JP3393039B2 - 対物レンズの傾き調整装置 - Google Patents

対物レンズの傾き調整装置

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JP3393039B2
JP3393039B2 JP19867897A JP19867897A JP3393039B2 JP 3393039 B2 JP3393039 B2 JP 3393039B2 JP 19867897 A JP19867897 A JP 19867897A JP 19867897 A JP19867897 A JP 19867897A JP 3393039 B2 JP3393039 B2 JP 3393039B2
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博 西川
俊之 加瀬
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ペンタックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基準面に対する対
物レンズの傾きを調整するのに用いられる対物レンズの
傾き調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光ディスクを用いた情報書込
・読取り装置では、光ディスクの情報記録面に対して、
光ピックアップの対物レンズが傾いていると、いわゆる
コマ収差が生じて、光ディスクへの情報書込みを高密度
で行うことができないという問題があり、また、情報読
み取りの際にはノイズの原因となるため、光ディスクの
情報記録面に対する対物レンズの傾きが所定の規格内に
入るように、調整することが行われている。
【0003】その対物レンズ1はモールド成形法により
成形され、その対物レンズ1には、図1(イ)に示すよ
うに、その傾きを検出するために、レンズ部2の外周を
囲むようにして環状平面部3が設けられ、その対物レン
ズ1の傾き調整は例えば以下に説明する手順に従って行
われている。
【0004】まず、図1(ロ)に示すように、ヘリウム
ネオンレーザー4からレーザー光Pを出射し、このレー
ザー光Pをビームスプリッタ5により偏向させて、光デ
ィスク8の情報記録面9にレーザー光Pを照射する。そ
のレーザー光Pの情報記録面9からの反射レーザー光P
´をオートコリメータのコリメートレンズ6により集光
し、そのコリメートレンズ6により集光された反射レー
ザー光P´を撮像カメラ7上に集光させて、撮像カメラ
7上での受光位置を検出する。
【0005】次に、図1(ハ)に示すように、光ディス
ク8の代わりに対物レンズ1をセットする。そして、ヘ
リウム−ネオンレーザー4からのレーザー光Pを同様に
ビームスプリッタ5により偏向させて対物レンズ1の環
状平面部3に照射し、環状平面部3により反射されたレ
ーザー光P´をコリメートレンズ6により撮像カメラ7
に集光して、そのレーザー光P´の撮像カメラ7上での
位置を検出し、光ディスク8により反射されたレーザー
光P´の撮像カメラ7上の位置と対物レンズ1の環状平
面部3により反射されたレーザー光P´の撮像カメラ7
上の位置との差により、図1(ニ)に示すように、光デ
ィスク8の情報記録面9の法線Nに対する対物レンズ1
の光軸Oの傾き角θを検出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、対物レンズ
1は傾き調整後、基準面に対する対物レンズの傾き判定
を行うために干渉計にセットされ、作業者が目視によっ
て画面に表示された干渉縞の観察を行い、その干渉縞の
曲がり具合いによって基準面に対する対物レンズ1の傾
き判定を行っている。このため、作業者の熟練度、個人
差によって基準面に対する対物レンズ1の傾き判定にバ
ラツキが生じるという不都合がある。また、作業者が目
視によって干渉縞の形状、本数を判断するため、その判
