JP3378370B2 - 電力系統安定化装置 - Google Patents

電力系統安定化装置

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JP3378370B2
JP3378370B2 JP22111594A JP22111594A JP3378370B2 JP 3378370 B2 JP3378370 B2 JP 3378370B2 JP 22111594 A JP22111594 A JP 22111594A JP 22111594 A JP22111594 A JP 22111594A JP 3378370 B2 JP3378370 B2 JP 3378370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の発電機の運転諸
量を検出し、複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を
決定し、これらの発電機の励磁を調整することで電力系
統の安定化を図る電力系統安定化装置(MVC)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図10,図11を参照して、従来の電力系統
安定化装置を説明する。先ず図10において、1は多数の
発電機を含む電力系統であり、電力系統安定化装置(M
VC)2との間で各種発電機情報及び安定化信号のやり
とりを行なっている。ここで電力系統1には発電機が動
揺し、それが発散して脱調にいたる現象がある。この対
策として、1台の発電機の運転諸量を検出し、安定化を
はかるための励磁調整量を決定し、これにより励磁を調
整するようにした電力系統安定化装置(PSS)は既に
実用化されている。
【0003】更に、図11の如く、複数の発電機の運転諸
量(発電機有効電力出力P,発電機回転数ω,発電機端
子電圧Vなど)を検出し、発電所の電力系統安定化装置
(MVC)端末23から通信手段によって中央の電力系統
安定化装置(MVC)装置24に伝送し、これらの信号の
重み付き加算をとるなどして発電機の安定化を図る励磁
調整量を決定し、更にこれを通信手段によって発電所の
電力系統安定化装置(MVC)端末23に伝送し、発電機
の励磁を調整するAVR25などに補正信号を加えて、電
力系統を安定化する電力系統安定化装置(MVC)2の
提案もある。
【0004】ここで、安定化を図る励磁調整量の決定
法、即ち、各信号の重み係数であるMVC定数KP11,
KW11,KP12,KW12,…は、リカッチ方程式を解く
最適制御法などで定めることができる。たとえば発電機
G1の励磁を調整する安定化のための補正信号は、発電
機G1,G2,…の運転諸量(発電機有効電力出力P
1,P2,…、発電機回転数ω1,ω2,…など)の重
み付き加算で(1) 式のように作成できる。
【数1】 U1=KP11*P1+KW11*ω1+KP12*P2+KW12*ω2+・・ ………………(1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来方式におい
て、MVC定数を定めるのは対象系統が大きくてオンラ
インによる取扱いが困難なため、予め想定した系統運用
状態に対してこれをオフラインで定めておく必要があ
る。ところが、系統の運用状態が予め想定した状態から
外れると、予定した安定化効果がなくなったり、不安定
化することが予想される。本発明は上記事情に鑑みてな
されたものであり、系統構成変化や潮流変化等の運用状
態の変化に対して、電力系統安定化装置(MVC)を除
外したり、又はMVC定数を別のパターンに切り替える
などの判断手段を備えた電力系統安定化装置を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電力系統安定化装置は、複数の発電機の運転諸量を
検出する手段と、前記複数の発電機の安定化を図る励磁
調整量を決定する手段と、前記複数の発電機の励磁を調
整する手段とを備えた電力系統安定化装置(MVC)に
おいて、電力系統から入力するかあるいはマンマシンイ
ンターフェースを用いて手動で作成して入力する系統構
成と系統運転状態をもとに、前記電力系統安定化装置で
安定化しようとする予め選定したモードの固有値を計算
する固有値計算手段と、前記計算された固有値により前
記電力系統安定化装置の有効性を判定する有効性判定手
段と、前記判定結果に基づいて前記電力系統安定化装置
の使用,不使用を操作する使用除外操作手段とから構成
した。
【0007】本発明の[請求項2]に係る電力系統安定
化装置は、複数の発電機の運転諸量を検出する手段と、
前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定する
