JP3387895B2 - ポンプ装置 - Google Patents

ポンプ装置

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JP3387895B2
JP3387895B2 JP2000183533A JP2000183533A JP3387895B2 JP 3387895 B2 JP3387895 B2 JP 3387895B2 JP 2000183533 A JP2000183533 A JP 2000183533A JP 2000183533 A JP2000183533 A JP 2000183533A JP 3387895 B2 JP3387895 B2 JP 3387895B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動流体の給排切
換機構に特徴を有するポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示されるように、ポンプ轂体11の
左右両側部にポンプ室12を左右に相対して形成し、これ
らの左右のポンプ室12を左右の吸込側逆止弁13を介して
共通の吸込口14に連通させるとともに、左右の吐出側逆
止弁15を介して共通の吐出口16に連通させ、また、左右
のポンプ室12の内側にダイアフラム17にて区画形成した
作動空気の空気室18をそれぞれ設け、さらに、両側のダ
イアフラム17の中央部間に作動ロッド19の両端を止着
し、左右の空気室18に対する給気および排気を、作動空
気の給排切換機構21により作動ロッド19の往復運動に関
連してそれぞれ交互に行い、左右のポンプ室12の吸入吐
出作用を交互に繰返すポンプ装置がある。
【0003】上記作動空気の給排切換機構21は、ポンプ
轂体11内に形成された作動空気の供給を受ける切換弁室
22において、作動ロッド19に切換作動子23が一定の軸方
向範囲内で摺動自在に遊嵌され、この切換作動子23がス
プリング24の附勢力に抗して作動ロッド19と共に移動し
て中立位置のデットポイントを超えたときに、スプリン
グ24の附勢力により反対側の切換位置に瞬時に切換わる
が、このとき、この切換作動子23の案内凹溝25内に係脱
自在に設けられた切換子26も、ポンプ轂体11の案内凹溝
27内で瞬時に摺動して切換作動し、この切換子26の凹部
28の移動により、切換弁室22と連通する空気室18を、一
方の空気室から他方の空気室へ切換えるとともに、外部
に排気される空気室18を、他方の空気室から一方の空気
室へ切換えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記切換子26は、その
背面(図面では下面)と切換作動子23との間に設けられ
たスプリング部材29により、ポンプ轂体11の案内凹溝27
に押圧されているが、切換作動子23が作動ロッド19とと
もに軸方向移動するとき、例えば、この切換作動子23が
左方へ移動するときは、その案内凹溝25の右端部が切換
子26の右端の肩部と係合するので、切換子26の左端の脚
部がポンプ轂体11の案内凹溝27から受ける摺動抵抗によ
り、切換子26は左端脚部を支点に右端肩部がスプリング
部材29に抗して浮上がるように前のめりになり、その前
のめりの無理のある姿勢のまま摺動するため、往復動作
する切換子26は、その左右両端の脚部が摺動により摩耗
しやすく、その機能が徐々に損なわれる問題がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、作動流体の給排切換機構における可動部材の摩耗
を構造的に少なくし、耐久性を向上できるポンプ装置を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】求項に記載された発
明は、ポンプ本体と、ポンプ本体内に設けられた容積可
変部材と、容積可変部材によりポンプ本体内に形成され
たポンプ室と、ポンプ室に対し容積可変部材により区画
形成された作動流体室と、作動流体室に対する作動流体
の給排を回動支軸を支点として揺動する揺動弁体により
切換える給排切換機構とを具備し、この給排切換機構
が、切換機構本体部と、切換機構本体部の内部に設けら
れ作動流体の加圧供給を受ける切換弁室と、切換弁室に
