の間継続
して上流側光測距儀出力が短距離であることを判定して
(S3)、継続すればこの時の現在時刻(tu1)を記憶し(S
4)、上流側感知信号を出力して(S5)、過程(S1)に戻る。
過程(S3)にて継続が無ければ、直ちに過程(S1)に戻る。
【0052】さて、過程(S1)にて、1系上流側光測距儀
(Sa)の出力が規定値(hr)より長距離を示している場合に
は、この時の現在時刻(td1)を記憶し(S6)、所定の感知
保持時間(TD)を経過した後(遅延)、再び1系上流側光
測距儀(Sa)の出力が規定値(hr)より短距離かを調べる(S
8)。短距離となっていた場合には過程(S1)に戻るが、長
距離のままであれば、上流側感知信号を停止してから(S
9)、過程(S1)に戻る。
【0053】これら過程は、ノイズ等による突発的な誤
出力を排除したり、測定光のガラス透過による出力を排
除するためのものである。図9は、この間の各信号を説
明するタイミングチャートであり、(a) は光測距儀出力
の判定出力を、(b) はサンプリングパルスの波形を、
(c) は上流側感知信号(或いは下流側感知信号)を示し
ている。このようにサンプリングパルス間隔で決まる、
所定遅延時間(感知保持時間:(TD))以内の出力は感知
信号に反映されない。これによりノイズ出力を車両感知
信号とすることが無く、また、通過車両が一定以上の速
度で通過する場合には、フロントガラス等を測定光が透
過することによる出力低下も短時間で上記感知保持時間
(TD)以内であることから、出力下降も感知信号には反映
されない。
【0054】次に、図3の“プロセスB”は、下流側光
測距儀(Sc)を主体とした処理で、下流側感知信号の出力
及びこの停止の過程を示している。図に示すように、1
系下流側光測距儀(Sc)の出力が規定値(hr)より短距離を
示しているか(“H”)を判定する(S10) 。もし、短距
離の旨を示していれば、下流側感知信号が出力中である
か否かを調べ(S11) 、出力中であれば過程(S1)に戻る。
【0055】しかし、下流側感知信号が停止中であれ
ば、サンプリングパルスが連続2個分の間遅延する(S1
2) 。そして、現在時刻(tu2)を記憶し(S13) 、下流側
感知信号を出力する(S14) 。次いで、1系下流側光測距
儀(Sc)での車体感知開始時刻(tu2)と、1系上流側光測
距儀による車体感知開始時刻(tu1)との差を通過時間
(tu) として求める(S15) 。そして、この通過時間(t
u) とこの通過時間に対応する算出通過距離(Lc)より、
当該車両の前端側車両速度(Vu)を求め装置内に記憶保持
して(S16) 、過程(S10) に戻る。
【0056】一方、過程(S10) にて、1系下流側光測距
儀(Sc)の出力が規定値(hr)より長距離の旨を示している
場合には、この時の現在時刻(td2)を記憶し(S17) 、所
定の感知保持時間(Tc)だけ遅延(S18) した後、再び1
系上流側光測距儀(Sc)の出力が規定値(hr)より短距離か
を調べる(S19) 。短距離となっていた場合には、過程(S
10) に戻るが、長距離のままであれば、上流側感知信号
が停止中か否かを調べる(S20) 。停止中でなければ過程
(S10) に戻る。
【0057】過程(S20) にて上流側感知信号が停止中の
場合は、下流側感知信号を停止する(S21) 。この下流側
感知信号は、下流側光測距儀(Sc)にて車体感知がなくて
も上流側光測距儀(Sa)にて車体感知が有る場合には出力
が継続されるから、言わば上流側と下流側感知出力の論
理和出力に相当し、各光測距儀出力にて多少長時間の車
体不感知が生じても車体が上流側あるいは下流側光測距
儀のうち残る一方に感知されていれば出力状態を継続す
るので感知割れが生じることが無い。なお、1 系上流側
感知信号と1系下流側感知信号を2入力OR回路を通す
等によりハードウェア的に上記機能を実現することもで
きる。
【0058】例示フローチャートでは、最終的な車両感
知信号を1系上流側感知信号と2系上流側感知信号との
論理和として出力しているが、1系下流側感知信号と2
系下流側感知信号との論理和を最終車両感知信号として
して感知割れに強くしても良い。
【0059】過程(S21) に続いて、1系下流側光測距儀
(Sc)による車体退出感知開始時刻(td2)と、1系上流側
光測距儀による車体退出感知開始時刻(td1)との差を通
過時間(TD) として求める(S22) 。そして、この通過時
間(TD) と、これに対応する算出通過距離(Lc)より、当
該車両の後端側車両速度(VD)を求め(S23) 、続いてこの
後端側車両速度(VD)と前端側車両速度(Vu)とを算術平均
して最終的な車両速度(Vav)として出力する(S24)。そ
の後、過程(S10) に戻る。
【0060】上述過程により、車両が比較的低速である
場合にも測定光のガラス透過による誤出力を排除するこ
とができる。図10は、関連する各信号を説明するタイ
ミングチャートである。車両の通過に対応して、上流側