手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段とを備
えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力系統
から入力するかあるいはマンマシンインターフェースを
用いて手動で作成して入力する系統構成と系統運転状態
をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しようとす
る予め選定したモードの固有値を計算する演算手段と系
統の定態安定度に係る固有値を計算する演算手段とから
なる固有値計算手段と、前記各固有値を用いて前記電力
系統安定化装置の有効性を判定する有効性判定手段と、
前記判定結果に基づいて前記電力系統安定化装置の使
用,不使用を操作する使用除外操作手段とから構成し
た。
【0008】本発明の[請求項3]に係る電力系統安定
化装置は、複数の発電機の運転諸量を検出する手段と、
前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定する
手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段とを備
えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力系統
から入力するかあるいはマンマシンインターフェースか
ら手動で作成して入力する系統構成と系統運用状態をも
とに、前記電力系統安定化装置で安定化しようとする予
め選定したモードの固有値を計算する固有値計算手段
と、前記計算された固有値により前記電力系統安定化装
置の有効性を判定する有効性判定手段と、前記判定結果
に基づいて複数準備された前記励磁調整量の決定手段か
ら1つを選択する定数選択手段とから構成した。
【0009】本発明の[請求項4]に係る電力系統安定
化装置は、複数の発電機の運転諸量を検出する手段と、
前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定する
手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段とを備
えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力系統
から入力するかあるいはマンマシンインターフェースを
用いて手動で作成して入力する系統構成と系統運転状態
をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しようとす
る予め選定したモードの固有値を計算する演算手段と系
統の定態安定度に係る固有値を計算する演算手段とから
なる固有値計算手段と、前記各固有値を用いて前記電力
系統安定化装置の有効性を判定する有効性判定手段と、
前記判定結果に基づいて複数準備された前記励磁調整量
の決定手段の1つを選択する手段とから構成した。
【0010】
【作用】本発明の[請求項1]に係る電力系統安定化装
置は、電力系統から入力したオンラインあるいはオフラ
インの系統構成と系統運転状態をもとに、電力系統を構
成する要素である発電機,送電網,負荷を、平衡点から
の微少変動量に対して線形方程式で表し、電力系統安定
化装置で安定化しようとする予め選定したモードの固有
値を計算し、電力系統安定化装置(MVC)ありのとき
の固有値実部と電力系統安定化装置(MVC)なしのと
きの固有値実部とを比較し、電力系統安定化装置(MV
C)の安定化効果の判定を行ない、電力系統安定化装置
(MVC)使用/不使用を操作する。
【0011】本発明の[請求項2]に係る電力系統安定
化装置は、上記以外の固有値の演算手法を異にしたもの
である。即ち、電力系統安定化装置で安定化しようとす
る予め選定したモードの固有値を計算し、有効性を判定
する手段以外に系統の定態安定度に係る弱制動固有値を
計算し、電力系統安定化装置(MVC)ありのときの弱
制動固有値実部と、電力系統安定化装置(MVC)なし
のときの弱制動固有値実部を比較して、電力系統安定化
装置(MVC)による裏目がないか否かの判定を行な
い、裏目判定と安定化効果判定の結果から電力系統安定
化装置(MVC)使用/不使用を操作する。なお、系統
からの入力は直接入力するもの、あるいはインターフェ
ーイスを介して手動で作成したものもあることは[請求
項1]の場合と同様である。
【0012】本発明の[請求項3]に係る電力系統安定
化装置は、演算手法を異にしたものである。即ち、動揺
状態を監視するに際し、電力系統から予め入力した系統
構成と系統運転状態、又はマンマシンインターフェース
から手動で作成した系統構成と系統運転状態をもとにす
ることは前記で既に説明した通りである。そして判定結
果に基づいて複数準備された前記励磁調整量の決定手段
