JP3386269B2 - 光学検査装置 - Google Patents
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Description
次元的に観測するための検査装置に関するもので、例え
ば、鏡面ウェーハ等の試料の表面(以下、「試料表面」
という)の状態や、試料表面に形成された指標、特にI
D(Identification)番号(識別番号)を検出するのに
適した検査装置に関するものである。
料表面に形成されたID番号や、試料表面の状態、例え
ば、うねり、ディンプル、突起、洗浄不良またはバフダ
メージなどを検出する検査装置として、出願人は、テレ
セントリック光学系を用いた光学検査装置を既に提案し
ている(特願平6−162848号)。この従来の光学
検査装置は、ハロゲン光から変換した平行光を試料に照
射する照射光学系と、試料で反射した光によって空中像
を形成する観測光学系と、空中像を観測するための観測
手段とを備えている。そして、観測光学系は、試料で反
射した光を集光する光学素子と、光学素子の後側焦点に
設置した開口絞りと、開口絞りの後方に配設され、開口
絞りを通過した光を平行光に変換するテレセントリック
光学系とを備えている。
料に照射すると、その反射光が、光学素子により集光さ
れると共に、光学素子の後側焦点に配設された開口絞り
を通過してテレセントリック光学系に入射する。テレセ
ントリック光学系は、入射した光を平行光に変換し、そ
の焦点距離に応じた所定の位置に空中像を形成する。そ
して、空中像に観測手段のフォーカスを合わせることに
よって、観測者は、試料の像を観測している。
検査装置では、空中像を観測手段によって観測している
ため、試料の像のコントラストが上がらず、例えば、I
D番号を識別する場合には、番号を誤って識別したり、
識別できなかったりするという問題がある。つまり、空
中像には、観測には不要である試料の微細な凹凸に基づ
く成分や、開口絞りを通過した不要な成分が含まれてい
る。したがって、観測手段で撮像された画像信号に基づ
いてID番号識別処理を行う際に、所定の光のレベルを
しきい値として、しきい値以上またはそれ以下のレベル
の像をID番号であるとして識別処理すると、ノイズ成
分や不要な成分による光のレベルが、しきい値を上下す
るため、実際のID番号とは対応しない像になってしま
う結果、ID番号を誤って識別してしまう。
によって観測するのは、空中に形成されている空中像で
あるため、これにフォーカスを合わせるためには、観測
手段内に何枚ものレンズを組み合わせた複雑な光学系を
備える必要がある。すなわち、テレセントリック光学系
から出射される光は、平行光であるため、これを像とし
て観測するためには、一旦集光レンズによって集光する
必要がある。加えて、観測手段は、任意の倍率に変えら
れ、かつ、カメラなどで撮像するために、撮像面を固定
できることが必要とされる。また、自動観測するために
は、空中像にフォーカスを合わせ易くする必要がある。
このため、一般的に、入射瞳が無限遠に位置するテレセ
ントリック光学系を観測手段内に設けている。したがっ
て、観測手段の構成が複雑で、コストが高いため、観測
手段の簡易化およびローコスト化が望まれている。
易くなったり、不要な反射成分によって見にくくなった
りするため、従来の光学検査装置では、試料の像が見易
くなるように、その都度、チルトステージの角度を微調
整している。したがって、試料の傾きを微調整するため
のチルトステージが必須となり、この結果、光学検査装
置のコストアップの要因になっている。この場合、ハロ
ゲン光を複数の光ファイバーに入射させ、複数の光ファ
イバーのそれぞれの出射角度を互いに少しずつ異なるよ
うに予め設定しておき、複数の光ファイバーのうちの1
つを選択することによって、試料に照射する光の角度を
適正な角度にすることも考えられる。しかし、この場合
であっても、光ファイバーが高価なことや、各光ファイ
バーの出射側にアパーチャをそれぞれ設けなければなら
ないことから、光学観測装置がコストアップになる。
の強度が安定するまでに時間がかかり、このため、検査
するまでの準備時間が長時間必要であるという問題もあ
る。
で、その主たる目的は、観測する試料の像のコントラス