定に時間がかかるという問題がある。
【0007】近時、光ディスクへの情報書き込みの高密
度化を図るため、開口数NAの大きな対物レンズ1を用
いた光ピックアップの開発が望まれているが、開口数の
大きな対物レンズ1を用いることにするとコマ収差が大
きくなるためにその傾き角によるコマ収差への影響度が
増大し、そのため、対物レンズ1の情報記録面に対する
傾き角θを従来のものに較べて、より小さな範囲内に設
定しなければならず、対物レンズ1の傾き角θとして約
3´以内に対物レンズ1を傾き調整することが要求され
ている。
【0008】ところが、対物レンズ1の傾き角θを小さ
くすればするほど、判定すべき干渉縞の曲がり具合いが
微妙なものとなり、益々目視による干渉縞の良・否判定
が難しくなり、対物レンズ1の傾き調整に時間がかかる
という問題が生じる。本発明は、上記の事情に鑑みて為
されたもので、その目的とするところは、干渉縞の目視
による観察を必要とせずに、対物レンズの傾き角調整を
高精度かつ迅速に行うことのできる対物レンズの傾き調
整装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項に記載の対物レ
ンズの傾き調整装置は、光ディスク装置のガイドレール
に沿って可動可能の光ピックアップに搭載された対物レ
ンズからの反射光点像を得ることにより該対物レンズの
傾き角を調整する傾き角調整用光学系と、前記対物レン
ズに干渉縞測定用光束を照射することにより干渉縞を観
測して基準面に対する前記対物レンズの傾きを判断する
干渉計とが前記光ピックアップの可動方向に隣接して設
けられ、前記光ピックアップを前記傾き角調整用光学系
の位置に移動させて前記対物レンズの傾き角をモニタし
つつ該対物レンズの傾きを調整した後、前記光ピックア
ップを前記干渉計の位置に移動させて干渉縞を観測し、
干渉縞が波面規格内にあるか否かを判断するようにして
いる。好ましくは、干渉計は光ディスク装置のスピンド
ル側に設けられている。
【0010】
【発明の実施の形態】図2〜図4は本発明に係わる対物
レンズの傾き角調整装置のシステム図であって、その図
2〜図4において、10は傾き角調整用光学系、11は
干渉計、12は画像処理装置、13はモニター、14は
光ディスク装置、15は光ピックアップである。傾き角
調整用光学系10は検出光出射系16と検出光受光系1
7とから大略構成されている。
【0011】検出光出射系16は、図5(イ)に詳細に
示すように、光源としての半導体レーザー(LD)18
とコリメートレンズ19とから大略構成され、レーザー
光P1をビームスプリッタ20に向けて出射する。ビー
ムスプリッタ20は対物レンズ1の傾き検出用の検出光
としてのレーザー光P1を対物レンズ1に向けて略垂直
(対物レンズ1の光軸Oに対して略平行)に照射する役
割を果たす。コリメートレンズ19は半導体レーザー
(LD)18から出射された拡散レーザー光から対物レ
ンズ1の環状平面部3の直径よりも大きな直径の円形状
の平行レーザー光束P1を形成する役割を果たす。対物
レンズ1は、図5(ロ)に拡大して示すように、そのレ
ーザー光P1によってその全体が照明される。そのレー
ザー光P1はレンズ部2と環状平面部3との対物レンズ
1の全体によって反射される。
【0012】検出光受光系17は集光用光学部材として
のコリメートレンズ21と撮像カメラ22とを備えたオ
ートコリメータから構成され、対物レンズ1により反射
されたレーザー光P2を受光する役割を果たす。対物レ
ンズ1により反射されたレーザー光P2はコリメートレ
ンズ21により撮像カメラ22の撮像面22aに集光さ
れる。その撮像面22aには、図5(ハ)に示すよう
に、環状平面部3により反射されたレーザー光P2に基
づく反射光点像としてのスポットS1が形成される。対
物レンズ1の傾き調整時には、その撮像面22aにはス
ポットS1と同時に傾き調整治具の反射光点像としての
スポットS2が形成され、スポットS1の形状は十字形
状となるものであるが、その詳細は後述する。
【0013】そのスポットS1は環状平面部3の全体に
よって反射されたレーザー光P2であるので、絞られた
反射光点像となる。そのスポットS1の大きさは、角度
に換算して1分〜2分程度であり、高NAの対物レンズ
1の傾き角θを検出するのに充分な程度の大きさとな
る。環状平面部3の全体にレーザー光P1を照射した場
合に、スポットS1の大きさが従来に較べて小さくなる
理由を以下に述べる。
【0014】図6(イ)に示すように、コリメートレン
ズ21に入射する反射レーザー光P2が平行光束であ
り、その反射レーザー光P2のビーム径をωとする。こ
のビーム径ωは図6(ロ)に示すようにガウス分布とし
て表現されるビーム強度分布Gの中心のピーク強度値を
「1」として、光ビームの強度値が1/e2になる箇所
での大きさとして定義される。次に、コリメートレンズ
21の焦点面でのビームスポット(ビームウエスト)の
大きさをω0とする。その焦点面でのビームスポットの
大きさω0とコリメートレンズ21に入射する反射レー
ザー光P2のビーム径ωとの間には、一般に、 ω0 2=ω2/(1+(πω2/λf)2) …(1) の関係がある。ここで、符号λはレーザー光P2の波長
であり、fはコリメートレンズ21の焦点距離である。
【0015】上記(1)式は(πω2/λf)2の項は1
よりもはるかに大きいので、下記の(2)式に近似的に
書き直すことができる。 ω0=ω/(πω2/λf)=λf/πω …(2) ここで、コリメートレンズ21に入射するレーザー光P
のビーム径ωが小さい場合をωs、コリメートレンズ2
1に入射するレーザー光Pのビーム径ωが大きい場合を
ωb、ビーム径がωsのときに焦点面上に形成されるビ
ームスポットの大きさをω0s、ビーム径がωbのとき
に焦点面上に形成されるビームスポットの大きさをω0
bとすると、上記(2)式から、 ω0s=λf/πωs …(3) ω0b=λf/πωb …(4) 上記(3)、(4)式に基づき、λf/πを消去する
と、 ω0b/ω0s=ωs/ωb …(5)
【0016】そこで、例えば、ビーム径ωsを0.5m
m、ビーム径ωbを2.3mmとすると、 ω0b/ω0s=0.5/2.3=1/4.6 …(6) 上記(6)式を変形すると、下記の(7)式が得られ
る。 ω0b=ω0s/4.6 …(7) この(7)式は、ビーム径ωbが2.3mmのレーザー
光をコリメートレンズ21に入射させた場合、ビーム径
ωsが0.5mmのレーザー光をコリメートレンズ21
に入射させた場合のビームスポットの大きさω0sに較
べて、ビームスポットの大きさω0bが約1/5になる
ことを意味しており、一般的に、コリメートレンズ21
に入射するビーム径を大きくすれば、焦点面上に形成さ
れるビームスポットの径が小さくなることを意味する。
【0017】従って、対物レンズ1の直径に対して十分
大きなビーム径のレーザー光P1を対物レンズ1に照射
すれば、対物レンズ1の環状平面部3により反射されて
コリメートレンズ21に入射するレーザー光P2のビー
ム径が大きくなり、その結果、焦点面上に形成されるビ
ームスポットS1の大きさが小さくなる。この他にも、
ビームスポットの径が小さくなる理由はあるが、これに
ついては、本発明と直接関連しないのでその詳細な説明
は省略する。
【0018】光ピックアップ15は、図2〜図4に示す
ように、光ディスク装置14のガイドレール23に可動
可能に支持されている。その図2〜図4において、符号
24はガイドレール23の支柱である。その光ディスク
装置14にはスピンドル25が設けられ、そのスピンド
ル25の上部には光ディスク8(図1(ロ)参照)が取
り付けられるものであるが、ここでは、対物レンズ1の
傾き調整のためダミーディスクとしてのカバーガラス2
6が設けられている。その光ピックアップ15はそのガ
イドレール23に沿って、光ディスク装置14の内周側
