JP3388839B2 - X線回転立体撮影装置 - Google Patents

X線回転立体撮影装置

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JP3388839B2 JP29236693A JP29236693A JP3388839B2 JP 3388839 B2 JP3388839 B2 JP 3388839B2 JP 29236693 A JP29236693 A JP 29236693A JP 29236693 A JP29236693 A JP 29236693A JP 3388839 B2 JP3388839 B2 JP 3388839B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、テーブル上の被検体の
周りにX線管装置及びX線検出器を回転させつつ上記被
検体にX線を放射しその透過X線像を検出して撮影し該
被検体の診断部位を立体画像として観察し得るX線回転
立体撮影装置に関し、特にX線管装置及びX線検出器を
支持する回転支持器の動きと被検体の撮影に必要な各構
成要素の動作とを同期させることができるX線回転立体
撮像装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種のX線回転立体撮影装置
は、図4に示すように、被検体1を寝載するテーブル2
の周りに回転可能に設けられた回転支持器3と、この回
転支持器3に固定され被検体1にX線を放射するX線管
装置4と、上記テーブル2を間に挟み回転支持器3上で
X線管装置4と対向配置され被検体の透過X線像を光学
像に変換するX線検出器5と、このX線検出器5からの
出力光学像を撮影する撮像装置6と、この撮像装置6か
らの映像信号をディジタル化すると共にこのディジタル
信号を処理し処理後の画像データをアナログ変換する画
像処理装置7と、この画像処理装置7からの映像信号を
入力して画像表示する表示装置8と、上記回転支持器3
の回転動作を制御する回転制御装置9と、上記各構成要
素の動作を制御するシステム制御装置10とを備えて成
っていた。そして、上記テーブル2上の被検体1の周り
にX線管装置4及びX線検出器5を所定の速さで連続回
転し、刻々と変化する撮影角度において被検体1の周り
に多方向から一連の撮影を行い、画像表示していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のX線回転立体撮影装置においては、上記回転支持器
3の動きと撮像装置6及び画像処理装置7の動作とは同
期せずに独立していたので、回転支持器3を回転させな
がらスキャン撮影を複数回行う場合、その回転支持器3
が回転を開始し各回の所定の撮影開始位置に達したとき
に、各回の撮影において撮像装置6の同期信号の位相は
一定していなかった。すなわち、回転時の画像の撮影タ
イミングは撮像装置6のフレーム周期で行われるので、
撮影開始後最初の画像を撮影する角度が、図3(b)に
示すように、例えば第1回目のスキャンでの撮影開始位
置S1と、第2回目のスキャンでの撮影開始位置S2とで
ずれるものであった。このときの角度誤差がθとなる。 【0004】この角度誤差θは、最大で撮像装置6の1
フレーム周期中に回転支持器3が回転する角度に相当す
る。そして、上記回転支持器3が定常速度で回転するの
であれば、上記角度誤差θは、回転の全周にわたる撮影
角度の誤差となってしまうものであった。従って、複数
回の撮影を行い同一撮影角度の画像を抽出して積算等の
演算を行ったり、或いは造影剤注入前の画像と注入後の
画像とを同一撮影角度同士で差演算を行ったりすると、
角度誤差によるアーチファクトが発生することがあっ
た。このことから、画像の観察が困難となり、診断能の
高い画像が得られないことがあった。 【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、X線管装置及びX線検出器を支持する回転支持器
の動きと被検体の撮影に必要な各構成要素の動作とを同
期させることができるX線回転立体撮影装置を提供する
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるX線回転立体撮影装置は、略中央部に
被検体テーブルを水平方向に挿入するための開口部を有
するガントリに支持され上記開口部の周りに回転可能に
設けられた回転支持器と、この回転支持器に固定され被
