JP3363568B2 - 光位相差式車両感知装置 - Google Patents

光位相差式車両感知装置

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JP3363568B2
JP3363568B2 JP03418694A JP3418694A JP3363568B2 JP 3363568 B2 JP3363568 B2 JP 3363568B2 JP 03418694 A JP03418694 A JP 03418694A JP 3418694 A JP3418694 A JP 3418694A JP 3363568 B2 JP3363568 B2 JP 3363568B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の位相差に基づく距
離計測手段を含む車両感知装置に関し、特に道路を走行
する自動車を対象に用いて好適な装置で、車両の存在検
知、速度計測等を含む車両感知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路交通流の把握や管制制御のため、道
路を走行する車両を検知する手段が従来より各種提案さ
れている。車両を検出する原理としては、ループコイル
式のもの、超音波を用いるもの、反射光の輝度変化を用
いるもの、道路の映像を基に画像処理を行うもの等が知
られている。
【0003】この中で、光を使う装置は、一般に路面と
車両の輝度レベルの変化に基づき車両の検出等を行って
いる。自然光による反射光を受光するものの他、積極的
に感知エリアに測定光の照射を行い、対応する反射光を
得るものもある。ところで、このような従来の光を用い
た車両感知装置は、専ら光の強度(輝度レベル)により
原始情報を得ているため、次のような幾つかの問題点
有していた。
【0004】即ち、路面の輝度レベルに近い塗色の自動
車は感知しにくい難点があった。いたづらに感度を上げ
ることは、誤感知につながり賢明な対応とは言い難く、
この課題に有効な提案は現在なされていない。また、一
般に戸外で使用されるため、その動作も天候等の環境の
影響を受けやすく、例えば、降雪時には空中の雪が障害
物となって的確な車両感知動作が行えない場合も多々あ
った。更に、監視エリアの変化を総体として見る結果、
得られる情報も車両の存在の有無に留まっていた。
【0005】なお、上述した天候等の環境の影響を受け
やすく、降雪時には空中の雪が障害物となって的確な車
両感知動作が行えないとの難点は、超音波を利用したも
のにも見られる。また、超音波式でも監視エリアの変化
を総体として見るものでは、やはり得られる情報が車両
の存在の有無に留まる。
【0006】その他、走行車両感知に関連する技術とし
て、1つのセンサで過度に広く監視エリアをとると、監
視エリアの一部を通過する車両を検出することができな
いという問題に対しては、1つの車線に対して複数のセ
ンサを車幅方向に配置する対応が知られている。
【0007】ところで、光を応用した計測分野にて、反
射光の位相情報を利用して反射体までの距離を測定する
技術が既に知られており、装置の精度や信頼性も実用レ
ベルに達し価格的にも各種分野に使用可能な段階に達し
ている。なお、この本願発明装置に密接に係る光位相差
式距離測定装置(以下、本明細書中では“光測距儀”と
記載する)については、その概略構成及び概略動作等に
関し後に簡略に説明する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上述した
ような状況下に、従来の車両感知センサにない利点を具
現化する可能性を秘めた光測距儀を車両感知装置に用い
て従来にない高い感知精度を得るための車両感知装置
提案することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このための、課題を解決
するための手段である本願第一の発明は、 車両走行路の
上方に固定され、該車両走行路上の監視領域に向けて投
光部より互いに異なる所定の照射角度(θ)で略平行の
所定断面積の光線を照射し、前記投光部と略同位置の受
光部で前記平行光線の反射体からの反射光を受光し、距
離演算部にて該受光部で受光した反射光の位相情報に基
づいて反射に寄与した反射 面までの距離を算定し対応し
たアナログ信号を出力する2又はそれ以上の光式測距儀
(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) から
のアナログ距離出力に基づき前記車両走行路上の車両を
感知する感知処理部(1) とからなる車両感知装置であっ
て、 前記感知処理部(1)は、前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,S
d) からの出力が、走行車両に依り予め前記平行光線の
経路上で路面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応
して定められた値よりも短い距離に対応する値となった
場合に車両感知とすることを特徴とする光位相差式車両
感知装置である。
【0010】また、同じく本願第二の発明は、 車両走行
路の上方に固定され、該車両走行路上の監視領域に向け
て投光部より互いに異なる所定の照射角度(θ)で略平
行の所定断面積の光線を照射し、前記投光部と略同位置
の受光部で前記平行光線の反射体からの反射光を受光
し、距離演算部にて該受光部で受光した反射光の位相情
報に基づいて反射に寄与した反射面までの距離を算定し
対応したアナログ信号を出力する2又はそれ以上の光式
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光式測距儀(Sa,Sb,Sc,S
d) からのアナログ距離出力に基づき前記車両走行路上
の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両感知装
置であって、 前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以
上、各光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を車両進行方向に照射
角度(θ,θ)を異ならせて一体に設置し、 前記感知処
理部(1) は、上流側の測距儀(Sa)からのアナログ距離出
力が、走行車両に依り平行光線の経路上で路面より所定
の高さ(hr)の点までの距離に対応して予め定められた値
よりも短い距離に対応する値となった場合に、この時点
