JP3379768B2 - 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置 - Google Patents

位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置

Info

Publication number
JP3379768B2
JP3379768B2 JP20183092A JP20183092A JP3379768B2 JP 3379768 B2 JP3379768 B2 JP 3379768B2 JP 20183092 A JP20183092 A JP 20183092A JP 20183092 A JP20183092 A JP 20183092A JP 3379768 B2 JP3379768 B2 JP 3379768B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
sampling clock
difference
delay time
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20183092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0628774A (ja
Inventor
幹芳 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP20183092A priority Critical patent/JP3379768B2/ja
Publication of JPH0628774A publication Critical patent/JPH0628774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3379768B2 publication Critical patent/JP3379768B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロックマークを含む
サーボパターンが一定間隔で記憶媒体に記録されている
サンプリングサーボ方式により再生データのサンプリン
グクロックの位相を制御するとともに、そのサンプリン
グクロックでサンプリングした再生信号のレベルに基づ
いてサンプリングクロックの遅延時間を制御する位相制
御装置、および、その位相制御装置を備えた光磁気ディ
スク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、光磁気ディスク装置など
において、サンプリングサーボ方式により再生データの
サンプリングクロックの位相を制御するとともに、デー
タ記録時に、所定領域に位相遅延量を測定するためのサ
ンプル信号を記録し、そのサンプル信号の再生レベルに
基づいてサンプリングクロックの遅延時間を制御する位
相制御装置としては、特開昭63−244448号公報
に開示された「位相制御回路」が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来装置では、サンプル信号を書込んだエリアに媒体の欠
陥などにより信号の欠落があった場合、そのサンプル信
号を得ることができないため、データの読出クロックを
位相制御が不可能になり、その結果、読出データにエラ
ーが多発するという不都合を生じる。
【0004】本発明は、かかる従来装置の不都合を解消
するためになされたものであり、媒体の欠陥などが原因
となる信号欠落の影響を抑制でき、適切に記録データを
再生できる位相制御装置、および、その位相制御装置を
備えた光磁気ディスク駆動装置を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、クロックマー
クを含むサーボパターンが一定間隔で記憶媒体に記録さ
れているサンプリングサーボ方式により再生データのサ
ンプリングクロックの位相を制御するとともに、そのサ
ンプリングクロックでサンプリングした再生信号のレベ
ルに基づいてサンプリングクロックの遅延時間を制御す
る位相制御装置において、記録データに先立って少なく
とも1クロック前後に記録ピットがあらわれない所定ビ
ットパターンからなるプリアンブル信号を記録するプリ
アンブル記録手段と、上記サンプリングクロックの遅延
時間の設定値を出力する遅延データ発生手段と、上記プ
リアンブル信号の記録ピットの前後の上記サンプリング
クロックのタイミングで得られた再生データの信号レベ
ルの差分を検出する差分データ検出手段と、プリアンブ
ル信号検出時、上記遅延データ発生手段から出力させる
遅延時間設定値を所定の複数ステップに周期的に順次切
り換えて上記サンプリングクロックの遅延時間を周期的
に切り換え、遅延時間設定値が同一値のときに上記差分
データ検出手段により検出された複数の差分データの平
均値を算出し、各遅延時間と各遅延時間に対応する上記
差分データの平均値の関係を直線近似演算し、その演算
結果に基づいて上記サンプリングクロックの最適遅延量
を算出し、プリアンブル信号検出後は、上記サンプリン
グクロックの遅延量をその算出した最適遅延量に設定す
る制御手段を備えたものである。
【0006】また、クロックマークを含むサーボパター
ンが一定間隔で記憶媒体に記録されているサンプリング
サーボ方式により再生データのサンプリングクロックの
位相を制御するとともに、そのサンプリングクロックで
サンプリングした再生信号のレベルに基づいてサンプリ
ングクロックの遅延時間を制御する位相制御装置におい
て、記録データに先立って少なくとも1クロック前後に
記録ピットがあらわれない所定ビットパターンからなる
プリアンブル信号を記録するプリアンブル記録手段と、
上記サンプリングクロックの遅延時間の設定値を出力す
る遅延データ発生手段と、上記プリアンブル信号の記録
ピットの前後の上記サンプリングクロックのタイミング
で得られた再生データの信号レベルの差分を検出する差
分データ検出手段と、プリアンブル信号検出時、上記遅
延データ発生手段から出力させる遅延時間設定値を所定
の複数ステップにかつ所定サンプリングクロック数単位
に周期的に順次切り換えて上記サンプリングクロックの
遅延時間を周期的に切り換えるとともに、遅延時間設定
値が同一値のときに上記差分データ検出手段が検出した
複数の差分データの平均値を算出し、各遅延時間と各遅
延時間に対応する上記差分データの平均値の関係を直線
近似演算し、その演算結果に基づいて上記サンプリング
クロックの最適遅延量を算出し、プリアンブル信号検出
後は、上記サンプリングクロックの遅延量をその算出し
た最適遅延量に設定する制御手段を備えたものである。
【0007】また、前記差分データ検出手段から出力さ
れた差分データの大きさが所定の範囲内にあることを判
別する差分データ判別手段と、前記制御手段は、上記差
分データ判別手段から判別出力があるときの上記差分デ
ータ検出手段により検出された差分データを入力し、そ
の入力した差分データに基づいて遅延時間設定値が同一
値の差分データの平均値を算出し、その差分データの平
均値に基づいて上記サンプリングクロックの最適遅延量
を算出し、プリアンブル信号検出後は、上記サンプリン
グクロックの遅延量をその算出した最適遅延量に設定す
るようにしたものである。
【0008】また、前記記録媒体は、所定データ長のセ
クタに分割されるとともに、おのおののセクタは、それ
ぞれのセクタを識別するためのアドレスデータがあらか
じめ記録されるアドレス領域と、任意のデータを記憶す
るためのユーザデータ領域と、上記アドレス領域と上記
ユーザデータ領域の間に設けられて少なくとも前記サー
ボパターンの間隔よりも長い間隔に設定され前記プリア
ンブル信号が記録されるプリアンブル領域にさらに分割
されているものである。
【0009】また、クロックマークを含むサーボパター
ンが一定間隔で記憶媒体に記録されているサンプリング
サーボ方式により再生データのサンプリングクロックの
位相を制御するとともに、そのサンプリングクロックで
サンプリングした再生信号のレベルに基づいてサンプリ
ングクロックの遅延時間を制御する位相制御装置におい
て、記録データに先立って少なくとも1クロック前後に
記録ピットがあらわれない所定ビットパターンからなる
プリアンブル信号を記録するプリアンブル記録手段と、
上記サンプリングクロックの遅延時間の設定値を出力す
る遅延データ発生手段と、上記プリアンブル信号の記録
ピットの前後の上記サンプリングクロックのタイミング
で得られた再生データの信号レベルの差分を検出する差
分データ検出手段と、プリアンブル信号検出時、上記遅
延データ発生手段から出力させる遅延時間設定値を所定
の複数ステップで周期的に順次切り換えて上記サンプリ
ングクロックの遅延時間を周期的に切り換え、遅延時間
設定値が同一値のときに上記差分データ検出手段により
検出された複数の差分データの平均値を算出し、各遅延
時間と各遅延時間に対応する上記差分データの平均値の
関係を直線近似演算し、その演算結果に基づいて上記サ
ンプリングクロックの最適遅延量を算出し、プリアンブ
ル信号検出後は、上記サンプリングクロックの遅延量を
その算出した最適遅延量に設定する第1の動作モード
と、プリアンブル信号検出時、上記遅延データ発生手段
から出力させる遅延時間設定値を所定の複数ステップに
かつ所定サンプリングクロック数単位に周期的に順次切
り換えて上記サンプリングクロックの遅延時間を周期的
に切り換えるとともに、遅延時間設定値が同一値のとき
に上記差分データ検出手段が検出した複数の差分データ
の平均値を算出し、各遅延時間と各遅延時間に対応する
上記差分データの平均値の関係を直線近似演算し、その
演算結果に基づいて上記サンプリングクロックの最適遅
延量を算出し、プリアンブル信号検出後は、上記サンプ
リングクロックの遅延量をその算出した最適遅延量に設
定する第2の動作モードを備えたタイミング制御手段
と、上記タイミング制御手段の動作モードを上記第1の
動作モードまたは第2の動作モードのいずれか一方に選
択的に設定するモード設定手段を備えたものである。
【0010】また、前記差分データ検出手段から出力さ
れた差分データの大きさが所定の範囲内にあることを判
別する差分データ判別手段と、上記差分データ判別手段
から判別出力があるときの上記差分データ検出手段によ
り検出された差分データを入力し、その入力した差分デ
ータに基づいて遅延時間設定値が同一値の差分データの
平均値を算出し、その差分データの平均値に基づいて上
記サンプリングクロックの最適遅延量を算出し、プリア
ンブル信号検出後は、上記サンプリングクロックの遅延
量をその算出した最適遅延量に設定する制御手段を備え
たものである。
【0011】また、前記再生データに含まれているデー
タエラーを検出するエラー検出手段を備え、前記モード
設定手段は、前記タイミング制御手段を前記第1の動作
モードに設定した状態でデータ再生動作を実行したとき
に上記エラー検出手段が検出したデータエラーの数が所
定範囲を超えていたときには、上記タイミング制御手段
を前記第2の動作モードに設定するようにしたものであ
る。
【0012】また、前記位相制御装置を備えた光磁気デ
ィスク駆動装置において、前記再生データに含まれてい
るデータエラーを検出するエラー検出手段を備え、記録
媒体の初期化時に、記録媒体のそれぞれのセクタに所定
のデータパターンを記録し、おのおののセクタについ
て、前記タイミング制御手段に前記第1の動作モードを
設定したときに上記エラー検出手段が検出したデータエ
ラーの数、および、上記タイミング制御手段に前記第2
の動作モードを設定したときに央軌エラー検出手段が検
出したデータエラーの数を比較し、それぞれのセクタに
ついて、よりデータエラーの数が少ない動作モードを判
別し、その判別結果をあらわす管理情報を記録媒体に記
録し、記録媒体の初期化以降は、記録媒体に記録した上
記管理情報を読み出し、その管理情報の内容に基づい
て、おのおののセクタについて、上記タイミング制御手
段に設定する動作モードを選択するようにしたものであ
る。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】したがって、各遅延時間と各遅延時間に対応す
る差分データの平均値との関係を直線近似演算し、その
演算結果に基づいてサンプリングクロックの最適遅延量
を算出しているので、測定した差分データが0とならな
い場合、すなわち、設定された遅延時間では正確なサン
プリングクロックが得られない場合であっても、演算に
より0となるサンプリングクロック遅延量を求めること
ができ、データ再生の信頼性を高めることができる。ま
た、直線近似を行うので、記録媒体の欠陥により一部で
正確なデータを採れない場合にも、その欠陥の影響を小
さくすることができ、結果的に、より正確な制御量を得
ることができる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の実施例を適用する光磁気
ディスクを示している。
【0019】この光磁気ディスク1には、同心円状に所
定ピッチで記録トラックTKが形成されており、角速度
一定で回転駆動され、その記録トラックTKには、図2
に示すように、サンプリングサーボのための2バイト長
