JP3388863B2 - 特定区域警備装置 - Google Patents

特定区域警備装置

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JP3388863B2
JP3388863B2 JP03631294A JP3631294A JP3388863B2 JP 3388863 B2 JP3388863 B2 JP 3388863B2 JP 03631294 A JP03631294 A JP 03631294A JP 3631294 A JP3631294 A JP 3631294A JP 3388863 B2 JP3388863 B2 JP 3388863B2
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克彦 内野
正嘉 岸川
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原燃輸送株式会社
エフビーオートメ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の区域に故意に侵入
する者や、或いは誤って侵入する者から特定の区域を防
護し、若しくは誤って侵入した者が不測の被害に遭遇し
ないようにするための警備装置に係る。
【0002】
【従来の技術】特定の区域に部外者が侵入するのを検知
する装置として、侵入者が体温として発する赤外線を検
知して警報ブザー、警報灯等の警報手段を作動させる装
置が提案されかつ使用されている。図2は本発明装置の
実施例たる警備装置の一部を構成する赤外線センサであ
るが、同センサの基本動作自体は従来型のセンサとほぼ
同じであるため同図を用いてこの種の装置の概略を先ず
説明する。
【0003】矢印1は赤外線センサを示す。同センサ1
は地面に接地する基部1aと、この基部1aに立設配置
されたポール状の本体部1bと、同本体部1b上に設け
られた警報ランプ1dとを有し、かつ本体部1bにはセ
ンサ部2が設けられている。このセンサ部2は自ら赤外
線を発するものではなく、対象の発する赤外線を検知す
るセンサ、即ちパッシブ型の赤外線センサとして構成さ
れている。
【0004】同図(B)はこの赤外線センサの作動状態
を示し、センサ部2により同センサ部2の前方に警戒エ
リアARが形成され、侵入者Pがこの警戒エリアARに
接触することによりセンサ部2は侵入者Pの発する赤外
線を検知し、前記警報ランプ1dを点滅させたり警報を
発したりして侵入を知らせる。この赤外線センサを、各
センサの警戒エリアARが防護対象物を取り囲むように
して複数個配置すれば、防護対象物に近づく者は必ず何
れかの赤外線センサに検知されることになり、対象物の
効果的な防護が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、前記パッ
シブ型の赤外線センサはそれ自体としては有効な装置で
はあるが、これら各赤外線センサはそれぞれが独立した
装置であるため、次のような問題がありその解決が望ま
れている。
【0006】先ず、特定の区域を警備するため各赤外線
センサの警戒エリアARが所定の区域を取り囲むように
配置される必要がある。このため特定の区域を他から分
けて警備するためには最低限3個の赤外線センサが必要
となる。この場合各赤外線センサはそれぞれ独立して作
動して警報等を発することとなり、一つのまとまったシ
ステムとしては作動しないため、例えば侵入方向等、侵
入の実体を短時間に把握するのが困難になって対応が遅
れる可能性がある。
【0007】また従来の警備方式では当然のことながら
警戒エリアに侵入する者は全て検知する。このため、警
備を行うべき区域が工事現場、建築現場、或いは事故現
場等、警備区域を出入りする作業者や警察官等が存在す
る場合、この区域に進入する権限を有する者と、このよ
うな権限を持たず誤って、或いは故意に侵入する者との
区別はつかず、警備装置をOFFとするか、或いは装置
をONとして権限を持つ者と持たない者との区別なく警
報を発するかの何れを選択せねばならない。結局このよ
