JP3381596B2 - リテーナ嵌合式コネクタ検査装置 - Google Patents

リテーナ嵌合式コネクタ検査装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングのキャ
ビティ内に収容された端子をリテーナのランスで止定す
る二重ランス方式のコネクタに適用されるリテーナ嵌合
式コネクタ検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤハーネスやワイヤハーネ
スを構成するサブアセンブリ(以下「ワイヤアセンブ
リ」と総称する)に採用されているコネクタのうち、二
重ランス方式と呼称される種類のコネクタは、コネクタ
内に形成されたキャビティに端子を嵌合させることによ
って、当該キャビティと端子の何れかに形成されたラン
スを他方に形成された係止部分に止定させた後、リテー
ナと呼称される部材を所定の状態でコネクタに装着する
ことにより、該リテーナのランスによって二重に端子を
コネクタに止定する構成になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような二重ラン
ス形式においても、端子とコネクタとが正規の状態に嵌
合していない場合には、リテーナを挿入した後も嵌合不
良のために所期の品質を維持することができない。しか
るに、二重ランス形式では、しばしば端子とコネクタと
の嵌合状態を検査することが困難であった。
【0004】この点、自動挿入機を用いて端子付電線の
端子をコネクタに自動挿入する工程では、挿入後、自動
挿入機のマニピュレータで電線を引っ張ることにより、
嵌合不良を検査を逐一行うことも可能ではあるが、端子
を手作業で挿入しなければならない場合、作業者に検査
作業(電線を引っ張って嵌合状態を調べる作業)を義務
づけたとしても、検査作業を徹底させることが困難であ
り、また、作業性の点からも問題があった。
【0005】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、二重ランス方式において端子とコネクタとの嵌
合状態を確実に検査することのできるリテーナ嵌合式コ
ネクタ検査装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、コネクタのキャビティに接続された端子付
電線の端子をリテーナのランスによって二重に係止する
二重ランス方式のコネクタを検査するためのリテーナ嵌
合式コネクタ検査装置であって、予めリテーナが仮係止
したコネクタを保持する保持部と、保持されたコネクタ
に仮係止されているリテーナを本係止するために予め定
められた荷重で加圧可能な加圧機構と、加圧機構の加圧
によるリテーナの変位量を計測可能な計測手段と、計測
されたリテーナの変位量に基づいて端子とコネクタとの
嵌合状態における良否を判別する判別手段とを備えてい
ることを特徴とするリテーナ嵌合式コネクタ検査装置で
ある。
【0007】この特定事項を含む発明では、コネクタの
キャビティに端子付電線を接続することにより、検出手
段が端子を検出すると、加圧機構が作動し、仮係止され
ているリテーナを予め定められた荷重で加圧する。これ
により、リテーナが本係止されるとともに、該本係止に
よるリテーナの変位量が計測手段に計測される。そし
て、計測された変位量に基づいて、判別手段が端子とコ
ネクタとの嵌合状態における良否を判別する。ここで判
別手段が判別するのは、リテーナの係止状態そのもので
はなく、端子とコネクタとの嵌合状態である。これは、
端子とコネクタとが正規に嵌合している場合には、所定
の押し込み荷重でリテーナを正規の位置まで嵌入するこ
とができるのに対し、端子とコネクタとが嵌合不良を来
している場合には、リテーナを嵌入するのに要する荷重
が正規の荷重よりも大きくなることから、一定の荷重で
リテーナを加圧した場合にリテーナが変位した量を計測
することにより、端子とコネクタとの嵌合状態における
良否を判別することができるという本件発明者の知見に
基づくものである。
【0008】好ましい態様において、上記保持部は、コ
ネクタに対して端子付電線を手作業で接続するための電
線接続支援装置に付設されており、該電線接続支援装置
は、接続された端子を検出する端子検出手段を保持部に
備えているとともに、端子検出手段の検出に基づいて上
記加圧機構を駆動する駆動制御手段を有している。この
特定事項を含む発明では、作業者が電線接続支援装置の
支援によって手作業で電線のコネクタへの接続作業を行
うに当たり、作業者が接続した端子とコネクタとの嵌合
状態の良否をリテーナの嵌入量に基づいて検査すること
が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施の形態について詳述する。図1は
