JP3390430B2 - 免疫グロブリンと検出可能な標識との部位特異的結合体 - Google Patents

免疫グロブリンと検出可能な標識との部位特異的結合体

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 この出願は、免疫グロブリンの相補性決定領域の変化
を伴わない免疫グロブリンと検出可能な標識との部位特
異的な結合体、およびそのような結合体の調製法に関す
る。とりわけ、本発明は、免疫グロブリン上の特定部位
での免疫グロブリンと検出可能な標識との結合であっ
て、それと同時に免疫グロブリン上の分析対象物結合部
位の接近性を維持することに関する。
発明の背景 抗体−酵素結合体などの免疫グロブリンと検出可能な
標識との結合体を調製するために種々の方法が記載され
てきているが、そのような方法は多くの部位でのランダ
ムな結合となっており、その結果、結合体における不均
一性および再生産性の欠如をきたしている。
酵素を用いた抗体のFc領域の部位特異的な炭水化物標
識もまた、オシャネッシー(O'Shannessy)らの「ラベ
リング・オブ・ザ・オリゴサッカライド・マイエティー
ズ・オブ・イムノグロブリンズ(Labelling of the Oli
gosaccharide Moieties of Immunoglobulins)」、Jour
nal of Immunological Methods、Vol.99(1987)(153
〜161頁)に記載されている。しかしながら、そのよう
な方法に従って調製した結合体は酵素と抗体との間の距
離が生来的に短く、その結果、歪んだコンホメーション
的に歪曲した抗体および/または酵素となる。
ヨーロッパ特許出願第32,863号には、炭水化物残基ま
たはカルボキシル基を含有する化合物とチオール残基ま
たは電子欠乏残基を含有する化合物とを連結するための
結合法および結合剤が記載されている。とりわけ、Fc領
域における免疫グロブリンの標識(酵素など)へのカッ
プリングが記載されている。しかしながら、そのような
方法およびそれに使用する連結試薬では、Fc領域上のジ
スルフィドと免疫グロブリンの相補性決定領域との間で
識別できないような反応条件となる。この識別の欠如の
結果、相補性決定領域内のジスルフィド結合の還元によ
る該領域の変化となり、そのために免疫グロブリン上の
結合部位に影響を与える。
従って、抗体の相補性決定領域中のジスルフィド結合
の還元的開裂および該領域の変性を回避できる部位特異
的結合体を調製する方法に対する必要性が存在する。
発明の要約 本発明に従えば、免疫グロブリンのFc領域中に導入し
たスルフヒドリル基を酵素に結合させるが、その際、免
疫グロブリンのFab部分は変化させずにおき、該Fc領域
と酵素標識との間には制御された距離が存在するように
する。その結果、本発明に従って調製した結合体は、以
前に記載された結合体に比べて一層大きな結合能および
シグナル生成能を示す。それゆえ、短い、歪んだおよび
/またはコンホメーション的に歪曲された結合体による
難点が回避され、それと同時に結合体の寿命、特異性、
感度、および他の性能因子が改良される。
とりわけ、NH−構造を含有する連結基により免疫グロ
ブリンのFcグリコシル化部分にスルフヒドリル基が導入
され、その際、Fab部分、または相補性決定領域は変化
しない。そのような置換または誘導体化した免疫グロブ
リンの現在のところ好ましいクラスは、式: (1) mY(X−R1−SH) (式中、mは1〜20の整数; Yは免疫グロブリン分子(Fcグリコシル化領域がリン
カーと反応性である); (i)Xは−CH2NH−または−CH=NNHCO−; R1は1〜20の炭素原子を含有する連結基; nは1〜20の整数;または (ii)式(1)のX−R1−SHは還元されたグルタチオン
または還元されたヒドラジドリポアミドであってよい) 上記誘導体化免疫グロブリン分子は、その末端のスル
フヒドリル基において種々の検出可能な残基に容易にカ
ップリングすることができ、得られた結合体は種々の診
断的および治療的適用に有用である。
そのような誘導体化抗体(免疫グロブリン)分子にカ
ップリングすることのできる検出可能な残基は、該検出
可能な残基上の立体的に損なわれない位置にて、スルフ
ヒドリル反応性の官能基(末端基として位置するのが好
ましい)を含有することができるように、それ自体まず
誘導体化する。そのような反応性官能基の例としては、
ハロアセテートおよび好ましくはマレイミドが挙げられ
る。そのような誘導体化残基を調製するため、およびそ
のような結合体を調製するために当該技術分野で知られ
た方法を用いることができる。好ましくは、本発明によ
る結合体は、上記誘導体化残基を酵素に結合させたもの
からなる。酵素は、長い連結基の末端にマレイミド、ハ
ロアセチル(たとえば、ヨードアセチル、ブロモアセチ
ルおよびクロロアセチル)などのカップリング基を含有
する。これら結合体は、酵素イムノアッセイにおいて特
に有用である。
好ましい結合体は、構造: (式中、XおよびR1は式(1)の定義と同じ;Lは1〜40
の炭素原子を含有する連結基(LはR1と同じであっても
異なってもよい))で示される2官能性カップリング基
を含有する。
式(2)において、Xは式(1)で定義する残基
(Y)に結合し、Lは検出可能な残基(E)に結合す
る。
一層好ましくは、そのような結合体は、式: (式中、Xは−CH2NH−、−CH=NNHC−、還元されたグ
ルタチオンの断片、および還元されたヒドラジドリポア
ミドの断片よりなる群から選ばれた基; R1は1〜20の炭素原子を含有する基; R2はシクロヘキシルメチル; R3は1〜10の炭素原子を含有するアルキレン基;および kは1〜10の整数である)で示される。
結合体の現在のところ好ましいクラスは、式: (4) [Y][Q][E] (式中、Qは式(3)によって示されるヘテロ2官能性
カップリング基; Yは式(1)と同じ; Eは検出可能な残基; nは式(1)と同じ;および oおよびpはそれぞれ1〜10の整数から選ばれる)によ
って特徴付けられる。
好ましくは、式(4)において、pに対するoの比は
約1:1〜約1:10の範囲であり、nは約1〜約10の範囲に
ある。式(4)の結合体は、向上した均一性および低い
多分散性を示し、当該技術分野で知られた方法に従って
調製した結合体に比べて感度が驚くほど向上している。
本発明の誘導体化免疫グロブリンは、免疫グロブリン
の部位特異的過ヨウ素酸酸化、ついで適当なポリアミノ
ジスルフィド試薬を用いた還元的アミノ化、ついでジス
ルフィド還元からなる一連の工程により調製する。
図面の簡単な説明 図1は、本発明に従って調製した抗癌胎児性抗原(CE
A)/アルカリホスファターゼ結合体と、当該技術分野
で知られた結合体法に従って調製した抗CEA/アルカリホ
スファターゼ結合体との活性の比較を示す。
図2は、本発明に従って調製した抗癌抗原(CA)19−
9/アルカリホスファターゼ結合体と、当該技術分野で知
られた結合体法に従って調製した抗CA19−9/アルカリホ
スファターゼ結合体との活性の比較を示す。
図3は、本発明に従って調製した抗ビオチン/アルカ
リホスファターゼ結合体と、当該技術分野で知られた結