の光測距儀から同図(a)に示すように車両通過中にデ
ップのある出力が得られ、対応して(b)に示す上流側
感知信号或いは(c)に示す下流側感知信号が得られた
場合でも、両者の論理和である最終的な車両感知信号は
同図(d)に示すように、1台の車両通過に対応して一
連の感知信号として得られ、感知割れが無い。
【0061】以上、本願各発明装置に深く関連する一方
のモードとしての既提案の処理装置(規定高モード)に
ついて説明した。本発明では、路面状態が良い場合には
既提案の上述した規定高モードにて車両の存在感知或い
はその速度算定を行うが、雨等により路面状態が適さな
い場合にはこれを判定して自動的に偏差監視モードに移
行して車両の存在感知或いはその速度算定を行う。以
下、この偏差監視モードでの検出原理と具体的処理につ
いて詳細に説明する。
【0062】図13は、路面状態が濡れるあるいは水溜
まりが存在する場合等に光測距儀から得られる距離出力
から算出される反射面の位置(路面からの高さ)を例示
するもので、通過車両が存在しない場合には、路面から
の反射レベルは非常に小さくまた位相も乱れた反射光が
得られる結果、距離出力は、規定高モードにおける車両
感知用のスレショルド距離を越えて始終大きく変動する
実際の路面までの距離と異なる誤った値を出し続けるこ
とになり、規定高モードでの車両感知は不可能となる。
然し、車両通過時には車両からの反射レベルは充分に大
きく得られる距離出力は車両高さに対応し且つ充分安定
したものとなる。本発明は、この点に着目して路面状態
悪化時に限っては、測定距離の変動(バラツキ)の過多
及びその継続時間に基づいて車両通過と判定するように
したものである(偏差監視モード)。
【0063】バラツキの過多についての具体的評価手順
の一例について説明すると、前記感知処理部(1) によ
り、前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリング距
離出力に基づいて次式より分散値(Bn)を計算する。 Bn =|Vn−An| ここに、Vn=今回の距離測定値、An=路面距離の平均値
である。 そして、1秒間あたりのサンプリング値の変動を順次常
時監視し、路面距離の平均値(An)との差が0.24m を越え
るサンプリング値が全体の60パーセントを越えるサン
プル数得られた場合をバラツキが多い状態とし、この状
態が連続して検出される範囲をバラツキの大きい区間と
する。区間が一定長となったことに応じて偏差監視モー
ドに移行する。区間を最も短く設定した場合はバラツキ
大を検出すると即時偏差監視モードに移行することにな
る。同様に、1秒間あたりのサンプリング値の変動を順
次常時監視し、路面距離の平均値(An)との差が0.24m を
越えるサンプリング値が全体の40パーセントを越えな
いサンプル数得られた場合をバラツキが少ない状態と
し、この状態が連続して検出される範囲をバラツキの小
さい区間とする。区間が一定長となったことに応じて車
両検出とする。区間を最も短く設定した場合はバラツキ
小を検出すると即時に車両検出とすることになる。規定
高モードへの切り替えには、同じく1秒間あたりのサン
プリング値の変動を順次常時監視し、路面距離の平均値
(An)との差が0.24m を越えるサンプリング値が全体の5
0パーセントを越えるサンプル数得られる状態が連続し
て検出された場合(区間長が規定長となった場合)に規
定高モードへ移行する。これにより区間を短く設定して
応答を速くした場合にもモード切り替えのチャタリング
を防止している。バラツキの過多の評価は、この他にも
前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリング距離出
力が所定の規定値を越えない状態が継続することをもっ
てバラツキ小とするようにしても良い。
【0064】図4及び図5は、図1に示した1系側処理
過程の一部を更に詳細に示すフローチャートで、路面状
態の悪い場合に、先の図2と図3で示した規定高モード
より切り替えて行われる偏差監視モードでの処理であ
る。図4に於ける“プロセスA´”が、上流側光測距儀
(Sa)を主体とした処理で、上流側感知信号の出力及びこ
の停止の過程を示している。なお、過程番号(S0〜)に
ついては規定高モードと同一過程は同一過程番号を付し
てあるが略対応する過程についても同じ過程番号を用い
てある。
【0065】図4に示すように偏差監視モードに於いて
は、1 系上流側光測距儀(Sa)の出力がバラツキが小さい
区間が規定長さだけ継続しているか(“H”)を判定す
る(S1)。もし、継続していれば、上流側感知信号が出力
中であるか否かを調べ、出力中であれば過程(S1)に戻る
(S2)。
【0066】しかし、過程(S2)で上流側感知信号が停止
中であれば、サンプリングパルスが連続n個分の間継続
して上流側光測距儀出力が継続であることを判定して(S
3)、継続すればこの時の現在時刻(tu1)を記憶し(S4)、
