JP3380167B2 - 空気弁 - Google Patents

空気弁

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JP3380167B2
JP3380167B2 JP13905898A JP13905898A JP3380167B2 JP 3380167 B2 JP3380167 B2 JP 3380167B2 JP 13905898 A JP13905898 A JP 13905898A JP 13905898 A JP13905898 A JP 13905898A JP 3380167 B2 JP3380167 B2 JP 3380167B2
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和美 田尻
雅明 北村
浩 嶋田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば下水や農水
などのように、土砂等の固形物を含んだ流体の流通管路
に取り付けられて排水や充水をスムーズに行えるように
するために管路から空気を急速に外部に抜き出すべく用
いられる空気弁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3は従来から一般的に使用されている
空気弁をその開弁状態で示す縦断面構造であり、同図か
ら明らかなように、該空気弁は、流体の流通管路1への
連絡口1Aに対する取付用フランジ2を有する弁箱3
と、この弁箱3の上端に取り付けられた大空気弁孔4付
きの蓋体5と、大空気弁孔4の外周部に対応させて蓋体
5の下端面に下向きに取り付けられた弁座6と、断面略
U字形状でその上端から径外方へ向けて一体に突出形成
された環状突出部7Aを弁座6と弁箱3の上端近くから
径内方へ向けて一体に突出形成された環状支持部3Aと
の間に挟持固定させて弁箱3内に配置された案内部材7
と、この略U字形状の案内部材7内に上下方向に遊動自
在に収納保持されたボール状のフロート弁体8と、この
ボール状フロート弁体8の上部に被冠されて該ボール状
フロート弁体8と共に上下方向に移動することにより弁
座6に対して密接または離間するシート部9Aを有する
とともに、その中心部に小空気孔9Bが形成されている
遊動弁体9とを備えてなり、案内部材7の上端近くの周
壁部には開孔7Bが形成されているとともに、該案内部
材7の最底部に流体流入孔10が形成されてなるもので
ある。なお、図2において、11は蓋体5の上方に配置
されて該蓋体5との間に側方への空気通路12を形成す
るように取り付けられたカバーである。 【0003】上記構成の空気弁において、流通管路1の
配管施工が完了した時点では上記ボール状フロート弁体
8及び遊動弁体9が案内部材7の最下端部の開弁位置に
保持されており、この状態で流通管路1に水等の流体を
流すと、該流通管路1内の空気が連絡口1Aから弁箱3
内に流入したのち、上記案内部材7の開孔7B、大空気
弁孔4及び空気通路12を経て急速に外部側方へ排出さ
れる。このように管路1内の空気の急速排出に伴い弁箱
3内に流体が流入すると、案内部材7の開孔7Bから該
案内部材7内に流入した流体によって、ボール状フロー
ト弁体8に浮力が作用し該フロート8により遊動弁体9
が案内部材7に案内されながら上方へ浮上してシート部
9Aが弁座6に密接し大空気弁孔4を閉成し空気の排出
作用が終了する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のような空気弁は
冬季あるいは厳寒地での使用時において、閉弁状態で弁
箱3内に溜まっている水等の流体が凍結すると体積膨張
を起こす。このような凍結は、弁の外側から中心部に向
かって徐々に進行してゆき、フロート弁体と案内部材と
の間の流体が最後に凍結することになり、この最後の凍
結による体積膨張に伴って、図3の矢印で示すように、
フロート弁体8には上向きの大きな力F1が、また、案
内部材7には下向きの大きな力F2が働く。従来の空気
弁ではそのような力F1,F2を吸収したり、軽減する
ことができないために、弁箱3などの他の部品に比べて
強度的に弱いフロート弁体8の外周面が局所的に凹んだ
り、案内部材7が変形したりするなどして、凍結解除後
の弁機能が損なわれるという問題があった。 【0005】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成部品を付加するだけの軽妙な改良によっ
て、凍結時にフロート弁体及び案内部材に作用する力を
軽減して長期間使用に際しても常に所定どおりの弁機能
を確保することができる空気弁を提供することを目的と
している。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る空気弁は、弁箱と、この弁箱の上端に
取り付けられた空気弁孔付きの蓋体と、空気弁孔の外周
部に対応させて蓋体の下端面に取り付けられた弁座と、
略U字形状でその上端の外方への突出部を弁座と弁箱と
の間で挟み支持させて弁箱内に配置された案内部材と、
この案内部材内に上下方向に遊動自在に収納保持された
フロート弁体と、このフロート弁体に被冠されて該フロ
ート弁体と共に上下方向に移動することにより前記弁座
に密接または離間するシート部を有する遊動弁体とを備
えてなる空気弁において、前記案内部材の上端突出部と
これに対向する弁箱側の支持部との間に弾性体を介在さ
せていることを特徴とする。 【0007】上記構成の空気弁によれば、閉弁状態で弁
箱内に溜まっている水等の流体の凍結が外側から中心部
に向かって徐々に進行して、最後にフロート弁体と案内
部材との間の流体が凍結し、この最後の凍結による体積
膨張に伴って、フロート弁体及び案内部材に上向き及び
下向きの大きな力が作用するが、このとき、その力を受
けた案内部材が弾性体の弾性力に抗して下方へ変位して
フロート弁体及び案内部材に作用する力を吸収すること
ができる。これによって、フロート弁体の外周面が局所
的に凹んだり、案内部材が変形したりすることを防止
し、凍結解除後における所定の弁機能を正常状態に維持
することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る空気弁をその
閉弁状態で示す要部の半截縦断面図であり、図3に示す
従来例と相違する点は、略U字形状の案内部材7の上端
から径外方へ向けて一体に突出形成された環状突出部7
Aと弁箱3の上端近くから径内方へ向けて一体に突出形
成された環状支持部3Aとの間に、断面角形のゴムリン
グや中実Oリングなどの弾性体13を介在させた点であ
り、その他の構成は図3に示す従来例と同一であるため
に、該当部材及び相当部分に同一の符号を付して、それ
らの詳しい説明を省略する。 【0009】上記構成の空気弁においては、閉弁状態で
弁箱3内に溜まっている水等の流体が外側から中心部に
向かって徐々に凍結進行して、最後にフロート弁体8と
案内部材7との間の流体が凍結することによる体積膨張
に伴って、フロート弁体8及び案内部材7に図1の矢印
で示すような上向き及び下向きの大きな力F1,F2が
作用したとき、その力を受けた案内部材7が弾性体13
の弾性力に抗して図2に示すように、下方へ変位するこ
とになる。この案内部材7の下方への変位によってフロ
ート弁体8及び案内部材7に作用する力F1,F2は吸
収され、これによって、フロート弁体8の外周面が局所
的に凹んだり、案内部材7が変形したりすることが防止
される。 【0010】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、案内部
材の上端突出部とこれに対向する弁箱側の支持部との間
に簡単な構成部品である弾性体を介在させるだけの軽妙
な改良によって、凍結時にフロート弁体及び案内部材に
作用する力を軽減してそれらが変形することを防止で
き、長期間使用に際しても常に所定どおりの弁機能を確
保することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る空気弁を閉弁状態で示す要部の半
截縦断面図である。 【図2】凍結時における様子を示す要部の半截縦断面図
である。 【図3】従来の空気弁を開弁状態で示す縦断面図であ
る。 【符号の説明】 3 弁箱 4 大空気弁孔 5 蓋体 6 弁座 7 案内部材 7A 環状突出部 8 ボール状フロート弁体 9 遊動弁体 13 弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−4628(JP,A) 特開 平7−139655(JP,A) 特開 平9−26048(JP,A) 実開 昭57−11374(JP,U) 実開 昭63−152070(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 24/00 F16K 51/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 弁箱と、 この弁箱の上端に取り付けられた空気弁孔付きの蓋体
    と、空気弁孔の外周部に対応させて蓋体の下端面に取り
    付けられた弁座と、略U字形状でその上端の外方への突
    出部を弁座と弁箱との間で挟み支持させて弁箱内に配置
    された案内部材と、この案内部材内に上下方向に遊動自
    在に収納保持されたフロート弁体と、このフロート弁体
    に被冠されて該フロート弁体と共に上下方向に移動する
    ことにより前記弁座に密接または離間するシート部を有
    する遊動弁体とを備えてなる空気弁において、 前記案内部材の上端突出部とこれに対向する弁箱側の支
    持部との間に弾性体を介在させていることを特徴とする
    空気弁。
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