合体法に従って調製した抗ビオチン/アルカリホスファ
ターゼ結合体との活性の比較を示す。
図4は、本発明に従って調製したヤギ抗IgE/アルカリ
ホスファターゼ結合体と、当該技術分野で知られた方法
に従って調製したヤギ抗IgE/アルカリホスファターゼ結
合体との活性の比較を示す。
図5は、本発明に従って調製した抗下垂体糸タンパク
質(pituitary thread protein)(PTP)/アルカリホ
スファターゼ結合体と、当該技術分野で知られた結合体
法に従って調製した抗PTP/アルカリホスファターゼ結合
体との活性の比較を示す(括弧内の値は酵素/抗体比を
示す)。
発明の記載 (a)定義 本明細書において使用する「免疫グロブリン」なる語
は、たとえば血漿、初乳、涙、および他の体液中に存在
するタンパク質分子のクラスの成員を意味する。免疫グ
ロブリン、または抗体は、抗原と特異的に、非共有結合
により、および可逆的に結合する。
本明細書において使用する「抗体」なる語は、免疫グ
ロブリンの均一なまたは不均一な集団を意味する(モノ
クローナル抗体またはポリクローナル抗血清など)。抗
体−抗原複合体形成は、免疫グロブリンの特異的結合部
位(相補性決定領域として知られる)と抗原決定基との
間の接触によって起こる。
5つの免疫グロブリンクラスが識別され、IgA、IgD、
IgE、IgGおよびIgMとして同定される。IgGは血漿中の主
要な免疫グロブリンであり、全血漿免疫グロブリンの約
75%を占め、微生物およびその毒素と闘うための、内部
体液、とりわけ血管外物質に最も豊富に存在する免疫グ
ロブリンである。IgGには4つのサブクラスがあり、IgG
−1、IgG−2、IgG−3およびIgG−4と同定され、こ
れらはアミノ酸配列の違いにより識別される。ヒト血清
においては、IgG−1が血漿免疫グロブリンの約65%を
占める。
本明細書において使用する「Fc領域」なる語は、Y字
状の免疫グロブリン分子の幹または足に対応し、2本の
H鎖のC末端切片が1または2以上のジスルフィド結合
で連結された免疫グロブリンの領域を意味する。
本明細書において使用する「Fab領域」なる語は、Fc
領域以外の免疫グロブリンの領域を意味する。各Fab領
域は、L鎖がH鎖のN末端部分にジスルフィド結合によ
って連結されており、そのような各Fab領域はY字状の
免疫グロブリン分子の2つの腕の一方である。各Fab領
域は、その超可変領域内に単一の結合部位を含み、非沈
降性の1価抗体として振る舞う。
本明細書において使用する「標識」または「検出可能
な標識」なる語は、通常は結合体におけるように免疫グ
ロブリンにカップリングすることにより、免疫グロブリ
ンを標識するのに用いることのできる化合物を意味す
る。標識は構造および機能を広範囲にわたって変化させ
ることができ、酵素、放射性標識、蛍光源(fluoroge
n)、ビオチン、毒素、薬剤、ハプテン、DNA、RNA、多
糖類、ポリペプチド、リポソーム、発色団、化学ルミネ
ッセンス、発色粒子および発色微細粒子などが挙げられ
るが、これらに限られるものではない。
上記で定義したR1およびR2基において、たとえば式
(1)、(2)および(3)において、アルキル基が好
ましく、シクロヘキシルメチルが特に好ましいR2基であ
る。「アルキル」なる語は、3またはそれ以上の炭素原
子が存在する場合の直鎖または分岐鎖を含む。好ましい
アルキル鎖は、それぞれ7未満の炭素原子を含む。現在
のところ最も好ましいのはエチルおよびグルタチオンで
あり、R2は好ましくはシクロヘキシルメチルである。
(b)誘導体化免疫グロブリン この発明の誘導体化免疫グロブリンは、工程: (i)免疫グロブリンを部位特異的に酸化して、該免疫
グロブリンのFc領域のグリコシル化地帯中の少なくとも
2つのヒドロキシル基を少なくとも2つのアルデヒド基
に変換し; (ii)これらアルデヒド基を還元的にアルキル化して該
免疫グロブリンのFc領域上にジスルフィド残基を導入
し;ついで (iii)これらジスルフィド基をスルフヒドリル基に還
元する ことによって調製する(その際、各工程において水溶液
相反応条件を採用する)。
免疫グロブリン分子の酸化は、化学的酸化または酵素
的酸化のいずれかによって行うことができることを理解
すべきである。たとえば、化学的酸化剤としては、過ヨ
ウ素酸、臭素などが挙げられるが、これらに限られるも
のではなく、酵素的酸化剤としては、ノイラミニダーゼ
およびガラクトースオキシダーゼなどの連続的な使用が
挙げられるが、これらに限られるものではない。
同様に、免疫グロブリンのジスルフィド基を還元して
末端スルフヒドリル基を生成する反応は、ジスルフィド
基の化学的または酵素的開裂のいずれかによって行うこ
とができる。たとえば、Fc導入リンカー中のジスルフィ
ド基の化学的還元は、メルカプトエタノール、ジチオス
レイトール(DTT)、水素化ホウ素ナトリウム、亜ジチ
オン酸ナトリウムなどを使用することにより行うことが
できる。Fc部位におけるジスルフィド基の酵素的還元の
場合は、そのような還元は、ジスルフィド結合を含有す
るある種の化学的導入リンカーを、ジスルフィドをチオ
ールに酵素的に還元する適当な酵素に暴露することによ
って行うことができる。それゆえ、リンカー伸長グルタ
チオンの酸化形は、グルタチオンリダクターゼへの暴露
によってチオールを生成することができる。同様に、リ
ンカー伸長リポアミドの酸化形は、リポアミドデヒドロ
ゲナーゼへの暴露によってチオールを生成することがで
きる。
アミノジスルフィド化合物を用いて還元的アルキル化
を行う場合にはシッフ塩基が形成され、これは還元によ
って安定化される。
各指示工程の後、修飾した免疫グロブリン生成物は当
該技術分野で知られた方法に従って精製し、濃縮するの
が好ましい。
本発明によれば、糖中のビシナルジオール残基を特異
的に酸化してアルデヒド基とするため、過ヨウ素酸ナト
リウム(NaIO4)などのアルカリ金属過ヨウ素酸塩を用
いる(たとえば、オシャネッシーら参照)。それによ
り、免疫グロブリンのFc領域のグリコシル化地帯は、そ
の中の少なくとも2つのヒドロキシル基の部位特異的酸
化を受けて2つのアルデヒド基を生成する反応を担う。
従って、相補性決定領域は、本質的に構造的な変化を受
けない。当業者によって理解されるであろうように、そ
のような酸化は、免疫グロブリン反応物および過ヨウ素
酸酸化剤の濃度、pH、温度および時間を含む多くの変数
に依存する。もちろん、そのような変数の種々の組合せ
を用いることができる。
生成するアルデヒド基の数を変化させ、最終的に酸化
免疫グロブリンの標識の程度を変化させることによっ
て、酸化の程度をある程度制御することが可能であると
思われる。各免疫グロブリン分子について生成するアル
デヒド基の数は酸化条件に依存しており、一層厳しい酸
化条件では分子当たりに一層多くのアルデヒド基が生成
する。好ましくは、免疫グロブリンは、免疫グロブリン
のFc領域のグリコシル化地帯中に各酸化免疫グロブリン
当たり約2〜約10のアルデヒド基を含有する。
ついで、得られたアルデヒド基含有免疫グロブリンを
精製し、濃度するのが最も好ましい。精製はクロマトグ
ラフィーによって行うのが好ましい。たとえば、現在の
ところ好ましい方法は、修飾免疫グロブリンを分離する
