JP3382029B2

JP3382029B2 - コルゲート管用管継ぎ手

Info

Publication number: JP3382029B2
Application number: JP24511794A
Authority: JP
Inventors: 源太郎齋藤
Original assignee: 鳥居化成株式会社
Priority date: 1994-10-11
Filing date: 1994-10-11
Publication date: 2003-03-04
Anticipated expiration: 2018-03-04
Also published as: JPH08109990A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコルゲート管用管継ぎ手
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、一対のコルゲート管の端部間を相
互に液漏れがないように連結するように連結するための
コルゲート管用の管継ぎ手が知られている。このコルゲ
ート管用の管継ぎ手の構造について、図７を参照して説
明する（特公平５−３４５５９号公報参照）。

【０００３】一対のコルゲート管２、２の端縁部を相互
に突き合わせるとともに、端縁部の外周面にパッキン３
を巻き付け、このパッキン３の外周面に覆うように締付
け体４を巻き付けて締め付けられている。この締付け体
４は、筒状体の１か所に軸線方向の割りを入れ、この割
りの軸線方向の縁からフランジ部５、５を径方向に延出
して設け、このフランジ部５、５を狭めるように、ボル
トとナットにより締付けるものである。なお、締付け体
４の周面には内側に突出する断面台形状の凸部６が形成
されている。また、締付け体４の材質は、ポリエチレン
製である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記管
継ぎ手は、フランジ部５、５の反対側の締付け体４の部
位４ａがあたかもヒンジ部のように機能し、パッキン３
を締付けるため、締付け体４の側面部位４ｂ、４ｂでパ
ッキン３を挟圧し、フランジ部５、５近傍やフランジ部
５、５反対側の部位４ａが強く締付けることができな
い。特に、巻き付けるパッキン３の厚みが増した際には
締付けむらが一層顕著となる。

【０００５】また、締付け体４はポリエチレン製であ
り、地中でなく、露出して施工する場合には、温度の上
昇により膨張し締付け力が低下して液漏れの原因にもな
ってしまう。

【０００６】そこで、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、コルゲート管の接続が
容易で、均一かつ確実に締め付けることができるコルゲ
ート管用管継ぎ手を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、一対のコルゲー
ト管の接続部を含む外周部を弾性体から成るパッキンで
覆う一方、該パッキンの外周面を覆うように、筒状体を
径方向に複数に分割した締付け板の隣接縁を所定間隔を
開けて配置し、各締付け板の隣接縁に径方向にフランジ
状に延出する締付け片を設け、各締付け板の外周面にワ
イヤー等の線材を設け、該線材の両端を各締付け片に固
定し、各締付け板の隣接する締付け片を締付け手段によ
り締付け可能としたことを特徴とする。

【０００８】前記締付け板の隣接縁の間隔を跨ぐように
して、各締付け板の隣接縁の内側に侵入する当て板を設
けることにより、締付け片がパッキンに食い込むことが
なく好適である。また、締付け板に周方向に延びる凸条
を形成し、この凸条に線材を位置させるようにしても良
い。

【０００９】

【作用】次に、作用について述べる。一対のコルゲート
管の接続部を含む外周部をパッキンで覆い、このパッキ
ンの外周面を覆うように締付け板で覆い、締付け板端縁
の締付け片の隣接同士をボルトとナットにより締付けて
縮径する。各締付け板の外周面にワイヤー等の線材を設
けているため、締付け板が変形することなく、強固締付
けが可能である。なお、締付け板の隣接縁の間隔を跨ぐ
ようにして、各締付け板の隣接縁の内側に侵入する当て
板を設けることにより、締付け片がパッキンに食い込む
ことがなく均一な締付けができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明に係る管継ぎ手の好適な実施例
を添付図面に基づいて詳細に説明する。図１はコルゲー
ト管用の継ぎ手により接続した状態を示す説明図であ
る。図２は締付け板の正面図、図３および図４は締付け
手順を示す説明図である。

【００１１】コルゲート管１２、１２の先端を当接する
とともに、コルゲート管１２、１２の当接部分を覆うよ
うに、ゴム等の弾性体から成るパッキン１４が巻き付け
られている。このパッキン１４は、外周方向から覆う２
枚の締付け板１６、１６により覆われ締付けられてい
る。なお、この実施例では、コルゲート管１２の波は、
独立したリング状の波である。

【００１２】ここで、締付け板１６の構造について説明
する。締付け板１６は、円弧状であり、この両端には外
径方向に延出するフランジ状の締付け片２０、２０が形
成されている（図２参照）。また、締付け板１６には、
２つの凸条１６ａ、１６ａが形成されている。この凸条
１６、１６の間および側縁部は、縮径されている縮径部
１６ｂ・・・である。また、凸条１６ａ、１６ａの周面
上をワイヤー等の金属製の線材１８が設けられ、この線
材１８の両端は締付け片２０、２０に固定されている。
また、各締付け片２０には、３個の締付け孔２０ａが穿
設されているとともに、締付け板１６の一方の締付け片
２０には当て板２２が固定されている。この当て板２２
は、締付け板１６と同様の、凸条および縮径部が形成さ
れている。

【００１３】先端が当接されたコルゲート管１２、１２
の当接部分に巻かれた、あるいは介在させたパッキン１
４を外周方向から同一形状の締付け板１６、１６で覆う
（図３参照）。このとき、各締付け板１６、１６の締付
け片２０は、離間した状態である。この間隔には一方の
締付け片２０に固定されている当て板２２が、他方の隣
接する締付け片２０の内側に潜り込んでいる。各締付け
片２０、２０の各孔２０ａにはボルト２４が貫通し、こ
のボルト２４先端の雄ねじ部２４ａにはナット２６が螺
合し、対向する締付け片２０、２０を近づけるようにナ
ット２６・・・を締付けする（図４参照）。