から1つ選択する手段によって、MVC定数Eありの固
有値実部とMVC定数Fありの固有値実部とを比較し、
電力系統安定化装置(MVC)安定化効果判定と裏目判
定からMVC定数を選択する。
【0013】本発明の[請求項4]に係る電力系統安定
化装置は、動揺状態を監視するに際し、電力系統から予
め入力した系統構成と系統運転状態、又はマンマシンイ
ンターフェースから手動で作成した系統構成と系統運転
状態をもとにすることは上記各場合と同じである。そし
て固有値計算手段によって計算された固有値により、電
力系統安定化装置の有効性を判定し、その結果に基づい
て複数準備された励磁調整量の内から1つを選択する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の実施例である電力系統安定化装置
の構成図である。図1において、電力系統1と電力系統
安定化装置(MVC)2とは図10,図11と同様である。
本構成図の特徴点はMVC状態監視装置3を設けたこと
であり、系統構成変化や潮流変化等の運用状態の変化に
応じて電力系統安定化装置(MVC)ありのときと、な
しのときとの安定化効果を比較し、電力系統安定化装置
の使用,不使用を決定して出力するようにしたものであ
る。
【0015】図2は本発明の[請求項1]に係る電力系
統安定化装置の一実施例の構成図である。図2におい
て、1は電力系統、10は計算機の演算装置であり、系統
情報取り込み手段11と、系統情報取り込み手段11で入力
したオンラインの系統構成と系統運転状態をもとにし
て、安定化しようとする予め選定したモードの固有値を
計算する固有値計算手段12と、前記計算された固有値に
より電力系統安定化装置(MVC)の有効性を判定する
MVC有効性判定手段13と、前記判定結果に基づいて電
力系統安定化装置の使用/不使用を操作するMVC使用
除外操作手段14を備えたものである。
【0016】次に、本発明の[請求項1]係る電力系統
安定化装置の作用について説明する。先ず、電力系統1
から系統情報取り込み手段11で入力したオンラインの系
統構成と系統運転状態をもとに、電力系統を構成する要
素である発電機,送電網,負荷などを、平衡点からの微
少変動量に対して線形方程式(2) 式で表す。
【数2】 これにより、電力系統安定化装置で安定化しようとする
予め選択したモードの固有値を計算する。
【数3】 λi=σi+jωi …………………(3) ここでは、固有値と固有ベクトルの近似値から収束計算
により厳密解を求める反復逆べき乗法(IIA法)など
の固有値計算法が使用できる。
【0017】次に、電力系統安定化装置(MVC)あり
時の固有値実部σA と電力系統安定化装置(MVC)な
し時の固有値実部σB を比較する。ここでσA <σB
とき電力系統安定化装置(MVC)の安定化効果ありと
判定し、σA >σB のとき電力系統安定化装置(MV
C)の安定化効果なしと判定する。電力系統安定化装置
(MVC)の安定化効果の結果から電力系統安定化装置
(MVC)使用/不使用を判定する。
【0018】電力系統安定化装置(MVC)の安定化効
果ありのとき電力系統安定化装置(MVC)を使用し、
電力系統安定化装置(MVC)の安定化効果なしのとき
電力系統安定化装置(MVC)を不使用とする。本実施
例によれば、電力系統を安定化する電力系統安定化装置
(MVC)を適用するに当たって、安定化効果の高い、
不安定化効果のない信頼性の高い装置を提供することが
できる。
【0019】図3は本発明の[請求項1]のものにおい
て、系統情報取り込み手段11への取り込み入力を変更し
たものであり、演算内容そのものの変更はない。動揺状
態を監視するに際し、電力系統から予め入力した系統構
成と系統運転状態、又はマンマシンインターフェース20
から手動で作成したオフラインの系統構成と系統運転状
態をもとにする手段を備えたものである。
【0020】上記したように、動揺状態を監視するに際
し、電力系統から予め入力した系統構成と系統運転状
態、又はマンマシンインターフェースから、系統情報取
り込み手段11で入力した手動で作成したオフラインの系
統構成と系統運転多々をもとにすることで、電力系統か
らのオンラインの入力がなくても電力系統安定化装置
(MVC)を適用することができる。本実施例によれ
ば、電力系統を安定化する電力系統安定化装置(MV
C)を適用するに当たって、安定化効果の高い、信頼性
の高い装置を提供することができる。
【0021】図4は本発明の[請求項2]に係る電力系
統安定化装置の一実施例の構成図である。図4におい
て、図1と同一部分については同一符号を付して説明を
省略する。固有値計算手段12-1では電力系統安定化装置
で安定化しようとする予め選定したモードの固有値を計
算する以外に、系統の定態安定度に係る固有値を計算す