うな場合には警備装置は事実上機能できないという問題
がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み構成されたものであり、設置位置が変更可能でかつ設
定された警戒エリアを通過する者を検知する1以上のセ
ンサと、このセンサの信号を受信しかつ同信号を解析す
る手段と警報を発する手段とを有することによりこれ
らセンサの警戒エリアで区画された特定区域に対する第
三者の故意または過失による侵入を警備する装置であっ
て、このセンサは、人の体温に対応する範囲の赤外線量
を警報レベルとし、この警報レベル内の赤外線量を検知
したときに反応するパッシブ型の赤外線センサとし、当
該特定区域の出入りが認められる関係者には当該赤外線
センサが反応する警報レベル外の線量を発する赤外線発
生器が装着されることにより、警戒エリアを通過する者
のうち、当該赤外線センサは赤外線発生器を装着して
いない者に対してのみ選択的に反応するよう構成したこ
とを特徴とする特定区域警備装置であることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】各センサからの信号は送信手段により例えば警
備区域から離れた位置に配置された解析表示装置に送信
される。同解析表示装置は1以上の区域を監視しており
受信した信号により侵入された警備区域の特定を行い、
これに対応して警報装置の作動、所謂ガードマン等の警
備者に対する通報、或いは警備区域が工事現場等の場合
には誤って侵入した者に対する警告、灯火の点灯等必要
な手段を手動或いは自動的に行う。また、警備区域に対
する立入りを認められている者と、それ以外の者を識別
するため、警備区域に対する立入りを認められている者
には赤外線 センサが反応する警報レベルを越える赤外線
量となる赤外線発生器を装着する
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。
【0011】図1において、符号A、B、C、Dはセン
サを示す。このセンサは図2に示す如く、侵入者が発す
る赤外線を検知するパッシブ型の赤外線センサ(以下単
に「赤外線センサ」と称する)であって、の前方に警戒
エリアARを形成する。各赤外線センサA〜Dが図2に
示す赤外線センサである場合、警戒エリアARの最大長
さは例えば約75メートル、警戒エリアARの先端部に
おける警戒エリアの幅は約7、5メートルである。即ち
赤外線センサ1の警戒エリアARは実際には放射状に形
成されるわけであるが、図1では図を単純化して表示を
明瞭にするためこの警戒エリアARは単純な一本の矢印
で示されている。
【0012】なお、上記各赤外線センサは特定の電源か
らケーブルを介して給電されることももとより可能であ
るが、センサにそれぞれ電池(蓄電池)を設け消費電力
をこの電池で賄うようにすればセンサ配置の自由度は大
幅に向上する。またこの場合太陽電池を併設することに
よって赤外線センサの使用頻度の低い昼間に充電するよ
にすればより実用性を高めるこのができる。
【0013】次に符号3は第三者の侵入を警戒する警備
対象区域であって、同警備対象区域3の周囲に赤外線セ
ンサA〜Dが配置されるこことにより各赤外線センサの
警戒エリアARにより警戒区域17が形成され、前記警
備対象区域3はこの警戒区域17内に一するようにす
る。またこの場合、警備対象区域3の一辺を1基の赤外
線センサの警戒エリアARでカバー出来ない場合には直
線状に複数の赤外線センサを配置するようにする。な
お、前記警備対象区域3と警戒エリアARにより形成さ
れる警戒区域17とをほぼ一致させることも可能である
が、警備対象区域3の各警戒エリアARとの間に一定の
空間を設けた方が警備上は効果的である。
【0014】4は各赤外線センサの信号を無線発信する
発信機である。この発信機4の電源も前記赤外線センサ
と同様の理由により電池とし、かつ電力供給手段として
太陽電池が併設されていることが望ましい。また省電力
化のため例えば赤外線センサからの信号が入力した場合
に発信動作をする等、間欠通信を行うよう設定して置く
のが望ましい。この発信機4と各赤外線センサとの接続
