JP3378481B2 - 物質濃度の定量化方法、物質濃度検出装置および記録媒体 - Google Patents

物質濃度の定量化方法、物質濃度検出装置および記録媒体

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JP3378481B2
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中に存在する
物質、例えば匂いを発する物質(以下、匂い物質)の測
定技術に係り、より詳しくは、匂い物質の濃度を実時間
で安定的に定量化するための改良された手法に関する。
【0002】
【従来の技術】匂いを発する物質、例えばアセトン、エ
タノールに代表される不活性の高分子量物質を選択的に
検出するために化学反応を利用することは、活性な低分
子量物質と異なって一般的には困難である。そのため、
従来、高分子量物質を検出して定量分析するため、水晶
振動子等の表面振動子を含むセンサ(以下、単にセンサ
と称する)の表面に有機物質の膜を形成し、その膜への
物質の吸着現象により生じる振動子の質量変化を発振周
波数の変化として検出する試みがなされている。
【0003】図7は、センサを4つ用いた場合の各セン
サの発振周波数の変化の様子をグラフに示したものであ
る。ここで、グラフのx軸方向は、センサと物質との反
応時間(測定開始からの経過時間)であり、y軸方向
は、そのときの各センサの発振周波数の変化量、すなわ
ち特定の物質の振動子への吸着の様子(吸着量)を示し
ている。このグラフの例において、各センサの応答波形
(発振周波数の変化量)は、時間軸に沿って単調増加
し、一定時間経過後に傾きが0になっている。つまり、
高分子量物質のセンサへの吸着量は、時間とともに増
え、一定時間後に飽和状態(平衡状態)になっている。
【0004】従来は、この周波数変化の時間微分が0に
なった時点、すなわち飽和点に達したときの発振周波数
の変化量を、センサへの物質の吸着量(飽和吸着量:濃
度)として把握している。すなわち、センサ(振動子)
の発振周波数の変化量と物質の濃度との関係は一義的に
求められると仮定し、予め発振周波数の変化量と測定領
域における物質の濃度との関係を物質毎に求めておき、
発振周波数の変化量に応じて物質の濃度を定量分析して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手法で
物質濃度を定量分析しようとすると、センサへの物質の
吸着量が相中の物質の分子の拡散速度に依存しているた
め、飽和点に達するまでに多くの時間を要し、また、実
用的な測定時間内には飽和点に到達しないこともある。
図5は、センサの応答波形が飽和点に到達しない場合の
例であり、測定開始から120分経過後も各センサから
の応答波形は単調増加の傾向を示し、飽和点に達してい
ないことがわかる。また、センサの発振周波数は、他の
測定環境要因、つまり温度、湿度等によっても大きな影
響を受けるため、これらの環境要因が時間の経過ととも
に変化する場合にはそれに伴ってセンサの応答も大きく
変化する。つまり、物質の濃度を安定且つ高精度に定量
化することが困難となる。
【0006】そこで、本発明の課題は、物質濃度を実用
的な測定時間で高精度に定量化することができる、物質
濃度の定量化方法を提供することにある。本発明の他の
課題は、上記方法を汎用のコンピュータに実行させるた
めのプログラムを記録した記録媒体、及び上記方法の実
施に適した濃度定量化装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の段階を含む第1の物質濃度の定量
化方法を提供する。 (1−1)物質濃度の測定時間を測定開始後所定時間が
経過するまで複数の時間区間に時分割し、各時間区間に
ついてそれぞれ対象物質を検知するセンサの応答出力と
前記対象物質の物質濃度を導出するための関係式情報と
を対応付けて所定のメモリ領域に保持する段階、(1−
2)前記対象物質を検知したセンサの応答出力を受け付
けたときに、当該受付時刻が属する時間区間に対応する
前記関係式情報を前記メモリ領域から索出し、この関係
式情報及び前記入力された応答出力に基づいて前記対象
物質の物質濃度を定量化する段階。
【0008】また、以下の段階を含む第2の物質濃度の
定量化方法を提供する。 (2−1)対象物質を検知する複数のセンサによる物質
濃度の測定時間を測定開始後所定時間が経過するまで複
数の時間区間に時分割し、各時間区間についてそれぞれ
