JP3389094B2 - 超電導磁場発生素子 - Google Patents

超電導磁場発生素子

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JP3389094B2
JP3389094B2 JP10030798A JP10030798A JP3389094B2 JP 3389094 B2 JP3389094 B2 JP 3389094B2 JP 10030798 A JP10030798 A JP 10030798A JP 10030798 A JP10030798 A JP 10030798A JP 3389094 B2 JP3389094 B2 JP 3389094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,主に溶融法で作成した塊状の高
温超電導成形体(超電導バルクともいう)を利用した超
電導磁場発生素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来,磁場を発生させる素子としては,い
わゆる永久磁石がある。従来の永久磁石により発生でき
る磁場は,鉄のヨークで磁路を形成した場合でも現実的
には1T(テスラ)以下であり,また磁路を使わない場
合には0.5T以下である。これに対し,後述するごと
く,高温超電導成形体(超電導バルク)を利用して発生
させた磁場は,永久磁石の磁場を遙かに上回っている。
しかも従来の永久磁石とは異なる原理で磁化されるか
ら,更に大幅な捕捉磁場性能の向上が期待できる。
【0003】上記高温超電導成形体(超電導バルク)と
しては,例えば,イットリウム系(Y−Ba−Cu−O
系),サマリウム系(Sm−Ba−Cu−O系),ネオ
ジム系(Nd−Ba−Cu−O系)などの高温超電導物
質を塊状に合成したものがある。上記高温超電導物質
は,その製造時の雰囲気を調整して適正に合成すること
により,その超電導遷移温度Tcが90Kを超える優秀
な超電導体となる。次いで,この超電導体を,その構成
物質の融点を超える温度に一旦加熱して部分的に溶融さ
せその後徐冷することにより,大型の擬似単結晶が合成
できる。得られた擬似結晶よりなる塊状の超電導成形体
が上記の超電導バルクと呼ばれている。
【0004】この超電導バルクを用いた技術としては,
種々の技術が提案されている。例えば特開平2−153
803号公報においては,超電導バルクの合成時に超電
導母相に導入される同素体としての絶縁相が均一に分散
した組織が得られることが示されている。超電導状態で
超電導バルクに外部から磁場が印加されると,この分散
相の存在に起因するピン止め点が磁束を捕捉して,超電
導バルクは高い臨界電流密度Jcを達成できるとされ
る。このため超電導バルクは強力で擬似的な永久磁石と
して働く。
【0005】また,最近では,特開平7−187671
号公報に示されているごとく,Sm(サマリウム)系,
Nd(ネオジム)系などでは,SmやNdの原子がBa
原子と置換して生じる微細な欠陥が試料中に均一に分散
し,この影響で同様なピン止め効果が生じるために高い
Jcを得て,強力な超電導永久磁石が合成できるとされ
ている。
【0006】この技術によって得られる超電導永久磁石
に捕捉できる磁場は最大数テスラ(T)にも及ぶ。本発
明者らはイットリウム(Y)系超電導バルクに静磁場を
捕捉させて,試料表面で4.4Tの磁場の発生に成功し
ている。同時にパルス着磁法を用いて同じ試料で2.1
Tの磁場発生にも成功している。
【0007】
【解決しようとする課題】ところで,超電導バルクに強
力な磁場が捕捉されるときには,量子化された磁束が超
電導体内部に分布し,これらはピン止め点で捕捉され,
Jc以下の値をもつ超電導電流によって保持される。従
ってピン止め点にはピン止め力Fpと呼ばれる応力がか
かり,この最大値はFp=Jc×Bで表される。
【0008】このため高いJcをもった優秀な超電導バ
ルクを強磁場で着磁しようとすると,強力なピン止め力
が生じてその電磁力で超電導バルクが破壊するという問