トを向上させると共に、観測手段の簡易化および低コス
ト化を達成できる検査装置を提供することにある。
装置は、照射部からの光を平行光に変換して試料に照射
し、その透過光または反射光を観測光学系を通して観測
部で観測するように構成されている光学検査装置におい
て、観測光学系は、透過光または反射光をそれぞれ集光
する物側レンズおよび像側レンズを備えると共に両レン
ズの焦点を一致させるように構成した両側テレセントリ
ックレンズ系と、焦点またはその近傍に配設されたアパ
ーチャと、像側レンズの後側焦点またはその近傍に配設
され、試料の像を投影するためのスクリーンとを備え、
観測部は、スクリーンに投影された試料の像を後方から
観測するように構成されていることを特徴とする。
記載の光学検査装置において、照射部は、物側レンズと
像側レンズとの間に配設されると共に照射された光を試
料に向けて反射させるハーフミラーと、ハーフミラーに
対して互いに異なる照射角度で照射する複数の光源部を
備え、複数の光源部を選択的に点灯させる点灯制御部を
さらに備えていることを特徴とする。
記載の光学検査装置において、光源部は、発散光線束を
出射するように構成されたLEDであることを特徴とす
る。
から3のいずれかに記載の光学検査装置において、物側
レンズおよび像側レンズの少なくとも一方が非球面レン
ズであることを特徴とする。
の光を試料に照射すると、その透過光または反射光は、
物側レンズにより集光された後、アパーチャを通過して
像側レンズに入射する。そして、像側レンズから出射さ
れた光がスクリーンを照射することによって、スクリー
ン上に試料の像が投影される。この投影された像を観測
部で観測することによって、試料表面や試料の内部を明
暗パターンとして観測することができる。この場合、ス
クリーンは、試料の被観測部分によって反射された強度
の強い光と、被観測部分の背景などの若干強度が弱い光
の両者をわずかに散らして平滑化することによって、ノ
イズ成分としての光を除去する。この結果、ディジタル
処理がし易くなり、コントラストを向上させることがで
きる。この場合、例えば、ディジタル処理した後にID
番号を識別するようなときは、ノイズに起因する番号の
誤読が防止され、読取率が確実に向上する。
明すると、両側テレセントリック光学系から出射される
光は、同図の破線で示すように、試料上の微細な凹凸な
どによる光の強弱がノイズ成分となり、このノイズが、
観測したい試料の像に対応する光に重畳されている。し
たがって、観測手段で撮像された画像信号に基づいてI
D番号識別処理を行う際に、所定の光のレベルをしきい
値として、しきい値以上またはそれ以下のレベルの像を
ID番号であるとして識別処理すると、ノイズ成分など
による光のレベルが、しきい値を上下するため、実際の
ID番号とは対応しない像になってしまう結果、ID番
号を誤って識別してしまう。一方、この光がスクリーン
に投影されると、全体的な光のレベルは低下するが、ノ
イズ成分が平均化され、同図で実線で示すように、しき
い値を上下するノイズ成分がなくなる。この結果、ID
番号を確実に識別することができる。
るため、観測部として、一般的なカメラレンズを使用
し、そのカメラレンズのフォーカスを像に合わせること
によって、容易に観測することができるので、観測部の
レンズ構成を簡易にすることができ、この結果、検査装
置のコストを削減することができる。
御部によって、複数の光源部が選択的に点灯し、その点
灯した光源部の光に基づいて形成された試料の像を観測
することができる。この場合、複数の光源部のそれぞれ
は、ハーフミラーに対して互いに異なる照射角度で光を
試料に照射する。このため、例えば、試料の表面に形成
された溝状のID番号などを観測する場合、形成されて
いる溝の傾斜角度などに応じ、明視野および暗視野のい
ずれか一方の見易い像を選択して観測することができ
る。
は、発散光線束を出射するように構成されたLEDであ
るので、レーザー光を光源とする場合と比較して、コス
トダウンを図ることができると共に、照射光が、電源投
入後直ちに安定するので、観測開始前に、光源を安定さ
せるための準備時間を確保する必要がない。
ンズおよび像側レンズの少なくとも一方が非球面レンズ