【００１４】すると、締付け片２０、２０は、当て板２
２の存在によりパッキン１４に食い込むことなく、当て
板２２上を滑るようにして近づく。なお、締付け板１６
の凸条１６ａ、１６ａの周面上に線材１８が位置し、こ
の線材１８が金属製であるため、締付け板１６、１６が
変形することなく強固な、かつ確実な締付けが実現でき
る。

【００１５】なお、パッキン１４は、コルゲート管１
２、１２の当接部分が均一に押圧されて、断面凹凸を有
する締付け板１６、１６が当てがわれるため、締付け板
１６、１６は平板のものに比べ強度的に優れており変形
することがない。また、締付け板１６、１６は、縮径部
１６ｂ・・・ではパッキン１４を強く締付け、シール性
の向上が図られるとともに、互いのコルゲート管１２、
１２の抜け止め効果を有する。

【００１６】上記ボルト２４とナット２６により締付け
手段を構成している。上記実施例の締付け手段は好適な
手段であるが、バンドや線材等を締付け片２０、２０の
孔２０ａ・・・に通して、締め付けるようにしても良
い。

【００１７】上記実施例において、線材１８の両端を締
付け片２０、２０に固定しておいても良い。また、線材
１８の一端を締付け片２０に固定し、他端をナットによ
り締付け可能としても良い（図５参照）。すなわち、線
材１８の一端に雄ねじ１８ａを刻設し、ナット２８によ
りさらに締付け可能としても良い。このような構造にす
ることにより、さらに締め付けることができる。

【００１８】図６には、他の実施例を示す。この実施例
では、締付け板１６、１６を平板の板としており、締付
け板１６、１６のコルゲート管１２の溝に対応する部位
に線材１８・・・を配置している。この場合には、締付
け片２０、２０で締付けた後、図５の実施例のように、
線材１８・・・を締付けると良い。なお、締付け板１６
を線材１８部位で変形させ、凹溝内に進入するようにす
ると一層好適である。

【００１９】上記コルゲート管１２は独立したリング状
の波を有しているが、螺旋波のコルゲート管についても
同様に使用できる。締付け板１６の凸条１６ａ、１６ａ
は、上記同様に独立した波状である。このときには、コ
ルゲート管の螺旋状の波の凸部と、締付け板１６の縮径
部１６ｂ・・・が一致していなくても、締付け板１６の
縮径部１６ｂ・・・でパッキン１４を強く締付けること
ができるとともに、断面の凹凸構造を有しかつ線材１８
により変形することなく強固な締付けが可能であるの
で、液漏れの心配もない。

【００２０】上記締付け板１６の円弧状の部位を合成樹
脂製とし、締付け片２０、２０を鋼鉄等の金属製とする
のが好適である。また、締付け板１６は、凸条１６ａが
２条形成されているが、３条、４条でも良い。さらに、
上記締付け板１６を２枚によりパッキン１４を覆った
が、締付け板１６の弧状を短くし、３枚、４枚で覆うよ
うにしても良い。以上、本発明の好適な実施例について
種々述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定され
るものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんである。

【００２１】

【発明の効果】本発明に係るコルゲート管用管継ぎ手は
上述するように構成され、締付け板の締付け片でパッキ
ンを強く締付けることができるとともに、線材により締
付け板が変形することなく強固な締付けが可能であり、
液漏れの心配もない。締付け板を線材により締付けるた
め、継ぎ手が地中でなく露出している場合にも、温度の
上昇により締付け板が膨張するのを防ぐことができる。
これは、線材が金属製であり、締付け板より膨張率が小
さいためである。

【００２２】また、締付け板にコルゲート管の凹凸構造
に対応した凹凸を形成しておくことにより、確実な締付
けが可能でるとともに、コルゲート管の抜け止めを図る
ことができる。さらに、締付け板に隣接する間隔を設け
ることにより、締付けしろを大きく取ることができ強固
な締付けが可能であるとともに、パッキンの巻き付けの
厚みが異なっても吸収して締付けが可能である等の著効
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るコルゲート管用管継ぎ手の側面図
である。

【図２】本発明に係る管継ぎ手の締付け板の正面図であ
る。

【図３】管継ぎ手の締付け手順を示す部分断面説明図で
ある。

【図４】管継ぎ手の締付け状態を示す部分断面説明図で
ある。

【図５】他の実施例を示すコルゲート管用管継ぎ手の側
面図である。

【図６】他の実施例を示すコルゲート管用管継ぎ手の側
面図である。

【図７】従来のコルゲート管用の管継ぎ手の構造を示す
側面図である。

【符号の説明】

１２コルゲート管１４パッキン１６締付け板１８線材２０締付け片２０ａ孔２４ボルト２６ナット

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】一対のコルゲート管の接続部を含む外周
部を弾性体から成るパッキンで覆う一方、該パッキンの外周面を覆うように、筒状体を径方向に複
数に分割した合成樹脂製の締付け板の隣接縁を所定間隔
を開けて配置し、各締付け板の隣接縁に径方向にフランジ状に延出する締
付け片を設け、各締付け板の外周面にワイヤー等の金属製の線材を設
け、該線材の両端を各締付け片に固定し、各締付け板の隣接する締付け片を締付け手段により締付
け可能としたことを特徴とするコルゲート管用管継ぎ
手。
【請求項２】締付け板の隣接縁の間隔を跨ぐようにし
て、各締付け板の隣接縁の内側に侵入する当て板を設け
たことを特徴とする請求項１記載のコルゲート管用管継
ぎ手。
【請求項３】締付け板に周方向に延びる凸条を形成
し、この凸条上に線材を位置させたことを特徴とする請
求項１または２記載のコルゲート管用管継ぎ手。