題があった。超電導バルクの機械的強度は60〜100
MPa程度と弱いため,例えばY系では10T近い着磁
を行った際に破壊した例が報告されている。
【0009】一方,超電導バルクの機械的性質の向上を
目的として,超電導バルクに銀を複合させる技術が,特
開平10−53415号公報において提案されている。
確かに,超電導バルクに銀を複合すると銀が亀裂の伝播
を抑制して強度の向上に効果がある。
【0010】しかし,高磁場での電磁力は強力であり,
例えばSm系,Nd系超電導バルクにおいて5T以上の
磁場を捕捉させようとすると,たとえ上記銀の複合によ
り強度アップさせたものでも上記電磁力に耐えうる充分
な強度は得られない。本発明者らの実験でもSm系の直
径30mmのバルクを6Tに着磁したときに破壊した例
がある。従って超電導バルクを永久磁石として数テスラ
の強力な磁場を実現するためには,超電導バルクの強化
が必要である。
【0011】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,高温超電導成形体(超電導バルク)の破
損を防止することができ,機械的強度に優れた超電導磁
場発生素子を提供しようとするものである。
【0012】
【課題の解決手段】第1の発明は,超電導状態で磁場を
捕捉する塊状の高温超電導成形体を1又は2以上組み合
わせて構成した本体部と,該本体部の周囲に配設した補
強部材とよりなり,該補強部材は,冷却した際の熱収縮
が上記高温超電導成形体よりも大きく,かつ,冷却して
実使用する際に上記補強部材から上記本体部に圧縮応力
が付与されるように構成してあることを特徴とする超電
導磁場発生素子にある(請求項2)第2の発明は,超
電導状態で磁場を捕捉する塊状の高温超電導成形体を1
又は2以上組み合わせて構成した本体部と,該本体部の
周囲に配設した補強部材と,該補強部材の周囲に配設さ
れた支持部材とよりなり,上記補強部材又は上記支持部
材の一方あるいは双方は,冷却した際の熱収縮が上記高
温超電導成形体よりも大きく,かつ,冷却して実使用す
る際に上記補強部材又は上記支持部材の一方あるいは双
方から上記本体部に圧縮応力が付与されるように構成し
てあることを特徴とする超電導磁場発生素子にある(請
求項2)。
【0013】本発明(上記第1及び第2の発明,以下同
様)において最も注目すべきことは,上記本体部の周囲
には上記補強部材を配設してあることである。
【0014】上記本体部を構成する塊状の高温超電導成
形体(以下適宜,超電導バルクという)としては,種々
の高温超電導材料を適用することができる。また,超電
導バルクは,円形,あるいは多角形状の断面を有する柱
状体等,種々の形状をとることができる。また,上記本
体部は,1つの塊よりなる超電導バルクを単体で用いて
構成してもよいし,複数の超電導バルクを組み合わせて
構成してもよい。
【0015】上記補強部材としては,後述するごとく種
々の材料を用いることができる。また,補強部材の配置
態様としては,上記超電導磁場発生素子の適用態様に応
じて種々変更することができる。例えば,上記本体部の
全体を覆うように配置したり,一部分を開放して残りを
覆うように配置することもできる。
【0016】次に,本発明の作用につき説明する。本発
明の超電導磁場発生素子においては,上記本体部の周囲
に補強部材を配設してある。そのため,上記超電導磁場
発生素子を着磁して非常に強い磁場を捕捉させた場合に
おいても,その破壊を防止することができ,高い磁場捕
捉状態を維持することができる。
【0017】即ち,上記本体部を構成する超電導バルク
には,これを着磁して磁場を捕捉させることにより電磁
力がかけられる。この電磁力は,超電導バルクを膨張さ
せる方向に働き,しかも最も強磁場を捕捉する中心部で
最も強力である。そのため,上記補強部材を備えていな
い従来の超電導バルクにおいては,着磁時における中心
から外周に向かって作用する非常に強い電磁力に超電導
バルク自体の強度が耐えきれず,破壊を余儀なくされて
いた。
【0018】これに対し,本発明においては,上記補強
部材を上記本体部の周囲に配設してある。そのため,本
体部を構成する超電導バルクに強い膨張力が作用して
も,これを上記補強部材によって受け止めることがで
き,超電導磁場発生素子全体の機械的強度を向上させる
ことができる。それ故,本発明の超電導磁場発生素子
は,これに非常に強い磁場を捕捉させた場合において
も,破壊されることなく高い磁場捕捉状態を維持するこ
とができる。
【0019】また,本発明の超電導磁場発生素子におい
ては,このように上記補強部材の配設によって超電導バ
ルクの破壊を確実に防止することができるので,次々に
開発される強力な超電導バルクを上記本体部に適用する
ことができる。それ故,本発明の超電導磁場発生素子
は,非常に強力な超電導バルクの実用化に多大な貢献を
することができる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】また,上記第2の発明においては,上記補
強部材の周囲には,さらに支持部材を配設してある
れにより,上記超電導磁場発生素子の機械的強度をさら
に向上させることができる。
【0024】また,本発明(上記第1の発明及び第2の
発明)においては,上記補強部材又は上記支持部材の一
方あるいは双方は,冷却した際の熱収縮が上記高温超電
導成形体(超電導バルク)よりも大きい即ち,上記補
強部材あるいは上記支持部材としては,後述するように
種々の材料を用いることができるが,上記熱収縮が上記
高温超電導成形体よりも大きい材料を適用する
【0025】この場合には,上記超電導磁場発生素子を
冷却して実際に使用する場合に,上記熱収縮の差によっ
て上記補強部材又は上記支持部材の一方あるいは双方か
ら上記本体の超電導バルクに圧縮応力を与えることがで
きる。そのため,冷却状態における上記超電導磁場発生
素子全体の強度をさらに高めることができる。
【0026】ここに,超電導バルクよりも上記熱収縮が
大きい材料等の一例を表1に示す。表1には,各材料を
室温から50Kまで冷却した際の熱収縮,および室温で
の曲げ強度を示してある。表1より知られるごとく,超
電導バルクの熱収縮はa軸方向で0.18,b軸方向で
0.12,c軸方向で0.34という値である。
【0027】そのため,上記補強部材あるいは支持部材
は,上記超電導バルクのa軸方向に配設する場合は0.
18超え,b軸方向に配設する場合には0.12超え,
c軸方向に配設する場合は0.34超えの収縮率を有す
る材料適用することが好ましい。
【0028】
【表1】
【0029】以上のように,本発明によれば,高温超電
導成形体(超電導バルク)の破損を防止することがで
き,機械的強度に優れた超電導磁場発生素子を提供する
ことができる。 次に,請求項3に記載の発明のように,
上記補強部材は,上記本体部の磁場発生方向と略直角の
方向のみに設けてあり,上記本体部の磁場発生面には設
けていないことが好ましい。この場合には,機械的強度
向上に最も重要な部分だけを上記補強部材により補強
し,一方,磁束が通過する上記本体部の磁場発生面を開
放したままにすることにより,磁場の減衰を防止するこ
とができる。特に,超電導バルクはそのc軸方向に磁場
を印加して着磁したときに最も強磁場が着磁できるた
め,c軸に垂直な方向に強い電磁力が働く。このため,
超電導バルクの破壊はc軸に平行に起こる。従って磁場
の印加方向に垂直な方向に重点的に補強材を配しておく
ことで,より効率的に補強ができる。なお,超電導バル
クのc軸方向の熱収縮は他の結晶方位に比べて大きいた
め,そのc軸方向の破損の防止を目的として,c軸方向
(磁場印加方向)の磁場発生面に対しても補強材を配し
ておくことも勿論できる。 また,請求項に記載の発明
のように,上記補強部材は,強化粒子又は強化繊維を樹
脂材料に分散させてなる粒子分散型樹脂複合材料又は繊
維強化型樹脂複合材料よりなることが好ましい。この場
合には,樹脂材料に上記強化粒子又は強化繊維を分散さ
せてあるため,例えば上記表1に示した粒子分散型エポ
キシ樹脂やガラス繊維強化型エポキシ樹脂のように,適
