JP3386690B2 - 超音波渦流量計 - Google Patents

超音波渦流量計

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JP3386690B2 JP14154797A JP14154797A JP3386690B2 JP 3386690 B2 JP3386690 B2 JP 3386690B2 JP 14154797 A JP14154797 A JP 14154797A JP 14154797 A JP14154797 A JP 14154797A JP 3386690 B2 JP3386690 B2 JP 3386690B2
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弘英 筒井
哲男 安藤
高志 川野
雅則 本道
正巳 和田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルマン渦により
伝播時間の変更を受けた超音波信号を用いて流路に流れ
る測定流体の流量を算定する渦流量計に係り、特に、受
信した超音波信号を簡単な構成でかつ安定してパルス化
することができるように改良した超音波渦流量計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の超音波渦流量計の構成を示
す構成図である。この場合は、バースト波としての超音
波を渦に放射して得られる伝播時間の変更を検出するこ
とにより測定流体の流量を算定する超音波渦流量計の構
成を示している。図4は図3に示す構成の動作を説明す
る波形図である。以下、図4に示す波形図を適宜に引用
しながら説明する。
【0003】基準クロック回路10は基準クロックCL
1を駆動回路11とタイミング回路12にそれぞれ出力
する。タイミング回路12は駆動回路11にバースト波
を送出するタイミング信号TG1を出力する。
【0004】また、タイミング回路12は超音波信号を
サンプリングするサンプリング信号SP1、及び超音波信
号をサンプルホールドするタイミング信号SP2などを送
出する。
【0005】駆動回路11は基準クロックCL1を1/
2に分周したクロックCL12(図4(A))を作ると共
にタイミング信号TG1で駆動信号DS1(図4(A))
のバースト波の繰り返し周期t1を制御するバースト波
状の駆動信号DS1を超音波送信器13に印加する。
【0006】このバースト波の繰り返し周期t1は渦信
号を復元する必要から渦生成周期より短く設定されてお
り、またクロックCL12は参照波信号を作る関係から基
準クロックCL1を1/2に分周した周波数としてい
る。
【0007】超音波送信器13の圧電素子はバースト波
状の駆動信号DS1の印加により電圧/歪変換を生じ、
測定管路14の内部に満たされている測定流体中に超音
波を送出する。
【0008】この超音波は渦発生体15で発生されたカ
ルマン渦で位相変調されて超音波受信器16で受信さ
れ、さらに超音波信号SU3(図4(B))として増幅器
17に出力され、ここで可変抵抗器などによるゲイン調
整値GVでゲイン調整されてパルス化回路18に出力さ
れる。
【0009】なお、図4(B)に示す超音波信号SU3
は、カルマン渦を捉えたメインの波形の他に測定管路1
4で多重反射された波形或いは残響波などが重畳された
波形として現れている。
【0010】ゲイン調整された超音波信号SU3は可変抵
抗器等を用いて所定の閾値Sh(図4(B))が設定さ
れたパルス化回路18で、この閾値Shを基準としてパ
ルス化され、超音波信号SU4(図4(C))としてサン
プリング回路19に出力される。
【0011】サンプリング回路19には、タイミング回
路12からバースト波の送出に対して所定の遅れを伴っ
てサンプリング信号SP1(図4(D))が繰り返して与
えられており、このサンプリング信号SP1により、その
都度、超音波信号SU4(図4(C))がサンプリングさ
れて位相検出回路20に出力される。
【0012】一方、参照波回路21には、基準クロック
回路10から基準クロックCL1が印加され、バースト
波の送出に対して所定の遅れを伴って参照波回路21か
ら参照波信号SR1が位相検出回路20に出力されてい
る。
【0013】そこで、位相検出回路20は、この参照波
信号SR1をベースとしてサンプリング回路19から出力
された超音波信号SU5(図4(E))を位相検波して、
サンプルホールド回路22に出力する。
【0014】サンプルホールド回路22は、タイミング
回路12から送出されるサンプリング信号SP2により位
相検出回路20の出力をサンプリングして平滑した後1
サンプリング周期の間づつホールドして階段状の波形と
して渦信号を再現してフイルタ23に出力する。
【0015】フイルタ23はシュミットトリガ回路24
にフイルタ信号を送出し、シュミットトリガ回路24
は、フイルタ23の出力端に得られるカルマン渦を再現
した渦波形を所定の閾値を基準としてパルス状の波形と
して出力端に出力する。
【0016】なお、図3に示すようにバースト波を用い
て渦を復元する場合は、連続波を用いて渦を復元する場
合に対して、超音波の送出・受信が間欠的となるので、
超音波送信器13から測定流体に超音波を送出する際
に、金属性の測定管路14を経由して超音波受信器16
に到達するノイズを分離除去できるメリットを有してい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような超音波渦流量計は、例えば口径の大きな超音波渦
流量計を構成する場合には、超音波送信器13と超音波
受信器16との間の距離が大きくなり超音波受信器16
で受信するまでに超音波が減衰して安定に超音波の受信
が出来なくなるという問題がある。
【0018】また、口径の小さな超音波渦流量計を構成
する場合には、超音波送信器13と超音波受信器16と
の間の距離が極端に小さくなり超音波受信器16への超
音波の到達時間が早くなりすぎ、到達時間を正確に測定
出来なくなるという問題がある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するための構成として、カルマン渦により伝播時間
の変更を受けたバースト波状の超音波信号を用いて測定