上流側感知信号を出力して(S5)、過程(S1)に戻る。過程
(S3)にて継続が無ければ、直ちに過程(S1)に戻る。
【0067】さて、過程(S1)にて、1系上流側光測距儀
(Sa)の出力がバラツキが小さい区間が規定長さだけ継続
していない場合には、この時の現在時刻(td1)を記憶し
(S6)、所定の感知保持時間(TD)を経過した後(遅延)、
再び1系上流側光測距儀(Sa)の出力がバラツキが小さい
区間が規定長さだけ継続かを調べる(S8)。継続の場合に
は、過程(S1)に戻るが、非継続であれば、上流側感知信
号を停止してから(S9)、過程(S1)に戻る。これら過程に
より、前出の図9に示すタイミングチャートに類似の各
部出力を得ることができる。
【0068】次に、図5の“プロセスB´”は、下流側
光測距儀(Sc)を主体とした処理で、下流側感知信号の出
力及びこの停止の過程を示している。図に示すように、
1 系下流側光測距儀の出力がバラツキが小さい区間が規
定長さだけ継続しているか(“H”)を判定する(S10)
。もし、継続していれば、下流側感知信号が出力中で
あるか否かを調べ(S11) 、出力中であれば過程(S10) に
戻る。
【0069】しかし、下流側感知信号が停止中であれ
ば、サンプリングパルスが連続n個分の間遅延する(S1
2) 。そして、現在時刻(tu2)を記憶し(S13) 、下流側
感知信号を出力する(S14) 。次いで、1系下流側光測距
儀(Sc)での車体感知開始時刻(tu2)と、1系上流側光測
距儀による車体感知開始時刻(tu1)との差を通過時間
(tu) として求める(S15) 。そして、この通過時間(t
u) とこの通過時間に対応する算出通過距離(Lr)より、
当該車両の前端側車両速度(Vu)を求め装置内に記憶保持
して(S16) 、過程(S10) に戻る。
【0070】一方、過程(S10) にて、1系下流側光測距
儀(Sc)の出力がバラツキが小さい区間が規定長さだけ継
続しない場合には、この時の現在時刻(td2)を記憶し(S
17)、所定の感知保持時間(TD)だけ遅延(S18) した
後、再び1系上流側光測距儀(Sc)の出力がバラツキが小
さい区間が規定長さだけ継続しているかを調べる(S1
9)。継続の場合には、過程(S10) に戻るが、継続してい
なければ、上流側感知信号が停止中か否かを調べる(S2
0) 。停止中でなければ過程(S10) に戻る。過程(S20)
にて上流側感知信号が停止中の場合は、下流側感知信号
を停止する(S21) 。この下流側感知信号は、規定高モー
ド同様に上流側と下流側感知出力の論理和出力に相当
し、感知割れを防止している。
【0071】過程(S21) に続いて、1系下流側光測距儀
(Sc)による車体退出感知開始時刻(td2)と、1系上流側
光測距儀による車体退出感知開始時刻(td1)との差を通
過時間(Td) として求める(S22) 。そして、この通過時
間(Td) と、これに対応する算出通過距離(Lr)より、当
該車両の後端側車両速度(Vd)を求め(S23) 、続いてこの
後端側車両速度(Vd)と前端側車両速度(Vu)とを算術平均
して最終的な車両速度(Vav)として出力する(S24)。そ
の後、過程(S10) に戻る。
【0072】以上のように、本発明装置によれば、上述
処理装置の一部或いは全部の処理によって、前記感知処
理部(1) で、前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からの出力を
監視し、この距離出力のバラツキが小さい区間が第1の
規定長さに達したのち略継続している間は、走行車両に
依り予め前記平行光線の経路上で路面より所定の高さ(h
r)の点までの距離に対応して定められた値よりも短い距
離に対応する値となった場合に車両感知とする、若しく
は前記距離出力のバラツキが大きい区間が第1の規定長
さに達したのち略継続している間についてはバラツキが
小さい区間が前記第1の規定長さより短い第2の規定長
さだけ継続した場合に車両感知とすることによって、天
候等に左右されることなく常に高精度で車両の存在感知
或いはその速度計測が行える。また、感知割れ無く車両
感知ができ誤出力を減らすことができる。特に、降雨な
どで路面に水溜まりができる等路面状態が悪化した場合
にも、検出モードを既述した偏差監視モードに切り替え
て適切な車両感知ができるようになっている。
【0073】これまでの説明の中で、「距離出力のバラ
ツキが小さい区間が前記第1の規定長さに達したのち略
継続している間」、「距離出力のバラツキが大きい区間
が第1の規定長さに達したのち略継続している間」、或
いは「バラツキが小さい区間が第1の規定長さより短い
第2の規定長さだけ継続した場合」との記載において、
“規定長さに達する”或いは“継続”の意味には、一定
短時間(例えば1秒)を設定し、この間に得られる複数
の距離出力を処理する場合も含むものとする。従って、
上述発明を、車両走行路の上方に固定され該車両走行路