であるので、両側テレセントリック光学系の焦点距離を
短くすることができる結果、光学検査装置の小型化を図
ることができる。
置)の実施例について説明する。図1には検査装置1が
示されている。この検査装置1は、観測光学系2、照射
部3、観測部4および制御部(点灯制御部)5を備えて
いる。
された半導体ウェーハなどの試料Sの試料表面Saに形
成されたID番号や凹凸等(以下、「被観測部分」とい
う)をCCDカメラ32によって観測するものである。
具体的には、照射部3から出射された光によって試料S
が照射され、試料表面Saで反射した光によって観測光
学系2内に試料表面Saの試料像が結像される。そし
て、この結像された試料像が、観測部4内のCCDカメ
ラ32によって撮像される。
側レンズ11と、撮像側に配設された像側レンズ12と
を備え、両レンズ11,12は、物側レンズ11の後側
焦点と像側レンズ12の前側焦点がほぼ一致するように
それぞれ配設されている。両レンズ11,12は、一体
となって、いわゆる両側テレセントリックレンズ系を構
成する。また、観測光学系2は、物側レンズ11の後側
焦点位置に配設されると共に開口部13aを有するアパ
ーチャ13、物側レンズ11とアパーチャ13との間に
配設されたハーフミラー14、像側レンズ12の後側焦
点に配設されたスクリーン15、およびスクリーン15
の後方にそれぞれ配設された全反射ミラー16,17を
備えている。
って、物側レンズ11の試料S側のレンズ面、および像
側レンズ12のスクリーン15側のレンズ面が、それぞ
れ非球面に形成され、両レンズ11,12の他方のレン
ズ面は球面にそれぞれ形成されている。この結果、両レ
ンズ11,12の焦点距離が短くなるため、観測光学系
2をコンパクトにすることができる。また、両レンズ1
1,12は、共に単レンズで構成されているので、製造
コストを削減することができると共に、球面収差が極め
て小さくなるように構成されているので、CCDカメラ
32によって試料Sの像が忠実に撮像される。また、物
側レンズ11は、後述するLED21によって出射され
ると共にハーフミラー14によって反射された発散光線
束を平行光に変換し、その平行光を試料Sに照射する。
また、像側レンズ12は、アパーチャ13の開口部13
aを通過した光を集光し、その集光した光を平行光に変
換した後、その平行光をスクリーン15に照射する。
ャ13の具体的な仕様を、下記の表1に示す。なお、同
表中のシンボル番号1〜5は、それぞれ、物側レンズ1
1の試料S側のレンズ面、物側レンズ11のハーフミラ
ー14側のレンズ面、アパーチャ13、像側レンズ12
のアパーチャ13側のレンズ面、および像側レンズ12
のスクリーン15側のレンズ面に対応する。
4次係数および6次係数を、下記の表2にそれぞれ示
す。この場合、同表中のシンボル番号1および5は、表
1のシンボル番号1および5にそれぞれ対応する。な
お、非球面係数等は、下記の数1において用いられる係
数であって、数1中の「Z」はレンズ面の座標を、
「C」は曲率半径を、「K」は非球面係数を、「h2 」
は物体高を、「A」は4次係数を、「B」は6次係数
を、「C」は8次係数を、および「D」は10次係数
を、それぞれ表す。本実施例においては、物側レンズ1
1は、6次〜10次係数がそれぞれ値0であり、像側レ
ンズ12は、8次および10次係数がそれぞれ値0とな
っている。
す、「LF」、「L」および「LB」が、それぞれ、約
58mm、約100.5mmおよび約26.9mmとな
るように配設されている。
らなるアイリス絞りで、図示しない可動調節部を動かす
ことにより、円形状の開口部13aの直径を連続的に変
化させることができるようになっている。この開口部1
3aの直径を変化させることにより、後述するカメラレ
ンズ31によって撮像される試料像のコントラスト調整
をすることができるようになっている。
軸に対して45°傾けられており、照射部3からの出射
光を反射して試料Sに照射すると共に、試料の表面Sa
で反射され、物側レンズ11によって集光された光を像
側レンズ12側に透過する。
した光を照射することによって、試料表面Saの試料像
を実在化する。このため、スクリーン15は、光の明暗
パターンを映し出すことができる目の細かい紙、トレー
シングペーパーおよびスリガラスなどの半透明な材料で
構成されている。スクリーン15は、像側レンズ12か
らの光が照射されたときに、被観測部分によって反射さ
れた強度の強い光と、被観測部分の背景などの若干強度
が弱い光の両者をわずかに散らして平滑化することによ
って、ノイズ成分としての光を除去する。これにより、
全体的な光のレベルは低下するが、試料表面Sa上の微
細な凹凸に基づく光の成分や、アパーチャ13を通過し
た不要な成分などのノイズ成分が平滑化されることによ
って、ディジタル処理がし易くなり、被観測部分と背景
部分のコントラストを向上させることができる。この結
果、例えば、ディジタル処理した後にID番号を識別す
るようなときは、ノイズに起因する番号の誤読が防止さ
れ、読取率を確実に向上させることができる。
スクリーン15に用いる場合、その凹凸によって、通過
する光にレベル差が出るため、そのレベル差が試料像と
して映し出されてしまう。したがって、この場合には、
スクリーン15を回転させることによって、凹凸を平均
化させることが好ましい。このため、本実施例では、図
3(a),(b)に示すように、像側レンズ12から出
射される光によって投影される試料像18の最大直径よ
りもやや大きい半径を有する円板状の紙を使用し、その
紙の中心をモータ19に軸着し、モータ19を回転させ
ることにより、紙を回転させ、その紙の表面の凹凸を平
均化している。
5を透過した光を反射させて観測部4に入射させる。こ
の場合、両全反射ミラー16,17によってスクリーン
15を透過した光は、それぞれ90°折り曲げられた
後、観測部4に入射する。この結果、観測光学系2が、
図1において上下方向および左右方向に対してそれぞれ
短縮化されるため、検査装置1の小型化が図られてい
る。
D(光源部)21,21・・によって構成されているL
ED部22と、各LED21,21・・の点消灯を制御
するLED切替部23と、制御部5からのLED切替信
号を入力するI/O部24とを備えている。
すように、ハーフミラー14に対する出射角度を互いに
わずかに変えた5つのLED21,21・・によって構
成され、LED21,21・・を選択して点灯させるこ
とにより、試料Sに照射する光の角度をわずかに変更す
ることができるようになっている。これにより、被観測
部分が、例えば、試料表面Saに形成された溝状の文字
であって溝の底部にスリットが設けられているような場
合や、ドット状に構成された文字の場合に、観測し易い
像を選択することができる。つまり、試料を観測する方
向によっては、これらの溝やドットの底部で光が種々の
方向に反射したり、不要な反射成分があったりするた
め、試料Sの像が、見易くなったり、見にくくなったり
する。しかし、溝の傾斜角度などに応じ、LED21,
21・・を選択的に点灯させることによって、明視野お
よび暗視野のいずれか一方の見易い像を選択して観測す
ることができる。
21・・のそれぞれに対応するスイッチで構成されてい
る。そして、I/O部24から出力されたLED切替信
号によって各スイッチのオン/オフが制御され、オンし
たスイッチに対応するLED21に点灯信号を出力する
ことにより、そのLED21を点灯させる。
およびCCDカメラ32を備えている。カメラ用レンズ
31は、任意の倍率に設定することができるように構成
されており、観測する視野範囲を制御部5からの遠隔操
作で制御することができる。CCDカメラ32は、試料
表面Saの状態に対応する2次元的な明暗パターンを撮
像する。そして、CCDカメラ32によって撮像された
画像信号は、図示しない同軸ケーブルによって制御部5
の同期信号制御ユニット42に出力される。
1、同期信号制御ユニット42、ホストコンピュータ4
3、I/O部44およびモニタ45を備えている。
2から出力されるビデオ信号をモニタ45に出力すると
共に、画像処理後の識別結果(例えば、識別した文字デ
ータ)をホストコンピュータ43、およびI/O部44
を介してI/Oユニット51にそれぞれ出力する。な
お、I/Oユニット51は、図示しないロボットや搬送
装置などの各種コントローラ(図示せず)に接続され、
各種コントローラが、ディジタル画像信号に基づいて、
ロボットなどを制御する。
に異なる複数のクロック信号を生成するクロック信号生