度な収縮率と高い強度の補強部材を得ることができる。
また,樹脂材料の特徴を利用して上記補強部材を上記本
体部の周囲に容易に密着させて配置させることができ
る。それ故,超低温状態で使用される上記超電導磁場発
生素子における補強部材の安定性を高めることができ
る。
【0030】また,請求項に記載の発明のように,上
記支持部材は,ステンレス鋼,アルミニウム,チタン,
銅,ニッケル又はこれらの合金よりなる金属部材,ある
いは強化粒子又は強化繊維を樹脂材料に分散させてなる
粒子分散型樹脂複合材料又は繊維強化型樹脂複合材料よ
りなることが好ましい。
【0031】即ち,上記支持部材としては,上記のごと
く,ステンレス鋼,アルミニウム,チタン,銅,ニッケ
ル又はこれらの合金よりなる金属部材を用いることがで
きる。この場合には,上記支持部材の機械的強度を非常
に高くすることができ(表1参照),上記補強部材によ
る補強効果をさらに高めることができる。また,上記金
属部材の中でも,特に非磁性ステンレス,ベリリウム
銅,キュプロニッケル,アルミ−マグネシウム合金等の
非磁性材料がより好ましい。これにより,着磁された磁
場が遮蔽されないという効果が得られる。
【0032】また,上記支持部材としては,上記補強部
材と同様に粒子分散型樹脂複合材料や繊維強化型樹脂複
合材料という,高強度かつ適度な収縮率を有する材料を
適用することができる。この場合には,上記補強部材を
補助して上記作用効果を高めることができる。
【0033】また,上記支持部材は,上記種々の材料
を,例えばリング状,板状に予め成形したものを用いる
ことが好ましい。これにより,上記超電導磁場発生素子
の製造作業を合理化することができる。
【0034】また,上記補強部材あるいは上記支持部材
を上記粒子分散型樹脂複合材料又は繊維強化型樹脂複合
材料で構成する場合には,上記強化粒子,強化繊維,樹
脂材料としては,種々の材料を適用することができる。
即ち,請求項に記載の発明のように,上記強化粒子と
しては,酸化珪素,酸化チタン,酸化アルミニウム,ガ
ラスより選ばれる1種又は2種以上の粒子を用いること
ができる。また,上記強化繊維としては,ガラス繊維,
炭素繊維,アラミド繊維,ケブラー繊維より選ばれる1
種又は2種以上の繊維を用いることができる。また,上
記樹脂材料としては,エポキシ樹脂,ポリカーボネート
樹脂,ポリイミド樹脂,テフロン樹脂より選ばれる1種
又は2種以上の樹脂を用いることができる。
【0035】次に,請求項に記載の発明のように,上
記本体部を構成する塊状の高温超電導成形体(超電導バ
ルク)は,溶融法により合成されていると共に,その主
成分がRE−Ba−Cu−O系(ここに,上記REはイ
ットリウム,サマリウム,ランタン,ネオジム,ユーロ
ピウム,ガドリニウム,エルビウム,イッテルビウム,
ジスプロシウム,ホルミウムより選ばれる1種又は2種
以上の元素)であり,かつ,30重量%以下の銀,1重
量%以下の白金の一方もしくは双方よりなる副次成分を
含有してなることが好ましい。
【0036】ここで,上記白金はRE211相(RE2
BaCuO5 相)の粗大化を抑制する。これにより,超
電導バルクの臨界電流密度Jcの向上に伴う磁場捕捉力
の向上,及び機械的強度の向上を図ることができる。こ
の2つの効果を発揮するため,上記白金を1重量%以下
添加することが好ましい。また,1重量%を超えて添加
してもその効果は少ない。なお,系によっては上記効果
が発揮されない場合もあるので,白金は必ずしも添加す
る必要はない。
【0037】また,上記銀は30重量%以内の範囲で添
加することにより,上記超電導バルク自体の強度を向上
させることができる。そのため,1重量%以上添加する
ことが好ましい。一方,銀を30重量%を超えて添加す
るとRE123相(REBa2 Cu3 7-X 相)結晶の
成長速度を著しく低下させ,大型バルクの作製が困難に
なり,また試料表面に多量に析出して種結晶の接触を阻
害するという問題がある。
【0038】また,請求項の発明のように,上記高温
超電導成形体は,組成式SmBa2Cu37-Xにより表
されるSm123と,組成式Sm2BaCuO5により表
されるSm211とを含有してなる主成分を有してお
り,かつ上記Sm123と上記Sm211との含有比率
は,上記溶融法により合成する前の原料状態においてモ
ル比が10:1〜1:1であることが好ましい。この場
合には,上記超電導磁場発生素子が捕捉可能な磁場を非
常に大きくするすることができる。
【0039】なお,上記モル比において10:1よりS
m211の比例がさらに小さい場合には,半溶融状態で
の試料の変形が著しいという問題があり,1:1よりも
Sm211の比率が大きい場合には液相成分の不足のた
めSm123の結晶成長が進みにくくなるという問題が
ある。そのため,より好ましくは上記モル比は3:1〜
3:2がよい。
【0040】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる超電導磁場発生素子につ
き,図1を用いて説明する。本例の超電導磁場発生素子
1は,図1(a)(b)に示すごとく,超電導状態で磁
場を捕捉する塊状の高温超電導成形体(超電導バルク)
11より構成した本体部10と,該本体部10の周囲に
配設した補強部材2とよりなる。補強部材2は,本体部
10の磁場発生方向と略直角の方向のみに設けてあり,
本体部10の磁場発生面15,16には設けていない。
また,本例の超電導磁場発生素子1においては,上記補
強部材2の周囲には,さらに支持部材3を配設してあ
る。
【0041】上記本体部10を構成する超電導バルク1
1は,同図に示すごとく,溶融法で合成したSm−Ba
−Cu−O系高温超電導バルクであり,その形状は直径
30mm,高さ15mmの円柱である。また,超電導バ
ルク11のc軸方向は上記円柱形状の軸方向にほぼ揃え
てある。
【0042】上記補強部材2としては,適量の硬化剤を
混合した粒子分散型複合エポキシ接着剤(商品名;スタ
イキャスト,エマーソン−カミング社)を用いた。ま
た,上記支持部材3としては,外径36mmで肉厚2m
m,長さ15mmのステンレス製のリングを用いた。
【0043】そして,図1(a)(b)に示すごとく,
超電導バルク11の軸方向と支持部材3の軸方向を揃え
て,支持部材3の内部に超電導バルク11を置く。次い
で,支持部材3と超電導バルク11との間隙に補強部材
2を充填し,固化させることにより,超電導バルク1を
構成した。なお,補強部材2の固化は,室温で静置する
ことにより実施した。また,超電導磁場発生素子1の表
裏の磁場発生面15,16は,平坦に研磨して最終仕上
げを行った。
【0044】次に,本例においては,超電導磁場発生素
子1全体を真空容器内に収めると共に上記本体部10の
裏面の磁場発生面16を冷凍機の冷却部に直接当接させ
て最大印加磁場6Tを印加し,所定の温度まで冷却し
た。そして,最低温度60Kまで冷却して印加磁場を取
り去るというテストを行った。また,このとき印加磁場
の磁場方向は超電導磁場発生素子1の軸方向と平行な方
向とした。
【0045】テストの結果,超電導磁場発生素子1の本
体部10には何ら損傷なく,非常に高い磁場を捕捉する
ことができた。一方,従来,上記と同じ超電導バルク1
1単体に上記と同様の印加磁場を印加した場合には,ほ
とんどの場合超電導バルク11が破損していた。このこ
とから分かるように,本例の超電導磁場発生素子1は,
超電導バルク11自身の機械的強度不足を補うと共にそ
の優れた磁気特性を十分に発揮させることができる。
【0046】また,本例においては,上記補強部材2及
び支持部材3を本体部10の磁場発生方向と略直角の方
向の外周部のみに設けたが,十分に超電導バルク11の
破壊を防止することができた。これは,超電導バルクに
働く電磁力が磁場の方向に主に垂直であるため,上記補
強部材2及び支持部材3によって十分にその電磁力に対
抗することができたためであると考えられる。
【0047】実施形態例2 本例は,図2,図3に示すごとく,実施形態例1におけ
る本体部10の構成を変更した例である。即ち,図2に
