JP3385247B2 - 数値制御装置における移動経路修正方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置における移動経路修正方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに数値制御装置

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JP3385247B2 JP30874999A JP30874999A JP3385247B2 JP 3385247 B2 JP3385247 B2 JP 3385247B2 JP 30874999 A JP30874999 A JP 30874999A JP 30874999 A JP30874999 A JP 30874999A JP 3385247 B2 JP3385247 B2 JP 3385247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械を加工
プログラムによって指令した経路にしたがって高速・高
精度に移動制御を行う数値制御装置(以下NC装置と称
する)における移動経路修正方法、およびその方法をコ
ンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体、並びにその移動経路修正
方法の実施に使用される数値制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】数値制御により工作機械を加工プログラ
ムにより指令された移動経路に沿って高速に駆動する場
合、工具の移動経路の方向が急激に変化する角点(コー
ナー点)を通過するときに、機械に作用する衝撃や振動
を防ぎ、軌跡精度を確保するため、コーナー点の前後で
速度を加減速する速度制御が必要となる。
【0003】一般に、金型などの自由曲線によって構成
される移動経路は、微小線分によって微小なブロック単
位に分割されて指令され、コーナー点はこれらのブロッ
クの接続部で発生する。このため、従来は、連続するブ
ロックの方向変換の角度をチェックし、その角度があら
かじめ定められた角度よりも大きい場合にはブロック単
位に、その始端・終端で、それぞれ加速・減速を行い、
コーナー点の速度制御を行っている。
【0004】図13は、上述のような方式を実現する従
来のNC装置の一例を示している。NC装置は、微小線
分(直線指令)で経路を表現した加工プログラムPro
を1ブロックずつ読込んで、これをNC装置の内部処理
形式(セグメントデータ)に変換するプログラム入力部
101と、連続するセグメントがなす角度を算出し、こ
の角度があらかじめ定められた角度よりも大きい場合に
は当該点を折れ点(コーナー点)とみなし、角度に応じ
たコーナー通過速度を設定するコーナー速度設定部10
2と、順次蓄積されたセグメントデータと設定されたコ
ーナー通過速度から加減速された速度パターンを作る速
度パターン生成部103と、加減速された速度パターン
から各軸ごとの補間指令(単位時間あたりの移動量)を
算出する補間演算部104とを有し、各軸の補間指令を
X軸、Y軸、Z軸の各軸のサーボモータ50x、50
y、50zのそれぞれサーボアンプ51x、51y、5
1zに出力するようになっている。なお、プログラム入
力部101は、内蔵のバッファに複数のセグメントデー
タを保持することが可能である。
【0005】加工プログラムProによって指令される
経路は、図14に示されているように、P0、P1
2、…、Pi、…からなる座標列であり、プログラム入
力部101は、この座標列を読み取って各ブロックの各
軸移動量Xi、Yi、Zi、ブロック長Li、指令速度Fか
らなるセグメントデータSiを生成する。ここで、各軸
移動量をベクトルViで表す{Vi=(Xi、Yi
i)}。なお、各記号に付けられた添え字iは経路開始
からのブロック番号を表すものとする。
【0006】コーナー速度設定部102は、図15に例
示されているような連続する二つのセグメントSiとS
i+1とがなす角度θを次式によって算出し、角度θがあ
らかじめ設定された角度θthより小さければ(cosθ
≧cosθthならば)、コーナー減速速度を設定せず、
角度θiが設定角度θthより大きければ(cosθ<c
osθthならば)、コーナー減速速度を設定する。
【0007】
【数1】
【0008】コーナー減速速度としては、たとえば、特
開平2−137006号公報に示されている技術では、