方法は、ケーブルにより有線接続する方法、或いは各赤
外線センサに小出力の発信機をそれぞれ設け、各赤外線
センサ1と発信機4との間も無線通信する方法等が採用
可能であるが、以下、各赤外線センサ1と発信機4との
接続はケーブル16による有線接続をした場合を例に説
明する。
【0015】発信機4の送信出力は例えば10mwとす
る。これにより一部遮蔽物がある市街地において200
〜300m、平坦地の無遮蔽空間では約2〜3km程度の
伝送距離を確保することができる。なお、図示の構成で
は説明の便宜上発信機4は各赤外線センサA〜Dにより
形成される警戒区域外に配置されているが、防犯上はこ
の発信機4自体も警戒区域内に配置しておくことが望ま
しい。即ち、発信機4が警戒区域内に配置されていれば
侵入を意図する者により発信機4自体が破壊されたり、
ケーブル5が切断される等の事態を有効に防止すること
が可能となって、防犯上極めて効果的である。
【0016】また本件技術とは直接関係ないが、発信機
4の出力を上記設定としておけば、我が国法に基づき特
定小電力無線局の技術適合照明を取得することによって
本装置の使用に当たっての免許が不要となり、何人も自
由に使用することが可能である。
【0017】矢印5はモニター装置である。6はCRT
或いは液晶等から成る表示手段、7はビデオテープ、磁
気デイスク、記録可能な光ディスク等、上記表示手段6
に表示される画像情報を記録する記録手段、8はブザ
ー、チャイム、サイレン等音声的に警報を発する音声警
報手段、9は警報ランプ等視覚的に警報を発する視覚的
警報手段、10は各種情報をハードコピーとしてプリン
トアウトするハードコピー作成手段、11はキーボー
ド、マウス、タッチペン等、各種設定を行う設定手段で
ある。なお、モニター装置5には上述の如く種々の要素
が含まれているが、その要素の組み合わせは当然ながら
適宜選択可能である。
【0018】モニター装置5は前記発信機4を介して各
赤外線センサA〜Dの信号を受信し、かつその信号によ
り警備対象区域3の状態、各赤外線センサの作動状態等
を監視する。以下図4及び図5を用いて本装置の作動状
態の一例を説明する。
【0019】先ず図4において、各赤外線センサの配置
状態等の情報を前記設定手段11を用いて入力する(S
1)。より具体的には警備対象区域3に対応して配置さ
れた赤外線センサの数、その配置状態、例えば各赤外線
センサの警戒エリアARにより形成される警備区域形状
(三角形、四角形、五角形等)、及び警備対象区域が複
数ある場合には警備対象区域のコード番号等を入力し、
この入力が完了した時点でモニター装置5により警戒を
開始する。
【0020】次に、発信機4からの信号を受信(S2)
したならば、警戒区域が複数ある場合には何れの発信機
からの信号であるかを判断し、信号が発信された警備区
域を特定する(S3)。因みに各警戒区域には発信機4
が1個宛配置されており、各発信機4が発信する電波の
周波数を変える等の方法によりモニターに於いて発信機
の特定は容易に行える。
【0021】次に受信した信号を解析する(S4)。即
ち、各赤外線センサに於ける情報としては赤外線のキャ
ッチ情報、即ち侵入情報の外、赤外線センサの電池減
少、或いは故意あるは強風等による赤外線センサの移動
或いは転倒(以下「タンパ」と称する)等各種の情報が
ある。これら各種の情報については種類毎に予めコード
化されており、各赤外線センサはその状態に対応して特
定のコードで発信機4に発信し、かつ同発信機4は無線
で同コードをモニター装置5に発信する。モニター装置
5はこの信号を解析(S4)することにより情況を把握
する。
【0022】信号解析の結果同信号が電池の電力減少
(S5)である場合には、その赤外線センサの特定(S
6a)を行う。因に発信機4と各赤外線センサ1とはケ
ーブル16により接続されているため信号が入力された
端子を特定する等して赤外線センサを特定するすること
は極めて容易であり、かつ特定された赤外線センサの情
報をモニター装置5に出力する際には、各赤外線センサ
において、或いは発信機4において、前記情報の種類を
特定するコードに加えて赤外線センサを特定する簡単な
