JP3380936B2 - クリック感測定装置 - Google Patents
クリック感測定装置Info
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- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タクト・スイッチを押
圧する際に発生するクリック感を数値測定する装置に関
するものである。
圧する際に発生するクリック感を数値測定する装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のTVセット、VTR等の電気製品
には、タクト・スイッチ(Tactile Pushbuttom Switch
)が、小型軽量で高密度実装に適するスイッチとして
多用されている。タクト・スイッチは、基本的には、図
7に示すような構造を備えていて、基板上に設けられた
スイッチ部とスイッチ部に接触する可動部とからなるタ
クト・スイッチ本体と、タクト・スイッチ本体の可動部
を押圧するスイッチボタンと、スイッチボタンを電気製
品の前面パネルに保持すると共に押圧されたスイッチボ
タンを元の位置に引き戻すボタン固定部とから構成され
ている。スイッチを動作させるのに必要な押圧力は、タ
クト・スイッチ本体を押圧するのに必要な力に加えてボ
タン固定部のバネ係数や前面パネルと基板との距離dに
も依存している。
には、タクト・スイッチ(Tactile Pushbuttom Switch
)が、小型軽量で高密度実装に適するスイッチとして
多用されている。タクト・スイッチは、基本的には、図
7に示すような構造を備えていて、基板上に設けられた
スイッチ部とスイッチ部に接触する可動部とからなるタ
クト・スイッチ本体と、タクト・スイッチ本体の可動部
を押圧するスイッチボタンと、スイッチボタンを電気製
品の前面パネルに保持すると共に押圧されたスイッチボ
タンを元の位置に引き戻すボタン固定部とから構成され
ている。スイッチを動作させるのに必要な押圧力は、タ
クト・スイッチ本体を押圧するのに必要な力に加えてボ
タン固定部のバネ係数や前面パネルと基板との距離dに
も依存している。
【0003】タクト・スイッチの一つの特徴は、スイッ
チボタンを押す指先が、押す際にクリック感を感じるこ
とである。クリック感は、従来のスイッチを押す際に感
じていたストローク感覚ではなく、極めて短時間に「カ
チッ」と感じるような操作感覚である。更に言えば、タ
クト・スイッチを作動させるためにスイッチボタンを指
先で押し始めると、指先で押す押圧力は、押し始めから
時間の経過と共に徐々に大きくなる。次いで、押圧力の
大きさがスイッチ内のトグル機構などの機械的機構によ
り定まる所定値(しきい値)を越えた瞬間に、スイッチ
が作動すると共に押圧力は急激に低下し、指先に感じて
いた押圧力の反力も急激に低下して感じなくなる。更
に、次の瞬間、押圧力は再び元の大きさとなり、指先も
元の大きさの反力を感じる。この反力の変化の感じが、
一般的にクリック感と呼ばれている。感覚的には、クリ
ック感は、クリック感を発生するしきい値が高い程、押
圧のストロークが短い程、強いクリック感または軽快な
クリック感として感じ取る事ができる。
チボタンを押す指先が、押す際にクリック感を感じるこ
とである。クリック感は、従来のスイッチを押す際に感
じていたストローク感覚ではなく、極めて短時間に「カ
チッ」と感じるような操作感覚である。更に言えば、タ
クト・スイッチを作動させるためにスイッチボタンを指
先で押し始めると、指先で押す押圧力は、押し始めから
時間の経過と共に徐々に大きくなる。次いで、押圧力の
大きさがスイッチ内のトグル機構などの機械的機構によ
り定まる所定値(しきい値)を越えた瞬間に、スイッチ
が作動すると共に押圧力は急激に低下し、指先に感じて
いた押圧力の反力も急激に低下して感じなくなる。更
に、次の瞬間、押圧力は再び元の大きさとなり、指先も
元の大きさの反力を感じる。この反力の変化の感じが、
一般的にクリック感と呼ばれている。感覚的には、クリ
ック感は、クリック感を発生するしきい値が高い程、押
圧のストロークが短い程、強いクリック感または軽快な
クリック感として感じ取る事ができる。
【0004】以上説明したように、タクト・スイッチを
動作させるためにタクト・スイッチを押す人にとって
は、クリック感を感じて初めてタクト・スイッチの押圧
完了を確認することができ、またスイッチが動作したこ
と、即ちスイッチが所望通りONまたはOFF状態にな
ったことを確認することができる。従って、スイッチを
押す人にクリック感を与えることがタクト・スイッチの
機械的品質又は性能にとって必須の要件となる。そこ
で、従来、電気製品の出荷に際しては、検査員が電気製
品に取り付けられた全てのタクト・スイッチを個々に指
先で押してクリック感が各々にあるかどうか検査してい
る。
動作させるためにタクト・スイッチを押す人にとって
は、クリック感を感じて初めてタクト・スイッチの押圧
完了を確認することができ、またスイッチが動作したこ
と、即ちスイッチが所望通りONまたはOFF状態にな
ったことを確認することができる。従って、スイッチを
押す人にクリック感を与えることがタクト・スイッチの
機械的品質又は性能にとって必須の要件となる。そこ
で、従来、電気製品の出荷に際しては、検査員が電気製
品に取り付けられた全てのタクト・スイッチを個々に指
先で押してクリック感が各々にあるかどうか検査してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タクト・スイ
ッチの検査の際、タクト・スイッチを押圧して行く過程
で、検査員が上述した「カチッ」と感じる感覚、即ちク
リック感を感じ取ったかどうかの判定の基準について