挿入され容積可変部材と一体的に往復動作する作動ロッ
ドと、作動ロッドに対し交差する方向に設けられた回動
支軸と、回動支軸に対し直角に設けられ切換弁室を作動
流体室に連通する作動流体給排口および作動流体室から
戻された作動流体を外部へ排出する作動流体排出口を有
する固定弁板と、切換弁室内で回動支軸を支点に揺動し
ながら固定弁板に対し摺動して切換弁室から作動流体室
への作動流体の供給と作動流体室から外部への作動流体
の排出とを切換える揺動弁体と、作動ロッドと揺動弁体
との間にあって作動ロッドの往復動作に連動して回動支
軸を支点に揺動する途中で揺動弁体と係合して揺動弁体
を切換作動する切換作動体と、作動ロッドの往復動作に
連動して揺動する切換作動体が中立位置を超えたときに
蓄圧された力を解放して切換作動体と係合された揺動弁
体を瞬時に切換動作させるスプリングとを具備したポン
プ装置であり、これにより、給排切換機構における揺動
弁体は、回動支軸を支点に安定した揺動運動を繰返すか
ら、揺動弁体の摩耗が構造的に少なくなり、給排切換機
構の耐久性が向上する。また、作動流体の給排切換機構
における揺動弁体を回動支軸を支点に揺動させると、こ
の回動支軸に対し直角に設けられた固定弁板と平行に揺
動弁体が揺動するから、固定弁板と摺動する揺動弁体の
摩耗が構造的に少なくなり、特に一部の偏摩耗がなくな
り、耐久性が向上する。さらに、作動ロッドの往復動作
に連動して揺動する切換作動体が中立位置を超えたとき
にスプリングに蓄圧された力を解放して、切換作動体と
係合された揺動弁体を瞬時に切換動作させることで、揺
動弁体が中立位置で運動停止するトラブルの発生を防止
する。
【0007】請求項に記載された発明は、請求項1記
載のポンプ装置における容積可変部材を、ダイアフラム
にしたものであり、これにより、容積可変部材をピスト
ンにした場合より、化学品、塗料、インク、接着剤、オ
イル、廃油、汚物、スラッジなどの圧送に適する。
【0008】請求項に記載された発明は、請求項
載のポンプ装置におけるダイアフラムが1対設けられ、
作動ロッドは1対のダイアフラム間を連結し、給排切換
機構は、1対のダイアフラムにより区画形成された1対
の作動流体室の間に配置されたものであり、これによ
り、一方のダイアフラムによる圧送材料の吸入および吐
出と、他方のダイアフラムによる圧送材料の吸入および
吐出とを交互に繰返すことにより、ポンプ作用の効率を
上げる。
【0009】請求項に記載された発明は、請求項
のいずれかに記載のポンプ装置において、少なくと
も固定弁板、揺動弁体および切換作動体が、型により成
形されたものであり、これにより、製造の容易化を図
る。
【0010】請求項に記載された発明は、請求項
載のポンプ装置において、少なくとも固定弁板、揺動弁
体および切換作動体が、焼結金属および合成樹脂のいず
れか一方により成形されたものであり、そして、固定弁
板と摺動する揺動弁体の摩耗が構造的に少ないため、こ
れらを製造容易な合成樹脂部品としても十分な耐久性が
得られるとともに、焼結金属により成形したものは、よ
り耐久性があり、使用頻度の高い場合にも精度を保て
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図1乃至図6を参照しながら説明する。
【0012】図1に示されるように、ポンプ本体31内に
容積可変部材としての1対のダイアフラム32,33が設け
られ、これらのダイアフラム32,33により、ポンプ本体
31内に1対のポンプ室34,35がそれぞれ形成されてい
る。これらのポンプ室34,35は、1対の吸込側逆止弁3
6,37を介して共通の吸込口38に連通されるとともに、
1対の吐出側逆止弁41,42を介して共通の吐出口43に連
通されている。
【0013】1対のポンプ室34,35に対し各ダイアフラ
ム32,33により1対の作動流体室44,45がそれぞれ区画
形成され、これらの作動流体室44,45を形成するチャン
バ部材46,47の間に、作動流体室44,45に対する作動流
体の給排を切換える給排切換機構50が配置されている。
作動流体は、コンプレッサなどから供給された圧搾空気
を用いる。
【0014】図2および図3により作動流体の給排切換
機構50を説明すると、切換機構本体部51の内部に、作動
流体供給孔52を経て作動流体の加圧供給を受ける切換弁
室53が設けられ、この切換弁室53に、1対のダイアフラ
ム32,33間を連結することでこれらのダイアフラム32,
33と一体的に往復動作する作動ロッド54が挿入されてい
る。
【0015】図2に示されるように、切換弁室53の開口
部は、パッキン55を介してねじ56により固定された蓋体
57により密閉され、また、図3に示されるように、作動
ロッド54を摺動自在に保持する軸受58は、その内周面お
よび外周面に嵌着されたOリング59,60により気密が保
たれている。
【0016】切換弁室53の内部では、作動ロッド54に対
し交差する方向に、ねじ付きの回動支軸61が設けられ、
この回動支軸61に対し固定弁板62が直角に設けられてい
る。この固定弁板62は、図2に示されるように切換弁室
53の底部に設けられた弁板嵌着溝63にガスケット64とと
もに嵌着され、図示されないねじにより固定され、ま
た、図3に示されるように1対の係止部65を一体に備え
ている。
【0017】回動支軸61には、これらの1対の係止部65
の間で揺動自在の揺動弁体66が回動自在に嵌合され、さ
らに図2に示された圧縮コイル状のスプリング67を介し
て、切換弁室53内の限られた範囲で回動自在の切換作動
体68が回動自在に嵌合されている。
【0018】揺動弁体66は、切換弁室53内で回動支軸61
を支点に揺動しながら固定弁板62に対し摺動して、切換
弁室53から作動流体室44または45への作動流体の供給と
作動流体室45または44から外部への作動流体の排出とを
切換えるものである。
【0019】また、切換作動体68は、作動ロッド54と揺
動弁体66との間にあって、作動ロッド54の小径溝部69に
遊嵌された係合凸部70を一体に備え、この係合凸部70を
介し、作動ロッド54の往復動作に連動して回動支軸61を
支点に揺動する途中で揺動弁体66と係合して揺動弁体66
を切換作動するものである。
【0020】図4に示されるように、前記弁板嵌着溝63
には、1対の作動流体室44,45に連通する2つの作動流
体給排孔71,72と、作動流体を外部へ排出する1つの作
動流体排出孔73とが開口され、また、前記回動支軸61を
螺合するためのねじ孔74と、固定弁板62を固定するねじ
を螺合するためのねじ孔75とがそれぞれ設けられてい
る。
【0021】さらに、前記切換機構本体部51には、前記
チャンバ部材46,47を固定するねじを螺入するためのね
じ孔76と、前記蓋体57を固定するためのねじ56を螺入す
るためのねじ孔77とが、それぞれ設けられている。
【0022】図5に示されるように、固定弁板62には、
前記弁板嵌着溝63に開口された作動流体給排孔71,72お
よび作動流体排出孔73とそれぞれ合致して、切換弁室53
を作動流体室44または45に連通する2つの作動流体給排
口81,82と、作動流体室45または44から戻された作動流
体を外部へ排出する1つの作動流体排出口83とが設けら
れている。また、この固定弁板62を固定するねじを挿通
するためのねじ挿通孔84が設けられている。
【0023】また、揺動弁体66には、固定弁板62と対向
する面に三角形状の切換溝85が設けられ、図5に実線で
示された揺動弁体66の切換位置では、上側の作動流体給
排口81が切換弁室53に開口されるとともに、下側の作動
流体給排口82が切換溝85により作動流体排出口83に連通
され、また、図5に2点鎖線で示された揺動弁体66の切
換位置では、下側の作動流体給排口82が切換弁室53に開
口されるとともに、上側の作動流体給排口81が切換溝85
により作動流体排出口83に連通される。
【0024】そして、図2に示されるように、作動流体
給排孔71,72の一方が、固定弁板62の作動流体給排口8
1,82の一方、揺動弁体66の切換溝85、固定弁板62の作
動流体排出口83、作動流体排出孔73を経て、切換機構本
体部51に設けられた消音器設置部86に連通される。この
消音器設置部86には、作動流体としての圧搾空気を排気
する際に発生する騒音を低減するための消音器(図示せ
ず)を設置する。
【0025】図6に示されるように、揺動弁体66におい
て回動支軸61と嵌合する軸穴の周囲には、例えば180
°の範囲にわたって係合部87が設けられ、また、切換作