コードを付加するだけで可能である。
【0023】一方信号解析の結果タンパ情報である場合
(S7)である場合にも前記と同様にして赤外線センサ
の特定(S6b)を行う。タンパは強風による転倒や、
人がぶつかる等して誤って転倒させる場合の外、侵入を
意図する者が故意に移動或いは転倒させる場合も考えら
れる。従ってタンパ情報が入った場合には風の強さを確
認したり赤外線センサを転倒した者がいないか関連部署
に連絡したりしてタンパの原因を調べる(S8)。この
結果タンパの原因が判明した場合には赤外線センサ1を
再設定する(S6)。因に赤外線センサ1が転倒或いは
移動すると警戒エリアARの方向が変わってしまい装置
誤作動の原因となるため、赤外線センサはタンパにより
作動を停止し、再設定後に作動を再開するよう予め構成
されている。
【0024】一方原因が判明しない場合には、故意にな
された可能性が強いため、警備区域に対する侵入(S
9)と判断する。なお、タンパの原因究明は単に機械的
に行うことは困難であるため、必ずしも短時間で終わる
とは限らない。このため原因究明(S8)を廃して、タ
ンパ情報入力を即侵入(S9)と判断するようにプログ
ラムしてもよい。また信号解析(S4)において入力さ
れた信号が直接侵入情報である場合には当然侵入(S
9)と判断する。
【0025】以上の過程において侵入と判断された場合
の作動を以下主として図5を用いて次に説明する。
【0026】侵入(S9)と判断されたならば、音声警
報手段8や点滅ランプ等の視覚的警報手段9を作動させ
(S10)、かつ前記バッテリー減少等と同様の手段に
より侵入信号を発信した赤外線センサを特定する。な
お、図1に示される警備車11に設置されている受信機
に対して赤外線センサの特定、「侵入」を示すコードの
確認手段を設けておけば発信機4の信号を受信した時点
で直ちに現場へ急行することができる。一方モニター装
置5において受信信号から赤外線センサが特定(S1
1)されれば当該赤外線センサによりカバーされる警戒
エリアARが定まるため、警戒区域17に対して何れの
方向から侵入したかの判断(S12)が可能となり、こ
の状態がモニター装置5の表示手段6に図示される。
【0027】即ち、図3において表示手段6には侵入が
あった警戒区域を示すコード番号6aと、この警戒区域
を囲む各赤外線センサの配置状態図6bが図示される。
また侵入信号が例えば赤外線センサAから発信されてい
れば、これは侵入者が同赤外線センサAによりカバーさ
れる警戒エリアARを通過したことを示すから、赤外線
センサ配置状態図6bに対して侵入方向6cが具体的に
表示(S13)される。この時点で侵入信号を受信する
ことにより既に現場へ急行している警備車10に対し、
侵入経路等のより具体的な情報を送信することによって
警備車10の対応をより迅速かつ的確にさせる。また赤
外線センサ1は図2に示す如く、侵入信号発信と共に警
報ランプ1dを点灯させるので、この点からもより迅速
な対応が可能となる。
【0028】図示の構成では一つの警戒区域17に対し
て4個の赤外線センサが配置されているのみであるため
侵入経路等の発見は比較的簡単であるが、警戒区域17
が広大であったり、同区域の形状が複雑な場合には赤外
線センサの設置本数がかなり多くなるため、前記の如く
具体的な情報を受信することは事態の迅速な解決のため
にかなり有効である。このようにして侵入行為に対して
侵入者の排除等、現状が回復するまでは警報が発せられ
現状回復の判断(S14)後に装置全体が自動或いは手
動により再セット(S15)される。
【0029】図6は本発明の中心を成す検知対象人物の
識別方法を示す。前述の構成が主として警戒区域に対し
て故意に侵入する者を警戒することを目的としているの
に対して、本構成は工事現場等における作業員等、警戒
区域に対する出入りが認められている者と、この様な権
限が無く、誤って或いは故意に侵入する者とを識別する
ことを主目的に構成されている。
【0030】図中符号12は例えば地面を掘り起こした
穴や溝、或いは建設途中の構造物が設置されている等の
工事現場、その他第三者が誤って入った場合に転倒、転
落など不測の事態が生じる可能性のある場所(以下これ
らの場所を「危険区域」と総称する)を示す。この危険
区域12の周囲には、それぞれの警戒エリアARが同危
険区域12を取り囲むようにして、図1で示したものと
同様の赤外線センサ1が符号A〜Dで示す如くそれぞれ
配置され、警戒区域17が形成されている。各赤外線セ
ンサはケーブル1により制御機15と接続されている
が、各赤外線センサに対しても小出力の発信機を設置す
ることにより両者間を無線接続したり、或いは各赤外線
センサで形成される警戒区域内に制御機15を配置する
ことが可能である点等も前記実施例と同様である。
【0031】次に符号13は投光機、14は予め録音さ
れた警告内容を発生する音声警告手段であり、何れも制
御機15の指令信号により作動するようになっている。
なお、この場合にも制御機15に前記発信機4と同様の
機能を持たせることにより前記実施例と同様の構成のモ
ニター装置5を設けることはもとより可能であるが、侵
入を警戒する場合と比較して複雑な判断は余り必要とし
ない場合が多いため、通常は制御機15に警戒区域17
への侵入を判断する機能を持たせれば十分である。
【0032】以上のように構成することにより、例えば
夜間に第三者が誤って警戒区域17内に入るようにして
警戒エリアARに接触すると、侵入を検知した赤外線セ
ンサの信号が入力され、これにより制御機15は投光機
13を点灯させることによって危険区域を照明してその
区域を明瞭にし、かつ同時に音声警報機14を作動させ
て予め録音した音声により「侵入した場所が危険である
ので速やかに退去すべき事」等の警告を具体的に示して
侵入者の退去を促す。また制御機15に光センサを設置
することにより周囲の光量の測定を可能にし、かつ測定
光量に対応して投光機14の点灯を制御するようにして
おけば、侵入警報受信の際、昼間等の明るい場合には音
声警報機14のみを作動させる等の制御が可能となる。
【0033】次に、上記構成は危険区域12が無人であ
る場合の警備には極めて効果的であるが、当事者が警戒
区域17を出入りする必要がある場合の警備にはその作
動に問題が生じることがある。即ち、危険区域12が工
事現場である場合には工事の進捗のために、また当該区
域が何らかの事故現場であれば現状回復のため、警戒区
域17及び危険区域12に対する関係者の立入りが必要
となる場合が多い。このような場合、関係者が前記警戒
区域17を出入りする毎に侵入警報が発せられれば作業
は事実上不可能となる。図6の作業者M1及び図8はこ
のような点を解決するための構成を示す。
【0034】先ずパッシブ型センサである赤外線センサ
1は人の発する体温を赤外線として検知するものであ
る。このため検知する赤外線量は、装置の誤作動を防止
するため人の体温に対応する範囲の赤外線量(以下当該
範囲を「警報レベル」と称する)となるよう設定されて
いる。図8はこの点を示し、図中斜線で示す警報レベル
Wは人が発する赤外線量の範囲を示し、赤外線検知量が
この範囲W内である時に当該赤外線センサ1は作動する
よう予め設定されている。このため、赤外線センサによ
り形成される警戒エリアARを人が通過すると、警報レ
ベルWに入る赤外線量L1が検知されるため赤外線セン
サ1は侵入信号を発することになる。
【0035】上記の点を前提とし、警戒区域17に立ち
入る必要のある関係者に対して警報レベルWを逸脱する
量の赤外線を発する赤外線発生器18を装着させる(図
6参照)。この赤外線発生器18を装着した作業者M1
が赤外線センサ1の警戒エリアARを通過する際には図
8で示す如く、多量の赤外線量L2が検知され、この赤
外線量L2は図示の如く警報レベルWを逸脱しているた
め赤外線センサ1は作動しない。このように構成するこ
とにより赤外線センサ1は選択的に作動し、第三者の侵
入を防止すると共に、赤外線発生器18を装着した関係
者は支障無く作業を行うことが可能となる。なお赤外線
検知量が警報レベルWを下回るようにして特定の者を選
択することも理論的に可能であるが、体温が外部に漏
れないようにすることが必要となり、この方法はあまり
現実的ではない。
【0036】図7は上記構成の作動状態の一例を示すフ
ローである。先ず何れかの赤外線センサ1において赤外
線が検知(T1)されたならばその検知量が予め設定さ
れている警報レベルW内であるか否かが判断(T2)さ
れ、警報レベルWを逸脱している場合にはそのまま検知
動作を続行する。一方検知量が警報レベルW内である場
合には投光器13、音声警告手段14等を作動(T3)
させる。危険区域12を中心とした警戒区域17が無人
の場合には前記警告(T3)を予め設定された時間、例
えば2分間作動させたならば警報手段の作動を停止し通
常の検知動作に復帰するようにしておく。一方作業者等
関係者がいる場合には第三者の退去の確認(現状回復)
の確認(T4)を行い、制御機15のリセットボタン
(図示せず)を押す等して検知動作を再開する。
【0037】図9は警備区域を設定する際の赤外線セン
サの設置及び調整の一例を示す。なお本発明で用いられ
る赤外線センサ1の警戒エリアARの全長は最大約75
mのものを例に説明した。もとより赤外線センサの警戒
エリアARの全長はこれより長いものも構成可能である
が、警戒エリアARの全長が長くなりすぎると装置の誤
作動も多くなる。また通常警戒エリアARの全長は複数
段に切り換え可能となっているが、以下はこの警戒エリ
アARの全長が無段変更可能な装置について警戒区域設
定の方法の一例を示す。
【0038】図において、想定される警戒区域形状のそ
れぞれの頂点を成す位置に赤外線センサA〜Dの各々を
配置する。次に各赤外線センサの警戒エリアARの調整
を行う。先ず赤外線センサAの調整に当たっては作業者
M3が赤外線センサAの警戒エリアAR上に位置する赤
外線センサBに近接して位置する。一方赤外線センサA
の警戒エリアARの距離設定は予め短く設定されてお
り、この状態で作業者M2はM3が発する赤外線量を検
知するまで赤外線センサAの警戒エリアARの距離を伸
ばすよう調整し、同赤外線を検知した時点で調整を終了
する。このようにして順次赤外線センサB、C、Dの警
戒エリアARを調整する。この調整作業を行えば、各赤
外線センサの警戒エリアARは警戒区域17を殆ど逸脱
することがないため、警戒区域17以外を通過する者に
反応して侵入信号を発する可能性が殆ど無く、従って装
置の誤作動を防止することができる。
【0039】以上本発明を具体的に説明したが、さらに
次に示す構成も実施可能である。
【0040】(1)前記実施例1の構成において、管理
事務所等に固定的に設置されているモニター装置5に代
えて、或いはこのモニター装置5の外に車載型モニター
装置が設けられ、同車載型モニター装置は警備車11に
車載され、かつ同車載型モニター装置は前記固定型のモ
ニター装置5に設けられた各種要素のうち表示手段6、
音声警報手段8、視覚的警報手段9のうち少なくとも一
つを有するよう構成されていること。
【0041】(2)赤外線センサ等、人の侵入を検知す
るセンサにはこのセンサ部の外、振動を検知する振動セ
ンサ部が設けられ、かつこの振動センサ部の警報レベル
(図8の警報レベルに対応)を適当に設定することによ
り、警備区域内に配置されている警備対象物の状態を検
知する。例えば警備対象物が崩れやすいものである場
合、この物が崩れればその振動が振動センサ部によって
検知され、事態の発生を直ちに知ることが可能となる。
当然のことながらこの振動センサ部が無ければ当該セン
サは外からの侵入に対しては有効であるが対象物が崩れ
るなどの事態の変化は全く検知することができない。
【0042】(3)赤外線センサ1、発信機4、制御器
15は前述の実施例の如く各々が蓄電池を有すれば設置
の自由度が大幅に増すことになって望ましいが、この際
前記実施例では蓄電池に自動的に給電する手段として太
陽電池を示したが、これと併用して或いはこれに代えて
風車等風力により発電する手段等他の自動発電手段を設
けてもよい。ここで、自動発電手段とは光、風力、温度
差等凡そ自然エネルギーと称されるものを電気に変換す
る全ての手段を意味する語として使用する。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上具体的に説明した如く、所
望の位置に設置可能で、かつ人体の発する範囲の赤外線
レベルを警報レベルとして検知する1以上のパッシブ型
の赤外線センサを有し、かつ警備区域内の立ち入りを許
可されている者にはこの警報レベルを越える赤外線を発
生する赤外線発生器を装着させることにより、警報レベ
ル内の量の赤外線を発する過失又は故意の侵入者と、警
備区域内の立ち入りを許可されている者とを識別しなが
ら特定の区域を警戒することが可能となる。
【0044】また各赤外線センサは全て簡単に移動でき
るため警備区域の変更にも少ない人手で迅速に対応する
ことができる。
【0045】さらに、警報装置等と接続することにより
侵入者の退去等事態の収集も自動的に行うことが可能と
なり、特に工事現場等終日の監視が困難な場所で効果的
な監視ができ、大幅な省力化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における特定区域警備装置の系統を概念
的に示す図である。
【図2】本発明に用いられるセンサの一例たるパッシブ
型の赤外線センサであって、(A)は同赤外線センサの
側面図、(B)は平面図である。
【図3】モニター装置に設けられた表示手段の表示例を
示す図である。
【図4】図1に示す装置の作動状態の一例を示すフロー
図である。
【図5】図4に示すフロー図の続きを示すフロー図であ
る。
【図6】本発明の実施例を示し、特定区域警備装置の系
統を概念的に示す図である。
【図7】図6に示す装置の作動状態の一例を示すフロー
図である。
【図8】図6に示す装置に於ける赤外線センサの警報レ
ベルと測定赤外線量との関係を示す線図である。
【図9】赤外線センサの設置方法の一例を示す赤外線セ
ンサ設置部の斜視図である。
【符号の説明】
1 (パッシブ型)赤外線センサ 2 (赤外線センサ)のセンサ部 4 発信機 5 モニター装置 6 表示手段 7 記録手段 8 音声警報手段 9 視覚的警報手段 11 設定手段 12 危険区域 13 投光機 14 音声警報機 15 制御機 17 警戒区域 18 赤外線発生器 AR (赤外線センサ)の警戒エリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−271897(JP,A) 特開 昭61−39190(JP,A) 実開 平2−92592(JP,U) 実開 昭63−167285(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 13/00 - 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設置位置が変更可能でかつ設定された警
    戒エリアを通過する者を検知する1以上のセンサと、こ
    のセンサの信号を受信しかつ同信号を解析する手段と、
    警報を発する手段とを有することによりこれらセンサの
    警戒エリアで区画された特定区域に対する第三者の故意
    または過失による侵入を警備する装置において、前記セ
    ンサは、人の体温に対応する範囲の赤外線量を警報レベ
    ルとし、かつこの警報レベル内の赤外線量を検知したと
    きに反応するパッシブ型の赤外線センサであって、当該
    特定区域の出入りが認められる関係者には当該赤外線セ
    ンサが反応する警報レベル以外の線量を発する赤外線発
    生器が装着されることにより、当該赤外線センサは、警
    戒エリアを通過する者のうち前記赤外線発生器を装着し
    ない者に対してのみ選択的に反応するよう構成したこと
    を特徴とする特定区域警備装置。
  2. 【請求項2】 前記パッシブ型の赤外線センサにおける
    警報レベル内の赤外線量を検知したとき、当該赤外線検
    知対象者を侵入者とみなし、当該侵入者に対して音声等
    による警告を行う手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の特定区域警備装置。
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