に対応した第1の時刻(tu1)を記憶しておき、 下流側の
第2の前記測距儀(Sc)からのアナログ距離出力が、当該
走行車両に依り平行光線の経路上で路面より前記所定の
高さの点までの距離に対応して予め定められた値より短
い距離に対応する値となった場合に、この時点に対応し
た第2の時刻(td1)を記憶する記憶手段を具備し、 上記
第1時刻(tu1)と、第2時刻(td1)と、前記所定高さ(h
r)と、上記両測距 儀の夫々の照射角度(θ,θ)とに基
づいて一義的に決まる幾何学的関係により当該車両の走
行速度(Vu)を算出する演算手段を具備することを特徴と
する光位相差式車両検知装置である。
【0011】また、同じく本願第三の発明は、 車両走行
路の上方に固定され、該車両走行路上の監視領域内の頂
角部の投影範囲に向けて投光部より互いに異なる所定の
照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射し、
前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反射体
からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で受光
した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反射面
までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力する2
又はそれ以上の光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光式
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基づき
前記車両走行路上の車両を感知する感知処理部(1) とか
らなる車両感知装置であって、 車両進行方向に隣合う前
記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) は、両者の投影範囲の間隔
が走行車両長以下となるような照射角度(θ,θ)で一
体に設置し、 前記感知処理部(1) は、各測距儀からの夫
々のアナログ距離出力が、走行車両に依り前記平行光線
の経路上で路面より所定の高さの点までの距離(hr)に対
応して予め定められた値より短い距離に対応する値とな
った場合に対応した車両検知出力を各測距儀毎に得て、
各車両検知出力の論理和を車両感知出力とすることを特
徴とする光位相差式車両感知装置である。また、同じく
本願第四の発明は、 前記感知処理部(1)は 、車両の通過
に従って車体高さをほぼ表す出力を得ることを特徴とす
請求項1、請求項2、または請求項3の光位相差式車
両感知装置である。
【0012】
【作用】第一発明では、光式測距儀の投光部から道路上
方より所定照射角度で投光された平行光が、路面や走行
車両により反射され同位置の受光部で反射光が受光され
る。距離演算部では、照射光と反射光の位相差を基に、
反射点までの距離を算定しアナログ出力を出す。感知処
理部では、前記照射光の照射角度と車体を感知するため
のしきい値とする路面からの高さから幾何的関係に基づ
き一義的に決まるアナログ距離出力(光路距離)を保持
していて、前記アナログ距離出力がこれより短い距離に
ある場合に走行車両に起因するものとして車両感知出力
を出す。この装置では、精度が高い光(位相差式)測距
儀を用いていて距離情報を路面からの高さ情報に変換し
て用いているので、この高さの情報も精度が良く高信頼
度の車両感知ができる。特に、照射光として近赤外線領
域の光を用いることができ、この場合には、雪や雨、霧
等の影響を受けずに正確に車体を感知することができ、
戸外使用しかも24時間稼働が要求される車両検出には
好適である。
【0013】また、本願第二発明では、車両進行方向に
照射角度を異ならせて一体に設置された、2つ以上の第
一発明同様の前記光式測距儀が、夫々に前発明と全く同
様に反射点までの距離を算定しアナログ出力を出す。感
知処理部では、上流側の測距儀からのアナログ距離出力
が第一発明同様に走行車両に依り予め定められた値より
も短い距離に対応する値となった場合をとらえ、この時
の第1の時刻を記憶する。全く同様に、車体側の測距儀
からのアナログ距離出力が第一発明同様に走行車両に依
り予め定められた値よりも短い距離に対応する値となっ
た場合をとらえ、この時の第2の時刻を記憶する。前記
所定高さと、上記両測距儀の夫々の照射角度とに基づい
て幾何的関係により決まる走行車両の一定反射点の移動
経路長と、上記第1時刻と、第2時刻とから求まるこの
経路を通過するに要した時間より当該車両の走行速度を
算出する。速度算出においても、第一発明と同様に高い
測定精度が得られ、また天候等に左右されず高信頼性が
得られる。
【0014】次に、本願第三発明では、やはり車両進行
方向に照射角度を異ならせて一体に設置された2つ以上
の光式測距儀が、夫々に反射点までの距離を算定しアナ
ログ出力を出す。そしてこの発明では隣合う光式測距儀
の照射角度の差が走行車両長以下となるように車両進行
方向に異ならせて設置されているから、車両の両端部の
僅かな部分を除き同一車両に各測距儀が同時に反応し得
ることになる。感知処理部では、各光式測距儀からのア
ナログ距離出力が第一発明同様に走行車両に依り予め定
められた値よりも短い距離に対応する値となった状態に
対応し夫々に車体検知出力を生成する、そして、各車体
検知出力の論理和を最終的な車両感知出力とし外部に出
力する。これにより、各光式測距儀からの出力に、照射
光が車両のガラスを透過して路面に近い応答を示した場
合等の車両通過中にもかかわらず不測の断続等が生じた
場合(いわゆる感知割れ)でも、他の光式測距儀が補完
して感知割れとならず車両の検出台数を誤る誤動作が無
い。また本願第四発明では、車両の通過に従って車体高
さを検出できる。そのため車体高の判別を行うことによ
り、車種を検知することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づき添附図面を用いて本願
各発明を詳細に説明する。図1に、本願各発明に係る光
位相差式車両感知装置の一実施例を示すフローチャート
を示す。また、図2及び図3は夫々、図1に示す過程の
一部を更に詳細に示すフローチャートである。本発明の
各装置の実施に際しては、1台あるいはそれ以上の光位
相差式の測距儀と、該測距儀からの出力が入力され所定
処理を行う感知処理部を含み構成された車両感知装置の
使用を前提としている。従って、以下では本願発明の実
施に好適な車両感知装置の一例や、その運用時の設置例
等について先ず説明する。
【0016】本発明に係る車両感知装置の一例を図4に
概略ブロック図で示す。例示車両感知装置は、CPU
(2)を含み構成された感知処理部(1) と、この感知処理
部(1) に接続された4台の光位相差式の測距儀(Sa,Sb,S
c,Sd) から構成されている。
【0017】この感知処理部(1) は、例えば図10に示
すように、支柱の下部に取り付けられ同じ支柱の上部に
固定された腕部に設置された光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) の
出力信号が入力され、これを所定処理して所望の車両感
知信号を発生し、遠隔した後続装置に送出するようにな
っている。なお、上記光測距儀(投光部、受光部及び距
離演算部)は、一体にヘッドと称される適宜筐体に収容
されており、複数の光測距儀を必要とする装置に於いて
は、各系統の光測距儀がやはりヘッド(HD)に一体に収容
される。
【0018】感知処理部(1) では、4台の光位相差式測
距儀(以下では、単に光測距儀とも記載する)からの距
離対応出力を後述するように個々に処理しすると共に、
各出力相互の関係から被感知対象である、車両の存在感
知や速度感知(本明細書中では合わせて単に車両感知と
記載する)を行う。同時に、誤動作を排除するための各
種処理も合わせ行っている。
【0019】感知処理部(1) は、前記測各距儀(Sa,Sb,S
c,Sd) が接続されたアナログ信号切替えスイッチ(3) 、
CPU(2) 、このCPU(2) に夫々バス接続された感知
出力回路(1〜4ch)(4) 及び7セグメント表示器
(5) 、ロータリースイッチ(6)、速度出力回路(1〜4
ch)(7) 、ROM(8) 、RAM(9) 、距離データ等を
外部に送信したり指令を受信するRS−232Cシリア
ル入出力部(10)、同じく通信用の通信I/F部(11)、そ
して制御部電源(12)を具備している。
【0020】CPU(2) には、アナログ信号切替えスイ
ッチ(3) を介して各測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナロ
グ出力が選択的に入力されるようになっていて、入力さ
れた信号をデジタル化した後、所定の各処理を行うよう
になっている。処理は、ROM(8) に記憶されたプログ
ラムにより行われるが、その処理内容、即ち本願発明の
光位相差式車両感知装置の処理過程は、後にまとめて詳
述する。
【0021】次に、各光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) は、支柱
等の適宜手段を用いて車両走行路の上方に固定されたヘ
ッド(HD)内に収容されていて(図10(a) 参照)、該車
両走行路に向けてその投光部より略平行の所定断面積の
近赤外線光線を照射し、前記投光部と略同位置の受光部
にて前記平行光線の反射体からの反射光を受光し、距離
演算部にて該受光部で受光した反射光の位相情報に基づ
いて反射に寄与した反射面までの距離を算定し対応した
アナログ信号を出力するようになっている。
【0022】上記光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) について、更
に詳細に説明する。本発明装置の実施に用いるのは、光
位相差式の測距儀で、従来より高精度で物体までの距離
を測る手段として知られているものであるが、要点のみ
ここで説明する(図5参照)。この光位相差式測距儀
は、測定点から照射した測距光が反射点で反射した反射
光線を同じ測定点で受光し、照射光と反射光の位相差か
ら測定点と反射点と間の距離を測定する。実際には、装
置の簡易化が計れるため測距光としては変調光を用いる
とともに、既知の周波数ミキシング(ビートダウン)の
手法を活用する。
【0023】即ち、図5に示すように例えば30MHzの
源信号を用いて、30MHzの変調光(測距光)を作りだ
し、送光系(102) から反射面に向けて平行光線として照
射する。照射された測距光は、反射面(反射点)で反射
しこの反射光の一部が再度測距儀の受光系(103) に達す
る。そして、受光した反射光に応じた電気信号と、30
MHzの源信号から分周回路(104) を経て得た6.5kHzの信
号とをミキシング回路(105) にてビートダウンする。即
ち、信号周波数に基準周波数を混合して両周波数の差の
周波数を発生させる。これにより、測定波の位相情報を
変化させずに周波数を低くし、低速の回路にても位相差
を求めやすくする。
【0024】このミキシング回路(105) から低周波数通
過フィルタ(L.P.F )(106) を経て得た6.5kHzの測定信
号と、分周回路(104) から得た6.5kHzの基準信号とを位
相差測定回路(107) に入力し、両信号波の位相差に応じ
た出力を得る。測距光(変調光)の変調波波長が判って
いることから、位相差を距離に対応付けることができ
る。位相差の測定精度が高いことから、高精度の距離測
定が行える。
【0025】なお、一般に被測定物が定まっている場合
には、被測定物に反射プリズムや反射鏡を取り付けてお
き、反射点とすることで減衰がなく位相乱れも少ない反
射波を得るようにする。この場合には、例えば変調周波
数を15MHzとすれば、測定可能距離は約10mで、分
解能としては1.0 mmが得られてる。しかしながら、本
発明では不特定の被測定物(車両)を扱うため、上に挙
げた反射具を用いることはできず、もっぱら車体からの
乱反射光を測定に用いる。このため上述したより精度は
低下するものの、本発明の目的には充分な精度を確保す
ることができる。
【0026】本願各発明においては車両感知のために図
10(a) の概略斜視図にて示すように、車両走行路(2
車線)の上方所定の距離に上述したような光測距儀が内
蔵されたヘッド(HD1,HD2) を車線毎に対応付け各1個設
置する。各ヘッド(HD1,HD2)には、車両検出内容に応じ
て1個の或いは1以上の光測距儀が備えられている。
【0027】例では4つの光測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) が1
つのヘッド(HD1,HD2) に互いに異なる所定の照射角度で
固定されている。即ち、図10(b) に示すように、各光
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) は、その路面における各光測距儀
からの照射光の投影範囲(Ra,Rb,Rc,Rd) が所定の配置、
即ち一対の対辺が車両進行方向に平行な一辺の長さが1.
2 mの正方形状に設定された監視領域(R1 又はR2) の各
頂角部になるような所定の照射角度を有して設置されて
いる。なお、各投影範囲(Ra,Rb,Rc,Rd) は、その断面積
の直径が0.1 mとなるように設定されている。実施例
では、後述するように単に車両の存在やその走行速度
を得るだけでなく、より高信頼度とするために複数の光
測距儀からの出力を必要とする。
【0028】次に、上述のような光位相差式測距儀(Sa,
Sb,Sc,Sd) を利用した本発明装置における車両感知(存
在感知および速度計測)の行うための原理について説明
する。図6は、これを説明するもので、図のようにヘッ
ド(HD)は、路面より(Hc)の一定の高さに設置され、上流
側の測距儀(Sa,Sb) からの略平行の所定断面積の測定光
(経路:Lu)は鉛直線に対して角度 (θ) をなし前方路
面に照射される。一方、同様の下流側の測距儀(Sc,Sd)
からの測定光(経路:Ld)は鉛直線に対して同じく角度
(θ) をなし後方路面に照射される。各測定光には、例
えば30MHzで輝度変調された光を用いる。
【0029】各測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) の受光部は、投光
部と略同一位置にあって、それぞれ対応する投光部の照
射範囲からに制限された反射光(経路:Lu,Ld )を受光
し対応した反射波の輝度変化に対応した30MHzの応答
電気信号を得る。各測距儀の距離演算部では、測定光投
光のための基準信号と反射波による応答電気信号とか
ら、前述したように両信号波形の位相差に基づき、反射
点までの距離を得て距離に対応するアナログ出力が得ら
れる。
【0030】この距離対応のアナログ出力は、路面から
の反射に対しては一定で、車両の通過があればこれに応
じて短い距離を示す値となる。測定光は常に夫々定まっ
た一定経路(Lu又はLd)を通るから、幾何学的関係(h
t =Hc− cosθ×経路長)から距離情報を車両に基づく
反射点の高さ(ht)に対応付けることができる。
【0031】従って、路面より所定高さ(例えば、(h
r))の反射点を検知可能で、これにより車両を感知する
ことができる。実際に反射点の高さを算出することも容
易でこれを処理することもできるが、路面からの所定の
高さに対応した距離出力を予め決定して車両検出のしき
い値とし、距離出力がこのしきい値より長い距離か否か
で、判定を行って良い。
【0032】また、上流側測距儀(Sa,Sb) の測定光経路
上で路面より一定高さ(h´) の位置(反射点)と、下流
側測距儀(Sc,Sd) の測定光経路上で路面より同じ高さ(h
´)の位置(反射点)の間の直線距離(l´) も、 l´=
2(Hc tanθ-h´ sinθ)として求まり、夫々の位置
に対応した測距儀からの出力が得られた時点の時刻を夫
々t1、t2とすると、通過時間 t=(t2−t1)と、上述の
通過距離(l´) より通過車両の速度(Vt)も次式で算定で
きる。Vt=2(Hc tanθ-h´ sinθ)/(t2−t1)
【0033】以上説明したように、本願で意味する車両
感知、即ち車両の存在感知とその車速測定が光位相差式
測距儀を用いて可能で、光位相差式測距儀の高い距離測
定精度に対応した高い精度で車両感知ができる。以上、
原理について説明したが、実際の現場に即して信頼性の
高い車両感知を行うために、本願発明では関連するその
他の配慮(処理過程)についても扱う。以下、実施例の
処理過程に沿って、本発明の光位相差式車両感知装置
説明する。
【0034】図1のフローチャートのように、実施例で
は、測距儀(Sa,Sc) の対からなる1系側にて単独で車両
感知を、また、測距儀(Sb,Sd) の組からなる2系側でも
同一過程の車両感知を独立して行い、両系統の論理和を
取り最終的な車両出力とすることで車線の端に寄って走
行する車両があっても確実に車両感知を行うようになっ
ている(図中、プロセスE)。なお、このように車線幅
方向に複数系統の車両検知手段を配置すること自体は、
公知技術である。
【0035】以下に説明する一連の処理は、実際には時
分割して同時処理が行われており、図1では必ずしも単
一の過程が順に行われることを意味してはいない。この
点については、後に更に詳述する。第1系を例に実施例
における車両検知過程について(第2系統についても、
全く同一過程の処理が行われる)詳しく説明する。1 系
側即ち測距儀(Sa)及び測距儀(Sc)に係る側では、2系と
独立して両測距儀(Sa,Sc) の測定光照射範囲で捕らえら
れる車両の感知を行う。
【0036】即ち、1系上流側測距儀(Sa)の出力を基
に、通過車両の車体を検知し、この時の時刻(tu1)を記
憶する(S1 〜S4) 。続いて、1系上流側感知信号を所定
条件下(後述)で出力する(S5)。なお、実施例ではこれ
を車両感知とせず、上述したと同等の過程で得られる2
系上流側感知信号(測距儀(Sb,Sd) の出力を処理)との
論理和を最終的な車両感知出力としている(プロセス
E)。
【0037】続いて、1系下流側測距儀(Sc)の出力を基
に、通過車両の車体を検知し、この時の開始時刻(tu2)
を記憶する(S10〜S14)。この車体検知のための動作自体
は常時行われているが、実際には下流側での車体検知は
通常の車両通過によるものであれば上流側での通過車両
検知の直後におこる。
【0038】そして、1系下流側測距儀(Sc)にて車体検
知開始時刻(tu2)が得られると、1系上流側測距儀(Sa)
による車体検知開始時刻(tu1)との差を通過時間(tu)
として求め、この通過時間とこの通過時間(tu) に対応
する設定通過距離((Lc):測距儀の設置高さ(Hc)と照射
角度 (θ) 、及び上記しきい値(hr)の設定により決まる
既知の値)より、当該車両の前端側車両速度(Vu)を求め
装置内に記憶保持する(S15〜S16)。この過程で一応車両
速度が得られるが、実施例ではここで得られた速度を直
ちに車両速度として出力はせず最終的速度出力は更に後
の過程となる。
【0039】上述各過程を経た後には、着目車両は1系
下流側測距儀(Sc)の測定光投影範囲Rcを通過することに
なる。実施例では、続いて1系上流側測距儀(Sa)の出力
を基に、通過車両の車体退出を検知し、この時の検知開
始時刻(td1)を記憶する(S1,S6) 。続いて、1系上流側
感知信号を所定条件下(後述)で停止する(S7 〜S9) 。
なお、実施例では既述したように最終的な車両感知出力
は2系上流側感知信号(測距儀(Sb,Sd) の出力に依存)
との論理和である(プロセスE)。
【0040】続いて、1系下流側測距儀(Sc)の出力を基
に、通過車両の車体退出を検知し、この時の開始時刻
(td2)を記憶する(S10,S17〜S21)。そして、1系下流側
測距儀(Sc)にて車体退出検知の開始時刻(td2)が得られ
たなら1系上流側測距儀(Sa)により得られている車体退
出検知の開始時刻(td1)との差を通過時間(td) として
求める。そして、この通過時間(td) とこの通過時間に
対応する前述した既知の設定通過距離(Lc)より当該車両
の後端側車両速度(Vd)を求める(S22,S23) 。
【0041】続いて、この後端側車両速度(Vd)と既に得
られている前端側車両速度(Vu)とを算術平均した値(Va
v)を最終的速度として、管制装置等の後続装置に出力す
る(S24) 。なお、1系側で求められた最終的速度(Vav)
は、2系側で求められる最終的速度に対して優先させる
ものとし、1系側では最終的速度が求められないで、2
系側でのみ求められた場合にこの2系側の最終的速度
(Vav)を出力する。以上で、通過車両1台分の感知過程
が終了する。なお、以上説明した第1系の感知動作と並
行して全く同等の感知処理が測距儀(Sb,Sd) の出力を基
に第2系でも行われている(図1参照)が、上述したと
同等であり、繰り返しを避け説明は省略する。
【0042】図1中の、プロセスEは1系と2系それぞ
れの上流側感知信号の論理和を車両(存在)感知出力と
して得るもので、1 系上流側感知信号または2上流側感
知信号の何れかが出力されているか調べ(S25) 、どちら
か一方でも出力があれば車両感知信号(SG)を出力し(S2
6) 、両信号がともに出力されていない場合にのみ車両
感知信号(SG)を停止する(S27) 。なお、1 系上流側感知
信号と2上流側感知信号を2入力OR回路を通す等によ
り上記機能はハードウェア的に簡単に実現することもで
きる。
【0043】ところで、上述したように光測距儀を自動
車の感知に適用した場合、その特性から測定光が自動車
のフロントガラスやサンルーフ部を透過して、1台の車
両通過中であっても距離出力があたかも路面に近いレベ
ルとなる現象がある。図8は、これを説明する図で(a)
に例示するように、光測距儀からは車両の通過に従って
測定点での車体高さをほぼ表す出力が得られるのである
が、フロントガラス対応部やリアガラス対応部等では、
車両内の座席水平面の高さを示す可能性がある。
【0044】従って、測距儀からの出力を直接に利用し
た場合には車体判別のためのしきい値の設定によって
は、一台の車両の通過中に“感知割れ”が生じる。例え
ば、図8(b) は、(a) に示す出力をしきい値(hr) で判
定した信号の一例を示すもので、一台の車両通過に対し
て複数回の応答が得られてしまい、そのまま利用すると
台数を誤認することになる。
【0045】このように、路面からの所定高さをしきい
値とする車両感知では、1台の車両を複数台と誤認する
所謂“感知割れ”が生じる可能性があり、信頼性を悪化
させる。実施例では、このことを考慮した処理過程を行
っている。以下、この点について更に詳述する。
【0046】図2及び図3は、図1に示した1系側処理
過程の一部を更に詳細に示すフローチャートである。図
2に於ける“プロセスA”は、上流側測距儀(Sa)を主体
とした処理で、上流側感知信号の出力及びこの停止の過
程を示している。
【0047】図2に示すように、1 系上流側測距儀(Sa)
の出力が規定値(hr)より短距離を示しているか
(“H”)を判定する(S1)。もし、短距離の旨を示して
いれば、上流側感知信号が出力中であるか否かを調べ、
出力中であれば過程(S1)に戻る(S2)。
【0048】しかし、過程(S2)で上流側感知信号が停止
中であれば、サンプリングパルスが連続2個分の間継続
して上流側測距儀出力が短距離であることを判定して(S
3)、継続すればこの時の現在時刻(tu1)を記憶し(S4)、
上流側感知信号を出力して(S5)、過程(S1)に戻る。過程
(S3)にて継続が無ければ、直ちに過程(S1)に戻る。
【0049】さて、過程(S1)にて、1系上流側測距儀(S
a)の出力が規定値(hr)より長距離を示している場合に
は、この時の現在時刻(td1)を記憶し(S6)、所定の感知
保持時間(Tc)を経過した後(遅延)、再び1系上流側測
距儀(Sa)の出力が規定値(hr)より短距離かを調べる(S
8)。短距離となっていた場合には、過程(S1)に戻るが、
長距離のままであれば、上流側感知信号を停止してから
(S9)、過程(S1)に戻る。
【0050】これら過程は、ノイズ等による突発的な誤
出力を排除したり、測定光のガラス透過による出力を排
除するためのものである。図7は、この間の各信号を説
明するタイミングチャートであり、(a) は測距儀出力の
判定出力を、(b) はサンプリングパルスの波形を、(c)
は上流側感知信号(或いは下流側感知信号)を示してい
る。このようにサンプリングパルス間隔で決まる、所定
遅延時間(感知保持時間:(Tc))以内の出力は感知信号
に反映されない。これによりノイズ出力を車両感知信号
とすることが無く、また、通過車両が一定以上の速度で
通過する場合には、フロントガラス等を測定光が透過す
ることによる出力低下も短時間で上記感知保持時間(Tc)
以内であることから、出力下降も感知信号には反映され
ない。
【0051】次に、図3の“プロセスB”は、下流側測
距儀(Sc)を主体とした処理で、下流側感知信号の出力及
びこの停止の過程を示している。図に示すように、1 系
下流側測距儀(Sc)の出力が規定値(hr)より短距離を示し
ているか(“H”)を判定する(S10) 。もし、短距離の
旨を示していれば、下流側感知信号が出力中であるか否
かを調べ(S11) 、出力中であれば過程(S1)に戻る。
【0052】しかし、下流側感知信号が停止中であれ
ば、サンプリングパルスが連続2個分の間遅延する(S1
2) 。そして、現在時刻(tu2)を記憶し(S13) 、下流側
感知信号を出力する(S14) 。次いで、1系下流側測距儀
(Sc)での車体検知開始時刻(tu2)と、1系上流側測距儀
による車体検知開始時刻(tu1)との差を通過時間(tu)
として求める(S15)。そして、この通過時間(tu) とこ
の通過時間に対応する設定通過距離(Lc)より、当該車両
の前端側車両速度(Vu)を求め装置内に記憶保持して(S1
6) 、過程(S10) に戻る。
【0053】一方、過程(S10) にて、1系下流側測距儀
(Sc)の出力が規定値(hr)より長距離の旨を示している場
合には、この時の現在時刻(tD2)を記憶し(S17) 、所定
の感知保持時間(Tc)だけ遅延(S18) した後、再び1系
上流側測距儀(Sc)の出力が規定値(hr)より短距離かを調
べる(S19) 。短距離となっていた場合には、過程(S10)
に戻るが、長距離のままであれば、上流側感知信号が停
止中か否かを調べる(S20) 。停止中でなければ過程(S1
0) に戻る。
【0054】過程(S20) にて上流側感知信号が停止中の
場合は、下流側感知信号を停止する(S21) 。この下流側
感知信号は、下流側測距儀(Sc)にて車体検知がなくても
上流側測距儀(Sa)にて車体検知が有る場合には出力が継
続されるから、言わば上流側と下流側検知出力の論理和
出力に相当し、各測距儀出力にて多少長時間の車体不感
知が生じても車体が上流側あるいは下流側測距儀のうち
残る一方に感知されていれば出力状態を継続するので感
知割れが生じることが無い。なお、1 系上流側感知信号
と1系下流側感知信号を2入力OR回路を通す等により
ハードウェア的に上記機能を実現することもできる。
【0055】例示フローチャートでは、最終的な車両感
知信号を(1系)上流側感知信号と2系上流側感知信号
との論理和として出力しているが、下流側感知信号と2
系下流側感知信号との論理和を最終車両感知信号として
して感知割れに強くしても良い。
【0056】過程(S21) に続いて、1系下流側測距儀(S
c)による車体退出検知開始時刻(tD2)と、1系上流側測
距儀による車体退出検知開始時刻(tD1)との差を通過時
間(TD) として求める(S22) 。そして、この通過時間
(TD) と、これに対応する設定通過距離(Lc)より、当該
車両の後端側車両速度(VD)を求め(S23) 、続いてこの後
端側車両速度(VD)と前端側車両速度(Vu)とを算術平均し
て最終的な車両速度(Vav)として出力する(S24)。その
後、過程(S10) に戻る。
【0057】上述過程により、車両が比較的低速である
場合にも測定光のガラス透過による誤出力を排除するこ
とができる。図8は、関連する各信号を説明するタイミ
ングチャートである。車両の通過に対応して、上流側の
測距儀から同図(a)に示すように車両通過中にデップ
のある出力が得られ、対応して(b)に示す上流側感知
信号或いは(c)に示す下流側感知信号が得られた場合
でも、両者の論理和である最終的な車両感知信号は同図
(d)に示すように、1台の車両通過に対応して一連の
感知信号として得られ、感知割れが無い。
【0058】以上、本願各発明装置を含む実施例につい
て説明した。上述実施例の場合からも明らかなように、
本願発明の光位相差式車両感知装置のひとつは、車両走
行路の上方に固定され該車両走行路に向けて投光部より
略平行の所定断面積の光線を照射し、前記投光部と略同
位置の受光部で前記平行光線の反射体からの反射光を受
光し、距離演算部にて該受光部で受光した反射光の位相
情報に基づいて反射に寄与した反射面までの距離を算定
し対応したアナログ信号を出力する光式測距儀(Sa,Sb,S
c,Sd) と、この光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナロ
グ距離出力に基づき前記車両走行路上の車両を感知する
感知処理部(1)とからなる車両感知装置に於いて、前記
感知処理部(1) で、前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) から
の出力が、走行車両に依り予め前記平行光線の経路上で
路面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応して定め
られた値よりも短い距離に対応する値となった場合に車
両感知とする(S1,S5)(本願第一発明)。これにより、
天候等に左右されることなく常に高精度で車両感知がで
きる。
【0059】また、本願発明の光位相差式車両感知装置
の他のものは、車両走行路の上方に固定され該車両走行
路に向けて投光部より略平行の所定断面積の光線を照射
し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
射面までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力す
る光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光式測距儀(Sa,S
b,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基づき前記車両走
行路上の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両
感知装置に於ける車両感知装置であって、前記光式測距
儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、各光式測距儀(Sa,Sb,Sc,
Sd) を車両進行方向に照射角度を異ならせて一体に設置
し、前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、各光式
測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を車両進行方向に照射角度を異な
らせて一体に設置し、前記感知処理部(1) で、上流側の
測距儀(Sa)からのアナログ距離出力が、走行車両に依り
平行光線の経路上で路面より所定の高さ(hr)の点までの
距離に対応して予め定められた値よりも短い距離に対応
する値となった場合に、この時点に対応した第1の時刻
(tu1)を記憶しておき、下流側の第2の前記測距儀(Sc)
からのアナログ距離出力が、当該走行車両に依り平行光
線の経路上で路面より前記所定の高さの点までの距離に
対応して予め定められた値より短い距離に対応する値と
なった場合に、この時点に対応した第2の時刻(td1)を
記憶し、上記第1時刻(tu1)と、第2時刻(tu1)と、前
記所定高さ(hr)と、上記両測距儀の夫々の照射角度
(θ,θ)とに基づいて一義的に決まる幾何学的関係に
より当該車両の走行速度(vu)を算出するとの各過程を含
み構成される(本願第二発明)。これにより、高精度で
車両の速度計測(車両感知)が行える。
【0060】更に、本願発明の光位相差式車両感知装置
の他のものは、車両走行路の上方に固定され該車両走行
路に向けて投光部より略平行の所定断面積の光線を照射
し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
射面までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力す
る光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この光式測距儀(Sa,S
b,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基づき前記車両走
行路上の車両を感知する感知処理部(1) とからなる車両
感知装置に於ける車両感知装置であって、前記光式測距
儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、隣合う光式測距儀の照射
角度の差(2θ)が走行車両長以下となるように車両進
行方向に異ならせて一体に設置し、前記感知処理部で
は、各測距儀からの夫々のアナログ距離出力が、走行車
両に依り前記平行光線の経路上で路面より所定の高さの
点までの距離に対応して予め定められた値より短い距離
に対応する値となった場合に対応した車体検知出力を各
測距儀毎に得て、前記感知処理部(1) で、各測距儀から
の夫々のアナログ距離出力が、走行車両に依り前記平行
光線の経路上で路面より所定の高さの点までの距離(hr)
に対応して予め定められた値より短い距離に対応する値
となった場合に対応した車体検知出力を各測距儀毎に得
て、各車体検知出力の論理和を車両感知出力とするよう
にする(本願第三発明)。これにより、感知割れなく車
両感知ができ誤出力がない。また、本願他の光位相差式
車両感知装置は、本願第一、第二、第三の各発明におい
て、更に車両の通過に従って車体高さをほぼ表す出力を
得ることができる(本願第四発明)
【0061】
【発明の効果】以上説明したとおり本願第一発明の光位
相差式車両感知装置は、略記すれば、光位相差式測距儀
からの出力が、走行車両に依り予め前記平行光線の経路
上で路面より所定の高さの点までの距離に対応して定め
られたしきい値よりも短い距離に対応する値となった場
合に車両感知とするようにする。即ち、精度が高い光
(位相差式)測距儀を用いていて距離情報を路面からの
高さ情報に変換して用いている。このため高さの情報も
精度が良く、結果、高信頼度の車両感知ができる。特
に、照射光として近赤外線領域の光を用いることがで
き、この場合には、雪や雨、霧等の影響を受けずに正確
に車体を感知することができ、戸外使用しかも24時間
稼働が要求される車両検出には好適である。
【0062】また、本願第二発明の光位相差式車両感知
装置は、要約すると上記第一発明におけると同じ光位相
差式測距儀を2以上用い、各光式測距儀を車両進行方向
に照射角度を異ならせて一体に設置しておき、感知処理
部にては、上流側の測距儀の出力が走行車両により路面
より所定の高さを示した時点に対応した時刻と、下流側
の測距儀の出力が同一車両により路面より所定の高さを
示した時点に対応した時刻と、前記所定高さと、各両測
距儀の夫々の照射角度とに基づいて幾何関係より当該車
両の走行速度を算出しているので、第一発明と同様に高
精度の光(位相差式)測距儀に起因して、高信頼度の速
度計測(車両感知)ができる。近赤外光を用いた場合に
は天候等が悪環境下でも高信頼性動作が期待できる。
【0063】次に、本願第三発明の光位相差式車両感知
装置では、要約すると、光位相差式測距儀を2以上用
い、隣接する各光式測距儀を車両進行方向に照射角度を
異ならせ、照射光の投影範囲の間隔が走行車両長以下と
なるように一体に設置しておき、感知処理部にては、各
測距儀の出力に基づき車体検知出力を各測距儀毎に得
て、各車体検知出力の論理和を車両感知出力としている
ので、感知割れがなく車両検出台数を誤る誤動作が無
い。更に本願第四発明の光位相差式車両感知装置では車
両の通過に従って測定点で車体高さをほぼ表す出力を得
ることができるものである。従って車体高さを判別する
ことにより、車種を判別し、検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の光位相差式車両感知装置の一実施例
を示すフローチャートである。
【図2】図1のフローチャートの部分詳細を示すフロー
チャートである。
【図3】同じく図1のフローチャートの部分詳細を示す
フローチャートである。
【図4】本願発明に係る車両感知装置の一例を示すブロ
ック図である。
【図5】本願発明に係る光位相差式測距儀を説明する図
である。
【図6】本願発明に於ける車両感知の原理を説明する図
である。
【図7】本願発明に係る装置に於ける波形を示すタイミ
ングチャートである。
【図8】本願発明に係る、測距儀の出力及び処理装置の
出力波形等を示すタイミングチャートである。
【図9】本願発明に係る、処理装置の出力波形等を示す
タイミングチャートである。
【図10】本願発明に係る、測距儀の配置・設定等を説
明する図である。
【符号の説明】
(Sa,Sc) …(上流側光位相差式)測距儀、 (Sb,Sd) …(下流側光位相差式)測距儀、 (1) …感知処理部、 (tu1) …第1の時刻、 (tu2) …第2の時刻、 (θ,θ)…照射角度。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−82596(JP,A) 特開 平4−181193(JP,A) 特開 平4−168598(JP,A) 実開 昭50−95976(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/64 G01S 13/00 - 17/95 G08G 1/00 - 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力す
    2又はそれ以上の光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この
    光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基
    づき前記車両走行路上の車両を感知する感知処理部(1)
    とからなる車両感知装置であって、 前記感知処理部(1)、前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
    からの出力が、走行車両に依り予め前記平行光線の経路
    上で路面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応して
    定められた値よりも短い距離に対応する値となった場合
    に車両感知とすることを特徴とする光位相差式車両感知
    装置
  2. 【請求項2】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力す
    2又はそれ以上の光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この
    光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基
    づき前記車両走行路上の車両を感知する感知処理部(1)
    とからなる車両感知装置であって、 前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を2つ以上、各光式測距
    儀(Sa,Sb,Sc,Sd) を車両進行方向に所定の照射角度
    (θ,θ)で一体に設置し、 前記感知処理部(1) 、上流側の測距儀(Sa)からのアナ
    ログ距離出力が、走行車両に依り平行光線の経路上で路
    面より所定の高さ(hr)の点までの距離に対応して予め定
    められた値よりも短い距離に対応する値となった場合
    に、この時点に対応した第1の時刻(tu1)を記憶してお
    き、 下流側の第2の前記測距儀(Sc)からのアナログ距離出力
    が、当該走行車両に依り平行光線の経路上で路面より前
    記所定の高さの点までの距離に対応して予め定められた
    値より短い距離に対応する値となった場合に、この時点
    に対応した第2の時刻(td1)を記憶する記憶手段を具備
    、 上記第1時刻(tu1)と、第2時刻(td1)と、前記所定高
    さ(hr)と、上記両測距儀の夫々の照射角度(θ,θ)と
    に基づいて一義的に決まる幾何学的関係により当該車両
    の走行速度(Vu)を算出する演算手段を具備することを特
    徴とする光位相差式車両検知装置
  3. 【請求項3】 車両走行路の上方に固定され該車両走
    行路上の監視領域に向けて投光部より互いに異なる所定
    の照射角度(θ)で略平行の所定断面積の光線を照射
    し、前記投光部と略同位置の受光部で前記平行光線の反
    射体からの反射光を受光し、距離演算部にて該受光部で
    受光した反射光の位相情報に基づいて反射に寄与した反
    射面までの距離を算定し対応したアナログ信号を出力す
    2又はそれ以上の光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) と、この
    光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd) からのアナログ距離出力に基
    づき前記車両走行路上の車両を感知する感知処理部(1)
    とからなる車両感知装置であって車両進行方向に隣接する前記光式測距儀(Sa,Sb,Sc,Sd)
    は、両者の投影範囲の間隔が走行車両長以下となるよう
    な照射角度(θ,θ)で 一体に設置し、 前記感知処理部(1) 、各測距儀からの夫々のアナログ
    距離出力が、走行車両に依り前記平行光線の経路上で路
    面より所定の高さの点までの距離(hr)に対応して予め定
    められた値より短い距離に対応する値となった場合に対
    応した車検知出力を各測距儀毎に得て、 各車検知出力の論理和を車両感知出力とすることを特
    徴とする光位相差式車両感知装置
  4. 【請求項4】感知処理部(1)は 、車両の通過に従って車
    体高さをほぼ表す出力を得ることを特徴とする 請求項
    1、請求項2、または請求項3の光位相差式車両感知装
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