る演算手段を備えたものである。定態安定度に係る固有
値は固有値の実部が正、又は実部が負でも零に近い固有
値が複数個求められれば実用上問題はないので、A行列
をS行列に変換して固有値を計算するS行列法などの固
有値計算法が有効である。
【0022】
【数4】
【0023】このS行列の固有値のうち最大の固有値、
即ち、A行列で最も弱制動な固有値の近似値に、反復計
算で収束させるべき乗法と、近似値から厳密な固有値を
求めるランチョス法で固有値を求める。次に、MVC有
効性判定手段13-1では電力系統安定化装置(MVC)あ
り弱制動固有値実部σC と電力系統安定化装置(MV
C)なし弱制動固有値実部σD を比較する。σC <σD
のとき電力系統安定化装置(MVC)裏目なしと判定
し、σC >σD のとき電力系統安定化装置(MVC)裏
目ありと判定する。
【0024】次に、電力系統安定化装置(MVC)の安
定化効果と裏目チェックの結果から電力系統安定化装置
(MVC)の使用/不使用を判定する。電力系統安定化
装置(MVC)の安定化効果ありで、しかも、電力系統
安定化装置(MVC)裏目なしのとき電力系統安定化装
置(MVC)を使用する。
【0025】又、電力系統安定化装置(MVC)の安定
化効果なし、あるいは、電力系統安定化装置(MVC)
裏目ありのとき電力系統安定化装置(MVC)を不使用
とする。これらはMVC使用除外操作手段で前記判定結
果の操作をする。本実施例によれば、電力系統を安定化
する電力系統安定化装置(MVC)を適用するに当たっ
て、安定化効果の高い、裏目のない信頼性の高い装置を
提供することができる。
【0026】図5は[請求項2]のものにおいて、系統
情報取り込み手段11への取り込み入力を変更したもので
あり、演算内容そのものの変更はない。動揺状態を監視
するに際し、電力系統1から予め入力した系統構成と系
統運転状態、又はマンマシンインターフェース20から手
動で作成したオフラインの系統構成と系統運転状態をも
とにする手段を備えたものである。
【0027】上記したように、動揺状態を監視するに際
し、電力系統1から予め入力した系統構成と系統運転状
態、又はマンマシンインターフェース20から手動で作成
したオフラインの系統構成と系統運転状態をもとにする
ことで、電力系統1からのオンラインの入力がなくて
も、電力系統安定化装置(MVC)を適用することがで
きる。本実施例によれば、電力系統を安定化する電力系
統安定化装置(MVC)を適用するに当たって、安定化
効果の高い、裏目のない信頼性の高い装置を提供するこ
とができる。
【0028】図6は本発明の[請求項3]に係る電力系
統安定化装置の一実施例の構成図である。図6におい
て、図1と同一部分については同一符号を付して説明を
省略する。本実施例ではMVC有効性判定手段の判定結
果に基づいて、複数準備されたMVC定数である前記励
磁調整量の決定手段から1つを選択する手段を備えたも
のである。
【0029】即ち、固有値計算手段12-2で求めたMVC
定数Eあり固有値実部σE とMVC定数Fあり固有値実
部σF をMVC有効性判定手段13-2で比較する。σE
σFのときMVC定数Eの方が安定化効果が大きいと判
定し、σE >σF のときMVC定数Fの方が安定化効果
が大きいと判定する。次に、MVC定数選択手段15にて
電力系統安定化装置(MVC)の安定化効果の大きいM
VC定数を選択する。本実施例によれば、電力系統を安
定化する電力系統安定化装置(MVC)を適用するに当
たって、安定化効果の高い、信頼性の高い装置を提供す
ることができる。
【0030】図7は[請求項3]のものにおいて、系統
情報取り込み手段11の取り込み入力を変更したものであ
り、演算内容そのものの変更はない。動揺状態を監視す
るに際し、電力系統1から予め入力した系統構成と系統
運転状態、又、マンマシンインターフェース20から手動
で作成したオフラインの系統構成と系統運転状態をもと
にする手段を備えたものである。
【0031】上記したように、動揺状態を監視するに際
し、電力系統1から予め入力した系統構成と系統運転状
態、又はマンマシンインターフェース20から手動で作成
したオフラインの系統構成と系統運転状態をもとにする
ことで、電力系統からのオンラインの入力がなくても電
力系統安定化装置(MVC)を適用することができる。
本実施例によれば、電力系統を安定化する電力系統安定
化装置(MVC)を適用するに当たって、安定化効果の
高い、不安定化効果のない信頼性の高い装置を提供する
ことができる。
【0032】図8は本発明の[請求項4]に係る電力系
統安定化装置の一実施例の構成図であり、図4と同一部
分については同一符号を付して説明を省略する。本実施
例では図4に示すステップ14の代わりにMVC定数選択