のサーボエリアSBAと、16バイト長のデータエリア
DTAが交互に配置されている。
【0020】このサーボエリアSBAには、図3(a)
に示すように、記録トラックTKの中心LCに接してそ
れぞれ反対側に並ぶように千鳥状に配置されたピットP
A,PB、および、記録トラックTKの中心LCに中心
が一致するように配置されたピットPCが記録されてい
る。
【0021】そして、再生信号RF(同図(b)参照)
のうち、ピットPA,PBのタイミングの再生レベルに
基づいて、光ピックアップ(図示略)のレーザビーム
(図示略)のトラッキング誤差が検出され、そのトラッ
キング誤差に基づき、レーザビームを記録トラックTK
の中心LCに一致させるトラッキングサーボ制御が行な
われる。
【0022】また、ピットPCのタイミングの再生レベ
ルに基づいて、再生信号RFをサンプリングするための
サンプリングクロック(後述)の位相制御が行なわれ
る。
【0023】また、ピットPA,PBとピットPCの中
間のタイミングで、光ピックアップのレーザビームのフ
ォーカシング誤差が検出され、そのフォーカシング誤差
に基づき、レーザビームの焦点を記録トラックTKに一
致させるためのフォーカシングサーボ制御が行なわれ
る。
【0024】一方、データエリアDTAは、所定数(例
えば、32)の所定長のセクタに分割されており、それ
ぞれのセクタは、図4(a)に示すように、おのおのの
セクタを識別するためのアドレスエリアSSA(例え
ば、16バイト)、および、所定データ長(例えば、6
72バイト)のユーザデータエリアUDTからなる。
【0025】また、アドレスエリアSSAには、同図
(b)に示すように、セクタの先頭をあらわす所定ビッ
トパターンからなるセクタマークSM(1バイト長)、
セクタを識別するためのアドレスがセットされるセクタ
アドレスSA(1バイト長)、記録トラックTKを識別
するためのトラックアドレスの上位桁をあらわすトラッ
クアドレス上位桁情報TAH(1バイト長)、トラック
アドレスの下位桁をあらわすトラックアドレス下位桁情
報TAL(1バイト長)、トラックアドレス下位桁情報
TALのビットパターンを反転したデータ(1の補数)
がセットされるトラックアドレス下位桁反転情報CTA
L(1バイト長)、トラックアドレス上位桁情報TAH
のビットパターンを反転したデータがセットされるトラ
ックアドレス上位桁反転情報CTAH(1バイト長)、
セクタアドレスSAのビットパターンを反転したデータ
がセットされるセクタアドレス反転情報CSA(1バイ
ト長)、1バイト長のギャップGAP、および、所定ビ
ットパターンからなる8バイト長のプリアンブル信号か
らなる。
【0026】ここで、トラックアドレス下位桁反転情報
CTAL、トラックアドレス上位桁反転情報CTAH、
および、セクタアドレス反転情報CSAは、それぞれト
ラックアドレス下位桁情報TAL、トラックアドレス上
位桁情報TAH、および、セクタアドレスSAの内容の
検査を行なうためのものである。
【0027】プリアンブル信号のビットパターンは、そ
の記録ピットの前後に少なくとも1クロック以上の空間
に記録ピットがあらわれないようなデータパターンであ
り、例えば、図5(a)に示すように、「010010
0100100100…」からなる。また、この場合、
同図(b)に示すように、データ1にピットが形成され
る記録変調規則を用いている。また、このプリアンブル
信号の記録ピットを再生して得られる再生信号RFは、
同図(c)に示すように変化する。なお、この場合、1
5クロックが1バイト長に相当する。
【0028】さて、アドレスエリアSSAに記録される
データのうち、セクタマークSM、セクタアドレスS
A、トラックアドレス上位桁情報TAH、トラックアド
レス下位桁情報TAL、トラックアドレス下位桁反転情
報CTAL、トラックアドレス上位桁反転情報CTA
H、および、セクタアドレス反転情報CSAは、あらか
じめ光磁気ディスク1に記録されており、プリアンブル
信号は、データ記録時に、記録データを書込む直前に、
データ記録のために用いられる光ピックアップ装置を用
いて記録される。
【0029】このようにして、プリアンブル信号はデー
タ記録と同じ系で連続的に記録されるので、プリアンブ
ル信号のサンプリングクロックと記録データのサンプリ
ングクロックは、同一位相になる。また、そのサンプリ
ングクロックの位相は、サーボエリアSBAのピットP
Cの再生信号RFを二値化した二値化信号(クロックマ
ーク)の立上がり端を基準として位相制御される。
【0030】一方、データ再生時には、基本的には、サ
ーボエリアSBAのピットPCの再生信号RFを二値化
した二値化信号(クロックマーク)の立上がり端を基準
として位相制御されたサンプリングクロックを用いて、
再生信号RFをサンプリングし、再生データを形成す
る。
【0031】また、データ記録時におけるデータ記録系
の状態、あるいは、生成したクロックマークに含まれる
ピークシフトなどが原因して、データ再生時のサンプリ
ングクロックとデータ記録時のサンプリングクロックで
は、位相誤差が生じているので、さらに、プリアンブル
信号を検出してサンプリングクロックを位相微調整し、
そのサンプリングクロックを次のユーザデータエリアU
DTのデータ再生時に用いるようにしている。
【0032】本発明で行なうサンプリングクロックの位
相微調整について、図6および図7に基づいて説明す
る。
【0033】例えば、記録トラックTKに記録された記
録ピット(図6(a)参照)の再生信号RF(図6
(b)参照)のタイミングに対して、図6(d)に示す
ように、サンプリングクロックが遅れている状態では、
記録ピットの直前のタイミングで発生したサンプリング
クロックで再生信号RFをサンプリングして得たサンプ
ル値FL1,FL2,…は、記録ピットの直後のタイミ
ングで発生したサンプリングクロックで再生信号RFを
サンプリングして得たサンプル値FR1,FR2,…よ
りもその値が大きい。
【0034】また、記録トラックTKに記録された記録
ピットの再生信号RF(図6(e)参照)のタイミング
に対して、図6(f)に示すように、サンプリングクロ
ックが進んでいる状態では、記録ピットの直前のタイミ
ングで発生したサンプリングクロックで再生信号RFを
サンプリングして得たサンプル値FL1,FL2,…
は、記録ピットの直後のタイミングで発生したサンプリ
ングクロックで再生信号RFをサンプリングして得たサ
ンプル値FR1,FR2,…よりもその値が小さい。
【0035】また、記録トラックTKに記録された記録
ピットの再生信号RF(図7(c)参照)のタイミング
に対して、図7(d)に示すように、サンプリングクロ
ックが一致している状態では、記録ピットの直前のタイ
ミングで発生したサンプリングクロックで再生信号RF
をサンプリングして得たサンプル値FL1,FL2,…
と、記録ピットの直後のタイミングで発生したサンプリ
ングクロックで再生信号RFをサンプリングして得たサ
ンプル値FR1,FR2,…の値が等しい。
【0036】したがって、記録ピットの再生信号RFの
タイミングの前後で発生したサンプリングクロックでサ
ンプリングして得たサンプル値FL1,FL2,…,F
R1,FR2,…のレベルの差分を算出することで、デ
ータ記録時のサンプリングクロックとデータ再生時のサ
ンプリングクロックの位相誤差を判定することができ
る。
【0037】そこで、本実施例では、まず、図8(a)
〜(e)および図9に示すように、プリアンブル信号を
検出している期間で、サンプリングクロックを遅延する
時間を、プリアンブル信号の奇数バイト目では3クロッ
ク周期毎にD1,D2,D3,D4,D5に順次変化
し、プリアンブル信号の偶数バイト目では3クロック周
期毎にD5,D4,D3,D2,D1に順次変化する。
ここで、D1<D2<D3<D4<D5である。
【0038】そして、おのおののサンプリングクロック
について、上述したサンプル値FL1,FL2,…,F
R1,FR2,…のレベルの差分を算出し、同一の遅延
時間でのレベルの差分の平均値を算出する。
【0039】ここで、例えば、図10に示したように、
横軸に遅延時間をとり、縦軸に差分データ平均値δをと
ったグラフを考え、このグラフに実際に検出した遅延時
間と差分データ平均値δの関係をプロットし、それらの
プロット点を通る近似直線LLを形成する。
【0040】そして、この近似直線LLが横軸と交差す
る点を考えると、この点の横軸の値が、差分データ平均
値δが0になる遅延時間、すなわち、データ再生時のサ
ンプリングクロックとデータ記録時のサンプリングクロ
ックの位相差を0にする遅延時間に等しい。
【0041】このように、プリアンブル信号を検出して
いる期間でサンプリングクロックの遅延時間を順次変更
して、それぞれ、記録ピットの再生信号RFのタイミン
グの前後で発生したサンプリングクロックでサンプリン
グして得たサンプル値FL1,FL2,…,FR1,F
R2,…のレベルの差分を形成するとともに、同一の遅
延時間で得られた差分の平均値を算出し、それらの遅延
時間と差分データ平均値に基づき直線近似演算を実行
し、さらに、その演算結果に基づき差分データ平均値が
0に一致するときの遅延時間を算出することで、サンプ
リングクロックの位相微調整値を得ることができる。
【0042】図11は、本発明の一実施例にかかる位相
制御装置を示している。
【0043】図において、光ピックアップ装置(図示
略)より得られる再生信号RFは、二値化回路10およ
びアナログ/デジタル変換器11に加えられている。
【0044】二値化回路10は、再生信号RFを二値化
して再生パルス信号DPに変換するものであり、その再
生パルス信号DPは、同期信号抽出部12に加えられて
いる。
【0045】同期検出抽出部12は、再生パルス信号D
Pに基づいてセクタマークSMやクロックマークなどの
同期信号を検出するためのものであり、その検出モード
はタイミング発生部13により設定され、検出結果はタ
イミング発生部13に通知されるとともに、クロックマ
ークを検出したとき、そのクロックマークの信号CM
は、PLL(Phase Locked Loop)回
路14に加えられる。
【0046】PLL回路14は、所定周波数のサンプリ
ングクロックSPを発生するとともに、そのサンプリン
グクロックSPの位相を、入力した信号CMに同期する
ものであり、そのサンプリングクロックSPは、書込制
御部15に加えられるとともに、可変遅延線16を介し
て所定量遅延された状態で、サンプリングクロックSP
aとしてアナログ/デジタル変換器11に加えられてい
る。
【0047】アナログ/デジタル変換器11は、サンプ
リングクロックSPaが加えられるタイミングで入力さ
れる再生信号RFをサンプリングし、その値を所定のデ
ジタル再生データDFに変換するものであり、そのデジ
タル再生データDFは、復調器17に加えられるととも
に、差分検出部18に加えられている。
【0048】差分検出部18は、タイミング発生部13
より指定されたタイミングで、記録ピットの再生信号R
Fのタイミングの前後で発生したサンプリングクロック
SPaでサンプリングして得たデジタル再生データDF
の差分を順次算出するものであり、それによって得られ
た差分データDdは、平均値計算部19に加えられる。
【0049】平均値計算部19は、タイミング発生部1
3より指定された遅延時間に対応して、差分検出部18
が算出した差分データDdを分類して記憶するととも
に、おのおのの遅延時間毎に、記憶した複数個の差分デ
ータDdの平均値を算出するものであり、その計算結果
は、差分平均値データAVとして直線近似計算部20に
加えられている。
【0050】直線近似計算部20は、差分平均値データ
AVに基づいて、上述した近似直線LLを算出するもの
であり、その演算結果は、ゼロ位相遅延量計算部21に
加えられている。
【0051】ゼロ位相遅延量計算部21は、直線近似計
算部20の計算結果に基づいて、差分データDdの値が
0になる遅延量を計算するものであり、その計算結果
は、ゼロ位相遅延量指令値Dzとして切換器22の一方
の入力端に加えられている。
【0052】遅延量発生部23は、可変遅延線16の遅
延量を指定する遅延量指令値Dxを発生するとともに、
タイミング発生部13の指令により、遅延量指令値Dx
の値を適宜に変更するものであり、その遅延量指令値D
xは、切換器22の他方の入力端に加えられている。
【0053】切換器22は、タイミング発生部13の指
令により、ゼロ位相遅延量指令値Dzまたは遅延量指令
値Dxのいずれか一方を選択するものであり、その選択
されたゼロ位相遅延量指令値Dzまたは遅延量指令値D
xは、可変遅延線16の遅延量指令値入力端に加えられ
ている。
【0054】また、書込制御部15は、サンプリングク
ロックSPに同期して、記録データWDの内容に基づ
き、光ピックアップ装置の光源である半導体レーザ素子
24を駆動するものであり、復調器17は、デジタル再
生データDFに基づいて、読出データRDを形成するも
のである。
【0055】以上の構成で、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、同期信号抽出
部12をセクタマークSMの検出状態に設定する。
