JP3376884B2 - 立体地形表示装置 - Google Patents

立体地形表示装置

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JP3376884B2 JP26722997A JP26722997A JP3376884B2 JP 3376884 B2 JP3376884 B2 JP 3376884B2 JP 26722997 A JP26722997 A JP 26722997A JP 26722997 A JP26722997 A JP 26722997A JP 3376884 B2 JP3376884 B2 JP 3376884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実際の地形の標高
値データを用いて地形形状を立体的に表示する立体地形
表示装置に関し、特に、標高変化を表示色のグラデーシ
ョンで表現することができる立体地形表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の立体地形表示装置としては、例え
ば図12に示すようなものが知れている。この装置は、
地形標高データを記憶する外部記憶部3と、画面上に表
示される地形の対象領域を決定し必要な地形標高データ
を外部記憶部3から読み込む表示対象領域決定部5と、
読み込まれた地形標高データに基づいて地形形状を表す
多面体モデルを作成する地形形状モデル作成部7と、作
成された地形形状モデルを与えられた座標変換パラメー
タに従って座標変換する座標変換部9と、座標変換され
た地形形状モデルに対して描画処理を実行し立体地形画
像として出力する描画処理部11と、立体地形画像を表
示する画像表示部13とから構成される。なお、一般
に、5〜11はグラフィックス機能を有するコンピュー
タ等により実現される。
【0003】次に、立体地形画像を表示する手順を簡単
に説明する。まず、表示対象領域決定部5が画面上に表
示する地形領域を決定する。例えばある視点を定めて透
視投影法により地形を表示するものとすれば、表示され
る地形領域は図13に示すように、水平面上で台形領域
となる。視点の位置や視線方向などのパラメータを与え
ることによりこの領域を決定することができ、これに基
づいて表示対象領域決定部5は相当する範囲の地形標高
データを外部記憶部3から読み込む。
【0004】次に、地形形状モデル作成部7が読み込ま
れた地形標高データに基づいて地形形状を表す多面体モ
デルを作成する。地形標高データは、例えば与えられた
緯度・経度の地点についてその標高値を求めることので
きる形で記述されているから、前段で決定した表示対象
領域内の複数個の地点についてその標高値を求めること
によって、図14に示すような多面体として地形形状モ
デルを作成することができる。
【0005】このように地形がモデル化されれば、多面
体を構成する個々の面(多角形)について描画処理を行
うことにより画面上に地形を立体的に表示することがで
きる。まず、座標変換部9が個々の多角形に対し、例え
ば前述の透視投影変換により、地形形状モデルを記述す
る3次元座標から表示画面上の2次元座標への座標変換
を行う。そして、描画処理部11が座標変換された個々
の多角形を逐次描画して立体地形画像を作成する。この
とき各多角形を単一色で塗りつぶしてしまうと、作成さ
れる画像は奥行きが無く平板で、地形の3次元的な形状
を視覚的に識別することのできないものとなる。そこ
で、例えば標高値に応じて表示色を変えることによっ
て、地形の凹凸の様子を色の変化(グラデーション)で
表現する。従来システムにおいては、描画する多角形の
各頂点に異なる色を割り当て、多角形内部にグラデーシ
ョンをかけるグーローシェーディングなどの技術が用い
られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の立体地形表示装置にあっては、シェーディン
グによるグラデーションを実現するために、指定された
色以外にそれらの中間色をも表示する機能が必要とな
る。例えばある多角形の各頂点に緑と黄の表示色を割り
当てた場合、その多角形の内部は緑から黄に漸次変化す
る多数の中間色によって表現されることになり、膨大な
色数が必要となる。
【0007】一方、多くの色を表示することのできるよ