手段15を設けたものである。即ち、判定結果に基づいて
複数準備されたMVC定数である励磁調整量の決定手段
から1つを選択するようにしたものである。
【0033】先ず、MVC定数Eあり弱制動固有値実部
σG とMVC定数Fあり弱制動固有値実部σH を比較す
る。そしてσG <σH のときMVC定数Eの方が裏目が
少ないと判定する。又、σG >σH のときMVC定数F
の方が裏目が少ないと判定する。次に、電力系統安定化
装置(MVC)の安定化効果の比較と裏目比較の結果か
らMVC定数を選択する。MVC定数Eの方が安定化効
果ありで、しかも、裏目が少ないときMVC定数Eを使
用する。
【0034】MVC定数Fの方が安定化効果ありで、し
かも、裏目が少ないときMVC定数Fを使用する。MV
C定数Eの方が安定化効果ありだが、MVC定数Fの方
が裏目が少ないときMVC定数Fを使用する。MVC定
数Fの方が安定化効果ありだが、MVC定数Eの方が裏
目が少ないときMVC定数Eを使用する。本実施例によ
れば、電力系統を安定化する電力系統安定化装置(MV
C)を適用するに当たって、安定化効果の高い、不安定
化効果のない信頼性の高い装置を提供することができ
る。
【0035】図9は[請求項4]のものにおいて、系統
情報取り込み手段11への取り込み入力を変更したもので
あり、演算内容そのものの変更はない。動揺状態を監視
するに際し、電力系統から予め入力した系統構成と系統
運転状態、又、マンマシンインターフェース20から手動
で作成したオフラインの系統構成と系統運転状態をもと
にする手段を備えたものである。
【0036】上記したように、動揺状態を監視するに際
し、電力系統から予め入力した系統構成と系統運転状
態、又はマンマシンインターフェース20から手動で作成
した系統構成と系統運転状態をもとにすることで、電力
系統からのオンラインの入力がなくても電力系統安定化
装置(MVC)を適用することができる。本実施例によ
れば、電力系統を安定化する電力系統安定化装置(MV
C)を適用するに当たって、安定化の高い、不安定化の
ない信頼性の高い装置を提供することができる。上記の
説明は、MVC定数が1組又は2組について説明した
が、任意の組のMVC定数があっても適用可能なことは
明らかである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば電
力系統の系統構成と系統運転状態をもとに、動揺状態を
示す固有値を計算し、この固有値により電力系統安定化
装置の有効性を判定し、電力系統安定化装置を除外する
か、又はMVC定数を別のパターンに切り替えるように
構成したので、電力系統を安定化する電力系統安定化装
置(MVC)を適用するに当たって、効果の高い、裏目
のない信頼性の高い装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である電力系統安定化装置(M
VC)の構成図。
【図2】本発明の[請求項1]に係る電力系統安定化装
置(MVC)の一実施例の構成図。
【図3】本発明の[請求項1]の実施例である電力系統
安定化装置(MVC)の変形例の構成図。
【図4】本発明の[請求項2]に係る電力系統安定化装
置(MVC)の一実施例の構成図。
【図5】本発明の[請求項2]の実施例である電力系統
安定化装置(MVC)の変形例の構成図。
【図6】本発明の[請求項3]に係る電力系統安定化装
置(MVC)の一実施例の構成図。
【図7】本発明の[請求項3]の実施例である電力系統
安定化装置(MVC)の変形例の構成図。
【図8】本発明の[請求項4]に係る電力系統安定化装
置(MVC)の一実施例の構成図。
【図9】本発明の[請求項4]の実施例である電力系統
安定化装置(MVC)の変形例の構成図。
【図10】従来技術の電力系統安定化装置(MVC)の構
成図。
【図11】従来技術の電力系統安定化装置(MVC)の構
成図。
【符号の説明】
1 電力系統 2 電力系統安定化装置(MVC) 3 MVC状態監視装置 4 発電機 10 計算機 11 系統情報取り込み手段 12,12-1,12-2 固有値計算手段 13,13-1,13-2 MVC有効性判定手段 14 MVC使用除外操作手段 15 MVC定数選択手段 20 マンマシンインターフェース 21 有効電力検出手段 22 回転数検出手段 23 MVC端末 24 MVC中央装置 25 AVR 26 電圧検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 泰之 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1 号 東京電力株式会社 技術研究所内 (72)発明者 上村 洋市 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 昭55−125036(JP,A) 特開 平4−8127(JP,A) 特開 平6−133460(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発電機の運転諸量を検出する手段