【0056】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0057】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
再度、同期信号抽出部12にクロックマークを検出させ
る。
【0058】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0059】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0060】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、図12に示すように、プリアンブル信号
の検出開始タイミングからプリアンブル信号の読み取り
期間T1(8バイト長に相当する時間)の間、切換器2
2により遅延量指令値Dxを選択させるとともに、遅延
量発生部23から発生させる遅延量指令値Dxを、プリ
アンブル信号の奇数バイト目では3クロック周期毎に時
間D1,D2,D3,D4,D5に対応した値に順次変
化し、プリアンブル信号の偶数バイト目では3クロック
周期毎に時間D5,D4,D3,D2,D1に対応した
値に順次変化する。それとともに、タイミング発生部1
3は、差分検出部18の動作を開始させ、また、平均値
計算部19に、順次変化する遅延時間の設定値を通知す
る。
【0061】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量が順次変化するとともに、それぞれの遅延時間
に対して、記録ピットの再生信号RFのタイミングの前
後で発生したサンプリングクロックSPaでサンプリン
グして得たデジタル再生データDFの差分が差分検出部
18によって演算され、その差分データDdが順次平均
値計算部19に出力される。
【0062】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdが平均値計
算部19に入力され、この平均値計算部19により、お
のおのの遅延時間D1,D2,D3,D4,D5に関す
る差分平均値データAVが算出されて直線近似計算部2
0に出力される。そして、上述したように、直線近似計
算部20が近似直線LLを演算し、その演算結果を用い
て、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅延量を算出
する。これらの平均値計算部19、直線近似計算部20
およびゼロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくと
も、次のサーボエリアSBAの読み取りに要する期間T
2の間に終了する。
【0063】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0064】これにより、ゼロ位相遅延量計算部21で
計算されたゼロ位相遅延量に対応したゼロ位相遅延量指
令値Dzが、可変遅延線16に加えられるので、可変遅
延線16から出力されるサンプリングクロックSPa
は、サンプリングクロックSPをゼロ位相遅延量だけ遅
延したものとなる。
【0065】それにより、ユーザデータエリアUDTを
読み取るときの再生信号RFは、データ記録時のサンプ
リングクロックと同一タイミングのサンプリングクロッ
クSPaでサンプリングされ、デジタル再生データDF
として復調器17に加えられるので、復調器17は、適
切にデータ復調を行なうことができ、再生デジタルデー
タRDが適切に形成される。
【0066】このようにして、本実施例では、クロック
マークで位相同期されたサンプリングクロックSPを、
さらに、可変遅延線16によって位相微調整し、データ
記録時のサンプリングクロックに完全に位相同期したサ
ンプリングクロックSPaを形成し、このサンプリング
クロックSPaによりアナログ/デジタル変換器11の
サンプリング動作を行なっているので、適切に再生デジ
タルデータRDが得られる。
【0067】また、プリアンブル信号の記録ピットの再
生信号RFのタイミングの前後で発生したサンプリング
クロックSPaでサンプリングして得た複数のデジタル
再生データDFの差分に基づいて、位相微調整する制御
量を算出しているので、光磁気ディスク1の欠陥などに
よってプリアンブル信号の記録ピットが欠落しているよ
うな状態でも、適切に制御量を算出することができる。
【0068】また、この場合には、位相微調整する制御
量を算出するときに、サンプリングクロックSPaの遅
延時間を、プリアンブル信号の奇数バイトでは、3クロ
ック期間ずつ時間D1,D2,D3,D4,D5の順に
変化するとともに、プリアンブル信号の偶数バイトで
は、時間D5,D4,D3,D2,D1の順に変化して
いるので、媒体欠陥などが原因となって、プリアンブル
信号の記録ピットが周期的な欠落しているような状態で
も、差分データを得ることができ、信頼性の高い制御量
を得ることができる。
【0069】さて、例えば、図13(a)〜(e)に示
したように、プリアンブル信号の記録領域に媒体欠陥M
Mを生じていて、プリアンブル信号の5番目の記録ピッ
トの再生信号RFのサンプル値FL5に誤差が生じてい
る場合、この5番目の記録ピットのサンプル値FL5と
サンプル値FR5の差分データが他の差分データに比べ
て格段に大きな値になり、その結果、図14に示すよう
に、遅延時間D5に対応した差分データ平均値δ5’の
値が、他の遅延時間D1,D2,D3,D4に対応した
差分データ平均値よりも突出する。
【0070】このために、この場合、上述した図10の
実施例の方法により形成される近似直線は、図14に示
した直線LL1’のようになり、この近似直線LL1’
を用いて算出されるゼロ位相遅延量には、媒体欠陥MM
がない場合に得られる差分データ平均値δ5を用いて形
成される近似直線LL1に基づいて算出されるゼロ位相
遅延量に比べて誤差EDを含む。
【0071】このように、プリアンブル信号の記録領域
に媒体欠陥MMを生じていて、プリアンブル信号の記録
ピットの再生信号RFのサンプル値に誤差が生じている
場合、上述した実施例の方法では、得られたゼロ位相遅
延量に誤差を生じることがある。
【0072】かかる事態を回避するには、例えば、サン
プル値の差分データの適正範囲を規定し(±δt)、近
似直線を算出するときには、この適正範囲を超えるよう
な差分データを用いないようにすればよい。
【0073】図15は、本発明の他の実施例にかかる位
相制御装置を示している。なお、同図において、図11
と同一部分、および、相当する部分には、同一符号を付
している。
【0074】同図において、差分検出部18は、タイミ
ング発生部13より指定されたタイミングで、記録ピッ
トの再生信号RFのタイミングの前後で発生したサンプ
リングクロックSPaでサンプリングして得たデジタル
再生データDFの差分を順次算出するものであり、それ
によって得られた差分データDdは、平均値計算部19
および差分判別部25に加えられる。
【0075】差分判別部25は、差分データDdが所定
の適正範囲に入っているかどうかを判別するものであ
り、差分データDdが所定の適正範囲に入っていると判
別したときには、判別信号SSを平均値計算部19に出
力する。
【0076】平均値計算部19は、差分判別部25から
判別信号SSが出力されているときに入力した差分デー
タDdに基づいて、上述した平均値計算動作を実行して
差分平均値データAVを算出するものであり、その演算
結果は、直線近似計算部20に加えられている。
【0077】以上の構成で、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、上述した実施
例と同様に、まず、同期信号抽出部12にセクタマーク
SMを検出させ、クロックマーク(ピットPC)の検出
動作を行なわせ、サンプリングクロックSPのクロック
マーク信号CMに対する位相同期の引き込み動作を行な
わせる。
【0078】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1の間、切換器
22により遅延量指令値Dxを選択させるとともに、遅
延量発生部23から発生させる遅延量指令値Dxを、プ
リアンブル信号の奇数バイト目では3クロック周期毎に
時間D1,D2,D3,D4,D5に対応した値に順次
変化し、プリアンブル信号の偶数バイト目では3クロッ
ク周期毎に時間D5,D4,D3,D2,D1に対応し
た値に順次変化する。それとともに、タイミング発生部
13は、差分検出部18の動作を開始させ、また、平均
値計算部19に、順次変化する遅延時間の設定値を通知
する。
【0079】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量が順次変化するとともに、それぞれの遅延時間
に対して、記録ピットの再生信号RFのタイミングの前
後で発生したサンプリングクロックSPaでサンプリン
グして得たデジタル再生データDFの差分が差分検出部
18によって演算され、その差分データDdが順次平均
値計算部19に出力される。また、差分判別部25は、
その差分データDdのうち、適正範囲内の値であると判
定したものについては、判定信号SSを平均値計算部1
9に出力する。
【0080】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdのうち、差
分判別部25が適正範囲内の値であると判定したものの
みが平均値計算部19に入力され、この平均値計算部1
9により、おのおのの遅延時間D1,D2,D3,D
4,D5に関する差分平均値データAVが算出されて直
線近似計算部20に出力される。そして、上述したよう
に、直線近似計算部20が近似直線LLを演算し、その
演算結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位
相遅延量を算出する。これらの平均値計算部19、直線
近似計算部20およびゼロ位相遅延量計算部21の計算
は、少なくとも、次のサーボエリアSBAの読み取りに
要する期間T2の間に終了する。
【0081】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0082】これにより、ゼロ位相遅延量計算部21で
計算されたゼロ位相遅延量に対応したゼロ位相遅延量指
令値Dzが、可変遅延線16に加えられるので、可変遅
延線16から出力されるサンプリングクロックSPa
は、サンプリングクロックSPをゼロ位相遅延量だけ遅
延したものとなる。
【0083】それにより、ユーザデータエリアUDTを
読み取るときの再生信号RFは、データ記録時のサンプ
リングクロックと同一タイミングのサンプリングクロッ
クSPaでサンプリングされ、デジタル再生データDF
として復調器17に加えられるので、復調器17は、適
切にデータ復調を行なうことができ、再生デジタルデー
タRDが適切に形成される。
【0084】このようにして、本実施例では、クロック
マークで位相同期されたサンプリングクロックSPを、
さらに、可変遅延線16によって位相微調整し、データ
記録時のサンプリングクロックに完全に位相同期したサ
ンプリングクロックSPaを形成し、このサンプリング
クロックSPaによりアナログ/デジタル変換器11の
サンプリング動作を行なっているので、適切な再生デジ
タルデータRDを得ることができる。
【0085】また、差分判別部25により、平均値計算
部19が、差分平均値データAVを算出するときに使用
する差分データDdを、所定の適正範囲内の値のものに
限定しているので、プリアンブル信号の記録領域に欠陥
が生じていて、再生データDFのサンプル値に誤差(ノ
イズ)が含まれている場合でも、そのノイズの影響を受
けずに、ゼロ位相遅延量を精度よく算出することができ
る。
【0086】さて、上述した実施例では、プリアンブル
信号を検出している期間でサンプリングクロックの遅延
時間を、1サンプリングクロック毎に順次変更している
が、所定サンプリングクロック数毎(例えば、1バイト
(=15クロック)毎)に、サンプリングクロックの遅
延時間を変更し、同一の遅延時間のサンプリングクロッ
クを発生しているときに得られた差分データの平均値を
用いるようにすることもできる。
【0087】すなわち、図16、図17および図18に
示すように、プリアンブル信号を検出している期間のう
ち、1バイト目の期間は、サンプリングクロックの遅延
時間をD1に設定し、2バイト目の期間は、サンプリン
グクロックの遅延時間をD2に設定し、3バイト目の期
間は、サンプリングクロックの遅延時間をD3に設定
し、4バイト目の期間は、サンプリングクロックの遅延
時間をD4に設定し、5バイト目の期間は、サンプリン
グクロックの遅延時間をD4に設定し、6バイト目の期
間は、サンプリングクロックの遅延時間をD3に設定
し、7バイト目の期間は、サンプリングクロックの遅延
時間をD2に設定し、8バイト目の期間は、サンプリン
グクロックの遅延時間をD1に設定する。
【0088】そして、記録ピットの再生信号RFのタイ
ミングの前後で発生したサンプリングクロックでサンプ
リングして得たサンプル値FL11,FL12,…,F
L21,FL22,…,FL31,FL32,…,FL
41,FL42,…、および、サンプル値FR11,F
R12,…,FR21,FR22,…,FR31,FR
32,…,FR41,FR42,…,のレベルの差分を