うなハードウェアはそれだけコストも高くなるため、こ
のような立体地形表示装置を例えば車載してナビゲーシ
ョンの用途に供するといった場合、利用者に対して安価
に製品を供給することは難しいという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とし
て、標高変化に対して少ない色数で擬似的なグラデーシ
ョンを表現することができる立体地形表示装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、描画対象を表す多面体モデル
を与えられた座標変換パラメータに従って座標変換し、
座標変換された描画対象多面体モデルに描画処理を実行
して立体地形画像を表示する立体地形表示装置におい
て、表示色と標高値とを対応づけたテーブルを参照し、
前記描画対象多面体モデルの各面を構成する多角形の各
頂点に対して、その標高値に応じて異なる表示色を割り
当てる頂点表示色決定手段と、該多角形を複数の小多角
形に分割する多角形分割手段と、該分割された小多角形
の各々に対する分割前の多角形の各頂点の影響度を決定
する影響度決定手段と、前記決定された影響度と同比率
になるように、上記テーブルにて標高値と対応づけられ
ている表示色を配列した描画パターンを決定する描画パ
ターン決定手段と、該配列された描画パターンによって
前記分割された小多角形を各々塗りつぶすことにより立
体地形画像を描画する立体地形画像作成手段とを備えた
ことを要旨とする。
【0009】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記描画対象を表す多面体モデルの構成面の一
部又は全部が三角形である場合に、前記多角形分割手段
は、該三角形の分割に際して各辺のn等分点のうち隣り
合う2辺上で相対する点同士を結ぶ直線によって該三角
形をn2 個の合同な小三角形に分割し、前記影響度決定
手段は、分割された各小三角形についてその重心位置ベ
クトルGが分割前の三角形ABCの各頂点の位置ベクト
ルA,B,Cにより
【数2】 と表される場合に、該分割された小三角形に対する3頂
点A,B,Cの影響度を比 p−1:q−1:r−1 で定めることを要旨とする。
【0010】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記描画対象を表す多面体モデルの構成面の一
部または全部が四角形である場合に、前記多角形分割手
段は、該四角形の分割に際して各辺のn等分点のうち対
辺上で相対する点同士を結ぶ直線によって該四角形をn
2 個の小四角形に分割し、前記影響度決定手段は、分割
された各小四角形についてその位置が分割前の四角形A
BCDの辺ABに沿う方向に見て第i行目、辺ADに沿
う方向に見て第j列目にある場合に、該分割された小四
角形に対する4頂点A,B,C,Dの影響度を比 (n-i)(n-j):(i-1)(n-j):(i-1)(j-1):(n-i)(j-1) で定めることを要旨とする。
【0011】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記多角形分割手段は、与えられた多角形を小
多角形に分割する際、該多角形の各頂点に前記頂点表示
色決定手段が割り当てた表示色の色差、もしくは該多角
形の各頂点の標高差を計算し、その最大値に応じて決定
した分割サイズnに基づいて該多角形を小多角形に分割
することをことを要旨とする。
【0012】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記多角形分割手段は、与えられた多角形を小
多角形に分割する際、該多角形の(座標変換後の)大き
さを計算し、その値に応じて決定した分割サイズnに基
づいて該多角形を小多角形に分割することを要旨とす
る。
【0013】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、表示色
と標高値とを対応づけたテーブルを参照し、前記描画対
象多面体モデルの各面を構成する多角形の各頂点に対し
て、その標高値に応じて異なる表示色を割り当て、該多
角形を複数の小多角形に分割し、該分割された小多角形
の各々に対する分割前の多角形の各頂点の影響度を決定