目的で、該修飾免疫グロブリンを含有する反応媒体をセ
ファデックスG−25カラム(ファルマシア・LKB・バイ
オテクノロジー、ピスカタウエイ、ニュージャージー
州、米国)などのゲル濾過カラムに通すことである。そ
のような構成のカラムを従来通り平衡化し、好ましくは
約7.0のpHを有するリン酸ナトリウムおよび塩化ナトリ
ウムなどの緩衝液を用いて溶出する。溶出中に画分を回
収し、適当な前以て決定した吸光度ピーク(たとえば、
280nm)を有する画分をプールする。適当な吸光係数を
用い、吸光度ピークからタンパク質の濃度を計算するこ
とができる。
そのようなプールからのアルデヒド基含有免疫グロブ
リンの濃縮を行うのが都合良く好ましい。現在のところ
好ましいのは、約30,000の数平均分子量カットオフを有
する物質を通過する能力のあるセントリコン(Centrico
n)チューブ(アミコン、デンバー、マサチューセッツ
州、米国)などの分子量サイジング膜を含有するチュー
ブを用いた約5000×gの遠心分離を用いることである。
ついで、精製した濃縮アルデヒド基含有免疫グロブリ
ンを水溶液相条件下、適当なアミノジスルフィド試薬ま
たはジヒドラジドジスルフィド試薬と接触させて、これ
らアルデヒド基により各免疫グロブリン当たり少なくと
も一つのジスルフィド基を導入する。
アミノまたはヒドラジド置換チオール(すなわち、ス
ルフヒドリル)末端化合物を用いることもできるが、所
望のチオール末端基置換基の収率を最大にし望ましくな
い副反応を回避するためには、チオール末端化合物より
もジスルフィド化合物の方が特に好ましい。
従って、アルデヒド基含有免疫グロブリンとの反応に
用いるためのそのようなジスルフィド化合物の一つの好
ましいクラスは、酸化されたグルタチオン、ヒドラジド
リポアミド、または式: (5) X−R1−S−S−R1−X (式中、Xは−CH2NH2および−CO−NHNH2−よりなる群
から選ばれ;R1は1〜20の炭素原子を含有する基、好ま
しくはメチレンである)で示されることを特徴とする化
合物であってよい。
当業者によって理解されるであろうように、分子の集
合に2官能性試薬を添加すると、これら分子に対して分
子内修飾および分子間修飾の両方が引き起こされる。従
って、本発明の上記ジスルフィド化合物は、免疫グロブ
リンの炭水化物に富んだFc領域と反応して、分子内で反
応した場合に、ジスルフィド結合を含有するFc領域上に
大きなヘテロ環を生成するか、または分子間で反応した
場合に2つの免疫グロブリン間にジスルフィド基を導入
する。
免疫グロブリン上の各アルデヒド基との反応の結果、
シッフ塩基が生成する場合には、該塩基を還元して安定
化する。たとえば、ジアミンジスルフィド試薬と反応さ
せた場合にはシッフ塩基の還元による安定化が必要であ
るが、カップリング試薬がジヒドラジドジスルフィドで
ある場合には還元による安定化は必要ではない。そのよ
うな還元的安定化は、制御された反応条件下、アルカリ
金属水素化シアノホウ素、好ましくは水素化シアノホウ
素ナトリウムを用いて都合よく行う。現在のところ好ま
しいのは、ジアミノジスルフィドの添加後約5分〜約24
時間、さらに好ましくはアミノジスルフィドのそのよう
な添加後約15分〜約60分の時間間隔で水素化シアノホウ
素を反応媒体に添加することである。該シッフ塩基の還
元の結果、2価の第二級アミン基が生成する。
得られた誘導体化ジスルフィド基含有免疫グロブリン
を、酸化されたアルデヒド基含有免疫グロブリンの精製
および濃縮に使用すると記載された方法および装置に従
って精製および濃縮するのが好ましい。
ついで、精製し濃縮したジスルフィド基含有免疫グロ
ブリンを、水溶液相条件下で還元剤と接触すると、該還
元剤は該免疫グロブリン中のジスルフィド基を遊離のス
ルフヒドリル末端基に還元する。化学的な還元剤を用い
る場合には、ジチオスレイトールなどのジチオールが好
ましい。酵素的な還元剤を用いる場合には、グルタチオ
ンリダクターゼ、リポアミドデヒドロゲナーゼなどが好
ましい。ジスルフィド基の還元は、免疫グロブリン分子
の内部構造中に存在しているジスルフィド基を含む、免
疫グロブリン分子の他の部分には何等本質的な影響を及
ぼすことなく行われる。この還元は、ジチオール還元
剤、並びにpHを含む多くの変数に依存しており、これら
ジスルフィド還元条件の組合せを用いることもできる。
この点に関し、本発明者らは、驚くべきことにまた予期
しないことに、ジチオスレイトールなどの還元剤の充分
に低い濃度(たとえば、約2mM)では、本発明の方法に
よってFc領域中に導入したジスルフィド結合のみが反応
に預かって同時にチオールを生成するが、相補性決定領
域およびヒンジ領域中のジスルフィド結合はそのような
還元剤の低濃度では本質的に影響を受けないことを見い
だした。Fc領域のアルデヒド基は、還元剤としての水素
化シアノホウ素ナトリウムの存在下でのみアミン含有リ
ンカー(たとえば、シスタミンおよび酸化されたグルタ
チオン)と不可逆的に反応するであろうが、Fc領域のア
ルデヒドと反応させるべきリンカーがヒドラジド基(H2
N−NH−CO−)を含有している場合には水素化シアノホ
ウ素ナトリウムは必要ない。特に、Fc領域上のアルデヒ
ドの還元的アミノ化のための水素化シアノホウ素ナトリ
ウムの使用は、反応性リンカー中または免疫グロブリン
の鎖間連結中のジスルフィド結合を還元しない。
本発明によれば、Fcに導入したジスルフィド側鎖基の
スルフヒドリル末端側鎖への実質的に完全な変換を行う
ことができる。対照的に、上記以前に記載された(ヨー
ロッパ特許出願第32,863号)ジスルフィド基の還元は、
化学的還元剤の実質的に一層高い濃度で行われる。
得られたスルフヒドリル基含有免疫グロブリンを精製
するのが好ましい。現在のところ好ましいのは、酸化さ
れたアルデヒド基含有免疫グロブリンの調製に使用する
と上記に記載されたもののような精製法および装置を利
用することである。
精製した生成物は、検出可能な残基との結合に直接用
いるのに適している。
(c)誘導体化免疫グロブリンと検出可能な残基との結
合体 本発明のFc部位特異的誘導体化スルフヒドリル基含有
免疫グロブリンは、本質的にあらゆるタンパク質または
当該技術分野で知られた他のタイプの検出可能な残基ま
たは標識と結合して新規かつ有用な結合体を生成するこ
とができる。そのような検出可能な残基または標識とし
ては、酵素、発色団、ルミネッセンス化合物、燐光化合
物、化学ルミネッセンス化合物、蛍光化合物などが挙げ
られるが、これらに限られるものではない。スルフヒド
リル末端側鎖により、出発物質である免疫グロブリンお
よび標識の非結合の活性すなわち正常な活性が保持され
た結合体を得ることができ、本発明の誘導体化免疫グロ
ブリンを用いることにより、増大した性能および安定性
を達成することができるようにコンホメーションにおけ
る自由度の歪みを回避した結合体が生成される。
本発明の誘導体化免疫グロブリンのカップリングに用
いる標識は、少なくとも一つの末端スルフヒドリル反応
性官能基を含有するように誘導体化する。そのような反
応性官能基の例としては、マレイミド、ハロアセチル
(ヨードアセチル、ブロモアセチルおよびクロロアセチ