形成するとともに、同一の遅延時間で得られた差分の平
均値を算出し、それらの遅延時間と差分データ平均値に
基づき直線近似演算を実行し、さらに、その演算結果に
基づき差分データ平均値が0に一致するときの遅延時間
を算出することで、サンプリングクロックの位相微調整
値を得ることができる。
【0089】図19は、本発明のさらに他の実施例にか
かる位相制御装置を示している。同図において、図11
と同一部分および相当する部分には、同一符号を付して
いる。
【0090】同図において、平均値計算部26は、プリ
アンブル信号の1バイトに相当する期間に差分検出部1
8が算出した複数個の差分データDdの平均値を算出す
るとともに、タイミング発生部13より指定された遅延
時間に対応してその平均値をバイト期間平均値として記
憶し、プリアンブル信号の検出を終了すると、おのおの
の遅延時間について、その記憶しているバイト期間平均
値の平均値を算出するものであり、その計算結果は、差
分平均値データAVとして直線近似計算部20に加えら
れている。
【0091】以上の構成で、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、同期信号抽出
部12をセクタマークSMの検出状態に設定する。
【0092】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0093】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
同様にして、同期信号抽出部12にクロックマークを検
出させる。
【0094】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0095】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0096】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1(図12参
照)の間、切換器22により遅延量指令値Dxを選択さ
せるとともに、プリアンブル信号の1バイトに相当する
期間が経過するタイミングで、遅延量発生部23から発
生させる遅延量指令値Dxを、遅延時間D1,D2,D
3,D4,D4,D3,D2,D1に対応する値に順次
変化させる。
【0097】それとともに、タイミング発生部13は、
差分検出部18の動作を開始させ、さらに、遅延量指令
値Dxを変化させるタイミングで、そのときの遅延時間
を通知した状態で平均値計算部26の計算周期を開始さ
せる。
【0098】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量がプリアンブル信号の1バイトに相当する期間
毎に順次周期的に変化し、記録ピットの再生信号RFの
タイミングの前後で発生したサンプリングクロックSP
aでサンプリングして得たデジタル再生データDFの差
分が差分検出部18によって演算され、それぞれの1バ
イト期間に関して、おのおのの遅延時間における差分デ
ータDdのバイト期間平均値が平均値計算部26により
計算される。
【0099】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1では、平均値計算部26はバイト期間平均
値を算出し、プリアンブル信号の読み取りを終了して、
おのおのの遅延時間に関するバイト期間平均値が2組得
られると、平均値計算部26は、おのおのの遅延時間の
バイト期間平均値の平均値を算出し、それによって得た
差分平均値データAVは、上述したように、直線近似計
算部20での近似直線LLの演算に使用され、その演算
結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅
延量を算出する。これらの直線近似計算部20およびゼ
ロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくとも、次のサ
ーボエリアSBAの読み取りに要する期間T2の間に終
了する。
【0100】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0101】これにより、上述した実施例と同様に、ゼ
ロ位相遅延量計算部21で計算されたゼロ位相遅延量に
対応したゼロ位相遅延量指令値Dzが、可変遅延線16
に加えられるので、可変遅延線16から出力されるサン
プリングクロックSPaは、サンプリングクロックSP
をゼロ位相遅延量だけ遅延したものとなり、その結果、
復調器17は、適切にデータ復調を行なうことができ、
再生デジタルデータRDが適切に形成される。
【0102】このようにして、本実施例では、サンプリ
ングクロックの遅延量をプリアンブル信号の1バイトに
相当する期間毎に順次周期的に変化して差分データを形
成しているので、同一遅延時間についての差分データの
サンプル数を多く得ることができ、その結果、平均値計
算部26から出力される差分平均値データAVに含まれ
る媒体欠陥などの影響をより低減することができる。
【0103】図20は、本発明のまたさらに他の実施例
にかかる位相制御装置を示している。なお同図におい
て、図15と同一部分および相当する部分には、同一符
号を付している。
【0104】同図において、平均値計算部27は、差分
判別部25から判別信号SSが出力されていることを条
件として、差分検出部18から出力される差分データD
dを入力し、プリアンブル信号の1バイトに相当する期
間に入力した複数個の差分データDdの平均値を算出す
るとともに、タイミング発生部13より指定された遅延
時間に対応してその平均値をバイト期間平均値として記
憶し、プリアンブル信号の検出を終了すると、おのおの
の遅延時間について、その記憶しているバイト期間平均
値の平均値を算出するものであり、その計算結果は、差
分平均値データAVとして直線近似計算部20に加えら
れている。
【0105】以上の構成で、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、同期信号抽出
部12をセクタマークSMの検出状態に設定する。
【0106】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0107】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
同様にして、同期信号抽出部12にクロックマークを検
出させる。
【0108】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0109】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0110】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1(図12参
照)の間、切換器22により遅延量指令値Dxを選択さ
せるとともに、プリアンブル信号の1バイトに相当する
期間が経過するタイミングで、遅延量発生部23から発
生させる遅延量指令値Dxを、遅延時間D1,D2,D
3,D4,D4,D3,D2,D1に対応する値に順次
変化させる。
【0111】それとともに、タイミング発生部13は、
差分検出部18の動作を開始させ、さらに、遅延量指令
値Dxを変化させるタイミングで、そのときの遅延時間
を通知した状態で平均値計算部27の計算周期を開始さ
せる。
【0112】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量がプリアンブル信号の1バイトに相当する期間
毎に順次周期的に変化 し、記録ピットの再生信号RF
のタイミングの前後で発生したサンプリングクロックS
Paでサンプリングして得たデジタル再生データDFの
差分が差分検出部18によって演算され、差分データD
dとして差分判別部25および平均値計算部27に出力
される。また、差分判別部25は、その差分データDd
のうち、適正範囲内の値であると判定したものについて
は、判定信号SSを平均値計算部27に出力する。
【0113】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdのうち、差
分判別部25が適正範囲内の値であると判定したものの
みが平均値計算部27に入力され、それぞれの1バイト
期間に関して、おのおのの遅延時間における差分データ
Ddのバイト期間平均値が平均値計算部27により計算
される。
【0114】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1では、平均値計算部27はバイト期間平均
値を算出し、プリアンブル信号の読み取りを終了して、
おのおのの遅延時間に関するバイト期間平均値が2組得
られると、平均値計算部27は、おのおのの遅延時間の
バイト期間平均値の平均値を算出し、それによって得た
差分平均値データAVは、上述したように、直線近似計
算部20での近似直線LLの演算に使用され、その演算
結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅
延量を算出する。これらの直線近似計算部20およびゼ
ロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくとも、次のサ
ーボエリアSBAの読み取りに要する期間T2の間に終
了する。
【0115】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0116】これにより、上述した実施例と同様に、ゼ
ロ位相遅延量計算部21で計算されたゼロ位相遅延量に
対応したゼロ位相遅延量指令値Dzが、可変遅延線16
に加えられるので、可変遅延線16から出力されるサン
プリングクロックSPaは、サンプリングクロックSP
をゼロ位相遅延量だけ遅延したものとなり、その結果、
復調器17は、適切にデータ復調を行なうことができ、
再生デジタルデータRDが適切に形成される。
【0117】このようにして、本実施例では、サンプリ
ングクロックの遅延量をプリアンブル信号の1バイトに
相当する期間毎に順次周期的に変化して差分データを形
成しているので、同一遅延時間についての差分データの
サンプル数を多く得ることができ、その結果、平均値計
算部27から出力される差分平均値データAVに含まれ
る媒体欠陥などの影響をより低減することができる。
【0118】さらに、差分判別部25により、平均値計
算部27が、差分平均値データAVを算出するときに使
用する差分データDdを、所定の適正範囲内の値のもの
に限定しているので、プリアンブル信号の記録領域に欠
陥が生じていて、再生データDFのサンプル値に誤差
(ノイズ)が含まれている場合でも、そのノイズの影響
を受けずに、ゼロ位相遅延量を精度よく算出することが
できる。
【0119】ところで、上述した実施例では、プリアン
ブル信号の長さが8バイトに設定されているが、このプ
リアンブル信号をより長くすると、サンプリングクロッ
クの遅延量を設定するための調整時のサンプル数を増大
できるので、媒体欠陥などの影響をさらに低減でき、そ
の結果、ゼロ位相遅延量をさらに精度よく算出すること
ができる。
【0120】また、その場合、図21に示すように、ア
ドレスエリアSSAとユーザデータエリアUDTとの間
に16バイトのデータエリアDTAを配置し、このデー
タエリアDTAに16バイトのプリアンブル信号を記録
するプリアンブルエリアPAAを設定するとよい。この
場合には、アドレスエリアSSAに記録される8ビット
のプリアンブル信号と合わせて、24バイト長のプリア
ンブル信号を用いることができる。
【0121】図22は、本発明のさらに別な実施例にか
かる位相制御装置を示している。なお、同図において、
図11と同一部分および相当する部分には、同一符号を
付している。
【0122】同図において、平均値計算部30は、差分
検出部18から出力される差分データDdについて、2
種類の動作モードの平均値計算処理を実行するものであ
り、その動作モードは、タイミング発生部13より設定
される。また、平均値計算部30が実行する第1の動作
モードは、タイミング発生部13より指定された遅延時
間に対応して、差分検出部18が算出した差分データD
dを分類して記憶するとともに、おのおのの遅延時間毎
に、記憶した複数個の差分データDdの平均値を算出す
る動作モードである。また、第2の動作モードは、プリ
アンブル信号の1バイトに相当する期間に差分検出部1
8が算出した複数個の差分データDdの平均値を算出す
るとともに、タイミング発生部13より指定された遅延
時間に対応してその平均値をバイト期間平均値として記
憶し、プリアンブル信号の検出を終了すると、おのおの
の遅延時間について、その記憶しているバイト期間平均
値の平均値を算出する動作モードである。また、平均値
計算部30の計算結果は、差分平均値データAVとして
直線近似計算部20に加えられている。
【0123】誤り検出訂正回路31は、復調部17が出
力する再生デジタルデータRDに含まれている誤り訂正
符号を参照して、エラーを生じている再生デジタルデー
タRDを検出するとともに、エラーを検出した再生デジ
タルデータRDに対して所定の誤り訂正処理を適用する