し、前記決定された影響度と同比率になるように、上記
テーブルにて標高値と対応づけられている表示色を配列
した描画パターンを決定し、該配列された描画パターン
によって前記分割された小多角形を各々塗りつぶすこと
により立体地形画像を描画する。この結果、地形形状は
多面体の各頂点に割り当てた色だけを用いて描画される
ことが保証され、色数に制約のあるハードウェアを用い
ても標高変化をグラデーションで表現する立体地形表示
装置を実現することができる。
【0014】また、請求項2記載の本発明によれば、描
画対象を表す多面体モデルの構成面の一部又は全部が三
角形である場合に、三角形の分割に際して各辺のn等分
点のうち隣り合う2辺上で相対する点同士を結ぶ直線に
よって該三角形をn2 個の合同な小三角形に分割し、分
割された各小三角形についてその重心位置ベクトルGが
分割前の三角形ABCの各頂点の位置ベクトルA,B,
Cにより
【数3】 と表される場合に、この分割された小三角形に対する3
頂点A,B,Cの影響度を比 p−1:q−1:r−1 で定めることで、多角形分割と影響度の決定を行うの
で、地形形状モデルが三角形で構成される場合であっ
て、この三角形内部を高々3色のみで擬似的にグラデー
ションをかけて描画することができ、また、隣接する他
の三角形にまたがってグラデーションの連続性を保つこ
とができる。
【0015】また、請求項3記載の本発明によれば、描
画対象を表す多面体モデルの構成面の一部または全部が
四角形である場合に、この四角形の分割に際して各辺の
n等分点のうち対辺上で相対する点同士を結ぶ直線によ
ってこの四角形をn2 個の小四角形に分割し、分割され
た各小四角形についてその位置が分割前の四角形ABC
Dの辺ABに沿う方向に見て第i行目、辺ADに沿う方
向に見て第j列目にある場合に、この分割された小四角
形に対する4頂点A,B,C,Dの影響度を比 (n-i)(n-j):(i-1)(n-j):(i-1)(j-1):(n-i)(j-1) で定めることで、多角形分割と影響度の決定を行うの
で、地形形状モデルが四角形で構成される場合であっ
て、この四角形内部を高々4色のみで擬似的にグラデー
ションをかけて描画することができ、また、隣接する他
の四角形にまたがってグラデーションの連続性を保つこ
とができる。
【0016】また、請求項4記載の本発明によれば、与
えられた多角形を小多角形に分割する際に、この多角形
の各頂点に割り当てた表示色の色差、もしくはこの多角
形の各頂点の標高差を計算し、その最大値に応じて決定
した分割サイズnに基づいてこの多角形を小多角形に分
割することで、多角形の分割数を各頂点に割り当てられ
た表示色の色差、もしくは各頂点の標高差に応じて変化
させることができ、色差が少なくグラデーションの効果
が小さい多角形に対しては分割数を少なくして描画処理
に要する計算量を低減し、表示品質を落とさずに処理速
度を向上することができる。
【0017】また、請求項5記載の本発明によれば、与
えられた多角形を小多角形に分割する際、この多角形の
(座標変換後の)大きさを計算し、その値に応じて決定
した分割サイズnに基づいてこの多角形を小多角形に分
割することで、多角形の分割数をこの多角形の表示上の
大きさに応じて変化させるようにしたため、見かけの大
きさが小さく細かな分割の必要性が低い多角形に対して
は分割数を少なくして描画処理に要する計算量を低減
し、表示品質を落とさずに処理速度を向上することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。本発明の特徴的な要件は、図12に示す立体地
形表示装置の一般的な構成における、描画処理部11の
実施方法にある。そこで、全体的な構成、作用について
は前述の説明と重複するのでこれを省略し、描画処理部
11の構成、作用について説明する。
【0019】図1は、本発明に係る描画処理部11の一
実施の形態を示す図である。まず、構成を説明する。描
画処理部11は、多角形の各頂点に対して標高値に応じ
て異なる表示色を割り当てる頂点表示色決定部21と、
多角形を複数の小多角形に分割する多角形分割部23
と、分割された小多角形の各々に対する分割前の多角形
の各頂点の影響度を決定する影響度決定部25と、小多
角形の描画パターンを決定する描画パターン決定部27
と、小多角形を描画パターンによって塗りつぶす立体地