対象物質を検知する個々のセンサの応答出力を説明変数
とし、予め実測した当該時間区間の物質濃度を目的変数
とする重回帰分析によって得られる回帰係数を得、さら
に、前記説明変数に対応する標準回帰係数を前記目的変
数に対する当該説明変数の寄与度として求め、この寄与
度に応じて前記対象物質の物質濃度予測に寄与し得る1
または複数のセンサを決定する段階、(2−2)前記セ
ンサからの応答出力を受け付けたときに、当該受付時刻
が属する時間区間について決定されたセンサからの応答
出力および前記受付時刻が属する時間区間に対応する回
帰係数に基づいて前記物質濃度を決定する段階。
【0009】なお、各定量化方法において、前記時間区
間は、前記センサの応答出力が定常状態に達する前の過
渡状態において前記応答出力の変化量に応じて異なる間
隔で時分割されており、それぞれ所定の識別情報によっ
て識別可能な区間であることを特徴とする。
【0010】上記他の課題を解決する本発明の記録媒体
は、第1及び第2の定量化方法の各段階における処理を
コンピュータに実行させるためのプログラムが、コンピ
ュータ可読の形態で記録されたものである。
【0011】上記他の課題を解決する本発明の第1の物
質濃度検出装置は、下記の機能実現手段を具備して構成
される。 (3−1)特定種類の物質を検知するセンサからの応答
出力を取得するデータ取得手段、(3−2)前記センサ
の応答開始後の経過時間を計時するタイマ手段、(3−
3)予め前記センサによる測定時間を複数の時間区間に
時分割し、各時間区間と前記経過時間とを対応付けて第
1メモリ領域に保持するとともに、前記応答出力から物
質濃度を導出するための関係式情報を前記時間区間毎に
対応付けて第2メモリ領域に保持するデータ記憶手段、
(3−4)前記データ取得手段から対象物質を検知した
センサの応答出力を受領し、且つ前記タイマ手段から当
該センサの応答開始後の経過時間を受領したときに、こ
の経過時間が属する時間区間を前記第1メモリ領域から
索出するとともに当該時間区間に対応付けられた関係式
情報を前記第2メモリ領域から索出し、この関係式情報
を用いて前記対象物質の濃度を決定する濃度決定手段。
【0012】また、上記他の課題を解決する本発明の第
2の物質濃度検出装置は、下記の機能実現手段を具備し
て構成される。 (4−1)特定種類の物質を検知する複数のセンサの応
答出力を取得するデータ取得手段、(4−2)個々のセ
ンサの応答開始後の経過時間を計時するタイマ手段、
(4−3)予め個々のセンサによる測定時間を複数の時
間区間に時分割し、各時間区間と前記経過時間とを対応
付けて第1メモリ領域に保持するとともに、前記応答出
力から物質濃度を導出するための関係式情報を前記時間
区間毎に対応付けて第2メモリ領域に保持し、さらに、
対象となる物質の種類に応じたセンサの選択または組み
合わせの情報を第3メモリ領域に保持するデータ保持手
段、(4−4)前記データ取得手段から前記第3メモリ
領域を通じて特定されたセンサの応答出力を受領し、且
つ前記タイマ手段から当該センサの応答開始後の経過時
間を受領したときに、この経過時間が属する時間区間を
前記第1メモリ領域から索出するとともに当該時間区間
に対応付けられた関係式情報を前記第2メモリ領域から
索出し、この関係式情報を用いて前記対象物質の濃度を
決定する濃度決定手段。
【0013】なお、前記センサは、例えば媒体中に混在
して匂いを発する匂い物質を選択的に吸着する臭気感応
膜が表面に形成された振動子を含んで構成されるもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用して匂い物質
(以下、単に物質と称して説明する)の濃度検出を行う
場合の実施の形態を説明する。
【0015】本実施形態では、それぞれ特定物質を検知
する複数のセンサの応答出力(時間とともに増加する物
質の吸着量、以下、センサ出力値)を用いて測定対象と
なる物質の濃度を定量化する。センサはすべて同種のも
のであっても、異なった種類のセンサであってもよい。
また、測定空間または測定液体中の異なった場所におけ
るデータを収集するために、複数のセンサを異なった場
所に配置することも可能である。各センサには、特定種
類の物質を選択的に吸着する有機材料を表面に形成した
水晶振動子等の表面振動子を含むものを用いることが好
ましい。この場合、センサ出力値は、一般には時間と共
に変化するアナログ信号なので、後続処理のために、連
続的あるいは断続的にサンプリングし、デジタル数値化
しておく。測定開始後、センサ出力値がどの位サンプリ
