JP3384482B2 - ピストンリング供給装置 - Google Patents

ピストンリング供給装置

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JP3384482B2
JP3384482B2 JP06519897A JP6519897A JP3384482B2 JP 3384482 B2 JP3384482 B2 JP 3384482B2 JP 06519897 A JP06519897 A JP 06519897A JP 6519897 A JP6519897 A JP 6519897A JP 3384482 B2 JP3384482 B2 JP 3384482B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストンにピスト
ンリングを順次供給するピストンリング供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】段積み状態の多数のピストンリングを1
つずつ供給する供給装置として、例えば、特開平7−2
66151号公報「ピストンリング組付け装置」があ
る。上記技術は、その公報の図1、図2、図17及び図
18によれば、マガジン1のガイド体3(番号は公報に
記載されたものを引用した。以下同じ。)に、段積み状
態で多数のピストンリング21…を収納し、最下位のピ
ストンリング21をステッピングモータ37で押し上げ
ることで、最上位のピストンリング21を上部の拡径ガ
イド部材4から1つずつ押出して、ピストン9のリング
溝9a〜9cに嵌め込むものである。
【0003】マガジン1は、4本のガイドロッド5…の
下部、中間部及び上部を下部プレート6、中間部プレー
ト7及び上部プレート8で相互に連結してガイド体3と
なし、このガイド体3の頂部に拡径ガイド部材4を取付
けたものである。ステッピングモータ37は、1つのピ
ストンリング21の厚さtに相当する距離だけ、段積み
状態のピストンリング21…を押し上げるものである。
ピストンリング21は、切れ目21aを有したC形リン
グである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、マガ
ジン1のガイド体3が1種類のピストンリング21とだ
け対応するものである。しかし、ピストンリング21は
エンジンの種類に応じて径違いで多種類あり、このた
め、ピストンリング21の種類が変わる都度、マガジン
1も交換する必要がある。径違いのピストンリング21
毎に多種類のマガジン1を保管することになるので、保
管スペースが増大し、また、マガジン1の管理も容易で
ない。
【0005】そこで本発明の目的は、マガジンの保管ス
ペースを削減するとともに、マガジンの管理を容易にす
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、縦置きマガジンの外周面に多
数のピストンリングを段積み状態で保持させ、最上位又
は最下位のピストンリングを強制的に取り出す形式のピ
ストンリング供給装置において、マガジンを、回転可能
な縦長の調節軸と、この調節軸の周囲を囲むように配列
した複数の縦長のマガジンセグメントと、これらのマガ
ジンセグメントを調節軸の回転に応じてピストンリング
の径方向に移動させる調節アームとで構成したことを特
徴とする。
【0007】複数のマガジンセグメントの集合体の径
を、ピストンリングの径に合せて調節可能な構造とした
ので、1つのマガジンで径違いの多種類のピストンリン
グ毎に、段積み状態で保持することができる。このた
め、径違いのピストンリング毎に多種類のマガジンを保
管する必要がないので、マガジンの管理が容易であり、
また、保管スペースを節減できる。
【0008】請求項2記載の発明は、縦置きシリンダ状
のマガジンの外周面に多数のピストンリングを段積み状
態で保持させ、最上位のピストンリングを概ね均一に押
すための押圧部材を介して下降部材で押圧することによ
り、最下位のピストンリングを強制的に落下させる形式
のピストンリング供給装置において、マガジンを、回転
可能な縦長の調節軸と、この調節軸の周囲を囲むように
配列した複数の縦長のマガジンセグメントと、これらの
マガジンセグメントを前記調節軸の回転に応じてピスト
ンリングの径方向に移動させる調節アームとで構成し、
押圧部材を、マガジンの外周に挿通した本体と、この本
体に取付けるとともに下端部をピストンリングの径方向
に移動可能とした複数の押圧片と、これらの押圧片を前
記マガジンの外周面に向って移動させる調節ねじとで構
成したことを特徴とする。
【0009】複数のマガジンセグメントの集合体の径
を、ピストンリングの径に合せて調節可能な構造とした
ので、1つのマガジンで径違いの多種類のピストンリン
グ毎に、段積み状態で保持することができる。このた
め、径違いのピストンリング毎に多種類のマガジンを保
管する必要がないので、マガジンの管理が容易であり、
また、保管スペースを節減できる。また、押圧部材をピ
ストンリングの径に合せて調節可能な構成としたので、
1つの押圧部材で径違いの多種類のピストンリングを押
すことができる。このため、径違いのピストンリング毎
に多種類の押圧部材を保管する必要がないので、押圧部
材の管理が容易であり、また、保管スペースを節減でき
る。
【0010】請求項3記載の発明は、押圧部材と前記下
降部材とは互いに独立した部材であって、一方の部材に
他方の部材を吸引する磁石を取付けたことを特徴とす
る。
【0011】マガジンに段積み状態で保持されたピスト
ンリングを、下降部材の下面と平行になるようにセット
しておけば、下降部材の下面に押圧部材を磁石で吸着す
ることにより、押圧部材は傾くことがなく、段積み状態
