JP3381218B2 - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

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JP3381218B2
JP3381218B2 JP15868598A JP15868598A JP3381218B2 JP 3381218 B2 JP3381218 B2 JP 3381218B2 JP 15868598 A JP15868598 A JP 15868598A JP 15868598 A JP15868598 A JP 15868598A JP 3381218 B2 JP3381218 B2 JP 3381218B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の内燃機
関の潤滑用オイルを濾過するオイル処理用フィルタ等の
フィルタ装置において、使用済みのものの処分をやり易
くし、かつコストを低減できるようにしたフィルタ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車分野、機械製造分野、機械加工分
野、工作機分野、船舶分野においては、潤滑用のオイル
が用いられており、そのオイルを循環して使用すること
も行われており、その際その循環回路途中においてオイ
ル処理用フィルタを設けてオイルを濾過することも行わ
れている。また、各種添加物を含有する液体や、塵埃等
を含有する気体について濾過処理を行うことが各種分野
で行われている。
【0003】例えば自動車等の内燃機関用オイルフィル
タの場合には、スチール製ケースの中に濾過材及びその
支持部材からなる濾過体を組み込んだ一体的で分解でき
ない構造からなるカートリッジ型オイル処理用フィルタ
が多く用いられ、内燃機関から排出された使用済のオイ
ルを濾過してこれをその内燃機関に戻しており、オイル
循環回路に必要不可欠なものとして組み込まれている。
このようなカートリッジ型オイル処理用フィルタは、あ
る程度使用を継続すると、濾過体の濾過能力が低減する
ので新たなものと交換する必要がある。その際、使用済
のカートリッジ型オイル処理用フィルタは付着したオイ
ル、ダストとともに埋め立てて廃棄処分したり、あるい
は焼却した後残ったものを廃棄処分していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カート
リッジ型オイル処理用フィルタの廃棄処分による埋め立
てを行なうと、例えば自動車について言えばその台数は
多く、その廃棄されるカートリッジ型オイル処理用フィ
ルタも莫大な数になるので、埋め立てるために多くの土
地を必要としその選択した土地や周囲の自然環境を変え
るのみならず、埋め立てたその場所のオイルが周囲に浸
透し、環境を害することがあり、環境保護の点から問題
がある。そのため埋め立てには一定の規制がある。一
方、焼却処分を行うには、カートリッジ型オイル処理用
フィルタを切断して細かくして行うか、そのまま高温の
炉で焼却する必要があり、その焼却した後にスチールの
回収も一部行われているが、酸化による劣化があり、再
度利用する材料としては強度や耐久性等の点で不利であ
り、資源保護の点からも無駄が多いという問題がある。
このような問題を解決するために、最近、カートリッジ
型オイル処理用フィルタのケース部分を切断し、ケース
部分、その内部の濾過体その他の部材に分別し、処理を
し易くする試みもなされるようになったが、この場合で
も、濾過体はパンチングメタルからなる筒状の支持体に
襞状の濾紙等の濾過材が巻き付けられ、その両端が金属
製のプレートで挟持され、さらにその一方のプレートと
リリーフバルブの構成部材を一体化した構造であり、ま
た、このように一体化したものを他の部材のバネ部材に
よりケース内部に押圧支持されるものであるので、ケー
スを切断し、バネ部材と濾過体を分離し、濾過体を上述
のように焼却処理にすれば、金属材料の支持体、プレー
トが残さとして残り、結局、金属ケース及びバネ部材の
金属部材の一部を回収することができるが上記の問題の
本質的な解決にはならず、これを避けようとして金属の
部材と濾紙等の可燃材の部材とに分解して処理すれば、
前者を回収して再利用し、後者は焼却することができ、
上記の問題点を解決できるが、その分解のための手間を
必要とするという別の問題を生じる。また、カートリッ
ジ型オイル処理用フィルタその他のフィルタ装置につい
て、極限に到るまでにコストの低減が求められており、
上記支持体をパンチングメタルを用いて作製することに
ついても、その溶接の必要や材料の点でさらなるコスト
低減が求められている。本発明の第1の目的は、オイル
処理用フィルタ等のフィルタ装置の不燃部分と可燃部分
を分離し易くし、その分別を容易にすることある。本発
明の第2の目的は、構成部材のリサイクル可能な部分の
割合を多くし、廃棄する部分はその処理を容易にするこ
とにある。本発明の第3の目的は、埋め立てのための土
地を必要とせず、焼却も容易に行われ、残さも灰分のほ
かはないようにして、環境保護、資源保護を図ることが
できるようにすることにある。本発明の第4の目的は、
製造コストを低減できるオイル処理用フィルタ等のフィ
ルタ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、流体を導入して濾過処理を施し
その処理した流体を送出するフィルタ装置において、該
フィルタ装置は流体を導入する導入口及び上記処理した
流体を送出する送出口を有するケースと、透孔を有する
両端開口の筒状体を有する支持部材の該筒状体の周側に
濾過材を有し該筒状体の一端側開口部を上記送出口に連
通させかつ該濾過材の外側に上記導入口を連通させるよ
うに該ケース内に設けられる濾過体と、該濾過体を該ケ
ース内に保持する保持部材を有するフィルタ装置であっ
て、上記ケース及び保持部材は不燃物で構成するととも
に、上記濾過体は可燃物で一体に構成し、かつ該濾過体
は上記ケース及び保持部材とは別体に構成して分離可能
に設け、かつ上記濾過体の支持部材の筒状体は抄紙材料
からなる多数の透孔を有するシート体を巻回し両端部を
超音波融着して得られたフィルタ装置を提供するもので
ある。また、本発明は、(2)、オイル循環回路の一方
を構成するオイルを導入して使用しその使用後のオイル
を送出するオイル使用体本体に接続して設けられる該オ
イル循環回路の他方を構成するオイル処理用フィルタに
おいて、該オイル使用体本体のオイルを導入する導入部
及びオイルを送出する送出部にそれぞれ連通する送出口
及び導入口を一端側に有するケースと、透孔を有する両
端開口の筒状体を有する支持部材の該筒状体の周側に濾
過材を有し該筒状体の一端側開口部を上記送出口に連通
させかつ該濾過材の外側に上記導入口を連通させるよう
に該ケース内に設けられる濾過体と、該支持部材の少な
くとも該筒状体の一端側を該ケースの一端側内側に押圧
するように該支持部材の他端側に相対して該ケースの他
端側内部に設けられるオイルを透過自在のバネ部材と、
上記筒状体の他端側開口部に設けられる弁座と弁体と該
弁体を該弁座に押圧するスプリングを有するリリーフバ
ルブを有し、オイルを上記導入口より導入して上記濾過
材を介して上記透孔を通過させて上記筒状体の一端側開
口部側より上記送出口に送出し、上記濾過材の目詰まり
により所定圧になったときに上記リリーフバルブを作動
させて上記筒状体内にオイルをその他端開口部側から導
入してその一端側開口部側より上記送出口に送出するオ
イル処理用フィルタであって、上記バネ部材とリリーフ
バルブを不燃物により一体に構成するとともに、上記濾
過体を可燃物で一体に構成し、かつ上記濾過体を上記ケ
ース、及びバネ部材とリリーフバルブの一体物とは別体
に構成して分離可能に設けたオイル処理用フィルタであ
り、かつ上記濾過体の支持部材の筒状体は抄紙材料から
なる多数の透孔を有するシート体を巻回し両端部を超音
波融着して得られたオイル処理用フィルタであるフィル
タ装置、(3)、リリーフバルブは筒状体の他端側開口
部に連通するバルブ用開口部を形成した該筒状体内に設
けられるオイルを透過自在の枠体を有し、該枠体にスプ
リングを収容してその先端に上記バルブ用開口部に臨ま
せた弁体を設け、バネ部材及び該枠体の該バルブ用開口
部側の端部の少なくとも一方又は両者の間に該バルブ用
開口部に連通する貫通孔を有する上記弁体の当接する弁
座を形成しかつ該バネ部材及び該枠体の該バルブ用開口
部に形成した鍔板の少なくとも一方により上記支持部材
の他端側開口部を少なくとも上記貫通孔に対応する部分
を除いて閉塞し、かつ上記枠体及びバネ部材を両者の相
対する少なくとも一部で一体に形成し、上記弁体をオイ
ルの所定圧により上記スプリングの弾力に抗して上記枠
体内において移動させ該枠体よりオイルを上記筒状体内
に導入する上記(2)のフィルタ装置、(4)、抄紙材
料が樹脂を含浸させた又は含浸させない紙及び混抄紙の
少なくとも一方である上記(1)ないし(3)のいずれ
かのフィルタ装置、(5)、樹脂を含浸させた混抄紙が
パルプ材90〜30重量部、合成繊維10〜70重量
部、含浸用樹脂として硬化性樹脂10〜200重量部の
割合で構成されている上記(1)ないし(4)のいずれ
かのフィルタ装置を提供するものである。
【0006】なお、(6)、バネ部材及び鍔板の少なく
とも一方による筒状体の他端側開口部の少なくとも貫通
孔に対応する部分を除いた閉塞はその閉塞をする該バネ
部材及び鍔板の少なくとも一方を該支持部材の他端側端
面に当接するか又は該支持部材の他端側端面に当接しか
つ該筒状体の他端側端部内面に対して押し込んで当接さ
せることにより行う上記(2)ないし(5)のフィルタ
装置、(7)、濾過体は濾紙及び不織布の少なくとも一
方からなり襞状に形成された濾過材と、抄紙材料を使用
した多数の透孔を有する筒状体であってその周側に該濾
過材が設けられる筒状体及び該濾過材の両端部を閉塞す
る紙及び不織布の少なくとも一方からなるプレートを有
する支持部材を有する上記(1)ないし(6)のフィル
タ装置を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に示すように、一端側を閉塞
し他端側を開口しその開口部周縁に加締めにより中央に
開口部1aを有し、外側周縁に環状溝を有する取付板1
bを取り付けた円筒状のケース1を設け、その取付板1
bの内側には、上記開口部1aに連通する中央に取付管
体1cを有するとともに、その取付管体1cの周囲に導
入孔1d、1d・・を等間隔に設けた閉塞板1eを接合
して設ける。そして、上記環状溝にはパッキンとしての
ガスケット1fを着脱自在に設け、上記取付管体1cを自
動車の内燃機関に付属する平面板状ブラケット(図示省
略)から突出した外面にねじ部を有する導入管体(図示
省略)にねじ込むことにより上記ガスケット1fにより上
記閉塞板と平面板状のブラケット間がシールされ、ブラ
ケットの導入管体の周囲に設けたオイルの送出孔より送
出されるオイルが漏れないようになっている。図1、2
に示すように、2は濾過体であり、支持部材3と濾過材
4とからなる。支持部材3は多数の透孔を有する円筒体
3aの一端側に先端部分を残し、また、その他端部に、
ドーナツ状のプレート3b、3cがそれぞれ嵌合され、
これらのプレート3b、3cの間の円筒体3aに襞状の
濾過材4が巻き付けられ、これら円筒体3a、プレート
3b、3cからなる支持部材3及び濾過材4は一体に構
成されている。図1に示すように、5は上記ケース1の
他端側に内装される板バネであり、偏平皿状に形成さ
れ、その周側部には多数の切り溝(図示省略)が形成さ
れているとともに、その中央底板5aは上記支持部材3
の円筒体3aの他端側開口部を覆う大きさよりやや大き
く形成され、その中心部には皿状の凹部の内方に突出す
る貫通管部5bが形成されている。6はリリーフバルブ
であり、周側に多数の透孔(図示省略)を有する一端側
を閉塞し他端側を開口した円筒体の枠体6aを有し、そ
の開口部外周縁には上記中央底板5aの全面に重ね合わ
される鍔部6bが形成され、これらの鍔部6bと中央底
板5aは接合されている。枠体6aの内部にはスプリン
グ6cが収容され、その先端に弁板6dが連結され、こ
の弁板6dは枠体6aの開口部に臨ませられ、上記中央
底板5aの上記貫通管部5bの周縁が弁座6eに形成さ
れ、これに当接している。このようにして、板バネ5と
リリーフバルブ6は一体に構成されている。
【0008】図1に示すように、7はゴム等の可撓性材
からなる皿状の弁体であり、その中央に上記取付管体1
cに嵌合される取付孔が形成され、さらにこの取付管体
1cに余裕を以て嵌合した上記支持部材3の円筒体3a
の一端側の外側面を囲む周壁7aが形成されているとと
もに、その外周側に設けた先端側弁体本体7bは上記導
入孔1d、1d・・を覆ってさらにその周囲の閉塞板1
eに先端縁が材料の弾力性により圧接されるようになっ
ている。
【0009】このような構成において、その組立てを行
うには、まず、図1に示すように、板バネ5と枠体6を
一体にしたものがケース1の取付板1aを取り付ける前
のケース本体に収容され、ついで図2に示す濾過体2が
その支持部材3の円筒体3aの他端側に枠体6を挿入す
るようにして収容され、かつその円筒体3aの他端側開
口部が鍔板6b及びバネ部材の中央底板5aに覆われる
ようにしてその他端側端面及び上記プレート3cの内側
端部が鍔板6bに当接され、さらに弁体7が円筒体3a
の一端側の先端に嵌合される。それから、予め接合して
おいた取付板1bと閉塞板1eを一体にしたものを閉塞
板1eを内側にして上記取付管体1cが弁体7の取付孔
に挿入され、そして取付板1bがケース1の開口部の周
縁に加締めにより取り付けられ、濾過体2はケース1に
収容され板バネ5と閉塞板1eにより挟持されることに
なる。
【0010】また、図1と同一符合部分は同一構成部分
を示す図3に示すように、板バネ5’の中央底板5’a
を上記中央底板5aより大きく形成して上記円筒体3a
の他端側端面に当接し、かつその他端側端部内面に対し
て押し込んで当接する突出部を形成し、リリーフバルブ
6’の鍔板6’bを上記円筒体3aの内面に合致する大
きさに形成し、さらに中央底板5’aの外側端部が上記
プレート3cに当接するようにし、中央底板5’aと鍔
板6’bを接合して板バネ5’とリリーフバルブ6’を
一体にする。このようにすると、この一体にしたものに
対して、上記突出部に嵌合する円筒体3a、上記中央底
板5’aの外側端部に当接するプレート板3cからなる
支持部材3を介して濾過体2の位置決めを容易にし、か
つその位置ずれを防止することができる。
【0011】このようにして図1、3に示すカートリッ
ジ型オイル処理用フィルタが完成されるが、その使用を
するときは、図示省略した内燃機関に付属する平面板状
のブラケットから突出している導入管(これら全体がオ
イル使用体本体)の外側ねじ部にガスケット1fを介して
取付管体1cをねじ込み、ガスケット1fで平面板状ブラ
ケットとの間をシールし、その平面板状ブラケットに設
けられている送出孔よりオイルを送出する。これにより
導入孔1d、1d・・にオイルが導入され、その圧力が
高まることにより弁体7の弁体本体7bがその可撓性に
より変形してケース1の閉塞板との間に隙間ができ、そ
こからオイルはケース1の内部全体に流入し、襞状の濾
過材4を介して多数の透孔を通過して円筒体3aに流入
し、さらに取付管体1cを通過してブラケットから突出
している導入管に送出される。そして、内燃機関に導入
され、その使用後のオイルは上述のように送出孔より送
出され、オイル使用体本体とオイル処理用フィルタから
なるオイル循環回路が構成され、以下同様なことが繰り
返される。濾過材4が目詰まりを起こしたときは、オイ
ルの一定限度を越えた所定圧によりリリーフバルブ6、
6’の弁板6dがスプリング6cの弾力に抗して移動
し、その移動とともに流入したオイルが枠体6aを透過
して円筒体3aに流入し、さらに取付管体1cを通過し
てブラケットから突出している導入管に送出される。
【0012】図1、3に示すカートリッジ型オイル処理
用フィルタが使用済みになったときは、ケース1を切断
し、ケース1を取り除くと、板バネ5とリリーフバルブ
6、板バネ5’とリリーフバルブ6’を一体にしたもの
と濾過体2を図1の場合には自動的に、図3の場合には
単に引っ張ることにより分離することができ、さらに弁
体7を濾過体2から取り外すことにより、濾過体2は単
体となる。ケース1を切断して得られた部分、板バネと
リリーフバルブを一体にしたものは、金属材料として回
収し、濾過体は焼却するが、取り外されたガスケット1f
及び弁体7はゴムで構成されている場合には濾過体とと
もに焼却してもよい。
【0013】上記において、ケース1の構成部材として
は、スチール等の金属材料等の不燃材料が挙げられる
が、軽く丈夫な点ではアルミニウムあるいはその合金材
料も使用できる。また、濾過体2としては、筒状体の周
側に巻き付けた襞濾紙等の襞状濾過材のプリーツの両端
をプレートで固定したもの等、ケースにバネ部材により
保持固定できるものであればよい。支持部材3の筒状体
は樹脂を含浸させた又は含浸させない紙及び混抄紙の少
なくとも一方、すなわち樹脂を含浸させた又は含浸させ
ない紙のみ、樹脂を含浸させた又は含浸させない混抄紙
のみ、あるいはこれらの各紙と各混抄紙を組み合わせた
複合体に多数の透孔を形成したシート体を巻回し、その
の両端部を留めて形成する。その際混抄紙は、パルプ材
を50〜85重量部、合成繊維20〜60重量部の割合
で混抄し、より好ましくはパルプ材60〜80重量部、
合成繊維20〜40重量部の割合で混抄する。合成繊維
としては、自動車用オイルフィルタの場合には、オイル
の温度が80〜100℃にもなるので、少なくともこれ
に耐える耐熱性、耐オイル性を有するポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂等からなる材料の繊維が好ましい。
樹脂の含浸量は、混抄紙100 重量部に対して硬化性樹脂
を10〜200 重量部の内50〜150 重量部が好ましく、より
好ましくは80〜120 重量部である。樹脂を含浸させた
後、多数の透孔を形成したシート体を筒状体にし、樹脂
を硬化させてもよいが、樹脂の含浸、その硬化、多数の
透孔の形成、シート体の筒状体化の各工程はこれに限ら
ず、適宜に任意の順序で行なってもよい。樹脂の種類と
しては、熱硬化型樹脂、水分硬化型樹脂が挙げられ、具
体的には例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、シリコーン樹脂等の少なくとも1種が挙げられ
る。
【0014】支持体の筒状体が側圧に対して変形しない
強度を維持するためには、上記紙及び混抄紙の厚さは少
なくとも200g/m2 (少なくともほぼ1mmの厚
さ)が好ましい。シート体の両端部を留めるには、両端
部同志を重ねて留める場合でもよいが、それぞれの端部
を別々に留めてもよく、その留める手段も超音波融着
(超音波を接合しようとする部分に照射してその熱によ
り融着する)が生産性の点で好ましい。なお、「抄紙材
料を使用した」とは、樹脂、不織布、布等の裏打材を例
えば接着剤により接合等して使用してもよいことを示
す。また、「濾過体は可燃物で一体に構成し」とは、金
属製の鋲のような留め具は可燃物ではないが、全体から
みれば微小部分であるので、これを含めて「可燃物」と
してもよいが、「可燃物」を「燃焼により残さをほとん
ど残さない物」とし、「不燃物」を「燃焼により残さを
残す物」としてもよい。このように、支持部材3を作製
すると、濾紙を作製する場合と同様の工程を用い、その
仕様のわずかな変更(厚さ等)により製造することがで
きるので、特別な設備や面倒な工程を設けることなく、
コストを低減できる。プレート3a、3bは紙及び不織
布の少なくとも一方、すなわち紙のみ、不織布のみ、あ
るいは紙と不織布の複合体からなり、濾過材4は濾紙及
び不織布の少なくとも一方、すなわち濾紙のみ、不織布
のみ、あるいは濾紙と不織布の複合体からなるが、これ
ら各部材は可燃物からなるので、濾過体2も可燃物とな
る。不織布はセルローズ繊維のみならず合成繊維あるい
はこれらの混合したものでもよく、いずれも焼却時有毒
ガスを発生しない材料が好ましいが、これに限らない。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。 実施例1 木材パルプ70重量部、合成繊維(ポリエステル)30
重量部を通常の紙の抄紙方法を用いて混抄し、混抄紙
(坪量300g/m2 )を製造した。これに硬化性エポ
キシ樹脂を含浸(300g/m2 )した平板状のシート
体に直径4mmの透孔を多数設ける、いわゆるパンチン
グによる穴開け加工を行った後、丸めて両端部を重ね合
わせ、超音波融着により接合する。ついで含浸樹脂の熱
硬化処理を行ない、図2に示すように多数の透孔を有す
る円筒体3aを形成し、これに濾過材4(折幅11m
m、高さ58mmで山が64である襞濾紙)を巻付け、
濾過材の端部は不織布からなるプレート3a、3bを接
着剤で貼り合わせることにより、濾過体2を作製した。
図1、3に示すように、スチールからなるケース1に、
この濾過体2を組み込んだカートリッジ型オイル処理用
フィルタを作製し、その性能を評価した(自動車用オイ
ル試験装置を用い、JIS D1611に準拠した試験
法)。その結果、得られたカートリッジ型オイル処理用
フィルタの寿命は48時間、濾過効率は86%であっ
た。試験終了後は、図1に示すカートリッジ型オイル処
理用フィルタのケース1を切断し、スチール部分、ゴム
部分(ガスケット1fと弁体7)、濾過体2に分別した。
スチール部分は回収して再利用を図るようにし、ゴム部
分及び濾過体2は焼却したところ、その残さは少量の灰
分を残すのみであった。なお、スチール部分は加熱され
ることなく回収されるので、酸化する程度の少ない良質
な資源として再利用できる。
【0016】比較例1 図1と同一符合部は同一構成部分を示す図4に示すよう
に、スチールのパンチングメタルからなる円筒体13a
に襞濾紙からなる濾過材14を巻き付け、これらの両端
にほぼドーナツ状のスチール製のプレート13b、13
cを設けて、円筒体13a、プレート13a、13bか
らなる支持部材13に濾過材14を一体に組み込んだ濾
過体12をケース1に収容し、円筒体13aに挿入した
リリーフバルブ16の枠体16aを上記プレート13c
と鍔板16bにより一体に結合してスプリング16cに
連結した弁板16dをプレート13cの内側周縁からな
る弁座16eに当接し、このようにして濾過体12とリ
リーフバルブ16とを一体にし、さらにこれを中央底板
15a、貫通管体15bを有する板バネ15その他部材
を図1、3と同様に用いてケース1に挟持したカートリ
ッジ型オイル処理用フィルタを作製し、上記と同様な試
験を行ったところ、そのフィルタの寿命は49時間、濾
過効率は85%と実施例1の場合とほぼ同様であった。
しかし、試験終了後、ケース1を切断し、ケース1の切
断部分と板バネ15、ゴム部分(ガスケット1fと弁体
7)、濾過体2とリリーフバルブを一体にしたものに分
別し、この一体のものを焼却したところ、濾紙、接着剤
は燃えたが、円筒体13a、リリーフバルブ16及びプ
レート13b、13cのスチールからなる部分は残さと
して残り、そのスチールは酸化が激しく再利用するには
品質的に問題があり、これは、従来のカートリッジ型オ
イル処理用フィルタの場合に起こる問題と同様な問題を
生じているとみることができる。
【0017】なお、「リリーフバルブは支持部材の筒状
体の他端側開口部に連通するバルブ用開口部を形成した
該筒状体の内側に設けられるオイルを透過自在の枠体を
有し、該枠体にスプリングを収容してその先端に上記バ
ルブ用開口部に臨ませた弁体を設け、バネ部材は該枠体
のバルブ用開口部側の端部を接合する該開口部に連通す
る貫通孔を有する板状部を有し、該貫通孔を該開口部よ
り小さく形成し、該貫通孔の周縁の板状部を上記弁体の
当接する弁座とし、上記板状体を上記支持部材に当接す
るか又はその当接とともにさらに該筒状体内部に陥入さ
せて該筒状体の開口部を閉塞した上記(2)のオイル処
理用フィルタ。」としてもよく、また、これを含めた上
述した発明において、「(使用済)オイル処理用フィル
タのケースを切断して濾過体をケース、及びバネ部材と
リリーフバルブの一体物と分離し、該濾過体を可燃物で
構成して焼却処理し、該バネ部材とリリーフバルブの一
体物及びケースを金属材料で構成して回収する(使用
済)オイル処理用フィルタの処理方法」の発明を構成し
てもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ケース及び保持部材は
不燃物で構成するとともに、上記濾過体は可燃物で一体
に構成し、かつ該濾過体は上記ケース及び保持部材とは
別体に構成して分離可能に設けたので、オイル処理用フ
ィルタ等のフィルタ装置の不燃部分と可燃部分を分離し
易くし、その分別を容易にすることができ、構成部材の
リサイクル可能な部分の割合を多くし、廃棄する部分は
その処理を容易にすることができ、したがって埋め立て
のための土地を必要とせず、焼却も容易に行われ、残さ
も灰分のほかはないようにして、環境保護、資源保護を
図ることができる。また、濾過体の支持部材の筒状体は
抄紙材料を使用した多数の透孔を有するシート体を巻回
し両端部を超音波融着して得られるので、従来困難であ
った脱金属化を行うことができ、より紙化が容易な他の
部分とともに濾過体の大幅な脱金属化が可能となり、製
造工程、材料の両方から製造コストを低減できるオイル
処理用フィルタ等のフィルタ装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のオイル処理用フィルタの断
面図である。
【図2】そのオイル処理用フィルタの濾過体の一部断面
図である。
【図3】本発明の他の実施例のオイル処理用フィルタの
断面図である。
【図4】従来のオイル処理用フィルタの断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 ケース 2、12 濾過体 3、13 支持部材 4、14 濾過材 5、5’、15板バネ 6、6’、16 リリーフバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 27/08 B01D 27/10 B01D 35/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を導入して濾過処理を施しその処理
    した流体を送出するフィルタ装置において、該フィルタ
    装置は流体を導入する導入口及び上記処理した流体を送
    出する送出口を有するケースと、透孔を有する両端開口
    の筒状体を有する支持部材の該筒状体の周側に濾過材を
    有し該筒状体の一端側開口部を上記送出口に連通させか
    つ該濾過材の外側に上記導入口を連通させるように該ケ
    ース内に設けられる濾過体と、該濾過体を該ケース内に
    保持する保持部材を有するフィルタ装置であって、上記
    ケース及び保持部材は不燃物で構成するとともに、上記
    濾過体は可燃物で一体に構成し、かつ該濾過体は上記ケ
    ース及び保持部材とは別体に構成して分離可能に設け、
    かつ上記濾過体の支持部材の筒状体は抄紙材料を使用し
    た多数の透孔を有するシート体を巻回し両端部を超音波
    融着して得られるフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 オイル循環回路の一方を構成するオイル
    を導入して使用しその使用後のオイルを送出するオイル
    使用体本体に接続して設けられる該オイル循環回路の他
    方を構成するオイル処理用フィルタにおいて、該オイル
    使用体本体のオイルを導入する導入部及びオイルを送出
    する送出部にそれぞれ連通する送出口及び導入口を一端
    側に有するケースと、透孔を有する両端開口の筒状体を
    有する支持部材の該筒状体の周側に濾過材を有し該筒状
    体の一端側開口部を上記送出口に連通させかつ該濾過材
    の外側に上記導入口を連通させるように該ケース内に設
    けられる濾過体と、該支持部材の少なくとも該筒状体の
    一端側を該ケースの一端側内側に押圧するように該支持
    部材の他端側に相対して該ケースの他端側内部に設けら
    れるオイルを透過自在のバネ部材と、上記筒状体の他端
    側開口部に設けられる弁座と弁体と該弁体を該弁座に押
    圧するスプリングを有するリリーフバルブを有し、オイ
    ルを上記導入口より導入して上記濾過材を介して上記透
    孔を通過させて上記筒状体の一端側開口部側より上記送
    出口に送出し、上記濾過材の目詰まりにより所定圧にな
    ったときに上記リリーフバルブを作動させて上記筒状体
    内にオイルをその他端開口部側から導入してその一端側
    開口部側より上記送出口に送出するオイル処理用フィル
    タであって、上記バネ部材とリリーフバルブを不燃物に
    より一体に構成するとともに、上記濾過体を可燃物で一
    体に構成し、かつ上記濾過体を上記ケース、及びバネ部
    材とリリーフバルブの一体物とは別体に構成して分離可
    能に設けたオイル処理用フィルタであり、かつ上記濾過
    体の支持部材の筒状体は抄紙材料を使用した多数の透孔
    を有するシート体を巻回し両端部を超音波融着して得ら
    れるオイル処理用フィルタであるフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 リリーフバルブは筒状体の他端側開口部
    に連通するバルブ用開口部を形成した該筒状体内に設け
    られるオイルを透過自在の枠体を有し、該枠体にスプリ
    ングを収容してその先端に上記バルブ用開口部に臨ませ
    た弁体を設け、バネ部材及び該枠体の該バルブ用開口部
    側の端部の少なくとも一方又は両者の間に該バルブ用開
    口部に連通する貫通孔を有する上記弁体の当接する弁座
    を形成しかつ該バネ部材及び該枠体の該バルブ用開口部
    に形成した鍔板の少なくとも一方により上記支持部材の
    他端側開口部を少なくとも上記貫通孔に対応する部分を
    除いて閉塞し、かつ上記枠体及びバネ部材を両者の相対
    する少なくとも一部で一体に形成し、上記弁体をオイル
    の所定圧により上記スプリングの弾力に抗して上記枠体
    内において移動させ該枠体よりオイルを上記筒状体内に
    導入する請求項2に記載のフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 抄紙材料が樹脂を含浸させた又は含浸さ
    せない紙及び混抄紙の少なくとも一方である請求項1な
    いし3のいずれかに記載のフィルタ装置。
  5. 【請求項5】 樹脂を含浸させた混抄紙がパルプ材90
    〜30重量部、合成繊維10〜70重量部、含浸用樹脂
    として硬化性樹脂10〜200重量部の割合で構成され
    ている請求項1ないし4のいずれかに記載のフィルタ装
    置。
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