ングされたか、つまり測定開始後、どの位時間が経過し
たかを本明細書では、サンプリングポイントと称して説
明する。
【0016】本実施形態では、また、物質濃度の測定開
始後の経過時間を複数の時間区間に時分割する。すなわ
ち、センサの応答特性を反応時間に対して時分割処理す
る。そして、各時間区間にそれぞれ区間番号を付与す
る。この時間区間は、好適には、物質濃度とセンサの応
答波形との関係を十分な時間をかけて測定し、全測定時
間にわたる応答波形をプロットした上で、個々の時間区
間内におけるセンサ出力値の変化ができるだけ小さくな
るように時分割する。例えば、図5に対応する応答特性
の図6に示すように、センサ出力値の変化が急な場所で
は細かく、変化が緩やかな場所ではおおまかな間隔にな
るようにする。時分割の数もセンサの応答波形に応じて
適切な数に選択し、測定時間の長さを最大どの位までと
るかについても、センサ応答波形に応じて適切に選択す
るようにする。これによって、センサからの応答が定常
状態に達しなくても、過渡状態にあるセンサからの出力
値の受け付け時刻(サンプリングポイント)がわかれ
ば、任意の時点で目的とする濃度が得られるようにな
る。
【0017】図1は、上記形態の実施に適した物質濃度
検出装置の機能ブロック構成図である。この物質濃度検
出装置10は、サンプリングポイントおよび物質特定情
報に基づいて当該サンプリングポイントが属する時間区
間の区間番号を出力する区間決定部11、区間決定部1
1に参照される区間インデックスメモリ部12、複数の
センサ出力値のうち特定のもののみを通過させるデータ
取得部13、データ取得部13に参照されるセンサ選択
インデックスメモリ部14、データ取得部13から出力
されたセンサ出力値および区間番号に基づいて物質濃度
を定量化する濃度決定部15、及び濃度決定部15に参
照される係数メモリ部15を具備して構成される。
【0018】区間インデックスメモリ部12には、図2
に示すように、サンプリングポイントとそれに対応する
区間番号が、測定対象となる物質(対象物質)の種類ご
とに、保持されている。例えば、対象物質がアセトンの
場合、サンプリングポイントが0分から2分の間は「区
間1」、2分から5分は「区間2」に対応することを示
している。同様に、Sk〜Sk+1分は、「区間k」、
120分以上は「区間M」に対応している。また、物質
がエタノールの場合は、0から1分が「区間1」、1分
から3分が「区間2」、以下同様に、100分以上が
「区間M」に対応している。他の物質の場合も同様に規
定することができる。
【0019】図3は、係数メモリ部16の内容の一例を
示したものである。本実施形態の物質濃度検出装置10
では、センサ出力値を一定の関係式情報に代入すること
により、測定対象となる物質の濃度が得られるようにす
る。この場合、ある時点におけるセンサ出力値から物質
濃度が確定的に求めることができるような関係式情報で
あれば、それが理論的な推定から定められるものか、あ
るいは実測により得られた学習データによって経験的、
統計的に求められるものかは問わない。本実施形態で
は、学習データに基づいて求められた関係式情報を用い
る。
【0020】具体的には、各時間区間ごとに、実測によ
り得られる学習データを収集し、 説明変数xi:センサの出力値N個分(iはセンサの番
号) 目的変数y :対象物質の正確な濃度 とおいて重回帰分析を行い、下記(1)式で与えられる
重回帰式の回帰係数を求め、これを係数メモリ部16に
保持しておく。この回帰係数は、物質の種類および区間
番号と対応付けられている。
【0021】
【数1】y=a0+Σxi・ai ・・・(1)
【0022】回帰係数は、以下のようにして求めること
ができる。いま、濃度yqの物質jに対する、センサ
i、サンプリングポイントk、繰り返し回数pの吸着量
をx(i)jqp(k)(但し、kは1〜K、iは1〜N、j
は1〜J、pは1〜P、qは1〜Q)とする。繰り返し
回数pは、同じ条件で収集した吸着量であることを意味
する。この吸着量は、時間の経過に応じて変化するた
め、図6に示したとおり、全測定時間をM個に分割す
る。
【0023】このM個の時間区間内の各データ数をMN
m(但し、mは1〜M)、区間番号mの開始サンプリン
グポイントをSmとして、M個の区間ごとに、MNm×P
×Q個の下記のようなデータ列を定義する。
【0024】 説明変数:N個の吸着量x(i)jqp(k) (但し、Sm
k<Sm+1) 目的変数:yq (但し、q=1〜M) ・・・(2)
【0025】そして、M個の区間ごとに、N個の説明変
数と目的変数の分散共分散行列SSjm(j=1〜J;m
は1〜M)を作成する。この分散共分散行列SSjm、各
説明変数の平均(バーx(i)jqp(k))、および目的変
数の平均(バーyq)を用いて上記(1)式の定数項a0
と係数項a1,a2,...,aNを求める。このように
して得られた、物質j、区間番号mごとの定数項a(0)
jmと係数項a(1) jm,a(2) jm,...,a(N) jmの組を
係数メモリ部16への保持対象となる回帰係数とする。
【0026】なお、上記例に関わらず、関係式情報とし
て(1)式の重回帰式を用いるか、または他の関係式情
報を用いるかは本発明を利用しようとする者が任意に決
定することができるものである。また、重回帰分析は、
説明変数(センサの出力値)が複数の場合にのみ用いら
れるものであり、センサの数が1つの場合には公知の回
帰分析の手法が用いられることになる。
【0027】次に、センサ選択インデックスメモリ部1
4について説明する。このセンサ選択インデックスメモ
リ部14には、対象物質の種類およびサンプリングポイ
ントが属する時間区間ごとに、測定に最適となるセンサ
を特定するための特定情報が保持されている。すなわ
ち、センサの種類、数、空間的配置方法、応答特性等の
様々な要因に基づく特定情報が、対象物質の種類と時間
区間に応じて索出できるようになっている。
【0028】図4は、このセンサ選択インデックスメモ
リ部14の内容例を示している。図示の例は、センサの
数が全部で8個(N=8)の例であり、対象物質がアセ
トンであれば、「区間1」では特定されるセンサは(1,
3,...,8)のように識別番号が割り当てられたm1個、
「区間2」ではm2個、「区間M」ではmM個の該当セン
サが特定されることを示している。図中、「−」は該当
センサがないことを示している。つまり、「区間2」に
おけるエタノールの濃度検出に必要なセンサは(2,...,
7)の計(m2-1)個ということになる。
【0029】上記センサ選択インデックスメモリ部14
に特定情報を保持する手順は、例えば本物質検出装置1
0の主制御手段(プログラムされたCPU)による図8
の手順で行われる。ここでは、重回帰式の目的変数(物
質濃度y)の予測に寄与し得るセンサ(説明変数)を特
定するための特定情報を扱う。
【0030】まず、センサ出力値と物質濃度との関係デ
ータを取得する(ステップS101)。次いで、上記
(2)式の説明変数x(i)jqp(k)、目的変数yqが、平均
0、分散1になるようにデータの標準化を行い(ステッ
プS102)、標準化されたデータの重回帰分析を行う
(ステップS103)。これにより得られた各説明変数
(標準化されたセンサ出力値)に対する回帰係数、すな
わち標準回帰係数を各センサ出力値の濃度決定に対する
寄与度とし(ステップS104)、寄与度の高い順に一
定個数、あるいは一定値以上の寄与度を与えるセンサを
特定する(ステップS105)。そして、各説明変数の
寄与度を対象となる物質の種類、時間区間ごとに計算
し、一定の基準によって決定される被選択センサの番号
をセンサ選択インデックスメモリ部14に保持する(ス
テップS106)。
【0031】なお、センサ選択インデックスメモリ部1
4を用いたセンサの特定は、使用されるセンサが1つの
みである場合には必ずしも必要とされない。また、物質
濃度検出装置10の機能として、対象物質の種類に応じ
てセンサを切り換える機能のみを提供すれば足りる場合
は、センサの特定機能は使用する必要はない。
【0032】本実施形態の物質検出装置10のそのほか
の構成要素11,13,15の内容は、それぞれ下記の
とおりである区間決定部11は、サンプリングポイント
と物質の特定情報が入力されたときに区間インデックス
メモリ部12を参照し、サンプリングポイントが、どの
時間区間に属するかを決定するものである。決定された
時間区間は、区間番号としてデータ取得部13に出力さ
れる。
【0033】データ取得部13は、図示しないN個の上
記センサからのセンサ出力値(#1〜#N)の少なくと
も一つ、区間番号、および物質の特定情報を取得し、こ
れらの情報をもとにセンサ選択インデックスメモリ部1
4を参照して適切なセンサないしその組み合わせを特定
する。そして特定されたセンサについてのセンサ出力値
のみを通過させるものである。
【0034】濃度決定部15は、データ取得部13から
センサ出力値および区間番号を受け取り、この受け取っ