のピストンリングと概ね平行にセットされた状態にな
る。このため、複数の押圧片は、下端が最上位のピスト
ンリングに当った状態で、概ね均一に押すことができ
る。この結果、複数の押圧片の押付け力にムラがないの
で、段積み状態で保持されたピストンリングの下がり方
は概ね均一であり、下方から1つずつ確実に落下する。
従って、ピストンリングを不必要に落下させる虞れはな
い。
【0012】請求項4記載の発明は、マガジンが、複数
のマガジンセグメントの上端部又は下端部に1つのガイ
ド部材を着脱可能に取付けたものであり、このガイド部
材に、段積み状態のピストンリングのうち少なくとも最
上位又は最下位の1つをストックするストック部と、最
上位又は最下位であったピストンリングを仮止めするた
めのストッパ部とを備えたことを特徴とする。
【0013】マガジンの端部は、段積み状態のピストン
リングを1つずつ確実に取り出すために高精度を要す
る。高精度の端部を着脱可能なガイド部材としたので、
径違いのピストンリング毎にガイド部材だけを交換すれ
ばよい。ガイド部材はマガジン全体に比べて小型であ
り、保管スペースを余り必要としない。このように、マ
ガジンを広い保管スペースが必要な部分と保管スペース
を余り必要としないガイド部材とに分離したので、高精
度でしかも省スペース化を図れるマガジンを提供するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。なお、本発明のピストンリング組付け設
備で組み付けたピストン及びピストンリングの構成及び
作用を説明した後に、ピストンリング組付け設備を説明
する。図1(a),(b)は本発明に係るピストンリン
グ組付け設備によって得たピストンの構成図であり、
(a)はピストンとピストンリングの分解斜視図、
(b)はピストンリングを組み付けた状態のピストンの
要部断面図である。
【0015】(a)は、外周に上から下へ順に3つのリ
ング溝1a,1b,1cを刻設してなるピストン1にお
いて、これらのリング溝1a〜1cに、5つのピストン
リングを嵌め込むことを示す。5つのピストンリングと
は、2つのコンプレッションリング(トップリング2、
セカンドリング3)と、1組のオイルリング(中央のエ
キスパンダ4、下の第1サイドレール5、上の第2サイ
ドレール6からなる。)であり、切欠きNを有したC形
リングである。トップリング2、セカンドリング3、第
1サイドレール5、第2サイドレール6は上下面が平坦
なリングであり、エキスパンダ4は波形状リングであ
る。(b)はピストン1にピストンリング2〜6を組み
付けた状態を示す。なお、5つのピストンリングを区別
せずに説明する場合には、単に「ピストンリング2〜
6」又は「ピストンリング2,3,5,6」のように記
載する。
【0016】図2は本発明に係るピストンリング組付け
設備の平面図であり、ピストンリング組付け設備10
は、ピトンリング取付け前のピストン1…(…は複数を
示す。以下同じ。)を1つずつ供給するピストン供給装
置11と、このピストン供給装置11から供給されたピ
ストン1を搬送する前段搬送コンベア12と、この搬送
コンベア12からピストン1を1つずつ移送する前段移
送装置13と、この前段移送装置13から移送されたピ
ストン1を間欠搬送するシャトルコンベア14と、この
シャトルコンベア14から搬送されたピストン1にピト
ンリングを個別に取付ける第1〜第5リング組付け装置
21〜25と、ピストンリング取付け後のピストン1を
1つずつ移送する後段移送装置26と、この後段移送装
置26から移送されたピストン1を搬送する第1後段搬
送コンベア27と、この第1後段搬送コンベア27から
搬送されたピストン1の移送方向を転換して搬送する第
2後段搬送コンベア28と、この第2後段搬送コンベア
28から搬送されたピストン1を一時的にストックする
ストック部29とからなる。
【0017】シャトルコンベア14は、搬送方向に長い
搬送テーブルを1ピッチ分だけ前進と後進とに反復作動
させることにより、ピストン1を間欠搬送するものであ
り、例えば、次のステップにてピストン1を搬送する。 前段移送装置13からピストン1を受けた搬送テーブ
ルを、1ピッチ分だけ前進させて、第1リング組付け装
置21の下で停止させる。 この搬送テーブルに載せたピストン1を、第1リング
組付け装置21が持上げる。 その間に、搬送テーブルを1ピッチ分だけ後進させ
る。そして、搬送テーブルは第1リング組付け装置21
の下でピストン1を待ち受ける。 第1リング組付け装置21から待ち受けた搬送テーブ
ルへピストン1を降ろす。この搬送テーブルを前進させ
て、第2リング組付け装置22の下で停止させる。
【0018】第1リング組付け装置21はエキスパンダ
4(図1参照)を取付け、第2リング組付け装置22は
第1サイドレール5を取付け、第3リング組付け装置2
3は第2サイドレール6を取付け、第4リング組付け装
置24はセカンドリング3を取付け、第5リング組付け
装置25はトップリング2を取付けるものである。な
お、第1〜第5リング組付け装置21〜25を区別せず
に説明する場合には、単に「リング組付け装置21〜2
5」と言う。図中、16は操作パネルである。
【0019】次に、第1〜第5リング組付け装置21〜
25を説明する。図3は本発明に係る第1〜第5リング
組付け装置の側面図であり、この図の表裏方向から搬送
されたピストン1にピストンリング2〜6を組付ける構
造を示す。リング組付け装置21〜25は、それぞれコ
モンベース31から起立した下部スタンド32と、下部
スタンド32から起立した上部スタンド33と、上部ス
タンド33の基盤33aに着脱可能に取付けたマガジン
ユニット40と、マガジンユニット40に保持された最