形画像作成部29から構成される。
【0020】図2に示すフローチャートを用いて描画処
理部11の動作を説明する。本実施の形態における描画
処理は、頂点表示色の決定、分割サイズの決定、小多角
形への分割、さらに分割された小多角形ごとに影響度の
決定、描画パターンの決定、塗りつぶしのn2 回繰り返
し、といった一連のステップを、地形形状モデルを構成
する全ての多角形について繰り返すという、二重の繰り
返し構造により実行される。以下、個々のステップにつ
いて詳細に説明する。
【0021】まず、ステップS10では、地形形状を表
す多面体モデルにおいて、その各面を構成する多角形の
うち1つが選択され、その各頂点の座標変換後の座標
値、すなわち表示画面上の2次元座標値と、モデル化に
際して求められた標高値が取り込まれセットされる。本
実施の形態では、多角形として三角形、または四角形を
扱うこととし、三角形の場合は3点A,B,Cについ
て、また四角形の場合は4点A,B,C,Dについて座
標と標高がセットされる。
【0022】ステップS20では、頂点表示色決定部2
1が各頂点A,B,C(,D)の標高値に基づいて、そ
の表示色CA ,CB ,CC (,CD )を決定して各頂点
に割り当てる。この場合、標高が何m〜何mの範囲につ
いては何色を割り当てるという対応関係を予めテーブル
形式で定めておけば、個々の頂点に対してこの対応テー
ブルを参照するだけで表示色を決定することができる。
本実施の形態では、与えられた表示色の画素を配列した
パターンによって、中間色を使わずに擬似的にグラデー
ション効果をあげるものであるから、結局この対応テー
ブル上に定義した色だけを用いて立体地形表示を実現で
き、システム設計者の立場から見ればシステムが使用す
る表示色の総数を対応テーブル上で決定できることにな
る。
【0023】次に、ステップS30では、多角形分割部
23が与えられた多角形を小多角形に分割する際の分割
数の指標である分割サイズnを決定する。これには予め
定めた値を一律に用いることとしてもよいが、ここで
は、多角形の頂点に割り当てられた表示色の色差(また
は頂点の標高差)に応じて決定する方法と、多角形の大
きさに応じて決定する方法とを説明する。いま、仮に各
頂点A,B,C(,D)の標高値がほぼ等しく、割り当
てられた表示色CA ,CB ,CC (,CD )も大差ない
ものとすると、三角形ABC(四角形ABCD)は全体
的にほとんど同一色で描画すればよく、グラデーション
をかけても顕著な効果は期待できない。このような場合
であっても、一律に等しい分割サイズnに従って小多角
形に分割し、その各々について後述の処理を繰り返すの
は、いたずらに計算量を増やし処理速度を低下させる。
このような不都合を避けるには、各頂点の表示色の差に
応じて、差が大きいときにはnも大きくとり、差が小さ
いときには小さいnを用いるようにすればよい。
【0024】色の違いについては色差と呼ばれる指標が
あり、表示色を指定する色空間を適当に変換すれば、そ
の空間内での2色の距離という形で数値として求めるこ
とができる。そこで表示色CA ,CB ,CC (,CD )
について3頂点ならば3通り、4頂点ならば6通りの色
差を計算し、その最大値に比例したnを決定する。ある
いは、より簡単な計算方法として直接色差を計算するの
ではなく、各頂点A,B,C(,D)の標高値から最大
標高差を求め、これに比例したnを定めるようにしても
よい。標高差は必ずしも色差を厳密に反映するものでは
ないが、色差に応じた分割サイズnを決定するという目
的に対しては十分な指標を与える。
【0025】また、立体地形が透視投影変換による鳥瞰
図として表示されるとき、投影中心である視点から遠く
離れた場所にある多角形にグラデーションをかける場合
を考える。このような条件の多角形を座標変換すると、
表示画面上の見かけの大きさが非常に小さくなってしま
うから、多角形の分割を細かくしてもグラデーション効
果は向上しない。従って、先の色差の議論と同様に、与
えられた多角形の座標変換後の大きさに応じて、大きい
ときにはnも大きくなり、小さいときには小さいnを用
いるようにすれば、無意味な計算量の増大を避けること
ができる。既に、ステップS10において、多角形の各
頂点について座標変換後の画面座標値が与えられている
