JP3376058B2 - トロカール管 - Google Patents

トロカール管

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JP3376058B2
JP3376058B2 JP32766393A JP32766393A JP3376058B2 JP 3376058 B2 JP3376058 B2 JP 3376058B2 JP 32766393 A JP32766393 A JP 32766393A JP 32766393 A JP32766393 A JP 32766393A JP 3376058 B2 JP3376058 B2 JP 3376058B2
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    • A61B17/34Trocars; Puncturing needles
    • A61B17/3417Details of tips or shafts, e.g. grooves, expandable, bendable; Multiple coaxial sliding cannulas, e.g. for dilating

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体腔鏡下外科手術にお
いて体腔内に内視鏡、鉗子、電気メス等の手術器具を出
し入れするのに用いられるトロカール管(套管針)に関
する。
【0002】
【従来の技術】トロカールは体壁に穿刺して、体腔内へ
内視鏡、鉗子、電気メス等の手術器具を挿入するのに用
いられる外科用器具であり、一般に、管状のトロカール
管と、先端が鋭く尖った栓子とからなる。使用時には、
栓子をトロカール管に挿入した状態で、栓子の先端によ
り体壁を穿通して体腔内に刺入し、その後トロカール管
を残して栓子のみを抜去するものであり、残されたトロ
カール管により、体腔内に内視鏡、鉗子、電気メス、ガ
ス等を出し入れすることを可能とする。
【0003】従来、この種のトロカール管は、ステンレ
ス鋼等の金属や硬質プラスチック樹脂のような、剛性が
高く硬質の材料により構成されていた。しかし、このよ
うな材料で構成したトロカール管では、トロカール管を
通過できる器具は、トロカール管の内径寸法以下の径を
持つ棒状の器具に限られてしまう。
【0004】これに対して、可撓性を有する材料により
構成し、湾曲した形状の器具や、太径の関節を有する器
具などを通過可能とする軟質のトロカール管が考えられ
ている(特開平5−200041号公報)。このトロカ
ール管は、内部に密着巻きのコイルを有する強化用バネ
が組み込まれ、外力によるキンクや潰れ、縮みなどに対
して補強されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
軟質のトロカール管では、ある程度の強度を得るために
肉厚をある程度厚くしなければならず、体壁に刺入する
際にかなりの抵抗を受け、穿刺の妨げとなるという問題
点がある。また、この抵抗を軽減させるために、トロカ
ール管の先端をテーパー状に、先端に向かって細径(肉
薄)とすることが考えられる。しかしながら、軟質の材
料を用いているために、この先端部が縮んだり、捲れて
しまうという問題点がある。すなわち、穿刺時に受ける
体壁からの圧力はトロカール管の長手方向に加わるが、
軟質の材料で構成されたトロカール管においては、その
先端部が長手方向に加わる力に屈してその剛直状態を保
てずに縮み、さらに捲れ等を生じてしまう。
【0006】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、管の軟性を保ち、かつ、穿刺し
やすいトロカール管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)の本発明により達成される。また、下記(2)な
いし(10)とするのが好ましい。
【0008】(1) 管状部材と、該管状部材の基端に
接続した手元部とを有するトロカール管であって、前記
管状部材は、長手方向に対して剛性の高い柔軟な主要部
と、少なくとも長手方向に対して抗圧縮性を有する先端
部とからなることを特徴とするトロカール管。
【0009】(2) 前記先端部が先端に向かって細径
化している上記(1)に記載のトロカール管。
【0010】(3) 前記先端部の外表面に螺旋状の溝
部または凸部が形成されている上記(1)または(2)
に記載のトロカール管。
【0011】(4) 前記管状部分の内表面および/ま
たは外表面に潤滑処理が施されている上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載のトロカール管。
【0012】(5) 前記主要部が補強材によって補強
されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の
トロカール管。
【0013】(6) 前記先端部の基端部は外側へ向か