ル)などが挙げられるが、これらに限られるものではな
い。そのような誘導体化マーカーを調製するため、およ
びそのような結合体を調製するため、当該技術分野で知
られた方法を用いることができる。
当業者であれば理解されるであろうように、本発明
は、本明細書に記載したカップリング基を用いて調製し
た多くの異なる結合体を包含する。単一の検出可能な残
基分子の多くの分子をこの発明の単一の誘導体化免疫グ
ロブリン分子に結合することもできるし、または多くの
誘導体化免疫グロブリン分子を単一の検出可能な残基分
子に結合することもできる。また、カップリングした分
子の単一の結合体は、記載したような2官能性カップリ
ング基(Q)を複数含有していてもよい。
本発明の好ましい結合体を調製するに際して、1988年
9月22日に「ヘテロ2官能性カップリング剤」の発明の
名称で出願した継続中の米国特許出願第246,971号明細
書(参照のため本明細書中に引用する)に記載された方
法を用いて調製した誘導体化酵素を用いることができ
る。そのような好ましい出発物質である酵素は、式: (式中、R2は1〜20の炭素原子を含有する基; R3は1〜10の炭素原子を含有するアルキレン基; kは1〜10の整数; nは1〜20の整数; Eは酵素である)によって特徴付けられる。
式(7)の誘導体化酵素において、酵素(E)と末端
マレイミド基との間の連結基は、約2〜約4のアミノ酸
からなるアミノ酸の比較的長いオリゴマー鎖を含有して
いるのが好ましく、このようなオリゴマー鎖は、そのよ
うな連結基を導入した結合された分子間に一層良好な物
理的分離をもたらすばかりでなく、そのような鎖を含有
する結合体の水溶解性および分散性を高めるようにも機
能する。
この発明の誘導体化免疫グロブリンとマレイミド基が
末端の側鎖を有する誘導体化酵素との結合体を調製する
ため、当該技術分野で知られたあらゆる都合のよい方法
を用いることができる。たとえば、精製したスルフヒド
リル基含有免疫グロブリン分子を、水溶液相条件下、マ
レイミド末端側鎖を有する精製酵素と混合する。スルフ
ヒドリル基とマレイミド基とのカップリング反応におい
て反応条件の種々の組合せを用いることができる。カッ
プリング反応は暗所にて行うのが好ましく、少なくとも
約1時間、好ましくは約12時間進行させる。約20時間を
越える時間は、通常、結合体の収率を増加させるように
は思えないことを理解すべきである。結合またはカップ
リング反応は、反応基の出発モル比に基づいて実質的に
完了まで進行すると思われる。
残留する遊離基または反応性スルフヒドリル基を有し
ない結合体を調製するのが好ましい。従って、結合体中
の誘導体化免疫グロブリン分子上の未反応スルフヒドリ
ル基は、メチル〜ヘプチルのアルキル基で置換したマレ
イミドなどのキャッピング剤を反応させる。好ましいキ
ャッピング剤は、N−エチルマレイミド(NEM)であ
る。一つの都合のよい現在のところ好ましいキャッピン
グ法は、緩衝水性生成物結合体含有培地にNEMの水溶液
を約0.3mMの最終濃度で添加し、この混合物を周囲温度
にて少なくとも約1時間撹拌することである。キャッピ
ングした結合体は、イムノアッセイ法に直接用いること
ができる。
本発明による結合体は、競合イムノアッセイ、サンド
イッチイムノアッセイ、免疫測定イムノアッセイなどの
当該技術分野で知られた均一および不均一イムノアッセ
イ系(使用した検出可能な残基の量を測定し、試験試料
中に存在する分析対象物の量と相関させることができ
る)で分析対象物の決定を行うのに有用である。一般
に、そのような測定は、免疫グロブリン、すなわち抗体
が特異的な分析対象物に結合する能力に依存し、その
際、そのような分析対象物に対する抗体を検出可能な残
基で標識してなる結合体を用いてそのような結合の程度
を決定する。典型的に、結合の程度は、結合体(分析対
象物との結合反応に関与しているかまたは関与していな
い)中に存在する検出可能な残基の量によって決定さ
れ、その際、検出され測定された検出可能な残基の量を
試験試料中に存在する分析対象物の量と相関させること
ができる。
本発明による結合体は、試薬の適合性が許す場合には
組成物または混合物として市販の包装形態にて、または
試験キットとして、すなわち本発明による結合体または
本明細書に記載したイムノアッセイおよび当該技術分野
で知られているようなイムノアッセイを行うのに適した
他の試薬を入れた1または2以上の容器の包装した組合
せにて提供される。試薬はさらに、使用者の見地からア
ッセイにおいて有用であることが知られている他の物
質、たとえば緩衝液、希釈液、標準、コントロールなど
を含んでいてもよい。
本発明を下記実施例により説明するが、これらに限ら
れるものではない。
実施例1 抗癌胚抗原(抗−CEA)免疫グロブリンの部位特異性チ
オール化およびその子ウシ腸アルカリホスホターゼへの
カップリング:− (a)抗体のFc領域におけるチオール基の生成 抗−CEA免疫グロブリン(0.16M塩化ナトリウムを含有
する0.1Mトリエタノールアミン(TEA)緩衝液中、4mg/m
l、pH8)の1ml溶液を、コハク色バイアルに入れる。0.1
6M−NaClを含有する0.1M−TEA緩衝液(pH8)に溶解した
200mM−m−過ヨウ素酸ナトリウム(シグマ・ケミカル
・カンパニー、U.S.A、ミズーリ州ルイス、ストリー
ト)の110μl溶液を抗体溶液に加え、得られる混合物
を暗所で約5℃にて、回転撹拌機で1時間穏やかに撹拌
する。
酸化した抗体を、セファデックス(Sephadex)G−25
の1×45cmカラムにおけるクロマトグラフィーで上記反
応混合物から精製する。カラムを平衡状態にし、0.1M−
NaClを含有する0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.0)で溶離
する。それぞれ約1mlの画分を溶離中に集め、280nmの吸
光度を測定する。ピーク画分をプールし、免疫グロブリ
ンプールのプロテイン濃度を、13.9の吸光係数▲(E
1% 1cm)▼を用いて、その280nmの吸光度から算出す
る。
数平均分子量約30000以下の物質を通す大きさの膜を
含有するセントリコン(Centricon)チューブ(アミコ
ン、U.S.A.、マサチューセッツ州デンバーズ)を用い、
5000×gで遠心分離して、免疫グロブリンプールを1.0m
lに濃縮する。濃縮物を、0.1M−NaClを含有する0.1Mリ
ン酸ナトリウム(pH7.0)に溶解した0.75Mシスタミン・
ジ塩酸塩(シグマ・ケミカル・カンパニー)の250μl
と混合し、得られる混合物を室温で穏やかに撹拌する。
約15分後、0.1M塩化ナトリウムを含有する0.1Mリン酸ナ
トリウム(pH7.0)に溶解した0.3mMシアノホウ水素化ナ
トリウム(シグマ・ケミカル・カンパニー)の63μlを
加え、得られる混合物を、室温にて回転撹拌機で一夜穏
やかに撹拌する。
セファデックスG−25の1×45cmカラムにおけるゲル
濾過で、誘導化した抗体を回収する。カラムを平衡状態
にし、0.1M−NaClおよび2mM−EDTA(エチレンジアミン
テトラ酢酸)を含有する0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.
