JP3388041B2 - カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3388041B2
JP3388041B2 JP28011594A JP28011594A JP3388041B2 JP 3388041 B2 JP3388041 B2 JP 3388041B2 JP 28011594 A JP28011594 A JP 28011594A JP 28011594 A JP28011594 A JP 28011594A JP 3388041 B2 JP3388041 B2 JP 3388041B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
hole
shadow mask
circular
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28011594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07192644A (ja
Inventor
雅人 望月
英一 穐吉
信夫 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP28011594A priority Critical patent/JP3388041B2/ja
Publication of JPH07192644A publication Critical patent/JPH07192644A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3388041B2 publication Critical patent/JP3388041B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーブラウン管用
シャドウマスクに係り、特にディスプレー用カラーブラ
ウン管に有効なカラーブラウン管用シャドウマスクおよ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラーブラウン管は、図10に
示すように、パネル1およびこのパネル1に一体に接合
されたファンネル2からなる外囲器を有し、そのパネル
1の内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からな
る蛍光体スクリーン3が形成され、この蛍光体スクリー
ン3と所定間隔離れて、その内側にシャドウマスク4が
配置されている。一方、ファンネル2のネック5内に、
3電子ビーム6を放出する電子銃7が配設されている。
そして、この電子銃7から放出される3電子ビーム6を
ファンネル2の外側に装着された偏向装置8の発生する
磁界により偏向し、シャドウマスク4を介して蛍光体ス
クリーン3を水平、垂直走査することにより、カラー画
像を表示する構造に形成されている。
【0003】上記シャドウマスク4は、3電子ビーム6
が3色蛍光体層に正しくランディングするように選別す
るためのものであり、図11に示すように、マスク本体
10とこのマスク本体10の周辺部に取付けられたマス
クフレーム11とからなる。そのマスク本体10は、多
数の電子ビーム通過孔が所定の配列ピツチで形成された
有効面を有し、シャドウマスク4は、この有効面が蛍光
体スクリーンと所定間隔離れて対向するようにパネル1
の内側に配置されている。
【0004】このようなカラーブラウン管のうち、特に
ディスプレー用カラーブラウン管については、シャドウ
マスク4の電子ビーム通過孔は円形状に形成され、これ
に対応して、蛍光体スクリーン3の3色蛍光体層は、円
形のドット状に形成されている。図12にそのシャドウ
マスクの電子ビーム通過孔の断面形状を示す。一般にシ
ャドウマスクの電子ビーム通過孔13は、蛍光体スクリ
ーンと対向する一方の面側に形成された大孔14と他方
の面側(電子銃側)に形成された小孔15が連通した傾
斜側壁をもつ連通孔からなり、その大孔14と小孔15
との連通部が実質的に電子ビーム通過孔13の孔径、形
状を決定するものとなっている。
【0005】このようなシャドウマスクを有するカラー
ブラウン管では、画面の中央に入射する電子ビーム6
は、シャドウマスク4の中央の電子ビーム通過孔13を
垂直に横切るが、画面の周辺部になるにしたがって、電
子ビーム6は、シャドウマスク4の周辺部の電子ビーム
通過孔13を斜めに横切るようになる。
【0006】この電子ビーム通過孔13を横切る電子ビ
ーム6がその側壁に衝突して蛍光体スクリーン方向に反
射することのないように、電子ビーム通過孔13は、図
11に点A0 で示したシャドウマスク4の中央では、図
13(a)および(b)に示すように、大孔14と小孔
15とが同軸であるが、図11に点AH で示した水平軸
(H軸)上の周辺部では、図13(c)および(d)に
示すように、小孔15に対して大孔14が水平方向の外
側に偏心している。また図11に点AV で示した垂直軸
(V軸)上の周辺部では、図13(e)に示すように、
小孔15に対して大孔14が垂直方向の外側に、また図
11に点AD で示した対角軸(D軸)上の周辺部では、
図13(f)に示すように、小孔15に対して大孔14
が対角方向の外側に偏心している。つまり、シャドウマ
スクの電子ビーム通過孔は、電子ビームが電子ビーム通
過孔の側壁に衝突して蛍光体スクリーン方向に反射する
ことのないように、小孔15に対して大孔14が電子ビ
ームの偏向方向に偏心している。
【0007】ところで、ディスプレー用カラーブラウン
管については、近年、高精細化、高輝度化、フラット化
などにより、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を横切