検体にX線を放射するX線管装置と、上記テーブルを間
に挟み回転支持器上でX線管装置と対向配置され被検体
の透過X線像を検出しこれを電気信号に変換する映像装
置と、この映像装置の出力信号を処理して画像データを
生成する画像処理装置と、該生成された画像データを画
像として表示する表示装置と、上記回転支持器の回転動
作を制御する回転制御装置とを備えたX線回転立体撮影
装置において、上記回転支持器がその回転により撮影開
始位置に到達する時刻に相当する回転角度より所定時間
に相当する角度だけ手前の回転角度の位置で同期パルス
を出力すると共に画像処理装置へ送出する同期手段を設
け、この同期パルスで被検体の撮影に必要な上記各構成
要素の動作を同期させるようにしたものである。 【0007】 【作用】このように構成されたX線回転立体撮影装置
は、同期手段により、回転支持器がその回転により撮影
開始位置に到達する時刻に相当する回転角度より所定時
間に相当する角度だけ手前の回転角度の位置で同期パル
スを出力すると共に画像処理装置へ送出し、この同期パ
ルスで被検体の撮影に必要な各構成要素の動作を同期さ
せる。これにより、上記同期パルスを用いて回転支持器
の動きと被検体の撮影に必要な各構成要素の動作とを同
期させることができる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明によるX線回転立体撮影
装置の全体構成を示すブロック図である。このX線回転
立体撮影装置は、被検体の周りにX線管装置及びX線検
出器を回転させつつ上記被検体にX線を放射しその透過
X線像を検出して撮影し該被検体の診断部位を立体画像
として観察し得るもので、図に示すように、回転支持器
3と、X線管装置4と、X線検出器5と、撮像装置6
と、画像処理装置7と、表示装置8と、回転制御装置9
と、システム制御装置10とを備えて成る。 【0009】上記回転支持器3は、後述のX線管装置4
及びX線検出器5を回転可能に支持するもので、略中央
部に被検体テーブル2を水平方向に挿入するための開口
部を有するガントリ(図示省略)に支持され、上記テー
ブル2の近傍に回転中心を有するリング状に形成される
と共に、該テーブル2の周りに回転可能に設けられ、図
示省略の駆動機構により回転されるようになっている。
なお、上記テーブル2の上面にて回転中心の位置に被検
体1が寝載される。 【0010】X線管装置4は、上記テーブル2上に寝載
された被検体1にX線を放射するもので、高電圧装置1
1から所定の高電圧を供給されるようになっている。X
線検出器5は、上記X線管装置4から放射され被検体1
を透過したX線像を検出して光学像に変換するもので、
例えばX線イメージインテンシファイアから成り、上記
テーブル2を間に挟み前記回転支持器3上でX線管装置
4と対向配置されている。撮像装置6は、上記X線検出
器5から出力された光学像を撮影して電気信号に変換す
るもので、例えばテレビカメラから成り、X線検出器5
の出力面に設けられた光学系により結像される光学像を
撮影するように設けられている。なお、上記X線検出器
5と撮像装置6とで、被検体1の透過X線像を検出しこ
れを電気信号に変換する映像装置を構成している。 【0011】画像処理装置7は、上記撮像装置6からの
映像信号をディジタル化すると共にこのディジタル信号
を処理し、この処理後の画像データをアナログ変換する
もので、撮像装置6から出力されるアナログの映像信号
を入力してディジタル信号に変換するA/D変換器13
と、このA/D変換器13から出力される画像データを
記憶する記憶装置14と、この記憶装置14から読み出
した画像データを入力して所要の演算をする演算器15
と、この演算器15から出力される画像データを再びア
ナログの映像信号に変換するD/A変換器16と、上記
記憶装置14を制御するためのアドレスや撮像装置6を
制御するための同期信号を発生するアドレス制御器17
とで構成されている。そして、表示装置8は、上記画像
処理装置7から出力される映像信号を入力して画像とし
て表示するもので、例えばテレビモニタから成る。 【0012】また、回転制御装置9は、前記回転支持器
3の回転方向及び速度、角度などの回転動作を制御する
もので、該回転支持器3の実位置を検出するロータリエ
ンコーダ18からの信号を入力するようになっている。
さらに、システム制御装置10は、上記各構成要素の動
作を制御するものである。なお、図1において、符号1
9は上記システム制御装置10に対して各種の操作指令
を入力するための操作器を示し、符号20は被検体1の
体内に造影剤を注入する造影剤注入器を示している。 【0013】ここで、本発明においては、上記回転制御
装置9の内部に同期パルス発生回路21が設けられてい
る。この同期パルス発生回路21は、前記回転支持器3
その回転により撮影開始位置に到達する時刻に相当す
る回転角度より所定時間に相当する角度だけ手前の回転
角度の位置で同期パルスPを出力すると共に、この同期
パルスPを画像処理装置7へ送出する同期手段となるも
ので、上記同期パルスPは画像処理装置7内のアドレス
制御器17へ入力するようになっている。そして、この
アドレス制御器17は、上記同期パルスPを用いて、前
記回転支持器3の動きと撮像装置6及び画像処理装置7
全体の動作とを同期させるように働く。 【0014】次に、このように構成されたX線回転立体
撮影装置の動作について説明する。まず、術者は、図1
において操作器19を操作し、画像の撮影開始位置、画
像の撮影終了位置、取り込み画像数及び撮影周期等を予
め設定しておく。そして、この状態で術者が操作器19
により撮影開始の操作をすると、システム制御装置10
は回転制御装置9へ制御信号を送り、この回転制御装置
9の制御により回転支持器3を回転させる。このとき、
上記回転制御装置9内の同期パルス発生回路21は、回
転支持器3がその回転により撮影開始位置に到達する
刻に相当する回転角度より所定時間に相当する角度だけ
手前の回転角度の位置で同期パルスPを出力する。 【0015】この同期パルス発生回路21が同期パルス
Pを出力するタイミングをどのように決めるかについ
て、図2を参照して説明する。図2は、図1に示す回転
支持器3が回転を始めるときの時間−速度曲線を示すグ
ラフである。図2において、時刻0から回転を始め、加
速期間T0を経過した後、時刻t0で一定速度Vに達する
ものとする。なお、この加速期間T0の長さは、上記回
転支持器3の機械系の摩擦や駆動系のモーターの電源電
圧などの外的要因により変動する可能性がある。そし
て、上記の時刻t0より所定時間以上経過した時刻t2
タイミングで撮影開始位置に到達するものとすると、そ
の時刻t2より所定時間Tだけ先立った時刻t1のタイミ
ングで同期パルスPを出力する必要がある。このよう
に、撮影開始位置に到達する前に同期パルスPを出力す
るのは、撮像装置6としてのテレビカメラの同期信号の
位相を変化させた場合に出力が安定するのに数テレビフ
レームを要するためであり、その出力が安定するのに要
する所定時間Tは、予め決めておけばよい。 【0016】上記の状態において、回転支持器3の回転
が一旦一定速度Vに達した時刻t0の後は、図1に示す
回転制御装置9の制御により上記回転支持器3の回転速
度は一定に保たれる。そして、この回転速度が一定であ
れば、回転支持器3の回転角度は時間に比例することと
なる。従って、上記同期パルスPを出力するタイミング
である時刻t1までの間に回転支持器3の回転を一定速
度Vに安定させておけば、撮影開始位置に到達するタイ
ミングである時刻t2より所定時間Tだけ先立った時刻
1 相当する回転角度において同期パルスPを出力す
ればよいこととなる。そこで、同期パルス発生回路21
は、ロータリエンコーダ18からの回転支持器3の回転
角度情報を用いて、撮影開始位置に到達する時刻t2
相当する回転角度を計測し、この回転角度より所定時間
Tに相当する角度だけ手前の回転角度の位置で上記同期
パルスPを出力するようにすればよい。 【0017】上記のようにして出力された同期パルスP
は、画像処理装置7内のアドレス制御器17へ入力す
る。すると、この同期パルスPにより上記アドレス制御
器17の動作位相がリセットされ、このアドレス制御器
17により制御されている撮像装置6や、A/D変換器
13及び記憶装置14並びに演算器15、D/A変換器
16などの動作が総て上記同期パルスPに同期する。そ
して、上記回転支持器3が撮影開始位置に到達すると、
高電圧装置11はパルス状の高電圧を発生し、これによ
りX線管装置4はパルスX線を放射する。 【0018】この放射されたパルスX線は被検体1を透
過し、その透過X線像がX線検出器5へ入射する。する
と、上記透過X線像はX線検出器5で光学像に変換さ
れ、光学系を介して撮像装置6へ入射して撮影される。
この撮影により上記光学像は電気信号に変換され、画像
処理装置7へ送出される。そして、この電気信号に変換
された映像信号は、A/D変換器13でディジタル化さ
れ、画像データとして記憶装置14に記憶される。 【0019】このとき、上記パルスX線の発生及び画像
データの取り込みは、回転支持器3が撮影終了位置に達
するまで一定周期で繰り返される。このように、上記回
転支持器3は一定速度で回転を続け、撮像装置6及び画
像処理装置7は一定のフレーム周期で動作するので、互
いの動作は同期がとられる。従って、図3(a)に示す
ように、例えば第1回目のスキャンでの撮影開始位置S
1と、第2回目のスキャンでの撮影開始位置S2とはずれ
ることなく一致する。すなわち、図3(b)に示す従来
例のように撮影角度の誤差θが生ずることはない。この
ことから、複数回の撮影を行い、同一撮影角度の画像を
抽出して両者間で演算処理を行ってもアーチファクトが
発生することはない。 【0020】なお、サブトラクション画像を得るには、
上記一連の動作を2回以上繰り返し実行し、例えば第1
回目のスキャンでは被検体1内に造影剤を注入せずに撮
影し、第2回目のスキャンで造影剤を注入して撮影し、
両スキャンの同一位相の画像間で差演算を行えばよい。 【0021】 【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
同期手段により、回転支持器がその回転により撮影開始
位置に到達する時刻に相当する回転角度より所定時間に
相当する角度だけ手前の回転角度の位置で同期パルスを
出力すると共に画像処理装置へ送出し、この同期パルス
で被検体の撮影に必要な各構成要素の動作を同期させ
る。これにより、上記同期パルスを用いて回転支持器の
動きと被検体の撮影に必要な各構成要素の動作とを同期
させることができる。従って、複数回の撮影を行っても
画像の撮影角度に誤差を生ずることがない。このことか
ら、複数回の撮影の間で同一撮影角度の画像を抽出し、
両者間で演算処理を行ってもアーチファクトが発生する
ことはなく、画像の観察がし易い診断能の高い画像を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明によるX線回転立体撮影装置の全体構成
を示すブロック図である。 【図2】図1に示す回転支持器が回転を始めるときの時
間−速度曲線を示すグラフである。 【図3】本発明及び従来例のスキャン方式における各回
のスキャンでの撮影開始位置の関係を示す説明図であ
る。 【図4】従来のX線回転立体撮影装置を示すブロック図
である。 【符号の説明】 1…被検体 2…テーブル 3…回転支持器 4…X線管装置 5…X線検出器 6…撮像装置 7…画像処理装置 8…表示装置 9…回転制御装置 10…システム制御装置 13…A/D変換器 14…記憶装置 15…演算器 16…D/A変換器 17…アドレス制御器 18…ロータリエンコーダ 21…同期パルス発生回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】略中央部に被検体テーブルを水平方向に挿
    入するための開口部を有するガントリに支持され上記開
    口部の周りに回転可能に設けられた回転支持器と、この
    回転支持器に固定され被検体にX線を放射するX線管装
    置と、上記テーブルを間に挟み回転支持器上でX線管装
    置と対向配置され被検体の透過X線像を検出しこれを電
    気信号に変換する映像装置と、この映像装置の出力信号
    を処理して画像データを生成する画像処理装置と、該生
    成された画像データを画像として表示する表示装置と、
    上記回転支持器の回転動作を制御する回転制御装置とを
    備えたX線回転立体撮影装置において、 上記回転支持器がその回転により撮影開始位置に到達す
    時刻に相当する回転角度より所定時間に相当する角度
    だけ手前の回転角度の位置で同期パルスを出力すると共
    に画像処理装置へ送出する同期手段を設け、この同期パ
    ルスで被検体の撮影に必要な上記各構成要素の動作を同
    期させることを特徴とするX線回転立体撮影装置。
JP29236693A 1993-10-29 1993-10-29 X線回転立体撮影装置 Expired - Fee Related JP3388839B2 (ja)

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