は,本体部10を構成する超電導バルク11の形状を直
方体にした例を示す。また,図3には,亀の甲状に成形
された7個の超電導バルク11を組み合わせて本体部1
0を構成した例を示す。その他は実施形態例1と同様で
ある。これらの場合においても,実施形態例1と同様の
作用効果が得られる。
【0048】実施形態例3 本例においては,実施形態例1における本体部10を構
成する超電導バルク11についての具体例を詳細に説明
すると共に,その超電導バルクを用いた場合の磁気特性
を説明する。
【0049】最初に,本例の超電導磁場発生素子におけ
る超電導バルクの製造方法について説明する。まずSm
2 3 ,BaO2 ,CuOの各原料粉末を,Sm:B
a:Cu=1:2:3の組成比になるよう秤量し,十分
均一になるよう混合した後,焼成しこれを粉砕して,S
mBa2 Cu3 y (Sm123)の粉末を得た。ま
た,Sm2 3 ,BaO2 ,CuOの各原料粉末を,S
m:Ba:Cu=2:1:1の組成比になるよう秤量
し,同様に混合,焼成し,平均粒径が1μmになるまで
粉砕して,Sm2 BaCuO5 (Sm211)の粉末を
得た。
【0050】次いで,得られたSm123とSm211
の粉末をモル比が3:1になるように秤量し,その合計
に対して0.5wt%のPt粉末と10wt%のAg2
O粉末を加えて,よく混合した。次いで,この混合粉1
00gをφ36mmの圧粉型に入れ加圧成型し,これを
熱処理前駆体とした。
【0051】次いで,上記熱処理前駆体に対して次のよ
うな熱処理を加えた。なお,熱処理に使用した熱処理炉
は試料が下側から加熱される構造になっており,試料に
は下から上に向かって温度が低くなるような温度勾配が
形成される。前駆体を入れた熱処理炉を,Arガスを流
して酸素濃度を1%以下に保ちながら1040℃に加熱
し,1時間保持して前駆体を半溶融状態にさせた後,1
000℃に温度を下げ,その後毎時0.8℃の速さで8
0時間徐冷してSm123相の結晶を成長させた。
【0052】徐冷開始後にNd系123相(NdBa2
Cu3 y )からなる種結晶を,試料の上面に接触させ
た。この時種結晶の(001)面が試料の上面に水平に
接触するようにした。これにより成長するSm123結
晶のc軸が垂直に配向した。このようにバルク結晶を成
長させた後,試料に酸素アニール処理を施した。酸素ア
ニールは,バルク結晶に成長した上記試料を管状炉に入
れて酸素ガスを流し,400℃〜280℃の間で徐冷し
ながら350時間保持することにより行った。この酸素
アニールを行った後,炉冷して試料を取り出した。この
試料が超電導バルクである。
【0053】得られた超電導バルクは外径30mm,厚
み20mmでc軸が垂直に配向したSm123相の結晶
からなり,結晶中には粒径0.1〜10μmのSm21
1相の粒子と,銀を主成分とする粒径1〜50μmの金
属粒子が分散している。またこのバルクの超電導臨界温
度Tcは90〜95Kである。また温度77Kのとき,
外部磁場0における臨界電流密度Jcは2〜4万A/c
2 であり,外部磁場が1〜3Tの範囲でJcが極大値
を持ついわゆるピーク効果を示す。
【0054】次に,本例においては,上記超電導バルク
を用いて実施形態例1と同様の超電導磁場発生素子1を
構成し,これを着磁した。具体的には,実施形態例1と
同様に,超電導磁場発生素子1全体を真空容器内に収め
ると共に上記本体部10の裏面の磁場発生面16を冷凍
機の冷却部に直接に当接させて最大印加磁場6Tをそれ
ぞれ印加し,次いで超電導磁場発生素子1全体の温度を
所定温度まで冷却した。次いで印加磁場を取り去って,
超電導磁場発生素子1に捕捉された磁場の強さを測定し
た。なお,上記所定温度は,77K〜59Kの温度とし
た。
【0055】測定結果を図4〜図8に示す。図4,図5
は,超電導磁場発生素子1を液体窒素に浸漬して77K
まで冷却して着磁させた場合の捕捉磁場を,超電導磁場
発生素子1の表面から1.1mm離れた位置で測定した
結果である。また,図4は,横軸に超電導磁場発生素子