る電子ビームの角度が一段と大きくなり、それにともな
い、小孔に対する大孔のより大きな偏心、あるいは大孔
をより大きくする必要が生じている。
【0008】しかしシャドウマスクの電子ビーム通過孔
は、フォトエッチング法により形成され、エッチング
は、板状部材の板厚方向に大きく進行するため、小孔に
対する大孔の偏心量が大きくなると、図14に示すよう
に、実質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を決定する
大孔14と小孔15の連通部16が円形とならず、また
連通部の形状が安定せず、孔形状不良が多発するように
なる。また図15に示すように、大孔14を大きくする
と、隣接電子ビーム通過孔の大孔14間の間隔bが狭く
なり、シャドウマスクの機械的強度が低下する。その結
果、変形や、耐衝撃、耐振動特性が劣化し、実用に耐え
られなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにカラーブ
ラウン管においては、画面の中央に入射する電子ビーム
は、シャドウマスクの中央の電子ビーム通過孔を垂直に
横切るが、画面の周辺部に近づくにしたがって電子ビー
ムは、周辺部の電子ビーム通過孔を斜めに横切るように
なる。そのため、シャドウマスクの電子ビーム通過孔
は、電子ビームがその側壁に衝突して蛍光体スクリーン
方向に反射することのないように、シャドウマスクの中
央では、一方の面側の大孔と他方の面側の小孔とが同軸
に形成されているが、周辺部に近づくにしたがって、小
孔に対して大孔偏向方向の外側に大きく偏心させてい
る。この小孔に対する大孔の偏心は、特に近年、高精細
化、高輝度化、フラット化したディスプレー用カラーブ
ラウン管では、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を横
切る電子ビームの角度がさらに大きくなるため、それに
ともない、小孔に対する大孔のより大きな偏心、あるい
は大孔をより大きくする必要が生じている。
【0010】しかし小孔に対する大孔の偏心量が大きく
なると、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を形成する
エッチングが板状部材の板厚方向に大きく進行するた
、実質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を決定する
大孔と小孔との連通部が円形とならず、また連通部の形
状が安定せず、孔形状不良が多発するようになる。また
大孔を大きくすると、隣接電子ビーム通過孔の大孔間の
間隔が狭くなり、シャドウマスクの機械的強度が低下し
て、実用に耐えられなくなるなどの問題が生ずる。
【0011】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、実質的に電子ビーム通過孔の形状
を決定する大孔と小孔との連通部が円形をなし、かつ電
子ビーム通過孔を斜めに横切る電子ビームが電子ビーム
通過孔の側壁に衝突せず、しかも十分に機械的強度を保
持するシャドウマスクを得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】板状部材に所定の配列ピ
ッチで形成された多数の電子ビーム通過孔が板状部材の
一方の面側に形成された大孔と他方の面側に形成された
小孔とからなるカラーブラウン管用シャドウマスクにお
いて、電子ビーム通過孔を、大孔がシャドウマスクの中
央から周辺に近づくにしたがって電子ビームの偏向方向
を長径としかつこの長径が電子ビームの偏向角にしたが
って大きくなるピーナッツ形状またはだるま形状をな
し、小孔が円形状をなし、この小孔の中心が大孔の長軸
上に位置する形状とした。
【0013】また、板状部材に所定の配列ピッチで形成
された多数の電子ビーム通過孔が板状部材の一方の面側
に形成された大孔と他方の面側に形成された小孔とから
なるカラーブラウン管用シャドウマスクにおいて、電子
ビーム通過孔は、大孔がシャドウマスクの中央から周辺
に近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を長径とし
かつこの長径が電子ビームの偏向角にしたがって大きく
なる小判形状をなす重なり合った少なくとも2つの円形
孔からなり、この電子ビーム通過孔の小孔が2つの円形
孔のうちシャドウマスクの中央側に位置する円形孔の大
孔と同軸に形成した。
【0014】また、板状部材の両面に感光膜を塗布形成
し、この両面の感光膜をそれぞれ大孔用パターンの形成
された第1フォトマスクおよび小孔用パターンの形成さ
れた第2フォトマスクを介して露光し現像して両面の感
光膜にそれぞれ各フォトマスクのパターンに対応するパ
ターンからなるレジスト膜を形成し、このレジスト膜の
形成された板状部材を両面からエッチングしてこの板状
部材の一方の面側に大孔、他方の面側に小孔を形成して
電子ビーム通過孔を形成するカラーブラウン管用シャド
ウマスクの製造方法において、第1フォトマスクの大孔
用パターンを、電子ビームの偏向方向に電子ビームの偏
向角に対応する間隔だけ円形ドットの中心位置をずらし
て2度打ちし、互いの円形ドットが部分的に重なり合う
かまたは離間したパターンとし、第2フォトマスクの小
孔用パターンを円形とし、これら第1、第2フォトマス
クを用いて板状部材に電子ビーム通過孔を形成するよう
にした。
【0015】また、そのカラーブラウン管用シャドウマ
スクの製造方法において、第1フォトマスクの大孔用パ
ターンを、電子ビームの偏向方向に電子ビームの偏向角
に対応する間隔だけ円形ドットの中心位置をずらして2
度打ちしてピーナッツ形状に形成した。
【0016】さらに、第1フォトマスクの大孔用パター
ンを、電子ビームの偏向方向に電子ビームの偏向角に対
応する間隔だけ相対的に径大な円形ドットと相対的に径
小の円形ドットとを離間して2度打ちしてだるま形状に
形成した。
【0017】さらにまた、第2フォトマスクの小孔用パ
ターンを、第1フォトマスクの大孔用パターンの2度打
ちされる円形ドットのうち、第1フォトマスクの中央側
の円形ドットと同軸の円形に形成した。
【0018】
【作用】上記形状に電子ビーム通過孔を形成すると、実
質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を決定する大孔と
小孔との連通部を円形とし、かつ電子ビーム通過孔を斜
めに横切る電子ビームが電子ビーム通過孔の側壁に衝突
して生ずる蛍光体スクリーン方向への反射を防止し、し
かも隣接電子ビーム通過孔の大孔間の間隔を狭くするこ
とがなく、したがってシャドウマスクの機械的強度の低
下を防止することができる。
【0019】また、上記方法により電子ビーム通過孔を
形成すると、実質的に電子ビーム通過孔の孔径、形状を
決定する大孔と小孔との連通部を円形とし、かつ電子ビ
ーム通過孔を斜めに横切る電子ビームが電子ビーム通過
孔の側壁に衝突して生ずる蛍光体スクリーン方向への反
射を防止し、しかも隣接電子ビーム通過孔の大孔との間
隔を狭くすることなく、十分な機械的強度をもつシャド
ウマスクを安定に製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0021】図1にその一実施例であるカラーブラウン
管用シャドウマスクを示す。このシャドウマスクは、マ
スク本体20とこのマスク本体20の周辺部に形成され
たスカート部に取付けられたマスクフレーム21とから
なり、マスク本体20の蛍光体スクリーンと対向する有
効面22に、多数の電子ビーム通過孔が所定の配列ピッ
チで形成されている。
【0022】上記各電子ビーム通過孔は、蛍光体スクリ
ーンと対向する一方の面側に形成された大孔と他方の面
側に形成された小孔が連通した連通孔からなる。特にこ
の例のシャドウマスクにおいては、図2に示すように、
小孔24は、有効面の全面にわたり円形状である。一
方、大孔25は、有効面上の位置によって異なり、シャ
ドウマスクの中央では円形状であるが、中央から周辺に
近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を長径とし、
この長径が電子ビームの偏向角にしたがって大きくなる
ピーナッツ形状をなす。そして小孔24の中心軸がこの
大孔25の長軸上に位置する形状に形成されている。特
に図示例では、小孔24の中心軸がピーナッツ形状をな
す大孔25の偏向方向内側、すなわちシャドウマスクの
中央側の円形孔の中心軸と一致する位置に形成されてい
る。
【0023】すなわち、図2(a)および(b)に示し
たように、大孔25は、図1に点A0 で示したマスク本
体20の中央では、その中心軸Cl が小孔24の中心軸
Csと一致した円形状であるが、水平軸(H軸)上で
は、水平方向周辺に近づくにしたがって水平方向を長径
とし、その長径が電子ビームの水平偏向の偏向角にした
がって大きくなり、図1に点AH で示したマスク本体2
0の水平軸上の周辺部の電子ビーム通過孔について図2
(c)および(d)に示したように、2つのほぼ同一大
きさの円形孔が水平方向にずれたピーナッツ形状をな
す。そして小孔24は、その中心軸Cs が大孔25の偏
向方向内側の円形孔の中心軸と一致する位置に形成さ
れ、この小孔24の中心軸Cs に対して大孔25の中心
軸Cl は、水平方向すなわち大孔25の長径方向にずれ
ている。
【0024】また垂直軸(V軸)上では、垂直方向周辺
に近づくにしたがって垂直方向を長径とし、その長径が
電子ビームの垂直偏向の偏向角にしたがって大きくな
り、図1に点AV で示したマスク本体20の垂直軸の周
辺部の電子ビーム通過孔については、図2(e)に示し
たように、2つのほぼ同一大きさの円形孔が垂直方向に
ずれたピーナッツ形状をなす。そして上記水平軸上の場
合と同様に、小孔24は、その中心軸が大孔25の偏向
方向内側の円形孔の中心軸と一致する位置に形成され、
この小孔24の中心軸に対して大孔25の中心軸は、垂
直方向すなわち大孔25の長径方向にずれている。
【0025】また対角軸(D軸)上では、同様に対角方
向周辺に近づくにしたがって対角方向を長径とし、その
長径が電子ビームの水平、垂直偏向の偏向角にしたがっ
て大きくなり、図1に点AD で示したマスク本体20の
対角軸の周辺部の電子ビーム通過孔については、図2
(f)に示したように、2つのほぼ同一大きさの円形孔
が対角方向にずれたピーナッツ形状をなす。そして小孔
24は、その中心軸が大孔25の偏向方向内側の円形孔
の中心軸と一致する位置に形成され、この小孔24の中
心軸に対して大孔25の中心軸は、対角方向すなわち大
孔25の長径方向にずれている。
【0026】このようなシャドウマスクの電子ビーム通
過孔は、従来のシャドウマスクと同様にフォトエッチン
グ法により形成される。
【0027】すなわち、図3(a)に示すように、金属
板からなる板状部材27の両面に感光剤を塗布し乾燥し
て感光膜28を形成する。つぎに同(b)に示すよう
に、その両面の感光膜28に後述する大孔用パターンお
よび小孔用パターンの形成された第1、第2フォトマス
ク29a ,29b からなる一対のネガ原版を密着して露
光し、両面の感光膜28に各フォトマスク29a ,29
b のパターンを焼付ける。つぎに上記両面の感光膜28
を温水で現像して未感光部を除去し、同(c)に示すよ
うに、板状部材27の両面に各フォトマスクのパターン
に対応して、電子ビーム通過孔形成部分を露出部とする
レジスト膜30a ,30b を形成する。その後、このレ
ジスト膜30a ,30b の形成された板状部材27のレ