って傾斜して形成され、前記補強材の先端位置まで延長
している上記(5)に記載のトロカール管。
【0014】(7) 前記先端部は前記主要部に接合さ
れた硬質部材より構成されている上記(1)ないし
(6)のいずれかに記載のトロカール管。
【0015】(8) 前記主要部と前記先端部とが一体
成形されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記
載のトロカール管。
【0016】(9) 前記先端部は、密着巻きのコイル
体を配置することにより構成されている上記(1)ない
し(6)のいずれかに記載のトロカール管。
【0017】(10) 上記(1)ないし(9)記載のト
ロカール管と、前記トロカール管に挿入されて体腔内に
刺入される栓子とからなるトロカール管組立体であっ
て、該栓子を該トロカール管に挿入したとき、前記トロ
カール管の前記先端部が先細りとなっていることを特徴
とするトロカール管組立体。
【0018】
【作用】本発明のトロカール管は、管状部材の主要部が
長手方向に対して剛性の高い柔軟なものであり、かつ少
なくとも長手方向に対して抗圧縮性を有する先端部を備
える。このため、管状部材の前記主要部が通過する器具
の形状に合わせて変形でき、器具の出し入れを容易に行
うことができる。他方、穿刺時に受ける体壁からの圧力
は、管状部材の先端部にその長手方向に加わるが、前記
先端部は長手方向に対して抗圧縮性があり、この力に対
して縮んで変形することがない。したがって、穿刺時に
受ける体壁からの圧力が加わっても先端部が捲れたり、
縮むことがなく、確実に体腔内へ刺入することができ
る。
【0019】また、前記先端部を先端に向かって細径化
することにより、穿刺抵抗が少なくなる。また、前記管
状部材の内表面および/または外表面に潤滑処理を施す
ことにより、トロカール管の穿刺抵抗や、器具を出し入
れする際の摩擦抵抗が軽減され、トロカール管の体壁へ
の穿刺や器具の出し入れが行い易くなる。
【0020】前記主要部を補強材によって補強すること
により、外力による前記管状部材のキンクや潰れ、縮み
が防止される。さらに、前記先端部の基端部を外側へ向
かって傾斜して形成し、この補強材の先端位置まで延長
して設けることにより、補強材の先端が管状部材の外表
面より露出することが防止され、また、柔軟な主要部か
ら先端部にかけて剛性が徐々に変化し、先端部と主要部
との境界部分におけるキンクの発生も防止される。
【0021】また、前記先端部の外表面に螺旋状の溝部
または凸部を形成すれば、例えば患者の体壁が厚いなど
の理由によりトロカール管の体壁への穿刺抵抗が著しく
高い場合でも、トロカール管を回転しながら体壁内にね
じ込むことにより、トロカール管を体壁に容易に刺入す
ることができる。
【0022】
【具体的構成】以下、本発明のトロカール管を添付図面
に示す好適構成例に基づいて詳細に説明する。図1に本
発明のトロカール管を示す。トロカール管1は、管状部
材2と、管状部材2の基端に接続した手元部3とを有す
るトロカール管であって、管状部材2は、長手方向に対
して剛性の高い柔軟な主要部4と、少なくとも長手方向
に対して抗圧縮性を有する先端部5とからなっている。
【0023】図2は図1のトロカール管の縦断面図、図
3は図1のトロカール管の主要部4における横断面図で
ある。主要部4は、長手方向に加わる外力に対しては形
状がほぼ変化せず、剛直状態を保てる程度に剛性が高
く、かつ曲げ力に対しては良好に曲がる程度に柔軟なも
のである。図示の例においては、主要部4は、一定の内
径および外径を有する筒状で柔軟性のある部材6と、補
強材8により構成されている。
【0024】部材6の構成材料としては、例えばポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、
テフロン、ポリエステル、合成ゴム、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどの
可撓性を有する材料が挙げられる。
【0025】図2ないし図3に示すように、主要部4の
内部には補強材8が埋設されている。補強材8は、比較
的高い曲げ弾性率を有する線材を格子状としたものによ
り形成されており、管状部材2を湾曲した時、および体
壁からの圧力が管状部材2に加わった時に、管状部材2
の内腔が潰れるのを防ぐ役割をしている。
【0026】補強材8を構成する線材としては、ステン
レス鋼、ピアノ線、超弾性合金などの金属材料、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、脂肪族ポ
リアミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリイミ
ド、ABS樹脂等の単線や繊維束、カーボンファイバー
等を挙げることができる。線材の太さは直径0.05mm
〜2mm程度、より好ましくは0.1mm〜0.5mm程度が
好ましく、トロカール管の寸法にあわせて適宜選択され