ものであり、その処理結果は、訂正後再生デジタルデー
タRDcとして、次段装置に出力されている。また、1
セクタ分の処理を終了すると、そのセクタに含まれてい
たデータエラーの個数(エラービット数)をあらわすエ
ラー信号EDを形成して、出力する。
【0124】なお、誤り検出訂正回路31は、データエ
ラーを検出しなかった部分については、入力した再生デ
ジタルデータRDをそのまま訂正後再生デジタルデータ
RDcに出力し、また、再生デジタルデータRDに含ま
れている誤り訂正符号の能力を超えた数のデータエラー
を検出すると、データエラーを外部に通知する。
【0125】モード判定部32は、誤り訂正回路31か
ら出力されるエラー信号EDに基づいて、この位相制御
装置の動作モードを判定するものであり、その判定結果
をあらわすモード信号MODは、タイミング発生部13
に加えられている。
【0126】以上の構成で、モード判定部32は、初期
状態として第1の動作モードを選択し、第1の動作モー
ドをあらわすモード信号MODをタイミング発生部13
に出力する。
【0127】この状態では、次のような第1の動作モー
ドが実行される。すなわち、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、同期信号抽出
部12をセクタマークSMの検出状態に設定する。
【0128】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0129】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
再度、同期信号抽出部12にクロックマークを検出させ
る。
【0130】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0131】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0132】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、図12に示すように、プリアンブル信号
の検出開始タイミングからプリアンブル信号の読み取り
期間T1の間、切換器22により遅延量指令値Dxを選
択させるとともに、遅延量発生部23から発生させる遅
延量指令値Dxを、プリアンブル信号の奇数バイト目で
は3クロック周期毎に時間D1,D2,D3,D4,D
5に対応した値に順次変化し、プリアンブル信号の偶数
バイト目では3クロック周期毎に時間D5,D4,D
3,D2,D1に対応した値に順次変化する。それとと
もに、タイミング発生部13は、差分検出部18の動作
を開始させ、また、平均値計算部30に、第1の動作モ
ードを指定した状態で、順次変化する遅延時間の設定値
を通知する。
【0133】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量が順次変化するとともに、それぞれの遅延時間
に対して、記録ピットの再生信号RFのタイミングの前
後で発生したサンプリングクロックSPaでサンプリン
グして得たデジタル再生データDFの差分が差分検出部
18によって演算され、その差分データDdが順次平均
値計算部30に出力される。
【0134】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdが平均値計
算部30に入力され、この平均値計算部30により、お
のおのの遅延時間D1,D2,D3,D4,D5に関す
る差分平均値データAVが算出されて直線近似計算部2
0に出力される。そして、上述したように、直線近似計
算部20が近似直線LLを演算し、その演算結果を用い
て、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅延量を算出
する。これらの平均値計算部19、直線近似計算部20
およびゼロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくと
も、次のサーボエリアSBAの読み取りに要する期間T
2の間に終了する。
【0135】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0136】これにより、ゼロ位相遅延量計算部21で
計算されたゼロ位相遅延量に対応したゼロ位相遅延量指
令値Dzが、可変遅延線16に加えられるので、可変遅
延線16から出力されるサンプリングクロックSPa
は、サンプリングクロックSPをゼロ位相遅延量だけ遅
延したものとなる。
【0137】それにより、ユーザデータエリアUDTを
読み取るときの再生信号RFは、データ記録時のサンプ
リングクロックと同一タイミングのサンプリングクロッ
クSPaでサンプリングされ、デジタル再生データDF
として復調器17に加えられるので、復調器17は、適
切にデータ復調を行なうことができ、再生デジタルデー
タRDが適切に形成される。
【0138】また、誤り検出訂正回路31は、再生デジ
タルデータRDを入力すると、所定の誤り訂正処理を実
行して、その処理結果の訂正後再生デジタルデータRD
cを順次出力する。また、そのときの1セクタ分の処理
を終了すると、誤り検出訂正回路31は、そのときに検
出したデータエラーをあらわすエラー信号EDをモード
判定部32に出力する。
【0139】これにより、モード判定部32は、エラー
信号EDに基づいて、そのときのデータエラーが所定値
以下になっているかどうかを調べ、データエラーが所定
値以下であると判定した場合には、そのときのモード信
号MODの内容を保持する。一方、データエラーが所定
値を超えていると判定した場合には、モード判定部32
は、モード信号MODの値を他方の動作モード(この場
合は、第2の動作モード)に対応した値に変更する。
【0140】これにより、タイミング発生部13は、次
のセクタについては、以下の第2の動作モードを実行す
る。ただし、モード信号MODの値が変更されたこと
を、次のセクタの途中で検出したときには、タイミング
発生部13は、次のセクタについては、上述した第1の
動作モードを実行し、その次のセクタから第2の動作モ
ードを開始する。
【0141】この第2の動作モードでは、セクタデータ
の読み出しを開始するとき、タイミング発生部13は、
同期信号抽出部12をセクタマークSMの検出状態に設
定する。
【0142】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0143】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
同様にして、同期信号抽出部12にクロックマークを検
出させる。
【0144】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0145】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0146】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1(図12参
照)の間、切換器22により遅延量指令値Dxを選択さ
せるとともに、プリアンブル信号の1バイトに相当する
期間が経過するタイミングで、遅延量発生部23から発
生させる遅延量指令値Dxを、遅延時間D1,D2,D
3,D4,D4,D3,D2,D1に対応する値に順次
変化させる。
【0147】それとともに、タイミング発生部13は、
差分検出部18の動作を開始させ、さらに、遅延量指令
値Dxを変化させるタイミングで、動作モードとして第
2の動作モードを指定した状態で、そのときの遅延時間
を通知した状態で平均値計算部30の計算周期を開始さ
せる。
【0148】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量がプリアンブル信号の1バイトに相当する期間
毎に順次周期的に変化し、記録ピットの再生信号RFの
タイミングの前後で発生したサンプリングクロックSP
aでサンプリングして得たデジタル再生データDFの差
分が差分検出部18によって演算され、それぞれの1バ
イト期間に関して、おのおのの遅延時間における差分デ
ータDdのバイト期間平均値が平均値計算部30により
計算される。
【0149】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1では、平均値計算部30はバイト期間平均
値を算出し、プリアンブル信号の読み取りを終了して、
おのおのの遅延時間に関するバイト期間平均値が2組得
られると、平均値計算部30は、おのおのの遅延時間の
バイト期間平均値の平均値を算出し、それによって得た
差分平均値データAVは、上述したように、直線近似計
算部20での近似直線LLの演算に使用され、その演算
結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅
延量を算出する。これらの直線近似計算部20およびゼ
ロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくとも、次のサ
ーボエリアSBAの読み取りに要する期間T2の間に終
了する。
【0150】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0151】これにより、上述と同様に、ゼロ位相遅延
量計算部21で計算されたゼロ位相遅延量に対応したゼ
ロ位相遅延量指令値Dzが、可変遅延線16に加えられ
るので、可変遅延線16から出力されるサンプリングク
ロックSPaは、サンプリングクロックSPをゼロ位相
遅延量だけ遅延したものとなり、その結果、復調器17
は、適切にデータ復調を行なうことができ、再生デジタ
ルデータRDが適切に形成される。
【0152】また、誤り検出訂正回路31は、再生デジ
タルデータRDを入力すると、所定の誤り訂正処理を実
行して、その処理結果の訂正後再生デジタルデータRD
cを順次出力する。また、そのときの1セクタ分の処理
を終了すると、誤り検出訂正回路31は、そのときに検
出したデータエラーをあらわすエラー信号EDをモード
判定部32に出力する。
【0153】これにより、モード判定部32は、エラー
信号EDに基づいて、そのときのデータエラーが所定値
以下になっているかどうかを調べ、データエラーが所定
値以下であると判定した場合には、そのときのモード信
号MODの内容を保持する。一方、データエラーが所定
値を超えていると判定した場合には、モード判定部32
は、モード信号MODの値を他方の動作モード(この場
合は、第1の動作モード)に対応した値に変更する。
【0154】これにより、タイミング発生部13は、次
のセクタについては、上述した第1の動作モードを実行
する。ただし、モード信号MODの値が変更されたこと
を、次のセクタの途中で検出したときには、タイミング
発生部13は、次のセクタについては、上述した第2の
動作モードを実行し、その次のセクタから第1の動作モ
ードを開始する。
【0155】このようにして、本実施例では、動作開始
時には、第1の動作モードで位相調整動作を実行し、サ
ンプリングクロックSPaの位相調整後に得られる再生
デジタルデータRDに含まれるデータエラーが多い場合
には、次のセクタの再生時には、第2の動作モードを選
択するようにしているので、そのときに使用する光磁気
ディスク1の状態に応じて、サンプリングクロックSP
aの位相調整動作を行なうことができ、ゼロ位相遅延量
をより適切に設定することができる。
【0156】図23は、本発明のさらに別な実施例にか
かる位相制御装置を示している。なお、同図において、
図22と同一部分および相当する部分には、同一符号を
付している。
【0157】同図において、平均値計算部33は、差分
検出部18から出力される差分データDdについて、2
種類の動作モードの平均値計算処理を実行するものであ
り、その動作モードは、タイミング発生部13より設定
される。また、平均値計算部33が実行する第1の動作
モードは、タイミング発生部13より指定された遅延時
間に対応して、差分判別部25から判別信号SSが出力
されているときに入力した差分データDdを分類して記
憶するとともに、おのおのの遅延時間毎に、記憶した複
数個の差分データDdの平均値を算出する動作モードで
ある。また、平均値計算部33が実行する第2の動作モ
ードは、差分判別部25から判別信号SSが出力されて
いることを条件として、差分検出部18から出力される
差分データDdを入力し、プリアンブル信号の1バイト
に相当する期間に入力した複数個の差分データDdの平
均値を算出するとともに、タイミング発生部13より指
定された遅延時間に対応してその平均値をバイト期間平
均値として記憶し、プリアンブル信号の検出を終了する
と、おのおのの遅延時間について、その記憶しているバ
イト期間平均値の平均値を算出する動作モードである。
また、平均値計算部33の計算結果は、差分平均値デー
タAVとして直線近似計算部20に加えられている。
【0158】以上の構成で、モード判定部32は、初期
状態として第1の動作モードを選択し、第1の動作モー
ドをあらわすモード信号MODをタイミング発生部13
に出力する。
【0159】この状態では、次のような第1の動作モー
ドが実行される。すなわち、セクタデータの読み出しを