以下のように設定している。図16はコーナー速度決定
方法の説明図であり、図16に示すように、コーナー点
Qを速度vで回ったときに発生する速度ベクトルの変化
量Δvは余弦定理により、 (Δv)2=2v2−2v2cosθ ∴ Δv=v√{2(1−cosθ)} となる。
【0009】この速度変化が1サンプリング周期ΔT間
に起こるとすれば、その加減速の大きさは、 (Δv/ΔT)=v√{2(1−cosθ)}/ΔT ・・・(2) となる。
【0010】駆動系や機械系に作用する最大許容加減速
αがこれらの設計値から与えられ、(2)式の加速度が
これをオーバーしないようにする条件から、コーナー点
における許容速度Vcは、 Vc=α・ΔT/√{2(1−cosθ)} ・・・(3) となり、コーナー角度θの値を用いて(3)式により許
容速度Vcを決めることができる。
【0011】コーナー速度設定部102は、以上の処理
により、セグメント間の角度θがあらかじめ設定された
角度θthを越えた場合には、(3)式によりコーナー速
度を計算し、セグメント終点における速度としてコーナ
ー速度を登録する。
【0012】速度パターン生成部103は、コーナー速
度が登録されたセグメントの終点における速度が許容速
度Vcを越えないように加減速された速度パターンを生
成する。たとえば、図17に示されているようなプログ
ラム経路に対して、Smのセグメントにコーナー速度が
設定されると、図18に示されているような速度パター
ンが生成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来のNC装置は、各セグメント間の角度をみて、コーナ
ー点の角度に応じてコーナー速度を決定し、コーナーに
おいてその速度を越えないように加減速制御を行い、コ
ーナーでない部分は滑らかに、コーナー部分は減速して
エッジを出すことにより、高速・高精度な加工が可能に
している。
【0014】しかしながら、上述のような従来の制御方
法では、指令プログラムデータが理想的に構成されてい
る場合はよいが、加工プログラム中にノイズブロックが
存在するような場合には余分な減速を発生する場合があ
る。
【0015】一般に、金型加工用の加工プログラムを作
成する場合、CADで設計された金型データに対してC
AMによって工具径の補正や各種加工条件を付加したプ
ログラムデータを自動生成する。このとき、CAMの演
算誤差等によりプログラム経路間に誤差が発生した場合
には、その誤差を吸収する微小なブロックが生成される
場合がある。図19はそのようなな微小ブロックの挿入
がなされたプログラムデータの一例を示しており、ブロ
ックBeがCAMの演算誤差によって生成された微小ブ
ロックである。
【0016】このような微小ブロックの特徴としては、
経路として有意なブロックよりもブロック長が短く、前
後のブロックと比較的大きな角度をなすことが多い。し
たがって、このようなブロックが入力されると、コーナ
ー速度設定部102では(3)式に従って角度に応じた
低速のコーナー速度が設定され、速度パターン生成部1
03においては、図20に示されているような速度パタ
ーンが生成される。
【0017】その結果として、制御される工作機械にお
いては、加工中に大きな減速を発生し、滑らかであるべ
き加工面にカッターマークが付くなどの悪影響を発生す
る場合がある。
【0018】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、ノイズブロックの影響によるコ
ーナー減速を発生することなく、コーナー減速の影響の
ない良好な加工面を得ることができる数値制御装置にお
ける移動経路修正方法、およびその方法をコンピュータ
に実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体、およびその移動経路修正方法の実施
に使用される数値制御装置、プログラムコンバータを得
ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による数値制御装置における移動経路修
正方法は、複数のセグメントで構成される移動経路にお
いて、連続する三つのセグメントデータに対して第1、
第2、第3のセグメントS1、S2、S3がジグザグ状に
接続しているかを第1の条件とし、第2のセグメントS
2が設定された長さより短いかを第2の条件とし、前記
第1の条件と前記第2の条件がともに成立する場合に
は、前記第2のセグメントS2の移動量を前記第1、前