0)で溶離する。溶離中にそれぞれ約1mlの画分を集め、
280nmの吸光度を測定する。ピーク画分をプールし、変
性した抗体の濃度を上述の28nmの吸光度から算出する。
プールした抗体を再度、上記と同じ寸法および源のセ
ントリコンチューブを用いて、1mlに濃縮し、50μlの4
0mMジチオトレイトール(シグマ・ケミカル・カンパニ
ー、0.1M−NaClおよび2mM−EDTAを含有する0.1Mリン酸
ナトリウム(pH7.0)に溶解)で室温にて、15分間処理
する。1×45cmのセファデックスG−25カラムにおける
クロマトグラフィーで、過剰のジチオトレイトールを除
去する。それぞれ約1mlの画分を集め、280nmの吸光度を
測定する。280nmの吸光度が0.3またはそれより高いピー
ク画分をプールし、結合が開始するまで氷上に貯蔵す
る。
(b)酵素の誘導化 子ウシ腸アルカリホスファターゼ(ボアリンガー・マ
ンハイム、U.S.A.、インジアナ州インジアナポリス)の
10mg/mlの0.6mlアリコートを、0.1M−NaCl、1mM−MgCl2
および0.1mM−ZnCl2を含有する0.1Mリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.0)に対してジア濾過する(diafiltered)。
透析緩衝液で容量を1mlに調整し、酵素溶液をバイアル
に入れる。酵素溶液に、ヨーロッパ特許出願公開No.031
4127の記載に従って製造した、スクシンイミドエステル
とマレイミド化合物の30原子伸長ヘテロ二官能性リンカ
ー(linker)試薬、スクシンイミジル(トリカプロアミ
ドシクロヘキシルメチル)N−マレイミド(STCM)リン
カー0.8mgを含有する200μlのDMFを加える。得られる
反応混合物を室温にて、回転撹拌機で30分間穏やかに撹
拌し、誘導化酵素をセファデックスG−25の1×45cmカ
ラムにおけるクロマトグラフィーで精製する。カラムを
平衡状態にし、0.1M−NaCl、1mM−MgCl2および0.1mM−Z
nCl2を含有する0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)
で溶離する。それぞれ約1mlの画分を溶離中に集め、280
nmの吸光度を測定する。ピーク画分をプールし、プール
中の酵素濃度を10の吸光係数 ▲(E1% 1cm)▼を用いて、その280nmの吸光度から算
出する。
(c)誘導化酵素とFc領域でチオール化した抗体との結
合 上記工程(b)の誘導化アルカリホスファターゼと、
上記工程(a)の活性化抗体を2:1(酵素:抗体)のモ
ル比で混合する。混合物を回転撹拌機で、2〜8℃にて
一夜撹拌することにより、HPLCおよびSDS−PAGE測定で
示される、出発酵素と抗体の約90%結合が得られる。
N−エチルマレイミド(NEM、シグマ・ケミカル・カ
ンパニー)を用い室温で1時間にわたって処理し、抗体
の未反応チオール基をキャップする。結合体(conjugat
e)に5mM溶液のアリコートを加え、結合体中のNEMの最
終濃度を約0.3mMとする。
(d)Fc結合体の性能 上記製造したFc結合体の性能を、癌胚抗原(CEA)に
対するサンドイッチ型微粒子捕捉酵素免疫測定(MEIA)
[キングらの「In Immunodiagnosis of Cancer」(2版
発行)により、アボット(Abbott)・IMx・システム(S
ystem)(登録商標、アボット・ラボラトリーズ、U.S.
A.、イリノイ州アボット・パーク)を用いて評価する
[フィオアらの「Clin.Chem.」(Vol.34、1726〜1732
頁、1988年)参照]。この検定フォーマットに従い、捕
捉抗体(抗−CEA)と共有カップリングしたラテックス
微粒子を、最初に既知もしくは未知量の分析物を含有す
るサンプルと、次いでアルカリホスファターゼ−標識抗
体結合体(抗−CEA/アルカリホスファターゼ結合体)と
共に、培養する。各工程で毛管作用および緩衝洗浄によ
り未吸着物質を除去する。未結合体(unbound cojugat
e)の除去に続いて、酵素基質(4−メチルウンベリフ
ェリイホスフェート)を加え、蛍光増加の割合を測定す
る。
図1および表1のデータにおいて、本発明のFc部位−
特異的結合体の性能と、ヨーロッパ特許出願公開No.031
4127に記載の、イミノチオラン−活性化酵素とSTCMリン
カー−活性化抗体の混合によって製造される抗−CEA/ア
ルカリホスファターゼ結合体(STCM結合体)の性能を比
較する。これらの結果から明らかに、本発明のFc部位−
特異的結合体がSTCM結合体に比べて検定感度が400%改
善されていることが証明される。
また、上記2つの結合体をそれぞれ、45℃にて3日
間、同じストレスに付して、それらの安定性を評価す
る。表2に示すデータによれば、本発明のFc部位−特異
的結合体の熱的安定性は、上記STCM結合体のそれぞれに
匹敵し、また熱ストレス後でも、本発明のFc部位−特異
的結合体は、STCM結合体と比較して、3倍以上のシグナ
ルを与えることが認められる。
実施例2 抗−癌抗原(CA)19−9免疫グロブリンのFc部位−特異
的チオール化およびその子ウシ腸アルカリホスファター
ゼへのカップリング:− 抗−CA19−9IgGおよび子ウシ腸アルカリホスファター
ゼのそれぞれを、実施例1の工程(a)および(b)の
記載と実質的に同様に活性化し、次いでそれらを1.5:1
(酵素:抗体)のモル比で混合して結合させる。未反応
のチオール基を、実施例1と同様にN−エチルマレイミ
ドでキャップする。
アボット・IMx・システムを用い、サンドイッチ型MEI
AフォーマットでFc部位−特異的結合体の性能を検定
し、実施例1と同様に製造したSTCM結合体の性能と比較
する。図2および表3に示す結果から、Fc部位−特異的
結合体がSTCM結合体より約8倍もの感度を示すことが明
らかである。
実施例3 抗−尿路感染(UTI)免疫グロブリンのFc部位−特異的
チオール化およびその子ウシ腸アルカリホスファターゼ
へのカップリング:− ウサギおよびヒツジ抗−UTI免疫グロブリンおよび子
ウシ腸アルカリホスファターゼのそれぞれを、実施例1
の工程(a)および(b)の記載と実質的に同様に活性
化し、次いで誘導化した両物質を2:1(酵素:抗体)の
モル比で混合し、回転撹拌機で穏やかに振とうさせなが
ら2〜8℃にて一夜培養することにより結合させる。一
夜の培養に続いて、結合体中の残ったチオール基を実施
例1と同様に、5mM−N−エチルマレイミドでキャップ
する。
かかるFc結合体の性能を、テスト生体としてE.Coli抽
出物を用い、アボット・テスト−パック(Abott Test−
Pack)(登録商標)[W.E.ブラウン・IIIの「Clin.Che
m.」(Vol.33、1567頁、1987年)参照]の免疫検定装置
で評価し、ナカネおよびカワオイの方法[P.K.ナカネお
よびアキラ・カワオイの「J.Histochem.and Cytoche
