JP3389067B2 - 電力ケーブルの破壊時間推定方法 - Google Patents

電力ケーブルの破壊時間推定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブル及び
その付属品の部分放電を測定し、放電電荷量と経過時間
の関係から電力ケーブルの破壊時間を推定する電力ケー
ブルの破壊時間推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブル線路の部分放電測定を行う
方法としては、例えば特願平4−55018号に示され
る部分放電測定方法が知られている。上記方法は、測定
された信号と課電圧位相信号の関係やその発生度合いか
ら部分放電パルスを識別し、自動的に精度良く部分放電
の発生を判定する方法であり、電力ケーブル線路全線を
一括して監視することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の部分放
電測定方法では、自動的に精度良く部分放電の発生を判
定することができるものの、部分放電を発生した電力ケ
ーブルが絶縁破壊に至るまでの時間を推定することはで
きなかった。万一、電力ケーブル線路が絶縁破壊を起こ
した場合、停電または瞬停を起こすことが考えられ、ま
た火災や感電事故等の重大な危険性を伴う。また、停止
後の復旧作業を考慮すると、課電停止前に部分放電の発
生位置を特定することが重要となる。部分放電の発生位
置が判明していれば、最低限の長さの電力ケーブルを引
き替えることで済むが、発生位置がわからない場合は、
測定区間の電力ケーブル全線を引き替えることになり、
その復旧工事に伴う時間と工事費用は多大なものとな
る.
【0004】従って、部分放電測定を行っているときに
電力ケーブル線路から部分放電が発生した場合、位置標
定を実施して部分放電の発生点を特定し、その後速やか
に課電を停止することが最も望ましい。特に、電気トリ
ーを発生する突起欠陥等の場合は、短い時間で破壊に至
らせる可能性が高いため、早急な判断が必要となる。し
かしながら、上記した従来の部分放電測定方法では、部
分放電を発生して電力ケーブルがいつ破壊するか見当が
つかないため、十分な位置標定を行うまえに課電を停止
してしまう場合や、逆に位置標定の最中に絶縁破壊に至
ってしまう場合がある。
【0005】以上のように従来においては、部分放電を
発生した電力ケーブルが、破壊に至るまであとどれ位の
余裕時間が存在するかわからないという問題があった。
本発明は上記した事情を考慮してなされたものであっ
て、その目的とするところは、電力ケーブルに部分放電
が発生したとき、電力ケーブルの破壊時間を精度よく推
定し、電力ケーブルの破壊を未然に防ぐことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は、電力用CVケー
ブルに、外部半導電層の突起欠陥を模凝するためシース
の一部を除去してトリーイング針を外部半導電層上から
ケーブル絶縁体中に刺した場合の、部分放電が発生して
からの課電経過時間と放電電荷量の関係を示したもので
ある。同図に示すように、部分放電が発生した直後にお
いて、放電電荷量はやや急増する(領域A)が、その後
時間の経過と共に徐々に増加していく傾向になる(領域
B)。そして、さらに時間が経過して劣化が進行すると
急激に放電電荷量が増加して(領域C)、最終的に絶縁
破壊に至る。
【0007】図1は、横軸をlog (t) 、縦軸をlog(q)と
して表しているが、図2に示すようにこれを反転させて
横軸をlog (q) 、縦軸をlog(t)に対応させると、領域C
における経過時間の変化は、電荷量の増加に従い徐々に
飽和していき、最終的に破壊時間に収束していくと考え
ることが出来る。従って、数列の加速を利用して収束値
等の極限値を求める数値計算方法をこの領域Cにおける
経過時間の電荷量変化に適用することで、収束値つまり
破壊時間を計算することが出来る。
【0008】上記数列の加速を利用して収束値等の極限
値を求める数値計算方法としては、Richardson加速(Ro
mberg 加速)法、AitkenのΔ2 法(あるいはAitken加速
法)、2乗収束法等が知られており、これらの方法を用
いて、経過時間と放電電荷量との関係から収束値を求め
ることができる(上記数列の加速については、例えば、
電子通信学会発行、「電子通信学会誌」1985.8月発行、
Vol.68,No.8 ,P875 〜880 、あるいは、P.ヘンリッチ
著、一松信、他2名訳、「数値解析の基礎」P59〜P95
、培風館、昭和48年10月20日初版発行、等を参照され
たい)。
【0009】本発明は上記点に基づき前記課題を次のよ
うに解決する。 (1)電力ケーブルから部分放電が発生したとき、放電
電荷量はやや急増し、その後時間の経過と共に徐々に増
加していき、さらに時間が経過して劣化が進行して急激
に放電電荷量が増加したとき、放電電荷量の値に対する
経過時間の推移がある収束点に漸近すると見なし、数列
の加速を利用して収束値等の極限値を求める数値計算方
法を用い、放電電荷量と経過時間の関係から推定破壊時
間を計算する。 (2)上記(1)における放電電荷量を最大放電電荷量
とする。 (3)上記(1)(2)における放電電荷量を電力ケー
ブルへの課電電圧の特定位相における放電電荷量とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、以下の実施例では、収束値等の極限
値を求める数値計算方法としてAitkenのΔ2 法を用いる
場合について説明するが、前記した他の数値計算方法を
用いることもできる。AitkenのΔ2 法とは、数列を加速
させて収束値等の極限値を求める数値計算方法の一つで
