JP3383661B2 - 演算処理装置 - Google Patents

演算処理装置

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JP3383661B2
JP3383661B2 JP2002152959A JP2002152959A JP3383661B2 JP 3383661 B2 JP3383661 B2 JP 3383661B2 JP 2002152959 A JP2002152959 A JP 2002152959A JP 2002152959 A JP2002152959 A JP 2002152959A JP 3383661 B2 JP3383661 B2 JP 3383661B2
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英之 蕪尾
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  • Detection And Correction Of Errors (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動通信機器などに
組み込まれる演算処理装置に関し、特にビタビ復号のA
CS(加算、比較、選択)演算の効率的処理を可能にす
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル信号処理プロセッサ
(以下これをDSPと呼ぶ)は、移動体通信分野のディ
ジタル化の動きに合わせて、例えば、携帯電話への機器
組込み型プロセッサとして多用されている。移動無線通
信回線におけるデータ通信では、ビット誤りが頻繁に発
生するため、誤り訂正処理を行う必要がある。誤り訂正
の手法には、入力ビットから生成された畳み込み符号
を、受信側でビタビ復号により復号する方法があり、こ
の誤り訂正処理にDSPが使用される。
【0003】ビタビ復号は、加算・比較・選択という単
純な処理の繰り返しと、最終的にデータを復号するトレ
ースバック操作とで畳み込み符号の最尤復号を実現す
る。以下に、ビタビ復号の処理を簡単に説明する。畳み
込み符号は、入力ビットとそれに先行する一定数のビッ
トとのmod2加算により生成され、入力ビット1ビッ
トに対応して複数の符号化データが生成される。この符
号化データに影響を与える入力情報ビット数のことを拘
束長(K)といい、その数はmod2加算に用いられる
シフトレジスタの段数に等しい。
【0004】この符号化データは、入力ビットと、先行
する(K−1)個の入力ビットの状態とで決まる。この
状態は、新たな情報ビットが入力することによって新た
な状態に移る(遷移する)が、遷移可能な状態は、新た
な入力ビットが0であるか1であるかによって決まって
しまう。この状態の数は、(K−1)このビットのそれ
ぞれが1、0をとりうるから、2K-1 個となる。
【0005】ビタビ復号では、受信した符号化データ系
列を観測し、取り得るすべての状態遷移の中から、最も
確からしい状態を推定する。そのために、情報ビット1
ビットに対応する符号化データ(受信データ系列)を得
るごとに、その時点での各状態へのパスの信号間距離
(メトリック)を計算し、同一状態に達するパスのう
ち、メトリックの少ない方を生き残りパスとして残す操
作を順次繰り返す。
【0006】図25は、拘束長Kの畳み込み符号器にお
いて、ある時点における状態S[2n](nは正整数)
に対し、1つ前の時点の状態S[n]とS[n+2
K-2 ]とから状態遷移を表す2本のパスが延びている様
子を示している。例えば、K=3の場合でいえば、n=
1のとき、S[2]すなわちS10の状態(先行する2
ビットが「1」「0」の順に入力した状態)に対して、
S[1]すなわちS01の状態、およびS[3]すなわ
ちS11の状態からの遷移が可能であり、また、n=2
のとき、S[4]すなわちS00の状態(下位2ビット
の表す状態)に対して、S[2]すなわちS10の状
態、およびS[4]すなわちS00の状態からの遷移が
可能である。
【0007】パスメトリックaは、状態S[2n]に入
力するパスの出力シンボルと受信データ系列との信号間
距離(ブランチメトリックx)と、1つ前の時点の状態
S〔n]までの生き残りパスのブランチメトリックの総
和であるパスメトリックAとの和である。同様にパスメ
トリックbは、状態S[2n]に入力するパスの出力シ
ンボルと受信データ系列との距離(ブランチメトリック
y)と、1つ前の時点の状態S[n+2K-2 ]までの生
き残りパスのブランチメトリックの総和であるパスメト
リックBとの和である。こうして求めた、状態S[2
n]に入力するパスメトリックa,bを比較し、小さい
方のパスを生き残りパスとして選択する。
【0008】ビタビ復号では、このように、パスメトリ
ックを求めるための加算、パスメトリックの比較、パス
の選択の各処理を、各時点で2K-1 個の状態に対して実
行する。更に、パスの選択において、どちらのパスを選
択したかという履歴をパスセレクト信号PS[i]、
[i=0〜2K-1 −1]として残しておく必要がある。
このとき、選ばれたパスの1つ前の状態の添え字(例え
ばn)が、選ばれなかった他方のパスの1つ前の状態の
添え字(n+2K-2 )よりも小さければ、PS〔i]=
0とし、大きければ、PS[i]=1とする。図25の
場合、n< (n+2K-2 )であるから、a>bの時は状
態S [n+2K-2 ]が選択されて、PS[S2n]=
1となり、a≦bの時は状態S[n]が選択されて、P
S[S2n]=0となる。最終的に、トレースバックに
より復号する際に、このパスセレクト信号を基に生き残
りパスをさかのぼりながら、データを復号していく。
【0009】従来のDSPで、このビタビ復号用のAC
S演算処理を、汎用の演算装置であるTMS320C5
4x(TEXAS INSTRUMENTS 社製、以下これをC54xと
呼ぶ)を例に挙げて説明する。GSMセルラー無線シス
テムでは、以下の多項式が畳み込み符号として使用され
ている。 G1(D)=1+D3 +D4 、 G2(D)=1+D+D3 +D4
【0010】この畳み込み符号は、図26に示すバタフ
ライ構造のトレリス線図で表される。このトレリス線図
は、ある状態から別の状態への畳み込み符号の遷移する
様子を表している。今、拘束長Kが5であるとすると、
K-1 =16個の状態または8個のバタフライ構造が各
シンボル間ごとに存在することになり、それぞれの状態
には2つのブランチが入力され、ACS演算により新し
いパスメトリックが決定する。
【0011】ブランチメトリックを次式で定義する。 M=SD(2* i)* B(J,0)+SD(2* i+
1)* B(J,1) ここで、SD(2* i)は軟判定入力を表すシンボルメ
トリックの1番目のシンボルであり、SD(2* i+
1)はシンボルメトリックの2番目のシンボルである。
B(J,0)とB(J,1)は図27に示す畳み込み符
号器により生成される符号に一致する。
【0012】C54xでは、ALUをデュアル16ビッ
トモードにセットすることによってバタフライ構造を高
速に処理する。新しいパスメトリック(J)の決定に
は、DADST命令で、2* Jと2* J+1の2個のパ
スメトリックとブランチメトリック(Mと−M)を並列
に演算し、CMPS命令で比較を行う。新しいパスメト
リック(J+8)の決定には、DSADT命令で、2個
のパスメトリックとブランチメトリック(Mと−M)を
並列に演算する。演算結果はそれぞれ倍精度アキュムレ
ータの上位と下位に格納される。CMPS命令で新しい
パスメトリックが決定される。
【0013】CMPS命令は、アキュムレータの上位と
下位を比較し、大きい方をメモリに格納する。また、1
6ビットのトランディション・レジスタ(TRN)にど
ちらが選択されたかを、後にトレースバックすることが
できるように比較を行うたびに更新する。TRNの内容
は、各シンボル処理が終わるたびにメモリに格納する。
メモリに格納される情報は、トレースバックの過程で最
適なパスを探索するのに使われる。図28にビタビ復号
のバタフライ演算のマクロプログラムを示す。ブランチ
メトリックの値は、マクロが呼び出される前にTレジス
タに格納する。図29にパスメトリックのメモリマッピ
ング例を示す。
【0014】1つのシンボル区間で、8個のバタフライ
演算が実行され、16個の新しい状態が求められる。こ
の一連の処理を数シンボル区間にわたって繰り返し計算
し、処理が終了すると、次にトレースバックを行い、1
6通りのパスから最適パスを探索し、復号ビット系列が
求まる。
【0015】以上が、汎用のDSPであるC54xのA
CS演算の機構であり、図28のマクロプログラム例か
ら、C54xでは2個のパスメトリックの更新に4マシ
ンサイクルで実現している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】今後、移動無線通信に
よるデータ伝送等の非音声通信の需要は、ますます増加
することが見込まれており、非音声通信では従来の音声
通信に比べて、より低いビット誤り率(以下、これをB
ERと呼ぶ)の高伝送品質が要望されている。低BER
を達成する一手段に、誤り訂正として使用されるビタビ
復号の拘束長Kを大きくする手段がある。拘束長が1つ
大きくなると、パスメトリックの数(状態数)が2倍に
なるため、ビタビ復号における演算量が2倍に増加す
る。また、一般的に非音声通信は音声通信に比べ情報量
が多く、情報量が多ければそれだけビタビ復号に要す処
理量(ACS演算など)が増加する。
【0017】一方、移動無線通信等では、携帯端末のバ
ッテリーの寿命を長時間持続させることが望まれてい
る。また、それと同時に携帯端末の小型化・軽量化・低
価格化も望まれている。そのため携帯端末では、従来、
専用LSIで処理していた領域もDSP処理による1チ
ップ化が計られている。DSPの処理量が少なければ少
ないほどバッテリーを長時間持続させることができる。
【0018】しかしながら、上記に述べたとおり今後D
SPによる演算量は増加する傾向にあり、そのため携帯
端末のバッテリーを長時間持続させることは困難である
という問題がある。また、演算量が増加すれば、もはや
既存のDSPの処理能力を超えてしまい、DSPによる
1チップで実現することができなくなるという問題もあ
った。さらに、DSPを高機能化させるため、大規模な
ハードウェア投資はそれだけDSP自身のコストの高騰
化を招き、結果携帯端末の低価格化が実現できなくなる
という問題もある。
【0019】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、なるべく少ないハードウェアの投資で、
DSPによるビタビ復号の処理、とくにACS演算を効
率的に処理する演算処理装置を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の演算処理装置
は、2つのパスメトリックのうちの1つと2つのブラン
チメトリックのうちの1つとを加算して得られる4通り
のデータである第1、第2、第3、第4の加算データの
うちの前記第1の加算データと前記第2の加算データと
を比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段と並
列に動作し、前記第3の加算データと前記第4の加算デ
ータとを比較する第2の比較手段と、前記第1の比較手
段の結果に基づいて前記第1の加算データと前記第2の
加算データとのいずれかを選択して、選択結果を新たな
パスメトリックとして出力する第1の選択手段と、前記
第2の比較手段の結果に基づいて前記第3の加算データ
と前記第4の加算データとのいずれかを選択して、選択
結果を新たなパスメトリックとして出力する第2の選択
手段と、前記第1の選択手段及び前記第2の選択手段か
ら出力された2つのパスメトリックを有してなる倍精度
データを第1の記憶手段に転送する転送手段と、を具備
し、ビタビアルゴリズムを実行可能な構成を採る。
【0021】本発明の演算処理装置は、前記転送手段
が、前記第1の選択手段及び前記第2の選択手段から出
力された2つのパスメトリックをそれぞれ前記倍精度の
データの上位側と下位側とに配置する構成を採る。
【0022】本発明の演算処理装置は、前記第1の比較
手段と前記第2の比較手段とにおける比較が、解読され
た命令により実行される構成を採る。
【0023】本発明の演算処理装置は、所定のビット幅
を有して上位側と下位側に2つのメトリックを保持する
第2の記憶手段をさらに備え、前記第2の記憶手段の上
位側が前記第1の比較手段に接続され、前記第2の記憶
手段の下位側が前記第2の比較手段に接続される構成を
採る。
【0024】本発明の演算処理装置は、前記第1の記憶
手段が、少なくとも2つの記憶領域を有し、前記第1の
選択手段から出力されたパスメトリックが前記第1の記
憶手段の1つの記憶領域に格納され、前記第2の選択手
段から出力されたパスメトリックが前記第1の記憶手段
の他の記憶領域に格納される構成を採る。
【0025】本発明の移動局装置は、受信信号の復号化
を実行する上記いずれかの演算処理装置を具備する構成
をとる。また、本発明のCDMA移動局装置は、受信信
号の復号化を実行する上記いずれかの演算処理装置を具
備し、CDMA通信方式の変調及び復調を行う構成をと
る。
【0026】本発明の基地局装置は、受信信号の復号化
を実行する上記いずれかの演算処理装置を具備する構成
をとる。また、本発明のCDMA基地局装置は、受信信
号の復号化を実行する上記いずれかの演算処理装置を具
備し、CDMA通信方式の変調及び復調を行う構成をと
る。
【0027】本発明の無線通信システムは、上記いずれ
かに記載の演算処理装置を、移動局装置あるいは基地局
装置の少なくとも一方に搭載する構成をとる。また、本
発明のCDMA無線通信システムは、上記いずれかに記
載の演算処理装置を、移動局装置あるいは基地局装置の
少なくとも一方に搭載し、CDMA通信方式の変調及び
復調を行う構成をとる。
【0028】これらの構成により、比較的少ない処理量
でDSPによるビタビ復号のACS演算が実現でき、携
帯端末の小型化・軽量化・低価格化・バッテリーの長寿
命化が可能になるという作用を有する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0030】(実施の形態1)図1は実施の形態1にお
ける演算処理装置の構成を示すものである。図1におい
て、1はパスメトリックを格納する記憶手段、2は記憶
手段1に接続され、データの供給や演算結果の転送を行
うバス、3はブランチメトリックを格納する記憶手段、
4は記憶手段3に接続され、データの供給を行うバス、
5および9は記憶手段1および3からそれぞれバス2お
よび4を介して読み出されたデータの比較を行う比較手
段、6および10は記憶手段1および3からそれぞれバ
ス2および4を介して読み出されたデータの加算を行う
加算手段、7は比較手段5の比較結果を格納する記憶手
段、11は比較手段9の比較結果を格納する記憶手段、
8は加算手段6の加算結果を入力し、比較手段5の比較
結果に基づいて出力を決定する選択手段、12は加算手
段10の加算結果を入力し、比較手段9の比較結果に基
づいて出力を決定する選択手段、13は選択手段8およ
び12の選択結果を入力し、記憶手段1に転送するバス
である。なお、比較結果を格納する記憶手段7および1
1は、いずれもバス2に接続され、バス2を介して記憶
手段1に比較結果を転送することができる。
【0031】次に本実施の形態における動作を図2と図
3を参照して説明する。以下の説明では、拘束長Kを
4、符号化率1/2の場合について考える。パスメトリ
ックとブランチメトリックのデータの型は、いずれも単
精度データとする。また、以下の説明では、便宜上、倍
精度データを(X,Y)としたとき、Xは倍精度データ
の上位側を表し、Yは倍精度データの下位側を表す。
【0032】図2の畳み込み符号器を例に考え、符号化
率1/2としたときの4個のブランチメトリックをそれ
ぞれBM0,BM1,BM2,BM3とする。これらの
ブランチメトリックを用いて拘束長K=4の時のステー
ト(State )の遷移状態を図示すると、図3のようなバ
タフライ構造になる。ここで旧ステート(Old State・
)のノードN0とノードN1に着目する。ノードN0
とノードN1が遷移するのはノードN’0とノードN’
4である。そのときに取るブランチメトリック(BM)
は ・ ノードN0からノードN’0のときはBM0、 ・ ノードN1からノードN’0のときはBM1、 ・ ノードN0からノードN’4のときはBM1、 ・ ノードN1からノードN’4のときはBM0、 である。また、ノードN0のパスメトリックをPM0、
ノードN1のパスメトリックをPM1とすると、共通の
パスメトリックPM0,PM1にそれぞれブランチメト
リックBM0,BM1を交換して加算することで、ノー
ドN’0、ノードN’4のパスメトリックになり得ると
いうことがわかる。この関係を利用して、並列処理する
ことで同時に2個のパスメトリックを更新することがで
きる。
【0033】なお、この関係は図3に示すように以降の
ノードのペア(図ではノードN2とノードN3のペア、
ノードN4とノードN5のペア、ノードN6とノードN
7のペア)に関しても成り立つ。そこで、図3に示すよ
うに前半のノードN’0からノードN’3のACS演算
を比較手段5と加算手段6と比較結果を格納する記憶手
段7と選択手段8とで処理を行い、後半のノードN’4
からノードN’7のACS演算を比較手段9と加算手段
10と比較結果を格納する記憶手段11と選択手段12
とで処理を行う。
【0034】以降はノードN0とノードN1からノード
N’0とノードN’4へのACS演算に関して詳細な動
作説明を行う。まず、記憶手段1から2個のパスメトリ
ックが(PM1,PM0)として、バス2に出力され、
一方記憶手段3から2個のブランチメトリックが(BM
1,BM0)として、バス4に出力される。比較手段5
では、バス2から2個のパスメトリック(PM1,PM
0)を入力し、バス4から2個のブランチメトリック
(BM1,BM0)を入力し、 PM1+BM1−PM0−BM0 を計算する。一方、加算手段6では、バス2から2個の
パスメトリック(PM1,PM0)を入力し、バス4か
ら2個のブランチメトリック(BM1,BM0)を入力
し、 PM1+BM1と、PM0+BM0 を計算し、選択手段8に(PM1+BM1,PM0+B
M0)として出力する。
【0035】選択手段8は、比較手段5の比較結果PM
1+BM1−PM0−BM0の符号ビットである最上位
ビット(以後これをMSB:Most Significant Bitと呼
ぶ)を入力し、MSBの値により上位PM1+BM1を
出力するか、下位PM0+BM0を出力するかを選択す
る。すなわち、 PM1+BM1≧PM0−BM0 なら、 PM1+BM1−PM0−BM0≧0 であるので、MSBは0となり、このときは下位PM0
+BM0を選択し、これを新たにPM’0としてバス1
3に出力する。逆に、 PM1+BM1<PM0−BM0 なら、 PM1+BM1−PM0−BM0<0 であるので、MSBは1となり、このときは上位PM1
+BM1を選択し、これを新たにPM’0としてバス1
3に出力する。また、比較手段5の比較結果のMSBは
同時に記憶手段7に順次格納される。
【0036】比較手段9では、バス2から2個のパスメ
トリック(PM1,PM0)を入力し、バス4から2個
のブランチメトリック(BM1,BM0)を入力し、 PM1+BM0−PM0−BM1 を計算する。一方、加算手段10では、バス2から2個
のパスメトリック(PM1,PM0)を入力し、バス4
から2個のブランチメトリック(BM1,BM0)を入
力し、 PM1+BM0と、PM0+BM1 を計算し、選択手段12に(PM1+BM0,PM0+
BM1)として出力する。
【0037】選択手段12は、比較手段9の比較結果P
M1+BM0−PM0−BM1のMSBを入力し、MS
Bの値により上位PM1+BM0を出力するか、下位P
M0+BM1を出力するかを選択する。すなわち、 PM1+BM0≧PM0−BM1 なら、 PM1+BM0−PM0−BM1≧0 であるので、MSBは0となり、このときは下位PM0
+BM1を選択し、これを新たにPM’4としてバス1
3に出力する。逆に、 PM1+BM0<PM0−BM1 なら、 PM1+BM0−PM0−BM1<0 であるので、MSBは1となり、このときは上位PM1
+BM0を選択し、これを新たにPM’4としてバス1
3に出力する。また、比較手段9の比較結果のMSBは
同時に記憶手段11に順次格納される。
【0038】以上のように、その外のノードのペアに関
しても同様な処理を行うことで、DSPによるビタビ復
号のACS演算を並列に実行することができる。なお、
これまでの説明では、拘束長K=4、符号化率1/2の
場合の具体例を示したが、拘束長と符号化率の値がそれ
以外の値であっても、上記関係は成り立つ為、それに応
じた変更を適宜施すことによって同様に実施可能であ
る。
【0039】(実施の形態2)図4は実施の形態2にお
ける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の形
態の演算処理装置が、実施の形態1(図1)の演算処理
装置と異なるところは、パスメトリックを格納する記憶
手段として4バンクからなるRAM14で構成されてい
る点であり、それ以外の構成および動作は実施の形態1
とまったく同じである。
【0040】本実施の形態の演算処理装置は、図5に示
すパイプライン構造の演算処理に適している。例えば、
命令1においてn+1サイクル目の演算実行ステージで
ACS演算を実行するためには、予めnサイクル目のメ
モリアクセス・ステージで読み出すパスメトリックのア
ドレスをRAM14に供給する必要がある。このときR
AM14が偶数番地と奇数番地を連続して読み出すこと
ができる、すなわち倍精度読み出しが可能なRAMであ
るとすると、以下の状況で偶数アドレスを指定するだけ
で演算に使用する2つのパスメトリックを読み出すこと
ができる。 ・1ステートのパスメトリックは偶数番地、奇数番地の
順に連続した番地に格納されており、 ・1ステートのパスメトリックを前半と後半に分け、そ
れぞれ別々のバンクに格納されている。
【0041】4バンクのRAM14には、例えばバンク
0に旧ステートの前半のパスメトリック(図3ではPM
0,PM1,PM2,PM3を指す)が格納されてお
り、バンク1に旧ステートの後半のパスメトリック(図
3ではPM4,PM5,PM6,PM7を指す)が格納
されているとき、1サイクルの演算実行(ACS演算実
行)で2個のパスメトリックが生成され、それらがバス
13を介してそれぞれバンク2、バンク3に格納され
る。このときバス13は倍精度データを転送することに
なり、バンク2にノードN’0からノードN’3のパス
メトリックが格納され、バンク3にノードN’からノー
ドN’7のパスメトリックが格納される。
【0042】以上の図3に対応したメモリアクセスの動
作例を図6に示す。1ステートのACS演算が終了する
と、次ステートでは旧ステートのパスメトリックとして
バンク2および3から読み出しを行い、新ステートのパ
スメトリックはバンク0とバンク1に格納する。このよ
うに4バンクのRAM14を用いて1ステートのACS
演算が終了するごとにパスメトリックを読み出すバンク
のペアと格納するバンクのペアを切り替えることで、D
SPによるビタビ復号のACS演算を並列に実行するこ
とが可能となる。
【0043】なお、これまでの説明では、ペアとなるバ
ンクとしてバンク0とバンク1、バンク2とバンク3を
例に説明したが、その他の組み合わせを用いてもメモリ
アクセスステージで供給するアドレスと格納するときの
アドレスが変更するだけで同様に実施可能である。ま
た、本実施の形態では、RAM14を4つのバンクで構
成したが、本バンク数は最低限必要な数であり、4つ以
上であれば同様に実施可能である。
【0044】(実施の形態3)図7は実施の形態3にお
ける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の形
態の演算処理装置が、実施の形態1(図1)の演算処理
装置と異なるところはパスメトリックを格納する記憶手
段として3バンクからなるデュアルポートRAM15で
構成されている点であり、それ以外の構成および動作は
実施の形態1とまったく同じである。
【0045】本実施の形態の演算処理装置も、実施の形
態2と同じく図5に示すパイプライン構造の演算処理に
適している。パスメトリックを格納する記憶手段がデュ
アルポートRAM15であることから、1命令において
同一バンクへのリードとライトの指定が可能なため、例
えば、命令1においてn+1サイクル目の演算実行ステ
ージでACS演算を実行する為に、まずnサイクル目の
メモリアクセス・ステージで読み出すパスメトリックの
アドレスと書き込むパスメトリックのアドレスをデュア
ルポートRAM15に供給し、n+1サイクル目で、実
施の形態2のRAM14と同じくデュアルポートRAM
15から偶数番地と奇数番地を連続して読み出し、AC
S演算を行い、さらに同じバンクに1個のパスメトリッ
クを書き込むことが可能となる。
【0046】本実施の形態3の演算処理装置も、実施の
形態2の演算処理装置と同じく以下の状況下で動作す
る。 ・1ステートのパスメトリックは偶数番地、奇数番地の
順に連続した番地に格納されており、 ・1ステートのパスメトリックを前半と後半に分け、そ
れぞれ別々のバンクに格納されている。
【0047】デュアルポートRAM15には、例えばバ
ンク0に旧ステートの前半のパスメトリック(図3では
PM0,PM1,PM2,PM3を指す)が格納されて
おり、バンク1に旧ステートの後半のパスメトリック
(図3ではPM4,PM5,PM6,PM7を指す)が
格納されているとき、1サイクルの演算実行(ACS演
算実行)で2個のパスメトリックが生成され、それらが
バス13を介してそれぞれバンク0、バンク2に格納さ
れる。このときバス13は倍精度データを転送すること
になり、バンク0にノードN’0からノードN’3のパ
スメトリックが格納され、バンク2にノードN’4から
ノードN’7のパスメトリックが格納される。
【0048】以上の図3に対応したメモリアクセスの動
作例を図8に示す。本実施の形態の演算処理装置が実施
の形態2の演算処理装置と異なる点は、1ステートのA
CS演算が終了すると、バンク1とバンク2の切り替え
のみ行い、バンク0に関しては切り替えなくても、DS
Pによるビタビ復号のACS演算を並列に実行すること
ができる点である。なお、本実施の形態では、デュアル
ポートRAM15を3つのバンクで構成したが、本バン
ク数は最低限必要な数であり、3つ以上であれば同様に
実施可能である。
【0049】(実施の形態4)図9は実施の形態4にお
ける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の形
態の演算処理装置が、実施の形態2(図4)の演算処理
装置と異なるところは入力レジスタ16、17を具備し
ている点であり、それ以外の構成および動作は実施の形
態2とまったく同じである。図9において、本入力レジ
スタ16、17は、バス2からデータを入力し、比較手
段5、9と加算手段6、10にデータを出力する。
【0050】本実施の形態の演算処理装置は、図10に
示すパイプライン構造の演算処理に適している。例え
ば、命令1においてn+2サイクル目の演算実行ステー
ジでACS演算を実行する為に、予めnサイクル目のメ
モリアクセス・ステージで読み出すパスメトリックのア
ドレスをRAM14に供給し、n+1サイクル目のデー
タ転送ステージでRAM14から出力されたデータがバ
ス2を介して入力レジスタ16、17にラッチする。
【0051】図10に示すパイプラインは、図5に示し
たパイプラインのステージにデータ転送の1ステージを
演算実行ステージの前に挿入している。すなわち、演算
実行ステージの始まりの時点では、RAM14からのデ
ータは各演算器(比較手段5、9と加算手段6、10を
指す)手前の入力レジスタで確定しているため、RAM
14からのデータ転送に要す時間を省くことが可能とな
る。
【0052】したがって、本実施の形態によれば、比較
的高速にDSPによるビタビ復号のACS演算を並列に
実行することが可能となる。なお、パスメトリックを格
納する手段としてデュアルポートRAMを用いても同様
に実施可能である。
【0053】(実施の形態5)図11は実施の形態5に
おける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の
形態の演算処理装置が、実施の形態4(図9)の演算処
理装置と異なるところはスワップ回路18を具備してい
る点であり、それ以外の構成および動作は実施の形態4
とまったく同じである。図11において、本スワップ回
路18は、ブランチメトリックを格納する記憶手段3か
らデータを入力し、バス4にデータを出力する。
【0054】本実施の形態の演算処理装置は、図10に
示すパイプライン構造の演算処理に適している。本スワ
ップ回路18は、記憶手段3から例えば{BM1,BM
0}の形式で倍精度データとして入力した2つのブラン
チメトリックの値を、そのまま{BM1,BM0}とし
て出力するか、上位と下位をスワップして{BM0,B
M1}として出力するかを、命令などにより切り替える
機能を有する。
【0055】スワップ回路18の動作を説明する。拘束
長K=4、符号化率1/2として、図2に示す畳み込み
符号器および図3に示すバタフライ構造のパスメトリッ
クの遷移状態を用いて説明する。旧ステート(Old Stat
e )のノードN0とノードN1から、ノードN’0およ
びノードN’4に遷移する時のACS演算と、旧ステー
ト(Old State )のノードN6とノードN7から、ノー
ドN’3およびノードN’7に遷移する時のACS演算
とを比較すると図12になる。すなわち、ノードN0と
ノードN1からノードN’0へのACS演算とノードN
6とノードN7からノードN’3へのACS演算は比較
手段5と加算手段6で行われるが、両ACS演算では共
通のブランチメトリックBM0とBM1を用い、かつB
M0とBM1がスワップした関係になっている。これは
ノードN0とノードN1からノードN’4へのACS演
算とノードN6とノードN7からノードN’7へのAC
S演算の比較手段9と加算手段10でも同じ関係が成り
立つ。そのため、ブランチメトリックを格納する記憶手
段3には{BM0,BM1}と{BM1,BM0}の両
形態で格納しなければならず、冗長なハードウェア資源
となる。
【0056】スワップ回路18は、このような冗長性を
解決するもので、ブランチメトリックを格納する記憶手
段3には、例えば{BM0,BM1}の形態だけを格納
しておき、スワップ回路18には、この{BM0,BM
1}を入力し、例えば命令などにより、出力として{B
M0,BM1}とするか、{BM1,BM0}とするか
を切り替える動作を行うもので、このスワップ回路18
により、ブランチメトリックを格納する記憶手段3の冗
長性を省くことが可能となる。
【0057】なお、本実施の形態では、拘束長K=4、
符号化率1/2で、旧ステートのノードN0、ノードN
1、ノードN6、ノードN7を用いて説明を行ったが、
ノードN2、ノードN3、ノードN4、ノードN5でも
上記関係が成り立ち、さらに上記以外の拘束長Kと符号
化率の組み合わせでも成り立つため、同様に実施可能で
ある。また、パスメトリックを格納する手段としてデュ
アルポートRAMを用いても同様に実施可能である。
【0058】(実施の形態6)図13は実施の形態6に
おける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の
形態の演算処理装置が、実施の形態5(図11)の演算
処理装置と異なるところは、比較手段として2つの加算
器と1つの比較器で構成し、加算手段として2つの加算
器で構成している点であり、それ以外の構成および動作
は実施の形態5とまったく同じである。
【0059】図13において、19および20はバス4
と入力レジスタ16からデータを入力し加算する加算
器、21は加算器19と加算器20から加算結果を入力
して比較し、比較結果を格納する記憶手段7と選択手段
8に出力する比較器、22および23はバス4と入力レ
ジスタ16からデータを入力して加算し、加算結果を選
択手段8に出力する加算器、24および25はバス4と
入力レジスタ17からデータを入力し加算する加算器、
26は加算器24と加算器25から加算結果を入力して
比較し、比較結果を格納する記憶手段11と選択手段1
2に出力する比較器、27および28はバス4と入力レ
ジスタ17からデータを入力して加算し、加算結果を選
択手段12に出力する加算器である。本実施の形態の演
算処理装置は、図10に示すパイプライン構造の演算処
理に適している。
【0060】次に、本実施の形態におけるACS演算の
動作を説明する。拘束長K=4、符号化率1/2とし
て、図2に示す畳み込み符号器と、図3に示すバタフラ
イ構造と、図12に示すノードN0,N1からノード
N’0,N’4へのACS演算とノードN6,N7から
ノードN’3,N’7へのACS演算の比較を用いて説
明する。
【0061】図13に示すように、入力レジスタ16、
17から2つのパスメトリックが{A,B}として出力
され、スワップ回路18から2つのブランチメトリック
が{C,D}として出力されると、加算器19では、パ
スメトリック{A}とブランチメトリック{C}を入力
し加算結果{A+C}を出力し、加算器20では、パス
メトリック{B}とブランチメトリック{D}を入力
し、加算結果{B+D}を出力し、比較器21では、加
算器19の加算結果{A+C}と加算器20の加算結果
{B+D}とを入力し、{A+C−(B+D)}の比較
を行い、比較結果のMSBを出力する。加算器22で
は、パスメトリック{A}とブランチメトリック{C}
を入力し加算結果{A+C}を出力し、加算器23で
は、パスメトリック{B}とブランチメトリック{D}
を入力し、加算結果{B+D}を出力する。
【0062】一方、加算器24では、パスメトリック
{A}とブランチメトリック{D}を入力し、加算結果
{A+D}を出力し、加算器25では、パスメトリック
{B}とブランチメトリック{C}を入力し、加算結果
{B+C}を出力し、比較器26では、加算器24の加
算結果{A+D}と加算器25の加算結果{B+C}と
を入力し、{A+D−(B+C)}の比較を行い、比較
結果のMSBを出力する。加算器27では、パスメトリ
ック{A}とブランチメトリック{D}を入力し、加算
結果{A+D}を出力し、加算器28では、パスメトリ
ック{B}とブランチメトリック{C}を入力し、加算
結果{B+C}を出力する。
【0063】以上の構成および動作により、入力レジス
タ16および入力レジスタ17の2つのパスメトリック
{A,B}={PM1,PM0}とし、スワップ回路1
8の出力{C,D}={BM1,BM0}とすると、図
12に示す旧ステート(OldState )のノードN0とノ
ードN1から、ノードN’0およびノードN’4に遷移
する時のACS演算が実現できる。
【0064】また、入力レジスタ16および入力レジス
タ17の2つのパスメトリック{A,B}={PM1,
PM0}とし、スワップ回路18の出力{C,D}=
{BM0,BM1}とすると、図12に示す旧ステート
(Old State )のノードN0とノードN1から、ノード
N’0およびノードN’4に遷移する時のACS演算が
実現できる。
【0065】したがって、本実施の形態によれば、2つ
のパスメトリックの更新がDSPによるパイプライン動
作により1マシンサイクルで実現できる。なお、本実施
の形態では、拘束長K=4、符号化率1/2で、旧ステ
ートのノードN0、ノードN1、ノードN6、ノードN
7を用いて説明を行ったが、ノードN2、ノードN3、
ノードN4、ノードN5でも上記関係が成り立ち、さら
に上記以外の拘束長Kと符号化率の組み合わせでも成り
立つため、同様に実施可能である。また、パスメトリッ
クを格納する手段としてデュアルポートRAMを用いて
も同様に実施可能である。
【0066】(実施の形態7)図14は実施の形態7に
おける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の
形態の演算処理装置が、実施の形態6(図13)の演算
処理装置と異なるところは、比較器の一方をALU29
で兼用している点であり、またそれに伴い入力レジスタ
30、31と、バス32、33、37、38と、セレク
タ34、35を具備しており、またブランチメトリック
を格納する記憶手段としてレジスタファイル36を具備
している点で、それ以外の構成および動作は実施の形態
6とまったく同じである。
【0067】図14において、30は4バンクからなる
RAM14からバス37を介してデータを入力する入力
レジスタ、31は4バンクからなるRAM14からバス
38を介してデータを入力する入力レジスタ、32およ
びバス33はレジスタファイル36からデータを入力す
るバス、34はバス32と加算器19と入力レジスタ3
0からデータを入力し、出力を選択するセレクタ、35
はバス33と加算器20と入力レジスタ31からデータ
を入力し、出力を選択するセレクタ、29はセレクタ3
4および35からデータを入力して算術論理演算を行
い、バス13に算術論理演算結果を出力し、さらに算術
論理演算結果のMSBを比較結果を格納する記憶手段7
と選択手段8に出力するALUである。本実施の形態の
演算処理装置は、図10に示すパイプライン構造の演算
処理に適している。
【0068】本実施の形態においてACS演算を行うと
きは、セレクタ34は加算器19の出力を選択してAL
U29に入力し、セレクタ35は加算器20の出力を選
択してALU29に入力し、ALU29は入力した2つ
のデータを減算し、減算結果のMSBを比較結果を格納
する記憶手段7と選択手段8に出力する。
【0069】また、ALUがレジスタ−レジスタ間の算
術論理演算を行う時は、レジスタファイル36からバス
32とバス33にデータが出力され、セレクタ34とセ
レクタ35が、それぞれバス32とバス33を選択する
ことで実現可能である。ALUがレジスタ−メモリ間の
算術論理演算を行う時は、レジスタファイル36からバ
ス32にデータが出力され、4バンクからなるRAM1
4からバス38を介して入力レジスタ31にデータが入
力され、セレクタ34とセレクタ35がそれぞれバス3
2と入力レジスタ31を選択することで実現可能であ
る。
【0070】逆に、ALUがメモリ−レジスタ間の算術
論理演算を行う時は、4バンクからなるRAM14から
バス37を介して入力レジスタ30にデータが入力さ
れ、レジスタファイル36からバス33にデータが出力
され、セレクタ34とセレクタ35がそれぞれ入力レジ
スタ30とバス33を選択することで実現可能である。
【0071】その外、ALUがメモリ−メモリ間の算術
論理演算を行う時は、4バンクからなるRAM14から
バス37およびバス38を介して、入力レジスタ30お
よび入力レジスタ31にデータが入力され、セレクタ3
4とセレクタ35がそれぞれ入力レジスタ30と入力レ
ジスタ31を選択することで実現可能である。
【0072】このようにして、本実施の形態によれば、
ACS演算を行う比較器の一方をALUと兼用すること
で、演算処理装置をLSI化する場合に、そのチップ面
積を削減してコストを低減することができる。なお、パ
スメトリックを格納する手段としてデュアルポートRA
Mを用いても同様に実施可能である。
【0073】(実施の形態8)図15は実施の形態8に
おける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の
形態の演算処理装置が、実施の形態7(図14)の演算
処理装置と異なるところは、比較手段として用いている
2つの加算器を、4:2COMPRESSOR39およ
び40で実現している点であり、それ以外の構成および
動作は実施の形態7とまったく同じである。
【0074】図15において、39はバス4と入力レジ
スタ16からデータを入力し、セレクタ34とセレクタ
35に演算結果を出力する4:2COMPRESSO
R、40はバス4と入力レジスタ17からデータを入力
し比較器26に演算結果を出力する4:2COMPRE
SSORである。本実施の形態の演算処理装置は、図1
0に示すパイプライン構造の演算処理に適している。
【0075】次に、本実施の形態におけるACS演算の
動作を説明する。拘束長K=4、符号化率1/2とし
て、図2に示す畳み込み符号器と、図3に示すバタフラ
イ構造と、図12に示すノードN0,N1からノード
N’0,N’4へのACS演算とノードN6,N7から
ノードN’3,N’7へのACS演算の比較を用いて説
明する。
【0076】まず、4:2COMPRESSOR39、
40は、図16に示す処理を行なう単体のブロックが単
精度ビット数分直列に接続され、通常の全加算器よりも
高速に加算処理を行なう。
【0077】図15に示すように、入力レジスタ16、
17から2つのパスメトリックが{A,B}として出力
され、スワップ回路18から2つのブランチメトリック
が{C,D}として出力されると、4:2COMPRE
SSOR39では、パスメトリック{A}とブランチメ
トリック{C}とパスメトリック{B}の反転{〜B}
とブランチメトリック{D}の反転{〜D}を入力し、
ALU29では、セレクタ34、35を介して、4:2
COMPRESSOR39の2つの出力を入力して加算
する。ただし、このとき{B}および{D}の2の補数
を実現するために、4:2COMPRESSOR39
と、ALU29の最下位のキャリー入力に“1”を入力
する。その結果{A+C−(B+D)}が得られ、その
MSBを出力する。加算器22では、パスメトリック
{A}とブランチメトリック{C}を入力し加算結果
{A+C}を出力し、加算器23では、パスメトリック
{B}とブランチメトリック{D}を入力し加算結果
{B+D}を出力する。
【0078】一方、4:2COMPRESSOR40で
は、パスメトリック{A}とブランチメトリック{D}
とパスメトリック{B}のの反転{〜B}とブランチメ
トリック{C}の反転{〜C}を入力し、比較器26
は、4:2COMPRESSOR39の2つの出力を入
力して加算する。ただし、このとき{B}および{C}
の2の補数を実現するために、4:2COMPRESS
OR40と、比較器26の最下位のキャリー入力に
“1”を入力する。その結果{A+D−(B+C)}が
得られ、そのMSBを出力する。加算器27では、パス
メトリック{A}とブランチメトリック{D}を入力
し、加算結果{A+D}を出力し、加算器28では、パ
スメトリック{B}とブランチメトリック{C}を入力
し、加算結果{B+C}を出力する。
【0079】以上の構成および動作により、入力レジス
タ16および入力レジスタ17の2つのパスメトリック
{A,B}={PM1,PM0}とし、スワップ回路1
8の出力{C,D}={BM1,BM0}とすると、図
12に示す旧ステート(OldState )のノードN0とノ
ードN1から、ノードN’0およびノードN’4に遷移
する時のACS演算が実現できる。
【0080】また、入力レジスタ16および入力レジス
タ17の2つのパスメトリック{A,B}={PM1,
PM0}とし、スワップ回路18の出力{C,D}=
{BM0,BM1}とすると、図12に示す旧ステート
(Old State )のノードN0とノードN1から、ノード
N’0およびノードN’4に遷移する時のACS演算が
実現できる。したがって、2つのパスメトリックの更新
がDSPによるパイプライン動作により1マシンサイク
ルで実現できる。
【0081】このようにして、本実施の形態によれば、
ACS演算を行う比較手段に4:2COMPRESSO
Rを適用することによって、2つの加算器で構成した場
合より高速に演算することが可能なため、より高速な演
算を実現することができる。なお、例では拘束長K=
4、符号化率1/2で、旧ステートのノードN0、ノー
ドN1、ノードN6、ノードN7を用いて説明を行った
が、ノードN2、ノードN3、ノードN4、ノードN5
でも上記関係が成り立ち、さらに上記以外の拘束長Kと
符号化率の組み合わせでも成り立つため、同様に実施可
能である。また、パスメトリックを格納する手段として
デュアルポートRAMを用いても同様に実施可能であ
る。
【0082】(実施の形態9)図17は実施の形態9に
おける演算処理装置の構成を示すものである。本実施の
形態の演算処理装置が、実施の形態8(図15)の演算
処理装置と異なるところは、加算手段として倍精度加算
器を用い、しかも少なくとも一方は倍精度AUで兼用し
ている点であり、それ以外の構成および動作は実施の形
態8とまったく同じである。
【0083】図17において、41は入力レジスタ16
とバス4から倍精度形式のデータを入力し、倍精度算術
演算を行う倍精度AU、42は入力レジスタ17とバス
4から倍精度形式のデータを入力し、倍精度加算演算を
行う倍精度加算器であり、倍精度AU41の出力は選択
手段8とバス13に出力し、倍精度加算器42の出力は
選択手段12に出力する。本実施の形態の演算処理装置
は、図10に示すパイプライン構造の演算処理に適して
いる。
【0084】本実施の形態においてACS演算を行うと
きは、倍精度AU41は、入力レジスタ16から2つの
パスメトリックを倍精度形式で{A,B}として入力
し、スワップ回路18からバス4を介して、2つのブラ
ンチメトリックを倍精度形式で{C,D}として入力す
る。この時、倍精度AU41は倍精度の加算を行うが、
図18に示すように、単精度のMSBのビット位置から
次段へのキャリーは強制的にゼロにする。これにより、
2つのパスメトリックとブランチメトリックの加算{A
+C,B+D}が同時に並列演算することができる。
【0085】一方、倍精度加算器42は、入力レジスタ
17から2つのパスメトリックを倍精度形式で{A,
B}として入力し、スワップ回路18からバス4を介し
て、2つのブランチメトリックを倍精度形式で{D,
C}として入力する。倍精度加算器42も、倍精度AU
41と同様に単精度のMSBのビット位置から次段への
キャリーは強制的にゼロにして、2つのパスメトリック
とブランチメトリックの加算{A+D,B+C}を同時
に並列演算する。
【0086】このようにして、本実施の形態によれば、
ACS演算を行う加算手段に倍精度AU41を用い、A
CS演算時には単精度のMSBのビット位置から次段へ
のキャリーを強制的にゼロにし、それ以外の倍精度算術
演算では、キャリーを伝播させる制御を付加すること
で、例えば積和演算時の倍精度累積加算器と兼用するこ
とが可能で、演算処理装置をLSI化する場合に、その
チップ面積を一段と削減してコストを低減することがで
きる。なお、パスメトリックを格納する手段としてデュ
アルポートRAMを用いても同様に実施可能である。
【0087】(実施の形態10)図19は実施の形態1
0における演算処理装置の構成を示すものである。本実
施の形態の演算処理装置が、実施の形態9(図17)の
演算処理装置と異なるところは、比較結果を格納する記
憶手段としてシフトレジスタを用いている点であり、そ
れ以外の構成および動作は実施の形態9とまったく同じ
である。
【0088】図19において、43はALU29の演算
結果のMSBを入力とするシフトレジスタ、44は比較
器26の演算結果のMSBを入力とするシフトレジスタ
であり、シフトレジスタ43,44は、両者ともバス2
にデータを出力することができる。本実施の形態の演算
処理装置は、図10に示すパイプライン構造の演算処理
に適している。
【0089】本実施の形態においてACS演算を行うと
きは、ALU29による比較結果のMSBをシフトレジ
スタ43に随時シフトインし、比較器26による比較結
果のMSBをシフトレジスタ44に随時シフトインする
ことで、パスセレクト信号(2つのパスのうちどちらを
選んだかを示す信号で、ACS演算終了後トレースバッ
クするときに使用する)を格納することができる。ま
た、本シフトレジスタ43,44のビット幅が、例えば
単精度データ幅である場合には、単精度のビット数回A
CS演算を行うと、シフトレジスタ43,44の値をバ
ス2を介して、4バンクからなるRAM14にパスセレ
クト信号を格納する必要がある。
【0090】このようにして、本実施の形態によれば、
ACS演算を行う比較結果を格納する記憶手段にシフト
レジスタ43,44を用いることで、例えば除算系のシ
フトレジスタを使用する演算命令と兼用することが可能
で、演算処理装置をLSI化する場合に、そのチップ面
積を一段と削減してコストを低減することができる。な
お、パスメトリックを格納する手段としてデュアルポー
トRAMを用いても同様に実施可能である。
【0091】(実施の形態11)図20は実施の形態1
1における演算処理装置の構成を示すものである。本実
施の形態の演算処理装置が、実施の形態10(図19)
の演算処理装置と異なるところは、入力レジスタ17が
バス2から常にパスメトリックデータをスワップして入
力して、4:2COMPRESSOR40にはスワップ
回路18からのブランチメトリックデータをスワップし
ないでそのまま入力し、比較器26の比較結果のネゲー
ト値がシフトレジスタ44にシフトインする点であり、
それ以外の構成および動作は実施の形態10とまったく
同じである。本実施の形態の演算処理装置は、図10に
示すパイプライン構造の演算処理に適している。
【0092】本実施の形態においてACS演算を行うと
きは、2つのパスメトリック{A,B}が入力レジスタ
16にはそのまま{A,B}として入力されるが、入力
レジスタ17には、常にスワップした状態{B,A}と
して入力される。その後、4:2COMPRESSOR
40では、スワップ回路18から2つのブランチメトリ
ックが{C}と{〜D}として、入力レジスタ17から
2つのパスメトリックが{B}と{〜A}として入力さ
れ、比較器26では、4:2COMPRESSOR40
の2つの出力を入力して加算し、{A+D−B−C}を
計算する。一方、倍精度加算器42は、スワップ回路1
8から2つのブランチメトリックを{C,D}として、
入力レジスタから2つのパスメトリックが{B,A}と
して入力され、{B+C}と{A+D}を同時に並列演
算し、選択手段12に{B+C,A+D}の形式で出力
する。比較器26は、比較結果のMSBを選択手段12
に、比較結果のネゲート値のMSBをシフトレジスタ4
4に出力する。
【0093】このようにして、本実施の形態によれば、
2つのパスメトリックを格納する入力レジスタの一方を
スワップして入力することで、演算実行(EX)ステー
ジで4:2COMPRESSOR40と倍精度加算器4
2の入力でのスワップがなくなり、より高速なACS演
算を行うことが可能となる。なお、パスメトリックを格
納する手段としてデュアルポートRAMを用いても同様
に実施可能である。
【0094】(実施の形態12)図21は実施の形態1
2における移動局装置の構成を示すものである。図21
において、本実施の形態における移動局装置45は、送
受信共用のアンテナ部46と、受信部48及び送信部4
9から成る無線部47と、信号の変調及び復調と符号化
及び復号化とを行うベースバンド信号処理部50と、音
声を放音するスピーカ58と、音声を入力するマイク5
9と、送受信するデータを外部装置との間で入出力する
データ入出力部60と、動作状態を表示する表示部61
と、テンキーなどの操作部62と、アンテナ部46、無
線部47、ベースバンド信号処理部50、表示部61及
び操作部62などを制御する制御部63とを備えてい
る。
【0095】また、ベースバンド信号処理部50は、受
信信号を復調する復調部51と、送信信号を変調する変
調部52と、1チップのDSP53とで構成され、DS
P53は、第1から第11の実施の形態の演算処理装置
から成るビタビ復号部55と、送信信号を畳み込み符号
化する畳み込み符号化部56と、音声信号の符復号化を
行う音声コーデック部57と、送受信のタイミングを計
って受信信号を復調部51からビタビ復号部55に、送
信信号を畳み込み符号化部56から変調部52に送るタ
イミング制御部54とを、それぞれソフトウェアで形成
している。
【0096】この移動局装置45の制御部63は、移動
局装置45全体の動作を制御し、例えば、操作部62か
ら入力した信号を表示部61に表示したり、操作部62
から入力した信号を受けて、発着呼の動作を行うための
制御信号を、通信シーケンスに従って、アンテナ部46
と、無線部47及びベースバンド信号処理部50などに
出力する。
【0097】移動局装置45から音声が送信される場合
には、マイク59から入力した音声信号がAD変換され
(図示なし)、DSP53の音声コーデック部57で符
号化され、その符号化データが畳み込み符号化部56に
入力する。また、データが送信される場合には、外部か
ら入力したデータがデータ入出力部60を介して畳み込
み符号化部56に入力する。畳み込み符号化部56は、
入力したデータを畳み込み符号化し、タイミング制御部
54に出力する。タイミング制御部54は、入力したデ
ータの並び替えや送信出力タイミングの調整を行って、
変調部52に出力する。変調部52に入力したデータ
は、ディジタル変調され、DA変換されて( 図示な
し)、無線部47の送信部49に出力される。送信部4
9は、これを無線信号に変換してアンテナ部46に送
り、アンテナから電波として送信される。
【0098】一方、受信時には、アンテナ部46で受信
された電波が、無線部47の受信部48で受信され、A
D変換されて、ベースバンド信号処理部50の復調部5
1に出力される。復調部51で復調されたデータは、タ
イミング制御部54でデータの並び替え等が行われた
後、ビタビ復号部55に入力し、ここで復号される。ビ
タビ復号部55で復号されたデータは、音声通信時に
は、音声コーデック部57で音声復号化され、DA変換
された後、スピーカ58から音声として出力される。ま
た、データ通信時には、ビタビ復号部55で復号された
データは、データ入出力部60を介して外部に出力され
る。
【0099】このようにして、本実施の形態による移動
局装置45は、ビタビ復号部55、畳み込み符号化部5
6、音声コーデック部57及びタイミング制御部54の
各部を1チップのDSP53のソフトウェアで形成して
いるため、少ない部品点数で組み立てることができる。
また、このビタビ復号部55を第1から第11の実施の
形態の演算処理装置形成しているため、DSP53によ
るパイプライン処理で1マシンサイクルに2つのパスメ
トリックの更新が実現でき、これにより高速に比較的少
ない処理量でDSP53によるビタビ復号のACS演算
が実現できる。
【0100】なお、ここでは、復調部51及び変調部5
2をDSP53と区別して示しているが、それらをDS
P53のソフトウェアで構成することも可能である。ま
た、DSPとして、第6の実施の形態のDSPを使用
し、畳み込み符号化部56、音声コーデック部57及び
タイミング制御部54をそれぞれ別の部品で構成するこ
とも可能である。
【0101】(実施の形態13)図22は実施の形態1
3における移動局装置の構成を示すものである。本実施
の形態の移動局装置45Aが、実施の形態12(図2
6)の移動局装置45と異なるところは、変調部52A
に拡散部65を設け、また、復調部51Aに逆拡散部6
4を設けたCDMA通信方式のベースバンド信号処理部
50Aとした点であり、それ以外の構成及び動作は実施
の形態12と多くの点で類似している。なおCDMA通
信の場合、タイミング制御部54に、遅延プルファイル
等(図示なし)から選択された複数のフィンガを合わせ
込むRAKE受信部が含まれることもある。
【0102】このように、本実施の形態における移動局
装置45Aは、復調部51Aに逆拡散部64を、また、
変調部52Aに拡散部65を設けることで、CDMA通
信に適用することができる。
【0103】(実施の形態14)図23は実施の形態1
4における基地局装置の構成を示すものであり、図21
に示したものと同様な機能を有する構成要素には同様な
符号を付してある。図23において、本実施の形態にお
ける基地局装置68は、受信用のアンテナ66及び送信
用のアンテナ67から成るアンテナ部46と、受信部4
8及び送信部49から成る無線部47と、信号の変調及
び復調と符号化及び復号化とを行うベースバンド信号処
理部69と、送受信するデータを有線回線との間で入出
力するデータ入出力部60と、アンテナ部46、無線部
47、ベースバンド信号処理部69などを制御する制御
部63とを備えている。
【0104】また、ベースバンド信号処理部69は、受
信信号を復調する復調部51と、送信信号を変調する変
調部52と、1チップのDSP53Aとで構成され、D
SP53Aは、第1から第11の実施の形態の演算処理
装置から成るビタビ復号部55と、送信信号を畳み込み
符号化する畳み込み符号化部56と、送受信のタイミン
グを計って受信信号を復調部51からビタビ復号部55
に、送信信号を畳み込み符号化部56から変調部52に
送るタイミング制御部54とを、それぞれソフトウェア
で形成している。
【0105】この基地局装置68の制御部63は、基地
局装置68の制御の下に送信・受信の動作が行われ、有
線回線から入力したデータがデータ入出力部60を介し
て畳み込み符号化部56に入力する。畳み込み符号化部
56は、入力したデータを畳み込み符号化し、タイミン
グ制御部54に出力する。タイミング制御部54は、入
力したデータの並び替えや送信出力タイミングの調整を
行って、変調部52に出力する。変調部52に入力した
データは、ディジタル変調され、DA変換されて( 図示
なし) 、無線部47の送信部49に出力される。送信部
49は、これを無線信号に変換してアンテナ部46に送
り、アンテナから電波として送信される。
【0106】一方、受信時には、アンテナ部46で受信
された電波が、無線部47の受信部48で受信され、A
D変換されて、ベースバンド信号処理部69の復調部5
1に出力される。復調部51で復調されたデータは、タ
イミング制御部54でデータの並び替え等が行われた
後、ビタビ復号部55に入力し、ここで復号される。ビ
タビ復号部55で復号されたデータは、データ入出力部
60を介して有線回線に出力される。
【0107】このように、本実施の形態における基地局
装置68は、ビタビ復号部55、畳み込み符号化部5
6、及びタイミング制御部54の各部を1チップのDS
P53Aのソフトウェアで形成しているため、少ない部
品点数で組み立てることができる。また、このビタビ復
号部55を第1から第11の実施の形態の演算処理装置
形成しているため、DSP53Aによるパイプライン処
理で1マシンサイクルに2つのパスメトリックの更新が
実現でき、これにより高速に比較的少ない処理量でDS
P53Aによるビタビ復号のACS演算が実現できる。
【0108】なお、ここでは、復調部51及び変調部5
2をDSP53Aと区別して示しているが、それらをD
SP53Aのソフトウェアで構成することも可能であ
る。また、DSP53Aとして、第6の実施の形態のD
SPを使用し、畳み込み符号化部56、音声コーデック
部57及びタイミング制御部54をそれぞれ別の部品で
構成することも可能である。
【0109】(実施の形態15)図24は実施の形態1
5における基地局装置の構成を示すものである。本実施
の形態の基地局装置68Aが、実施の形態14(図2
4)の基地局装置68と異なるところは、変調部52A
に拡散部65を設け、また、復調部51Aに逆拡散部6
4を設けたCDMA通信方式のベースバンド信号処理部
69Aとした点であり、それ以外の構成及び動作は実施
の形態12と多くの点で類似している。なお、CDMA
通信の場合、タイミング制御部54に、遅延プルファイ
ル等(図示なし)から選択された複数のフィンガを合わ
せ込むRAKE受信部が含まれることもある。
【0110】このように、本実施の形態による基地局装
置68Aは、復調部51Aに逆拡散部64を、また、変
調部52Aに拡散部65を設けることで、CDMA通信
に適用することができる。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明の演算処理装置に
よれば、2つのパスメトリックのうちの1つと2つのブ
ランチメトリックのうちの1つとを加算して得られる4
通りのデータである第1、第2、第3、第4の加算デー
タのうちの前記第1の加算データと前記第2の加算デー
タとを比較する第1の比較手段と、前記第1の比較手段
と並列に動作し、前記第3の加算データと前記第4の加
算データとを比較する第2の比較手段と、前記第1の比
較手段の結果に基づいて前記第1の加算データと前記第
2の加算データとのいずれかを選択して、選択結果を新
たなパスメトリックとして出力する第1の選択手段と、
前記第2の比較手段の結果に基づいて前記第3の加算デ
ータと前記第4の加算データとのいずれかを選択して、
選択結果を新たなパスメトリックとして出力する第2の
選択手段と、前記第1の選択手段及び前記第2の選択手
段から出力された2つのパスメトリックを有してなる倍
精度データを第1の記憶手段に転送する転送手段とを備
えているので、DSPによるパイプライン処理で1マシ
ンサイクルに2つのパスメトリックの更新が実現でき、
これにより高速に比較的少ない処理量でDSPによるビ
タビ復号のACS演算が実現でき、携帯端末の小型化・
軽量化・低価格化・バッテリーの長寿命化が可能になる
という有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における演算処理装置の
構成を示すブロック図
【図2】符号化率1/2の畳み込み符号器の例を示すブ
ロック図
【図3】拘束長K=4時のバタフライ構造を示す模式図
【図4】本発明の実施の形態2における演算処理装置の
構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態2における演算処理装置の
パイプライン動作を説明するタイミング図
【図6】本発明の実施の形態2における4バンクのRA
Mのメモリアクセスの動作例を示す模式図
【図7】本発明の実施の形態3における演算処理装置の
構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態3におけるデュアルポート
RAMのメモリアクセスの動作例を示す模式図
【図9】本発明の実施の形態4における演算処理装置の
構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態4における演算処理装置
のパイプライン動作を説明するタイミング図
【図11】本発明の実施の形態5における演算処理装置
の構成を示すブロック図
【図12】ノードN0,N1からノードN’0,N’4
へのACS演算とノードN6,N7からノードN’3,
N’7へのACS演算の比較例を示す一覧図
【図13】本発明の実施の形態6における演算処理装置
の構成を示すブロック図
【図14】本発明の実施の形態7における演算処理装置
の構成を示すブロック図
【図15】本発明の実施の形態8における演算処理装置
の構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施の形態8における4:2COM
PRESSORの入出力図
【図17】本発明の実施の形態9における演算処理装置
の構成を示すブロック図
【図18】倍精度AUのキャリー制御を説明するための
【図19】本発明の実施の形態10における演算処理装
置の構成を示すブロック図
【図20】本発明の実施の形態11における演算処理装
置の構成を示すブロック図
【図21】本発明の実施の形態12における移動局装置
の構成を示すブロック図
【図22】本発明の実施の形態13における移動局装置
の構成を示すブロック図
【図23】本発明の実施の形態14における基地局装置
の構成を示すブロック図
【図24】本発明の実施の形態15における基地局装置
の構成を示すブロック図
【図25】ビタビ復号における畳み込み符号器の状態遷
移のパスを示す状態遷移図(トレリス線図)
【図26】トレリス線図のバタフライ構造を示す模式図
【図27】畳み込み符号器による生成符号例を示す模式
【図28】チャネル・コーディング(Channel Coding)
向けビタビ演算例を示すプログラム図
【図29】ポインタ制御とパスメトリックの格納例を示
す模式図
【符号の説明】
1 パスメトリックを格納する記憶手段 2 バス 3 ブランチメトリックを格納する記憶手段 4 バス 5 比較手段 6 加算手段 7 比較結果を格納する記憶手段 8 選択手段 9 比較手段 10 加算手段 11 比較結果を格納する記憶手段 12 選択手段 13 バス 14 4バンクからなるRAM 15 デュアルポートRAM 16 入力レジスタ 17 入力レジスタ 18 スワップ回路 19 加算器 20 加算器 21 比較器 22 加算器 23 加算器 24 加算器 25 加算器 26 比較器 27 加算器 28 加算器 29 ALU 30 入力レジスタ 31 入力レジスタ 32 バス 33 バス 34 セレクタ 35 セレクタ 36 レジスタファイル 37 バス 38 バス 39 4:2COMPRESSOR 40 4:2COMPRESSOR 41 倍精度AU 42 倍精度加算器 43 シフトレジスタ 44 シフトレジスタ 45 移動局装置 46 アンテナ部 47 無線部 48 受信部 49 送信部 50 ベースバンド信号処理部 51 復調部 52 変調部 53 DSP 54 タイミング制御部 55 ビタビ復号部 56 畳み込み符号化部 57 音声コーデック部 58 スピーカ 59 マイク 60 データ入出力部 61 表示部 62 操作部 63 制御部 64 逆拡散部 65 拡散部 66 受信アンテナ 67 送信アンテナ 68 基地局装置 69 ベースバンド信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 稔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 ケヴィン・ストーン 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−74801(JP,A) 特開 平11−55130(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのパスメトリックのうちの1つと2
    つのブランチメトリックのうちの1つとを加算して得ら
    れる4通りのデータである第1、第2、第3、第4の加
    算データのうちの前記第1の加算データと前記第2の加
    算データとを比較する第1の比較手段と、 前記第1の比較手段と並列に動作し、前記第3の加算デ
    ータと前記第4の加算データとを比較する第2の比較手
    段と、 前記第1の比較手段の結果に基づいて前記第1の加算デ
    ータと前記第2の加算データとのいずれかを選択して、
    選択結果を新たなパスメトリックとして出力する第1の
    選択手段と、 前記第2の比較手段の結果に基づいて前記第3の加算デ
    ータと前記第4の加算データとのいずれかを選択して、
    選択結果を新たなパスメトリックとして出力する第2の
    選択手段と、 前記第1の選択手段及び前記第2の選択手段から出力さ
    れた2つのパスメトリックを有してなる倍精度データを
    第1の記憶手段に転送する転送手段と、 を具備することを特徴とするビタビアルゴリズムを実行
    可能な演算処理装置。
  2. 【請求項2】 前記転送手段は、前記第1の選択手段及
    び前記第2の選択手段から出力された2つのパスメトリ
    ックをそれぞれ前記倍精度のデータの上位側と下位側と
    に配置することを特徴とする請求項1記載の演算処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の比較手段と前記第2の比較手
    段とにおける比較は、解読された命令により実行される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の演算処理
    装置。
  4. 【請求項4】 所定のビット幅を有して上位側と下位側
    に2つのメトリックを保持する第2の記憶手段をさらに
    備え、 前記第2の記憶手段の上位側が前記第1の比較手段に接
    続され、前記第2の記憶手段の下位側が前記第2の比較
    手段に接続される ことを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載の演算処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の記憶手段は、少なくとも2つ
    の記憶領域を有し、前記第1の選択手段から出力された
    パスメトリックは前記第1の記憶手段の1つ の記憶領域
    に格納され、前記第2の選択手段から出力されたパスメ
    トリックは前記第1の記憶手段の他の記憶領域に格納さ
    れることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか
    に記載の演算処理装置。
  6. 【請求項6】 受信信号の復号化を実行する請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の演算処理装置を具備する
    ことを特徴とする移動局装置。
  7. 【請求項7】 受信信号の復号化を実行する請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の演算処理装置を具備し、
    CDMA通信方式の変調及び復調を行うことを特徴とす
    るCDMA移動局装置。
  8. 【請求項8】 受信信号の復号化を実行する請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の演算処理装置を具備する
    ことを特徴とする基地局装置。
  9. 【請求項9】 受信信号の復号化を実行する請求項1か
    らから請求項5のいずれかに記載の演算処理装置を具備
    し、CDMA通信方式の変調及び復調を行うことを特徴
    とするCDMA基地局装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項5のいずれかに記
    載の演算処理装置を、移動局装置あるいは基地局装置の
    少なくとも一方に搭載することを特徴とする無線通信シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項5のいずれかに記
    載の演算処理装置を、移動局装置あるいは基地局装置の
    少なくとも一方に搭載し、CDMA通信方式の変調及び
    復調を行うことを特徴とするCDMA無線通信システ
    ム。
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