本発明の実施の一形態におけるリテーナ嵌合式コネクタ
検査装置を採用したワイヤアセンブリ製造装置10の概
略構成を示す平面略図であり、図2は図1の実施の形態
における要部を示す斜視図である。
【0010】これらの図を参照して、図示の実施の形態
では、移動式の布線板11を搬送する無端状のコンベヤ
ー12が設けられ、このコンベヤー12の所定位置にサ
ブアセンブリWAを製造する接続ステーションSが幾つ
か設けられている。そして、各接続ステーションSで製
造されたサブアセンブリWAをその場所に搬送されてき
た布線板11に布線し、順次、組み立て工程を進めるこ
とにより、最終形態のワイヤアセンブリに組み立てられ
るようになっている。
【0011】図示の実施の形態では、布線板11の位置
を出力する位置検出センサ13を設けており、この位置
検出センサ13の入力に基づいて、ある位置まで布線板
11が次に説明する電線接続支援装置20に接近した場
合に、この電線接続支援装置20に付設されたランプ1
4を例えば3段階で点灯し、その位置を作業者に知らせ
て作業時間を管理できるようにしている。
【0012】図2を参照して、各接続ステーションS
は、作業者が手作業で端子付電線TWを接続する電線接
続支援装置20を有している。電線接続支援装置20
は、例えば2段に積層されて並列される電線収容部21
と、この電線収容部21の一端側に配置された作業台2
2とを有している。各電線収容部21は、樋状に形成さ
れており、その一端側は、段状になって作業台22の上
方に臨んでいる。そして、この一端側には、作業台22
の前にいる作業者が端子付電線TWを取り出し可能なゲ
ート21aを区画している。周知の装置と同様に、各ゲ
ート21aには作業者が端子付電線TWを取り出したこ
とを検出する取り出し検出手段としての光電センサ21
b(図7参照)や、作業者に取り出すべきゲート21a
を指示するための指示灯21c(図7参照)等が設けら
れている。
【0013】上記電線収容部21に収容される端子付電
線TWは、被覆電線Wの両端部に皮剥ぎ加工を施し、少
なくとも一方に圧着端子Tをかしめて構成されたもので
ある(図4参照)。上記作業台22には、端子付電線T
Wを接続するためのコネクタCや外装品P(コルゲート
チューブやグロメット等)が種類毎に分類されて収容し
ている部品収容部23と、部品収容部23の前方に配置
され、各コネクタCを保持するコネクタホルダ24とが
設けられている。
【0014】図3は図1の実施の形態に係るコネクタホ
ルダの平面略図であり、図4は図3の−断面図であ
る。これらの図を参照して、図示のコネクタホルダ24
は、ベースプレート25と、ベースプレート25に並設
されたスリット25aに対応して取り付けられるホルダ
ブロック26とを含んでいる。各ホルダブロック26
は、コネクタCを収容する凹部26aが形成された樹脂
製品であり、コネクタCの種類に対応し必要に応じてU
字型の保持金具27が取り付けられている。
【0015】図4を参照して、図示の例において、各コ
ネクタCは、仮係止されたリテーナCRを有する二重ラ
ンス方式のものである。各凹部26aは、対応するコネ
クタCの外形に対応してそれぞれ区画されている。凹部
26aの底部26bには、内部に収容されたコネクタC
のキャビティCVに対応して、当該キャビティCV内に
挿入された端子Tと電気的に導通する、端子検出手段と
してのプローブピン28が突設されている。
【0016】さらに、コネクタホルダ24の端壁には、
押圧ピン29がスライド変位可能に取り付けられてい
る。各押圧ピン29は、対応するコネクタホルダ24に
収容されるコネクタCのリテーナCRに対向する位置に
設けられており、次に説明する押圧機構としてのエアシ
リンダ40のロッド41で押圧されることにより、端子
挿入後のコネクタCのリテーナCRを押し込んでリテー
ナCRを本係止することができるようになっている。押
圧ピン29は、圧縮コイルばね30によって、通常は凹
部26aから退避している。
【0017】エアシリンダ40は、各ホルダブロック2
6に対応して上記ベースプレート25の上に配設されて
おり、それぞれ押圧ピン29を押し込み可能にロッド4
1を対向させている。ここで各ロッド41は、エアシリ
ンダ40の両端部分に突出しており、そのホルダブロッ
ク26と反対側の端部には、測定子42が固定されてい
る。
【0018】測定子42は、ベースプレート25の下方
に延びており、ロッド41と一体変位するようになって
いる。他方、ベースプレート25の下面には、ステー4
3を介して近接スイッチ44が取り付けられており、エ
アシリンダ40のロッド41が押圧ピン29を押し込む
ことにより、上記測定子42の変位量が予め定められた
