JP3383281B2 - 磁界信号検出装置 - Google Patents

磁界信号検出装置

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JP3383281B2 JP2000328877A JP2000328877A JP3383281B2 JP 3383281 B2 JP3383281 B2 JP 3383281B2 JP 2000328877 A JP2000328877 A JP 2000328877A JP 2000328877 A JP2000328877 A JP 2000328877A JP 3383281 B2 JP3383281 B2 JP 3383281B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録などに用い
られる磁界信号検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録に用いられる磁界信号検
出装置としては、リング型インダクティブ磁気ヘッドを
具備する装置、強磁性体の異方性磁気抵抗効果(MR効
果)を利用したMRヘッド(磁気抵抗効果型ヘッド)と
MRヘッドに一定電流を流す定電流源とを具備する装置
が多く使用されてきた。
【0003】図22は従来のリング型インダクティブ磁
気ヘッドの構造を示す正面図、図23は図22のB−B
断面図である。図に示すように、磁性体コア31内に非
磁性絶縁体32が設けられ、非磁性絶縁体32中に巻線
コイル33が設けられ、巻線コイル33の両端部に電極
35が設けられている。
【0004】このリング型インダクティブヘッドにおい
ては、記録過程において、巻線コイル33に電流を流し
て磁性体コア31を磁化し、ギャップ34からの漏洩磁
界によって磁気媒体13を磁化して信号を記録する。一
方、再生過程において、磁気媒体13から発生する媒体
磁界をギャップ34で拾って磁性体コア31を磁化し、
巻線コイル33に誘導される誘導起電力によって信号を
再生する。
【0005】図24は従来のMRヘッドを用いた磁界信
号検出装置を示す図である。図に示すように、磁気抵抗
素子41に定電流源42が接続され、磁気抵抗素子41
の近傍に設けられた直流バイアス用導体ライン43に直
流バイアス用電源44が接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】記録密度が上昇する
と、1ビットが占有する磁化面積は減少するから、そこ
から得られる磁界強度が減少する。図22、図23に示
した磁界信号検出装置においては、磁界強度の減少に伴
い再生出力は急減するので、再生過程における出力、S
N比、感度が低いという欠点がある。
【0007】また、図24に示した磁界信号検出装置に
おいては、磁化方向が電流方向と垂直になった場合の抵
抗をR、磁化方向が電流方向と平行になった場合の抵
抗と抵抗Rとの差をΔR、磁化方向と電流方向との間
の角度をθとしたとき、MR効果による抵抗Rは次式で
表される。
【0008】 R=R+ΔRcosθ (1) ここで、SN比はΔR/R(MR比)で表され、また
信号出力電圧は定電流源42から流す電流と差ΔRとの
積で表される。そして、代表的なMRヘッド用材料とし
てはNiFe、NiCo、NiCu合金などが挙げられ
るが、これら材料のMR比はいずれも2〜3%程度と低
く、差ΔRも小さな値でしかない。したがって、従来の
MRヘッドでは出力、SN比、感度共にさほど大きな値
は得られない。またMR効果では、抵抗Rの磁界依存性
にヒステリシスおよびバルクハウゼンジャンプが現わ
れ、これが信号検出精度を著しく低下させる原因とな
る。以上、従来のMRヘッドおよびこれを用いた磁界信
号検出装置では、出力、SN比、感度、信号検出精度が
低いという問題がある。また、(1)式から明らかなよ
うに、MR効果は磁界反転に対して対称であるため、外
部磁界の極性を検出するには、直流バイアス磁界を磁気
抵抗素子41に印加し、動作点を移動させ、線形性を持
たせる必要がある。この際たとえば図24に示すよう
に、直流バイアス用導体ライン43を新たに設置し、直
流バイアス用導体ライン43に流す直流電流から発生す
る磁界を直流バイアス磁界として利用するが、この場合
には構成部品数が増え、部品設計上、部品作製上、複雑
さを伴うという欠点がある。
【0009】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、出力、SN比、感度、信号検出精度を向上
し、部品構成が簡単である磁界信号検出装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、磁性体コアおよび検出導線を有
する磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続
された高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により
接続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線
路により接続された検波器とを設け、少なくとも1個の
上記磁性体コアを上記検出導線の周りを直接あるいは非
磁性絶縁体を介して一周するように設け、かつ上記磁性
体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁界に
面した上記磁性体コアの一部にギャップを設ける。
【0012】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接続
された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路に
より接続された検波器とを設け、少なくとも1個のリン
グ状の上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出す
べき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャップ
を設け、少なくとも1個の検出導線を上記磁性体コアに
直接あるいは非磁性絶縁体を介して設ける。
【0013】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接続
された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路に
より接続された検波器とを設け、上記磁気ヘッドとし
て、リング型インダクティブ磁気ヘッドの少なくとも1
個の磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して少
なくとも1個の検出導線を設けたものを用いる。
【0014】
【0015】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第2の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路に
より接続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝
送線路により接続された検波器とを設け、少なくとも1
個の上記磁性体コアを上記検出導線の周りを直接あるい
は非磁性絶縁体を介して一周するように設け、かつ上記
磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁
界に面した上記磁性体コアの一部にギャップを設ける。
【0016】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第2の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路に
より接続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝
送線路により接続された検波器とを設け、少なくとも1
個のリング状の上記磁性体コア自身が形成する磁気回路
の検出すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部に
ギャップを設け、少なくとも1個の検出導線を上記磁性
体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して設ける。
【0017】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第2の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路に
より接続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝
送線路により接続された検波器とを設け、上記磁気ヘッ
ドとして、リング型インダクティブ磁気ヘッドの少なく
とも1個の磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介
して少なくとも1個の検出導線を設けたものを用いる。
【0018】
【0019】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線
路により接続された第4の整合器と、上記第4の整合器
に伝送線路により接続された検波器とを設け、少なくと
も1個の上記磁性体コアを上記検出導線の周りを直接あ
るいは非磁性絶縁体を介して一周するように設け、かつ
上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき外
部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャップを設け
る。
【0020】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線
路により接続された第4の整合器と、上記第4の整合器
に伝送線路により接続された検波器とを設け、少なくと
も1個のリング状の上記磁性体コア自身が形成する磁気
回路の検出すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一
部にギャップを設け、少なくとも1個の検出導線を上記
磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して設け
る。
【0021】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線
路により接続された第4の整合器と、上記第4の整合器
に伝送線路により接続された検波器とを設け、上記磁気
ヘッドとして、リング型インダクティブ磁気ヘッドの少
なくとも1個の磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体
を介して少なくとも1個の検出導線を設けたものを用い
る。
【0022】
【0023】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線
路により接続された高周波発振器と、上記第3の整合器
に伝送線路により接続された第4の整合器と、上記第4
の整合器に伝送線路により接続された検波器とを設け、
少なくとも1個の上記磁性体コアを上記検出導線の周り
を直接あるいは非磁性絶縁体を介して一周するように設
け、かつ上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出
すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャッ
プを設ける。
【0024】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線
路により接続された高周波発振器と、上記第3の整合器
に伝送線路により接続された第4の整合器と、上記第4
の整合器に伝送線路により接続された検波器とを設け、
少なくとも1個のリング状の上記磁性体コア自身が形成
する磁気回路の検出すべき外部磁界に面した上記磁性体
コアの一部にギャップを設け、少なくとも1個の検出導
線を上記磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介し
て設ける。
【0025】また、磁性体コアおよび検出導線を有する
磁気ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続され
た第3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により
接続された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線
路により接続された高周波発振器と、上記第3の整合器
に伝送線路により接続された第4の整合器と、上記第4
の整合器に伝送線路により接続された検波器とを設け、
上記磁気ヘッドとして、リング型インダクティブ磁気ヘ
ッドの少なくとも1個の磁性体コアに直接あるいは非磁
性絶縁体を介して少なくとも1個の検出導線を設けたも
のを用いる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る磁界信号検出
装置を示す図である。図に示すように、磁性体コア2を
有する磁気ヘッド3の検出導線1の両端に第2の整合器
5が伝送線路14により接続され、整合器5に高周波発
振器6が伝送線路14により接続され、検出導線1の両
端に第1の整合器4が伝送線路14により接続され、整
合器4に検波器7が伝送線路14により接続されてい
る。
【0027】つぎに、図1に示した磁界信号検出装置の
検出原理を説明する。検出導線1の両端に高周波発振器
6から周波数fcarの高周波電流を供給する時、検出
導線1のみのインピーダンスをZlead、磁性体コア
2に由来するインピーダンスをZmagとすると、検出
導線1の両端間のインピーダンスZtotalは次式で
表される。
【0028】 Ztotal=Zlead+Zmag (2) また、磁性体コア2の比透磁率をμとすると、インピ
ーダンスZmagは次式で表される。
【0029】 Zmag∝μ×fcar (3) ここで、比透磁率μは外部磁界10の強度に応じて有
限値から零まで大きく変化するため、インピーダンスZ
magが大きく変化するから、インピーダンスZ
totalも大きく変化する。そして、インピーダンス
変化比はZmag/Z otalで表され、従来のMR
比に対応する。
【0030】この磁界信号検出装置では、基本的にはこ
のインピーダンスZtotalの変化に基づく電圧振幅
変化を検波器7で検波し、信号を出力する。すなわち、
外部磁界10の変化は周波数fcarの高周波をキャリ
アとする振幅変調として検出される。
【0031】そして、磁気媒体13上の微小ビットの磁
界を検出するには、磁気ヘッド3自体もマイクロ化する
必要があり、このためインピーダンスZtotal、Z
ma はさほど大きな値とはならない。すなわち、高周
波発振器6の出力インピーダンスをZ、検波器7の入
力インピーダンスをZとすると、一般に
tota 、Zmag<<Z、Zの関係になる。
この場合、反射損が大きくなり、高周波発振器6からの
電力は効率良く磁気ヘッド3に供給されず、また磁気ヘ
ッド3からの出力は効率良く検波器7に伝送されない。
整合器5はインピーダンスZ totalをインピーダン
スZに整合させる機能を持ち、これにより高周波発振
器6からの電力をほとんど全て磁気ヘッド3に供給させ
ることが可能となる。一方、整合器4はインピーダンス
totalをインピーダンスZに整合させる機能を
持つ。インピーダンスZtotalがインピーダンスZ
に整合されると、検波器7から見た磁気ヘッド3のイ
ンピーダンスはReal[Z]/Real[Z total]倍
され(Real[Z]はZの実部)、またこのときのインピ
ーダンス変化比はZmag/Ztotalに維持され
る。このことはSN比を維持したまま信号出力電圧9が
(Real[Z]/Real[Ztotal])1/2倍とな
って検出されることを意味する。したがって、この磁界
信号検出装置では、高周波発振器6からの電力を効率良
く磁気ヘッド3に供給でき、さらに磁気ヘッド3におけ
る大きなインピーダンス変化比、SN比をそのまま維持
しつつ、インピーダンス、信号出力電圧を大きくするこ
とができる。なお、高周波発振器6の出力設定を大きく
すれば、反射損が大きい場合でも磁気ヘッド3への供給
電力を任意に大きく設定できるから、整合器5は必ずし
も必要ではなく、図2に示すように検出導線1に伝送線
路14を介して高周波発振器6を接続してもよい。ま
た、検波器7と整合器4との間および検波器7の後段に
信号処理のための種々の回路(増幅回路、微分回路、積
分回路等)を必要に応じていれても、上記と特に原理上
変わることはない。検波器7と整合器4との間にこれら
の回路をいれた場合、インピーダンスZはこれら回路
の入力インピーダンスとなる。
【0032】図3は本発明に係る他の磁界信号検出装置
を示す図である。図に示すように、磁性体コア2を有す
る磁気ヘッド3の検出導線1の両端に第3の整合器23
が伝送線路14により接続され、整合器23に第5の整
合器25が伝送線路14により接続され、整合器25に
高周波発振器6が伝送線路14により接続され、整合器
23に第4の整合器24が伝送線路14により接続さ
れ、整合器24に検波器7が伝送線路14により接続さ
れている。
【0033】図3に示した磁界信号検出装置において
は、整合器23は整合器23〜25の結合点J、J
から見た磁気ヘッド3のインピーダンスZをインピー
ダンスZtotalに一致させる機能を持つ。また、整
合器25はインピーダンスZをインピーダンスZ
整合させる機能を持ち、これにより高周波発振器6から
の電力をほとんど全て磁気ヘッド3に供給させることが
可能となる。一方、整合器24はインピーダンスZ
インピーダンスZに整合させる機能を持つ。そして、
インピーダンスZがインピーダンスZに整合される
と、すなわちインピーダンスZtotalがインピーダ
ンスZに整合されると、検波器7から見た磁気ヘッド
3のインピーダンスはReal[Z]/Real[Z
total]倍され、またこのときのインピーダンス変
化比はZmag/Ztotalに維持される。したがっ
て、図3に示した磁界信号検出装置は図1に示した磁界
信号検出装置と同様に、高周波発振器6からの電力を効
率良く磁気ヘッド3に供給でき、さらに磁気ヘッド3に
おける大きなインピーダンス変化比、SN比をそのまま
維持しつつ、インピーダンス、信号出力電圧を大きくす
ることができる。なお、高周波発振器6の出力設定を大
きくすれば、反射損が大きい場合でも磁気ヘッド3への
供給電力を任意に大きく設定できるから、整合器25は
必ずしも必要ではなく、図4に示すように整合器23に
伝送線路14を介して高周波発振器6を接続してもよ
い。また、検波器7と整合器24との間および検波器7
の後段に信号処理のための種々の回路(増幅回路、微分
回路、積分回路等)を必要に応じていれても、上記と特
に原理上変わることはない。検波器7と整合器24との
間にこれらの回路をいれた場合、インピーダンスZ
これら回路の入力インピーダンスとなる。
【0034】図5は図1〜図4に示した磁気ヘッドの
考例を示す断面図で、図1のC−C切断部、図2のD−
D切断部、図3のE−E切断部、図4のF−F切断部の
構造を示す図である。図に示すように、磁気ヘッド3は
検出導線1と、検出導線1のいずれかの面に直接あるい
は非磁性絶縁体8を介して設けられた1個の磁性体コア
2とから構成される。すなわち、図5(a)は検出導線1
の一面に磁性体コア2が直接設けられた例であり、図5
(b)は検出導線1の一面に磁性体コア2が非磁性絶縁体
8を介して設けられた例であり、図5(c)は検出導線1
の二面に検出導線1を挟むように磁性体コア2が直接設
けられた例であり、図5(d)は検出導線1の二面に検出
導線1を挟むように磁性体コア2が非磁性絶縁体8を介
して設けられた例であり、図5(e)は検出導線1の四面
に検出導線1の周りを一周するように磁性体コア2が直
接設けられた例であり、図5(f)は検出導線1の四面に
上記検出導線1の周りを一周するように磁性体コア2が
非磁性絶縁体8を介して設けられた例であり、いずれも
同様の効果を示す。これらの磁気ヘッド3では外部磁界
10により全磁性体コア2が同方向に磁化される単磁極
動作となる。
【0035】図6は図1〜図4に示した磁気ヘッドの具
体例を示す断面図で、図1のC−C切断部、図2のD−
D切断部、図3のE−E切断部、図4のF−F切断部の
構造を示す図である。図に示すように、磁気ヘッド3は
検出導線1と、検出導線1の周りを直接あるいは非磁性
絶縁体8を介して一周するように設けられているととも
に、自身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁界10
に面した一部にはギャップ11が設けられた1個の磁性
体コア2とから構成される。すなわち、図6(a)は磁性
体コア2が検出導線1に直接設けられており、検出導線
1はギャップ11部分で厚さが薄くなっている例であ
り、図6(b)は磁性体コア2が検出導線1に直接設けら
れており、検出導線1は厚さが一定である例であり、図
6(c)は磁性体コア2が検出導線1に非磁性絶縁体8を
介して設けられており、検出導線1はギャップ11部分
で厚さが薄くなっている例であり、図6(d)は磁性体コ
ア2が検出導線1に非磁性絶縁体8を介して設けられて
おり、検出導線1は厚さが一定である例であり、図6
(e)は磁性体コア2が検出導線1に非磁性絶縁体8を介
して設けられており、ギャップ11が非磁性絶縁体8に
より構成されている例であり、図6(f)は磁性体コア2
が検出導線1に直接設けられており、ギャップ11が非
磁性絶縁体8により構成されている例であり、いずれも
同様の効果を示す。これらの磁気ヘッド3では外部磁界
10が磁性体コア2を一周するように磁化するリング動
作となる。
【0036】図7〜図9は図1〜図4に示した磁気ヘッ
ドの他の具体例を示す断面図で、図1のC−C切断部、
図2のD−D切断部、図3のE−E切断部、図4のF−
F切断部の構造を示す図である。図に示すように、左右
2枚のコア体で構成され、自身が形成する磁気回路の検
出すべき外部磁界10に面した一部にギャップ11が設
けられた1個のリング状の磁性体コア2と、磁性体コア
2に直接あるいは非磁性絶縁体8を介して設けられた1
個の検出導線1とから構成される。すなわち、図7(a)
は検出導線1が磁性体コア2の左部コア体下方外部に非
磁性絶縁体8を介して設けられた例であり、図7(b)は
検出導線1が磁性体コア2の左部コア体下方内部に非磁
性絶縁体8を介して設けられた例であり、図7(c)は検
出導線1が左右磁性体コア2の左右コア体下方中間部に
非磁性絶縁体8を介して設けられた例であり、図7(d)
は検出導線1が磁性体コア2の右部コア体下方内部に非
磁性絶縁体8を介して設けられた例であり、図7(e)は
検出導線1が磁性体コア2の右部コア体下方外部に非磁
性絶縁体8を介して設けられた例であり、図7(f)は検
出導線1が磁性体コア2の左部コア体中央外部に非磁性
絶縁体8を介して設けられた例であり、図8(a)は検出
導線1が磁性体コア2の左部コア体中央内部に非磁性絶
縁体8を介して設けられた例であり、図8(b)は検出導
線1が左右磁性体コア2の左右コア体中央中間部左寄り
に非磁性絶縁体8を介して設けられた例であり、図8
(c)は検出導線1が左右磁性体コア2の左右コア体中央
中間部中央に非磁性絶縁体8を介して設けられた例であ
り、図8(d)は検出導線1が磁性体コア2の左右コア体
中央中間部右寄りに非磁性絶縁体8を介して設けられた
例であり、図8(e)は検出導線1が磁性体コア2の右部
コア体中央内部に非磁性絶縁体8を介して設けられた例
であり、図8(f)は検出導線1が磁性体コア2の右部コ
ア体中央外部に非磁性絶縁体8を介して設けられた例で
あり、図9(a)は検出導線1が左部磁性体コア2の左部
コア体上方外部に非磁性絶縁体8を介して設けられた例
であり、図9(b)は検出導線1が磁性体コア2の左右コ
ア体上方結合部に非磁性絶縁体8を介して設けられた例
であり、図9(c)は検出導線1が磁性体コア2の右部コ
ア体上方外部に非磁性絶縁体8を介して設けられた例で
あり、いずれも同様の効果を示す。なお、図7〜図9に
示した磁気ヘッドでは磁性体コア2に検出導線1を非磁
性絶縁体8を介して設けたが、非磁性絶縁体8を介さず
直接設けても同様の効果を示す。これらの磁気ヘッドで
は外部磁界10が磁性体コア2を一周するように磁化す
るリング動作となる。
【0037】また、図10、図11は図1〜図4に示し
た磁気ヘッドの他の具体例を示す断面図で、図1のC−
C切断部、図2のD−D切断部、図3のE−E切断部、
図4のF−F切断部の構造を示す図である。図に示すよ
うに、磁性体コア2に検出導線1が2個以上設けられて
いる。これらの場合、同相ノイズがキャンセルされるか
ら、高SN比となる。
【0038】また、図12は図1〜図4に示した磁気ヘ
ッドの他の具体例を示す図、図13は図12のA−A断
面図である。図に示すように、巻線コイル12、電極1
5を有するリング型インダクティブ磁気ヘッドの磁性体
コア2に直接に1個の検出導線1が設けられて構成され
ている。なお、磁性体コア2に非磁性絶縁体8を介して
1個の検出導線1を設けてもよい。
【0039】図12、図13に示した磁気ヘッド3にお
いては、外部磁界10が磁性体コア2を一周するように
磁化するリング動作となる。
【0040】なお、図12、図13に示した磁気ヘッド
において、検出導線1の取付位置を図7〜図9に示した
磁気ヘッドと同様にしても、いずれも同様の効果を示
す。また、図7〜図9では示した磁気ヘッドでは、磁性
体コア2に検出導線1を非磁性絶縁体8を介して設けた
が、非磁性絶縁体8を介さず直接設けても同様の効果を
示す。
【0041】また、図14、図15は図1〜図4に示し
た磁気ヘッドの他の具体例を示す図で、図1のC−C切
断部、図2のD−D切断部、図3のE−E切断部、図4
のF−F切断部の構造を示す図である。図に示すよう
に、リング型インダクティブ磁気ヘッドの磁性体コア2
に直接に複数個の検出導線1が設けられて構成されてい
る。なお、磁性体コア2に非磁性絶縁体8を介して1個
の検出導線1を設けてもよい。これらの場合、同相ノイ
ズがキャンセルされるから、高SN比となる。
【0042】図16はこの発明に係る他の磁界信号検出
装置の磁気ヘッドを示す概略図である。図に示すよう
に、2個以上の磁性体コア2が設けられ、磁性体コア2
の具体的形状、検出導線1の具体的位置等は図5〜図1
5に示した磁気ヘッドと同様であり、同様の効果を示
す。
【0043】さらに、信号出力電圧、SN比、感度、信
号検出精度を向上させるため、以下のような構造上の工
夫を施すことが効果的である。
【0044】磁気ヘッド3の動作周波数は数百MHzの
高周波となる。高周波では、表皮効果により磁性体の有
効体積が減少し、出力、SN比、感度が低下する。この
表皮効果を回避する方法として、磁性体コア2の断面構
造を、図17に示すように磁性層21と非磁性絶縁層2
2とを交互に積層した多層構造とすることが効果的であ
る。この際、磁性層21の層厚を表皮深さより薄くし、
また非磁性絶縁層22の層厚を磁性層21間の電気的絶
縁を保ち得る厚さ以上に設定することが効果的である。
なお、このような多層構造は後述するように磁性体コア
2の磁化過程におけるヒステリシス、バルクハウゼンジ
ャンプを取り除いて信号検出精度を向上させる上でも有
用である。
【0045】また、数百MHzの高周波磁界には一軸磁
気異方性の困難軸方向の磁化過程のみが応答する。高周
波磁界の方向は、高周波電流通電方向の円周方向とな
る。したがって、容易軸方向が検出導線1における高周
波電流通電方向と一致する一軸磁気異方性を磁性体コア
2に付与させることが有利である。
【0046】また、インピーダンスは高周波電流の周波
数が磁性体コア2の磁気共鳴周波数近傍となった場合に
最大となるから、高周波発振器6から供給する高周波電
流の周波数を磁性体コア2の磁気共鳴周波数近傍に設定
することがインピーダンス変化比、電圧振幅変化比およ
び出力を大きくする上で効果的である。
【0047】また、極性検出機能を持たすには、検出導
線1あるいは巻線コイル12に流す直流バイアス電流か
ら生ずる直流バイアス磁界を利用できる。この場合、検
出導線1あるいは巻線コイル12が直流バイス用導体ラ
インを兼ねるため、部品構成が単純となり、構成部品点
数の削減、構成の簡易化による製造コストの低減、製作
工程の削減を図ることができ、量産性および経済性に優
れるなど数々の優れた効果を奏する。巻線コイル12は
ターン数がハーフターン以上であればこの機能を持つ。
また、高周波発振器6には直流バイアス電流を印加する
機能が必要であり、検波器7には直流をカットする機能
が必要である。高周波発振器6、検波器7はこれらの機
能を有している。なお、図5(c)〜(f)に示すように、
磁性体コア2が検出導線1の両側に設けられた場合に
は、検出導線1からの直流バイアス磁界は磁性体コア2
の左右コア体で逆方向となるため、これが有効となるに
は左右コア体の磁化過程に非対称性が必要となる。たと
えば、図5(e)、(f)に示した磁気ヘッドにおいては、
磁性体コア12の左部コア体を検出導線1の段差上に形
成し、反磁界により左部コア体の磁化過程を変化させ、
これにより左右コア体の磁化過程に非対称性を付与でき
る。
【0048】図1〜図4に示した磁界信号検出装置では
数百MHzの高周波を扱うため、磁気ヘッド3、整合器
4、5、整合器23〜25、高周波発振器6、検波器7
間は伝送線路14で接続されることが必要である。伝送
線路14としては、同軸線路、マイクロストリップ線
路、トリプレート線路、平行線路、導波管などが挙げら
れる。伝送線路14の例としては円形同軸線路(図18
(a))、方形同軸線路(図18(b))、マイクロストリ
ップ線路(図18(c))、トリプレート線路(図18
(d)、(e))、平行線路(図18(f)、(g))、円形導
波管(図18(h))、方形導波管(図18(i))があ
る。図18において、16は導体、17は誘電体であ
る。これら伝送線路14は周辺が誘電体で覆われていて
も同様の効果を示す。
【0049】また、整合器4、5、整合器23〜25と
しては、たとえば1段4分の1波長型整合器、多段(2
段以上)4分の1波長型整合器、テーパ線路型整合器、
結合コイル型整合器、スタブ型整合器、LC型整合器が
挙げられ、いずれも同様の効果を得ることができる。1
段および多段4分の1波長型整合器はたとえば図18に
示した同軸線路、マイクロストリップ線路、トリプレー
ト線路、平行線路、導波管など伝送線路で構成される。
これらの整合器では特性インピーダンスと長さを制御す
ることにより、これら整合器の両端に接続された素子の
インピーダンスを整合させることができる。
【0050】図19は結合コイル型整合器の例を示す図
である。結合コイル型整合器では一次コイル、二次コイ
ルのターン数N、Nを制御することにより、両端に
接続された素子のインピーダンスを整合させることがで
きる。
【0051】
【実施例】まず、図1に示した実施の形態の実施例につ
いて説明する。磁気ヘッド3として図5(e)に示したも
のを使用し、磁性体コア2には図17に示した多層構造
を採用した。磁性層21にはNiFeを使用し、層厚は
表皮深さより十分薄い50nmとした。非磁性絶縁層2
2にはSiOを使用し、層厚は磁性層21間の電気的
絶縁を保ち得る厚さである50nmとした。磁性体コア
2の各コア体は膜厚1.5μmとし、2枚のコア体で検
出導線1をサンドイッチし、閉磁路構造とした。磁性体
コア2の幅は5μm、長さは200μmとした。磁性体
コア2には容易軸方向が高周波電流通電方向と一致する
一軸異方性磁界3〜5Oeを付与した。検出導線1には
Cuを使用し、検出導線1の幅は5μm、厚さは1μ
m、長さは10μmとした。成膜はイオンビームスパッ
夕法により行ない、加工はフォトリソグラフ法により行
なった。成膜条件は、動作真空度Ar1×10−4Tor
r、加速電圧lkV、基板温度室温〜160℃とし、基
板にはパイレクスガラスを使用した。一軸異方性磁界は
成膜中、基板表面に平行に数百Oeの静磁界を印加する
ことにより付与した。インピーダンスZ、インピーダ
ンスZは50Ωとし、整合器5は特性インピーダンス
50Ωの同軸線路と磁気ヘッドに対し直列に接続した5
0Ωのチップ抵抗とで構成した。また、整合器4にはマ
イクロストリップ線路で構成した1段4分の1波長型整
合器を用い、特性インピーダンスを(Real[Z]×Re
al[Ztotal])1/2前後の値で、長さをキャリ
ア周波数に対し4分の1波長となる長さ前後の値で各々
微調整し、整合状態が最良となるよう制御し、インピー
ダンスZtotalとインピーダンスZとの整合をと
った。このように特性インピーダンス値と長さとを制御
することにより、純抵抗−純抵抗間、純抵抗−複素イン
ピーダンス間および複素インピーダンス−複素インピー
ダンス間のインピーダンスを任意に整合させることがで
きる。
【0052】つぎに、図3に示した実施の形態の実施例
について説明する。整合器25は特性インピーダンス5
0Ωの同軸線路と磁気ヘッド3に対し直列に接続した5
0Ωのチップ抵抗とで構成した。また、整合器23、2
4にはマイクロストリップ線路で構成した1段4分の1
波長型整合器を用い、インピーダンスZtotalとイ
ンピーダンスZとの整合をとり、インピーダンスZ
とインピーダンスZとの整合をとった。それ以外は図
1に示した実施の形態の実施例と同様である。
【0053】そして、図1に示した実施の形態の実施
例、図3に示した実施の形態の実施例ともに同様の特性
を示した。
【0054】図20は図1、図3に示した実施の形態の
実施例におけるインピーダンス|Z total|(Ω)
のキャリア周波数fcar(MHz)に対する依存性を
示すグラフである。図20において、実線は零磁界状態
の場合を示し、破線は十分大きな外部磁界を印加した状
態の場合を示す。キャリア周波数fcarが750MH
zにおいて、零磁界状態でのインピーダンスZ
totalは1.0+j1.0Ω、十分大きな外部磁界
を印加した状態でのインピーダンスZtotalは0.
4+j0.4Ωであり、両者の差は最大値となる。この
時、インピーダンス変化比|Zmag|/|Z
total|は60%であり、従来のMR比に比較して
10倍以上の大きさになる。キャリア周波数fcar
750MHz付近においてインピーダンス
total、Zmagが最大となるのは、この周波数
帯域が磁性体コア2に用いたNiFeの磁気共鳴周波数
700〜800MHzに一致し、このときμ×f
carが最大になるためである。
【0055】図21は図1、図3に示した実施の形態の
実施例における750MHzでの検波器7の入力インピ
ーダンスZ両端での電圧振幅変化比ΔVpp/Vpp
の外部磁界(Oe)に対する依存性を示すグラフであ
る。Ztotal=1.0+j1.0Ω、Z=50Ω
であり、上述のように整合器4、24により両者間の整
合がとられている。電圧振幅変化比ΔVpp/Vpp
磁性体コア2に用いたNiFeの一軸異方性磁界である
3〜5Oe前後で大きく増加し、数Oeでほぼ一定値6
0%となる。これは図20の結果と一致し、磁気ヘッド
3部におけるインピーダンス変化比が電圧振幅変化比に
も維持されていることが確認できる。また、インピーダ
ンスZ両端でのインピーダンスは磁気ヘッド3部にお
けるインピーダンスの50倍(Real[Z]/Real[Z
total]=50/1倍)になっていること、および
信号出力電圧も50l/2倍になっていることが確認さ
れた。
【0056】なお、上述実施例ではインピーダンスZ
を50Ωとしたが、インピーダンスZを50Ω以上と
すれば、インピーダンス増加の倍率および信号出力電圧
増加の倍率はさらに大きくなることは上記より明らかで
ある。大きなインピーダンスZとしては、たとえば整
合器4、24の後段に配される検波器、増幅回路、微分
回路、積分回路などの回路中の半導体素子の入力インピ
ーダンスを直接用いる方法が挙げられる。
【0057】また、図21に示した特性にはヒステリシ
スおよびバルクハウゼンジャンプは現われず、検出精度
も高いことが確認できる。ヒステリシスおよびバルクハ
ウゼンジャンプは磁性体コア2における不連続磁壁移動
が原因で生ずる。磁性体コア2として図17に示した多
層構造をとった場合、磁性層21間の静磁結合により還
流磁区構造が消失し、磁壁数は激減する。また、磁性体
コア2は数百MHzの高周波キャリアによりシェイキン
グされながら磁化するため、不連続磁壁移動の原因とな
る磁壁ピン留め現象が回避される。上述実施例では、こ
れら多層構造と高周波キャリアの採用により磁性体コア
2における不連続磁壁移動が取り除かれ、ヒステリシス
およびバルクハウゼンジャンプの発生が抑制される。
【0058】成膜法としては、イオンビームスパッ夕法
以外に、RFスパッ夕法、マグネトロンスパッタ法、蒸
着法、メッキ法などの方法が挙げられ、いずれも同様の
効果を得ることができる。
【0059】磁性体コア2、磁性層21としては、F
e、Co、Niをベースとした磁性材料、たとえばNi
FeMo、NiFeCu、NiFeCr、NiFeN
b、NiFeTi、NiFeSi、FeSi、FeC、
FeN、CoFe、FeSiA1、FeB、FeBS
i、CoBSi、FeCoBSi、FeCoNiBS
i、CoXa(Xa:Y、Zr、Hf、Ti、Nb、M
o、W、Re、Ni、Fe、Mn)、CoXbXc(X
b:Y、Zr、Hf、Ti、Nb、Mo、W、Re、N
i、Fe、Mn、Xc:Y、Zr、Hf、Ti、Nb、
Mo、W、Re、Ni、Fe、Mn)を使用でき、また
非磁性絶縁体8および非磁性絶縁層22としては、Si
、AlN、Al、BN、TiN、SiC、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリイミド、カプトン、フォト
レジストを使用でき、検出導線1としては、Cu、A
1、Ag、Au、Pt、Sn、Cr、Zn、Inを使用
でき、いずれも同様の効果を得ることができる。
【0060】以上の結果から明らかなように、本実施例
の磁界信号検出装置では、従来の磁界信号検出装置に比
べ、出力、SN比、感度、信号検出精度が高く、また部
品構成が単純化するという改善があった。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁界
信号検出装置においては、透磁率変化に基づくインピー
ダンスの外部磁界依存性を利用しており、また磁気ヘッ
ドと検波器とのインピーダンスまたは磁気ヘッドと高周
波発振器および検波器とのインピーダンスを整合させる
ことができるから、外部磁界を大きな電圧変化として取
り出すことができるので、高出力、高SN比、高感度と
なる。また、極性検出機能を持たすには、検出導線に流
す直流バイアス電流から生ずる直流バイアス磁界を利用
できるから、部品構成が単純となり、構成部品点数の削
減、構成の簡易化による製造コストの低減、製作工程の
削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁界信号検出装置を示す図であ
る。
【図2】本発明に係る他の磁界信号検出装置を示す図で
ある。
【図3】本発明に係る他の磁界信号検出装置を示す図で
ある。
【図4】本発明に係る他の磁界信号検出装置を示す図で
ある。
【図5】図1〜図4に示した磁気ヘッドの参考例を示す
断面図である。
【図6】図1〜図4に示した磁気ヘッドの具体例を示す
断面図である。
【図7】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例を
示す断面図である。
【図8】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例を
示す断面図である。
【図9】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例を
示す断面図である。
【図10】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例
を示す断面図である。
【図11】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例
を示す断面図である。
【図12】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例
を示す図である。
【図13】図12のA−A断面図である。
【図14】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例
を示す断面図である。
【図15】図1〜図4に示した磁気ヘッドの他の具体例
を示す断面図である。
【図16】この発明に係る他の磁界信号検出装置の磁気
ヘッドを示す概略図である。
【図17】磁性体コアの断面構造を示す図である。
【図18】図1〜図4に示した伝送線路の具体例を示す
図である。
【図19】結合コイル型整合器の例を示す図である。
【図20】インピーダンス|Ztotal|のキャリア
周波数に対する依存性を示すグラフである。
【図21】インピーダンスZ両端での電圧振幅変化比
の外部磁界に対する依存性を示すグラフである。
【図22】従来のリング型インダクティブ磁気ヘッドの
構造を示す正面図である。
【図23】図22のB−B断面図である。
【図24】従来のMRヘッドを用いた磁界信号検出装置
を示す図である。
【符号の説明】 1…検出導線 2…磁性体コア 3…磁気ヘッド 4…第1の整合器 5…第2の整合器 6…高周波発振器 7…検波器 8…非磁性絶縁体 10…外部磁界 11…ギャップ 14…伝送線路 23…第3の整合器 24…第4の整合器 25…第5の整合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 修 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−63832(JP,A) 特開 平6−347489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 33/02 - 33/18 G11B 5/02,5/33

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された高周
    波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接続された
    第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路により接
    続された検波器とを具備し、少なくとも1個の上記磁性
    体コアを上記検出導線の周りを直接あるいは非磁性絶縁
    体を介して一周するように設け、かつ上記磁性体コア自
    身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁界に面した上
    記磁性体コアの一部にギャップを設けたことを特徴とす
    る磁界信号検出装置。
  2. 【請求項2】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された高周
    波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接続された
    第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路により接
    続された検波器とを具備し、少なくとも1個のリング状
    の上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき
    外部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャップを設
    け、少なくとも1個の検出導線を上記磁性体コアに直接
    あるいは非磁性絶縁体を介して設けたことを特徴とする
    磁界信号検出装置。
  3. 【請求項3】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された高周
    波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接続された
    第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路により接
    続された検波器とを具備し、上記磁気ヘッドとして、リ
    ング型インダクティブ磁気ヘッドの少なくとも1個の磁
    性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して少なくと
    も1個の検出導線を設けたものを用いたことを特徴とす
    る磁界信号検出装置。
  4. 【請求項4】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第2
    の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接
    続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路
    により接続された検波器とを具備し、少なくとも1個の
    上記磁性体コアを上記検出導線の周りを直接あるいは非
    磁性絶縁体を介して一周するように設け、かつ上記磁性
    体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁界に
    面した上記磁性体コアの一部にギャップを設けたことを
    特徴とする磁界信号検出装置。
  5. 【請求項5】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第2
    の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接
    続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路
    により接続された検波器とを具備し、少なくとも1個の
    リング状の上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検
    出すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャ
    ップを設け、少なくとも1個の検出導線を上記磁性体コ
    アに直接あるいは非磁性絶縁体を介して設けたことを特
    徴とする磁界信号検出装置。
  6. 【請求項6】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第2
    の整合器と、上記第2の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記検出導線に伝送線路により接
    続された第1の整合器と、上記第1の整合器に伝送線路
    により接続された検波器とを具備し、上記磁気ヘッドと
    して、リング型インダクティブ磁気ヘッドの少なくとも
    1個の磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して
    少なくとも1個の検出導線を設けたものを用いたことを
    特徴とする磁界信号検出装置。
  7. 【請求項7】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第3
    の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線路によ
    り接続された第4の整合器と、上記第4の整合器に伝送
    線路により接続された検波器とを具備し、少なくとも1
    個の上記磁性体コアを上記検出導線の周りを直接あるい
    は非磁性絶縁体を介して一周するように設け、かつ上記
    磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出すべき外部磁
    界に面した上記磁性体コアの一部にギャップを設けたこ
    とを特徴とする磁界信号検出装置。
  8. 【請求項8】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第3
    の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線路によ
    り接続された第4の整合器と、上記第4の整合器に伝送
    線路により接続された検波器とを具備し、少なくとも1
    個のリング状の上記磁性体コア自身が形成する磁気回路
    の検出すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部に
    ギャップを設け、少なくとも1個の検出導線を上記磁性
    体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して設けたこと
    を特徴とする磁界信号検出装置。
  9. 【請求項9】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気ヘ
    ッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第3
    の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続さ
    れた高周波発振器と、上記第3の整合器に伝送線路によ
    り接続された第4の整合器と、上記第4の整合器に伝送
    線路により接続された検波器とを具備し、上記磁気ヘッ
    ドとして、リング型インダクティブ磁気ヘッドの少なく
    とも1個の磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介
    して少なくとも1個の検出導線を設けたものを用いたこ
    とを特徴とする磁界信号検出装置。
  10. 【請求項10】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気
    ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第
    3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続
    された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線路に
    より接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝
    送線路により接続された第4の整合器と、上記第4の整
    合器に伝送線路により接続された検波器とを具備し、少
    なくとも1個の上記磁性体コアを上記検出導線の周りを
    直接あるいは非磁性絶縁体を介して一周するように設
    け、かつ上記磁性体コア自身が形成する磁気回路の検出
    すべき外部磁界に面した上記磁性体コアの一部にギャッ
    プを設けたことを特徴とする磁界信号検出装置。
  11. 【請求項11】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気
    ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第
    3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続
    された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線路に
    より接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝
    送線路により接続された第4の整合器と、上記第4の整
    合器に伝送線路により接続された検波器とを具備し、少
    なくとも1個のリング状の上記磁性体コア自身が形成す
    る磁気回路の検出すべき外部磁界に面した上記磁性体コ
    アの一部にギャップを設け、少なくとも1個の検出導線
    を上記磁性体コアに直接あるいは非磁性絶縁体を介して
    設けたことを特徴とする磁界信号検出装置。
  12. 【請求項12】磁性体コアおよび検出導線を有する磁気
    ヘッドと、上記検出導線に伝送線路により接続された第
    3の整合器と、上記第3の整合器に伝送線路により接続
    された第5の整合器と、上記第5の整合器に伝送線路に
    より接続された高周波発振器と、上記第3の整合器に伝
    送線路により接続された第4の整合器と、上記第4の整
    合器に伝送線路により接続された検波器とを具備し、上
    記磁気ヘッドとして、リング型インダクティブ磁気ヘッ
    ドの少なくとも1個の磁性体コアに直接あるいは非磁性
    絶縁体を介して少なくとも1個の検出導線を設けたもの
    を用いたことを特徴とする磁界信号検出装置。
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