から、例えばこれから該多角形の表示画面上の面積を計
算し、これに比例するnを用いるようにすればよい。
【0026】図2に戻って、次に、ステップS40で
は、多角形分割部が前段で定めた分割サイズnに従い、
与えられた多角形をn2 個の小多角形に分割する。多角
形が三角形であるか四角形であるかによって、分割の方
法は若干異なる。
【0027】三角形の場合には、図3に示すように、ま
ず各辺AB,BC,CAをそれぞれ定められたnにより
n等分する。図ではn=4の例を示している。そして隣
り合う2辺上のn等分点のうち相対するものを結ぶ直
線、すなわち各n等分点を通り各辺に平行な直線で三角
形ABCを分割する。その結果、全て合同なn2 個の小
三角形を得る。四角形の場合には、図4に示すように、
やはり各辺をn等分した後、2組の対辺(ABとDC,
ADとBC)について、対辺上のn等分点のうち相対す
るものを結ぶ直線で四角形ABCDを分割する。この場
合は必ずしも合同ではないn2個数の小四角形を得る。
【0028】次に、ステップS50では、小多角形Pk
のインデックスkを初期化し、以下分割されたn2 個の
小多角形の各々の描画処理を繰り返す。ステップS60
では、影響度決定部25が小多角形Pk に対する分割前
の多角形の各頂点A,B,C(,D)の影響度を決定す
る。ここで、小多角形Pk に対する各頂点の影響度と
は、各頂点が位置的にどれだけPk に近接しているかを
示す指標であり、近ければ近いほど影響度は大きいもの
とする。ただし、影響の大小は各頂点間で相対的に比較
されるべきものであるので、各頂点A,B,C(,D)
のPk に対する影響度は、fA :fB :fC (:fD )
なる比の形で定めるものとする。具体的な影響度の定義
は、小多角形および分割前の多角形が三角形であるか、
四角形であるかによって異なる。
【0029】以下、それぞれの場合について説明する。
三角形の場合は、小三角形Pk の重心位置ベクトルGを
分割前の三角形ABCの各頂点の位置ベクトルA,B,
Cの線形結合の形で表現し、その各係数を用いて影響度
を定める。なお、位置ベクトルA,B,C,Gは方向ベ
クトルであり、(1)式〜(3)式では太文字を用いて
表現することとする。
【0030】いま、図5に示した小三角形P1 の重心位
置ベクトルGは、
【数4】 となり、またP2 の重心位置ベクトルGは、
【数5】 となる。ここで、P1 ,P2 は、辺BCに平行で、頂点
Aからi番目、i+1番目にある分割線、および、辺A
Bに平行で、辺ABからj番目、j+1番目にある分割
線の4本の直線で囲まれた小三角形であり、P1 は分割
前の三角形ABCと同じ方向、P2 は逆方向を向いてい
る。いずれにしても、全ての小三角形Pkの重心位置ベ
クトルGは一般に
【数6】 の形で表される。このとき、Pk に対する各頂点の影響
度fA :fB :fC を fA :fB :fC =p-1 :q-1 :r-1 ……(4) と定める。
【0031】(3)式の各係数の分子から1を減じた理
由は、Pk が分割前の三角形ABCの一辺に接している
場合、その辺の対角となる頂点の影響度を0とするため
である。例えば、辺ABに一辺を接する各小三角形(図
5中に★で示す)については、(1)式において j=0 したがって頂点Cの影響は0となる。このため例えば図
6に示すように、地形形状モデルの各面を構成する2つ
の三角形ABC,ABDが辺ABで接している場合、両
者を各々分割してできる小三角形のうち、辺ABを介し
て接しているもの(図6中に★−☆で示す)について
は、頂点A,Bのみの影響しか受けず、その描画パター
ンはほぼ同じもの(分割サイズnが等しければ全く同
じ)になる。結果として地形形状モデル全体にわたっ
て、各構成面の境界で不連続に描画パターンが変わるこ
となく、連続的なグラデーションをつけることができ
る。
【0032】次に、四角形の場合の影響度の決定につい
て説明する。四角形ABCDは、ステップS40におい
て図7のように分割されている。即ち、n2 個の小四角
形は辺AB,ADにそれぞれ沿う方向にn個ずつn×n
のメッシュ状に並んでいる。このとき小四角形Pk が辺
ABに沿う方向に見て第i行目、辺ADに沿う方向に見
て第j列目に位置しているならば(図7にPijで示
す)、Pk に対する各頂点の影響度fA :fB :fC :