記第3のセグメントS1、S3の移動量に分配するように
移動経路を修正するものである。
【0020】つぎの発明による数値制御装置における移
動経路修正方法は、前記第1の条件と前記第2の条件が
ともに成立する場合は前記第1、第2、第3のセグメン
トS 1、S2、S3の端点をP、Q、R、Sとするとき、
第2のセグメントの中点をTとして端点Pと中点Tを結
ぶセグメントS1’と、中点Tと端点Sを結ぶセグメン
トS2’を生成し、第1のセグメントS1をS1’に、第
2のセグメントS2をS 2’にそれぞれ置き換え、第3の
セグメントS3をクリヤして移動経路を修正するもので
ある。
【0021】また、上述の目的を達成するために、この
発明による数値制御装置は、複数のセグメントで構成さ
れる移動経路にしたがって経路の補間制御を行う数値制
御装置において、入力したセグメントに対して上述の発
明による移動経路修正方法を実行してセグメントデータ
を修正する経路修正部と、コーナー点における経路の角
度変化量を計算し、当該角度変化量と与えられた許容加
速度からコーナー点における許容速度を計算するコーナ
ー速度設定部と、コーナー点に向かって移動速度を前記
許容速度まで減速し、コーナー点に到達した後、移動速
度を指令速度まで加速するように加減速された速度パタ
ーンを設定する速度パターン生成部とを備え、前記速度
パターンにしたがって補間制御を行うものである。
【0022】
【0023】また、上述の目的を達成するために、この
発明に記録媒体は、上述の発明による方法をコンピュー
タに実行させるプログラムを記録したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照して、この
発明にかかる数値制御装置における移動経路修正方法お
よびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを
記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、並びに
数値制御装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、以
下に説明するこの発明の実施の形態において上述の従来
例と同一構成の部分は、上述の従来例に付した符号と同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0025】実施の形態1.図1は、この発明によるN
C装置の一つの実施の形態を示している。NC装置は、
微小線分(直線指令)で経路を表現した加工プログラム
Proを1ブロックずつ読込んで、これをNC装置の内
部処理形式(セグメントデータ)に変換するプログラム
入力部1と、セグメントバッファ2と、経路修正部3
と、連続するセグメントがなす角度を算出し、この角度
があらかじめ定められた角度よりも大きい場合には当該
点を折れ点(コーナー点)とみなし、角度に応じたコー
ナー通過速度を設定するコーナー速度設定部4と、順次
蓄積されたセグメントデータと設定されたコーナー通過
速度から加減速された速度パターンを作る速度パターン
生成部5と、加減速された速度パターンから各軸ごとの
補間指令(単位時間あたりの移動量)を算出する補間演
算部6を有し、各軸の補間指令をX軸、Y軸、Z軸の各
軸のサーボモータ50x、50y、50zのそれぞれサ
ーボアンプ51x、51y、51zに出力する。
【0026】なお、プログラム入力部1、コーナー速度
設定部4、速度パターン生成部5、補間演算部6は、従
来のものと同等のものである。
【0027】プログラム入力部1は、加工プログラムP
roの移動経路を1ブロックずつセグメントデータとし
てセグメントバッファ2にバッファリングする。図2は
セグメントバッファ2の内容を示しており、ポインタA
で示される位置に読み取ったブロックの各軸移動量
i、Yi、Zi、ブロック長Li、指令速度Fからなるセ
グメントデータSiを生成する。以下、各軸移動量をベ
クトルViで表す{Vi=(Xi、Yi、Zi)}。
【0028】経路修正部3は、プログラム入力部1がセ
グメントデータを生成するごとに起動され、セグメント
データの内容をチェックし、所定のセグメントデータ修
正を行う。図3は経路修正部3の処理内容を示すフロー
チャートであり、以下、本フローにしたがって説明す
る。
【0029】ポインタBはセグメントバッファ2上の経
路修正未処理のセグメント位置を示すポインタであり、
セグメントバッファ2上に3セグメント分のセグメント