に向けて投光部より略平行の所定断面積の光線を照射
し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
射面までの距離を算定し対応した信号を出力する光測距
儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) から
の距離信号に基づき前記車両走行路上の車両を感知する
感知処理部(1) とからなる車両感知装置に於ける車両感
知装置であって、前記感知処理部(1) により、前記光測
距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリング距離出力に基づ
き一定短時間あたりサンプリング値の変動を監視し、サ
ンプリング値の変動が第1の規定量以下の場合には前記
距離出力が走行車両に依って予め前記平行光線の経路上
で路面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応して定
められた値よりも短い距離に対応する値となった場合に
車両感知とする規定高モードで車両を感知し、サンプリ
ング値の変動が第1の規定量を越えた場合に偏差監視モ
ードとしてこの状態を記憶して以降は一定短時間あたり
のサンプリング値の変動が第2の規定量以下となった場
合に車両感知とし、一定短時間あたりのサンプリング値
の変動が第3の規定量以下となった場合に偏差監視モー
ドを解除して前記規定高モードにて車両感知を行うこと
を特徴とする光位相差式車両感知装置、と表現すること
ができる。
【0074】良好な車両感知結果が得られる具体的装置
としては、車両走行路の上方に固定され該車両走行路に
向けて投光部より略平行の所定断面積の光線を照射し、
前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反射体
からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で受光
した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反射面
までの距離を算定し対応した信号を出力する光測距儀(S
a,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からの距
離信号に基づき前記車両走行路上の車両を感知する感知
処理部(1) とからなる車両感知装置に於ける車両感知装
置であって、前記感知処理部(1) により、前記光測距儀
(Sa,Sb,Sc,Sd) からのサンプリング距離出力に基づき1
秒間あたりのサンプリング値の変動を順次常時監視し、
路面距離の平均値(An)との差が0.24m を越えるサンプリ
ング値が全体の60パーセントを越えるサンプル数得ら
れた場合に以降は一定短時間あたりのサンプリング値の
変動が第2の規定量以下となった場合に車両感知とし又
路面距離の平均値(An)との差が0.24m を越えるサンプリ
ング値が全体の50パーセントを越えるサンプル数得ら
れた場合には以降は前記距離出力が走行車両に依って予
め前記平行光線の経路上で路面より所定の高さ(hr)の点
までの距離に対応して定められた値よりも短い距離に対
応する値となった場合に車両感知とすることができる。
【0075】以上の実施例では、各種処理を全て組み込
んだ例をあげたが、車両感知の目的や必要とする精度に
よっては上述処理の一部のみで良く、対応して光測距儀
の数を減じても良い。例えば、単なる車両の存在感知で
あれば単一の光測距儀で良く処理も車両感知処理のみ含
んでいれば足りる。複数の光測距儀を道路進行方向に配
置或いは直交方向に配置して各光測距儀の出力を複合的
に処理することでより高性能な感知ができることにな
る。
【0076】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明の光位相差式
車両感知装置は、略記すれば、光位相差式測距儀からの
距離出力が、走行車両に依り予め前記平行光線の経路上
で路面より所定の高さの点までの距離に対応して定めら
れたしきい値よりも短い距離に対応する値となった場合
に車両感知とする、或いは距離出力のバラツキ具合によ
ってはバラツキが小さい区間が規定長さだけ継続した場
合に車両感知とするいずれかを択一的に車両感知とする
ようにして、精度が高い光(位相差式)測距儀を用いて
いて距離情報を路面からの高さ情報に変換して車両感知
している。このため高さの情報も精度が良く、結果、高
信頼度の車両感知ができる。特に、照射光として近赤外
線領域の光を用いることができ、この場合には、雪や
雨、霧等の影響を受けずに正確に車体を感知することが
でき、戸外使用しかも24時間稼働が要求される車両感
知には好適である。降雨時やその前後には車両感知の判
定装置を切り替えて正確な動作を実現している。
【0077】また、他の発明の光位相差式車両感知装置
では、要約すると上記発明におけると同じ光位相差式測
距儀を2以上用い、各光測距儀を車両進行方向に照射角
度を異ならせて一体に設置しておき、感知処理部にて
は、上流側の光測距儀の走行車両感知時点に対応した時
刻と、下流側の光測距儀が同一車両を検出した時点に対
応した時刻と、検出距離からの検出高さと、両光測距儀
の夫々の照射角度とに基づいて当該車両の走行速度を算
出しているので、同様に高信頼度の速度計測(車両感
知)ができる。
【0078】更に、他の発明の光位相差式車両感知装置
では、要約すると、光位相差式測距儀を2以上用い、各
光測距儀を車両進行方向に照射角度を異ならせ、隣合う
光測距儀の照射角度の差が走行車両長以下となるように
車両進行方向に異ならせて一体に設置しておき、感知処
理部にては、各光測距儀の出力に基づき車体感知出力を
各光測距儀毎に得て、各車体感知出力の論理和を車両感
知出力としているので、上記各効果に加えて感知割れが
なく車両感知台数を誤る誤動作が無くなる。なお、車両
の通過に従って測定点での車体高さをほぼ表す出力を得
ることができるが、これは車の形状を表すものであっ
て、実質的に車種が判別できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の光位相差式車両感知装置の一実施例
を示すフローチャートである。
【図2】図1のフローチャートの部分詳細(規定高モー
ド時)を示すフローチャートである。
【図3】同じく図1のフローチャートの他部分の詳細
(規定高モード時)を示すフローチャートである。
【図4】図1のフローチャートの部分詳細(偏差監視モ
ード時)を示すフローチャートである。
【図5】同じく図1のフローチャートの他部分の詳細
(偏差監視モード時)を示すフローチャートである。
【図6】本願発明に係る車両感知装置の一例を示すブロ
ック図である。
【図7】本願発明に係る光位相差式測距儀を説明する図
である。
【図8】本願発明に於ける車両感知の原理を説明する図
である。
【図9】本願発明に係る装置に於ける波形を示すタイミ
ングチャートである。
【図10】本願発明に係る、光測距儀の出力及び処理装
置の出力波形等を示すタイミングチャートである。
【図11】本願発明に係る、処理装置の出力波形等を示
すタイミングチャートである。
【図12】本願発明に係る、光測距儀の配置・設定等を
説明する図である。
【図13】本願発明に係る、光測距儀の配置・設定等を
説明する図(a) 及び得られる出力波形例を示す図(b) で
ある。
【符号の説明】
(Sa,Sc) …(上流側光位相差式)測距儀、(Sb,Sd) …
(下流側光位相差式)測距儀、(1) …感知処理部、(tu
1) …第1の時刻、(tu2) …第2の時刻、(θ,θ)…
照射角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G08G 1/052 G01S 17/88 (56)参考文献 特開 平7−128448(JP,A) 特開 平2−184788(JP,A) 特開 昭51−82596(JP,A) 特開 平8−124081(JP,A) 特開 平7−218635(JP,A) 実開 昭50−95976(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/04 G01S 17/36 G01S 17/42 G01S 17/50 G01S 17/88 G08G 1/052

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応した信号を出力する2又は
    それ以上の光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(S
    a,Sb,Sc,Sd) からの距離信号に基づき前記車両走行路上
    の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両感知装
    置であって、 前記感知処理部(1) は、前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) か
    らのサンプリング距離出力を監視し、この距離出力のバ
    ラツキが大きい区間が第1の規定長さに達したのち略継
    続している間はバラツキが小さい区間が前記第1の規定
    長さより短い第2の規定長さだけ継続した場合に車両感
    知とし、バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さに
    達したのち略継続している間は前記距離出力が走行車両
    に依って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の高
    さ(hr)の点までの距離に対応して定められた値よりも短
    い距離に対応する値となった場合に車両感知とすること
    を特徴とする光位相差式車両感知装置。