る。また、この線材の断面形状は、円形、楕円形を標準
とするが、正方形や長方形などのような矩形であっても
よい。
【0027】補強材8の形態としては、図示のような格
子状の編組のほか、主要部4の内部を螺旋状に巻回する
コイルや、複数の環状部材を主要部4の長手方向に所定
距離離間して配置する構成、あるいは、複数の棒体を主
要部4の長手方向に互いに平行となるように、主要部4
の周方向に所定角度離間して配置する構成としてもよ
い。そのうち、図示のような格子状の編組とすれば、細
径の線材を用いて、管状部材2の肉厚および外径の増大
を伴うことなく十分な補強効果を発揮することができ
る。
【0028】また、図2および図3において、部材6は
単一の樹脂により構成されているが、本発明はこれに限
定されず、例えば、図4に示すように、補強材8を挟む
内層61と外層62の2層により構成してもよい。ま
た、図4においては、内層61と外層62をそれぞれ単
層で構成したが、これらの層をそれぞれ複数の層で構成
してもよい。このような複数の層とする場合、各層の構
成材料は同一でもよく、異なるものでもよい。
【0029】図1および図2に示す先端部5は、剛性の
高い材料を成形して得られた硬質部材7を、例えば接着
剤による接着、融着、溶着などにより主要部4の先端に
確実に接合することにより構成されている。硬質部材7
の構成材料としては、例えばステンレス鋼、超弾性合金
などの金属材料、ポリアセタール、芳香族ポリアミど、
脂肪族ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル、テフロン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリウレタン等の樹脂材料など、
比較的硬質な材料が挙げられる。
【0030】先端部5の外表面は、体壁への刺入時に体
壁を傷つけず、刺入が容易なように滑らかに形成されて
いる。また、先端部5の外径は、先端に向かって細径化
しているのが好ましい。これにより、体壁への刺入時の
穿刺抵抗が軽減し、確実な刺入が可能となる。なお、図
2においては、先端部2の外径は、先端へ向かって一定
の減少率で変化しているが、図5(a)に示すように、
段階的に変化する構成や、同図(b)および(c)に示
すように、ある曲率をもって変化する構成としても良
い。
【0031】図2および図5に示すように、先端部5の
基端部は管状部材2の外側へ向かって傾斜した形状をな
し、かつ、補強材8の先端位置まで延長して形成されて
いることが好ましい。これにより、先端部5の基端部が
補強材8の先端部分を外側より覆うため、補強材8の先
端が管状部材2の外表面に露出することを防止できる。
また、傾斜した形状により、先端部5の基端部はその基
端に向かって剛性が徐々に減少することとなり、これに
より、主要部4との境界におけるキンクの発生も防止で
きる。
【0032】さらに、先端部5の外表面には、螺旋状の
溝部または凸部が形成されていることが好ましい。これ
により、例えば体壁が厚い等の理由によりトロカール管
1の体壁への刺入時の穿刺抵抗が著しく高い場合でも、
トロカール管1を回しながら押し込むことにより、ネジ
的作用により体壁への穿刺が容易となる。
【0033】本発明において、主要部4と先端部5は、
上記した接合等により一体とするもののみならず、一体
的に成形したあと、後処理して先端部のみを高剛性化、
あるいは先端部を除き柔軟化することにより形成しても
よい。具体的には、柔軟な樹脂材料で管状部材2を成形
し、その後、例えば放射線や紫外線照射による架橋や、
可塑剤含有量を減らす方法、金属分子等を蒸着あるいは
吸着させる方法等により、管状部材2の先端部のみを硬
質化したり、また逆に、硬質の樹脂材料で管状部材2を
成形し、その後、先端部を除く部分に可塑剤を含浸して
柔軟化する方法等が挙げられる。このように主要部4お
よび先端部5を形成すれば、主要部4と先端部5との間
に段差が全くなく、トロカール管を体壁に穿刺する際に
そのような段差により体壁を傷つける虞れがなく、穿刺
をスムーズに行うことができる。
【0034】さらに、本発明における先端部5として
は、図6に示すように、柔軟に形成された管状部材2の
先端部に密着巻きのコイル体70を配置し、このコイル
体70により、管状部材2の先端部が長手方向に対して
実質的に縮まないようにした構成でもよい。このような
構成でも、上記した硬質部材7や、後処理により先端部
5のみを高剛性化した場合と同様に、少なくとも長手方
向に対して抗圧縮性を備えた先端部となる。
【0035】コイル体70の配置としては、図示のよう
にコイル体70を管状部材2に埋設するほか、管状部材
2の内腔にその内周面に沿ってコイル体70を収納し、
コイル体70の両端を管状部材2に接着、融着、溶着等
により固着し、管状部材4のその長手方向に対する縮み
を規制するような配置であってもよい。また、コイル体
70の構成材料としては、例えば上記した補強材8と同
様のものが挙げられる。
【0036】トロカール管1の穿刺抵抗や、トロカール
管1の内腔に挿入する器具類の操作性を向上させるため
に、柔軟な主要部4と先端部5の内外表面には摩擦抵抗
や摺動抵抗を軽減させるための潤滑処理を施しておくこ
とが好ましい。このような潤滑処理の一例としては、管
状部材2の材質にもよるが、摺動面を平滑化したり、シ
リコーンのような潤滑剤や、無水マレイン酸系の親水性
ポリマー、テフロン系の低摩擦材料等をコーティングす
ることが挙げられる。また、トロカール管1の内腔にお
いては、その表面に細かな凹凸を付けることにより、挿
入される器具類との接触面積を減らして、操作性を向上
させることもできる。
【0037】手元部3は、管状部材2の基端に接合され
ており、図2に示すように、その内部には管状部材2の
内腔に連通する器具挿入口31が設けられている。ま
た、手元部3は、術者が体壁にトロカール管を穿刺した
り、穿刺後器具をトロカール管1内に挿入する時に握り
やすい形状に形成されている。
【0038】手元部3には体腔内を膨らませるためのガ
スを注入する注入口32が設けられており、図示しない
栓により塞ぐことができる。また、器具挿入口31には
体腔内のガスの漏出を防ぐため、十字状の切れ込み(図
示せず)が入ったゴム製の逆流防止弁9が設けられてい
る。なお、これらの注入口32や逆流防止弁9は吊り上
げ法で術空間を確保する場合には必要ない。
【0039】本発明のトロカール管は、有効挿入部長が
50〜200mm程度であることが好ましく、外径は3〜
30mm程度であることが好ましい。有効挿入部長が50
mmより短いと操作性が悪く、操作時に体壁から抜けるお
それがあり、200mmより長いと挿入する器具が目的部
位に届かないおそれや、トロカール管が内部臓器を傷つ
けるおそれがある。また、トロカール管の外径が3mmよ
り小さい場合、挿入できる器具が限られてしまい、30
mmより大きい場合、患者への侵襲が大きい。
【0040】また、先端部5の長さは、主要部4の柔軟
性を損ねないように比較的短くし、具体的には1〜20
mm程度、より好ましくは1〜5mm程度とするのが好まし
い。
【0041】図6は、トロカール管1に栓子10を挿入
したトロカール組立体の縦断面図である。栓子10は穿
刺針11と、栓子グリップ12、保護スリーブ13とか
らなり、通常穿刺針11は栓子グリップ14に固定さ
れ、摺動可能な保護スリーブ13によって覆われてい
る。この状態においても、トロカール管1の先端部は、
外面形状が先細りとなっており、体壁への刺入時の穿刺
抵抗が軽減し、穿刺が容易かつ確実となる。
【0042】体壁刺通時には、図6のようにトロカール
管1内に栓子10が挿入された状態で体壁を穿刺する。
その際、保護スリーブ13は体壁に押されて引っ込み、
穿刺針11が露呈され体壁を穿刺する。この時、刺入時
の穿刺抵抗が著しく高い場合は、トロカール組立体を回
して押し込みながら体壁への刺入を進める。そして、先
端部5の外表面に螺旋状の溝部または凸部が形成されて
いれば、ネジ的作用によりトロカール管1の穿刺をさら
に良好に行うことができる。
【0043】体壁を貫通すると腹壁からの抵抗がなくな
るため、保護スリーブ13は、栓子グリップ12内に設
置されたスプリング14により押され、再び穿刺針11
を覆う。保護スリーブ13によって、穿刺針11が腸な
どの内部臓器を傷つけることを防止できる。この時、ト
ロカール管1の管状部材2の先端部は剛性の高い先端部
となっているため、体壁穿刺時にその先端部が捲れた
り、潰れたりすることがなく、穿刺をスムーズに行うこ
とができる。
【0044】その後、栓子11は引き抜かれ、残された
トロカール管1の注入口32から、体腔内にガスを送り
込み、体腔内を膨らませた後、注入口32に栓をして、
トロカール管1の内腔を介して器具を体内に挿入する。
この時、湾曲した形状を有する器具や、太径の関節を有
する器具をトロカール管に挿通して使用したい場合で
も、管状部材2の主要部3は柔軟なため、器具の形状に
合わせて湾曲したり、拡がることができ、このような器
具の挿入を可能とする。
【0045】
【実施例】次に、本発明のトロカール管の具体的実施例
について説明する。 (実施例1)図1〜図3に示す構造のトロカール管を製
造した。このトロカール管の諸条件は、次の通りであ
る。
【0046】<先端部> 材 質:ナイロン 先端外径:6mm 基端外径:8mm 先端内径:5mm 全 長:5mm 形 状:図2に示した通り。
【0047】<主要部> 材 質:熱可塑性ポリウレタン 外 径:8mm 内 径:5mm 全 長:100mm 表面処理:なし
【0048】<補強部材> 構 造:図1に示すような編組。16本組み(右巻き
8本、左巻き8本)。 材 質:ステンレス 線 径:φ0.1mmの丸線 外 径:7mm 末端処理:溶接加工 全 長:100mm
【0049】<手元部> 材 質:ナイロン
【0050】<逆流防止弁> 材 質:シリコーンゴム 厚 さ:1mm
【0051】このトロカール管につき、図6に示す構造
の栓子を用いて犬の腹壁に穿刺したところ、このトロカ
ール管は先端部が潰れたり、キンクすることなく、栓子
と共に体壁を貫通して体腔内に良好に挿入された。
【0052】その後、栓子を抜き取り、吊り上げ法によ
り術空間を確保してから、残されたトロカール管の内腔
に、先端から5cmの位置で屈曲した外径5mmの鉗子を挿
入したところ、トロカール管の主要部が鉗子の屈曲構造
に従って湾曲し、鉗子を体腔内に良好に挿入することが
できた。
【0053】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明のトロカール
管は、管状部材と、該管状部材の基端に接続した手元部
とを有し、前記管状部材は、長手方向に対して剛性の高
い柔軟な主要部と、少なくとも長手方向に対して抗圧縮
性を有する先端部とからなることを特徴とするため、器
具の形状に合わせて変形してその挿入を可能とするとと
もに、刺入時に受ける圧力によって先端部が縮んだり捲
れたりせず、確実に体腔内に刺入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトロカール管の構成例を示す斜視図。
【図2】図1に示すトロカール管の縦断面図。
【図3】図1に示すトロカール管の横断面図。
【図4】本発明のトロカール管の主要部の他の構成例を
示す横断面図。
【図5】本発明のトロカール管の先端部の他の構成例を
示す縦断面図。
【図6】本発明のトロカール管の先端部の他の構成例を
示す縦断面図。
【図7】本発明のトロカール管に栓子を挿入したトロカ
ール管組立体を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 トロカール管 2 管状部材 3 手元部 4 主要部 5 先端部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状部材と、該管状部材の基端に接続し
    た手元部とを有するトロカール管であって、 前記管状部材は、長手方向に対して剛性の高いかつ曲げ
    力に対しては柔軟な主要部と、少なくとも長手方向に対
    して抗圧縮性を有する先端部とからなり、前記主要部お
    よび前記先端部が一体的に成形されたあと、後処理によ
    り前記先端部のみが高剛性化されていることを特徴とす
    るトロカール管。
  2. 【請求項2】 架橋、可塑剤含有量を減らす方法および
    金属分子を蒸着あるいは吸着させる方法のいずれかによ
    り前記先端部のみが高剛性化されている請求項1に記載
    のトロカール管。
  3. 【請求項3】 管状部材と、該管状部材の基端に接続し
    た手元部とを有するトロカール管であって、 前記管状部材は、長手方向に対して剛性の高いかつ曲げ
    力に対しては柔軟な主要部と、少なくとも長手方向に対
    して抗圧縮性を有する先端部とからなり、前記主要部お
    よび前記先端部が一体的に成形されたあと、後処理によ
    り前記先端部を除き柔軟化されていることを特徴とする
    トロカール管。
  4. 【請求項4】 前記先端部を除く部分に可塑剤を含浸す
    ることにより前記先端部を除く部分を柔軟化した請求項
    3に記載のトロカール管。
  5. 【請求項5】 前記先端部が先端に向かって細径化して
    いる請求項1ないし4のいずれかに記載のトロカール
    管。
  6. 【請求項6】 前記先端部の外表面に螺旋状の溝部また
    は凸部が形成されている請求項1ないし5のいずれか
    記載のトロカール管。
  7. 【請求項7】 前記管状部分の内表面および/または外
    表面に潤滑処理が施されている請求項1ないし6のいず
    れかに記載のトロカール管。
  8. 【請求項8】 前記主要部が補強材によって補強されて
    いる請求項1ないし7のいずれかに記載のトロカール
    管。
  9. 【請求項9】 前記補強材は編組である請求項に記載
    のトロカール管。
  10. 【請求項10】 前記先端部の基端部は外側へ向かって
    傾斜して形成され、前記補強材の先端位置まで延長して
    いる請求項に記載のトロカール管。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記
    載のトロカール管と、前記トロカール管に挿入されて体
    腔内に刺入される栓子とからなるトロカール管組立体。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれかに記
    載のトロカール管と、前記トロカール管に挿入されて体
    腔内に刺入される栓子とからなるトロカール管組立体で
    あって、該栓子を該トロカール管に挿入したとき、前記
    トロカール管の前記先端部が先細りとなっていることを
    特徴とするトロカール管組立体。
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