た情報をもとに係数メモリ部16から該当する関係式情
報を取得し、取得した関係式情報をもとに物質濃度を決
定するものである。
【0035】なお、区間決定部11、データ取得部1
3、濃度決定部15は、それぞれ上述の区間インデック
スメモリ部12への区間番号、センサ選択インデックス
メモリ部14へのセンサ特定情報、係数メモリ部16へ
の関係式情報の保持の際にも使用される機能ブロックで
ある。
【0036】これらの機能ブロック11,13,15、
および各メモリ部12,14,16は、オペレーティン
グシステム(OS)を内蔵し、ハードディスク等の記憶
装置を備えた汎用のコンピュータに所定のプログラムを
読み込ませて実行させることにより形成される。また、
上記タイマ手段には、例えばOSによる公知の計時機能
を用いることができる。このプログラムは、上記記憶装
置のプログラム記録領域に格納されて随時使用されるよ
うになっているのが通常であるが、コンピュータと分離
されて流通する記憶媒体、例えばCD−ROMやフレキ
シブル・ディスク(FD)等の可搬性記憶媒体、あるい
はコンピュータと共に構内ネットワークに接続されたプ
ログラムサーバ等の固定型記録媒体に格納され、使用時
に上記記憶装置に読み込まれるようなものでもあっても
よい。
【0037】次に、気相(大気等)または液相(溶媒
等)に実際にセンサを配置し、各センサ出力値を関係式
情報に代入することにより、気相または液相中に存する
物質の濃度を検出する場合の濃度検出装置10の動作例
を図9を参照して説明する。ここでは、サンプリングポ
イントt[min]におけるN個のセンサの出力値が:x
(t)=(x(1)(t),x(2)(t),...,x
(i)(t),...,x(N)(t))であると仮定する。こ
のときの測定対象となる物質を例えばアセトンとし、こ
のことは予めわかっているとする。サンプリングポイン
トtは、便宜上、1[min]とする。
【0038】区間決定部11は、サンプリングポイント
tが1[min]、および対象物質がアセトンという情報を
受け取り(ステップS201)、区間インデックスメモ
リ部12を参照する。図2の例では、対象物質がアセト
ンであることから時間区間は「区間1」であると決定
し、この情報をデータ取得部13に渡す(ステップS2
02)。データ取得部13は、図4に示した内容のセン
サ選択インデックスメモリ部14を参照して濃度検出に
役立つセンサの組合わせパターン(1,3,...,8)を特定
する(ステップS203)。
【0039】データ取得部13は、特定されたセンサ
(1,3,...,8)からの出力値:x’(t)=(x
(1)(t),x(3)(t),...,x(8)(t))を選択的
に濃度決定部15に出力する(ステップS204)。こ
れらのセンサ出力値x’(t)と「区間1」の情報を受
け取った濃度決定部15は、係数メモリ部16を参照し
て得られる、定数項(a(1)10)および係数項(a(1)
11,a(1) 12,...,a(1) 1(m1) )を用いて、サンプ
リングポイントt[min]における物質濃度c(t)を下
記(2)式より求める(ステップS205,S20
6)。
【0040】
【数2】 c(t)=a(1) 10+Σ(x’(t)×a(1))・・・(2)
【0041】この物質濃度c(t)のデータは、後続の
処理手段、例えば表示装置(図示せず)などに出力する
(ステップS207)。これにより、表示装置等に表示
され、操作者が物質濃度を視覚的に把握できるようにな
る。また、この物質濃度は、製品の製造・検査工程にお
ける品質管理や、有毒ガス検知等の制御に適用される。
【0042】このように、本発明の物質濃度検出装置1
0では、センサ出力値から物質濃度を決定する際に、予
め時分割された時間区間の中からサンプリングポイント
tに対応した時間区間について定義された関係式情報を
用いるようにしたので、従来のようにセンサ応答が平衡
状態に達するまで待つ必要がなく、さらに物質の種類
別、サンプリングポイントtに応じて濃度検出に有効な
センサを用いて濃度の定量化を行うことができるので、
検出される濃度の信頼性が高くなる。これにより、実用
的な測定時間で安定した定量分析ができ、従来の課題が
解決される。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の物質濃度の定量化方法によれば、センサの応答が平衡
状態に到達する前であっても物質濃度を正しく定量化す
ることが可能になる。また、物質の種類や分割された時
間区間ごとのセンサの固有の応答傾向を反映し、かつ統
計的手法の一つである回帰分析を用いることにより、物
質濃度の検出が安定に行えるようになる。
【0044】また、本発明の物質濃度検出装置を用いれ
ば、様々な物質の濃度を人間の代わりに素早く定量的に
分析することが可能になるので、食品や香料を用いた製
品の品質管理等において人手の介在を低減することがで
きる。また、有毒ガスの早期発見および危険度の判定等
が容易になるという特有の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態となる物質濃度検出装置の
構成例を示す機能ブロック図。
【図2】本実施形態による区間インデックスメモリ部の
内容例を示す図。
【図3】本実施形態による係数メモリ部の内容例を示す
図。
【図4】本実施形態によるセンサ選択インデックスメモ
リ部の内容例を示す図。
【図5】本発明が適用される振動子を用いたセンサの応
答波形例を示した図。
【図6】振動子を用いたセンサの応答波形を時分割する
方法の一例を示した説明図。
【図7】振動子を用いたセンサの応答波形の一例を示し
た説明図。
【図8】本実施形態によるセンサ選択インデックスメモ
リ部の内容を決定するための一方法を示した手順説明
図。
【図9】本実施形態の物質検出装置の動作手順説明図。
【符号の説明】
10 物質濃度検出装置 11 区間決定部 12 区間インデックスメモリ部 13 データ取得部 14 センサ選択インデックスメモリ部 15 濃度決定部 16 係数メモリ部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−164670(JP,A) 特開 平9−189695(JP,A) 特開 平7−120381(JP,A) 特開 平4−186139(JP,A) 特開 平7−103873(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 5/02 G01N 27/12 G01N 27/30 - 27/58 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物質濃度の測定時間を測定開始後所定時
    間が経過するまで複数の時間区間に時分割し、各時間区
    間についてそれぞれ対象物質を検知するセンサの応答出
    力と前記対象物質の物質濃度を導出するための関係式情
    報とを対応付けて所定のメモリ領域に保持する段階と、 前記対象物質を検知したセンサの応答出力を受け付けた
    ときに、当該受付時刻が属する時間区間に対応する前記
    関係式情報を前記メモリ領域から索出し、この関係式情
    報及び前記入力された応答出力に基づいて前記対象物質
    の物質濃度を定量化する段階とを含む、物質濃度の定量
    化方法。
  2. 【請求項2】 前記関係式情報は、前記時間区間毎の前
    記応答出力を説明変数とし、予め実測した当該時間区間
    の物質濃度を目的変数とする回帰分析によって得られた
    回帰係数を含むことを特徴とする請求項1記載の定量化
    方法。
  3. 【請求項3】 対象物質を検知する複数のセンサによる
    物質濃度の測定時間を測定開始後所定時間が経過するま
    で複数の時間区間に時分割し、各時間区間についてそれ
    ぞれ対象物質を検知する個々のセンサの応答出力を説明
    変数とし、予め実測した当該時間区間の物質濃度を目的
    変数とする重回帰分析によって得られる回帰係数を得、
    さらに、前記説明変数に対応する標準回帰係数を前記目
    的変数に対する当該説明変数の寄与度として求め、この
    寄与度に応じて前記対象物質の物質濃度予測に寄与し得
    る1または複数のセンサを決定する段階と、 前記センサからの応答出力を受け付けたときに、当該受
    付時刻が属する時間区間について決定されたセンサから
    の応答出力および前記受付時刻が属する時間区間に対応
    する回帰係数に基づいて前記物質濃度を決定する段階と
    を含む、物質濃度の定量化方法。
  4. 【請求項4】 前記時間区間は、前記センサの応答出力
    が定常状態に達する前の過渡状態において前記応答出力
    の変化量に応じて異なる間隔で時分割されており、それ
    ぞれ所定の識別情報によって識別可能な区間であること
    を特徴とする請求項1または3記載の定量化方法。
  5. 【請求項5】 前記対象物質が、媒体中に混在して匂い