の横方向に位置Xを,縦軸に超電導磁場発生素子の縦方
向の位置Yをとり,0.1T刻みで磁場分布を示したも
のである。また,図5は,横軸に超電導磁場発生素子の
横方向の位置Yを,縦軸に磁場の強さ(T)をとったも
のである。
【0056】図4,図5より知られるごとく,捕捉磁場
の分布は,超電導磁場発生素子の中心部分が最も強く,
外周部に近づくほど徐々に弱くなるという傾向を示し
た。また,超電導磁場発生素子の中心部分においては,
表面から1.1mmの位置でも約1.2Tという非常に
強い磁場が検出された。
【0057】次に,図6,図7には,59Kまで冷却し
て着磁させた場合の捕捉磁場を,超電導磁場発生素子1
の表面から4.0mm離れた位置で測定した結果を示
す。なお,図6及び図7における縦軸と横軸は,それぞ
れ上記図4及び図5と同様である。
【0058】図6,図7より知られるごとく,捕捉磁場
の分布は,上記と同様に,超電導磁場発生素子の中心部
分が最も強く,外周部に近づくほど徐々に弱くなるとい
う傾向を示した。また,超電導磁場発生素子の中心部分
においては,表面から4.0mmの位置でも約2.0T
という非常に強い磁場が検出された。
【0059】次に,図8には,77K,70K,65
K,60K,59Kの各温度において着磁させた場合の
捕捉磁場を,超電導磁場発生素子1の中心部の最表面上
において測定した結果を示す。なお,図8は,横軸に温
度(K)を,縦軸に磁場の強さ(T)をとったものであ
る。
【0060】同図より知られるごとく,冷却温度が低い
ほど高い磁場を捕捉することができた。特に59Kにお
いては,5.5Tという極めて高い磁場を捕捉すること
ができた。一方,超電導磁場発生素子には,何ら損傷が
なく,健全な状態が維持された。この結果から,本発明
における超電導磁場発生素子の構造は,従来事実上不可
能であった強磁場の捕捉を可能にするということにきわ
めて有効であることが分かる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば,高温超電導成形体(超
電導バルク)の破損を防止することができ,機械的強度
に優れた超電導磁場発生素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,(a)超電導磁場発生
素子の平面図,(b)(a)のA−A線矢視断面図。
【図2】実施形態例2における,超電導磁場発生素子の
平面図。
【図3】実施形態例2における,他の超電導磁場発生素
子の平面図。
【図4】実施形態例3における,77Kにおいて着磁さ
せた超電導磁場発生素子の上面から見た磁場分布を示す
説明図。
【図5】実施形態例3における,77Kにおいて着磁さ
せた超電導磁場発生素子の縦断面から見た磁場分布を示
す説明図。
【図6】実施形態例3における,59Kにおいて着磁さ
せた超電導磁場発生素子の上面から見た磁場分布を示す
説明図。
【図7】実施形態例3における,59Kにおいて着磁さ
せた超電導磁場発生素子の縦断面から見た磁場分布を示
す説明図。
【図8】実施形態例3における,冷却温度と捕捉磁場と
の関係を示す説明図。
【符号の説明】
1...超電導磁場発生素子, 10...本体部, 11...塊状の高温超電導成形体(超電導バルク), 2...補強部材, 3...支持部材,
フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅章 愛知県刈谷市八軒町5丁目50番地 株式 会社イムラ材料開発研究所内 (56)参考文献 特開 平7−182934(JP,A) 特開 平7−187671(JP,A) 特開 平2−192104(JP,A) 特開 平10−53415(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 39/00 ZAA

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導状態で磁場を捕捉する塊状の高温
    超電導成形体を1又は2以上組み合わせて構成した本体
    部と,該本体部の周囲に配設した補強部材とよりなり,
    該補強部材は,冷却した際の熱収縮が上記高温超電導成
    形体よりも大きく,かつ,冷却して実使用する際に上記
    補強部材から上記本体部に圧縮応力が付与されるように
    構成してあることを特徴とする超電導磁場発生素子。
  2. 【請求項2】 超電導状態で磁場を捕捉する塊状の高温
    超電導成形体を1又は2以上組み合わせて構成した本体
    部と,該本体部の周囲に配設した補強部材と,該補強部
    材の周囲に配設された支持部材とよりなり,上記補強部
    材又は上記支持部材の一方あるいは双方は,冷却した際
    の熱収縮が上記高温超電導成形体よりも大きく,かつ,
    冷却して実使用する際に上記補強部材又は上記支持部材
    の一方あるいは双方から上記本体部に圧縮応力が付与さ
    れるように構成してあることを特徴とする超電導磁場発
    生素子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記補強部材
    は,上記本体部の磁場発生方向と略直角の方向のみに設
    けてあり,上記本体部の磁場発生面には設けていないこ
    とを特徴とする超電導磁場発生素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記補強部材は,強化粒子又は強化繊維を樹脂材料に分
    散させてなる粒子分散型樹脂複合材料又は繊維強化型樹
    脂複合材料よりなることを特徴とする超電導磁場発生素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項において,上記支持部材は,ス
    テンレス鋼,アルミニウム,チタン,銅,ニッケル又は
    これらの合金よりなる金属部材,あるいは強化粒子又は
    強化繊維を樹脂材料に分散させてなる粒子分散型樹脂複
    合材料又は繊維強化型樹脂複合材料よりなることを特徴
    とする超電導磁場発生素子。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において,上記強化粒子
    は,酸化珪素,酸化チタン,酸化アルミニウム,ガラス
    より選ばれる1種又は2種以上の粒子であり,上記強化
    繊維は,ガラス繊維,炭素繊維,アラミド繊維,ケブラ
    ー繊維より選ばれる1種又は2種以上の繊維であり,か
    つ,上記樹脂材料は,エポキシ樹脂,ポリカーボネート
    樹脂,ポリイミド樹脂,テフロン樹脂より選ばれる1種
    又は2種以上の樹脂であることを特徴とした超電導磁場
    発生素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において,
    上記本体部を構成する塊状の高温超電導成形体は,溶融
    法により合成されていると共に,その主成分がRE−B
    a−Cu−O系(ここに,上記REはイットリウム,サ
    マリウム,ランタン,ネオジム,ユーロピウム,ガドリ
    ニウム,エルビウム,イッテルビウム,ジスプロシウ
    ム,ホルミウムより選ばれる1種又は2種以上の元素)
    であり,かつ,30重量%以下の銀,1重量%以下の白
    金の一方もしくは双方よりなる副次成分を含有してなる
    ことを特徴とする超電導磁場発生素子。
  8. 【請求項8】 請求項において,上記高温超電導成形
    体は,組成式SmBa2Cu37-Xにより表されるSm
    123と,組成式Sm2BaCuO5により表されるSm
    211とを含有してなる主成分を有しており,かつ上記
    Sm123と上記Sm211との含有比率は,上記溶融
    法により合成する前の原料状態においてモル比が10:
    1〜1:1であることを特徴とする超電導磁場発生素
    子。
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