下位のピストンリング2〜6を強制的に落下させる下降
機構60と、落下したピストンリング2〜6を押し下げ
てピストン1に供給するリング供給機構80(詳しくは
図14及び図15で説明する。)と、シャトルコンベア
14でマガジン42の下方に間欠搬送されたピストン1
をマガジンユニット40の下部にセットするピストンセ
ット機構90(詳しくは図14及び図16で説明す
る。)とからなる。
【0020】マガジンユニット40は、後述するマガジ
ン42の外周面に、ピストンリング2〜6のうちの1種
類を、想像線で示すように段積み状態で保持するもので
ある。上部スタンド33は、マガジン42から落下した
最下位のピストンリング2〜6を検知する検知手段35
を取付けたものであり、この検知手段35は、例えば投
光器35aと受光器35bとからなる。
【0021】下降機構60は、上部スタンド33の上部
に取付けたサーボモータ61と、上部スタンド33に垂
直に且つ回転可能に取付けたボールねじ62と、ボール
ねじ62と軸方向移動のみ可能に組合せたナット63
と、ナット63に取付けた下降部材としての下降アーム
64と、この下降アーム64の作動を効果的にピストン
リング2〜6に伝える(ピストンリング2〜6を概ね均
一に押す)ための押圧部材としての押圧リング65とか
らなる。このように、下降アーム64と押圧リング65
とは互いに独立した部材である。66はサーボモータ6
1からボールねじ62に動力を伝達する伝動機構であ
る。
【0022】ところで、上記マガジンユニット40は2
種類有り、それぞれの構成を図4〜9に基づき説明す
る。なお、第1リング組付け装置21のマガジンユニッ
トを第1マガジンユニット40A、第2〜5リング組付
け装置22〜25のマガジンユニットを第2マガジンユ
ニット40Bと称する。
【0023】図4は本発明に係る第1マガジンユニット
の要部を断面した側面図である。第1マガジンユニット
40Aは、上部スタンド33の基盤33aにボルト止め
した縦置き板状のマガジン用スタンド41と、このマガ
ジン用スタンド41に取付けた縦置きのマガジン42と
からなる。詳しくは、マガジン42はマガジン用スタン
ド41の側部端面に取付けた縦長の支持筒43と、この
支持筒43に挿入して回転可能に取付けた縦長の調節軸
44と、この調節軸44に組合わさるナット45…と、
これらのナット45…から放射状に延びる複数の調節ア
ーム46…と、これらの調節アーム46…の先端に連結
した縦長のマガジンセグメント47…とからなる。
【0024】複数の調節アーム46…は、調節軸44の
回転に応じてマガジンセグメント45…をピストンリン
グの径方向に移動させるアームである。複数(例えば4
本)のマガジンセグメント47…は、調節軸44の周囲
を囲むように配列した棒状セグメントである。
【0025】マガジン42は、複数のマガジンセグメン
ト45…の上端部に1つの上部ガイド部材51を着脱可
能に取付け、しかも、複数のマガジンセグメント47…
の下端部に1つの下部ガイド部材52を着脱可能に取付
けたものである。下部ガイド部材52は、基盤33aの
上面にボルト止めした下部ガイド部材着脱用モータ53
と、このモータ53にて基盤33aの下面に引き寄せら
れるブラケット54と、このブラケット54にボルト止
めしたマガジン下部部材55とからなる。複数のマガジ
ンセグメント45…の集合体の外径はマガジン下部部材
55の上部の外径と同一である。
【0026】図5(a),(b)は本発明に係る第1マ
ガジンユニットの上部構成図兼作用図であり、(a)は
上部を断面した図、(b)は上部の作用図である。
(a)は、調節軸44の第1雄ねじ44aと第2雄ねじ
44bを形成し、これら第1・第2雄ねじ44a,44
bにナット45,45を取付け、これらのナット45,
45に調節アーム46…を介してマガジンセグメント4
7…を取付けたことを示す。第1雄ねじ44aと第2雄
ねじ44bとは互いに逆ねじである。図中、48は軸受
である。
【0027】作用を説明すると、(a)の状態で、調節
軸44の上端の工具掛け部44cに、想像線で示す工具
Hを掛けて回すことにより、調節軸44が回転するの
で、2つのナット45,45は接近又は離反するように
上下動する。この結果、(a)のように上下の調節アー
ム46…は起立してマガジンセグメント47…をピスト
ンリングの径内方に縮める。また、(b)のように、上
下の調節アーム46…は倒れてマガジンセグメント47
…をピストンリングの径外方に拡げる。
【0028】図6は図4の6−6線断面図であり、マガ
ジン用スタンド41の側部端面に支持筒43をボルト4
9にて取付けた姿を示す。図中、43aボルト止め用孔
である。
【0029】図7は図4の7−7線断面図であり、ナッ
ト45に調節アーム46…を介してマガジンセグメント
47…をピン結合した姿を示す。4本のマガジンセグメ
ント47…は等角度で放射状に配列したものであり、複
数のマガジンセグメント47…の集合体の径(この図の
想像線で示す径)はDであり、この径Dはピストンリン
グの径に合せて調節可能である。従って、1つのマガジ
ン42で径違いの多種類のピストンリング(図1参照)
を段積み状態で保持することができる。このため、径違
いのピストンリング毎に多種類のマガジン42を保管す
る必要がないので、マガジン42の管理が容易であり、
また、保管スペースを節減できる。
【0030】図8は本発明に係る第1マガジンユニット
の下部ガイド部材の要部断面図であり、下部ガイド部材
52は、段積み状態のピストンリングのうち少なくとも
最下位の1つをストックするストック部52aと、スト
ック部52aの下端コーナの分離部52bと、分離部5
2bの下方に設けた小径の小径部52cと、最下位であ