データを蓄積するまでは(ステップS101否定)、ポ
インタAをインクリメントし(ステップS106)、処
理を終了する。
【0030】セグメントバッファに3セグメント分のセ
グメントデータの蓄積された以降は(ステップS101
肯定)、毎起動ごとに、ステップS102以降の処理を
行う。ここで、ポインタBが示す位置から連続する三つ
の処理対象セグメントをそれぞれS1、S2、S3とする
(図4参照)。
【0031】まず、第2番目のセグメントS2のセグメ
ント長L2をチェックし、セグメント長L2があらかじめ
設定されたセグメント長(Lth)以下であるか否かの判
別を行う(ステップS102)。セグメント長L2があ
らかじめ設定されたセグメント長(Lth)より長ければ
(L2>Lth)、ノイズブロックではないとして、第1
番目のセグメントS1を処理済みにしてポインタBをイ
ンクリメントし(ステップS105)、ついでポインタ
Aをインクリメントし(ステップS106)、処理を終
了する(図5参照)。
【0032】これに対し、L2≦Lthであれば(ステッ
プS102肯定)、セグメントS1、S2、S3がジグザ
グ状に接続していないかをチェックする(ステップS1
03)。
【0033】一般に、プログラム経路は3次元空間上の
経路であるから、三つのベクトルがジグザグ状であるこ
とを3次元空間上で定義する必要がある。ここでは、図
6に示されているように、各セグメントS1、S2、S3
のベクトルV1、V2、V3が、ベクトルV1、V2を含む
平面に直交し、ベクトルV2を含む平面pに対してベク
トルV3がベクトルV1の反対側の領域にあれば、ベクト
ルV1、V2、V3がジグザグ状に接続していると定義す
る。
【0034】ステップS102では、これを以下のよう
に評価する。図7において、ベクトルV1を平面pの法
線ベクトル方向成分VnとベクトルV2に平行な成分Vh
に分解すると、法線ベクトル方向成分VnとベクトルV3
のなす角度φが90度未満(cosφ>0)であると
き、平面pに対してベクトルV3がベクトルV1の反対側
の領域にある、すなわちベクトルV1、V2、V3がジグ
ザグ状に接続しているといえる。
【0035】したがって、
【数2】 より法線ベクトル方向成分Vnを求め、
【数3】 よりcosφを求める。
【0036】そして、cosφ≦0であれば(ステップ
S103否定)、セグメントS1、S2、S3がジグザグ
状ではないとして、第1番目のセグメントS1を処理済
みにしてポインタBをインクリメントし(ステップS1
05)、ついでポインタAをインクリメントし(ステッ
プS106)、処理を終了する。
【0037】これに対し、cosφ>0であれば(ステ
ップS103肯定)、セグメントS 1、S2、S3がジグ
ザグ状であるとして、セグメントデータの修正を行う
(ステップS104)。ここでは、図8に示されている
ように、セグメントS1、S2、S3の端点をP、Q、
R、Sとするとき、セグメントS2の中点をTとして端
点Pと中点Tを結ぶセグメントS1’と、中点Tと端点
Sを結ぶセグメントS2’を生成する。そして、セグメ
ントS1をS1’に、セグメントS2をS2’にそれぞれ置
き換え、セグメントS3をクリヤする(図9参照)。
【0038】経路修正部3は、プログラム入力部1がセ
グメントデータを生成するごとに起動され、上述した処
理を行う。したがって、常に連続する3セグメントにつ
いてチェックを行い、三つのセグメントデータがジグザ
グ状に接続しているかを第1の条件、第2のセグメント
が設定された長さより短いかを第2の条件とし、これら
の条件をチェックし、上記両条件がともに成立する場合
には第2の微小なセグメントを除去するようにセグメン
トの修正を行うことになる。
【0039】コーナー速度設定部4は、経路修正部3に
よって処理済みとなったセグメントデータについて連続
する二つのセグメントSi、Si+1のなす角度θiを前述
の(1)式によって算出し、θiがあらかじめ設定され
た角度θthより小さければ(cosθi≧cosθt
h)、コーナー減速速度を設定せず、角度θiが設定角度
θthより大きければ(cosθi<cosθth)、前述
の(3)式によってコーナー減速速度Vcを設定する。
【0040】速度パターン生成部5は、コーナー速度が
登録されたセグメントの終点における速度がVcを越え
ないように加減速された速度パターンを生成し、補間演
算部6は、この速度パターンにしたがって各軸の補間指
令(サンプリング時間ΔTごとの各軸移動量ΔX、Δ