一定値だけ近接した場合にのみ、測定子42を検出する
ことができるようになっている。
【0019】そして、上記エアシリンダ40による押圧
ピン29の押し込み荷重は、図示しない加圧空気供給機
構によって、予め定められた荷重を越えないように設定
されている。この実施の形態に係る構成では、後述する
ように、コネクタCのキャビティCVに端子付電線TW
を接続することにより、プローブピン28が端子Tを検
出すると、エアシリンダ40のロッド41が作動し、押
圧ピン29を介してリテーナCRを加圧する。これによ
り、仮係止されていたリテーナCRが本係止されるとと
もに、該本係止により測定子42が変位する。そして、
この変位が正規の変位量に至った場合には、測定子42
が近接スイッチ44により検出される一方、正規の変位
量に至らない場合には、近接スイッチ44が測定子42
を検出できなくなるので、これに基づいて、判別手段と
しての制御ユニット100が端子TとコネクタCとの嵌
合状態における良否を判別する。ここで後述する制御装
置200が判別するのは、リテーナCRの係止状態その
ものではなく、端子TとコネクタCとの嵌合状態であ
る。すなわち、端子TとコネクタCとが正規に嵌合して
いる場合には、所定の押し込み荷重でリテーナCRを正
規の位置まで嵌入することができるのに対し、端子Tと
コネクタCとが嵌合不良を来している場合には、リテー
ナCRを嵌入するのに要する荷重が正規の荷重よりも大
きくなるという本件発明者が知見した性質を利用して、
一定の荷重でリテーナCRを加圧した場合にリテーナC
Rが変位した量を計測することにより、端子Tとコネク
タCとの嵌合状態における良否を判別することにしてい
る。
【0020】図示の実施の形態において、上記ベースプ
レート25には、エアシリンダ40を覆う金属製のカバ
ー45が取り付けられている。このカバー45には、作
業者に面する部位に斜面を設けて、接続箇所を指示する
ホルダ表示灯46と、嵌合良否を報知する嵌合良否表示
灯47とが取り付けられている。また、上記コネクタホ
ルダ40を作業台22に取り付けるために、ベースプレ
ート25の下面と作業台22の上面とには、それぞれブ
ラケット50、51が固定されており、両者は一対のボ
ルト52、53で連結されている。ここで、図示の実施
の形態では、作業者の作業性向上を図るため、ベースプ
レート25のブラケット50には、一方のボルト52の
軸線を中心とする円弧状の長孔50aが形成されてお
り、この長孔50aに他方のボルト53を挿通して、ベ
ースプレート25の姿勢をボルト52回りに長孔50a
のストローク分だけ変位可能に構成している。
【0021】次に、上記カバー45の上面には、一対の
取り付け部材60が固定されており、この取り付け部材
60に端子付電線TWを保持するカートリッジ61を装
着できるようにしている。カートリッジ61は、次に説
明する自動挿入機70に端子付電線TWの一端(いわゆ
るA端)側を供給するためのものであり、このカートリ
ッジ61による端子付電線TWの供給により、自動挿入
機70を手作業による電線接続作業と併用することがで
きるようになっている。
【0022】図5は図1の実施の形態に係る自動挿入機
70の正面略図である。図2および図5を参照して、自
動挿入機70は、基台71の上に設けられ、各図の左右
方向(以下、この方向をXで表す)に沿って水平に延び
るX軸ボールねじ機構72と、この水平ボールねじ機構
72によってX方向に往復移動する可動架台73と、可
動架台73に取り付けられ、X方向と直交する水平方向
(以下、この方向をYで表す)に沿って水平に延びるY
軸ボールねじ機構74と、このY軸ボールねじ機構74
によって、Y方向に往復移動可能なケーシング75と、
ケーシング75に取り付けられた上下方向(以下、この
方向をZで表す)に沿って延びるZ軸ボールねじ機構7
6と、このZ軸ボールねじ機構76によって、上記ケー
シング75に対し相対的に駆動される昇降体77とを有
しており、昇降体77に端子付電線TWの端子部分を把
持する端子クランプ78Aと電線部分をクランプする電
線クランプ78Bとを装着することにより、三軸方向に
各クランプ78A、78Bを移動させて端子付電線TW
の端部を把持し、上記基台71のコネクタホルダ80に
保持されたコネクタC内に自動挿入することができるよ
うに構成されてる。上記ボールねじ機構72、74、7
6は、何れもモータ72A、74A、76Aを駆動源と
してボールねじ72B、74B、76Bを回転駆動し、
ロータリーエンコーダ等で比較的精緻に可動架台73、
ケーシング75、昇降体77を介して各クランプ78
A、78Bを駆動することができる周知のものである。
【0023】上記各クランプ78A、78Bによって把
持される端子付電線TWを供給するために、基台76の
前方部分には、カートリッジホルダ81が設けられてお
り、上述したカートリッジ61をこのカートリッジホル
ダ81上に装着することにより、予め作業者が整列させ
た端子付電線TWを一本ずつ把持できるようにしてい
る。
【0024】より詳細に説明すると、カートリッジホル
ダ81は、X方向に沿って延びるレール82上で該X方
向沿いに往復移動可能なスライドプレート83と、スラ
イドプレート83の側端部に固定されたラックギヤ84
と、ラックギヤ84に噛合するピニオンギヤ85と、ピ
ニオンギヤ85を駆動するモータ86とを含んでいる。
【0025】図6は図1の実施の形態に係る自動挿入機
の挿入動作を概略的に説明する説明図である。他方、図
6に示すように、上記コネクタホルダ80には、図4で
説明した押圧ピン29やエアシリンダ40等と原理的に
は同様な押圧機構90が付設されており、後述する端子
挿入工程が全て終了した時点で、保持されているコネク
タCのリテーナCRを加圧することにより、リテーナC
Rを本係止することができるようになっている。さら
に、この押圧機構90にも、図4で説明した近接スイッ
チ44と同様の近接センサ90aが付設されており、そ
の押圧量に基づいて、後述する制御装置200により端
子TとコネクタCとの嵌合状態の良否を判別できるよう
になっているが、その構成は原理的には図4で説明した
構成と同様なので、説明を省略する。
【0026】上述したクランプ78A、78Bは、上述
したホームポジションから昇降体77を降下させて端子
付電線TWの端子部分を把持し、コネクタCの方へ搬送
し、一旦、コネクタCのキャビティ内に仮挿入を行った
後、電線クランプ78Bのみを持ち替えさせて本挿入を
行い、本挿入の終了後に端子付電線TWを解放するよう
に構成されている。
【0027】そして、全ての端子挿入工程が終了した段
階で、上述した押圧機構90により、リテーナCRの本
係止が行われる。図2を参照して、上述した電線接続支
援装置20には、自動挿入機70では行いにくい付随作
業を行うため、グロメット拡開機100や、電線撚り機
110が、付随作業処理手段として併設されている。グ
ロメット拡開機100は、環状のゴム製グロメットを拡
開させることにより、作業者がグロメットに端子付電線
を挿通させやすくするための作業補助機である。また、
電線撚り機110は、複数の端子付電線を撚って撚り線
を形成するためのものであり、電線収容部21の長手方
向に沿って設けられたれる111上に、往復移動体11
2を取り付けているとともに、該往復移動体112の端
部に設けられた旋回マニピュレータ113で把持した端
子付電線TWを旋回させることができるようになってい
る。そして、この旋回作業を行いながら往復移動体11
2を往動させて撚り線を形成し、その後、往復移動体1
12を復動させることにより、連続的に撚り線を形成す
ることができるようになっている。具体的には図示して
いないが、上記作業台22には、後述する制御により、
端子付電線TWにグロメットの挿通が必要な場合にグロ
メット拡開機100の使用を指示するグロメット指示灯
114と、撚り線の形成が必要な場合に電線撚り機11
0の使用を指示する撚り線指示灯115とが設けられて
いる(図7参照)。また、これらグロメット拡開機10
0および電線撚り機110には、その処理工程の終了を
次に説明する制御装置200の接続支援装置制御ユニッ
ト210に出力できるようになっている。
【0028】図7は図1の実施の形態に係る制御装置の
ブロック図である。同図を参照して、上述した電線接続
支援装置20並びに自動挿入機70には、それぞれこれ
らの装置を制御するための電線接続支援装置制御ユニッ
ト210、自動挿入機制御ユニット220が設けられ、
各制御ユニット210、220が図示の実施の形態にお
ける接続ステーションS部分の制御装置200を構成し
ている。
【0029】各制御ユニット210、220は、マイク
ロプロセッサを始めとする種々の電装品から構成されて
いる。ここで、電線接続支援装置制御ユニット210に
は、製造されるべきサブアセンブリの各端子付電線TW
の種類やコネクタCの種類、さらに各端子付電線TWの
端子Tが接続されるべきキャビティCV等の組み合わせ
等、接続に要する接続データやプログラムを記憶可能な
メモリ211が設けられているとともに、自動挿入機制
御ユニット220は、このメモリ211に記憶されてい
るデータおよびプログラムに基づいて、電線接続支援装
置20と連動して自動挿入機70を駆動できるようにな
っている。
【0030】以上の構成では、コンベヤー10の運転動
作に合わせて、作業者が電線接続支援装置20の指示に
基づいて電線を引き出し、一端側をカートリッジ61に
よって自動挿入機70に供給した後、グロメット拡開機
100および電線撚り機110等による付随作業を行い
ながら他端側をコネクタCに手作業で挿入することによ
り、所定のワイヤアセンブリを製造することが可能にな
る。このとき、上述した電線接続支援装置20や自動挿
入機70には、コネクタCのキャビティCVに接続され
た端子付電線TWの端子TをリテーナCRによって二重
に係止するに当たり、予めリテーナCRが仮係止したコ
ネクタCを保持する保持部(コネクタホルダ24、8
0)と、保持されたコネクタCに仮係止されているリテ
ーナCRを本係止するために予め定められた荷重で加圧
可能な加圧機構(エアシリンダ40、加圧機構90)
と、加圧機構(エアシリンダ40、加圧機構90)の加
圧によるリテーナCRの変位量を計測可能な計測手段
(近接スイッチ44、90a)と、計測されたリテーナ
CRの変位量に基づいて端子TとコネクタCとの嵌合状
態における良否を判別する判別手段(制御装置200)
とを備えているので、端子付電線TWの両端が、それぞ
れ対応するコネクタCに対して良好に接続されているか
否かを検出し、もって二重ランス方式において端子Tと
コネクタCとの嵌合状態を確実に検査することができる
という顕著な効果を奏する。
【0031】上述した実施の各形態は本発明の好ましい
具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施
の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種
々の設計変更が可能であることは云うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
端子付電線がコネクタに対して良好に接続されているか
否かを検出し、もって二重ランス方式において端子とコ
ネクタとの嵌合状態を確実に検査することができるとい
う顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるリテーナ嵌合式
コネクタ検査装置を採用したワイヤアセンブリ製造装置
の概略構成を示す平面略図である。
【図2】図1の実施の形態における要部を示す斜視図で
ある。
【図3】図1の実施の形態に係るコネクタホルダの平面
略図である。
【図4】図3の−断面図である。
【図5】図1の実施の形態に係る自動挿入機の正面略図
である。
【図6】図1の実施の形態に係る自動挿入機の挿入動作
を概略的に説明する説明図である。
【図7】図1の実施の形態に係る制御装置のブロック図
である。
【符号の説明】
20 電線接続支援装置 21 電線収容部 24 コネクタホルダ 40 エアシリンダ(押圧機構) 42 測定子(計測手段/良否判別手段) 43 近接スイッチ(計測手段/良否判別手段) 70 自動挿入機 200 制御装置(判別手段) CR リテーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 43/00 H01R 13/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コネクタのキャビティに接続された端子付
    電線の端子をリテーナのランスによって二重に係止する
    二重ランス方式のコネクタを検査するためのリテーナ嵌
    合式コネクタ検査装置であって、 予めリテーナが仮係止したコネクタを保持する保持部
    と、 保持されたコネクタに仮係止されているリテーナを本係
    止するために予め定められた荷重で加圧可能な加圧機構
    と、 加圧機構の加圧によるリテーナの変位量を計測可能な計
    測手段と、 計測されたリテーナの変位量に基づいて端子とコネクタ
    との嵌合状態における良否を判別する判別手段とを備え
    ていることを特徴とするリテーナ嵌合式コネクタ検査装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のリテーナ嵌合式コネクタ検
    査装置において、 上記保持部は、コネクタに対して端子付電線を手作業で
    接続するための電線接続支援装置に付設されており、該
    電線接続支援装置は、接続された端子を検出する端子検
    出手段を保持部に備えているとともに、端子検出手段の
    検出に基づいて上記加圧機構を駆動する駆動制御手段を
    有しているリテーナ嵌合式コネクタ検査装置。
JP35859897A 1997-12-25 1997-12-25 リテーナ嵌合式コネクタ検査装置 Expired - Fee Related JP3381596B2 (ja)

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