あり、等間隔の3点n−1,n,n+1に対する値がそ
れぞれXn-1,Xn ,Xn+1 である時、Xn の収束値S
に限りなく近い値Xを、次の(1)式により計算する。
【0011】
【数1】
【0012】したがって、図1における領域Cの一部を
図3の様に表せば、Δlog (q)の間隔になる3点の経
過時間Δlog (tn ) 、Δlog (tn+1 ) から、下記式
(2)により経過時間の収束値、すなわち、破壊時間T
BDを計算することができる。
【0013】
【数2】
【0014】本実施例においては、上述の破壊時間推定
法を次のように検証した。66kVCVケーブル(絶縁
厚さ9mm)にトリーイング針を外部半導電層上からケ
ーブル絶縁体中に刺した模凝突起欠陥を設け、測定した
部分放電電荷量の時間特性(q −t 特性)から破壊時間
の推定を行った。図4は、本実施例で使用した部分放電
測定回路の概要であり、同図に示すように、針さし欠陥
部4を設けたケーブル2に課電トランス3から交流電圧
を印加し、そのときに発生する部分放電パルスを、上記
針さし欠陥部4の両側のシースに接続した抵抗検出器
5,5’で検出し、検出器5,5’の出力をバランサー
6を介して部分放電測定器7に入力し部分放電電荷量を
測定した。そして、上記ケーブル2に印加した交流電圧
の課電位相8をコンピュータ等から構成される解析装置
9、デジタルオッシロ10に入力し、部分放電信号と課
電電圧位相の関係、その発生度合い等から部分放電信号
を識別し、部分放電電荷量を求めた。
【0015】ところで、上記した数値計算法により破壊
時間を推定するには、目盛りとなる一定間隔の電荷量を
決める必要がある。本実施例では、適当な電荷量間隔と
して、100pCから200pCへ増加する間で1回推
定できる様な間隔とした。これらの関係を図5に示す.
電荷量間隔は、log (100 )=2、log (200) =2.3
より、Δlog (q) =0.15である。つまり100.15
1.4より、比率が1.4で等比となる電荷量間隔で計
算を行うこととした。電荷量間隔は、もちろんこの値に
限定されるものではなく、任意の電荷量間隔で計算して
も何ら問題はない。計算を行う電荷量の目盛りは表1に
示す値とした。
【0016】
【表1】
【0017】q −t 特性の領域Cにおいて破壊時間を推
定した結果を表2に示す。表2は測定した部分放電電荷
量の最大放電電荷量を用いて破壊時間を推定したもので
あるが、破壊時間推定のための部分放電電荷量として
は、上記最大放電電荷量に限定されるものではなく、例
えば、図6に示すように課電電圧の特定位相(図6では
第1象限の30°〜90°、第3象限の210°〜27
0°の場合を示している)における最大放電電荷量もし
くは平均放電電荷量を用いてもよい。
【0018】
【表2】
【0019】表2より、100pC、141pC、20
0pCに到達した経過時間から計算した推定破壊時間は
2125.3秒、同様に、141pC、200pC、2
82pCでは2163.5秒、200pC、282p
C、398pCでは2107.6秒となった。実際に破
壊に至った時間は2148秒であることから、堆定破壊
時間と実際の破壊時間の比は、表2の二重線で囲まれた
個所に示される様にそれぞれ0.99(一1 %)、1.
01(+1 %)、0.98(−2%)となり、非常に精
度よく破壊時間を推定している。また、実際の破壊まで
にかなり余裕のある時間において破壊時間を堆定するこ
とができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、数列の加速を利用して収束値等の極限値を求める数
値計算方法を用い、放電電荷量と経過時間の関係から推
定破壊時間を計算しているので、部分放電を発生したC
Vケーブルの破壊時間を予め計算することが可能とな
り、ケーブルの絶縁破壊を未然に防ぐことができる.
【図面の簡単な説明】
【図1】課電経過時間と放電電荷量の関係を示す図であ
る。
【図2】グラフ軸の反転を説明する図である。
【図3】領域Cにおけるq−t特性を示す図である。
【図4】電力ケーブルの部分放電試験回路の一例を示す
図である。
【図5】領域Cにおける破壊時間推定の電荷量間隔を示
す図である。
【図6】部分放電測定の課電位相を示す図である。
【符号の説明】
1 気中端末 2 ケーブル 3 課電トランス 4 針さし欠陥部 5,5’ 抵抗検出器 6 バランサー 7 部分放電測定器 8 課電位相 9 解析装置 10 デジタルオッシロ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力ケーブルの部分放電を測定し、放電
    電荷量と経過時間の関係から電力ケーブルの破壊時間を
    推定する方法であって、 電力ケーブルから部分放電が発生し、放電電荷量はやや
    急増し、その後時間の経過と共に徐々に増加していき、
    さらに時間が経過して劣化が進行して急激に放電電荷量
    が増加したとき、放電電荷量の値に対する経過時間の推
    移がある収束点に漸近すると見なし、数列の加速を利用
    して収束値等の極限値を求める数値計算方法を用い、放
    電電荷量と経過時間の関係から推定破壊時間を計算する
    ことを特徴とする電ケーブルの破壊時間推定方法。
  2. 【請求項2】 前記放電電荷量は最大放電電荷量とする
    ことを特徴とする請求項1の電力ケーブルの破壊時間推
    定方法。
  3. 【請求項3】 前記放電電荷量は、電力ケーブルへの課
    電電圧の特定位相における放電電荷量とすることを特徴
    とする請求項1または請求項2の電力ケーブルの破壊時
    間推定方法。
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