ったピストンリングを仮止めするためのストッパ部52
bとを備えたものである。ストッパ部52dは小径部5
2cの下方に設けたテーパ部52eと、テーパ部52e
の下方の大径部52fとからなる。想像線で示す複数の
マガジンセグメント47…はピストンリングの径に合せ
て調整した後、下部ガイド部材52の上部凹部52cに
嵌合することで両者を結合することになる。
【0031】マガジン42の端部は、段積み状態のピス
トンリングを1つずつ確実に取り出すために高精度を要
する。高精度の端部を着脱可能な下部ガイド部材52と
したので、径違いのピストンリング毎に下部ガイド部材
52だけを交換すればよい。下部ガイド部材52はマガ
ジン42の全体に比べて小型であり、保管スペースを余
り必要としない。このように、マガジン42を広い保管
スペースが必要な部分(マガジンセグメント47の廻り
の組立体)と保管スペースを余り必要としない下部ガイ
ド部材42とに分離したので、高精度でしかも省スペー
ス化を図れるマガジンを提供することができる。なお、
マガジン下部部材55は、中間部材を介して複数のマガ
ジンセグメント47…の下端部に取付けた構成である。
【0032】図9は本発明に係る第2マガジンユニット
の要部を断面した側面図である。第2マガジンユニット
40Bは、上記図4に示す第1マガジンユニット40A
と同様の構成及び作用であるが、ピストンリングの厚み
の関係で高さをやや小さくしたものである。このため、
第1・第2雄ねじ44a,44bに取付けた上下のナッ
ト45,45と調節アーム46…との組合せ構造が相違
する。すなわち、上下のナット45,45を上下の調節
アーム46…で連結した構造である。
【0033】図10は本発明に係る押圧リングの断面図
であり、鋼板等の磁性材料からなる押圧リング65は、
マガジン42の外周に挿通した平面視略環状の本体71
と、この本体71に取付けるとともに下端部をピストン
リングの径方向に移動可能とした複数(例えば、4つ)
の押圧片72…と、これらの押圧片72…をマガジン4
2の外周面に向って移動させる調節ねじ73…とからな
る。詳しくは、押圧片72…は本体71の下部にピスト
ンリングの径方向に回転可能に支持され、しかも、本体
71から下方に延びる平面視略円弧状の部材である。本
体71は外周部に垂下片44をボルト止めし、この垂下
片44の下部に取付けた調節ねじ73で押圧片72を押
すようにしたものである。調節ねじ73は、押圧片72
をマガジン42の外周面に向って弾発するようにしたば
ねを内蔵したものである。また、本体は71は、上面に
複数の磁石(この図では1つのみ示す。)75をボルト
止めしたものである。なお、本体71の内径は、最も大
径のピストンリングより大径である。
【0034】図11は図10の11−11線断面図であ
り、押圧片72が側面視略逆T字体であることを示す。
図中、76は支持ピン、77は調節ねじ用位置決めビス
である。
【0035】図12は図3の12−12線断面図であ
り、押圧リング65の本体71の上面に、下降アーム6
4の押下げ板64aの一部を重ねた状態を示す。鋼板等
の磁性材料からなる押下げ板64aは、押圧リング65
の本体の上面位置に所定距離だけ接近したことを検知す
る近接センサ67を取付けたものであり、近接センサ6
7は、例えば投光器と受光器ととを内蔵したセンサであ
る。複数の押圧片72…は、マガジンセグメント47…
と同一位相にある。また、4つの磁石75は押下げ板6
4aの裏面に吸着可能な位置に配列したものである。
【0036】このように、押圧リング65をピストンリ
ングの径に合せて調節可能な構成としたので、1つの押
圧リング65で径違いの多種類のピストンリングを押す
ことができる。このため、径違いのピストンリング毎に
多種類の押圧リング65を保管する必要がないので、押
圧リング65の管理が容易であり、また、保管スペース
を節減できる。
【0037】ところで、押下げ板64は、複数の押圧片
72…の下端部を個別に調節することにより、マガジン
42の径に合せるものであるが、下端面の高さが均一に
なるように調節する必要がある。下端面の高さが不均一
であると、ピストンリング2〜6を押し下げる力にムラ
がでる。下端部の高さを均一にするためには、例えば、
マガジン用スタンド41の側端面を基準とし、この側端
面に押下げ板64の本体71を直角になるように合せ、
この直角の状態で、複数の押圧片72…の下端面の高さ
が均一になるように調節する。
【0038】上記構成の第1〜第5リング組付け装置2
1〜25の段取り後の初期設定をする場合の作用を説明
する。図13(a)〜(d)はリング組付け装置の初期
設定時の説明図である。第1〜第5リング組付け装置2
1〜25の段取り後の初期設定をする場合には、先ず、
(a)のように段積み状態のピストンリング2〜6の上
に押圧リング65を載せておき、下降アーム64を比較
的高速で下降させる(早送り下降)。その後、(b)の
ように、下降アーム64が下降して押圧リング65に所
定距離S1まで接近すると、磁石75の磁力により、下
降アーム64の押下げ板64aは押圧リング65を吸引
する。吸引された押圧リング65は、(c)のように持
上がって押下げ板64aに吸着し、この結果、近接セン
サ67の検知範囲内に入る。押圧リング65が持上がる
ので、押圧片72の下端と最上位のピストンリング2〜
6との間に隙間S2が生じる。
【0039】近接センサ67は押圧リング65を検知し
て、図3に示すサーボモータ61に速度切換え信号を発
する。このため、下降アーム64の下降速度は高速から
低速へ切換わる(遅送り下降)。さらに、下降アーム6
4は隙間S2分だけ下降する過程で高速下降による惰性
(慣性)が解消されて、(d)のように、押圧片72の
下端が最上位のピストンリング2〜6に軽く当った状態
となる。この時点で、サーボモータ61(図3参照)が
停止し、下降アーム64の下降は停止する。この結果、
段積み状態で保持されたピストンリング2〜6には惰性
による押付け力が作用しないので、ピストンリング2〜
6を不必要に落下させる虞れはない。
【0040】ところで、マガジン42に段積み状態で保
持されたピストンリング2〜6は、押下げ板64の下面
と平行になるようにセットされたものである。また、押
下げ板64の下面に押圧リング65を吸着することによ
り、押圧リング65は傾くことがなく、段積み状態のピ
ストンリング2〜6と概ね平行にセットされた状態にな
る。このため、複数の押圧片72…は、(d)のように
下端が最上位のピストンリング2〜6に当った状態で、
概ね均一に押すことができる。この結果、複数の押圧片
72…の押付け力にムラがないので、段積み状態で保持
されたピストンリング2〜6の下がり方は概ね均一であ
り、下方から1つずつ確実に落下する。従って、ピスト
ンリング2〜6を不必要に落下させる虞れはない。
【0041】図14は本発明に係るリング供給機構及び
ピストンセット機構の側面図である。リング供給機構8
0は、下部スタンド32又は上部スタンド33(図3参
照)に取付けた昇降用の第1エアシリンダ81と、第1
エアシリンダ81のピストンロッドに取付けたベース8
2と、ベース82に取付けた左右1組の押下げアーム8
3,83と、押下げアーム83,83を水平面に沿って
拡開する第2エアシリンダ84と、ベース82の水平回
転を阻止し軸方向移動のみ可能にするガイド部材85と
からなる。
【0042】ピストンセット機構90は、コモンベース
31(図3参照)に取付けた昇降用の第1シリンダ(昇
降手段)91と、第1シリンダ91のピストンロッドに
取付けたベース92と、ベース92に取付けた左右1組
のチャック用アーム93,93と、これらチャック用ア
ーム93,93の先端部に取付けたワーク用チャック9
4,94と、1組のチャック用アーム93,93を水平
面に沿って拡開する第2シリンダ95と、ベース92の
水平回転を阻止し軸方向移動のみ可能にするガイド部材
96とからなる。
【0043】すなわち、1組のワーク用チャック94,
94は、シャトルコンベア14でマガジン42の下方に
間欠搬送されたピストン1を挟むことで、マガジン42
の下部孔42a位置に対する位置決めをするものであ
る。第1シリンダ91は、ワーク用チャック94,94
を持上げてマガジン42の下部孔42aにピストン1の
上部を嵌合させるものである。このように、ワーク用チ
ャック94,94はピストン1をマガジン42の下部孔
42a位置に対する位置決めをするものであり、位置決
め機構を兼ねたので、別異のピストン位置決め機構を設
ける必要がない。なお、シャトルコンベア14はピスト
ン1の上部を上にして搬送するものである。
【0044】図15は本発明に係るリング供給機構の平
面図である。リング供給機構80の左右1組の押下げア
ーム83,83は、マガジン42(図14参照)の両側
に延びて、段積みされたピストンリング2〜6うち、取
り出された1つの上面を押し下げるアームであり、これ
らのアームは、平面視で互いに対向する2組の当接部8
3a…を取付けたものである。第2シリンダ84は、左
右1組の押下げアーム83,83同士を接近・離反駆動
するものである。図中、86は当接部用ばね、87は当
接部取付け用ボルトである。
【0045】図16は本発明に係るピストンセット機構
の平面図である。ピストンセット機構90の左右1組の
チャック用アーム93,93は、マガジン42(図14
参照)の両側に延びたアームであり、これらのアームに
取付けたワーク用チャック94,94は、平面視で互い
に対向する略V字状の面に挟み部97,97を取付けた
ものである。第2シリンダ95は、左右1組のチャック
用アーム93,93同士を接近・離反駆動するものであ
る。
【0046】次に、ピストンリング4の供給方法を図3
及び図5に基づき説明する。先ず、次の手順で第1リン
グ組付け装置21にピストンリング4をセットする(準
備工程)。 (1)マガジンユニット40Aの下部ガイド部材52
を、上部スタンド33の基盤33aにセットする(下部
ガイド部材着脱用モータ53で基盤33aの下面にセッ
ト)。 (2)マガジンユニット40Aを上部スタンド33の基
盤33aに載せて下部ガイド部材52と位置合せする。 (3)図4のマガジンセグメント47の上端部に上部ガ
イド部材51をセットする。 (4)マガジン42の径を調節する。 (5)マガジンユニット40Aを基盤33aにボルト止
めする。 (6)マガジン42に多数のピストンリング4を段積み
状態で外周面に収納する。 (7)マガジン42に押圧リング65を挿入し、径を調
節する。 (8)段積み状態のピストンリング4の上に押圧リング
65を載せておき、下降アーム64を所定位置まで下降
させる。 以上の手順で、ピストンリング4のセットを完了する。
【0047】次に、以下の手順でピストンリング4をピ
ストン1への組付けを開始する(稼働工程)。 (9)シャトルコンベア14でマガジン42の下方に間
欠搬送されたピストン1を図14に示すワーク用チャッ
ク94で挟むことで、マガジン42の下部孔42a位置
に対する位置決めをする。 (10)ワーク用チャック94を昇降手段(第1シリン
ダ)91で持上げてマガジン42の下部孔42aにピス
トン1の上部を嵌合させる。 (11)下降手段60のサーボモータ61を始動してボ
ールねじ62を回転させることで、ボールねじ62に組
合せたナット63を下降させ、下降アーム64を下げ
る。この結果、下降アーム64は押圧リング65を介し
て、最上位のピストンリング4を下方へ押し下げる。
【0048】(12)段積み状態の多数のピストンリン
グ4が押し下げられることで、最下位のピストンリング
4がマガジン42の分離部52b(図8参照)を越えて
落下する。検知手段35は、投光器35aから常に発す
る光線(光信号)を受光器35bで受信するものであ
る。受光器35bは、分離部47を越えた最下位のピス
トンリング4で光線が遮断されると、これを検知して検
知情報を出力する。すなわち、最下位のピストンリング
4は、分離部52bを越えると自重で落下するので、検
知情報は単に、最下位のピストンリング4が分離部52
bを越えたか否かを検知するオン、オフ信号でよい。
【0049】(13)検知情報に基づいて下降機構60
のサーボモータ61を停止する。この結果、下降アーム
64及び押圧リング65の下降は停止する。 (14)落下した最下位のピストンリング4を、今度は
リング供給手段80で押し下げ、マガジン42の下端か
ら払出し、ピストン1のリング溝へ供給する。 (15)ピストンセット機構90のチャック用アーム9
3を下降し、ワーク用チャック94を開いてピストン1
をシャトルコンベア14に載せる。 (16)シャトルコンベア14で次工程に搬送する。
【0050】このように、上記稼働工程を繰返して、シ
ャトルコンベア14で搬送されつつある各ピストン1…
に、ピストンリング4を供給する。なお、上記(1)〜
(8)の準備工程と上記(9)〜(16)の稼働工程と
を連続して行う場合には、上記(8)の工程において、
上記(11)〜(12)の工程を同時に行うことができ
る。ピストンリング2,3,5,6の供給方法も上記供
給方法と同様であり、説明を省略する。
【0051】次に、第1リング組付け装置21の詳細な
作用を図17に基づき説明する。なお、理解を容易にす
るために、図17では、最上位のエキスパンダを4U、
最下位のエキスパンダを4Dと言う。
【0052】図17は本発明に係る第1リング組付け装
置の作用説明図である。多数のエキスパンダ(ピストン
リング)4…は、第1リング組付け装置21のマガジン
42に段積み状態でストックされている。詳しくは、エ
キスパンダ4…は、径方向及び軸方向に小さい力で弾性
変形可能であり、エキスパンダ4…の内径より若干大き
い径のストック部52aに緩く嵌合することで保持さ
れ、軸方向へのずり落ちが防止される。このため、段積
み状態でストックされた波形状のエキスパンダ4…同士
の波部が、互いに嵌り合うことはない。従って、最下位
のエキスパンダ4Dだけを確実に分離することができ
る。
【0053】押圧リング65の押圧片72で最上位のエ
キスパンダ4Uを押圧すると(矢印)、最下位のエキ
スパンダ4Dが強制的に押出され、分離部52bを越え
て自重で落下し(矢印)、小径部52cを通過してス
トッパ部52dのテーパ部52eに達して静止する(
位置)。次に、押下げアーム83の当接部83aが最下
位のエキスパンダ4Dの上に移動し、更に、押し下げる
(矢印)。このため、最下位のエキスパンダ4Dは径
方向に拡開され、テーパ部52eから大径部52fを通
って、マガジン42の下端から払い出される。この時点
で、最下位のエキスパンダ4Dは自己の弾性力で縮径し
ながら、ピストン1の最下位のリング溝1cに供給され
る(矢印)。この結果、最下位のエキスパンダ4Dは
リング溝1cに嵌合する。
【0054】次に、第2〜第5リング組付け装置22〜
25の詳細な作用を図18に基づき説明する。なお、第
2〜第5リング組付け装置22〜25は互いに同様の作
用なので、第4リング組付け装置24の作用のみ説明
し、他のリング組付け装置22,23,25の説明を省
略する。また、理解を容易にするために、図18では、
最上位のセカンドリングを3U、最下位のセカンドリン
グを3Dと言う。
【0055】図18は本発明に係る第4リング組付け装
置の作用説明図である。多数のセカンドリング3…は、
第4リング組付け装置24のマガジン42に段積み状態
でストックされている。詳しくは、セカンドリング3…
は径方向に小さい力で弾性変形可能であり、ストッパ部
52で仮止めされている。押圧リング65で最上位のセ
カンドリング3Uを押圧すると(矢印)、最下位のセ
カンドリング3Dがストッパ部52aで拡開されながら
強制的に押出され、分離部52bを越えて自重で落下し
(矢印)、小径部52cを通過してストッパ部52d
のテーパ部52eに達して静止する(位置)。
【0056】次に、押下げアーム83の当接部83aが
最下位のセカンドリング3Dの上に移動し、更に、押し
下げる(矢印)。このため、最下位のセカンドリング
3Dは径方向に拡開され、テーパ部52eから大径部5
2fを通って、マガジン42の下端から払い出される。
この時点で、最下位のセカンドリング3Dは自己の弾性
力で縮径しながら、ピストン1の中位のリング溝1bに
供給される(矢印)。この結果、最下位のセカンドリ
ング3Dはリング溝1bに嵌合する。
【0057】次に、ピストンリング2〜6の取付け順序
を図19に基づき説明する。図19(a)〜(e)は本
発明に係るピストンリングの取付け順序説明図である。
最初に、(a)の第1リング組付け装置21で、リング
溝1cにエキスパンダ4を取付ける。次に、(b)の第
2リング組付け装置22で、リング溝1cに且つエキス
パンダ4の下部に、第1サイドレール5を取付ける。次
に、(c)の第3リング組付け装置23で、リング溝1
cに且つエキスパンダ4の上部に、第2サイドレール6
を取付ける。次に、(d)の第4リング組付け装置24
で、リング溝1bにセカンドリング3を取付ける。最後
に、(e)の第5リング組付け装置25で、リング溝1
aにトップリング2を取付ける。
【0058】ところで、各マガジン42の下端高さは互
いに同一である。このため、ピストン1のリング溝1a
〜1cとマガジン42の下端との高さの関係は、各取付
けステップにおいて、ピストン1の上昇位置で決まる。
また、ワーク用チャック94の上端位置は、ピストン1
のリング溝1cの下面とほぼ同一である。更に、(b)
の第2リング組付け装置22における、ピストン1外周
とマガジン42の下部孔42aとの隙間Cは、第1・第
3〜第5リング組付け装置21,23,24,25の隙
間より大きい。このため、エキスパンダ4が第1リング
組付け装置21でリング溝1cに不完全装着されて突出
した場合、次の第2リング組付け装置22のマガジン4
2にピストン1を挿入した際に、マガジン42と接触す
る虞れはない。
【0059】なお、上記実施の形態において、下降アー
ム64と押圧リング65とは互いに独立した部材であっ
て、一方の部材に他方の部材を吸引する磁石75…を取
付けるようにした構成であればよい。また、マガジン4
2は、段積み状態のピストンリング2〜6を最上位又は
最下位から払い出す構成であればよく、最上位から払い
出す場合には、上部ガイド部材51と上部ガイド部材5
2とを反対に組込むことになる。
【0060】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1記載の発明は、縦置きマガジンの外周面
に多数のピストンリングを段積み状態で保持させ、最上
位又は最下位のピストンリングを強制的に取り出す形式
のピストンリング供給装置において、マガジンを、回転
可能な縦長の調節軸と、この調節軸の周囲を囲むように
配列した複数の縦長のマガジンセグメントと、これらの
マガジンセグメントを調節軸の回転に応じてピストンリ
ングの径方向に移動させる調節アームとで構成したこと
を特徴とする。
【0061】複数のマガジンセグメントの集合体の径
を、ピストンリングの径に合せて調節可能な構造とした
ので、1つのマガジンで径違いの多種類のピストンリン
グ毎に段積み状態で保持することができる。このため、
径違いのピストンリング毎に多種類のマガジンを保管す
る必要がないので、マガジンの管理が容易であり、ま
た、保管スペースを節減できる。
【0062】請求項2記載の発明は、縦置きシリンダ状
のマガジンの外周面に多数のピストンリングを段積み状
態で保持させ、最上位のピストンリングを概ね均一に押
すための押圧部材を介して下降部材で押圧することによ
り、最下位のピストンリングを強制的に落下させる形式
のピストンリング供給装置において、マガジンを、回転
可能な縦長の調節軸と、この調節軸の周囲を囲むように
配列した複数の縦長のマガジンセグメントと、これらの
マガジンセグメントを前記調節軸の回転に応じてピスト
ンリングの径方向に移動させる調節アームとで構成し、
押圧部材を、マガジンの外周に挿通した本体と、この本
体に取付けるとともに下端部をピストンリングの径方向
に移動可能とした複数の押圧片と、これらの押圧片を前
記マガジンの外周面に向って移動させる調節ねじとで構
成したことを特徴とするピストンリング供給装置。
【0063】複数のマガジンセグメントの集合体の径
を、ピストンリングの径に合せて調節可能な構造とした
ので、1つのマガジンで径違いの多種類のピストンリン
グ毎に段積み状態で保持することができる。このため、
径違いのピストンリング毎に多種類のマガジンを保管す
る必要がないので、マガジンの管理が容易であり、ま
た、保管スペースを節減できる。また、押圧部材をピス
トンリングの径に合せて調節可能な構成としたので、1
つの押圧部材で径違いの多種類のピストンリングを押す
ことができる。このため、径違いのピストンリング毎に
多種類の押圧部材を保管する必要がないので、押圧部材
の管理が容易であり、また、保管スペースを節減でき
る。
【0064】請求項3記載の発明は、押圧部材と前記下
降部材とは互いに独立した部材であって、一方の部材に
他方の部材を吸引する磁石を取付けたことを特徴とす
る。
【0065】マガジンに段積み状態で保持されたピスト
ンリングを、下降部材の下面と平行になるようにセット
しておけば、下降部材の下面に押圧部材を磁石で吸着す
ることにより、押圧部材は傾くことがなく、段積み状態
のピストンリングと概ね平行にセットされた状態にな
る。このため、複数の押圧片は、下端が最上位のピスト
ンリングに当った状態で、概ね均一に押すことができ
る。この結果、複数の押圧片の押付け力にムラがないの
で、段積み状態で保持されたピストンリングの下がり方
は概ね均一であり、下方から1つずつ確実に落下する。
従って、ピストンリングを不必要に落下させる虞れはな
い。
【0066】請求項4記載の発明は、マガジンが、複数
のマガジンセグメントの上端部又は下端部に1つのガイ
ド部材を着脱可能に取付けたものであり、このガイド部
材に、段積み状態のピストンリングのうち少なくとも最
上位又は最下位の1つをストックするストック部と、最
上位又は最下位であったピストンリングを仮止めするた
めのストッパ部とを備えたことを特徴とする。
【0067】マガジンの端部は、段積み状態のピストン
リングを1つずつ確実に取り出すために高精度を要す
る。高精度の端部を着脱可能なガイド部材としたので、
径違いのピストンリング毎にガイド部材だけを交換すれ
ばよい。ガイド部材はマガジン全体に比べて小型であ
り、保管スペースを余り必要としない。このように、マ
ガジンを広い保管スペースが必要な部分と保管スペース
を余り必要としないガイド部材とに分離したので、高精
度でしかも省スペース化を図れるマガジンを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンリング組付け設備によっ
て得たピストンの構成図
【図2】本発明に係るピストンリング組付け設備の平面
【図3】本発明に係る第1〜第5リング組付け装置の側
面図
【図4】本発明に係る第1マガジンユニットの要部を断
面した側面図
【図5】本発明に係る第1マガジンユニットの上部構成
図兼作用図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】図4の7−7線断面図
【図8】本発明に係る第1マガジンユニットの下部ガイ
ド部材の要部断面図
【図9】本発明に係る第2マガジンユニットの要部を断
面した側面図
【図10】本発明に係る押圧リングの断面図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】図3の12−12線断面図
【図13】ピストンリング供給装置の初期設定時の説明
【図14】本発明に係るリング供給機構及びピストンセ
ット機構の側面図
【図15】本発明に係るリング供給機構の平面図
【図16】本発明に係るピストンセット機構の平面図
【図17】本発明に係る第1リング組付け装置の作用説
明図
【図18】本発明に係る第4リング組付け装置の作用説
明図
【図19】本発明に係るピストンリングの取付け順序説
明図
【符号の説明】
1…ピストン、1a〜1c…リング溝、2〜6…ピスト
ンリング、10…ピストンリング組付け設備、21〜2
5…第1〜第5リング組付け装置、40,40A,40
B…マガジンユニット、41…マガジン用スタンド、4
2…マガジン、42a…下部孔、43…支持筒、45…
ナット、46…調節アーム、47…マガジンセグメン
ト、48…軸受、51…上部ガイド部材、52…下部ガ
イド部材、55…マガジン下部部材、60…下降機構、
61…サーボモータ、64…下降部材(下降アーム)、
65…押圧部材(押圧リング)、67…近接センサ、7
1…本体、72…押圧片、73…調節ねじ、74…磁
石、80…リング供給機構、90…ピストンセット機
構、91…昇降手段(第1シリンダ)、93…チャック
用アーム、94…ワーク用チャック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 宏二 静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田 技研工業株式会社 浜松製作所内 (72)発明者 土屋 年弘 静岡県浜松市葵東一丁目13番1号 本田 技研工業株式会社 浜松製作所内 (56)参考文献 特開 平8−231178(JP,A) 特開 平5−146986(JP,A) 特開 平6−328020(JP,A) 特開 平6−315787(JP,A) 特開 平10−43965(JP,A) 特開 平8−118166(JP,A) 特開 平8−300232(JP,A) 特開 平7−266151(JP,A) 実開 昭60−194477(JP,U) 実開 昭57−122323(JP,U) 実開 昭61−141039(JP,U) 実開 平5−38483(JP,U) 特公 昭55−51689(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 19/00 - 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦置きマガジンの外周面に多数のピスト
    ンリングを段積み状態で保持させ、最上位又は最下位の
    ピストンリングを強制的に取り出す形式のピストンリン
    グ供給装置において、前記マガジンは、回転可能な縦長
    の調節軸と、この調節軸の周囲を囲むように配列した複
    数の縦長のマガジンセグメントと、これらのマガジンセ
    グメントを前記調節軸の回転に応じてピストンリングの
    径方向に移動させる調節アームとで構成したことを特徴
    とするピストンリング供給装置。
  2. 【請求項2】 縦置きマガジンの外周面に多数のピスト
    ンリングを段積み状態で保持させ、最上位のピストンリ
    ングを概ね均一に押すための押圧部材を介して下降部材
    で押圧することにより、最下位のピストンリングを強制
    的に落下させる形式のピストンリング供給装置におい
    て、 前記マガジンは、回転可能な縦長の調節軸と、この調節
    軸の周囲を囲むように配列した複数の縦長のマガジンセ
    グメントと、これらのマガジンセグメントを前記調節軸
    の回転に応じてピストンリングの径方向に移動させる調
    節アームとで構成し、 前記押圧部材は、前記マガジンの外周に挿通した本体
    と、この本体に取付けるとともに下端部をピストンリン
    グの径方向に移動可能とした複数の押圧片と、これらの
    押圧片を前記マガジンの外周面に向って移動させる調節
    ねじとで構成したことを特徴とするピストンリング供給
    装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材と前記下降部材とは互いに
    独立した部材であって、一方の部材に他方の部材を吸引
    する磁石を取付けたことを特徴とする請求項2記載のピ
    ストンリング供給装置。
  4. 【請求項4】 前記マガジンは、前記複数のマガジンセ
    グメントの上端部又は下端部に1つのガイド部材を着脱
    可能に取付け、このガイド部材は、段積み状態のピスト
    ンリングのうち少なくとも最上位又は最下位の1つをス
    トックするストック部と、最上位又は最下位であったピ
    ストンリングを仮止めするためのストッパ部とを備えた
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載
    のピストンリング供給装置。
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