Y、ΔZ)を演算し、各軸のサーボアンプ51x、51
y、51zに補間指令を与える。これにより、各軸のサ
ーボモータ50x、50y、50zが駆動される。
【0041】以上のように、この発明によるNC装置に
おいては、CAMが生成する誤差による微小ブロックを
含む図19に示されているような加工プログラムが入力
されても、図10に示されているように、経路を修正し
た後に、セグメント間の角度に応じた速度制御が行われ
めに、微小なブロックによって発生するセグメント
間の大きな角度に起因する減速を発生することなく加工
を行うことが可能となり、加工面にカッターマークが付
くなどの不具合が発生することが回避される。
【0042】実施の形態2.図11は、この発明のプロ
グラムコンバータの一つの実施の形態を示している。プ
ログラムコンバータは、パーソナルコンピュータ等の一
般的なコンピュータシステム11により構成される。コ
ンピュータシステム11はWindows(登録商標)
等のオペレーションシステム(以下OSと略す)を搭載
され、メモリ13に、プログラムコンバータ本体であっ
てOS12上で動作するファイル変換アプリケーション
プログラム(ソフトウェア)を格納される。コンピュー
タシステム11は、入力対象である加工内容を記述した
プログラムファイル(以後ソースファイルと称す)14
を入力し、ファイル変換の後に変換後ファイル(以後デ
スティネーションファイルと称す)15を出力する。
【0043】ソースファイル14、デスティネーション
ファイル15は、ハードディスク、フロッピーディス
ク、ICメモリカードなどの外部記録媒体によって供給
される。なお、ソースファイル14、デスティネーショ
ンファイル15は、必ずしもコンピュータシステム11
の内部にある必要はなく、外部の計算機等に存在してネ
ットワーク等を介して計算機コンピュータシステム11
に対して入出力される構成であってもよい。
【0044】図12はこの発明のプログラムコンバータ
の処理の流れを図示した処理フロー図である。以下、本
フロー図に従って処理の内容を説明する。
【0045】まず、加工内容を記述したプログラムファ
イルをソースファイルとしてオープンすると共に、ファ
イルをコンバートした結果を書き込むデスティネーショ
ンファイルをオープンする(ステップS201)。この
時点では、デスティネーションファイルは空である。
【0046】つぎに、削除したいノイズブロック長のし
きい値Lthを設定し(ステップS202)、変換処理を
開始する。変換処理では、まず、ソースファイルから1
ブロックを読み取り(ステップS203)、データがあ
る場合には(ステップS204肯定)、そのブロックが
直線補間(G01)モードであるかをチェックし(ステ
ップS205)、直線補間モードでなければ(ステップ
S205否定)、読み取った1ブロックをそのままデス
ティネーションファイルに書き込み(ステップS20
6)、ステップS203にループバックして次ブロック
の読み込みを行なう。
【0047】これに対し、読み取ったブロックが直線補
間モードであれば(ステップS205肯定)、ブロック
中に記述された経路データをセグメントデータとしてセ
グメントバッファのポインタAで示される位置に書き込
む(ステップS207)。セグメントバッファの構造お
よびセグメントデータの内容は実施の形態1のものと同
様とする。
【0048】つぎに、経路修正モジュール(後述)を起
動し(ステップS208)、処理済みのセグメントがあ
れば、デスティネーションファイルにブロックデータの
書き込みを行い(ステップS209)、ステップS20
3にループバックして次ブロックの読み込みを行なう。
【0049】経路修正モジュールの処理内容は実施の形
態1で述べた経路修正部3の処理フロー(図3)と同様
であり、本処理によりセグメントバッファの連続する三
つのセグメントデータがジグザグ状に接続しているかを
第1の条件、第2のセグメントがステップS202で設
定したしきい値Lthより短いかを第2の条件とし、これ
らの条件をチェックし、上記両条件がともに成立する場
合には、第2の微小なセグメントを除去するようにセグ
メントの修正を行うことになる。
【0050】以上の処理を繰り返すことにより、デステ
ィネーションファイルにはソースファイル中の直線補間
以外のブロックはそのまま、直線補間のブロックは上記
条件に適合する個所については経路が修正されたデータ
が順次書き込まれていく。そしてソースファイルの全て
のデータの処理が終わると、読み込みデータ無しとし