    を発する匂い物質であることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかの項記載の定量化方法。
  6. 【請求項6】 特定種類の物質を検知するセンサからの
    応答出力を取得するデータ取得手段、 前記センサの応答開始後の経過時間を計時するタイマ手
    段、 予め前記センサによる測定時間を複数の時間区間に時分
    割し、各時間区間と前記経過時間とを対応付けて第1メ
    モリ領域に保持するとともに、前記応答出力から物質濃
    度を導出するための関係式情報を前記時間区間毎に対応
    付けて第2メモリ領域に保持するデータ記憶手段、 前記データ取得手段から対象物質を検知したセンサの応
    答出力を受領し、且つ前記タイマ手段から当該センサの
    応答開始後の経過時間を受領したときに、この経過時間
    が属する時間区間を前記第1メモリ領域から索出すると
    ともに当該時間区間に対応付けられた関係式情報を前記
    第2メモリ領域から索出し、この関係式情報を用いて前
    記対象物質の濃度を決定する濃度決定手段、 を備えて成る物質濃度検出装置。
  7. 【請求項7】 特定種類の物質を検知する複数のセンサ
    の応答出力を取得するデータ取得手段、 個々のセンサの応答開始後の経過時間を計時するタイマ
    手段、 個々のセンサによる測定時間を予め複数の時間区間に時
    分割し、各時間区間と前記経過時間とを対応付けて第1
    メモリ領域に保持するとともに、前記応答出力から物質
    濃度を導出するための関係式情報を前記時間区間毎に対
    応付けて第2メモリ領域に保持し、さらに、対象となる
    物質の種類に応じた1またはセンサの特定情報を第3メ
    モリ領域に保持するデータ保持手段、 前記データ取得手段から前記第3メモリ領域を通じて特
    定されたセンサの応答出力を受領し、且つ前記タイマ手
    段から当該センサの応答開始後の経過時間を受領したと
    きに、この経過時間が属する時間区間を前記第1メモリ
    領域から索出するとともに当該時間区間に対応付けられ
    た関係式情報を前記第2メモリ領域から索出し、この関
    係式情報を用いて前記対象物質の濃度を決定する濃度決
    定手段、を備えて成る物質濃度検出装置。
  8. 【請求項8】 前記センサは、媒体中に混在して匂いを
    発する匂い物質を選択的に吸着する臭気感応膜が表面に
    形成された振動子を含むことを特徴とする請求項6また
    は7項記載の物質濃度検出装置。
  9. 【請求項9】 物質濃度の測定時間を測定開始後所定時
    間が経過するまで複数の時間区間に時分割し、各時間区
    間についてそれぞれ対象物質を検知するセンサの応答出
    力と前記対象物質の物質濃度を導出するための関係式情
    報とを対応付けて所定のメモリ領域に保持する処理、 前記対象物質を検知したセンサの応答出力を受け付けた
    ときに、当該受付時刻が属する時間区間に対応する前記
    関係式情報を前記メモリ領域から索出し、この関係式情
    報及び前記入力された応答出力に基づいて前記対象物質
    の物質濃度を定量化する処理、をコンピュータに実行さ
    せるためのプログラムが前記コンピュータ可読の形態で
    記録された記録媒体。
  10. 【請求項10】 対象物質を検知する複数のセンサによ
    る物質濃度の測定時間を測定開始後所定時間が経過する
    まで複数の時間区間に時分割し、各時間区間についてそ
    れぞれ対象物質を検知する個々のセンサの応答出力を説
    明変数とし、予め実測した当該時間区間の物質濃度を目
    的変数とする重回帰分析によって得られる回帰係数を
    得、さらに、前記説明変数に対応する標準回帰係数を前
    記目的変数に対する当該説明変数の寄与度として求め、
    この寄与度に応じて前記対象物質の物質濃度予測に寄与
    し得る1または複数のセンサを決定する処理、 前記センサからの応答出力を受け付けたときに、当該受
    付時刻が属する時間区間について決定されたセンサから
    の応答出力および前記受付時刻が属する時間区間に対応
    する回帰係数に基づいて前記物質濃度を決定する処理、 をコンピュータに実行させるためのプログラムが前記コ
    ンピュータ可読の形態で記録された記録媒体。
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