m.」(Vol.22、1084〜1091頁、1974年)参照]に従って
製造した過ヨウ素酸塩結合体の性能と比較する。Fc部位
−特異的結合体は、過ヨウ素酸塩結合体より約4倍以上
の活性を有することがわかる。
実施例4 抗−ビオチン免疫グロブリンのFc部位−特異的チオール
化およびその子ウシ腸アルカリホスファターゼへのカッ
プリング:− ウサギ抗−ビオチン免疫グロブリンおよび子ウシ腸ア
ルカリホスファターゼのそれぞれを、実施例1の工程
(a)および(b)の記載と実質的に同様に活性化し、
次いで誘導化した両物質を1:1のモル比で混合して結合
させる。得られる混合物を回転撹拌機で2〜8℃にて一
夜穏やかに撹拌する。翌朝、得られる結合体の未反応チ
オール基を実施例1と同様に、NEMの5mMストック溶液で
キャップする。
Fc部位−特異的結合体をDNAプローブ・ヒト乳頭腫ウ
イルス(Human Papilloma Virus、HPV)検定で評価した
ところ、実施例1で示されるように製造したSTCM結合体
と比較して、感度において20倍増加していることが認め
られる(図3および表4参照)。
実施例5 抗癌抗原(CA125)免疫グロブリンのFc部位特異的チオ
ール化およびその牛腸アルカリホスファターゼへの連結 モノクローナル抗−CA125免疫グロブリンおよびアル
カリホスファターゼを、それぞれ、実施例1の工程
(a)および(b)に記載のようにして活性化し、各々
モル比1:1および2:1(酵素:抗体)にて誘導化物質を結
合することにより連結した。得られた混合物を2〜8℃
にて一夜回転撹拌器にてゆるやかに撹拌した。得られた
結合体に5mM NEMを加えて実施例1の末端基キャップ処
理に供した。
これら結合体の性能をアボットIMxシステムを用いサ
ンドイッチタイプMEIAフォーマットを用いて評価し、欧
州特許公開第0314127号に記載のSTCM延長リンカーで誘
導された酵素でDTT−還元抗体を結合して調製した結合
体に匹敵し得ることが分かった。
実施例6 抗ヒトIgM免疫グロブリンのFc部位特異的チオール化お
よびその牛腸アルカリホスファターゼへの連結 羊抗ヒトIgM免疫グロブリンおよび牛腸アルカリホス
ファターゼを、それぞれ、実施例1の工程(a)および
(b)に記載のようにして活性化し、各々モル比1:1お
よび2:1(酵素:抗体)にて誘導化物質を結合すること
により連結し、その混合物を2〜8℃にて一夜回転撹拌
器にてゆるやかに撹拌した。得られた結合体に5mM NEM
を加えて実施例1の末端基キャップ処理に供した。
これら結合体の性能をアボットIMxシステムを用いサ
ンドイッチタイプMEIAを用いて評価し、前記実施例1に
記載のイミノチオランおよびSTCM延長リンカーを用いて
調製した結合体に匹敵し得ることが分かった。
実施例7 抗ヒトIgE免疫グロブリンのFc部位特異的チオール化お
よびその牛腸アルカリホスファターゼへの連結 羊抗ヒトIgE免疫グロブリンおよびアルカリホスファ
ターゼを、それぞれ、実施例1の工程(a)および
(b)に記載のようにして活性化し、各々モル比1:1に
て誘導化物質を結合することにより連結した。その抗体
/酵素混合物を2〜8℃にて一夜回転撹拌器にてゆるや
かに撹拌し、得られた結合体に5mM NEMを加えて実施例
1の末端基キャップ処理に供した。
これらFc結合体の性能を以下のようにしてサンドイッ
チタイプイムノアッセイにて評価した。
一片のニトロセルロース紙にアレルゲンを固定化した
パネルを種々のアレルゲンに特異的なヒトIgE分子で処
理した。そのニトロセルロース紙をリン酸緩衝食塩水で
洗浄し、1:1000〜1:16000の範囲の種々の希釈度にてFc
部位特異的結合体で処理し、ついでアルカリホスファタ
ーゼへの発色反応に供した。その結果、図4に示すよう
に、Fc部位特異的結合体は前記に引用のナカネおよびカ
ワオイの過ヨウ化物法で得られる結合体に比べて約3倍
感受性が高いことを示した。
実施例8 抗下垂体糸蛋白(抗−PTP)のFc部位特異的チオール化
およびその牛腸アルカリホスファターゼへの連結 抗−PTP免疫グロブリンおよびアルカリホスファター
ゼを、それぞれ、実施例1の工程(a)および(b)に
記載のようにして活性化し、各々モル比1:1および2:1
(酵素:抗体)にて誘導化物質を結合することにより連
結した。その抗体/酵素混合物を2〜8℃にて一夜回転
撹拌器にてゆるやかに撹拌し、得られた結合体に5mM NE
Mを加えて実施例1の末端基キャップ処理に供した。
このFc部位特異的結合体の性能をアボットIMxシステ
ムを用いサンドイッチタイプMEIAフォーマットを用いて
評価し、前記ナカネおよびカワオイの方法により調製し
た結合体と比較した。その結果、図5および表5に示す
ように、Fc部位特異的結合体のノイズ比(S/N)に対す
る信号において、過ヨウ化結合体に比べて10倍改良され
ている。
実施例9 酸化グルタチオンの延長類縁体の抗体Fc領域への挿入お
よびグルタチオンリダクターゼ触媒によるチオール類の
発生 抗体を実施例1に記載と同様にしてpH8および2〜8
℃にて過ヨウ化ナトリウムにて酸化し、過剰の試薬を除
いたのち、過剰の酸化グルタチオン(約100mM)および
水素化シアノホウ素ナトリウム(15mM)の存在下に還元
的アルキル化に供した。一夜室温にて反応後、過剰の試
薬を実施例1に記載と同様にしてセファデックスG−25
にてゲル濾過して除去する。
抗体の活性化の最終工程を酵素的に行う。Fc領域に共
有的に結合した酸化グルタチオンの延長類縁体で誘導し
た抗体に、酵素グルタチオンリダクターゼの数μgおよ
び過剰のNADPH(約1mM)を加え、適当量のチオール(2
〜6モル/抗体モル)が発生するまで反応させる。
チオールの発生に続いて、抗体はSTCM延長リンカーで
誘導されたアルカリホスファターゼと結合し、得られた
混合物を実施例1に記載と同様にして2〜8℃にて一夜
ゆるやかに撹拌する。最後に、その結合体を実施例1に
記載と同様にしてNEMにてキャップ処理し、透析して過
剰の試薬を除去する。
実施例10 ヒドラジドリポアミドおよびドラジドリポアミドの延長
類縁体の抗体Fc領域への挿入およびリポアミドデヒドロ
ゲナーゼ触媒によるチオール類の発生 抗体を実施例1に記載と同様にしてpH8および2〜8
℃にて過ヨウ化ナトリウムにて酸化し、過剰の試薬を除
いたのち、過剰のヒドラジドリポアミドまたはヒドラジ
ドリポアミドの延長類縁体(10〜50mM)で処理する。一
夜室温にて反応後、過剰の試薬を実施例1に記載と同様
にしてセファデックスG−25にてゲル濾過して除去す
る。
抗体の活性化の最終工程を酵素的に行う。Fc領域に共
有的に結合したリポアミド成分で誘導した抗体に、リポ
アミドデヒドロゲナーゼの数μgおよび過剰のNADPH
(約1mM)を加え、適当量のチオール(2〜6モルチオ
ール/抗体モル)が発生するまで反応させる。
チオールの発生に続いて、抗体はSTCM延長リンカーで
誘導されたアルカリホスファターゼと結合し、得られた
混合物を実施例1に記載と同様にして2〜8℃にて一夜
ゆるやかに撹拌する。最後に、その結合体を実施例1に
記載と同様にしてNEMにてキャップ処理し、使用前に透
析して過剰の試薬を除去する。
ここに記載の発明の多くの改良および変形はその精神
および範囲を逸脱することなく可能であり、したがっ
て、そのような限定は、以下のクレームによってのみ付
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フセイン、マザール アメリカ合衆国60048イリノイ州リバテ ィービル、オールド・バーン・サークル 1643番 (72)発明者 ボンド、ハワード・イー アメリカ合衆国60045イリノイ州レイ ク・フォレスト、リトル・メロディー・ レーン96番 (56)参考文献 特開 昭63−146831(JP,A) 特開 平1−201158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 16/00 - 16/46 C07K 1/00 - 1/113 BIOSIS(DIALOG)

Claims (40)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程 (a) 免疫グロブリンのFc領域のグリコシル化地帯を
    酸化剤で部位特異的に酸化して、該免疫グロブリンの該
    地帯の少なくとも2個のヒドロキシル基をアルデヒド基
    に変換させ、 (b) 工程(a)で酸化された免疫グロブリンをジス
    ルフィド化合物と反応させて、該アルデヒド基の少なく
    とも1つを還元的にアミノ化して該免疫グロブリンのFc
    領域にジスルフィド基を導入し、ついで (c) 工程(b)で反応させた免疫グロブリンのジス
    ルフィド基のジスルフィド結合を、該免疫グロブリンの
    該ジスルフィド基の少なくとも1つを2個のスルフヒド
    リル基に変換させるには充分だが、該免疫グロブリンの
    相補性決定領域およびヒンジ領域中のジスルフィド基を
    還元するには不充分で、それゆえ該相補性決定領域およ
    び該ヒンジ領域中のジスルフィド基は本質的に影響を受
    けない量の還元剤にて選択的に還元させる からなることを特徴とする誘導化免疫グロブリンの製造
    方法。
  2. 【請求項2】工程(b)におけるジスルフィド化合物が
    式 X−R1−S−S−R1−X (式中、Xはアミノアルキル基またはセミヒドラゾン
    基、R1は炭素数1〜20個を含む基、R1およびXは、それ
    らの間のジスルフィド原子と共に、巨大環状基または異
    項環基もしくは免疫グロブリン分子当り少なくとも1個
    のアルデヒド基を式−X−R1−S−S−(式中、R1およ
    びXは前記と同じ)で示されるジスルフィド基を含む基
    に変換する分子内免疫グロブリンジスルフィド含有鎖を
    形成してもよい) で示される請求の範囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】工程(a)における酸化剤が化学酸化剤で
    ある請求の範囲第1項の方法。
  4. 【請求項4】XがCH2−NH2、−CONHNH2、グルタチオン
    のフラグメント、還元ヒドラジドリポアミドのフラグメ
    ント、アルキル鎖改変鎖延長グルタチオン、およびアル
    キル鎖改変鎖延長ヒドラジドリポアミドからなる群から
    選ばれる請求の範囲第2項の方法。
  5. 【請求項5】該化学酸化剤が過ヨウ化アルカリ金属、ヨ
    ウ素および臭素からなる群から選ばれる請求の範囲第3
    項の方法。
  6. 【請求項6】該化学酸化剤が過ヨウ化ナトリウムである
    請求の範囲第3項の方法。
  7. 【請求項7】工程(a)における酸化剤が酵素酸化剤で
    ある請求の範囲第1項の方法。
  8. 【請求項8】該酵素酸化剤が、ニューロアミニダーゼお
    よびガラクトースオキシダーゼからなり、該酸化工程が
    該免疫グロブリンをニューロアミニダーゼおよびガラク
    トースオキシダーゼで順次接触させることからなる請求
    の範囲第7項の方法。
  9. 【請求項9】工程(b)におけるジスルフィド化合物
    が、シスタミン、酸化グルタチオン、酸化ヒドラジドリ
    ポ酸、アルキル鎖改変鎖延長酸化グルタチオン、および
    アルキル鎖改変鎖延長酸化ヒドラジドリポ酸からなる群
    から選ばれる請求の範囲第1項の方法。
  10. 【請求項10】工程(c)における還元剤が、メルカプ
    トエタノール、ジチオスレイトール、水素化ホウ素ナト
    リウムおよび亜二チオン酸ナトリウムからなる群から選
    ばれる請求の範囲第1項の方法。
  11. 【請求項11】工程(c)における還元剤がグルタチオ
    ンリダクターゼおよびリポアミドデヒドロゲナーゼから
    なる群から選ばれる酵素還元剤である請求の範囲第1項
    の方法。
  12. 【請求項12】下記工程 (a) 免疫グロブリンのFc領域のグリコシル化地帯を
    酸化剤で部位特異的に酸化して、該免疫グロブリンの該
    地帯の少なくとも2個のヒドロキシル基をアルデヒド基
    に変換させ、 (b) 工程(a)で酸化された免疫グロブリンをジス
    ルフィド化合物と反応させて、該アルデヒド基の少なく
    とも1つを還元的にアミノ化して該免疫グロブリンのFc
    領域にジスルフィド基を導入し、 (c) 工程(b)で反応させた免疫グロブリンのジス
    ルフィド基のジスルフィド結合を、該免疫グロブリンの
    該ジスルフィド基の少なくとも1つを2個のスルフヒド
    リル基に変換させるには充分だが、該免疫グロブリンの
    相補性決定領域およびヒンジ領域中のジスルフィド基を
    還元するには不充分で、それゆえ該相補性決定領域およ
    び該ヒンジ領域中のジスルフィド基は本質的に影響を受
    けない量の還元剤にて選択的に還元させ、ついで (d) 工程(c)で得られたスルフヒドリル基含有免
    疫グロブリンを、マレイミド基を含有する検出し得る成
    分と接触させる からなることを特徴とする誘導化免疫グロブリンの結合
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】該検出し得る成分が、酵素、発色団、蛍
    光分子、化学発光分子、燐光分子、着色粒子、および発
    光分子からなる群から選ばれる請求の範囲第12項の方
    法。
  14. 【請求項14】該検出し得る成分が酵素である請求の範
    囲第12項の方法。
  15. 【請求項15】該マレイミド基が連結基の一部である請
    求の範囲第12項の方法。
  16. 【請求項16】該連結基が異種2官能性連結基である請
    求の範囲第15項の方法。
  17. 【請求項17】請求の範囲第1項における還元剤が、工
    程(a)における天然の免疫グロブリンのジスルフィド