fD を
【数7】 fA :fB :fC :fD =(n-i)(n-j):(i-1)(n-j):(i-1)(j-1):(n-i)(j-1) ……(5) と定める(ただしi,j=1,2,…, n)。この場合にも、P
k がABCDの一辺に接しているときその辺の対辺の両
端にある頂点の影響度は0となる。例えば(5)式にお
いてi=1なら頂点B,Cの影響度は0である。従っ
て、先の三角形の場合と同様、地形形状モデル全体に渡
ってグラデーションの連続性を保つことができる。
【0033】影響度が決定されると、次に、ステップS
70では、描画パターン決定部27が小多角形Pk の描
画パターンを決定する。本発明では、Pk の表示色とし
てCA ,CB ,CC (,CD )の中間色を用いる代わり
に、これらの表示色の各画素を前段で定めた影響度fA
:fB :fC (:fD )に従って配列したパターンで
Pk を塗りつぶす。ここではそのような異なる表示色の
画素の配列を決定する。配列の形式は、例えば1次元配
列で構成して描画の際これを走査的に適用してもよい
し、あるいは2次元配列で構成してこれから切り出して
描画するようにしてもよい。描画方法については後段の
説明で詳述する。図8に、 fA :fB :fC =4:1:4 の場合の描画パターンの例を示す。
【0034】ステップS80では、立体地形画像作成部
が前段で定められた描画パターンにより小多角形Pk を
塗りつぶす。例えば図9に示すように、描画パターンが
左下のような1次元配列で定められているとき、小多角
形Pk を構成する各画素に対して左から右、上から下に
走査するように、描画パターンを当てはめてPk を塗り
つぶす。あるいは図10に示すように、描画パターンが
左側のような2次元配列で定められているとき、その一
部を小多角形Pk の形に切り出して当てはめるように、
Pk を塗りつぶしてもよい。
【0035】以上のような小多角形Pk に対する描画処
理を終えた後、ステップS90において、小多角形Pk
のインデックスkをインクリメントし、ステップS10
0では、n2 個の小多角形Pk を描画し終えたか否かを
確認する。終了していない場合には、ステップS60に
戻って次の小多角形Pk に対して描画処理を繰り返す。
一方、終了している場合にはステップS110に進み、
地形形状を表す多面体モデルの全ての構成面について描
画処理を終えたか否かを確認する。終えていなければ次
の構成面である多角形についてステップS10からの処
理を繰り返す。
【0036】このような処理により、正方形領域に擬似
的にグラデーションをかけた例を図11に示す。この例
では4枚の正方形、ABED,BCFE,DEHG,E
FIHが図示するように接続して1つの多面体モデルを
構成しており、各正方形はさらに13×13の小正方形
に分割されて前記のような描写処理を行っている。正方
形間の境界であるBE,DE,EF,EHの各辺におい
て、グラデーションパターンが連続し、境界線で異和感
がないことが視認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における描画処理部のブロック構成図で
ある。
【図2】本発明における描画処理部の処理を示すフロー
チャートである。
【図3】三角形を小三角形に分割する方法を説明するた
めの図である。
【図4】四角形を小四角形に分割する方法を説明するた
めの図である。
【図5】分割された小三角形に対する影響度を定める方
法を説明するための図である。
【図6】地形形状モデルの2つの構成面にまたがって小
三角形が接する様子を示す図である。
【図7】分割された小四角形に対する影響度を定める方
法を説明するための図である。
【図8】描画パターンを3色の画素の1次元又は2次元
配列で構成した例である。
【図9】小三角形を1次元配列の描画パターンで塗りつ
ぶす方法を説明するための図である。
【図10】小三角形を2次元配列の描画パターンで塗り
つぶす方法を説明するための図である。
【図11】本発明による正方形領域のグラデーションの
表示例である。
【図12】一般的な立体地形表示装置の構成図である。
【図13】透視投影表示において表示対象領域を決定す
る方法を説明するための図である。
【図14】地形形状を表す多面体モデルの例である。
【符号の説明】