ジスト膜30a の形成された一方の面に保護フィルム
(図示せず)を貼着して、レジスト膜30b の形成され
た他方の面をエッチングし、同(d)に示すように、他
方の面に小孔24を形成する。つぎにこの小孔24の形
成された他方の面に腐蝕防止剤(図示せず)を塗布し、
さらに上記一方の面に貼着されている保護フィルムを剥
離して、この一方の面をエッチングし、同(e)に示す
ように、一方の面に上記小孔24に連通する大孔25を
形成する。その後、板状部材27の両面に残存するレジ
スト膜30a ,30b を剥離して、平坦なフラットマス
クを得る。
【0028】マスク本体は、その後、この平坦なフラッ
トマスクを所定形状にプレス成形することにより製造さ
れる。
【0029】なお、上記製造方法は、板状部材を片面づ
つエッチングするいわゆる2段エッチング法であるが、
このシャドウマスクは、板状部材の両面を同時にエッチ
ングする同時エッチング法でも製造することができる。
【0030】つぎに、上記一対のネガ原版の第1、第2
フォトマスク29a ,29b の製作法について説明す
る。
【0031】この一対のネガ原版の各フォトマスク29
a ,29b は、それぞれフォトプロッターにより製作さ
れる。その第2フォトマスク29b の小孔用パターンに
ついては、従来のフォトマスクの小孔用パターンと同様
に、シャドウマスクのデザインに応じてサイドエッチン
グ量を加味した大きさの小孔用円形ドットを所定ピッチ
でプロットすることにより製作される。
【0032】第1フォトマスク29aについては、同じ
くサイドエッチング量を加味した大きさの大孔用円形
ットを2度プロット(重ね打ち)することにより製作さ
れる。すなわち、図4(a)に示すように、第1フォト
マスクの中央の大孔用パターン32aは、小孔用フォト
マスクの中央の小孔用パターン32bと一致する位置に
大孔用円形ドットを1度プロットすることにより得られ
るが、中央以外の大孔用パターンについては、小孔用フ
ォトマスクの小孔用円形パターンと一致する位置に、第
1ドットをプロットし、ついで電子ビームの偏向方向に
電子ビームの偏向角にしたがって所定量ずらして第2ド
ットを重ね打ちすることにより製作される。図4
(b)、(c)、(d)は、それぞれ図2(c)、
(e)、(f)に示した水平軸、垂直軸、対角軸上周辺
部の電子ビーム通過孔に対応するパターンを示したもの
である。これら大孔用パターン32aは、電子ビームの
偏向方向を長径とするピーナッツ形状に形成され、その
大孔用パターン32aの2個の円形ドットの中心を通る
長径の方向および長さは、プロットする位置により異な
っている。
【0033】なお、図4では、大孔用パターン32a と
小孔用パターン32b とが1つの図面に描かれている
が、これは、パターンの相対位置を示したものであり、
実際は、別々に形成されている。
【0034】上記第1フォトマスクの製作については、
プロットする円形ドットの径Dxy、第1ドットの中心
と第2ドットの中心とのずれ量Δxyは、それぞれ第1
ドットをプロットする位置座標(マスク本体の電子ビー
ム通過孔の位置座標)x,yによって変化し、 Dxy=D0 −A・f(x,y) Δxy=Δ00+B・g(x,y) で表されるものとなっている。ただし、D0はフォトマ
スクの中央の大孔用ドットの径、Δ00はフォトマスクの
中央での第1ドットと第2ドットとのずれ量であり、こ
の例のフォトマスクでは、 Δ00=0 g(x,y)=g(0,0)=0 である。
【0035】一具体例として、図4(a)乃至(d)に
示したように、小孔用フォトマスクの小孔用ドットの径
dsを、 ds=90μm とし、大孔用フォトマスクの中央における大孔用ドット
の径dclを、 dcl=160μm とし、水平軸周辺における大孔用ドットの長径(水平方
向径)および短径(垂直方向径)dHl、dHs、垂直軸周
辺における長径(垂直方向径)および短径(水平方向
径)dVl、dVs、対角軸周辺における長径(対角方向
径)および短径dDl、dDsを、それぞれ dHl=170μm dHs=115μm dVl=170μm dVs=125μm dDl=170μm dDs=110μm とした場合、図2(a)乃至(f)に示したマスク本体
の中央の大孔径をDc、水平軸上の周辺部における大孔
の長径(水平方向径)および短径(垂直方向径)DHl、
DHs、垂直軸上の周辺部における長径(垂直方向径)お
よび短径(水平方向径)DVl、DVs、対角軸上の周辺部
における長径(対角方向径)および短径DDl、DDsが、
それぞれ Dc=250μm DHl=260μm DHs=205μm DVl=250μm DVs=210μm DDl=260μm DDs=205μm となり、実質的に電子ビーム通過孔の孔形状を決定する
大孔と小孔との連通部の孔径が有効面全面にわたり直径
125μmの円形であるシャドウマスクを製造すること
ができた。
【0036】ところで、上記のようにシャドウマスクの
電子ビーム通過孔を、シャドウマスクの中央から周辺に
近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を長径とし、
かつその長径が電子ビームの偏向角にしたがって大きく
なるピーナッツ形状の大孔25とこの大孔25の長径上
に中心が位置する小孔24とで構成すると、実質的に電
子ビーム通過孔の孔形状を決定する大孔25と小孔24
との連通部の孔形状を円形とし、かつ偏向により電子ビ
ーム通過孔を斜めに横切る電子ビームの電子ビーム通過
孔側壁への衝突をなくすことができる。また図5に示す
ように、マスク本体の周辺部での大孔25の短径方向に
隣接する大孔25間の間隔bを、図15に示した従来の
シャドウマスクでの間隔bにくらべて大きくすることが
でき、シャドウマスクの機械的強度を十分な大きさにす
ることができる。
【0037】すなわち、このシャドウマスクを所定形状
に成形し、カラーブラウン管に組込んで評価した結果、
成形工程での成形性、成形品位がともに良好であり、カ
ラーブラウン管組立工程での変形がなく、画面全面にわ
たり変形による色純度の劣化をおこさないカラーブラウ
ン管とすることができた。またカラーブラウン管に加わ
る衝撃や振動に対しても変形せず、良好な画像品位を保
持することができた。さらに画面周辺部においても、電
子ビーム通過孔側壁での反射による画面品位の劣化がお
こらないカラーブラウン管とすることができた。
【0038】また、板状部材の両面に形成した感光膜を
露光するとき、電子ビームの偏向方向に電子ビームの偏
向角にしたがって円形ドットをずらして2度重ね打ちし
て大孔用パターンをピーナッツ形状とした第1フォトマ
スク29a と小孔用パターンを円形とした第2フォトマ
スク29b を用いると、実質的に電子ビーム通過孔の孔
形状を決定する大孔と小孔との連通部の孔形状を円形と
し、かつ電子ビーム通過孔を斜めに横切る電子ビームが
電子ビーム通過孔の側壁に衝突して生ずる蛍光体スクリ
ーン方向への反射を防止し、しかも隣接電子ビーム通過
孔の大孔25間の間隔bを広くでき、十分な機械的強度
をもつシャドウマスクを容易かつ安定に製造することが
できるなどの効果が得られる。
【0039】なお、上記実施例では、シャドウマスクの
大孔をピーナッツ形状としたが、この大孔の形状は、大
孔用フォトマスクの2個のドットのずれ量が小さい場合
やシャドウマスクを製作するときのエッチング量が多い
ときは、小判形状となる。
【0040】また、上記実施例では、蛍光体スクリーン
と対向する一方の面側の大孔を電子ビームの偏向方向に
ずれた2つのほぼ同一大きさの円形孔で構成したが、図
6に異なる大きさの円形孔で構成した大孔形状を示す。
すなわち、この例のシャドウマスクの電子ビーム通過孔
は、一方の面側の大孔25を相対的に径大な円形孔34
とこの円形孔34に対して電子ビームの偏向方向外側に
ずれた相対的に径小の円形孔35とからなるだるま形状
とし、この大孔25の長軸上に他方の面側の小孔24が
位置する形状に形成したものである。特に図示例では、
小孔24の中心軸が大孔25の径大な円形孔34の中心
軸と一致する位置に形成されている。
【0041】このシャドウマスクの電子ビーム通過孔
も、図6(a)および(b)に示したように、大孔25
は、マスク本体の中央では、その中心軸Clが小孔24
の中心軸Csと一致した円形状であるが、水平軸上で
は、水平方向周辺に近づくにしたがって水平方向を長径
とし、その長径が電子ビームの水平偏向の偏向角にした
がって大きくなり、マスク本体の水平軸上の周辺部の電
子ビーム通過孔については、図6(c)および(d)に
示したように、相対的に径大な円形孔34に対して相対
的に径小な円形孔35が水平方向にずれただるま形状を
なす。そして小孔24は、その中心軸Csが大孔25の
偏向方向内側の相対的に径大な円形孔34の中心軸と一
致する位置に形成され、この小孔24の中心軸Csに対
して大孔25の中心軸Clは、水平方向すなわちこの大
孔25の長径方向にずれている。
【0042】また垂直軸上では、垂直方向周辺に近づく
にしたがって垂直方向を長径とし、その長径が電子ビー
ムの垂直偏向の偏向角にしたがって大きくなり、マスク
本体の垂直軸の周辺部の電子ビーム通過孔については、
図6(e)に示したように、相対的に径大な円形孔34
に対して相対的に径小な円形孔35が垂直方向にずれ
だるま形状をなす。そして上記水平軸上の場合と同様
に、小孔24は、その中心軸が大孔25の偏向方向内側
の相対的に径大な円形孔34の中心軸と一致する位置に
形成され、この小孔24の中心軸に対して大孔25の中
心軸は、垂直方向すなわち大孔25の長径方向にずれて
いる。
【0043】また対角軸上では、同様に対角方向周辺に
近づくにしたがって対角方向を長径とし、その長径が電
子ビームの水平、垂直偏向の偏向角にしたがって大きく
なり、マスク本体の対角軸の周辺部の電子ビーム通過孔
については、図6(f)に示したように、相対的に径大
な円形孔34に対して相対的に径小な円形孔35が対角
方向にずれただるま形状をなす。そして小孔24は、そ
の中心軸が大孔25の偏向方向内側の相対的に径大な円
形孔34の中心軸と一致する位置に形成され、この小孔
24の中心軸に対して大孔25の中心軸は、対角方向す
なわち大孔25の長径方向にずれている。
【0044】このようなシャドウマスクの電子ビーム通
過孔は、前記実施例のシャドウマスクと同様にフォトエ
ッチング法により、板状部材の一方の面に形成される大
孔25に対応する大孔用パターンの形成された第1フォ
トマスク、および板状部材の他方の面に形成される小孔
24に対応する小孔用パターンの形成された第2フォト
マスクを用いて形成される。
【0045】そのフォトマスクは、第2フォトマスクに
ついては、従来のフォトマスクの小孔用パターンと同様
に、シャドウマスクのデザインに応じてサイドエッチン
グ量を加味した大きさの小孔用円形ドットを所定ピッチ
でプロットすることにより製作される。第1フォトマス
クについては、同じくサイドエッチング量を加味した大
きさの相対的に径大な円形ドットと相対的に径小の円形
ドットを重ね打ちすることにより製作される。
【0046】すなわち、図7(a)に示すように、第1
フォトマスクの中央の大孔用パターン32aは、小孔用
フォトマスクの中央の小孔用パターンと一致する位置に
相対的に径大な円形ドット36aを1度プロットするこ
とにより得られるが、中央以外の大孔用パターンについ
ては、小孔用フォトマスクの小孔用円形パターンと一致
する位置に、相対的に径大な円形ドット36a(第1ド
ット)をプロットし、ついで電子ビームの偏向方向に電
子ビームの偏向角に対応した間隔だけずらして相対的に