    結合を実質的に還元しない量で存在する請求の範囲第1
    項の方法。
  18. 【請求項18】該還元剤が約1mMから約5mMの間のジチオ
    スレイトールである請求の範囲第17項の方法。
  19. 【請求項19】該還元剤が約2mMジチオスレイトールで
    ある請求の範囲第14項の方法。
  20. 【請求項20】そのFc領域のグリコシル化地帯において
    式 −X−R1−SH (式中、Xはアミノアルキル基またはセミヒドラゾン
    基、R1は炭素数1〜20個を含む連結基である) で示される少なくとも1個の基で置換されている免疫グ
    ロブリンからなり、請求の範囲第1項に記載の方法によ
    り製造されたものであることを特徴とする誘導化免疫グ
    ロブリン。
  21. 【請求項21】Xが−CH2NH−、−CH=NNHCO−、アルキ
    ル鎖改変鎖延長還元グルタチオン、およびアルキル鎖改
    変鎖延長還元ヒドラジドリポアミドからなる群から選ば
    れる請求の範囲第20項の誘導化免疫グロブリン。
  22. 【請求項22】R1が炭素数1〜8個を含むアルキル基で
    ある請求の範囲第20項の誘導化免疫グロブリン。
  23. 【請求項23】R1がメチレンである請求の範囲第20項の
    誘導化免疫グロブリン。
  24. 【請求項24】該X−R1−SHの−SHとスルフヒドリル反
    応性官能基との反応により、スルフヒドリル反応性官能
    基を含有する検出し得る成分と連結した1〜20の請求の
    範囲第20項の誘導化免疫グロブリンからなる結合体。
  25. 【請求項25】該スルフヒドリル反応性官能基がマレイ
    ミドである請求の範囲第24項の結合体。
  26. 【請求項26】該検出し得る成分が、酵素、発色団、蛍
    光分子、化学発光分子、燐光分子、着色粒子、および発
    光分子からなる群から選ばれる請求の範囲第24項の結合
    体。
  27. 【請求項27】該検出し得る成分が酵素である請求の範
    囲第24項の結合体。
  28. 【請求項28】式: (式中、およびR1は請求の範囲第20項に記載と同じ、L
    は、R1と同一または異なって、炭素数1〜40個を含む連
    結基である) で示される構造を含む請求の範囲第25項の結合体。
  29. 【請求項29】構造式 (式中、Xは−CH2−NH−または−CH=NNCO、R1およびR
    2は各々独立して炭素数1〜20個を含む基から選ばれ
    る、R3は1〜10の炭素原子を含有するアルキレン基、k
    は1〜10の整数、かつXは誘導体化免疫グロブリンのFc
    領域のグリコシル化地帯に連結しており、末端>C=0
    基は該検出し得る成分に連結している) で示される2官能性連結基の少なくとも1つを介して検
    出し得る成分に連結した、請求の範囲第1項に記載の方
    法により製造された誘導体化免疫グロブリンからなるこ
    とを特徴とする結合体。
  30. 【請求項30】式 [Y][Q][E] (式中、Yは該誘導体化免疫グロブリン分子のFc領域の
    グリコシル化地帯、Qは該2官能性連結基、Eは酵素、
    mは1〜20の整数、およびoおよびpは各々独立して1
    〜10の整数である) で示される請求の範囲第29項の結合体。
  31. 【請求項31】該検出し得る成分が、酵素、発色団、蛍
    光分子、化学発光分子、燐光分子、着色粒子、および発
    光分子からなる群から選ばれる請求の範囲第29項の結合
    体。
  32. 【請求項32】該検出し得る成分が酵素である請求の範
    囲第29項の結合体。
  33. 【請求項33】次工程 (a)試料を、検出し得る成分に連結した、請求の範囲
    第1項に記載の方法により製造した誘導体化免疫グロブ
    リンを含む結合体と接触させ、その際、該結合体は、構
    造式 (式中、Xは−CH2−NH−または−CH=NNHCO−、R1およ
    びR2は各々独立して炭素数1〜20個を含む基から選ばれ
    る、R3は1〜10の炭素原子を含有するアルキレン基、k
    は1〜10の整数、かつXは該誘導体化免疫グロブリンの
    Fc領域のグリコシル化地帯に連結しており、末端>C=
    0基は該検出し得る成分に連結している) で示される2官能性連結基の少なくとも1つを含んでお
    り、 (b)該試料中に存在する分析物の量の関数として、該
    分析物と結合反応したまたはしなかった結合体の量を測
    定する からなる、試料中の分析物を測定するイムノアッセイ
    法。
  34. 【請求項34】該結合体が、式 [Y][Q][E] (式中、Yは該誘導体化免疫グロブリン分子のFc領域の
    グリコシル化地帯、Qは該2官能性連結基、Eは酵素、
    mは1〜20の整数、およびoおよびpは各々独立して1
    〜10の整数である) で示される請求の範囲第33項の方法。
  35. 【請求項35】該検出し得る成分が、酵素、発色団、蛍
    光分子、化学発光分子、燐光分子、着色粒子、および発
    光分子からなる群から選ばれる請求の範囲第33項の方
    法。
  36. 【請求項36】該検出し得る成分が酵素である請求の範
    囲第33項の方法。
  37. 【請求項37】液体試料中に存在する分析物のイムノア
    ッセイ測定用のテストキットであって、検出し得る成分
    に連結した、請求の範囲第1項に記載の方法により製造
    した誘導体化免疫グロブリンを含む結合体を含み、該結
    合体が構造式 (式中、Xは−CH2−NH−または−CH=NNHCO−、R1およ
    びR2は各々独立して炭素数1〜20個を含む基から選ばれ
    る、R3は1〜10の炭素原子を含有するアルキレン基、k
    は1〜10の整数、かつXは該誘導体化免疫グロブリンの
    Fc領域のグリコシル化地帯に連結しており、末端>C=
    0基は該検出し得る成分に連結している) で示される2官能性連結基の少なくとも1つを含むこと
    を特徴とするテストキット。
  38. 【請求項38】該結合体が、式 [Y][Q][E] (式中、Yは該誘導体化免疫グロブリン分子のFc領域の
    グリコシル化地帯、Qは該2官能性連結基、Eは酵素、
    mは1〜20の整数、およびoおよびpは各々独立して1
    〜10の整数である) で示される請求の範囲第37項のテストキット。
  39. 【請求項39】該検出し得る成分が、酵素、発色団、蛍
    光分子、化学発光分子、燐光分子、着色粒子、および発
    光分子からなる群から選ばれる請求の範囲第37項のテス
    トキット。
  40. 【請求項40】該検出し得る成分が酵素である請求の範
    囲第37項のテストキット。
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