  2. 【請求項2】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応した信号を出力する2又は
    それ以上の光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(S
    a,Sb,Sc,Sd) からの距離信号に基づき前記車両走行路上
    の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両感知装
    置であって、 前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、各光測距儀(S
    a,Sb,Sc,Sd) を車両進行方向に所定の照射角度(θ,
    θ)で一体に設置し 前記感知処理部(1) は、上流側の光測距儀(Sa)からのサ
    ンプリング距離出力を監視し、この距離出力のバラツキ
    が大きい区間が第1の規定長さに達したのち略継続して
    いる間はバラツキが小さい区間が前記第1の規定長さよ
    り短い第2の規定長さだけ継続した場合に車両感知と
    し、バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さに達し
    たのち略継続している間は前記距離出力が走行車両に依
    って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の高さ(h
    r)の点までの距離に対応して定められた値よりも短い距
    離に対応する値となった場合に車両感知として、いずれ
    かの車両感知に対応する時刻を第1の時刻(tu1)として
    記憶し 下流側の第2の前記光測距儀(Sc)からのサンプリング距
    離出力を監視し、この距離出力のバラツキが大きい区間
    が第1の規定長さに達したのち略継続している間はバラ
    ツキが小さい区間が前記第1の規定長さより短い第2の
    規定長さだけ継続した場合に車両感知とし、バラツキが
    小さい区間が前記第1の規定長さに達したのち略継続し
    ている間は前記距離出力が走行車両に依って予め前記平
    行光線の経路上で路面より所定の高さ(hr)の点までの距
    離に対応して定められた値よりも短い距離に対応する値
    となった場合に車両感知として、いずれかの車両感知に
    対応する時刻を第2の時刻(tu2)として記憶する記憶手
    段を具備し、 前記所定高さ(hr)と上記両光測距儀夫々の照射角度
    (θ,θ)とから幾何学的関係により決まる移動距離、
    及び上記第1時刻(tu1)と第2時刻(tu2)の時間差に基
    づいて当該車両の走行速度(Vu)を算出する演算手段を具
    備することを特徴とする光位相差式車両感知装置。
  3. 【請求項3】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応した信号を出力する2又は
    それ以上の光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光測距儀(S
    a,Sb,Sc,Sd) からの距離信号に基づき前記車両走行路上
    の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両感知装
    置であって、車両進行方向に隣接する前記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
    は、両者の投影範囲の間 隔が走行車両長以下となるよう
    な照射角度(θ,θ)で 一体に設置され、 前記感知処理部(1)、各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) から
    のサンプリング距離出力を監視し、この距離出力のバラ
    ツキが大きい区間が第1の規定長さに達したのち略継続
    している間はバラツキが小さい区間が前記第1の規定長
    さより短い第2の規定長さだけ継続した場合に車両感知
    とし、バラツキが小さい区間が前記第1の規定長さに達
    したのち略継続している間は前記距離出力が走行車両に
    依って予め前記平行光線の経路上で路面より所定の高さ
    (hr)の点までの距離に対応して定められた値よりも短い
    距離に対応する値となった場合に対応した車感知出力
    を各光測距儀毎に得て、 各車感知出力の論理和を車両感知出力とすることを特
    徴とする光位相差式車両感知装置。
  4. 【請求項4】 感知処理部(1)は、車両の通過に従っ
    て測定点での車体高さをほぼ表す出力を得ることを特徴
    とする請求項1、請求項2、または請求項3の光位相差
    式車両感知装置。
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