径小の円形ドット36b(第2ドット)を重ね打ちする
ことにより製作される。図7(b)、(c)、(d)
は、それぞれ図6(c)、(e)、(f)に示した水平
軸、垂直軸、対角軸上周辺部の電子ビーム通過孔に対応
するパターンを示したものである。これら大孔用パター
ン32aは、電子ビームの偏向方向に大小2個の円形ド
ット36a,36bが離間して形成され、その大孔用パ
ターン32aの2個の円形ドット36a,36bの中心
を通る長径は、プロットする位置により異なる。また円
形ドット36aの中心は、図示しない小孔用円形パター
ンの円形ドットの中心と一致する位置となっている。
【0047】なお、この相対的に径大な円形ドット36
aに対する相対的に径小の円形ドット36bのずれ量お
よび角度は、図8に示すように、径大な円形ドット36
aと径小の円形ドット36bとの間隔Lを偏向角に応じ
て調整し、かつ径大な円形ドット36aを中心にして径
小の円形ドット36bを電子ビームの偏向方向と一致す
角度だけ回転することにより得られる。
【0048】ところで、上記のようにシャドウマスクの
電子ビーム通過孔を、シャドウマスクの中央から周辺に
近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を長径とし、
かつその長径が電子ビームの偏向角にしたがって大きく
なるだるま形状の大孔25とこの大孔25の長径上に中
心が位置する小孔24とで構成すると、前記実施例より
も、実質的に電子ビーム通過孔の孔形状を決定する大孔
25と小孔24との連通部を良好な円形にすることがで
き、かつ偏向により電子ビーム通過孔を斜めに横切る電
子ビームの電子ビーム通過孔側壁への衝突を有効になく
すことができる。しかも図9に示すように、マスク本体
の周辺部での大孔25の隣接する大孔25間の間隔も、
相対的に径小の円形孔35間の間隔cが、図5に示した
前記実施例のシャドウマスクでの間隔bにくらべて大き
くすることができ、シャドウマスクの機械的強度をより
大きくすることができる。その結果、シャドウマスクの
変形による色純度の劣化をおこさず、また衝撃や振動に
対しても変形せず、良好な画像品位を保持するカラーブ
ラウン管とすることができる。
【0049】
【発明の効果】板状部材の一方の面側に形成された大孔
と他方の面側に形成された小孔とからなる電子ビーム通
過孔を、大孔がシャドウマスクの中央から周辺に近づく
にしたがって電子ビームの偏向方向を長径としこの長径
が電子ビームの偏向角にしたがって大きくなるピーナッ
ツ形状または小判形状またはだるま形状をなし、小孔が
円形状をなし、この小孔の中心が大孔の長軸上に位置す
る形状に形成すると、実質的に電子ビーム通過孔の孔形
状を決定する大孔と小孔との連通部を円形とすることが
でき、また電子ビーム通過孔を斜めに横切る電子ビーム
が電子ビーム通過孔の側壁に衝突して生ずる蛍光体スク
リーン方向への反射を防止でき、かつ隣接電子ビーム通
過孔の大孔との間隔を広くすることができ、したがって
シャドウマスクの機械的強度の低下を防止することがで
きる。
【0050】また、シャドウマスクを製作するとき、電
子ビームの偏向方向に電子ビームの偏向角にしたがって
ほぼ同一大きさの円形ドットをずらして2度重ね打ちし
て大孔用パターンを、ピーナッツ形状とするか、あるい
は相対的に径大なドットと相対的に径小のドットとをず
らして2度打ちして大孔用パターンをだるま形状とした
第1フォトマスクと小孔用パターンを円形とした第2フ
ォトマスクを用いて板状部材に電子ビーム通過孔を形成
すると、実質的に電子ビーム通過孔の孔形状を決定する
大孔と小孔との連通部を円形とし、電子ビーム通過孔を
斜めに横切る電子ビームが電子ビーム通過孔の側壁に衝
突して生ずる蛍光体スクリーン方向への反射を防止し、
かつ隣接電子ビーム通過孔の大孔との間隔を広くするこ
とができ、十分な機械的強度をもつシャドウマスクを安
定に製造することができる。
【0051】特に大孔用パターンをだるま形状とした第
1フォトマスクと小孔用パターンを円形とした第2フォ
トマスクを用いると、大孔と小孔との連通部が良好な円
形となり、かつ十分な機械的強度をもつシャドウマスク
を極めて安定に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシャドウマスクを説明するための平
面図である。
【図2】図2(a)はその電子ビーム通過孔の一方の面
側の大孔がピーナッツ形状をなすマスク本体の中央の電
子ビーム通過孔を示す平面図、図2(b)はその断面
図、図2(c)は水平軸上の周辺部における電子ビーム
通過孔を示す平面図、図2(d)はその断面図、図2
(e)は垂直軸上の周辺部における電子ビーム通過孔を
示す平面図、図2(f)は対角軸上の周辺部における電
子ビーム通過孔を示す平面図である。
【図3】図3(a)乃至(e)はそれぞれ上記シャドウ
マスクの製造方法を説明するための図である。
【図4】図4(a)はマスク本体の製造に用いられるフ
ォトマスクの中央のパターンを示す図、図4(b)は水
平軸上の周辺部のパターンを示す図、図4(c)は垂直
軸上の周辺部のパターンを示す図、図4(d)は対角軸
上の周辺部のパターンを示す図である。
【図5】上記大孔がピーナッツ形状をなすシャドウマス
クの電子ビーム通過孔の間隔を説明するための図であ
る。
【図6】図6(a)はシャドウマスクの電子ビーム通過
孔の一方の面側の大孔がだるま形状をなすマスク本体の
中央の電子ビーム通過孔を示す平面図、図6(b)はそ
の断面図、図6(c)は水平軸上の周辺部における電子
ビーム通過孔を示す平面図、図6(d)はその断面図、
図6(e)は垂直軸上の周辺部における電子ビーム通過
孔を示す平面図、図6(f)は対角軸上の周辺部におけ
る電子ビーム通過孔を示す平面図である。
【図7】図6に示したシャドウマスクの電子ビーム通過
孔を形成するための大孔用パターンを示し、図7(a)
はそのマスク本体の製造に用いられるフォトマスクの中
央のパターンを示す図、図7(b)は水平軸上の周辺部
のパターンを示す図、図7(c)は垂直軸上の周辺部の
パターンを示す図、図7(d)は対角軸上の周辺部のパ
ターンを示す図である。
【図8】上記フォトマスクの製作方法を説明するための
図である。
【図9】上記大孔がだるま形状をなすシャドウマスクの
電子ビーム通過孔の間隔を説明するための図である。
【図10】カラーブラウン管の構成を示す図である。
【図11】図11(a)はそのシャドウマスクの構成を
示す平面図、図11(b)はその断面図である。
【図12】その電子ビーム通過孔の基本形状を示す断面
図である。
【図13】図13(a)は従来のシャドウマスクのマス
ク本体の中央の電子ビーム通過孔を示す平面図、図13
(b)はその断面図、図13(c)は水平軸上の周辺部
における電子ビーム通過孔を示す平面図、図13(d)
はその断面図、図13(e)は垂直軸上の周辺部におけ
る電子ビーム通過孔を示す平面図、図13(f)は対角
軸上の周辺部における電子ビーム通過孔を示す平面図で
ある。
【図14】上記従来のシャドウマスクの電子ビーム通過
孔の大孔と小孔との連通部の形状を示す図である。
【図15】上記従来のシャドウマスクの電子ビーム通過
孔の間隔を説明するための図である。
【符号の説明】
20…マスク本体 22…有効面 24…小孔 25…大孔 27…板状部材 28…感光膜 29a …第1フォトマスク 29b …第2フォトマスク 30a ,30b …レジスト膜 32a …大孔用パターン 32b …小孔用パターン 34…相対的に径大な円形孔 35…相対的に径小な円形孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−10335(JP,A) 特公 昭55−2697(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/07 H01J 9/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状部材に所定の配列ピッチで形成され
    た多数の電子ビーム通過孔が上記板状部材の一方の面側
    に形成された大孔と他方の面側に形成された小孔とから
    なるカラーブラウン管用シャドウマスクにおいて、 上記電子ビーム通過孔は、大孔がシャドウマスクの中央
    から周辺に近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を
    長径としかつこの長径が電子ビームの偏向角にしたがっ
    て大きくなるピーナッツ形状またはだるま形状をなし、
    上記小孔が円形状をなし、この小孔の中心が上記大孔の
    長軸上に位置する形状に形成されていることを特徴とす
    るカラーブラウン管用シャドウマスク。
  2. 【請求項2】 板状部材に所定の配列ピッチで形成され
    た多数の電子ビーム通過孔が上記板状部材の一方の面側
    に形成された大孔と他方の面側に形成された小孔とから
    なるカラーブラウン管用シャドウマスクにおいて、上記電子ビーム通過孔は、大孔がシャドウマスクの中央
    から周辺に近づくにしたがって電子ビームの偏向方向を
    長径としかつこの長径が電子ビームの偏向角にしたがっ
    て大きくなる小判形状をなす 重なり合った少なくとも2
    つの円形孔からなり、この電子ビーム通過孔の小孔が上
    記2つの円形孔のうちシャドウマスクの中央側に位置す
    る円形孔の大孔と同軸に形成されていることを特徴とす
    るカラーブラウン管用シャドウマスク。
  3. 【請求項3】 板状部材の両面に感光膜を塗布形成し、
    この両面の感光膜をそれぞれ大孔用パターンの形成され
    た第1フォトマスクおよび小孔用パターンの形成された
    第2フォトマスクを介して露光し現像して上記両面の感
    光膜にそれぞれ上記各フォトマスクのパターンに対応す
    るパターンからなるレジスト膜を形成し、このレジスト
    膜の形成された板状部材を両面からエッチングしてこの
    板状部材の一方の面側に大孔、他方の面側に小孔を形成
    して電子ビーム通過孔を形成するカラーブラウン管用シ
    ャドウマスクの製造方法において、 上記第1フォトマスクの大孔用パターンを、電子ビーム
    の偏向方向に電子ビームの偏向角に対応する間隔だけ円
    形ドットの中心位置をずらして2度打ちし、互いの円形
    ドットが部分的に重なり合うかまたは離間したパターン
    とし、上記第2フォトマスクの小孔用パターンを円形と
    し、これら第1、第2フォトマスクを用いて上記板状部
    材に上記電子ビーム通過孔を形成することを特徴とする
    カラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のカラーブラウン管用シャ
    ドウマスクの製造方法において、 第1フォトマスクの大孔用パターンを、電子ビームの偏
    向方向に電子ビームの偏向角に対応する間隔だけ円形ド
    ットの中心位置をずらして2度打ちしてピーナッツ形状
    に形成することを特徴とするカラーブラウン管用シャド
    ウマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のカラーブラウン管用シャ
    ドウマスクの製造方法において、 第1フォトマスクの大孔用パターンを、電子ビームの偏
    向方向に電子ビームの偏向角に対応する間隔だけ相対的
    に径大な円形ドットと相対的に径小の円形ドットとを離
    間して2度打ちしてだるま形状に形成することを特徴と
    するカラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし請求項5のいずれかに記
    載のカラーブラウン管用シャドウマスクの製造方法にお
    いて、 第2フォトマスクの小孔用パターンを、第1フォトマス
    クの大孔用パターンの2度打ちされる円形ドットのう
    ち、上記第1フォトマスクの中央側の円形ドットと同軸
    の円形に形成することを特徴とするカラーブラウン管用
    シャドウマスクの製造方法。
JP28011594A 1993-11-16 1994-11-15 カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3388041B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28011594A JP3388041B2 (ja) 1993-11-16 1994-11-15 カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28542493 1993-11-16
JP5-285424 1993-11-16
JP28011594A JP3388041B2 (ja) 1993-11-16 1994-11-15 カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07192644A JPH07192644A (ja) 1995-07-28
JP3388041B2 true JP3388041B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=26553627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28011594A Expired - Fee Related JP3388041B2 (ja) 1993-11-16 1994-11-15 カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3388041B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001196003A (ja) * 2000-01-11 2001-07-19 Hitachi Ltd カラー陰極線管
KR100505095B1 (ko) * 2002-05-31 2005-08-03 엘지.필립스 디스플레이 주식회사 컬러 음극선관의 새도우 마스크
KR100869101B1 (ko) * 2003-01-22 2008-11-17 삼성에스디아이 주식회사 칼라 음극선관용 섀도우 마스크

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07192644A (ja) 1995-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0487106B1 (en) Shadow mask for color cathode ray tube
JP3961037B2 (ja) 解像度の強化されたシャドーマスクを有する表示装置及びその製造方法
JPH07320652A (ja) カラー受像管及びシャドウマスクの製造方法
JP3388041B2 (ja) カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法
JP2684128B2 (ja) カラー映像管
US5635320A (en) Color cathode ray tube and method manufacturing the same
US4429028A (en) Color picture tube having improved slit type shadow mask and method of making same
JP3184579B2 (ja) シャドウマスク、シャドウマスク焼付け用原版およびその製造方法
JPH09231914A (ja) カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造に用いられるフォトマスク
KR20020091804A (ko) 개선된 색순도를 갖는 컬러 음극선관
US7301267B2 (en) Shadow mask having a slot structure that permits electron beams to enter at increased angles
JPS6367308B2 (ja)
JP3510679B2 (ja) カラー陰極線管
KR20020004855A (ko) 칼라음극선관
US20060279194A1 (en) Color cathode-ray tube
JP3474271B2 (ja) カラーブラウン管用シャドウマスクおよびその製造方法
JPH11283525A (ja) カラー受像管用シャドウマスク
JP2002008552A (ja) シャドウマスク及び受像管
JPH0582044A (ja) 色選択用シヤドウマスク
JPS61114439A (ja) 高精細度シヤドウマスク
JP3178943B2 (ja) 受像管装置
JPH02126536A (ja) カラー受像管用シヤドウマスク
JP2004071322A (ja) カラー陰極線管およびその製造方法
JP2002008556A (ja) カラー受像管
JPH0676754A (ja) カラーブラウン管蛍光面及びその形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees