JP3376883B2 - 内燃機関の冷却水循環装置 - Google Patents

内燃機関の冷却水循環装置

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JP3376883B2 JP26703897A JP26703897A JP3376883B2 JP 3376883 B2 JP3376883 B2 JP 3376883B2 JP 26703897 A JP26703897 A JP 26703897A JP 26703897 A JP26703897 A JP 26703897A JP 3376883 B2 JP3376883 B2 JP 3376883B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の冷却水循環
装置、特に車両用室内ヒータを備えた内燃機関の冷却水
循環装置に好的に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の冷却水循環装置では、内燃機
関本体から放出される熱を冷却水で吸収し、この吸収し
た熱の一部を車両室内を暖める室内ヒータの熱源として
利用している。
【0003】すなわち、内燃機関本体の内部には、シリ
ンダ周りを冷却する機関内部冷却水通路、いわゆるウォ
ータジャケットが設けられており、このウォータジャケ
ットに冷却媒体である冷却水を流すことで、内燃機関本
体から冷却水に熱が伝えられ、これによって内燃機関本
体の持つ熱を冷却水が吸収することで内燃機関がオーバ
ヒートしないようにしている。そして、吸熱によって暖
まった冷却水を、内燃機関本体から室内ヒータに、両者
を結ぶヒータ行き通路を介して送り出すことで、前記暖
まった冷却水の一部を室内ヒータの熱源として利用して
いる。
【0004】ところが、内燃機関の始動直後は、まだ冷
却水が十分に暖まっていない。このため、室内ヒータに
冷却水を送り込んでもヒータの効きは良くない。そこ
で、例えば特開昭59−119010号公報では,室内
ヒータに至る冷却水の量を冷却水温度に応じて調整でき
る冷却水量制御弁を備えた技術を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術にあ
っては、冷却水量制御弁が開き過ぎると、室内ヒータへ
流れる冷却水の量が一気に増大する。このため、室内ヒ
ータでの放熱量が高まって、冷却水温度が急速に下が
り、内燃機関の暖機性が低下してしまう虞れがある。
【0006】この場合、冷却水量制御弁の開弁度を小さ
くして室内ヒータに向かう冷却水の量を減らせば、冷却
水の急な温度低下は防止できる。しかし、冷却水量が減
少する関係で、室内ヒータの効きが悪くなってしまう。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みて発明されたも
のであって、室内ヒータを備えた内燃機関において、室
内ヒータの効きと、内燃機関本体の暖機促進とを十分に
することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
本発明の内燃機関の冷却水循環装置は、シリンダ周りを
冷却する冷却水内部通路を有する内燃機関本体と、この
内燃機関本体に含まれる冷却水の一部を熱媒体とするヒ
ータと、このヒータと前記内燃機関本体とを接続し前記
冷却水の一部を少なくとも前記ヒータおよび前記内燃機
関本体の間で循環する冷却水循環路と、この冷却水循環
路を構成する構成部材のうち前記内燃機関本体から前記
ヒータに向けて冷却水を流すヒータ行き通路に配置さ
れ、このヒータ行き通路における前記冷却水の温度が所
定値以上になると開弁して前記ヒータ行き通路を開くと
ともに前記冷却水の温度が所定値よりも低くなると閉弁
して前記ヒータ行き通路を閉じてそこを通る冷却水の量
を制御する冷却水量制御弁と、を備える内燃機関の冷却
水循環装置において、以下の構成とした。
【0009】すなわち、前記内燃機関は、この内燃機関
の排気ガスを排気系から吸気系に再循環する排気再循環
通路と、前記内燃機関の冷却水内部通路を流れている冷
却水の温度が所定値以上になると開弁して前記排気再循
環通路を開くとともに前記内燃機関の冷却水内部通路を
流れている冷却水の温度が前記所定値よりも低くなると
閉弁して前記排気再循環通路を閉じてそこを通る排気ガ
スの量を制御する排気再循環制御弁と、を備え、前記冷
却水量制御弁の開弁温度である前記冷却水に係る所定値
は、前記排気再循環制御弁の開弁温度である前記内燃機
関の冷却水内部通路を流れている冷却水に係る所定値よ
りも高いことを特徴とする。
【0010】本発明では、排気ガスを排気系から吸気系
に再循環する排気再循環通路を有するので、排気再循環
通路を通して排気ガスの一部が燃焼室へ再循環される。
このときの排気ガスの熱は、本来、排気通路を通じて内
燃機関の外部へ排気され、利用されることのなかった熱
である。しかし、この熱が利用されるので、それだけ冷
却水受熱量を増大し、あるいは暖機を促進する。
【0011】また、冷却水量制御弁としては、冷却水の
温度が所定値以上になると開く、サーモスタットまたは
サーモスタットタイプの冷却水量制御弁が好ましい。そ
して、冷却水量制御弁が開弁するほどに冷却水が暖まっ
ているときは、ヒータと内燃機関本体との間で冷却水は
循環し、冷却水量制御弁が閉弁するほどに冷却水が冷た
いときは、ヒータと内燃機関本体との間で冷却水は循環
しない。但し、この冷却水量制御弁は、閉弁状態であっ
ても全く冷却水が流れない構造ではなく、冷却水の温度
がどれ位かがわかる程度に、すなわち感温用としてわず
かに冷却水が流れる、いわゆる漏れ機構付きのものが好
ましい。このため、前記冷却水量制御弁は、前記冷却水
循環路の前記ヒータ行き通路の内部にその長手方向に可
動自在に配置されかつそこを通る冷却水の温度を感知す
る感温部材と、この感温部材に一体に設けられるととも
に前記ヒータ行き通路を開閉する弁体と、を備え、前記
感温部材は、前記ヒータ行き通路を通る冷却水の温度が
所定値以上になると、前記弁体を開く方向に動き、前記
弁体には閉弁時に前記感温部材周囲に冷却水流れを生じ
させる小穴を設けるようにすればよい。
【0012】また、ヒータ行き通路に備えられている冷
却水量制御弁の開弁温度である、冷却水温度の所定値と
しては、ドライバがヒータの送風を受けて暖かいと感じ
られるとともに内燃機関の暖機温度として十分な45゜
C前後であることが望ましい。また、排気再循環制御弁
の開弁温度の所定値としては、40゜C前後であること
が望ましい。この40゜C前後という値は、排気再循環
を行った場合、再循環される排気ガス中に含まれている
すすや硫黄根がシリンダ内に導入されることに起因し
て、これらすすや硫黄根によってエンジン各部に生じる
摩耗を防ぐに好的な温度である。この摩耗量は冷却水温
度が低い程多くなることが公知である。なお、ここでい
う前後とは、プラスマイナス5゜C程度の範囲を見込ん
でおり、その見込み幅は内燃機関の種類やこれを使用す
る車種によって異なるが、いずれにせよ排気再循環制御
弁の方が冷却水量制御弁よりも先に開弁するように両弁
の開弁温度は設定される。
【0013】本発明では、冷却水量制御弁の開弁温度で
ある冷却水の所定値は、排気再循環制御弁の開弁温度で
ある内燃機関の所定値よりも高いので、内燃機関の暖機
が十分になってから室内ヒータへは冷却水が流れる。よ
って、室内ヒータへ冷却水が供給されたことに起因し
て、内燃機関の暖機性が低下してしまうことがない。し
かも、室内ヒータへ冷却水が供給されている間にも、排
気再循環は行われているので冷却水には熱が供給される
ので、室内ヒータ使用に起因する暖機低下も抑制でき
る。
【0014】以上より、本発明では、室内ヒータの効き
を十分にできるばかりか、内燃機関本体の暖機促進も十
分可能である。また、冷却水量制御弁は、その閉弁時に
おいても感温部材周囲に冷却水流れを生じさせる小穴が
設けられているので、感温性を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
した図面に基づいて説明する。図1に示すように、エン
ジン1(内燃機関)は、エンジン本体3を中心にその左
側にラジエータ5を、右側に室内ヒータコア7を配置
し、これら5,7をエンジン本体3を中心として冷却水
外部通路11で連結してある。冷却水外部通路11は、
以下に順を追って述べる各構成通路13,14,19,
21,32からなる。
【0016】エンジン本体(内燃機関本体)3は、エン
ジン1が駆動することで生じる高熱を図示しない冷却水
に吸収させることで、エンジン1の運転状態に合わせて
適温に保たれる。そのために、エンジン本体3の内部に
は、冷却水の通る周知のウォータジャケット(冷却水内
部通路)12が図示しないシリンダ周りに形成され、そ
こを冷却する。ウォータジャケット12には、水温セン
サ12wが配置されており、この水温センサ12wによ
ってエンジン本体3の冷却水温度が測定され、その測定
値はECU(エレクトリック・コントロール・ユニッ
ト)に送られる。
【0017】また、エンジン本体3には、NOx発生の
低減を主目的とした排気再循環装置、いわゆるEGR装
置8を備えている。EGRとは、エキゾースト・ガス・
リサーキュレーションの頭文字を取ってEGRと呼ば
れ、文字どおり排気ガスの一部を吸気系に戻して再度エ
ンジン本体3の図示しないシリンダに入れることであ
り、EGR装置8は、そのための装置である。
【0018】ラジエータ5は、エンジン本体3から出た
熱を、冷却水がウォータジャケット12を通る間に吸収
すると、この熱を持った冷却水から熱を大気中に放出す
る。室内ヒータコア7は、エンジン本体3の出す熱を吸
収した冷却水の一部を熱媒体として用い、車室内に温風
を出す。
【0019】EGR装置8は、少なくともエンジン本体
3の排気系の排気マニホールド9aと吸気系のサージタ
ンク9bとを前記シリンダに対してバイパス状に接続
し、排気マニホールド9aから吸気系のサージタンク9
bへ排気ガスを再循環する排気再循環通路9cと、この
排気再循環通路9cに設けられ、前記再循環される排気
ガスの流量を制御する排気再循環制御弁9dとを少なく
とも備えており、ECUと電気的に接続されている。
【0020】排気再循環制御弁9dは、 エンジン本体
3の温度が所定値以上になると開弁して排気再循環通路
9cを開くとともにエンジン本体3の温度が前記所定値
よりも低くなると閉弁して排気再循環通路9cを閉じる
ことで、そこを通る排気ガスの量を制御する。エンジン
本体3の温度とは、エンジン本体3のウォータジャケッ
ト12を流れている冷却水の温度のことである。よっ
て、水温センサ12wによって検知された水温の値がE
CUに入力されると、その水温値に応じたECUの判断
によって排気再循環制御弁9dは開閉される。
【0021】また、排気再循環を行った場合、再循環さ
れる排気ガス中に含まれるすすや硫黄根によってシリン
ダ内に摩耗を生じることが知られているが、この摩耗を
防止するにあたり好的な温度として、エンジン本体3の
温度の所定値をこの実施の形態では40゜Cとした。こ
の温度でEGR装置8が作動するので、この温度のこと
をEGR開始水温ということにする。
【0022】冷却水外部通路11は、既述のように、エ
ンジン本体3と、ラジエータ5と、室内ヒータコア7と
を連通するとともに、それらの間で冷却水を循環するた
めの冷却水循環路として機能する。
【0023】冷却水外部通路11を構成する構成部材の
一部である連絡通路13は、図1において、エンジン本
体3の上方に位置する。そして、ウォータジャケット1
2のうち、ヒータコア7側に開口するヒータ側開口12
aとラジエータ5の上部に設けられたラジエータ入口5
aとを結び、エンジン本体3からラジエータ5へ冷却水
を流すので、この連絡通路13をラジエータ行き連絡通
路13という。
【0024】ラジエータ行き連絡通路13は、ウォータ
ジャケット12を通る間にエンジン本体3から吸収して
熱をもった冷却水を通す通路である。また、冷却水外部
通路11の別の一部である連絡通路14は、図1におけ
るラジエータ5とエンジン本体3との間の下方に位置す
る。そして、この連絡通路14は、ラジエータ出口5b
とエンジン本体3のラジエータ側に開口するラジエータ
側開口12bとを結んでおり、冷却水をラジエータ5側
からエンジン本体3側へ流す。よって、連絡通路14の
ことをエンジン本体行き通路14という。エンジン本体
行き通路14は、その途中に冷却水量制御弁(サーモス
タット)15とウォータポンプ17とをラジエータ5側
から順に備えている。
【0025】前記冷却水量制御弁15は、エンジン1の
うち、ラジエータ5側に位置するので、冷却水量制御弁
15をラジエータ側冷却水量制御弁15という。ウォー
タポンプ17は、冷却水を冷却水通路11の全体に送り
出す。
【0026】また、ラジエータ側冷却水量制御弁15
と、エンジン本体3のラジエータ5側に開口するウォー
タジャケット12の開口のうち上方に位置するラジエー
タ側開口12cとの間には、冷却水外部通路11のさら
に別の一部であって、L字形をした連絡通路19が配設
されている。
【0027】連絡通路19は、エンジン本体3の圧損防
止のために設けたバイパス通路である。よって、連絡通
路19のことを、以降、圧損防止バイパス通路19とい
う。圧損が少ないエンジンの場合には、圧損防止バイパ
ス通路19は、無くてもよい。
【0028】また、図1の右側でヒータコア7とエンジ
ン本体3との間に符号21で示す連絡通路も冷却水外部
通路11を構成する構成部材のうちの一部であって、ウ
ォータジャケット12のヒータ側開口12aから室内ヒ
ータコア7の入り口7aに向けてまっすぐ延びている。
この連絡通路21は、エンジン本体3からヒータコア7
に向けて冷却水を流すのでヒータコア行き連絡通路(ヒ
ータ行き通路)21という。
【0029】ヒータコア行き連絡通路21には、そのほ
ぼ中間部Mにサーモスタットタイプの冷却水量制御弁2
3が配置されている。前記冷却水量制御弁23は、エン
ジン1のうち、ヒータコア7側に位置するので、冷却水
量制御弁23をラジエータ側冷却水量制御弁15と区別
するために、以後、ヒータコア側冷却水量制御弁23と
いう。
【0030】前記ラジエータ側冷却水量制御弁15もヒ
ータコア側冷却水量制御弁23も、周知の構造である
が、その構造を図2および図3を参照して簡単に述べれ
ば、次の通りである。なお、ラジエータ側冷却水量制御
弁15もヒータコア側冷却水量制御弁23も基本的に同
一構造であるので、ヒータコア側冷却水量制御弁23に
ついて述べることとする。
【0031】ヒータコア側冷却水量制御弁23は、内部
に円形フランジ24を有するハウジング25と、このハ
ウジング25内に同軸に配置される円柱状の感温部材2
6と、感温部材26とその先端部で直交状態で外嵌され
る円形プレート状の弁体27と、バネ28とからなる。
【0032】そして、円形フランジ24と弁体27とは
対面関係にあり、両者は、冷却水の温度によって離れた
り近づいたりする。円形フランジ24と弁体27とが離
れることで、ヒータコア側冷却水量制御弁23は開かれ
た状態となり、ヒータコア側冷却水量制御弁23内を冷
却水が流れる(図2の二点鎖線参照)。また、円形フラ
ンジ24と弁体27とが密接することで、ヒータコア側
冷却水量制御弁23は閉じた状態となって冷却水をせき
止める。ヒータコア側冷却水量制御弁23の開閉は、感
温部材26の移動によって為される。感温部材26は、
ヒータコア側冷却水量制御弁23における冷却水の温度
が45゜C以上になるとバネ28の弾撥力に抗して弁体
27を円形フランジ24から離す方向に移動し、冷却水
の温度が45゜Cよりも低い温度になると弁体27を円
形フランジ24に近づける方向に移動する。また、弁体
27には、閉弁時に感温部材26の周囲に冷却水流れを
生じさせる直径1.5mm程の小穴29が形成されてい
る。よって、閉弁時といえども完全に冷却水の流れが止
まるわけではなく、小穴29を介して微小ながら感温用
として冷却水は流れる(図2の実線参照)。
【0033】ヒータコア側冷却水量制御弁23は、そこ
における冷却水の温度が、例えば、45゜C以上になる
と開弁して冷却水を流し、それよりも低い温度のときは
閉弁して冷却水を塞き止める。なお、45゜Cという温
度数値は、ヒータから出る風を人が受けて暖かいと感じ
るとともに内燃機関の暖機温度として十分な温度であ
る。なお、この温度でヒータコア側冷却水量制御弁23
が開弁するので、この温度のことをヒータコア側冷却水
量制御弁開弁温度ということにする。
【0034】なお、ラジエータ側冷却水量制御弁15の
開弁温度として、この実施の形態では例えば80゜Cと
している。したがって、高回転高負荷により内燃機関か
ら出る熱量が多くなって冷却水の温度が80゜Cを越え
たときには、ラジエータ側冷却水量制御弁15が開くた
め、ラジエータ行き連絡通路13を介して、エンジン本
体3とラジエータ5との間で循環する冷却水の量が増え
る。よって、ヒータコア側冷却水量制御弁23に向かう
冷却水の量がその分減るため、ヒータコア側冷却水量制
御弁23の開弁時の開口面積を大きくする必要がない。
このため、ヒータコア側冷却水量制御弁23の制御時に
水温、ヒータ効き等のハンチングが起きにくい。換言す
れば、開口面積が大きいと感温部材26の移動量に対す
る流量変化が大きくハンチングし易いがこれを防止でき
るということである。。
【0035】冷却水外部通路11を構成する他の連絡通
路として、エンジン本体3と、前記ラジエータ行き連絡
通路13との間に配設された連絡通路32がある。連絡
通路32は、室内ヒータコア7の出口7bと前記エンジ
ン本体行き通路14とを結んでおり、ヒータコア7に入
った冷却水を循環するための通路である。また、連絡通
路32のエンジン本体行き通路14との連結点は、ラジ
エータ側冷却水量制御弁15とウォータポンプ17との
間の部分である。
【0036】そして、冷却水は、前記各連絡通路13,
14,19,21,32によって、ラジエータ5とエン
ジン本体3との間で、および室内ヒータコア7とエンジ
ン本体3との間で循環し得る。
【0037】以上の構成からなるものが、本発明の実施
の形態に係る内燃機関の冷却水循環装置Aである。この
ような内燃機関の冷却水循環装置Aにあっては、ラジエ
ータ5とエンジン本体3との間では、エンジン本体3か
ら出た冷却水は、ヒータコア行き連絡通路21に入った
後、すぐにラジエータ行き連絡通路13に入り、その後
ラジエータ5に至る。そして、ラジエータ側冷却水量制
御弁15が開いていれば、エンジン本体行き通路14を
経由して、エンジン本体3に戻る。ラジエータ側冷却水
量制御弁15が開いていなければ、冷却水は流れない。
【0038】また、室内ヒータコア7とエンジン本体3
との間では、エンジン本体3から出た冷却水は、ヒータ
コア行き連絡通路21に入った後、ヒータコア側冷却水
量制御弁23が開いていれば、そこを通過して室内ヒー
タコア7に至る。ヒータコア側冷却水量制御弁23が開
いていなければ、冷却水は流れない。
【0039】ヒータコア行き連絡通路21を冷却水が通
る場合は、ヒータコア7とエンジン本体行き通路14と
を結ぶ連絡通路32を経由して、エンジン本体行き通路
14に至り、このエンジン本体行き通路14を経由して
エンジン本体3に戻る。
【0040】〈実施形態の作用効果〉次に内燃機関の冷
却水循環装置Aについての作用効果を説明する。
【0041】冷却水循環装置Aでは、排気ガスを再循環
するEGR装置8を有し、このEGR装置8の構成部材
である排気再循環通路9cを通して排気ガスの一部が前
記図示しないとしたシリンダへ再循環される。このとき
の排気ガスの熱は、本来であれば排気系を通じてエンジ
ン1の外部へ排出され、利用されることのなかった熱で
ある。しかし、この熱が利用されるので、それだけ冷却
水受熱量を増大し、あるいは暖機を促進する。
【0042】また、冷却水量制御弁23が開弁するほど
に冷却水が暖まっているときは、ヒータコア7とエンジ
ン本体3との間で冷却水は循環し、冷却水量制御弁23
が閉弁するほどに冷却水が冷たいときは、ヒータコア7
とエンジン本体3との間で冷却水は循環しない。
【0043】さらに、ヒータコア側冷却水量制御弁開弁
温度は、EGR開始水温よりも高いので、エンジン本体
1の暖機が十分になってからヒータコア7へはエンジン
本体3から冷却水が流れる。よって、ヒータコア7へ冷
却水が供給されたことに起因して、エンジン1の暖機性
が低下してしまうことはない。しかも、ヒータコア7へ
冷却水が供給されている間にも、排気再循環は行われて
おり、これによって冷却水には、熱が供給されるので、
ヒータコア7へ冷却水が供給されても暖機低下は抑制さ
れる。
【0044】以上より、本発明では、室内ヒータの効き
を十分にできるばかりか、内燃機関本体の暖機促進も十
分可能である。これらの効果を視覚で示すと図4のグラ
フのようになる。図4において、太い実線グラフは、冷
却水循環装置Aを採用したエンジン1のヒータコア行き
連絡通路21における冷却水の温度変化を示しており、
細い実線グラフは、冷却水循環装置Aを採用していない
従来のエンジンにおけるヒータコア行き連絡通路におけ
る冷却水の温度変化を示している。
【0045】また、同図において、太い破線グラフは、
冷却水循環装置Aを採用したエンジン1のシリンダボア
の温度変化を示しており、細い実線グラフは、冷却水循
環装置Aを採用していない従来のエンジンのシリンダボ
アの温度変化を示している。
【0046】なお、測定時の外気温は零下20度とす
る。また、符号IおよびIIで示す直線は、それぞれヒ
ータコア側冷却水量制御弁開弁温度およびEGR開始水
温を示す。
【0047】これらのグラフから冷却水循環装置Aを採
用したエンジン1にあっては、昇温率が従来のエンジン
に比べて大幅に増加しており、よって室内ヒータの効き
を十分にできるばかりか、内燃機関本体の暖機促進も十
分可能であることがよくわかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の冷却水循環装置によれば、内燃機関は、ヒータおよび
内燃機関本体の間で循環する冷却水循環路を構成する構
成部材の一つであるヒータ行き通路と、このヒータ行き
通路における冷却水の温度が所定値以上になると開弁し
て前記ヒータ行き通路を開くとともに前記冷却水の温度
が所定値よりも低くなると閉弁して前記ヒータ行き通路
を閉じてそこを通る冷却水の量を制御する冷却水量制御
弁と、内燃機関の排気ガスを排気系から吸気系に再循環
する排気再循環通路と、内燃機関の温度が所定値以上に
なると開弁して前記排気再循環通路を開くとともに前記
内燃機関温度がその所定値よりも低くなると閉弁して前
記排気再循環通路を閉じてそこを通る排気ガスの量を制
御する排気再循環制御弁と、を備え、前記冷却水量制御
弁の開弁温度である冷却水に係る所定値は、前記排気再
循環制御弁の開弁温度である内燃機関に係る所定値より
も高く設定したので、室内ヒータの効きを十分にできる
ばかりか、内燃機関本体の暖機促進も十分可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】・・・本発明の内燃機関の冷却水循環装置の概
略図
【図2】・・・要部拡大図
【図3】・・・矢印III方向から見た図
【図4】・・・本発明の内燃機関の冷却水循環装置を用
いた場合の効果を示す図
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関) 3…エンジン本体(内燃機関本体) 5…ラジエータ 5b…ラジエータ出口 7…室内ヒータコア(ヒータ) 7a…室内ヒータコア7の入り口 7b…室内ヒータコア7の出口 8…EGR装置 9a…排気マニホールド 9b…吸気系のサージタンク 9c…排気再循環通路 9d…排気再循環制御弁 11…冷却水外部通路(冷却水循環路) 12…ウォータジャケット(冷却水内部通路) 12a…ウォータジャケットのヒータ側口 12b…ウォータジャケットのラジエータ側下口 12c…ウォータジャケットのラジエータ側上口 12w…水温センサ 13…ラジエータ行き連絡通路(冷却水循環路を構成す
る構成部材) 13a…ラジエータ行き連絡通路の入り口 14…エンジン本体行き通路(冷却水循環路を構成する
構成部材) 15…ラジエータ側冷却水量制御弁冷却水循環路を構成
する構成部材) 17…ウォータポンプ 19…L字形の連絡通路(冷却水循環路を構成する構成
部材) 21…ヒータコア行き連絡通路(ヒータ行き通路、冷却
水循環路を構成する構成部材) 23…ヒータコア側冷却水量制御弁(冷却水量制御弁) 24…円形フランジ 25…ハウジング 26…感温部材 27…弁体 28…バネ 29…小穴 32…連絡通路(冷却水循環路を構成する構成部材) A…内燃機関の冷却水循環装置 I…ヒータコア側冷却水量制御弁開弁温度 II…EGR開始水温 M…ヒータコア行き連絡通路の中間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 7/16 F01P 3/20 F02N 17/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ周りを冷却する冷却水内部通路
    を有する内燃機関本体と、 この内燃機関本体に含まれる冷却水の一部を熱媒体とす
    るヒータと、 このヒータと前記内燃機関本体とを接続し前記冷却水の
    一部を少なくとも前記ヒータおよび前記内燃機関本体の
    間で循環する冷却水循環路と、 この冷却水循環路を構成する構成部材のうち前記内燃機
    関本体から前記ヒータに向けて冷却水を流すヒータ行き
    通路に配置され、このヒータ行き通路における前記冷却
    水の温度が所定値以上になると開弁して前記ヒータ行き
    通路を開くとともに前記冷却水の温度が所定値よりも低
    くなると閉弁して前記ヒータ行き通路を閉じてそこを通
    る冷却水の量を制御する冷却水量制御弁と、を備える内
    燃機関の冷却水循環装置において、 前記内燃機関は、この内燃機関の排気ガスを排気系から
    吸気系に再循環する排気再循環通路と、 前記内燃機関の冷却水内部通路を流れている冷却水の温
    度が所定値以上になると開弁して前記排気再循環通路を
    開くとともに前記内燃機関の冷却水内部通路を流れてい
    る冷却水の温度が前記所定値よりも低くなると閉弁して
    前記排気再循環通路を閉じてそこを通る排気ガスの量を
    制御する排気再循環制御弁と、を備え、 前記冷却水量制御弁の開弁温度である前記冷却水に係る
    所定値は、前記排気再循環制御弁の開弁温度である前記
    内燃機関の冷却水内部通路を流れている冷却水に係る所
    定値よりも高く設定されており、前記排気再循環制御弁
    の方が前記冷却水量制御弁よりも先に開弁することを特
    徴とする内燃機関の冷却水循環装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却水量制御弁は、前記冷却水循環
    路の前記ヒータ行き通路の内部にその長手方向に可動自
    在に配置されかつそこを通る冷却水の温度を感知する感
    温部材と、 この感温部材に一体に設けられるとともに前記ヒータ行
    き通路を開閉する弁体と、を備え、 前記感温部材は、前記ヒータ行き通路を通る冷却水の温
    度が前記所定値以上になると、前記弁体を開く方向に動
    き、前記弁体には閉弁時に前記感温部材周囲に冷却水流
    れを生じさせる小穴を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関の冷却水循環装置。
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