成部を内部に備えている。そして、同期信号制御ユニッ
ト42は、所定の周期のクロックをCCDカメラ32に
出力することにより、CCDカメラ32のシャッタース
ピードを制御すると共に、それと連動させてCCDカメ
ラ32の電荷蓄積時間を制御する。これによって、画像
信号の輝度がコントロールされる。つまり、試料表面S
aからの反射光が低輝度のときは、周期が長いクロック
信号を出力することにより、シャッタースピードを遅く
すると共に電荷蓄積時間を長くし、高輝度のときは、周
期が短いクロック信号を出力することにより、シャッタ
ースピードを早くすると共に電荷蓄積時間を短くするこ
とによって、画像信号の輝度がコントロールされる。
の周期のクロック信号を、I/O部44,24を介して
LED切替部23に出力することにより、LED切替部
23の内部のスイッチを1つずつ順にオンさせ、これに
より、LED部22の5つのLED21,21・・をク
ロック信号の1周期分毎に順に点灯させる。そして、同
期信号制御ユニット42は、これと同時に、そのクロッ
ク信号を、I/O部44を介して画像処理ユニット41
に出力する。これにより、画像処理ユニット41は、ク
ロック信号に同期して同期信号制御ユニット42から入
力されるCCDカメラ32の画像信号、つまり、5つの
LED21のそれぞれによって照射されたときの試料像
に対応する画像信号に基づいた画像を表示する。
ット41が出力するディジタル画像信号から、試料表面
Saに形成されたID番号を認識し、ID番号に基づい
て、半導体ウェーハの生産行程のチェックや、種々の統
計処理などを行う。この場合、ホストコンピュータ43
は、画像処理ユニット41から出力された5つの画像に
基づいて、例えば、5つの画像のうち4つ以上あるいは
3つ以上が同じID番号のときには、そのID番号が正
しいものと判定する。また、ホストコンピュータ43
は、ID番号を認識すると、次の試料Sをステージに搬
送するために搬送装置および搬送用ロボット(いずれも
図示せず)を制御する。
2を参照して説明する。
信号が出力されると、LED21,21・・が、次々と
点灯することによって、ハーフミラー14に対して互い
にわずかに異なる方向から光を照射する。これらの光
は、ハーフミラー14によって反射され、試料表面Sa
を異なる方向から次々と照射する。試料表面Saでほぼ
法線方向に反射された反射光は、照射光とは逆方向に進
んでハーフミラー14を透過し、アパーチャ13の開口
部13aを通過し、像側レンズ12に入射する。なお、
試料表面Saで乱反射した光は、アパーチャ13によっ
て遮光される。これにより、画像信号のコントラストが
向上する。像側レンズ12に入射した光は平行光に変換
されて出射し、スクリーン15を照射することにより、
試料表面Saの試料像がスクリーン15に投影される。
スクリーン15に合わせることにより、CCDカメラ3
2によって試料表面Saの試料像が撮像される。この場
合、スクリーン15に投影された試料像の明暗パターン
は、試料表面Saに形成されたID番号や凹凸等の状態
を反映したものとなっているので、CCDカメラ32の
画像出力を観測することにより、試料表面Saの状態の
微小な変化の2次元的分布を観測することができる。こ
の場合、スクリーン15は、被観測部分と背景部分のコ
ントラストを向上させる。
5つのLED21,21・・のそれぞれ対応する画像の
うち最も観測し易い画像を選択することにより、確実か
つ容易に被観測部分を観測することができる。具体的に
は、本実施例の検査装置1では、5つのLED21,2
1・・によって5方向から試料表面Saを順に照射す
る。したがって、撮像された画像が5種類存在し、これ
らの画像を図示しない選択手段により選択することによ
り、いちいちステージの傾きを調整しなくても、容易に
観測し易い画像を選択することができる。
ンズ12の後側焦点に配設されたスクリーン15によっ
て試料像のコントラストを向上させることができる。ま
た、CCDカメラ32は、スクリーン15上に投影され
ている実像を撮像することができるため、カメラ用レン
ズ31にテレセントリック光学系などの複雑な機構のレ
ンズ系を用いる必要がなく、一般的なカメラレンズでよ
いため、カメラ用レンズ31の構成が簡易になり、この