動体68において回動支軸61と嵌合する軸穴の周囲には、
例えば154°の範囲にわたって係合部88が設けられ、
両係合部87,88間には、例えば13°ずつのバックラッ
シュ89が設けられている。
【0026】これらのバックラッシュ89により、切換作
動体68の前半の緩やかな揺動は揺動弁体66に伝達され
ず、切換作動体68の後半のスプリング動作のみが揺動弁
体66に伝達される。
【0027】次に、図2および図3に示されるように、
切換機構本体部51にはスプリング装着筒体91が螺合さ
れ、このスプリング装着筒体91の内部に圧縮コイル状の
スプリング92が嵌着され、このスプリング92の伸縮作動
端に、スプリング装着筒体91内で摺動自在の筒状のスラ
イダ93が嵌着され、このスライダ93の端面凹部94に作動
子95の一端回動軸部96が回動自在に嵌合され、この作動
子95の他端回動軸部97が前記切換作動体68の凹部98に回
動自在に嵌合されている。スライダ93の端面凹部94には
空気抜き孔99が設けられている。
【0028】このスプリング92は、作動ロッド54の往復
動作に連動して揺動する切換作動体68が中立位置のデッ
ドポイントに達するまでは圧縮されて力を蓄え、切換作
動体68が中立位置のデッドポイントを超えたときに、蓄
圧された力を解放して、切換作動体68を反対側へ瞬時に
回動するとともに、この切換作動体68と係合部87,88を
介し係合された揺動弁体66を瞬時に切換動作させる。
【0029】その際、揺動弁体66の係合部87と切換作動
体68の係合部88との間には、前記バックラッシュ89があ
るため、切換作動体68がデッドポイントに達するまでの
蓄圧動作中は、揺動弁体66が静止しており、デッドポイ
ントを超えた切換作動体68がスプリング92の蓄圧力によ
り瞬時に動作するときに、切換作動体68の係合部88と揺
動弁体66の係合部87とが係合して、揺動弁体66も瞬時に
切換動作するので、揺動弁体66が中立位置で停止するト
ラブル発生を防止できる。
【0030】このような構成において、少なくとも固定
弁板62、揺動弁体66および切換作動体68は、焼結金属お
よび合成樹脂のいずれか一方を用いて型により成形する
ことにより、製造の容易化を図れる。特に、これらを合
成樹脂により射出成形すると、製造工程を飛躍的に簡素
化でき、非常に安価な部品を提供できる。しかも、固定
弁板62と摺動する揺動弁体66の摩耗が後述するように構
造的に少ないため、これらを製造容易な合成樹脂部品と
しても十分な耐久性が得られる。また、焼結金属により
成形したものは、より耐久性があり、使用頻度の高い場
合にも精度を保てる。
【0031】次に、図1乃至図6に示された実施の形態
の作用を説明する。
【0032】揺動弁体66が、図1に示される切換位置に
あると、作動流体供給孔52から切換弁室53内に供給され
た圧搾空気などの作動流体は、作動流体給排口82から作
動流体給排孔72を経て作動流体室45に供給され、同時
に、反対側の作動流体室44の作動流体は、作動流体給排
孔71、作動流体給排口81、揺動弁体66の切換溝85、作動
流体排出口83および作動流体排出孔73を経て外部へ排出
されるから、作動流体室45が膨張するとともに、作動流
体室44が収縮するように、両側のダイアフラム32,33お
よび作動ロッド54は反対側へ移動する。
【0033】これにより、ポンプ室35が収縮して、この
ポンプ室35内の圧送材料を吐出側逆止弁42を経て吐出口
43へ押出すとともに、ポンプ室34が膨張して、吸込口38
から吸込側逆止弁36を経てこのポンプ室34内に圧送材料
を吸込む。
【0034】このとき、作動ロッド54の軸方向移動に連
動して、作動ロッド54の小径溝部69と係合凸部70を介し
て係合する切換作動体68が中立位置へと揺動し、これに
より作動子95を介してスライダ93がスプリング装着筒体
91内に押込められ、スプリング92が圧縮されて蓄圧され
る。
【0035】さらに、切換作動体68が、作動ロッド54と
直角になる中立位置のデッドポイントを超えると、その
ときにスプリング92に蓄圧された力が解放され、切換作
動体68が反対側へ瞬時に回動するとともに、この切換作
動体68と係合部87,88どうしで係合された揺動弁体66も
瞬時に図5に実線で示される位置に切換動作する。
【0036】これにより、作動流体供給孔52から切換弁
室53内に供給された圧搾空気などの作動流体は、作動流
体給排口81から作動流体給排孔71を経て作動流体室44に
供給され、同時に、反対側の作動流体室45の作動流体
は、作動流体給排孔72、作動流体給排口82、揺動弁体66
の切換溝85、作動流体排出口83および作動流体排出孔73
を経て外部へ排出されるから、作動流体室44が膨張する
とともに、作動流体室45が収縮するように切換わる。
【0037】このようなメカニズムにより作動流体の給
排が自動的に切換わり、両側のダイアフラム32,33およ
び作動ロッド54は繰返し往復動作する。そして、一方の
ダイアフラム32による圧送材料の吸入または吐出と、他
方のダイアフラム33による圧送材料の吐出または吸入と
を交互に繰返すことにより、ポンプ作用の効率を上げる
ことができる。
【0038】以上のような作動流体の給排切換機構50
は、回動支軸61を支点に揺動する揺動弁体66が、回動支
軸61に対し直角に設けられた固定弁板62と平行に揺動す
るから、固定弁板62と摺動する揺動弁体66の摩耗が構造
的に少なくなり、特に、スプリング67により揺動弁体66
を固定弁板62に附勢する力が回動支軸61の軸方向に働
き、揺動弁体66の全面が均等に固定弁板62に押付けられ
るから、一部の偏摩耗がなくなり、耐久性を向上でき
る。さらに、作動ロッド54の往復動作に連動して揺動す
る切換作動体68が中立位置を超えたときにスプリング92
の蓄圧された力を解放して、切換作動体68と係合された
揺動弁体66を瞬時に切換動作させることで、揺動弁体66
が中立位置で運動停止するトラブルの発生を防止でき
る。
【0039】なお、このダイアフラム32,33を用いたダ
イアフラムポンプは、ピストンを用いたピストンポンプ
よりも、化学品、塗料、インク、接着剤、オイル、廃
油、汚物、スラッジなどの圧送材料の圧送に適する。
【0040】
【発明の効果】求項記載の発明によれば、給排切換
機構における揺動弁体が、回動支軸を支点に安定した揺
動運動を繰返すから、揺動弁体の摩耗を構造的に少なく
することができ、給排切換機構の耐久性を向上できる。
また、作動流体の給排切換機構における揺動弁体を回動
支軸を支点に揺動させると、この回動支軸に対し直角に
設けられた固定弁板と平行に揺動弁体が揺動するから、
固定弁板と摺動する揺動弁体の摩耗が構造的に少なくな
り、特に一部の偏摩耗がなくなり、耐久性を向上でき
る。さらに、作動ロッドの往復動作に連動して揺動する
切換作動体が中立位置を超えたときにスプリングに蓄圧
された力を解放して、切換作動体と係合された揺動弁体
を瞬時に切換動作させることで、揺動弁体が中立位置で
運動停止するトラブルの発生を防止できる。
【0041】請求項記載の発明によれば、容積可変部
材をダイアフラムにしたから、容積可変部材をピストン
にした場合より、化学品、塗料、インク、接着剤、オイ
ル、廃油、汚物、スラッジなどの圧送に適するポンプ装
置を提供できる。
【0042】請求項記載の発明によれば、一方のダイ
アフラムによる圧送材料の吸入および吐出と、他方のダ
イアフラムによる圧送材料の吸入および吐出とを交互に
繰返すことにより、ポンプ作用の効率を向上できる。
【0043】請求項記載の発明によれば、少なくとも
固定弁板、揺動弁体および切換作動体を型により成形す
ることにより、これらを容易に製造できる。
【0044】請求項記載の発明によれば、少なくとも
固定弁板、揺動弁体および切換作動体を焼結金属および
合成樹脂のいずれか一方により成形したが、固定弁板と
摺動する揺動弁体の摩耗を構造的に抑えることができる
ため、これらを製造容易な合成樹脂部品としても十分な
耐久性を確保できるとともに、焼結金属により成形した
ものは、より耐久性があり、使用頻度の高い場合にも精
度を保てる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポンプ装置の一実施の形態を示す
断面図である。
【図2】同上ポンプ装置の給排切換機構の一実施の形態
を示す断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】切換弁室の内部機構を取除いた状態の切換機構
本体部を示す平面図である。
【図5】同上給排切換機構の固定弁板と揺動弁体との関
係を示す一部切欠の平面図である。
【図6】同上給排切換機構の揺動弁体および切換作動体
の係合部を示す断面図である。
【図7】従来のポンプ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
31 ポンプ本体 32,33 容積可変部材としてのダイアフラム 34,35 ポンプ室 44,45 作動流体室 50 給排切換機構 51 切換機構本体部 53 切換弁室 54 作動ロッド 61 回動支軸 62 固定弁板 66 揺動弁体 68 切換作動体 81,82 作動流体給排口 83 作動流体排出口 92 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−288780(JP,A) 特開 平11−107924(JP,A) 実開 昭62−97372(JP,U) 実開 昭64−3088(JP,U) 特許2758757(JP,B2) 実用新案登録2605521(JP,Y2) 特公 平6−60633(JP,B2) 特公 平6−21679(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 9/00 - 15/08 F04B 43/00 - 47/14 F04B 53/00 - 53/22 F16K 11/00 - 11/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ本体と、 ポンプ本体内に設けられた容積可変部材と、 容積可変部材によりポンプ本体内に形成されたポンプ室
    と、 ポンプ室に対し容積可変部材により区画形成された作動
    流体室と、 作動流体室に対する作動流体の給排を回動支軸を支点と
    して揺動する揺動弁体により切換える給排切換機構とを
    具備し、 作動流体の給排切換機構は、 切換機構本体部と、 切換機構本体部の内部に設けられ作動流体の加圧供給を
    受ける切換弁室と、 切換弁室に挿入され容積可変部材と一体的に往復動作す
    る作動ロッドと、 作動ロッドに対し交差する方向に設けられた回動支軸
    と、 回動支軸に対し直角に設けられ切換弁室を作動流体室に
    連通する作動流体給排口および作動流体室から戻された
    作動流体を外部へ排出する作動流体排出口を有する固定
    弁板と、 切換弁室内で回動支軸を支点に揺動しながら固定弁板に
    対し摺動して切換弁室から作動流体室への作動流体の供
    給と作動流体室から外部への作動流体の排出とを切換え
    る揺動弁体と、 作動ロッドと揺動弁体との間にあって作動ロッドの往復
    動作に連動して回動支軸を支点に揺動する途中で揺動弁
    体と係合して揺動弁体を切換作動する切換作動体と、 作動ロッドの往復動作に連動して揺動する切換作動体が
    中立位置を超えたときに蓄圧された力を解放して切換作
    動体と係合された揺動弁体を瞬時に切換動作させるスプ
    リングとを具備したことを特徴とするポンプ装置。
  2. 【請求項2】 容積可変部材は、ダイアフラムであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。
  3. 【請求項3】 ダイアフラムは1対が設けられ、 作動ロッドは、1対のダイアフラム間を連結し、 給排切換機構は、1対のダイアフラムにより区画形成さ
    れた1対の作動流体室の間に配置されたことを特徴とす
    る請求項記載のポンプ装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも固定弁板、揺動弁体および切
    換作動体は、型により成形されたことを特徴とする請求
    乃至のいずれかに記載のポンプ装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも固定弁板、揺動弁体および切
    換作動体は、焼結金属および合成樹脂のいずれか一方に
    より成形されたことを特徴とする請求項記載のポンプ
    装置。
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