は、現状では、クリック感に関する規格或いは具体的な
データ(数値)が無いため、単に、クリック感がある事
としか表現されておらず、その判定基準は極めて不明確
である。しかも、タクト・スイッチには硬い感じ、軟ら
かい感じ等の種々のクリック感があり、それらをクリッ
ク感と言う一つの言葉に含めることは極めて曖昧な定義
と言える。換言すれば、タクト・スイッチの従来のクリ
ック感検査では、合否判定が検査員の指先の感覚に依存
しているため、検査の信頼性が低く、また検査員の個人
差が検査結果に生じていた。このような現状から、クリ
ック感検査は、タクト・スイッチの品質管理の上でその
信頼性が大きな問題になっていた。また、検査員が各タ
クト・スイッチを一つ一つ押圧して検査しているため
に、多数の検査員がクリック感検査要員として必要にな
り、検査コストが嵩むと言う問題もあった。
ッチの検査の際、タクト・スイッチを押圧して行く過程
で、検査員が上述した「カチッ」と感じる感覚、即ちク
リック感を感じ取ったかどうかの判定の基準について
は、現状では、クリック感に関する規格或いは具体的な
データ(数値)が無いため、単に、クリック感がある事
としか表現されておらず、その判定基準は極めて不明確
である。しかも、タクト・スイッチには硬い感じ、軟ら
かい感じ等の種々のクリック感があり、それらをクリッ
ク感と言う一つの言葉に含めることは極めて曖昧な定義
と言える。換言すれば、タクト・スイッチの従来のクリ
ック感検査では、合否判定が検査員の指先の感覚に依存
しているため、検査の信頼性が低く、また検査員の個人
差が検査結果に生じていた。このような現状から、クリ
ック感検査は、タクト・スイッチの品質管理の上でその
信頼性が大きな問題になっていた。また、検査員が各タ
クト・スイッチを一つ一つ押圧して検査しているため
に、多数の検査員がクリック感検査要員として必要にな
り、検査コストが嵩むと言う問題もあった。
【0006】そこで、タクト・スイッチのクリック感検
査を人の指先の感覚ではなく数値化して機械的かつ自動
的に行うために、本発明は、タクト・スイッチを押圧す
る際に発生するクリック感を数値測定する装置を提供す
ることを目的としている。
査を人の指先の感覚ではなく数値化して機械的かつ自動
的に行うために、本発明は、タクト・スイッチを押圧す
る際に発生するクリック感を数値測定する装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、クリック感
測定装置を開発するに当たり、クリック感を感知すると
いうこと、或いはクリックするという現象を次のように
解析した。一定の前進速度でタクト・スイッチを押して
行くと想定した場合、スイッチが動作するまでは、図8
に示すように、タクト・スイッチを押圧する押圧力又は
指で感じる反力(以下、押圧力と言う)は時間の経過に
ほぼ比例して増大する。スイッチが動作すると、押圧力
は一瞬低下し(ディップ量)、次いで再び時間の経過に
ほぼ比例して増大する。図8は、この関係を模式的に示
したグラフである。このディップ現象をクリックと定義
し、この押圧力の変化を受けるのが人間の指先であった
場合、クリック感を感じる。クリック感はスイッチの押
圧力の変化が大きい程、つまりディップ量が大きい程、
強く感じ、ディップしない場合でも、図9のような圧力
変化が見られればクリック感を感じ取ることができる。
測定装置を開発するに当たり、クリック感を感知すると
いうこと、或いはクリックするという現象を次のように
解析した。一定の前進速度でタクト・スイッチを押して
行くと想定した場合、スイッチが動作するまでは、図8
に示すように、タクト・スイッチを押圧する押圧力又は
指で感じる反力(以下、押圧力と言う)は時間の経過に
ほぼ比例して増大する。スイッチが動作すると、押圧力
は一瞬低下し(ディップ量)、次いで再び時間の経過に
ほぼ比例して増大する。図8は、この関係を模式的に示
したグラフである。このディップ現象をクリックと定義
し、この押圧力の変化を受けるのが人間の指先であった
場合、クリック感を感じる。クリック感はスイッチの押
圧力の変化が大きい程、つまりディップ量が大きい程、
強く感じ、ディップしない場合でも、図9のような圧力
変化が見られればクリック感を感じ取ることができる。
【0008】本発明者は、押圧力の時間的な変化曲線を
微分し、その逆極性成分の大きさからクリック感を検出
することに着目し研究を進めたが、変化曲線が実際には
図10に示すように極めて多くのノイズ成分を含んでい
て、微分演算を適用することは難しいことが判った。そ
こで、別の処理を着想することにより本発明を完成させ
るに至った。
微分し、その逆極性成分の大きさからクリック感を検出
することに着目し研究を進めたが、変化曲線が実際には
図10に示すように極めて多くのノイズ成分を含んでい
て、微分演算を適用することは難しいことが判った。そ
こで、別の処理を着想することにより本発明を完成させ
るに至った。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】上述の知見に基づき、上記目的を達成する
ために、本発明に係るクリック感測定装置は、タクト・
スイッチを押圧する際に発生するクリック感を数値測定
する装置であって、前記タクト・スイッチを押圧する接
触端を有し、該接触端を介して、前記タクト・スイッチ
の押圧に伴い時間的に変化する押圧力を測定する圧力セ
ンサと、前記圧力センサから出力された測定値のアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記
A/D変換器から出力されたデジタル信号に基づいて時
系列的に変化する数値からなる数列を作成し、作成した
数列に基づいて、クリック感の感知に必要な押圧力変化
に相当する時系列的変化を示すように設定されたサンプ
ル数及びクリック感の感知に必要な押圧力変化に相当す
る時系列的変化を示さないように設定されたサンプル数
によりそれぞれ第1移動平均数列及び第2移動平均数列
を算出する手段を有する演算装置と、前記第1移動平均
数列及び前記第2移動平均数列をそれぞれグラフ化した
第1移動平均線及び第2移動平均線を表示する表示装置
とを備えていることを特徴とする。
ために、本発明に係るクリック感測定装置は、タクト・
スイッチを押圧する際に発生するクリック感を数値測定
する装置であって、前記タクト・スイッチを押圧する接
触端を有し、該接触端を介して、前記タクト・スイッチ
の押圧に伴い時間的に変化する押圧力を測定する圧力セ
ンサと、前記圧力センサから出力された測定値のアナロ
グ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記
A/D変換器から出力されたデジタル信号に基づいて時
系列的に変化する数値からなる数列を作成し、作成した
数列に基づいて、クリック感の感知に必要な押圧力変化
に相当する時系列的変化を示すように設定されたサンプ
ル数及びクリック感の感知に必要な押圧力変化に相当す
る時系列的変化を示さないように設定されたサンプル数
によりそれぞれ第1移動平均数列及び第2移動平均数列
を算出する手段を有する演算装置と、前記第1移動平均
数列及び前記第2移動平均数列をそれぞれグラフ化した
第1移動平均線及び第2移動平均線を表示する表示装置
とを備えていることを特徴とする。
【0014】また、本発明の望ましい実施態様は、第1
移動平均数列及び第2移動平均数列をそれぞれグラフ化
した第1移動平均線及び第2移動平均線を表示する表示
装置が設けられていることを特徴としている。更に望ま
しい実施態様は、前記演算装置が、更に、第1移動平均
数列と第2移動平均数列との時系列的な数値差を振幅と
するクリック感検出信号を作成、出力する手段を備え、
クリック感検出信号を表示する表示装置が設けられてい
ることを特徴としている。表示装置に表示することによ
り、クリック感の感知に必要な押圧力変化を示すディッ
プポイントの存在を目視にて確認することができる。
移動平均数列及び第2移動平均数列をそれぞれグラフ化
した第1移動平均線及び第2移動平均線を表示する表示
装置が設けられていることを特徴としている。更に望ま
しい実施態様は、前記演算装置が、更に、第1移動平均
数列と第2移動平均数列との時系列的な数値差を振幅と
するクリック感検出信号を作成、出力する手段を備え、
クリック感検出信号を表示する表示装置が設けられてい
ることを特徴としている。表示装置に表示することによ
り、クリック感の感知に必要な押圧力変化を示すディッ
プポイントの存在を目視にて確認することができる。
【0015】本発明の望ましい実施態様は、タクト・ス
イッチの端子に電気的に接続する信号ケーブルと、信号
ケーブルを経て入力されたオン・オフの2値化情報を所
定の出力信号に変換する変換器を設け、クリック感を測
定すると共にタクト・スイッチの押圧による電気的導通
を検出するようにしたことを特徴としている。
イッチの端子に電気的に接続する信号ケーブルと、信号
ケーブルを経て入力されたオン・オフの2値化情報を所
定の出力信号に変換する変換器を設け、クリック感を測
定すると共にタクト・スイッチの押圧による電気的導通
を検出するようにしたことを特徴としている。
【0016】本発明で使用する圧力センサは、時間的に
変化する押圧力、正確には押圧力の反力を継続して計測
できる既知の圧力センサーであって、計測値と出力信号
との変換特性のリニアリティーが高く、信号出力にタイ
ムラグの無いものが望ましい。圧力センサとして、例え
ばシンポ工業(株)製のモデルDFG−1Kのデジタル
フォースゲージを使用できる。また、本発明で使用する
演算装置は、本発明に必要な演算機能を遂行できるプロ
グラムを入力できるコンピュータであって、市販のいわ
ゆるパーソナル・コンピュータを使用できる。
変化する押圧力、正確には押圧力の反力を継続して計測
できる既知の圧力センサーであって、計測値と出力信号
との変換特性のリニアリティーが高く、信号出力にタイ
ムラグの無いものが望ましい。圧力センサとして、例え
ばシンポ工業(株)製のモデルDFG−1Kのデジタル
フォースゲージを使用できる。また、本発明で使用する
演算装置は、本発明に必要な演算機能を遂行できるプロ
グラムを入力できるコンピュータであって、市販のいわ
ゆるパーソナル・コンピュータを使用できる。
【0017】
【作用】ところで、従来より圧力センサが感知した時間
的に変化する押圧力信号を表示装置上に、例えば図2に
示すように表示するクリック感測定装置がある。示され
ているディップポイント(図2ではDで表示)がクリッ
ク感を生じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した
押圧力のディップ値をクリック感の指標とすることがで
きるので、ディップの大きさによりクリック感の存在を
判定することができる。
的に変化する押圧力信号を表示装置上に、例えば図2に
示すように表示するクリック感測定装置がある。示され
ているディップポイント(図2ではDで表示)がクリッ
ク感を生じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した
押圧力のディップ値をクリック感の指標とすることがで
きるので、ディップの大きさによりクリック感の存在を
判定することができる。
【0018】上記発明においては、A/D変換器の押圧
力デジタル信号をデータ処理してクリック感の合否判定
を更に容易にすることができる。A/D変換器から出力
されたデータをグラフ化した場合、タクト・スイッチを
押圧する押圧力の測定環境が理想的な状態であれば、図
8に示すような理論的なグラフが得られる。しかし、実
際には、押圧力信号は、極めて多くのノイズ成分を含ん
でいるために、図10に示すように、周波数の相互に異
なる多数の信号を合成した複雑な曲線となる。
力デジタル信号をデータ処理してクリック感の合否判定
を更に容易にすることができる。A/D変換器から出力
されたデータをグラフ化した場合、タクト・スイッチを
押圧する押圧力の測定環境が理想的な状態であれば、図
8に示すような理論的なグラフが得られる。しかし、実
際には、押圧力信号は、極めて多くのノイズ成分を含ん
でいるために、図10に示すように、周波数の相互に異
なる多数の信号を合成した複雑な曲線となる。
【0019】そこで、ノイズ成分を含め押圧力信号を全
て周波数成分として捉え、フーリエ変換器によりFFT
(フーリエ展開)を行い、次いで、クリック感の発生に
伴う押圧力変化に相当する振幅変化を示す周波数の高い
第1信号と、クリック感の発生に伴う圧力変化に相当す
る振幅変化を示さない、第1信号より周波数の低い第2
信号とをフーリエ変換手段からローパスフィルタ手段に
より取り出す。第2信号はクリック感の大きさを算出す
るための基準信号である。第1信号及び第2信号の周波
数は、取り付け状態に応じてタクト・スイッチの種類毎
に試行錯誤方式により、クリック感を感知させるのに必
要な押圧力変化に相当する振幅変化を示す周波数及びク
リック感の大きさを算出するための基準信号となる、第
1周波数より低い周波数をそれぞれ選定する。
て周波数成分として捉え、フーリエ変換器によりFFT
(フーリエ展開)を行い、次いで、クリック感の発生に
伴う押圧力変化に相当する振幅変化を示す周波数の高い
第1信号と、クリック感の発生に伴う圧力変化に相当す
る振幅変化を示さない、第1信号より周波数の低い第2
信号とをフーリエ変換手段からローパスフィルタ手段に
より取り出す。第2信号はクリック感の大きさを算出す
るための基準信号である。第1信号及び第2信号の周波
数は、取り付け状態に応じてタクト・スイッチの種類毎
に試行錯誤方式により、クリック感を感知させるのに必
要な押圧力変化に相当する振幅変化を示す周波数及びク
リック感の大きさを算出するための基準信号となる、第
1周波数より低い周波数をそれぞれ選定する。
【0020】例えば、第1信号として周波数100Hzの
信号及び周波数12Hzの信号を選択し、表示装置に表示
した場合には、図3に示すようになる。示されているデ
ィップポイント(図3ではDで表示)がクリック感を生
じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した押圧力の
ディップ値をクリック感の指標とすることができるの
で、ディップの大きさによりクリック感の存在を判定す
ることができる。また、第1信号及び第2信号を表示装
置で表示することなく、演算装置で演算した結果からデ
ィップを直ちに検出し、ディップ値が所定値より大きい
かどうかによりクリック感検査の合否を判定できるよう
にすることもできる。
信号及び周波数12Hzの信号を選択し、表示装置に表示
した場合には、図3に示すようになる。示されているデ
ィップポイント(図3ではDで表示)がクリック感を生
じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した押圧力の
ディップ値をクリック感の指標とすることができるの
で、ディップの大きさによりクリック感の存在を判定す
ることができる。また、第1信号及び第2信号を表示装
置で表示することなく、演算装置で演算した結果からデ
ィップを直ちに検出し、ディップ値が所定値より大きい
かどうかによりクリック感検査の合否を判定できるよう
にすることもできる。
【0021】更に、上述した発明においては、演算装置
の信号作成/出力手段が第1信号と第2信号との振幅差
を振幅とするクリック感検出信号を作成、出力し、表示
装置がそのクリック感検出信号を例えば図4に示すよう
に表示するようにしてもよい。これにより、クリック感
の発生に相当するディップポイント(図4ではDで表
示)がより明確に表示される。
の信号作成/出力手段が第1信号と第2信号との振幅差
を振幅とするクリック感検出信号を作成、出力し、表示
装置がそのクリック感検出信号を例えば図4に示すよう
に表示するようにしてもよい。これにより、クリック感
の発生に相当するディップポイント(図4ではDで表
示)がより明確に表示される。
【0022】以上のような発明に対して、本願に係る発
明は、A/D変換器の押圧力デジタル信号を上記発明と
は別のデータ処理方式によりデータ処理を施してクリッ
ク感の合否判定を容易かつ迅速にしている。演算装置と
してパーソナルコンピュータを使用し、それによりフー
リエ変換を行うと、その変換に相当の時間を要するた
め、リアルタイムでクリック感の存在を判定するのは困
難な場合が多い。そこで、本願に係る発明では、フーリ
エ変換に変えて移動平均数列を求めクリック感の存在を
判定している。
明は、A/D変換器の押圧力デジタル信号を上記発明と
は別のデータ処理方式によりデータ処理を施してクリッ
ク感の合否判定を容易かつ迅速にしている。演算装置と
してパーソナルコンピュータを使用し、それによりフー
リエ変換を行うと、その変換に相当の時間を要するた
め、リアルタイムでクリック感の存在を判定するのは困
難な場合が多い。そこで、本願に係る発明では、フーリ
エ変換に変えて移動平均数列を求めクリック感の存在を
判定している。
【0023】移動平均の定義としては、変化の激しいサ
ンプル値系列の順番を一つずつ次々にずらしながら、一
定の個数ずつ平均していく計算方法で、次に表す数1で
計算する。
ンプル値系列の順番を一つずつ次々にずらしながら、一
定の個数ずつ平均していく計算方法で、次に表す数1で
計算する。
【数1】
サンプル数Nと、サンプリング時間Tと、サンプリング
周波数Fとの間には、F=N/Tの関係がある。サンプ
ル数Nが小さい第1移動平均線(移動平均数列をグラフ
化した曲線、以下同じ)は、時間軸に対して比較的急激
に変化し、フーリエ変換での周波数の高い第1信号に相
当する曲線となる。一方、サンプル数Nが大きい第2移
動平均線は、時間軸に対して比較的に緩やかに変化し、
フーリエ変換での周波数の低い第2信号に相当する曲線
となり、クリック感の発生に相当するディップポイント
を判定する基準線となる。第1及び第2移動平均数列を
作成するためのサンプル数は、取り付け状態に応じてタ
クト・スイッチの種類毎に試行錯誤方式により、クリッ
ク感の感知に必要な押圧力変化に相当する数値の時系列
的変化が生じるように、及び数列の時系列的変化が生じ
ないように、それぞれ選定する。
周波数Fとの間には、F=N/Tの関係がある。サンプ
ル数Nが小さい第1移動平均線(移動平均数列をグラフ
化した曲線、以下同じ)は、時間軸に対して比較的急激
に変化し、フーリエ変換での周波数の高い第1信号に相
当する曲線となる。一方、サンプル数Nが大きい第2移
動平均線は、時間軸に対して比較的に緩やかに変化し、
フーリエ変換での周波数の低い第2信号に相当する曲線
となり、クリック感の発生に相当するディップポイント
を判定する基準線となる。第1及び第2移動平均数列を
作成するためのサンプル数は、取り付け状態に応じてタ
クト・スイッチの種類毎に試行錯誤方式により、クリッ
ク感の感知に必要な押圧力変化に相当する数値の時系列
的変化が生じるように、及び数列の時系列的変化が生じ
ないように、それぞれ選定する。
【0024】例えば、サンプル数Nが3の第1移動平均
線とサンプル数Nが30の第2移動平均線とを表示装置
に表示した場合には、図5に示すようになる。示されて
いるディップポイント(図5ではDで表示)がクリック
感を生じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した押
圧力のディップ値をクリック感の指標とすることができ
るので、ディップの大きさによりクリック感の存在を判
定することができる。また、第1移動平均線及び第移動
平均線を表示装置で表示することなく、演算装置で演算
した結果からディップを直ちに検出し、ディップ値が所
定値より大きいかどうかによりクリック感検査の合否を
判定できるようにすることもできる。
線とサンプル数Nが30の第2移動平均線とを表示装置
に表示した場合には、図5に示すようになる。示されて
いるディップポイント(図5ではDで表示)がクリック
感を生じさせる押圧力の変化に相当し、縦軸に示した押
圧力のディップ値をクリック感の指標とすることができ
るので、ディップの大きさによりクリック感の存在を判
定することができる。また、第1移動平均線及び第移動
平均線を表示装置で表示することなく、演算装置で演算
した結果からディップを直ちに検出し、ディップ値が所
定値より大きいかどうかによりクリック感検査の合否を
判定できるようにすることもできる。
【0025】更に本願発明では、演算装置の信号作成/
出力手段が第1移動平均線と第2移動平均線との振幅差
を振幅とするクリック感検出信号を作成/出力し、表示
装置がそのクリック感検出信号を例えば図6に示すよう
に表示する。これにより、クリック感の発生に相当する
ディップポイント(図6ではDで表示)がより明確に表
示される。
出力手段が第1移動平均線と第2移動平均線との振幅差
を振幅とするクリック感検出信号を作成/出力し、表示
装置がそのクリック感検出信号を例えば図6に示すよう
に表示する。これにより、クリック感の発生に相当する
ディップポイント(図6ではDで表示)がより明確に表
示される。
【0026】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。まず、本発明が適用され
たクリック感測定装置の実施例に先立って、本発明の前
提となる技術の実施例について説明する。図1は、本発
明の前提となるクリック感測定装置の構成を示す模式図
である。クリック感測定装置(以下、簡単に測定装置と
略称する。)10は、圧力センサ12と、圧力センサ1
2から出力された押圧力のアナログ信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器14と、A/D変換器14から
出力された押圧力のデジタル信号をモニタ上に表示する
表示装置16と、演算装置18と、信号変換器22と、
タクト・スイッチSの各々の端子に電気的に接続され、
オン・オフの2値化情報を信号変換器22に入力するバ
ス24とから構成されている。
本発明をより詳細に説明する。まず、本発明が適用され
たクリック感測定装置の実施例に先立って、本発明の前
提となる技術の実施例について説明する。図1は、本発
明の前提となるクリック感測定装置の構成を示す模式図
である。クリック感測定装置(以下、簡単に測定装置と
略称する。)10は、圧力センサ12と、圧力センサ1
2から出力された押圧力のアナログ信号をデジタル信号
に変換するA/D変換器14と、A/D変換器14から
出力された押圧力のデジタル信号をモニタ上に表示する
表示装置16と、演算装置18と、信号変換器22と、
タクト・スイッチSの各々の端子に電気的に接続され、
オン・オフの2値化情報を信号変換器22に入力するバ
ス24とから構成されている。
【0027】本実施例で試料としたタクト・スイッチ
は、図7に示すような、アルプス電気(株)製のスイッ
チで、そのストロークは、0.2mm、必要な動作力(ピ
ーク荷重)は、140gf±50gfである。圧力セン
サ12は、接触端部20を備え、接触端部20を介して
電気製品Wに設けてあるタクト・スイッチSを押圧する
ことにより、押圧する際に発生する反力を力として計測
し、アナログ信号として出力する。本実施例では、シン
ポ工業(株)製のモデルDFK−1Kのデジタルフォー
スゲージを使用した。圧力センサの測定範囲は、0〜±
1000gfで、アナログ出力は0.55〜2.54V
DCである。本実施例では、表示装置16及び演算装置
18としてNEC製のパーソナル・コンピュータPC−
9801を使用した。
は、図7に示すような、アルプス電気(株)製のスイッ
チで、そのストロークは、0.2mm、必要な動作力(ピ
ーク荷重)は、140gf±50gfである。圧力セン
サ12は、接触端部20を備え、接触端部20を介して
電気製品Wに設けてあるタクト・スイッチSを押圧する
ことにより、押圧する際に発生する反力を力として計測
し、アナログ信号として出力する。本実施例では、シン
ポ工業(株)製のモデルDFK−1Kのデジタルフォー
スゲージを使用した。圧力センサの測定範囲は、0〜±
1000gfで、アナログ出力は0.55〜2.54V
DCである。本実施例では、表示装置16及び演算装置
18としてNEC製のパーソナル・コンピュータPC−
9801を使用した。
【0028】測定装置10を使用する際には、予め、タ
クト・スイッチSのトリガーレベルを設定する。それに
は、タクト・スイッチSのスイッチボタンを圧力センサ
12の接触端部20で押して、最初に発生した圧力セン
サ12の出力をしきい値、即ちトリガーレベルとする。
タクト・スイッチSのクリック感を測定するには、タク
ト・スイッチSのスイッチボタンを圧力センサ12の接
触端部20で押して、圧力センサ12の出力がトリガー
レベルを越えた時点から、一定時間、例えば0.5〜1
秒の間隔でデータをサンプリングし、A/D変換器14
から出力されたデジタル信号を演算装置18の記憶部に
記憶させて、必要な時に、例えば数秒後に表示装置16
のモニタに表示させる。
クト・スイッチSのトリガーレベルを設定する。それに
は、タクト・スイッチSのスイッチボタンを圧力センサ
12の接触端部20で押して、最初に発生した圧力セン
サ12の出力をしきい値、即ちトリガーレベルとする。
タクト・スイッチSのクリック感を測定するには、タク
ト・スイッチSのスイッチボタンを圧力センサ12の接
触端部20で押して、圧力センサ12の出力がトリガー
レベルを越えた時点から、一定時間、例えば0.5〜1
秒の間隔でデータをサンプリングし、A/D変換器14
から出力されたデジタル信号を演算装置18の記憶部に
記憶させて、必要な時に、例えば数秒後に表示装置16
のモニタに表示させる。
【0029】以上のようにして、タクト・スイッチSの
押圧力を測定した結果、図2に示すような曲線を得た。
この例では、トリガーレベルから約0.3秒後にディッ
プポイント(図2ではDで表示)が発生している。この
ディップポイントのディップの深さが所定値以上である
ならば、これがクリック感の存在を示していえる。所定
値は、クリック感を有する合格品のタクト・スイッチを
本測定装置10で予め測定しておくことにより、設定す
ることができる。
押圧力を測定した結果、図2に示すような曲線を得た。
この例では、トリガーレベルから約0.3秒後にディッ
プポイント(図2ではDで表示)が発生している。この
ディップポイントのディップの深さが所定値以上である
ならば、これがクリック感の存在を示していえる。所定
値は、クリック感を有する合格品のタクト・スイッチを
本測定装置10で予め測定しておくことにより、設定す
ることができる。
【0030】更に、本実施例では、バス24を各タクト
・スイッチSに電気的に接続し、オン・オフの2値化情
報を信号変換器22に入力し、信号変換器24で数値化
し、演算装置18で必要に応じ処理した後、表示装置1
6に表示する。図1の表示装置16のモニタは、タクト
・スイッチSがオン状態であることを表示している。こ
れにより、測定装置10はタクト・スイッチSのクリッ
ク感を数値的に測定すると共にタクト・スイッチSが正
常に作動するか否かも検査することができる。尚、タク
ト・スイッチの検査に当たっては、TVセットを例にす
ると、複数のチューナー切り換えタクト・スイッチなど
をTVセットに組み込んだまま製造ラインの一製造工程
において連続的にクリック感の検査を行うと共に同時に
タクト・スイッチの動作検査を行う。
・スイッチSに電気的に接続し、オン・オフの2値化情
報を信号変換器22に入力し、信号変換器24で数値化
し、演算装置18で必要に応じ処理した後、表示装置1
6に表示する。図1の表示装置16のモニタは、タクト
・スイッチSがオン状態であることを表示している。こ
れにより、測定装置10はタクト・スイッチSのクリッ
ク感を数値的に測定すると共にタクト・スイッチSが正
常に作動するか否かも検査することができる。尚、タク
ト・スイッチの検査に当たっては、TVセットを例にす
ると、複数のチューナー切り換えタクト・スイッチなど
をTVセットに組み込んだまま製造ラインの一製造工程
において連続的にクリック感の検査を行うと共に同時に
タクト・スイッチの動作検査を行う。
【0031】
【0032】
【0033】次いで、本発明が適用されたクリック感測
定装置の実施例について説明する。本実施例の測定装置
は、演算装置18の構成を除いて上述した本発明の前提
となる測定装置10の構成と同じである。演算装置18
は、記憶部に加えて、前述した数1式により移動平均数
列を算出する算出機能と、2個の移動平均線の振幅差を
振幅とする検出信号を作成、出力する機能とを備えてい
る。上記測定装置10と同様にしてタクト・スイッチS
の押圧力を計測し、A/D変換器14から出力されたデ
ジタル信号を演算装置18の記憶部に記憶させる。次い
で、移動平均計算によるデータ処理を前述の数1式によ
り行い、第1移動平均数列と第2移動平均数列を得る。
定装置の実施例について説明する。本実施例の測定装置
は、演算装置18の構成を除いて上述した本発明の前提
となる測定装置10の構成と同じである。演算装置18
は、記憶部に加えて、前述した数1式により移動平均数
列を算出する算出機能と、2個の移動平均線の振幅差を
振幅とする検出信号を作成、出力する機能とを備えてい
る。上記測定装置10と同様にしてタクト・スイッチS
の押圧力を計測し、A/D変換器14から出力されたデ
ジタル信号を演算装置18の記憶部に記憶させる。次い
で、移動平均計算によるデータ処理を前述の数1式によ
り行い、第1移動平均数列と第2移動平均数列を得る。
【0034】第1移動平均数列は、クリック感を感知さ
せるのに必要な押圧力変化に相当する振幅変化を示すサ
ンプル数Nの小さい数列である。一方、第2移動平均数
列は、第1移動平均数列よりサンプル数Nの大きい数列
であって、クリック感の感知に必要な押圧力変化に相当
する振幅変化を示さない基準数列となるものである。本
実施例では、サンプル数Nが3の移動平均数列を第1移
動平均数列とし、サンプル数Nが30の移動平均数列を
第2移動平均数列としている。第1移動平均数列及び第
2移動平均数列をそれぞれグラフ化して移動平均線とし
て、表示装置16上に表示すると、図5に示すような曲
線になった。本実施例では、図8に示す押圧力データか
ら0.5秒間で512個のデータを取入れて、数列を形
成している。
せるのに必要な押圧力変化に相当する振幅変化を示すサ
ンプル数Nの小さい数列である。一方、第2移動平均数
列は、第1移動平均数列よりサンプル数Nの大きい数列
であって、クリック感の感知に必要な押圧力変化に相当
する振幅変化を示さない基準数列となるものである。本
実施例では、サンプル数Nが3の移動平均数列を第1移
動平均数列とし、サンプル数Nが30の移動平均数列を
第2移動平均数列としている。第1移動平均数列及び第
2移動平均数列をそれぞれグラフ化して移動平均線とし
て、表示装置16上に表示すると、図5に示すような曲
線になった。本実施例では、図8に示す押圧力データか
ら0.5秒間で512個のデータを取入れて、数列を形
成している。
【0035】更に、第1移動平均線と第2移動平均線と
の振幅差を振幅とするクリック感検出信号を作成し、そ
の検出信号を表示装置16のモニタに表示すると、図6
に示すような曲線となった。図5及び図6に示す信号に
おいて、約0.3秒の時点で生じているディップ(図面
ではDと表示)がクリック感に相当する。図5及び図6
の曲線において、ディップの大きさが、所定値以上であ
る場合に、クリック感が存在すると判定できる。
の振幅差を振幅とするクリック感検出信号を作成し、そ
の検出信号を表示装置16のモニタに表示すると、図6
に示すような曲線となった。図5及び図6に示す信号に
おいて、約0.3秒の時点で生じているディップ(図面
ではDと表示)がクリック感に相当する。図5及び図6
の曲線において、ディップの大きさが、所定値以上であ
る場合に、クリック感が存在すると判定できる。
【0036】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、クリック感の感知に必
要な押圧力変化を移動平均によりデータ処理し、基準移
動平均線と、基準移動平均線に対してディップを示す移
動平均線の双方又は基準移動平均線とディップを示す移
動平均線との振幅差を振幅とする信号を表示装置上に表
示できる。ディップの大きさが所定値以上である場合に
は、数値基準に従い、所定のクリック感がタクト・スイ
ッチの動作過程で発生すると明確に判定できる。
要な押圧力変化を移動平均によりデータ処理し、基準移
動平均線と、基準移動平均線に対してディップを示す移
動平均線の双方又は基準移動平均線とディップを示す移
動平均線との振幅差を振幅とする信号を表示装置上に表
示できる。ディップの大きさが所定値以上である場合に
は、数値基準に従い、所定のクリック感がタクト・スイ
ッチの動作過程で発生すると明確に判定できる。
【0038】本発明に係るクリック感測定装置を使用す
ることにより、タクト・スイッチのクリック感検査の合
否を判定する基準を客観的に数値化できるので、検査の
信頼性を大幅に向上させることができる。また、タクト
・スイッチのクリック感検査を機械的かつ自動的に行え
るので、検査効率を向上させると共に検査コストを低減
することができる。特に、本発明に係るクリック感測定
装置は、得られた押圧力データを演算装置を使用してデ
ータ処理することにより、制約された時間内(ラインタ
クト)においてもクリック感の定量的検査を簡単に行う
ことができる。また、本発明に係るクリック感測定装置
は、構成が簡単でかつ市販の装置を使用しているので、
製作コストが低い。
ることにより、タクト・スイッチのクリック感検査の合
否を判定する基準を客観的に数値化できるので、検査の
信頼性を大幅に向上させることができる。また、タクト
・スイッチのクリック感検査を機械的かつ自動的に行え
るので、検査効率を向上させると共に検査コストを低減
することができる。特に、本発明に係るクリック感測定
装置は、得られた押圧力データを演算装置を使用してデ
ータ処理することにより、制約された時間内(ラインタ
クト)においてもクリック感の定量的検査を簡単に行う
ことができる。また、本発明に係るクリック感測定装置
は、構成が簡単でかつ市販の装置を使用しているので、
製作コストが低い。
【図1】本発明に係るクリック感測定装置の構成を示す
模式図である。
模式図である。
【図2】押圧力の時間的変化を示す曲線である。
【図3】周波数がそれぞれ12Hzと100Hzの信号を示
すグラフである。
すグラフである。
【図4】周波数が12Hzの信号と周波数が100Hzの信
号とから作成したクリック感検出信号を示すグラフであ
る。
号とから作成したクリック感検出信号を示すグラフであ
る。
【図5】サンプル数がそれぞれ3及び30の移動平均線
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】サンプル数が3の移動平均線とサンプル数が3
0の移動平均線とから作成したクリック感検出信号を示
すグラフである。
0の移動平均線とから作成したクリック感検出信号を示
すグラフである。
【図7】タクト・スイッチの構造を示す模式図である。
【図8】押圧力の時間的変化を示すグラフである。
【図9】押圧力の時間的変化を示す別のグラフである。
【図10】実際の押圧力の時間的変化を示すグラフであ
る。
る。
10 クリック感測定装置の実施例
12 圧力センサ
14 A/D変換器
16 表示装置
18 演算装置
20 接触端部
Claims (3)
- 【請求項1】 タクト・スイッチを押圧する際に発生す
るクリック感を数値測定する装置であって、 前記タクト・スイッチを押圧する接触端を有し、該接触
端を介して、前記タクト・スイッチの押圧に伴い時間的
に変化する押圧力を測定する圧力センサと、 前記圧力センサから出力された測定値のアナログ信号を
デジタル信号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器から出力されたデジタル信号に基づい
て時系列的に変化する数値からなる数列を作成し、作成
した数列に基づいて、クリック感の感知に必要な押圧力
変化に相当する時系列的変化を示すように設定されたサ
ンプル数及びクリック感の感知に必要な押圧力変化に相
当する時系列的変化を示さないように設定されたサンプ
ル数によりそれぞれ第1移動平均数列及び第2移動平均
数列を算出する手段を有する演算装置と、前記第1移動平均数列及び前記第2移動平均数列をそれ
ぞれグラフ化した第1移動平均線及び第2移動平均線を
表示する表示装置と を備えていることを特徴とするクリ
ック感測定装置。 - 【請求項2】 前記演算装置は、更に、前記第1移動平
均数列と前記第2移動平均数列との時系列的な数値差を
振幅とするクリック感検出信号を作成、出力する手段を
備え、前記表示手段は前記クリック感検出信号を表示す
ることを特徴とする請求項1記載のクリック感測定装
置。 - 【請求項3】 前記タクト・スイッチの端子に電気的に
接続する信号ケーブルと、該信号ケーブルを経て入力さ
れたオン・オフの2値化情報を所定の出力信号に変換す
る変換器を設け、クリック感を測定すると共に前記タク
ト・スイッチの押圧による電気的導通を検出するように
したことを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記
載のクリック感測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16273594A JP3380936B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クリック感測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16273594A JP3380936B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クリック感測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH085479A JPH085479A (ja) | 1996-01-12 |
JP3380936B2 true JP3380936B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=15760273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16273594A Expired - Fee Related JP3380936B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クリック感測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3380936B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5211580B2 (ja) * | 2007-08-17 | 2013-06-12 | 国立大学法人長岡技術科学大学 | 触覚の解析方法および触覚の解析装置 |
US8219005B2 (en) | 2007-12-28 | 2012-07-10 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Developing device, image forming apparatus and developer cartridge |
JP5045525B2 (ja) | 2008-03-31 | 2012-10-10 | 富士通株式会社 | 設計支援システム、設計支援方法および設計支援プログラム |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP16273594A patent/JP3380936B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH085479A (ja) | 1996-01-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20021105 |
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