結果、検査装置1のコストダウンを図ることができる。
射角度がわずかに異なる複数のLED21,21・・を
配設し、これらを順に点灯させることにより、容易に試
料像を見易い状態にすることができる。さらに、LED
21を用いたことにより、発光する光の強度が電源投入
後直ちに安定するため、観測時間の短縮化を図ることが
できると共に、レーザー光源やハロゲンランプの場合と
比較して、照射部3のコストを削減することができる。
明したが、本発明は、かかる実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能
であることはいうまでもない。
の一方を非球面に形成したが、これに限定されず、両面
を非球面に形成してもよいし、物側レンズ11および像
側レンズ12のそれぞれのアパーチャ13側のレンズ面
を非球面に形成してもよい。
ず、それ以上またはそれ以下であっても良い。さらに、
照射部3の光源としてハロゲンランプやキセノンランプ
などを用いてもよい。
CDカメラ32で観測するものとしたが、一般的なカメ
ラ、フォトマルなどの光電管を初めとするすべての撮像
素子、あるいは肉眼で観測するような観測部4としても
よい。
Dカメラ32から入力した画像信号に含まれる映像信号
(原映像信号)を微分し、得られた微分信号と原映像信
号とを加算して新たな映像信号とするなどの微分処理に
よって、微弱なコントラスト差を強調して映像表示する
ことができる。さらに、加算された新たな映像信号の輝
度を任意に設定可能な輝度調整回路を設けることもでき
る。この輝度調整により、例えば被観測部分の凹凸部分
等の輪郭部分の内側の状態や輪郭部分自体を観測する場
合、映像を見易い輝度で観測することができることとな
る。
ーチャ13としてアイリス絞りを用いたが、ピンホール
を使用するようにしてもよい。
レンズ系の後側に配設されたスクリーンに試料からの反
射光や透過光を投影することによって、試料の像のコン
トラストを向上させることができる。また、スクリーン
によって試料の像を実在化したので観測部に用いるカメ
ラ用レンズの構成を簡易にすることができると共に、光
学検査装置のコストダウンを図ることできる。また、ハ
ーフミラーに対して互いに異なる照射角度で照射する複
数のLEDを備えたため、試料の被観測部分を容易に見
易い状態で観測することができる。
は実施例のスクリーンの平面図である。
実施例のLED部の側面図である。
とを説明するための原理図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 照射部からの光を平行光に変換して試料
に照射し、その透過光または反射光を観測光学系を通し
て観測部で観測するように構成されている光学検査装置
において、前記観測光学系は、前記透過光または反射光
をそれぞれ集光する物側レンズおよび像側レンズを備え
ると共に当該両レンズの焦点を一致させるように構成し
た両側テレセントリックレンズ系と、前記焦点またはそ
の近傍に配設されたアパーチャと、前記像側レンズの後
側焦点またはその近傍に配設され、前記試料の像を投影
するためのスクリーンとを備え、前記観測部は、前記ス
クリーンに投影された前記試料の像を後方から観測する
ように構成されていることを特徴とする光学検査装置。 - 【請求項2】 前記照射部は、前記物側レンズと像側レ
ンズとの間に配設されると共に照射された光を前記試料
に向けて反射させるハーフミラーと、当該ハーフミラー
に対して互いに異なる照射角度で照射する複数の光源部
を備え、当該複数の光源部を選択的に点灯させる点灯制
御部をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載
の光学検査装置。 - 【請求項3】 前記光源部は、発散光線束を出射するよ
うに構成されたLEDであることを特徴とする請求項2
記載の光学検査装置。 - 【請求項4】 前記物側レンズおよび像側レンズの少な
くとも一方は非球面レンズであることを特徴とする請求
項1から3のいずれかに記載の光学検査装置。
Priority Applications (2)
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