(ステップS204否定)、ソースファイル、デスティ
ネーションファイルをクローズし(ステップS21
0)、全ての処理を終了する。
【0051】上述のようなファイル変換により、ノイズ
ブロックを含む加工プログラムからノイズブロックを削
除して経路を修正した加工プログラムを生成でき、この
経路修正済みの加工プログラムをNC装置に供すること
により、経路修正機能をもたない従来型のNC装置にお
いても、ノイズブロックによるコーナー減速の影響のな
い良好な加工面が得られるようになる。
【0052】なお、本実施の形態で説明した数値制御装
置における移動経路修正方法には、あらかじめ用意され
たプログラムをパーソナル・コンピューターやワークス
テーション等のコンピュータで実行することにより実現
することができる。このプログラムは、ハードディス
ク、フロッピーディスク、CD−ROM、MO、DVD
等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録さ
れ、コンピュータによって記録媒体から読み出されるこ
とによって実行される。また、このプログラムは、上述
したような記録媒体を介してインターネット等の通信ネ
ットワークを介して配布することができる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による数値制御装置における移動経路修正方法によれ
ば、複数のセグメントで構成される移動経路において、
連続する三つのセグメントデータに対して第1、第2、
第3のセグメントS1、S2、S 3がジグザグ状に接続し
ているかを第1の条件とし、第2のセグメントS2が設
定された長さより短いかを第2の条件とし、第1の条件
と第2の条件がともに成立する場合には、第2のセグメ
ントS2の移動量を第1、第3のセグメントS1、S 3
移動量に分配するように移動経路を修正するから、ノイ
ズブロックを含む加工プログラムを入力した場合でも、
ノイズとみなされる経路を削除して経路を修正するか
ら、微小なブロックによって発生するセグメント間の大
きな角度に起因する減速を発生することなく加工を行う
ことが可能となり、加工面にカッターマークが付くなど
の不具合が発生することを回避できる。
【0054】つぎの発明による数値制御装置における移
動経路修正方法によれば、第1の条件と第2の条件がと
もに成立する場合には、第1、第2、第3のセグメント
1、S2、S3の端点をP、Q、R、Sとするとき、第
2のセグメントの中点をTとして端点Pと中点Tを結ぶ
セグメントS1’と、中点Tと端点Sを結ぶセグメント
2’を生成し、第1のセグメントS1をS1’に、第2
のセグメントS2をS2’にそれぞれ置き換え、第3のセ
グメントS3をクリヤして移動経路を修正するから、ノ
イズブロックを含む加工プログラムを入力した場合で
も、ノイズとみなされる経路を削除して経路を修正する
から、微小なブロックによって発生するセグメント間の
大きな角度に起因する減速を発生することなく加工を行
うことが可能となり、加工面にカッターマークが付くな
どの不具合が発生することを回避できる。
【0055】つぎの発明による数値制御装置によれば、
ノイズブロックを含む加工プログラムを入力した場合で
も、ノイズとみなされる経路を削除して経路を修正し、
修正された経路にしたがってコーナー減速を含む加減速
処理を行うから、ノイズブロックの影響によるコーナー
減速を発生することなく高速・高精度な加工が可能にな
る。
【0056】
【0057】つぎの発明による記録媒体によれば、上述
の発明による方法をコンピュータに実行させるプログラ
ムを記録したことで、そのプログラムを機械読み取り可
能となり、これによって、上述の発明による方法をコン
ピュータによって実現することが可能な記録媒体が得ら
れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による数値制御装置の一つの実施の
形態を示すブロック図である。
【図2】 この発明による数値制御装置で使用されるセ
グメントバッファの内容を示す説明図である。
【図3】 この発明による数値制御装置の経路修正部の
処理フローを示すフローチャートである。
【図4】 セグメントバッファの処理対象セグメントを
示す説明図である。
【図5】 経路修正条件不成立時の処理前後のセグメン
トバッファの状態を示す説明図である。
【図6】 3次元空間上のベクトルのジグザグ性の定義
を説明する説明図である。
【図7】 ベクトルのジグザグ性の演算過程を説明する
説明図である。
【図8】 経路修正の内容を示す説明図である。
【図9】 経路修正条件成立時の処理前後のセグメント
バッファの状態を示す説明図である。
【図10】 経路修正結果による経路の全体を示す図で
ある。
【図11】 この発明によるプログラムコンバータの一
つの実施の形態を示す構成図である。
【図12】 この発明によるプログラムコンバータの処
理フローを示すフローチャートである。
【図13】 従来における数値制御装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図14】 セグメントデータの内容を示す説明図であ
る。
【図15】 連続するセグメント間の角度を示す図であ
る。
【図16】 連続するセグメントを一定速度で回ったと
きに発生する加速度を説明する図である。
【図17】 コーナー減速が発生するプログラム経路の
一例を示す説明図である。
【図18】 コーナー減速がある場合の加減速された速
度パターンの一例を示す説明図である。
【図19】 プログラム経路にノイズブロックがある場
合の一例を示す説明図である。
【図20】 ノイズブロックがある場合の速度パターン
の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プログラム入力部、2 セグメントバッファ、3
経路修正部、4 コーナー速度設定部、5 速度パター
ン生成部、6 補間演算部、11 コンピュータシステ
ム、12 オペレーションシステム(OS)、13 メ
モリ、14 ソースファイル、15 デスティネーショ
ンファイル、50x、50y、50zサーボモータ、5
1x、51y、51z サーボアンプ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセグメントで構成される移動経路
    において、連続する三つのセグメントデータに対して第
    1、第2、第3のセグメントS1、S2、S3がジグザグ
    状に接続しているかを第1の条件とし、第2のセグメン
    トS2が設定された長さより短いかを第2の条件とし、
    前記第1の条件と前記第2の条件がともに成立する場合
    には、前記第2のセグメントS2の移動量を前記第1、
    前記第3のセグメントS1、S3の移動量に分配するよう
    に移動経路を修正することを特徴とする数値制御装置に
    おける移動経路修正方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の条件と前記第2の条件がとも
    に成立する場合は前記第1、第2、第3のセグメントS
    1、S2、S3の端点をP、Q、R、Sとするとき、第2
    のセグメントの中点をTとして端点Pと中点Tを結ぶセ
    グメントS1'と、中点Tと端点Sを結ぶセグメントS2'
    を生成し、第1のセグメントS1をS1'に、第2のセグ
    メントS2をS2'にそれぞれ置き換え、第3のセグメン
    トS3をクリヤして移動経路を修正することを特徴とす
    る請求項1に記載の数値制御装置における移動経路修正
    方法。
  3. 【請求項3】 複数のセグメントで構成される移動経路
    にしたがって経路の補間制御を行う数値制御装置におい
    て、 入力したセグメントに対して請求項1または2に記載の
    移動経路修正方法を実行してセグメントデータを修正す
    る経路修正部と、コーナー点における経路の角度変化量
    を計算し、当該角度変化量と与えられた許容加速度から
    コーナー点における許容速度を計算するコーナー速度設
    定部と、コーナー点に向かって移動速度を前記許容速度
    まで減速し、コーナー点に到達した後、移動速度を指令
    速度まで加速するように加減速された速度パターンを設
    定する速度パターン生成部とを備え、前記速度パターン
    にしたがって補間制御を行うことを特徴とする数値制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載された方法をコ
    ンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特
    徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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