開始するとき、タイミング発生部13は、上述した実施
例と同様に、まず、同期信号抽出部12にセクタマーク
SMを検出させ、クロックマーク(ピットPC)の検出
動作を行なわせ、サンプリングクロックSPのクロック
マーク信号CMに対する位相同期の引き込み動作を行な
わせる。
【0160】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1の間、切換器
22により遅延量指令値Dxを選択させるとともに、遅
延量発生部23から発生させる遅延量指令値Dxを、プ
リアンブル信号の奇数バイト目では3クロック周期毎に
時間D1,D2,D3,D4,D5に対応した値に順次
変化し、プリアンブル信号の偶数バイト目では3クロッ
ク周期毎に時間D5,D4,D3,D2,D1に対応し
た値に順次変化する。それとともに、タイミング発生部
13は、差分検出部18の動作を開始させ、また、平均
値計算部33に、第1の動作モードを指定した状態で、
順次変化する遅延時間の設定値を通知する。
【0161】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量が順次変化するとともに、それぞれの遅延時間
に対して、記録ピットの再生信号RFのタイミングの前
後で発生したサンプリングクロックSPaでサンプリン
グして得たデジタル再生データDFの差分が差分検出部
18によって演算され、その差分データDdが順次平均
値計算部33に出力される。また、差分判別部25は、
その差分データDdのうち、適正範囲内の値であると判
定したものについては、判定信号SSを平均値計算部3
3出力する。
【0162】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdのうち、差
分判別部25が適正範囲内の値であると判定したものの
みが平均値計算部33に入力され、この平均値計算部3
3により、おのおのの遅延時間D1,D2,D3,D
4,D5に関する差分平均値データAVが算出されて直
線近似計算部20に出力される。そして、上述したよう
に、直線近似計算部20が近似直線LLを演算し、その
演算結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位
相遅延量を算出する。これらの平均値計算部33、直線
近似計算部20およびゼロ位相遅延量計算部21の計算
は、少なくとも、次のサーボエリアSBAの読み取りに
要する期間T2の間に終了する。
【0163】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0164】これにより、ゼロ位相遅延量計算部21で
計算されたゼロ位相遅延量に対応したゼロ位相遅延量指
令値Dzが、可変遅延線16に加えられるので、可変遅
延線16から出力されるサンプリングクロックSPa
は、サンプリングクロックSPをゼロ位相遅延量だけ遅
延したものとなる。
【0165】それにより、ユーザデータエリアUDTを
読み取るときの再生信号RFは、データ記録時のサンプ
リングクロックと同一タイミングのサンプリングクロッ
クSPaでサンプリングされ、デジタル再生データDF
として復調器17に加えられるので、復調器17は、適
切にデータ復調を行なうことができ、再生デジタルデー
タRDが適切に形成される。
【0166】また、誤り検出訂正回路31は、再生デジ
タルデータRDを入力すると、所定の誤り訂正処理を実
行して、その処理結果の訂正後再生デジタルデータRD
cを順次出力する。また、そのときの1セクタ分の処理
を終了すると、誤り検出訂正回路31は、そのときに検
出したデータエラーをあらわすエラー信号EDをモード
判定部32に出力する。
【0167】これにより、モード判定部32は、エラー
信号EDに基づいて、そのときのデータエラーが所定値
以下になっているかどうかを調べ、データエラーが所定
値以下であると判定した場合には、そのときのモード信
号MODの内容を保持する。一方、データエラーが所定
値を超えていると判定した場合には、モード判定部32
は、モード信号MODの値を他方の動作モード(この場
合は、第2の動作モード)に対応した値に変更する。
【0168】これにより、タイミング発生部13は、次
のセクタについては、以下の第2の動作モードを実行す
る。ただし、モード信号MODの値が変更されたこと
を、次のセクタの途中で検出したときには、タイミング
発生部13は、次のセクタについては、上述した第1の
動作モードを実行し、その次のセクタから第2の動作モ
ードを開始する。
【0169】この第2の動作モードでは、セクタデータ
の読み出しを開始するとき、タイミング発生部13は、
同期信号抽出部12をセクタマークSMの検出状態に設
定する。
【0170】これにより、光ピックアップ装置がセクタ
マークSMを読み取ると、セクタマークSMのデータパ
ターンが、二値化回路10より出力される再生パルス信
号DPにあらわれ、それにより、同期信号抽出部12が
セクタマークSMを検出し、セクタマークSMを検出し
た旨をあらわす検出信号が同期信号抽出部12からタイ
ミング発生部13に出力される。
【0171】それにより、タイミング発生部13は、セ
クタマークSMの検出タイミングから、次のサーボエリ
アSBAのピットPCの検出タイミングを想定し、その
想定タイミングで検出ウィンドを同期信号抽出部12に
出力して、クロックマーク(ピットPC)の検出動作を
行なわせる。同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できなければ、再度セクタマークSMの検出に戻り、
同様にして、同期信号抽出部12にクロックマークを検
出させる。
【0172】同期信号抽出部12がクロックマークを検
出できると、それから、同期信号抽出部12にクロック
マーク信号CMの出力を指定する。
【0173】これにより、それ以降では、同期信号抽出
部12がクロックマークを検出すると、そのタイミング
でクロックマーク信号CMがPLL回路14に出力さ
れ、この動作が繰り返されて、サンプリングクロックS
Pのクロックマーク信号CMに対する位相同期の引き込
みが完了する。
【0174】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期した状態で、タイミング
発生部13は、プリアンブル信号の検出開始タイミング
からプリアンブル信号の読み取り期間T1(図12参
照)の間、切換器22により遅延量指令値Dxを選択さ
せるとともに、プリアンブル信号の1バイトに相当する
期間が経過するタイミングで、遅延量発生部23から発
生させる遅延量指令値Dxを、遅延時間D1,D2,D
3,D4,D4,D3,D2,D1に対応する値に順次
変化させる。
【0175】それとともに、タイミング発生部13は、
差分検出部18の動作を開始させ、さらに、遅延量指令
値Dxを変化させるタイミングで、そのときの遅延時間
を通知した状態で平均値計算部33の計算周期を開始さ
せる。
【0176】それによって、サンプリングクロックSP
の遅延量がプリアンブル信号の1バイトに相当する期間
毎に順次周期的に変化 し、記録ピットの再生信号RF
のタイミングの前後で発生したサンプリングクロックS
Paでサンプリングして得たデジタル再生データDFの
差分が差分検出部18によって演算され、差分データD
dとして差分判別部25および平均値計算部33に出力
される。また、差分判別部25は、その差分データDd
のうち、適正範囲内の値であると判定したものについて
は、判定信号SSを平均値計算部33に出力する。
【0177】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1の間で得られた差分データDdのうち、差
分判別部25が適正範囲内の値であると判定したものの
みが平均値計算部33に入力され、それぞれの1バイト
期間に関して、おのおのの遅延時間における差分データ
Ddのバイト期間平均値が平均値計算部27により計算
される。
【0178】このようにして、プリアンブル信号の読み
取り期間T1では、平均値計算部33はバイト期間平均
値を算出し、プリアンブル信号の読み取りを終了して、
おのおのの遅延時間に関するバイト期間平均値が2組得
られると、平均値計算部33は、おのおのの遅延時間の
バイト期間平均値の平均値を算出し、それによって得た
差分平均値データAVは、上述したように、直線近似計
算部20での近似直線LLの演算に使用され、その演算
結果を用いて、ゼロ位相遅延量計算部21がゼロ位相遅
延量を算出する。これらの直線近似計算部20およびゼ
ロ位相遅延量計算部21の計算は、少なくとも、次のサ
ーボエリアSBAの読み取りに要する期間T2の間に終
了する。
【0179】この期間T2を経過すると、タイミング発
生部13は、切換器22にゼロ位相遅延量計算部21か
ら出力されるゼロ位相遅延量指令値Dzを選択させ、次
のデータエリアDTA以降、そのセクタが終了するまで
の期間T3では、その状態を保持する。
【0180】これにより、上述した実施例と同様に、ゼ
ロ位相遅延量計算部21で計算されたゼロ位相遅延量に
対応したゼロ位相遅延量指令値Dzが、可変遅延線16
に加えられるので、可変遅延線16から出力されるサン
プリングクロックSPaは、サンプリングクロックSP
をゼロ位相遅延量だけ遅延したものとなり、その結果、
復調器17は、適切にデータ復調を行なうことができ、
再生デジタルデータRDが適切に形成される。
【0181】また、誤り検出訂正回路31は、再生デジ
タルデータRDを入力すると、所定の誤り訂正処理を実
行して、その処理結果の訂正後再生デジタルデータRD
cを順次出力する。また、そのときの1セクタ分の処理
を終了すると、誤り検出訂正回路31は、そのときに検
出したデータエラーをあらわすエラー信号EDをモード
判定部32に出力する。
【0182】これにより、モード判定部32は、エラー
信号EDに基づいて、そのときのデータエラーが所定値
以下になっているかどうかを調べ、データエラーが所定
値以下であると判定した場合には、そのときのモード信
号MODの内容を保持する。一方、データエラーが所定
値を超えていると判定した場合には、モード判定部32
は、モード信号MODの値を他方の動作モード(この場
合は、第1の動作モード)に対応した値に変更する。
【0183】これにより、タイミング発生部13は、次
のセクタについては、上述した第1の動作モードを実行
する。ただし、モード信号MODの値が変更されたこと
を、次のセクタの途中で検出したときには、タイミング
発生部13は、次のセクタについては、上述した第2の
動作モードを実行し、その次のセクタから第1の動作モ
ードを開始する。
【0184】このようにして、本実施例では、動作開始
時には、第1の動作モードで位相調整動作を実行し、サ
ンプリングクロックSPaの位相調整後に得られる再生
デジタルデータRDに含まれるデータエラーが多い場合
には、次のセクタの再生時には、第2の動作モードを選
択するようにしているので、そのときに使用する光磁気
ディスク1の状態に応じて、サンプリングクロックSP
aの位相調整動作を行なうことができ、ゼロ位相遅延量
をより適切に設定することができる。
【0185】また、差分判別部25により、平均値計算
部33が、差分平均値データAVを算出するときに使用
する差分データDdを、所定の適正範囲内の値のものに
限定しているので、プリアンブル信号の記録領域に欠陥
が生じていて、再生データDFのサンプル値に誤差(ノ
イズ)が含まれている場合でも、そのノイズの影響を受
けずに、ゼロ位相遅延量を精度よく算出することができ
る。
【0186】図24は、本発明のさらに別な実施例にか
かる光磁気ディスク駆動装置の制御系の要部を示してい
る。なお、同図において、図22と同一部分および相当
する部分には、同一符号を付している。また、同図で
は、本発明に直接関係しない部分を省略している。
【0187】同図において、制御部35は、この制御系
の制御処理を実行するためのものであり、この光磁気デ
ィスク駆動装置を外部記憶装置として使用するホスト装
置と種々のデータをやりとりする。また、制御部35
は、タイミング発生部13の動作モードを指定して位相
制御装置の動作モードを制御し、書込制御部15に出力
する記録データWDの内容を制御し、復調器17から出
力される再生デジタルデータRD、誤り検出訂正回路3
1から出力される訂正後再生デジタルデータRDc、お
よび、エラー信号EDを入力する。それとともに、制御
部35は、それ以外の各種要素(例えば、シーク系な
ど)の制御も実行する。
【0188】図25は、この光磁気ディスク駆動装置に
光磁気ディスク1が装着された状態で、ホスト装置から
初期化処理が指令されたときの制御部35の処理例を示
している。
【0189】まず、制御部35は、光磁気ディスク1の
全ての記録トラックの全てのセクタに対して、所定のデ
ータパターンからなる試験データを記録する(処理10
1)。ここで、このときに記録する試験データとして
は、この光磁気ディスク駆動装置の記録変調方式におい
て、とくにデータエラーを生じやすいデータパターンを
用いる。
【0190】ここで、初期化時のデータ記録では、制御
部35は、まず、光磁気ディスク1の最初の記録トラッ
クTKに光ピックアップ装置をトラッキングし、その状
態で、タイミング発生部13にデータ記録モードを設定
する。これにより、上述したデータ再生時と同様にし
て、セクタマークSMの検出、クロックマークの検出、
および、サンプリングクロックSPのクロックマーク信
号CMに対するPLL回路14の位相同期の引き込みが
行なわれる。
【0191】このようにして、サンプリングクロックS
Pがクロックマークに位相同期すると、制御部35は、
復調器17から出力される再生デジタルデータRDを入
力し、セクタアドレスSA、トラックアドレス上位桁情
報TAH、トラックアドレス下位桁情報TAL、トラッ
クアドレス下位桁反転情報CTAL、トラックアドレス
上位桁反転情報CTAH、および、セクタアドレス反転
情報CSAに基づいて、セクタアドレスSAを確認しな
がら、タイミング発生部13から通知されるプリアンブ
ル信号の開始タイミングから、プリアンブル信号に対応
した記録データWDを出力して、光磁気ディスク1にプ
リアンブル信号を記録する。
【0192】プリアンブル信号の記録を終了すると、次
のユーザデータエリアUDTの開始タイミングから試験
データに誤り訂正符号を付加して形成した記録データW
Dを出力し、それによって、1セクタ分の試験データの
記録動作を終了する。
【0193】この処理を全ての記録トラックの全てのセ
クタに対して繰り返し実行し、試験データの記録動作を
終了する。
【0194】次いで、制御部35は、タイミング発生部
13に上述した第1の動作モードをセットし(処理10
2)、その状態で、全ての記録トラックの全てのセクタ
に対して、試験データの再生動作を実行し、そのときに
全ての記録トラックの全てのセクタについて誤り検出訂
正回路31から出力されるエラー信号EDの値を、おの
おののセクタに関するエラー1信号として保存する(処
理103)。
【0195】次に、制御部35は、タイミング発生部1
3に上述した第2の動作モードをセットし(処理10
4)、その状態で、全ての記録トラックの全てのセクタ
に対して、試験データの再生動作を実行し、そのときに
全ての記録トラックの全てのセクタについて誤り検出訂
正回路31から出力されるエラー信号EDの値を、おの
おののセクタに関するエラー2信号として保存する(処
理105)。
【0196】このようにして、全ての記録トラックの全
てのセクタについて、エラー1信号およびエラー2信号
を保存すると、おのおののセクタについて、そのエラー
1信号とエラー2信号を比較して、より小さい値のエラ
ー信号を判別し、その判別したエラー信号に対応した動
作モードを、そのセクタの最適動作モードとして設定す
る(処理106)。
【0197】そして、おのおののセクタについて設定し
た動作モードの一覧情報からなる動作モード管理情報を
形成し、その動作モード管理情報を、光磁気ディスク1
の所定の記録領域に設定した管理情報領域の所定領域に
記録する(処理107)。
【0198】このようにして、光磁気ディスク1を初期
化するときには、光磁気ディスク1の全面に試験データ
を記録し、その試験データを上述した第1の動作モード
および第2の動作モードでそれぞれ再生したときのデー
タエラーが少ない動作モードを、おのおののセクタの再
生時の動作モードとして判定し、その判定結果をあらわ
す動作モード管理情報を、光磁気ディスク1の管理情報
領域の所定領域に記録する。
【0199】図26は、この光磁気ディスク駆動装置に
光磁気ディスク1が挿入されたことを検出したときに実
行する処理例を示していた。
【0200】まず、挿入された光磁気ディスク1の管理
情報領域の所定領域から記録データを読み込み、その読
み込んだデータの内容を調べて、その光磁気ディスク1
がフォーマットされているかどうかを調べる(判断20
1)。
【0201】判断201の結果がNOになるときには、
そのときに挿入された光磁気ディスク1が未フォーマッ
トであることをホスト装置に通知し(処理202)、こ
の光磁気ディスク1に対する処理を終了する。
【0202】また、判断201の結果がYESになると
きには、管理情報領域から動作モード管理情報を読み込
んで(処理203)、保存し(処理204)、光磁気デ
ィスク1の装着が完了して、データアクセスが可能であ
ることをホスト装置に通知して(処理205)、そのと
きに挿入された光磁気ディスク1に対する動作を継続す
るために、待機状態に移行する。
【0203】このようにして、光磁気ディスク1が装着
されると、制御部1は、動作モード管理情報を読み込ん
で保存し、それ以降のデータ再生動作に備える。また、
未フォーマットの光磁気ディスク1が装着されたときに
は、その旨をホスト装置に通知して、その光磁気ディス
ク1に対する処理を中断する。
【0204】図27は、データ再生時に制御部35が実
行する処理例を示している。
【0205】まず、ホスト装置から指定された再生範囲
のうち、再生していない最も小さいセクタアドレスのセ
クタを目的セクタに設定し、保存している動作モード管
理情報からその目的セクタの動作モードを読み出して、
その動作モードをタイミング発生部13にセットする
(処理301)。
【0206】次いで、目的セクタにシークし(処理30
2)、誤り検出訂正回路31から出力される1セクタ分
の訂正後再生デジタルデータRDcを入力して、保存す
る(処理303)。
【0207】次に、ホスト装置から指定された全てのセ
クタについて、データの再生が終了したかどうかを判別
し(判断304)、判断304の結果がNOになるとき
には、処理301に戻って、次のセクタからのデータ再
生動作を実行する。
【0208】また、判断304の結果がYESになると
きには、そのときに保存しているデータを順次ホスト装
置に出力して(処理305)、この動作を終了する。
【0209】このようにして、データ再生時には、動作
モード管理情報の内容に従って、データ再生するセクタ
の動作モードを、セクタ単位にタイミング発生部13に
設定し、その状態で、再生動作を行なっているので、そ
のときに使用する光磁気ディスク1の状態に応じて、サ
ンプリングクロックSPaの位相調整動作を行なうこと
ができ、ゼロ位相遅延量をより適切に設定することがで
きる。その結果、データ再生時のデータエラー発生確率
をより低減することができる。
【0210】図28は、本発明のまたさらに別な実施例
にかかる光磁気ディスク駆動装置の制御系の要部を示し
ている。なお、同図において、図23および図24と同
一部分および相当する部分には、同一符号を付してい
る。また、同図では、本発明に直接関係しない部分を省
略している。
【0211】この実施例では、制御部35は、図24に
示した実施例の制御部35と同様の制御動作を実行し
て、光磁気ディスク1の初期化動作、データ再生動作を
実行する。
【0212】また、この実施例では、差分判別部25に
より、平均値計算部33が入力する差分データDdを制
限しているので、サンプリングクロックSPaの位相調
整時のゼロ位相遅延量をより適切に設定することがで
き、データ再生時のデータエラー発生確率をより低減す
ることができる。
【0213】ところで、上述した実施例では、光磁気デ
ィスクの記録トラックが同心円状に形成されている場合
について説明したが、記録トラックが螺旋状に形成され
ている場合にも、本発明を同様にして適用することがで
きる。
【0214】また、上述した実施例では、光磁気ディス
クを角速度一定で回転駆動する場合について説明した
が、アクセスしている光磁気ディスクの半径方向の位置
に応じて角速度を切り換えるような駆動方式を用いる場
合にも、本発明を同様にして適用できる。
【0215】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各遅延時間と各遅延時間に対応する差分データの平均値
との関係を直線近似演算し、その演算結果に基づいてサ
ンプリングクロックの最適遅延量を算出しているので、
測定した差分データが0とならない場合、すなわち、設
定された遅延時間では正確なサンプリングクロックが得
られない場合であっても、演算により0となるサンプリ
ングクロック遅延量を求めることができ、データ再生の
信頼性を高めることができるという効果を得る。また、
直線近似を行うので、記録媒体の欠陥により一部で正確
なデータを採れない場合にも、その欠陥の影響を小さく
することができ、結果的に、より正確な制御量を得るこ
とができるという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光磁気ディスクのトラック構造の一例を示す概
略図。
【図2】サーボエリアとデータエリアの関係を例示した
概略図。
【図3】サーボパターンの一例を示す概略図。
【図4】セクタのデータ形式の一例およびアドレスエリ
アに記録されるデータの一例を示す概略図。
【図5】ブリアンブル信号の一例を示す概略図。
【図6】サンプリングクロックと再生信号の位相差によ
るサンプリング値の差分の変化の一例を説明するための
概略図。
【図7】サンプリングクロックと再生信号の位相差によ
るサンプリング値の差分の変化の一例を説明するための
概略図。
【図8】本発明の遅延量算出方法の一例を説明するため
の概略図。
【図9】図8の方法による遅延時間の変化の一例を示し
た概略図。
【図10】近似直線の一例を示すグラフ図。
【図11】本発明の一実施例にかかる位相制御装置の一
例を示すブロック図。
【図12】図10の装置の動作期間の一例を示す概略
図。
【図13】記録媒体に欠陥が生じているときに生じる不
具合を説明するための概略図。
【図14】近似直線の他の例を示すグラフ図。
【図15】本発明の他の実施例にかかる位相制御装置の
一例を示すブロック図。
【図16】サンプリングクロックと再生信号の位相差に
よるサンプリング値の差分の変化の他の例を説明するた
めの概略図。
【図17】サンプリングクロックと再生信号の位相差に
よるサンプリング値の差分の変化の他の例を説明するた
めの概略図。
【図18】図16および図17の方法による遅延時間の
変化の一例を示した概略図。
【図19】本発明のさらに他の実施例にかかる位相制御
装置の一例を示すブロック図。
【図20】本発明のまたさらに他の実施例にかかる位相
制御装置の一例を示すブロック図。
【図21】プリアンブル信号の他の例を示した概略図。
【図22】本発明の別な実施例にかかる位相制御装置の
一例を示すブロック図。
【図23】本発明のさらに別な実施例にかかる位相制御
装置の一例を示すブロック図。
【図24】本発明のさらに別な実施例にかかる光磁気デ
ィスク駆動装置の制御系の一例を示すブロック図。
【図25】図24の装置の初期化処理の一例を示したフ
ローチャート。
【図26】光磁気ディスクが挿入されたときに図24の
装置が実行する処理例を示したフローチャート。
【図27】データ再生時に図24の装置が実行する処理
例を示したフローチャート。
【図28】本発明のまたさらに別な実施例にかかる光磁
気ディスク駆動装置の制御系の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
10 二値化回路 11 アナログ/デジタル変換器 12 同期信号抽出部 13 タイミング発生部 14 PLL回路 16 可変遅延線 18 差分検出部 19,26,27,30,33 平均値計算部 20 直線近似計算部 21 ゼロ位相遅延量計算部 22 切換器 23 遅延量発生部 25 差分判別部 32 モード判定部 35 制御部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロックマークを含むサーボパターンが
    一定間隔で記憶媒体に記録されているサンプリングサー
    ボ方式により再生データのサンプリングクロックの位相
    を制御するとともに、そのサンプリングクロックでサン
    プリングした再生信号のレベルに基づいてサンプリング
    クロックの遅延時間を制御する位相制御装置において、 記録データに先立って少なくとも1クロック前後に記録
    ピットがあらわれない所定ビットパターンからなるプリ
    アンブル信号を記録するプリアンブル記録手段と、 上記サンプリングクロックの遅延時間の設定値を出力す
    る遅延データ発生手段と、 上記プリアンブル信号の記録ピットの前後の上記サンプ
    リングクロックのタイミングで得られた再生データの信
    号レベルの差分を検出する差分データ検出手段と、 プリアンブル信号検出時、上記遅延データ発生手段から
    出力させる遅延時間設定値を所定の複数ステップに周期
    的に順次切り換えて上記サンプリングクロックの遅延時
    間を周期的に切り換え、遅延時間設定値が同一値のとき
    に上記差分データ検出手段により検出された複数の差分
    データの平均値を算出し、各遅延時間と各遅延時間に対
    応する上記差分データの平均値の関係を直線近似演算
    し、その演算結果に基づいて上記サンプリングクロック
    の最適遅延量を算出し、プリアンブル信号検出後は、上
    記サンプリングクロックの遅延量をその算出した最適遅
    延量に設定する制御手段を備えたことを特徴とする位相
    制御装置。
  2. 【請求項2】 クロックマークを含むサーボパターンが
    一定間隔で記憶媒体に記録されているサンプリングサー
    ボ方式により再生データのサンプリングクロックの位相