管路に流れる測定流体の流量を算定する超音波渦流量計
において、先の超音波信号を形成するバースト波の波数
を口径に応じて変更する。具体的には、先の波数は、口
径が大きいときは大きくし口径が小さいときは小さくす
るようにして超音波の送受信を安定化する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の1
例を示すブロック図である。なお、図3に示す従来の超
音波渦流量計と同一の機能を有する部分には同一の符号
を付して適宜にその説明を省略する。
【0021】基準クロック回路10は、基準クロックC
1を駆動回路25、タイミング回路26、参照波回路
21、マイクロコンピュータ28にそれぞれ出力する。
タイミング回路26はマイクロコンピュータ28からの
制御信号CS1を受信しバースト波を送出するタイミン
グとバースト波を構成する波数nを制御する制御信号C
2を駆動回路25に送出する。
【0022】また、タイミング回路26は超音波信号を
サンプリングするサンプリング信号SP1、及び超音波信
号をサンプルホールドするタイミング信号SP2などを送
出する。
【0023】駆動回路25は、繰り返し周期t1でバー
ストの送出を繰り返すが、各バーストは測定管路14の
口径範囲に対応した波数nを持つクロック、例えば小口
径では波数nが8の、大口径では波数nが16のクロッ
クCL21、CL22の駆動信号DS21、DS22を超音波送
信器13に切り換えて印加する。
【0024】このバースト波の繰り返し周期t1は渦信
号を復元する必要から渦生成周期より短く設定されてお
り、またクロックCL21、CL22は参照波信号を作る関
係からそれぞれ基準クロックCL1を1/2に分周した
周波数をベースとして用いている。
【0025】超音波送信器13の圧電素子は、バースト
波状の駆動信号DS21或いはDS22の印加により電圧/
歪変換を生じ、測定管路14の内部に満たされている測
定流体中に超音波を送出する。
【0026】この超音波は渦発生体15で発生されたカ
ルマン渦で位相変調されて超音波受信器16で受信さ
れ、さらに超音波信号SU3として増幅器17に出力さ
れ、この後は図3に示す構成と同様にして、パルス化回
路18、サンプリング回路19、位相検出回路20、サ
ンプルホールド回路22、フイルタ23、シュミットト
リガ回路24に渦信号が出力される。
【0027】シュミットトリガ回路24の出力端に復元
されたパルス状の渦信号は周波数/デジタル変換器27
でデジタル信号に変換されてマイクロコンピュータ28
に出力される。
【0028】マイクロコンピュータ28は、メモリME
M、プロセッサCPUなどを有しており、基準クロック
回路10から入力される基準クロックCL1をベースと
して流量演算などの各種演算・制御を実行して必要なデ
ータを出力端29に出力している。
【0029】キーボード30は、各種のパラメータなど
を入力するが、この実施形態では特に測定管路14の口
径Dが入力される。メモリMEMには測定管路14の口
径範囲に対応して駆動信号DS21、DS22の持つバース
ト波の波数nを設定する口径プログラムが格納されてい
る。
【0030】例えば、口径が25Aなどの小さい場合は
小さいバースト波の波数n=8で、口径が40A〜10
0Aなどの大きい場合は大きい波数n=16などとして
対応付けがなされた口径プログラムが格納されている。
【0031】したがって、プロセッサCPUはキーボー
ド30から入力された口径Dをこの口径プログラムを参
照しながら波数nを設定し、これを制御信号CS1とし
てタイミング回路26に出力する。
【0032】タイミング回路26は、これを受けて駆動
回路25に制御信号CS2を出力し、駆動回路25は小
口径の場合は例えば図2(A)に示すように少ない波数
nの駆動信号DS21を、大口径の場合は図2(B)に示
すように大きい波数nの駆動信号DS22を超音波送信器
13に出力する。
【0033】以上のようにして、本発明によれば、口径
Dに対応して超音波送信器13を駆動する駆動信号DS
21、DS22の波数nを変更するようにしたので、簡単な
構成によって安定な超音波の送受信が可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上、実施の形態と共に具体的に説明し
たように本発明によれば、口径に対応して超音波送信器
を駆動する駆動信号の波数を変更するようにしたので、
口径によらず任意のサイズで安定にかつ正確に超音波の
送受信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施形態の動作を説明する波形図で
ある。
【図3】従来の超音波渦流量計の構成を示すブロック図
である。
【図4】図3に示す超音波渦流量計の動作を説明する波
形図である。
【符号の説明】
10 基準クロック回路 11、25 駆動回路 12、26 タイミング回路 13 超音波送信器 14 測定管路 15 渦発生体 16 超音波受信器 17 増幅器 18 パルス化回路 19 サンプリング回路 20 位相検出回路 21 参照波回路 22 サンプルホールド回路 23 フイルタ 24 シュミットトリガ回路 28 マイクロコンピュータ 30 キーボード
フロントページの続き (72)発明者 和田 正巳 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−71987(JP,A) 特開 平10−38647(JP,A) 特開 平8−247811(JP,A) 特開 平5−40179(JP,A) 特開 昭59−55244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルマン渦により伝播時間の変更を受けた
    バースト波状の超音波信号を用いて測定管路に流れる測
    定流体の流量を算定する超音波渦流量計において、前記
    超音波信号を形成するバースト波の波数を口径に応じて
    変更することを特徴とする超音波渦流量計。
  2. 【請求項2】前記波数は、口径が大きいときは大きくし
    口径が小さいときは小さくすることを特徴とする請求項
    1記載の超音波渦流量計。
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