と外周側との間で往復動される。その光ディスク装置1
4の外周側には対物レンズの傾き調整光学系10が設け
られ、その光ディスク装置14の内周側(スピンドル2
5の配置側)には干渉計11が傾き調整光学系10に隣
接して設けられている。ここで、干渉計11をスピンド
ル25の側に設けることにしたのは、カバーガラス26
の半径を小さくすることができ、傾き調整装置そのもの
の小型化を図るためである。この干渉計11は、コリメ
ートレンズ27とビームスプリッタ28と、コーナキュ
ーブ29、30と、結像レンズ31と、撮像カメラ32
とからなる。その撮像カメラ32の出力と撮像カメラ2
2の出力とは画像処理装置12に入力されている。この
画像処理装置12は、パーソナルコンピュータ33、入
力手段としてのキーボード34、マウス35、モニタ1
3等を有する。
【0019】光ディスク装置14には、レーザー照射系
としての光源部36が設けられている。この光源部36
はレーザー光P3を発生し、このレーザー光P3は通常
情報書込・読取り用に用いられるが、対物レンズ1の傾
き角が規格内にあるか否かを検査するため、光ピックア
ップ15が干渉計11にセットされた際には、干渉縞測
定用レーザー光として用いられる。光ピックアップ15
には、光源部36から出射されたレーザー光P3を対物
レンズ1の他面側に向けて偏向する立ち上げミラー37
と、対物レンズ1を搭載するレンズホルダー38とから
大略構成される。そのレーザー光P3は平行光束として
対物レンズ1のレンズ部2に入射される。
【0020】レンズホルダー38には図7(イ)に拡大
して示すように円錐形状の受け面38aが形成されてい
る。対物レンズ1の環状平面部3がその受け面38aに
当接されて、対物レンズ1がレンズホルダー38に支持
されている。この対物レンズ1の傾きを調整するには、
図2に示すように、光ピックアップ15を傾き調整光学
系10の真下に移動させ、傾き調整治具39を用いて対
物レンズ1の傾き調整を行う。その傾き調整治具39は
図7(イ)、(ロ)に拡大して示すように、爪39aを
有し、この爪39aを環状平面部3に当て、環状平面部
3に加わる各爪39aの押圧力を加減することにより、
対物レンズ1の傾きが調整される。レーザー光P1を照
射すると、レーザー光P1は環状平面部3により反射さ
れて反射レーザー光P2となり、ビームスプリッタ20
を透過してコリメートレンズ21に導かれ、このコリメ
ートレンズ21により集光され、既に述べたように、図
5(ハ)に示すスポットS1が撮像面22aに形成され
る。その撮像カメラ22の出力はモニタ13に拡大映像
として出力され、画面13aにスポットS1が図2に示
すように表示される。
【0021】その傾き調整治具39により、スポットS
1の位置を見つつ対物レンズ1の傾き(傾きの方向及び
傾きの量)を調整を行うものであるが、環状調整治具3
9を用いて対物レンズ1を傾けたとしても、環状調整治
具39を傾ける方向と対物レンズ1が実際に傾く方向と
は必ずしも一致しない。また、環状調整治具39の傾き
量と対物レンズ1の傾き量とも必ずしも一致しない。従
って、スポットS1を所望の方向に所定量移動させたい
場合に、スポットS1のみを見つつ対物レンズ1の傾き
調整を行うことにすると、スポットS1が必ずしも環状
調整治具39を傾けた方向と同じ方向に移動するとは限
らないから、調整作業を迅速に行うことが難しい。でき
れば、環状調整治具39をどの方向にどれだけ傾けた
ら、対物レンズ1がどの方向にどれだけ傾くかを認識で
きるようにすることが迅速に調整作業を行う上で望まし
い。
【0022】そこで、この発明の実施の形態では、環状
調整治具39の傾き方向及び傾き量を認識できるように
している。すなわち、環状調整治具39の傾き方向及び
傾き量も認識できるようにするため、環状調整治具39
の上面を鏡面39bとし、平行レーザー光P1のビーム
径を鏡面39bに照射される大きさとして、この鏡面3