    を制御するとともに、そのサンプリングクロックでサン
    プリングした再生信号のレベルに基づいてサンプリング
    クロックの遅延時間を制御する位相制御装置において、 記録データに先立って少なくとも1クロック前後に記録
    ピットがあらわれない所定ビットパターンからなるプリ
    アンブル信号を記録するプリアンブル記録手段と、 上記サンプリングクロックの遅延時間の設定値を出力す
    る遅延データ発生手段と、 上記プリアンブル信号の記録ピットの前後の上記サンプ
    リングクロックのタイミングで得られた再生データの信
    号レベルの差分を検出する差分データ検出手段と、 プリアンブル信号検出時、上記遅延データ発生手段から
    出力させる遅延時間設定値を所定の複数ステップにかつ
    所定サンプリングクロック数単位に周期的に順次切り換
    えて上記サンプリングクロックの遅延時間を周期的に切
    り換えるとともに、遅延時間設定値が同一値のときに上
    記差分データ検出手段が検出した複数の差分データの平
    均値を算出し、各遅延時間と各遅延時間に対応する上記
    差分データの平均値の関係を直線近似演算し、その演算
    結果に基づいて上記サンプリングクロックの最適遅延量
    を算出し、プリアンブル信号検出後は、上記サンプリン
    グクロックの遅延量をその算出した最適遅延量に設定す
    る制御手段を備えたことを特徴とする位相制御装置。
  3. 【請求項3】 前記差分データ検出手段から出力された
    差分データの大きさが所定の範囲内にあることを判別す
    る差分データ判別手段と、 前記制御手段は、上記差分データ判別手段から判別出力
    があるときの上記差分データ検出手段により検出された
    差分データを入力し、その入力した差分データに基づい
    て遅延時間設定値が同一値の差分データの平均値を算出
    し、その差分データの平均値に基づいて上記サンプリン
    グクロックの最適遅延量を算出し、プリアンブル信号検
    出後は、上記サンプリングクロックの遅延量をその算出
    した最適遅延量に設定することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の位相制御装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体は、所定データ長のセクタ
    に分割されるとともに、おのおののセクタは、それぞれ
    のセクタを識別するためのアドレスデータがあらかじめ
    記録されるアドレス領域と、任意のデータを記憶するた
    めのユーザデータ領域と、上記アドレス領域と上記ユー
    ザデータ領域の間に設けられて少なくとも前記サーボパ
    ターンの間隔よりも長い間隔に設定され前記プリアンブ
    ル信号が記録されるプリアンブル領域にさらに分割され
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2または
    請求項3記載の位相制御装置。
  5. 【請求項5】 クロックマークを含むサーボパターンが
    一定間隔で記憶媒体に記録されているサンプリングサー
    ボ方式により再生データのサンプリングクロックの位相
    を制御するとともに、そのサンプリングクロックでサン
    プリングした再生信号のレベルに基づいてサンプリング
    クロックの遅延時間を制御する位相制御装置において、 記録データに先立って少なくとも1クロック前後に記録
    ピットがあらわれない所定ビットパターンからなるプリ
    アンブル信号を記録するプリアンブル記録手段と、 上記サンプリングクロックの遅延時間の設定値を出力す
    る遅延データ発生手段と、 上記プリアンブル信号の記録ピットの前後の上記サンプ
    リングクロックのタイミングで得られた再生データの信
    号レベルの差分を検出する差分データ検出手段と、 プリアンブル信号検出時、上記遅延データ発生手段から
    出力させる遅延時間設定値を所定の複数ステップで周期
    的に順次切り換えて上記サンプリングクロックの遅延時
    間を周期的に切り換え、遅延時間設定値が同一値のとき
    に上記差分データ検出手段により検出された複数の差分
    データの平均値を算出し、各遅延時間と各遅延時間に対
    応する上記差分データの平均値の関係を直線近似演算
    し、その演算結果に基づいて上記サンプリングクロック
    の最適遅延量を算出し、プリアンブル信号検出後は、上
    記サンプリングクロックの遅延量をその算出した最適遅
    延量に設定する第1の動作モードと、プリアンブル信号
    検出時、上記遅延データ発生手段から出力させる遅延時
    間設定値を所定の複数ステップにかつ所定サンプリング
    クロック数単位に周期的に順次切り換えて上記サンプリ
    ングクロックの遅延時間を周期的に切り換えるととも
    に、遅延時間設定値が同一値のときに上記差分データ検
    出手段が検出した複数の差分データの平均値を算出し、
    各遅延時間と各遅延時間に対応する上記差分データの平
    均値の関係を直線近似演算し、その演算結果に基づいて
    上記サンプリングクロックの最適遅延量を算出し、プリ
    アンブル信号検出後は、上記サンプリングクロックの遅
    延量をその算出した最適遅延量に設定する第2の動作モ
    ードを備えたタイミング制御手段と、 上記タイミング制御手段の動作モードを上記第1の動作
    モードまたは第2の動作モードのいずれか一方に選択的
    に設定するモード設定手段を備えたことを特徴とする位
    相制御装置。
  6. 【請求項6】 前記差分データ検出手段から出力された
    差分データの大きさが所定の範囲内にあることを判別す
    る差分データ判別手段と、 上記差分データ判別手段から判別出力があるときの上記
    差分データ検出手段により検出された差分データを入力
    し、その入力した差分データに基づいて遅延時間設定値
    が同一値の差分データの平均値を算出し、その差分デー
    タの平均値に基づいて上記サンプリングクロックの最適
    遅延量を算出し、プリアンブル信号検出後は、上記サン
    プリングクロックの遅延量をその算出した最適遅延量に
    設定する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5記
    載の位相制御装置。
  7. 【請求項7】 前記再生データに含まれているデータエ
    ラーを検出するエラー検出手段を備え、 前記モード設定手段は、前記タイミング制御手段を前記
    第1の動作モードに設定した状態でデータ再生動作を実
    行したときに上記エラー検出手段が検出したデータエラ
    ーの数が所定範囲を超えていたときには、上記タイミン
    グ制御手段を前記第2の動作モードに設定することを特
    徴とする請求項5または請求項6記載の位相制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または請求項6記載の位相制御
    装置を備えた光磁気ディスク駆動装置において、 前記再生データに含まれているデータエラーを検出する
    エラー検出手段を備え、 記録媒体の初期化時に、記録媒体のそれぞれのセクタに
    所定のデータパターンを記録し、おのおののセクタにつ
    いて、前記タイミング制御手段に前記第1の動作モード
    を設定したときに上記エラー検出手段が検出したデータ
    エラーの数、および、上記タイミング制御手段に前記第
    2の動作モードを設定したときに央軌エラー検出手段が
    検出したデータエラーの数を比較し、それぞれのセクタ
    について、よりデータエラーの数が少ない動作モードを
    判別し、その判別結果をあらわす管理情報を記録媒体に
    記録し、記録媒体の初期化以降は、記録媒体に記録した
    上記管理情報を読み出し、その管理情報の内容に基づい
    て、おのおののセクタについて、上記タイミング制御手
    段に設定する動作モードを選択するようにしたことを特
    徴とする光磁気ディスク駆動装置。
JP20183092A 1992-07-07 1992-07-07 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置 Expired - Fee Related JP3379768B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20183092A JP3379768B2 (ja) 1992-07-07 1992-07-07 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20183092A JP3379768B2 (ja) 1992-07-07 1992-07-07 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0628774A JPH0628774A (ja) 1994-02-04
JP3379768B2 true JP3379768B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=16447605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20183092A Expired - Fee Related JP3379768B2 (ja) 1992-07-07 1992-07-07 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3379768B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3009125B2 (ja) * 1994-11-16 2000-02-14 株式会社モリタ製作所 高温活性金属鋳造用鋳型材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0628774A (ja) 1994-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6661754B2 (en) Information recording apparatus for writable recording media
EP1519379B1 (en) Optical recording medium, information processing device using the recording medium, and data recording method
US5253243A (en) Recording and reproducing timing generating apparatus
JPH11219571A (ja) 状態検出装置及び光ディスク装置
JPH09274770A (ja) 光ディスク再生装置及び再生方法
US5233592A (en) Method for detecting starting position of data recording block
JP3946421B2 (ja) 光ディスク装置
EP1320096B1 (en) Information recording/reproducing device and method using optical disk
JP3379768B2 (ja) 位相制御装置および光磁気ディスク駆動装置
US20060203674A1 (en) Record carrier, device and method for correcting signed deviation
JP4223818B2 (ja) 光ディスク記録再生装置及び記録再生方法
KR100281948B1 (ko) 광 디스크 재생 장치 및 방법
JP3089497B2 (ja) 記録再生装置及び再生装置
JP3067298B2 (ja) 光ディスクのデータ再生装置と再生方法
US6341111B1 (en) Apparatus for detecting and restoring physical identification
JPH0721694A (ja) 情報記録再生装置
JP3862875B2 (ja) ディスク再生装置
JP2637663B2 (ja) 光ディスク装置
JPH0469865A (ja) データ記録再生装置
US20050105440A1 (en) Disk apparatus and disk reproducing method
JPH0877722A (ja) 情報記録再生装置
JP2006127699A (ja) 光ディスク記録再生装置
JPH0917114A (ja) 情報ディスクの回転装置
JP2000090593A (ja) 光ディスク記録再生装置
KR19980020548A (ko) 광디스크 기록재생기의 데이타 기록 방법 및 장치

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees