JP3391667B2 - スモーク色装飾シート - Google Patents

スモーク色装飾シート

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JP3391667B2 JP21590597A JP21590597A JP3391667B2 JP 3391667 B2 JP3391667 B2 JP 3391667B2 JP 21590597 A JP21590597 A JP 21590597A JP 21590597 A JP21590597 A JP 21590597A JP 3391667 B2 JP3391667 B2 JP 3391667B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内装木目パネル
などの自動車部品や高級インテリア家具、建材などに好
適な高級感のあるスモーク調のクリア塗装品の代替品に
利用できるスモーク色装飾シートに関する。
【0002】
【従来の技術】内装用部材として、スモーク調の木目パ
ネルがある。スモーク調の木目パネルとは、木目模様柄
の表面にオーバーコートするクリア層が無色ではなく、
若干の薄い透明着色層としたものであり、無色透明のク
リア層よりも深みがあって高級感を有するものである。
従来、スモーク調の木目パネルを得るには、直接印刷ま
たは転写印刷によって木目模様柄をパネル基材に形成
し、その後スモーク色のオーバーコート剤を塗装する方
法があった。また、スモーク色のオーバーレイフィルム
に木目模様柄を形成し、パネル基材に接着する方法があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、オーバーコー
ト剤を塗装で数十μmの厚膜で塗布する場合、スモーク
色のような色濃度の薄い色は、着色剤を非常に微量の範
囲で使用しなければならず、色の調合が難しくなる。ま
た、逆に塗装膜厚を薄くすれば、図柄層の深みが低下
し、高級感がなくなる。また、塗装工程のための作業ス
ペースが別途必要になるのでコストアップの要因となる
うえに、環境衛生悪化の問題も生じる。また、被装飾体
が立ち上がりのある三次曲面を有するものであれば、立
ち上がり部および角の部分に塗膜を形成しても流れてし
まって塗膜が薄くなるので塗装膜厚が箇所によりばらつ
き、スモークの色の濃さが部分的に変化してしまうとい
う問題がある。
【0004】一方、オーバーレイフィルムをスモーク色
で着色するには、フィルム材料と着色剤とを適度な比率
に混合して成膜機に入れ、押し出し成形またはカレンダ
ー成形にてフィルム化するような手段で行われる。しか
し、オーバーレイフィルムにスモーク色を着色すること
は、フィルムの厚みが数十〜数百μmと印刷インキの厚
みに比べて大きいため、厚膜塗装と同様の理由で色の調
合が難しい。また、オーバーレイフィルムへの着色は、
色の調合のために使用した着色剤が成膜機中に不純物と
して残りやすくかつ除去しにくいので、その後に無色の
フィルムを成膜する場合、フィルムが汚染されるという
問題がある。とくに、アクリルフィルムやフッ素フィル
ムのような高価なオーバーレイフィルムを用いる場合
は、そのロスが大きなコストアップの要因となる。ま
た、絞りの深い成形品であれば、オーバーレイフィルム
が大きく伸ばされオーバーレイフィルムの厚みが薄くな
るがその度合いは一様でないため、スモークの色の濃さ
が部分的に変化してしまうという問題がある。また、通
常、オーバーレイフィルムは一度に大量生産するため、
オーバーレイフィルムが多品種小ロット対応になると、
オーバーレイフィルムの生産効率が低下し余剰在庫が発
生しやすい。
【0005】したがって、この発明は、上記のような問
題点を解消し、スモーク色の濃度が適度かつ一定である
スモーク色装飾シートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のスモーク色装
飾シートは、以上の目的を達成するために、つぎのよう
に構成した。
【0007】つまり、この発明のスモーク色装飾シート
は、透明な基体シートの一方の面に光線透過率が30〜
85%のスモーク色層が形成され、他方の面に図柄層が
形成されるように構成した。
【0008】また、上記の発明において、スモーク色層
の光線透過率が50〜85%であるように構成してもよ
い。
【0009】また、上記の発明において、色濃度にグラ
デーションをつけて変化させたものであるように構成し
てもよい。
【0010】また、上記の発明において、スモーク色層
が、パターン化して部分的に形成されるように構成して
もよい。
【0011】また、上記の発明において、スモーク色層
が、2種類以上のスモーク色層が積層されるように構成
してもよい。
【0012】また、上記の発明において、スモーク色層
が、2種類以上のスモーク色層が各パターンごとに形成
されるように構成してもよい。
【0013】また、上記の発明において、透明なオーバ
ーレイフィルムまたはハードコート層が、スモーク色層
の上に形成されるように構成してもよい。
【0014】また、上記の発明において、接着層が、図
柄層の上に形成されるように構成してもよい。
【0015】また、上記の発明において、接着層が、接
着フィルムからなるように構成してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】図面を参照しながらこの発明の実
施の形態について詳しく説明する。
【0017】図1は、この発明のスモーク色装飾シート
の一実施例を示す断面図である。図2〜4は、この発明
のスモーク色装飾シートの他の実施例を示す断面図であ
る。図中、1はスモーク色装飾シート、2は基体シー
ト、3はスモーク色層、4は図柄層、5はオーバーレイ
フィルム、6は接着層である。
【0018】この発明のスモーク色装飾シート1は、透
明な基体シート2の一方の面に光線透過率が30〜85
%のスモーク色層3が形成され、他方の面に図柄層4が
形成されたものである(図1参照)。
【0019】基体シート2としては、透明なものを用い
る。基体シート2の材質としては、アクリルフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリエステルフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリブチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンビニル
アルコールフィルム、フッ素フィルムなどを使用するこ
とができる。基体シート2の厚みは、その素材によって
多少変わるが30〜200μmの範囲が好ましい。
【0020】スモーク色層3とは、黒、青、紫などの色
が薄らかかったような、光線透過率が30〜85%、好
ましくは50〜85%の着色インキ層のことである。こ
こでいう光線透過率とは、日本工業規格Z8722に記載さ
れた方法に基づいて測定した分光透過率値である。光線
透過率が30%に満たないと、全体がくすんだ外観で絵
柄、とくに木目模様の場合には導管部柄が見えにくくな
る。また、光線透過率が85%を越えると、スモーク色
層3の着色の度合いが低く、スモーク色に着色されてい
ることがわかるような外観を得るのは技術的に困難であ
る。
【0021】スモーク色層3のように、適度な着色を有
しかつ光線透過率を高くするためには、着色剤のみなら
ずインキ樹脂バインダー自身が塗膜になった状態で光線
透過率の高い材料を選定しなければならない。具体的に
は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体
樹脂などを用いるとよい。
【0022】さらに、スモーク色の色濃度にグラデーシ
ョンをつけることも可能である。スモーク色の色濃度に
グラデーションをつけるには、スモーク色層3の厚みを
変化させる方法として、印刷版のメッシュ数を徐々に変
化させる方法や、印刷版の深度を徐々に変化させる方法
がある。また、印刷版の網点濃度を徐々に変化させる方
法がある。スモーク色層3にグラデーションを採用する
ことにより、階調表現に富んだ装飾シートが得られる。
ただしグラデーションをつける範囲は、光線透過率が3
0〜85%の範囲にあるようにする。
【0023】さらに、パターン化して部分的にスモーク
色層3を形成することも可能である。パターン化して部
分的にスモーク色層3を形成するには、最終的に被装飾
体に被覆する部分のみにスモーク色層3を形成し、被装
飾体の周囲にはみ出したインサート成形後に除去する部
分にはスモーク色層3を形成しないようにすればよい。
また、被装飾体を被覆するする部分であっても、スモー
ク色を付加しても効果が少ない柄や色の場合は、その部
分を抜きパターンにしてスモーク色層3を設けなくても
よい。スモーク色層3を必要とする部分だけにスモーク
色層3を形成することにより、スモーク色層3に用いる
インキを節約することができる。
【0024】さらに、2種類以上のスモーク色層3を積
層することも可能である。2種類以上のスモーク色層3
を積層するには、グラビア印刷、スクリーン印刷などの
印刷手段により連続してスモーク色層3を重ね刷りする
とよい。重ね刷りにより、所望のスモーク色層3の色を
表現することもできる。単一のスモーク色層3に2種類
以上の顔料を混ぜて形成した場合、色がくすんで光線透
過率が大幅に低下する。したがって、1種類のみのスモ
ーク色層3を重ね刷りする方が光線透過率の低下は少な
い。このようにすることにより、高い光線透過率を維持
しながら、様々な色のスモーク色を表現することができ
る。
【0025】さらに、2種類以上のスモーク色層3を各
パターンごとに形成することも可能である。2種類以上
のスモーク色層3を各パターンごとに形成するには、グ
ラビア印刷、スクリーン印刷などの印刷手段により、各
パターンごとに色合いの異なるスモーク色層3を並列的
に形成することができる。このようにすることにより、
図柄層4が、たとえばメタリックの文字が木目模様柄上
にポイント的に形成されるような木目模様柄とメタリッ
クとが両方形成されるデザインの場合、木目模様柄に適
した色合いのスモーク色層3と、メタリックに適したス
モーク色層3とを、各図柄層4のパターンに同調するよ
うに形成すれば、非常に美麗な装飾シートを得ることが
できる。
【0026】図柄層4は、木目模様柄などを表現するた
めの層であり、通常は印刷層として形成する。印刷層の
材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレ
タン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂
などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染
料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。
印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを
用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、
オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。ま
た、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート
法、コンマコート法などのコート法を採用することもで
きる。印刷層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設
ける場合や部分的に設ける場合もある。
【0027】また、図柄層4は、金属薄膜層からなるも
の、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからな
るものでもよい。金属薄膜層は、図柄層4として金属光
沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッタ
ーリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形
成する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウ
ム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、イン
ジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これら
の合金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を
形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としな
い部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面
的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹
脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この
場合によく用いる溶剤は、水または水溶液である。ま
た、別の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次
に金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成
し、酸またはアルカリでエッチングを行い、レジスト層
を除去する方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際
に、他の転写層と金属薄膜層との密着性を向上させるた
めに、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前
アンカー層および後アンカー層の材質としては、2液性
硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹
脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、
塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹
脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。前ア
ンカー層および後アンカー層の形成方法としては、グラ
ビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などの
コート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印
刷法がある。
【0028】また、必要に応じて隠蔽層を設けてもよい
(図示せず)。隠蔽層は、図柄層4が被装飾体の色に影
響されることなく鮮やかに発色させるための層である。
隠蔽層としては、遮光性があり白色であるものが好まし
く、白色顔料を樹脂バインダーに分散させたインキを用
いて印刷法やコート法により形成するとよい。白色顔料
としては、酸化チタン、活性白土、亜鉛華、白鉛華など
を単独または混合して使用するとよい。また、蒸着法な
どにより金属薄膜を形成してもよい。また、このような
隠蔽層を設ける代わりに、接着層6を白色に着色し、隠
蔽層を兼ねるようにしてもよい。
【0029】また、必要に応じて接着層6を設けてもよ
い(図3〜4参照)。図柄層4の被装飾体に対する密着
力が不十分な場合、接着層6を設けることにより密着力
を確保することができる。接着層6としては、被装飾体
表面の材質に適した樹脂を適宜使用する。たとえば、被
装飾体表面の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系
樹脂を用いるとよい。また、被装飾体表面の材質がウレ
タン系樹脂の場合はウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、
アルキッド系樹脂などを用いるとよい。また、被装飾体
表面の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹
脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹
脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、
被装飾体表面の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩
素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用
可能である。接着層6の形成方法としては、グラビアコ
ート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法が
ある。接着層6の乾燥膜厚は、0.5〜10μmとするのが
一般的である。
【0030】また、接着層6として接着フィルムを用い
てもよい。接着フィルムとしては、ポリプロピレンフィ
ルム、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム、
ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、
熱可塑性エラストマーフィルムなどを用いるとよい。
【0031】また、スモーク色層3を保護するために、
スモーク色層3の上に透明なオーバーレイフィルム5を
積層してもよい(図2、4参照)。オーバーレイフィル
ム5としては、アクリルフィルム、フッ素フィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ナイロ
ンフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリエステルフィルム、酢酸セ
ルロースフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムなどを用い
るとよい。
【0032】また、オーバーレイフィルム5に代えて、
ハードコート層を印刷法などで設けてもよい。ハードコ
ート層は、オーバーレイフィルム5と同様の作用効果を
発揮するものである。ハードコート層としては、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ビ
ニル系樹脂などの熱可塑性樹脂や、メラミン系樹脂、ウ
レタン系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系
樹脂などの熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂などを用い
ることができ、必要に応じて紫外線吸収剤や酸化防止剤
などを添加してもよい。ハードコート層は、厚さ1.0〜1
00μm、好ましくは5.0〜50μmで設けるとよい。
【0033】スモーク色装飾シート1(図1〜4参照)
を利用して装飾体を得るには、インサート成形法を用い
るとよい。インサート成形法は、射出成形用金型内にス
モーク色装飾シート1を載置し、成形樹脂を加熱溶融
し、金型内に射出成形し、冷却後、スモーク色装飾シー
ト1と混合物とが一体化した積層体を得る方法である。
成形樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン
樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アク
リロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル
樹脂などを用いることができる。
【0034】まず、可動型と固定型とからなる成形用金
型内にスモーク色装飾シート1を送り込む。その際、枚
葉のスモーク色装飾シート1を1枚づつ送り込んでもよ
いし、長尺のスモーク色装飾シート1の必要部分を間欠
的に送り込んでもよい。長尺のスモーク色装飾シート1
を使用する場合、位置決め機構を有する送り装置を使用
して、スモーク色装飾シート1の図柄層4と成形用金型
との見当が一致するようにするとよい。また、スモーク
色装飾シート1を間欠的に送りこむ際に、スモーク色装
飾シート1の位置をセンサーで検出した後にスモーク色
装飾シート1を可動型と固定型とで固定するようにすれ
ば、常に同じ位置でスモーク色装飾シート1を固定する
ことができ、図柄層4の位置ずれが生じないので便利で
ある。成形用金型を閉じた後、固定型に設けたゲートよ
り溶融樹脂を金型内に射出充満させ、被装飾体を形成す
るのと同時にその面にスモーク色装飾シート1を接着さ
せる。被装飾体である樹脂成形品を冷却した後、成形用
金型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、成形品の
周囲にあるスモーク色装飾シート1の不要部分を切断し
て除去する。
【0035】また、上記の方法において、スモーク色装
飾シート1を、所望の形状に予備成形し、成形品の周囲
にあるスモーク色装飾シート1の不要部分を切断して除
去した後、成形用金型内に挿入し成形樹脂を射出しても
よい。
【0036】このように、インサート成形を行うこと
で、三次元形状を有する成形品に対し、きれいなスモー
ク調の装飾ができる。
【0037】
【実施例】
実施例1 基材フィルムとして、厚さ125μm、無色透明、光透過
率93%のアクリルフィルムを用いた。その上に、黒色顔
料を0.1重量%含有するアクリル樹脂系インキを用いて
光線透過率63%のスモーク色層を形成し、さらにその
上に厚さ15μmのポリフッ化ビニリデンフィルムをオ
ーバーコートフィルムとして積層した。
【0038】また、基材フィルムの他方の面に、黒色顔
料を20重量%含有するアクリル樹脂系インキを用いて
木目導管柄層を形成し、次いで黄色顔料含有アクリル樹
脂系インキを用いて木目下地柄層を形成し、次いで黒色
顔料含有アクリル樹脂系インキを用いて熱吸収層を形成
し、次いでビニル樹脂系インキを用いて接着層を形成
し、スモーク色装飾シートを得た。
【0039】成形樹脂としてアクリロニトリルブタジエ
ンスチレン樹脂を用いてインサート成形を行い、アクリ
ロニトリルブタジエンスチレン樹脂ベースの木目パネル
を得た。
【0040】このようにして得た木目パネルは、スモー
ク色層と木目導管柄層および木目下地柄層がフィルムの
厚みの距離だけ離れて形成され、スモーク色層に目の視
覚が合うと、木目導管部が奥にあるように見えるもので
あった。
【0041】実施例2 基材フィルムとして、厚さ125μm、無色透明、光透過
率93%のアクリルフィルムを用いた。その上に、透明黄
色顔料を4重量%含有するアクリル樹脂系インキを用い
て光線透過率52%のスモーク色層を形成し、さらにその
上にウレタンアクリレート樹脂系紫外線硬化型インキを
用いてハードコート層を形成した。
【0042】また、基材フィルムの他方の面に、アルミ
ニウム顔料入りアクリル樹脂系インキを用いてシルバー
メタリック層を形成し、次いで黒色/白=2/8である
顔料入りアクリル樹脂系インキを用いて熱吸収層を形成
し、次いで塩素化ポリプロピレン樹脂系インキを用いて
接着層を形成し、スモーク色装飾シートを得た。
【0043】成形樹脂としてポリプロピレン樹脂を用い
てインサート成形を行い、ハードコート付き黄金色ポリ
プロピレン樹脂ベースの自動車用バンパーを得た。
【0044】このようにして得た自動車用バンパーは、
メタリック層にアルミニウム顔料以外の他の着色料が存
在せず、しかも平滑度の高いフィルムに直接形成してい
るため、アルミニウム顔料が平滑に配向して輝度が高い
黄金色が得られるものであり、表面光沢度が50〜100と
いう着色によるメタリック表現としては高光沢のもので
あった。
【0045】実施例3 基材フィルムとして厚さ100μmの塩化ビニルフィルム
を用い、その上に、青色顔料を0.3重量%含有するビニ
ル樹脂系インキを用いて光線透過率71%のスモーク色層
を形成し、さらにその上に厚さ20μmのエチレンビニル
アルコールフィルムをオーバーコートフィルムとして積
層した。
【0046】また、基材フィルムの他方の面に、黒色顔
料入りビニル樹脂系インキを用いて木目導管柄層を形成
し、次いで黄橙色顔料入りビニル樹脂系インキを用いて
木目下地柄層を形成し、次いでニトロセルロース樹脂系
インキを用いて接着層を形成し、スモーク色装飾シート
を得た。
【0047】非装飾物として木材を用い、木材にウレタ
ン系ラッピング接着剤を塗布し、ラッピングマシンによ
り貼り付けて、家具テーブル用の板材を得た。
【0048】この板材を用いて製作した家具テーブル
は、青みがかったクリア塗装膜が木材表面に厚膜形成さ
れたように見えるものであり、通常の木目調家具ではな
く、青緑色の工芸品の雰囲気がある木目を有するもので
あった。
【0049】
【発明の効果】この発明は、前記した構成からなるの
で、次のような効果を有する。
【0050】この発明のスモーク色装飾シートは、透明
な基体シートの一方の面に光線透過率が30〜85%の
スモーク色層が形成され、他方の面に図柄層が形成され
たものである。したがって、スモーク色層の厚みが薄く
形成されたものであるため色の管理がしやすく、また、
容易に色の変更ができるものである。よって、高級感を
有する美麗なスモーク調の装飾を行うことが簡単にでき
るスモーク色装飾シートとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスモーク色装飾シートの一実施例を
示す断面図である。
【図2】この発明のスモーク色装飾シートの他の実施例
を示す断面図である。
【図3】この発明のスモーク色装飾シートの他の実施例
を示す断面図である。
【図4】この発明のスモーク色装飾シートの他の実施例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スモーク色装飾シート 2 基体シート 3 スモーク色層 4 図柄層 5 オーバーレイフィルム 6 接着層

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基体シートの一方の面に光線透過
    率が30〜85%のスモーク色層が形成され、他方の面
    に図柄層が形成されたことを特徴とするスモーク色装飾
    シート。
  2. 【請求項2】 スモーク色層の光線透過率が50〜85
    %である請求項1に記載のスモーク色装飾シート。
  3. 【請求項3】 スモーク色層が、色濃度にグラデーショ
    ンをつけて変化させたものである請求項1に記載のスモ
    ーク色装飾シート。
  4. 【請求項4】 スモーク色層が、パターン化して部分的
    に形成されたものである請求項1に記載のスモーク色装
    飾シート。
  5. 【請求項5】 スモーク色層が、2種類以上のスモーク
    色層が積層されてなるものである請求項1に記載のスモ
    ーク色装飾シート。
  6. 【請求項6】 スモーク色層が、2種類以上のスモーク
    色層が各パターンごとに形成されたものである請求項4
    に記載のスモーク色装飾シート。
  7. 【請求項7】 透明なオーバーレイフィルムまたはハー
    ドコート層が、スモーク色層の上に形成されたものであ
    る請求項1〜6いずれかに記載のスモーク色装飾シー
    ト。
  8. 【請求項8】 接着層が、図柄層の上に形成されたもの
    である請求項1〜7のいずれかに記載のスモーク色装飾
    シート。
  9. 【請求項9】 接着層が、接着フィルムにより構成され
    たものである請求項8に記載のスモーク色装飾シート。
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