    と、前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定
    する手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段と
    を備えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力
    系統から入力するかあるいはマンマシンインターフェー
    スを用いて手動で作成して入力する系統構成と系統運転
    状態をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しよう
    とする予め選定したモードの固有値を計算する固有値計
    算手段と、前記計算された固有値により前記電力系統安
    定化装置の有効性を判定する有効性判定手段と、前記判
    定結果に基づいて前記電力系統安定化装置の使用,不使
    用を操作する使用除外操作手段とからなることを特徴と
    する電力系統安定化装置。
  2. 【請求項2】 複数の発電機の運転諸量を検出する手段
    と、前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定
    する手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段と
    を備えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力
    系統から入力するかあるいはマンマシンインターフェー
    スを用いて手動で作成して入力する系統構成と系統運転
    状態をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しよう
    とする予め選定したモードの固有値を計算する演算手段
    と系統の定態安定度に係る固有値を計算する演算手段と
    からなる固有値計算手段と、前記各固有値を用いて前記
    電力系統安定化装置の有効性を判定する有効性判定手段
    と、前記判定結果に基づいて前記電力系統安定化装置の
    使用,不使用を操作する使用除外操作手段とからなるこ
    とを特徴とする電力系統安定化装置。
  3. 【請求項3】 複数の発電機の運転諸量を検出する手段
    と、前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定
    する手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段と
    を備えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力
    系統から入力するかあるいはマンマシンインターフェー
    スから手動で作成して入力する系統構成と系統運用状態
    をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しようとす
    る予め選定したモードの固有値を計算する固有値計算手
    段と、前記計算された固有値により前記電力系統安定化
    装置の有効性を判定する有効性判定手段と、前記判定結
    果に基づいて複数準備された前記励磁調整量の決定手段
    から1つを選択する定数選択手段とからなることを特徴
    とする電力系統安定化装置。
  4. 【請求項4】 複数の発電機の運転諸量を検出する手段
    と、前記複数の発電機の安定化を図る励磁調整量を決定
    する手段と、前記複数の発電機の励磁を調整する手段と
    を備えた電力系統安定化装置(MVC)において、電力
    系統から入力するかあるいはマンマシンインターフェー
    スを用いて手動で作成して入力する系統構成と系統運転
    状態をもとに、前記電力系統安定化装置で安定化しよう
    とする予め選定したモードの固有値を計算する演算手段
    と系統の定態安定度に係る固有値を計算する演算手段と
    からなる固有値計算手段と、前記各固有値を用いて前記
    電力系統安定化装置の有効性を判定する有効性判定手段
    と、前記判定結果に基づいて複数準備された前記励磁調
    整量の決定手段の1つを選択する手段とからなることを
    特徴とする電力系統安定化装置。
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