9bにより平行レーザー光P1の一部を反射させ、この
鏡面39bにより反射されたレーザー光P2に基づくス
ポットS2が撮像面22aにスポットS1と共に形成さ
れるようにしている。このスポットS2は、環状調整治
具39を傾けると、その環状調整治具39の傾き方向及
び傾き量に一対一に対応して撮像面22a上を移動す
る。
【0023】このようにすれば、スポットS2の画面1
3a上での動きの方向、動きの量とスポットS1の画面
13a上での動きの方向、動きの量との関係を認識で
き、スポットS1を所望の方向に所望の量だけ動かした
い場合、環状調整治具39の調整に基づくスポットS2
の移動方向に対してスポットS1がどの方向に移動する
かを見つつ、環状調整治具39の傾き方向を調整し、こ
れによりスポットS1を所望の方向に所望の量だけ迅速
に移動させることができる。すなわち、対物レンズ1の
傾き調整を迅速に行うことができる。
【0024】なお、環状平面部3に達する平行レーザー
光P1の一部は、環状調整治具39の端縁39c〜39
fにより回折され、この回折による散乱効果が発生する
ため、端縁39cと39eを結ぶ線分L1と直交する方
向の散乱成分の光と端縁39dと39fを結ぶ線分L2
と直交する方向の散乱成分の光とが撮像面22aに達す
るため、環状平面部3により反射された平行レーザー光
P2に基づくスポットS1が図5(ハ)に示すように、
十字形状に歪むことになるが、そのスポットS1の大き
さは角度にして約3分程度であり、スポットS1の中心
を決定するのに支障はないので、高NAの対物レンズ1
の傾き角θを検出するのに充分な程度の大きさである。
【0025】光ピックアップ15は、対物レンズ1の傾
き調整後、図3に示すように、干渉計11の真下に移動
される。図4に示すように、光源部36は干渉計11の
真下にセットされると共にオンされ、レーザー光P3が
出射される。レーザー光P3は立ち上げミラー37によ
って対物レンズ1に向けて偏向される。そのレーザー光
P3は対物レンズ1により収束されてカバーガラス26
に導かれる。カバーガラス26は光ディスク8をエミュ
レートする役割を果たす。そのカバーガラス26を透過
したレーザー光P3はコリメートレンズ27により集光
され、光路Xを通ってビームスプリッタ28に導かれ
る。そのビームスプリッタ28に導かれたレーザー光P
3はコーナーキューブ29に向かう光路X1とコーナー
キューブ30に向かう光路X2とに分割される。コーナ
ーキューブ29に向かう光路X1とコーナーキューブ3
0に向かう光路X2とに分割されたレーザー光P3は光
路X3で合成され、結像レンズ31により撮像カメラ3
2に結像され、撮像カメラ32により受光される。その
撮像カメラ32の受光出力はモニター13に向けて出力
され、対物レンズ1がカバーガラス26に対して傾いて
いると干渉縞が発生し、図4に示すように、画面13a
上にこの干渉縞Kが表示される。その干渉縞Kの本数は
対物レンズ1の傾き角に依存し、干渉縞Kの形状は対物
レンズ1の傾きの方向に依存する。
【0026】この観測により得られた干渉縞Kが波面規
格内にないときには、再び光ピックアップ15を傾き検
出用光学系10の真下に移動させて、対物レンズ1の傾
きを調整し、その傾き調整後、干渉計11の真下に移動
させて再度干渉縞Kの観測を行う。干渉縞が波面規格内
になるまで、この調整及び観測が繰り返し行われ、干渉
縞が波面規格内にあると判断されたときには、対物レン
ズ1をレンズホルダー38に接着により固定し、傾き調
整作業を終了するものであり、その詳細を以下に説明す
る。
【0027】画像処理装置12はその干渉縞Kの干渉出
力信号をデジタル信号に変換し、これにより、干渉縞K
のデジタルデータが得られる。その画像処理装置12に
は干渉縞の波面規格値がデジタルデータとして予め保存
されている。画像処理装置12は観測により得られた干
渉縞Kのデジタルデータと波面規格値のデジタルデータ
とを比較し、観測により得られた干渉縞が波面規格に合
致しているか否かを判定する。
【0028】まず、図3に示すように、対物レンズ1を
搭載した光ピックアップ15を干渉計11にセットし
て、図4に示すようにレーザー光P3を照射して波面検
査を行う(図8のS.1参照)。次に、画像処理装置1
2は観測された干渉縞Kが波面規格に合致しているか否
かを判定する(S.2)。すなわち、観測された干渉縞
Kから傾き量のデータと傾き方向のデータとを抽出して
ベクトルデータを生成し、干渉縞Kの基準波面データに
対するずれ量とずれ方向とが波面規格範囲内に入ってい
るか否かを判定する。観測された干渉縞が波面規格に合
致しているときには、対物レンズ1の傾き角調整を行わ
ずにそのまま処理を終了し、合致していないときには、
光ピックアップ15を傾き角調整用光学系10に向けて
移動させてこれにセットし、対物レンズ1の傾き角調整
を開始する(S.3)。
【0029】その対物レンズ1を傾き角調整用光学系1
0にセットすると、図9(イ)に示すように、画面13
aにスポットS1とスポットS2とが表示される(S.
4)。次に、入力手段としてのキーボド34又はマウス
35を操作して、図9(ロ)に示すように画面13aに
表示されているカーソル40をスポットS1に合致させ
てから位置を確定する。すると、スポットS1の画面上
の位置が記憶される(S.5)。画像処理装置12は、
対物レンズ1の傾き姿勢の許容範囲を意味する画面上目
標箇所Mを、波面規格と観測された干渉縞のデータとに
基づき反射光点像S1の画面上位置に対する二次元方向
ずれ量として演算して、図9(ハ)に示すように画面1
3aに画面上目標箇所Mを表示する(S.6)。作業者
は、この画面上目標箇所Mに向けてスポットS1が移動
するようにスポットS2を見ながら対物レンズ1の傾き
を調整し(S.7)、図9(ニ)に示すように、画面上
目標箇所MにスポットS1を合わせる。
【0030】そして、環状調整治具39を対物レンズ1
から離間させて、再び、光ピックアップ15を干渉計1
1にセットして、干渉縞Kの波面検査を行い(S.
8)、画像処理装置12は観測された干渉縞が波面規格
に合致しているか否かを判定する(S.9)。環状調整
治具39の爪39aによる押圧力を解除すると、対物レ
ンズ1の傾きが若干ずれることがあるからである。干渉
縞Kが波面規格外のときには、干渉縞Kのデータを更新
して再びS.3ないしS.9の処理を繰り返し、波面規
格内にあるときには、対物レンズ1を接着剤によりレン
ズホルダー38に固定して処理を終了する。なお、図9
において、符号Lx、Lyは図示を略す調整機構の縦・
横座標を示す十字線であり、符号L0はその調整機構の
座標原点を示している。
【0031】本発明の傾き調整装置は、光ディスク装置
14のガイドレール23を利用することにより、光ピッ
クアップ15を移動させて、対物レンズ1の傾き調整を
行っているので、対物レンズ1の傾き調整用光学系10
と干渉計11とを一体にXYテーブルに支持させ、光ピ
ックアップ15に対して傾き調整装置全体をXYテーブ
ルで移動させる従来の傾き調整装置に較べて、対物レン
ズの傾き調整装置の小型化を図ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係わる対物レンズの傾き角調整
装置によれば、干渉縞の目視による観察を必要とせず
に、対物レンズの傾き角の調整を高精度かつ迅速に行う
ことができるという効果を奏する。また、本発明に係わ
る対物レンズの傾き調整装置によれば、対物レンズの傾
き角調整装置の小型化を図ることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 対物レンズの傾き角調整用光学系としてオー
トコリメータを用いて対物レンズの傾き角度の検出を説
明するための説明図であって、(イ)はその対物レンズ
の形状を示す平面図、(ロ)は光ディスクの情報記録面
に検出光を照射した状態を示す傾き角調整用光学系の説
明図、(ハ)は対物レンズの環状平面部に検出光を照射
した状態を示す傾き角調整用光学系の説明図、(二)は
光ディスクの情報記録面に対する対物レンズの傾き角度
の説明図である。
【図2】 本発明に係わる対物レンズの傾き調整装置の
システム図であって、対物レンズを傾き調整用光学系の
真下にセットして傾き調整を行っている状態を示す図で
ある。
【図3】 本発明に係わる対物レンズの傾き調整装置の
システム図であって、対物レンズを干渉計の真下にセッ
トして干渉縞の観測を行う直前の状態を示す図である。
【図4】 本発明に係わる対物レンズの傾き調整装置の
システム図であって、対物レンズを干渉計の真下にセッ
トして干渉縞の観測を行っている状態を示す図である。
【図5】 本発明の対物レンズの傾き調整用光学系を用
いて対物レンズの傾き角度の検出を説明するための説明
図であって、(イ)は図2〜図4に示す対物レンズの傾
き調整用光学系の詳細光学図、(ロ)は検出光により対
物レンズが略垂直に照明されている状態を説明するため
の拡大図、(ハ)はその対物レンズにより反射された検
出光に基づき撮像面に形成されたスポットの説明図であ
る。
【図6】 対物レンズの環状平面部の全体にレーザー光
を照射した場合に形成されるビームスポットが小さくな
る理由を説明するための説明図であって、(イ)はその
理由を説明するための光学模式図、(ロ)は環状平面部
により反射された平行レーザー光の強度分布を示すグラ
フである。
【図7】 本発明に係わる対物レンズの傾き調整の説明
図で、(イ)は傾き調整用の環状調整治具によりレンズ
ホルダーに保持された対物レンズの傾き調整を説明する
ための側面図、(ロ)は(イ)に示す環状調整治具を上
面から目視した平面図である。
【図8】 本発明に係わる対物レンズの傾き調整装置を
用いて対物レンズの傾き調整手順を説明するためのフロ
ー図である。
【図9】 図2に示すモニターの画面に表示されたスポ
ットの説明図であって、(イ)はスポットが画面に表示
された状態を示し、(ロ)はそのスポットの画面上の位
置をカーソルにより指定した状態を示す図、(ハ)はそ
の画面上に傾き角目標位置を表示した状態を示す図、
(ニ)はその傾き角目標位置にスポットを誘導した状態
を示す図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…レンズ部 3…環状平面部 10…傾き角調整用光学系 11…干渉計 12…画像処理装置(演算手段) 13…モニター S1…スポット(反射光点像) M…画面上目標箇所 S2…スポット(反射光点像)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 - 7/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク装置のガイドレールに沿って
    可動可能の光ピックアップに搭載された対物レンズから
    の反射光点像を得ることにより該対物レンズの傾き角を
    調整する傾き角調整用光学系と、前記対物レンズに干渉
    縞測定用光束を照射することにより干渉縞を観測して基
    準面に対する前記対物レンズの傾きを判断する干渉計と
    が前記光ピックアップの可動方向に隣接して設けられ、
    前記光ピックアップを前記傾き角調整用光学系の位置に
    移動させて前記対物レンズの傾き角をモニタしつつ該対
    物レンズの傾きを調整した後、前記光ピックアップを前
    記干渉計の位置に移動させて干渉縞を観測し、干渉縞が
    波面規格内にあるか否かを判断するようにした対物レン
    ズの傾き調整装置。
  2. 【請求項2】 前記干渉計が光ディスク装置のスピンド
    ル側に設けられている請求項に記載の対物レンズの傾
    き調整装置。
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