21 頂点表示色決定部 23 多角形分割部 25 影響度決定部 27 描画パターン決定部 29 立体地形画像作成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−75682(JP,A) 特開 昭61−52693(JP,A) 特開 平6−36013(JP,A) 特開 平4−133183(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09B 29/00 - 29/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 描画対象を表す多面体モデルを与えられ
    た座標変換パラメータに従って座標変換し、座標変換さ
    れた描画対象多面体モデルに描画処理を実行して立体地
    形画像を表示する立体地形表示装置において、表示色と標高値とを対応づけたテーブルを参照し、 前記
    描画対象多面体モデルの各面を構成する多角形の各頂点
    に対して、その標高値に応じて異なる表示色を割り当て
    る頂点表示色決定手段と、 該多角形を複数の小多角形に分割する多角形分割手段
    と、 該分割された小多角形の各々に対する分割前の多角形の
    各頂点の影響度を決定する影響度決定手段と、 前記決定された影響度と同比率になるように、上記テー
    ブルにて標高値と対応づけられている表示色を配列した
    描画パターンを決定する描画パターン決定手段と、 該配列された描画パターンによって前記分割された小多
    角形を各々塗りつぶすことにより立体地形画像を描画す
    る立体地形画像作成手段とを備えたことを特徴とする立
    体地形表示装置。
  2. 【請求項2】 前記描画対象を表す多面体モデルの構成
    面の一部又は全部が三角形である場合に、前記多角形分
    割手段は、 該三角形の分割に際して各辺のn等分点のうち隣り合う
    2辺上で相対する点同士を結ぶ直線によって該三角形を
    2 個の合同な小三角形に分割し、 前記影響度決定手段は、分割された各小三角形について
    その重心位置ベクトルGが分割前の三角形ABCの各頂
    点の位置ベクトルA,B,Cにより 【数1】 と表される場合に、該分割された小三角形に対する3頂
    点A,B,Cの影響度を比 p−1:q−1:r−1 で定めることを特徴とする請求項1記載の立体地形表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記描画対象を表す多面体モデルの構成
    面の一部または全部が四角形である場合に、前記多角形
    分割手段は、 該四角形の分割に際して各辺のn等分点のうち対辺上で
    相対する点同士を結ぶ直線によって該四角形をn2 個の
    小四角形に分割し、 前記影響度決定手段は、 分割された各小四角形についてその位置が分割前の四角
    形ABCDの辺ABに沿う方向に見て第i行目、辺AD
    に沿う方向に見て第j列目にある場合に、該分割された
    小四角形に対する4頂点A,B,C,Dの影響度を比 (n-i)(n-j):(i-1)(n-j):(i-1)(j-1):(n-i)(j-1) で定めることを特徴とする請求項1または2記載の立体
    地形表示装置。
  4. 【請求項4】 前記多角形分割手段は、 与えられた多角形を小多角形に分割する際、該多角形の
    各頂点に前記頂点表示色決定手段が割り当てた表示色の
    色差、もしくは該多角形の各頂点の標高差を計算し、そ
    の最大値に応じて決定した分割サイズnに基づいて該多
    角形を小多角形に分割することを特徴とする請求項1乃
    至3いずれか1つに記載の立体地形表示装置。
  5. 【請求項5】 前記多角形分割手段は、 与えられた多角形を小多角形に分割する際、該多角形の
    (座標変換後の)大きさを計算し、その値に応じて決定
    した分割サイズnに基づいて該多角形を小多角形に分割
    することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1つに記
    載の立体地形表示装置。
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