JP3376024B2 - 可動磁石式ポンプ - Google Patents

可動磁石式ポンプ

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JP3376024B2
JP3376024B2 JP15632393A JP15632393A JP3376024B2 JP 3376024 B2 JP3376024 B2 JP 3376024B2 JP 15632393 A JP15632393 A JP 15632393A JP 15632393 A JP15632393 A JP 15632393A JP 3376024 B2 JP3376024 B2 JP 3376024B2
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康之 平林
貴俊 大山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体、とくに水、灯油
等の液体を揚液する用途に適した小型の可動磁石式ポン
プに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型ポンプとしては、磁性ピスト
ンを一方向に駆動する励磁コイルと、その磁性ピストン
を元の位置に復帰させる復帰用ばねとを有する電磁ポン
プ(ソレノイドポンプ)が知られいる(特開昭55−1
42981号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁性ピスト
ンと励磁コイルとを組み合わせた従来の電磁ポンプは、
ばね等の機械的復帰機構が必要不可欠で、機構の複雑化
や形状の大型化を招く問題があり、また、ピストンの操
作力を増大させるためには磁性ピストン及び励磁コイル
が大型化してしまう。このため、従来一般的な電磁ポン
プでは小型乃至超小型で充分な揚液能力を持つポンプを
実現するのは困難であった。
【0004】本発明は、上記の点に鑑み、外周面に流体
通路となる溝部を形成してなる磁石可動体を流体導入室
内で往復動させる構成とし、機械的復帰機構を不要とし
て機構の簡略化を図るとともに、小型にして揚液能力の
増大を図り得る可動磁石式ポンプを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも2個の軸方向に着磁した永久
磁石を有していて外周面に流体通路となる溝部を形成し
てなる磁石可動体を、流体導入室内に摺動自在に設け、
該流体導入室を囲む如く複数のコイルを固定配置し、前
記流体導入室に連通する流体通路に少なくとも1個の第
1の逆流防止弁を設けるとともに、前記磁石可動体に第
2の逆流防止弁を設け、各コイルに通電された電流と各
コイルと鎖交する前記磁石可動体側の磁束との相互作用
で前記磁石可動体を往復動させる可動磁石式ポンプであ
って、 前記磁石可動体は同極対向された少なくとも2個
の永久磁石間に磁性体を設けて構成されており、前記複
数のコイルは少なくとも3連であって、当該少なくとも
3連のコイルは、各永久磁石の磁極間を境にして相異な
る方向に電流が流れる如く結線されていることを特徴と
している。
【0006】なお、前記溝部が前記磁石可動体の軸方向
に対し傾きを有するように前記外周面に形成されている
ものであってもよい。
【0007】また、前記可動磁石体は、両端に位置する
永久磁石の外側端面に端部磁性体を設けて構成されて
てもよい。
【0008】さらに、前記コイル外周側に磁性体ヨーク
を設けて、前記磁石可動体の軸方向に垂直な方向の磁束
成分を増加させるための磁気回路を構成することも可能
である。
【0009】
【作用】本発明の可動磁石式ポンプにおいては、外周面
に流体通路となる溝部を形成してなる磁石可動体を流体
導入室内に摺動自在に設け、該磁石可動体とコイル間の
フレミングの左手の法則に基づいて与えられる推力に準
ずる操作力にて当該磁石可動体を駆動している。このた
め、交流電圧にて磁石可動体を直接電磁往復動させられ
るため、ばね等の機械的復帰機構が不要で機構の簡略化
ができ、磁石可動体の往復運動の方向に垂直な方向の偏
りも発生せず、円滑に磁石可動体を作動させることがで
きる。また、磁石可動体の操作力は、従来の電磁ポンプ
の磁性ピストンと励磁コイル間の力よりも格段に大きく
でき、小型乃至超小型にして充分大きな揚液能力のポン
プを実現できる。また、磁石可動体の外周面に流体通路
となる溝部を設ける構成であり、磁石可動体に流体通路
となる貫通穴を形成する場合に比べて磁石可動体の小型
化及び作製が容易で、磁石可動体の防水構造も簡単にな
る。
【0010】図13は本発明の基本となる参考例の場合
における磁石可動体の往復動動作についての動作原理を
説明するための概略構成図であり、図14は比較例の場
合における磁石可動体の往復動動作についての動作原理
を説明するための概略構成図であり、図15は本発明の
実施例の場合における磁石可動体の往復動動作について
の動作原理を説明するための概略構成図である。
【0011】図13の参考例の動作原理を示す概略構成
図において、10は軸方向に着磁した棒状の永久磁石か
らなる磁石可動体であり、両端面に磁極を有している。
コイル11A,11Bは、磁石可動体10の端部外周側
をそれぞれ環状に周回するように巻回され、隣合う部分
に同極が発生するようになっている。なお、図示は省略
してあるが、コイル11A,11Bは通常磁石可動体1
0を軸方向に移動自在にガイドするためのガイド筒体に
装着される。そして、磁石可動体10の各端面からの磁
束がそれぞれコイル11A,11Bと鎖交している。
【0012】図14の比較例の概略構成図において、磁
石可動体20は同極対向配置の2個の棒状永久磁石21
A,21Bと、これらの永久磁石21A,21B間に固
着される棒状軟磁性体22とを固着一体化したものであ
り、コイル23は磁石可動体20の中間部外周側をそれ
ぞれ環状に周回するように巻回されている。なお、図示
は省略してあるが、コイル23は通常磁石可動体20を
軸方向に移動自在にガイドするためのガイド筒体に装着
される。そして、磁石可動体20の同極対向した永久磁
石端面からの磁束がコイル23と鎖交している。
【0013】図15の実施例の動作原理を示す概略構成
図において、磁石可動体30は同極対向配置の2個の円
柱状永久磁石31A,31Bと、これらの永久磁石31
A,31B間に固着される円柱状中間部軟磁性体32と
を一体化したものであり、3連のコイル33A,33
B,33Cは、磁石可動体30の外周側を周回する如く
巻回され、磁石可動体30を構成する永久磁石31Aの
左端、永久磁石31A,31Bの同極対向端、及び永久
磁石31Bの右端の磁極からの磁束とそれぞれ鎖交する
ように配置されている。これらのコイル33A,33
B,33Cは永久磁石31A,31Bの磁極間を境にし
て相異なる方向に電流が流れる如く結線されている(磁
極間の境は磁極と磁極の間であれば必ずしも磁極中間位
置になくともよい。)。なお、図示は省略してあるが、
コイル33A,33B,33Cは通常磁石可動体30を
軸方向に移動自在にガイドするためのガイド筒体に装着
される。コイル33A,33B,33Cと磁石可動体3
0との位置関係は、当該磁石可動体30の停止時を含む
大部分の可動位置において、永久磁石磁極間を境にして
各コイルに流れる電流が相互に逆向きとなるように設定
しておく。
【0014】ところで、参考例、実施例及び比較例にお
いて、磁石可動体10,20,30に発生する推力は、
基本的にはフレミングの左手の法則に基づいて与えられ
る推力に準ずるものである(フレミングの左手の法則は
コイルに対して適用されるが、ここではコイルが固定の
ため、磁石可動体にコイルに作用する力の反力としての
推力が発生する。)。したがって、推力に寄与するの
は、磁石可動体が有する永久磁石の磁束の垂直成分(永
久磁石の軸方向に直交する成分)である。
【0015】そこで、1個の永久磁石の場合、あるいは
2個の同極対向配置の永久磁石の場合について、磁束の
垂直成分がどのようになるのかそれぞれ解析してみた。
【0016】図16は、単独の永久磁石の長手側面に沿
って表面磁束密度の垂直成分を磁場解析した結果を示
す。但し、永久磁石は希土類永久磁石であって、直径
2.5mm、長さ6mmで、永久磁石表面から0.25〜0.
45mm離れた位置を計測した。
【0017】図17は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、かつ直接接合した場合において、2個の永久磁石
の長手側面に沿って表面磁束密度の垂直成分を磁場解析
した結果を示す。但し、各永久磁石は希土類永久磁石で
あって、直径2.5mm、長さ3mm(2個で6mm)で、永
久磁石表面から0.25〜0.45mm離れた位置を計測し
た。
【0018】図18は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、かつ対向間隔を1mmとした場合において、2個の
永久磁石の長手側面に沿って表面磁束密度の垂直成分を
磁場解析した結果を示す。但し、各永久磁石は希土類永
久磁石であって、直径2.5mm、長さ3mmで、永久磁石
表面から0.25〜0.45mm離れた位置を計測した。
【0019】図19は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、かつ対向間隔を2mmとした場合において、2個の
永久磁石の長手側面に沿って表面磁束密度の垂直成分を
磁場解析した結果を示す。但し、各永久磁石は希土類永
久磁石であって、直径2.5mm、長さ3mmで、永久磁石
表面から0.25〜0.45mm離れた位置を計測した。
【0020】図20は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、かつ対向間隔を3mmとした場合において、2個の
永久磁石の長手側面に沿って表面磁束密度の垂直成分を
磁場解析した結果を示す。但し、各永久磁石は希土類永
久磁石であって、直径2.5mm、長さ3mmで、永久磁石
表面から0.25〜0.45mm離れた位置を計測した。
【0021】図21は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、両永久磁石間に長さ1mmの軟磁性体を配置した場
合において、2個の永久磁石の長手側面に沿って表面磁
束密度の垂直成分を磁場解析した結果を示す。但し、各
永久磁石は希土類永久磁石であって、直径2.5mm、長
さ3mmで、永久磁石表面から0.25〜0.45mm離れた
位置を計測した。
【0022】図22は、2個の永久磁石を同極対向配置
とし、両永久磁石間に長さ1mmの軟磁性体を配置し、さ
らに2個の永久磁石の外周に対向させて軟磁性体ヨーク
を配設した場合において、2個の永久磁石の長手側面に
沿って表面磁束密度の垂直成分を磁場解析した結果を示
す。但し、各永久磁石は希土類永久磁石であって、直径
2.5mm、長さ3mmで、ヨークは永久磁石を取り囲む円
筒形状で厚み0.5mm、長さ10mmで永久磁石外周から
1.25mm離間した位置となっており、表面磁束密度の
垂直成分は永久磁石表面から0.25〜0.45mm離れた
位置を計測した。
【0023】上述したように、磁石可動体に発生する推
力は、基本的にはフレミングの左手の法則に基づいて与
えられる推力に準ずるものであり、コイルと鎖交する永
久磁石の磁束の垂直成分(永久磁石の軸方向に直交する
成分)が多いことが望まれるが、図13の参考例の動作
原理図では、表面磁束密度の垂直成分は図16のように
なり、図17乃至図22の2個の永久磁石を同極対向配
置とした場合に比較して垂直成分が少ないが、励磁コイ
ルで磁性ピストンを吸引する従来の電磁ポンプに比べる
と大きな操作力が得られている。例えば、磁石可動体1
0を直径2.5mm、長さ6mmの希土類永久磁石で構成
し、2個のコイル11A,11Bの隣合う部分に同極が
発生するように各コイル11A,11Bに40mAの電
流を流したときに発生する推力F1は4.7(gf)であ
った。各コイルの電流を反転させれば磁石可動体10の
推力の向きも反転する。交流電流を流した場合には、一
定周期で振動を繰り返す往復動アクチュエータとして働
く。
【0024】また、図14の比較例では、2個の同極対
向の永久磁石間に軟磁性体を配した磁石可動体20を用
いており、磁束密度の垂直成分は図21に示す如くな
り、同極対向の永久磁石21A,21Bの磁極から出る
磁束は1個の永久磁石の場合(図16参照)や2個の永
久磁石のみの場合(図17乃至図20参照)よりも多く
なるが、コイルが磁石可動体20の中間部を囲む1個の
みであり、磁石可動体20の両端面の磁極による磁束は
有効に利用していない。このため、図14の比較例の場
合は2個の永久磁石を組み合わせた割には推力の向上は
少ない。例えば、図14の比較例において磁石可動体2
0として直径2.5mm、長さ3mmの希土類永久磁石を2
個用い(希土類永久磁石の性能は参考例と同じとす
る)、かつ両者間に長さ1mmの軟磁性体を配置したもの
を用い、図13の参考例と同じ消費電力となるように作
成したコイル23に40mAの電流を流し、参考例と同
じ消費電力としたときに発生する推力F2は5.6(g
f)であった。
【0025】さらに、図15の実施例の動作原理図で
は、磁石可動体30の構造は、図21のように2個の永
久磁石を同極対向させかつ永久磁石間に軟磁性体を配置
したものである。この図21のときは軟磁性体位置に相
当する領域Qの表面磁束密度の垂直成分は、軟磁性体の
無い図17乃至図20よりも優れている(磁束密度0.
3T以上のピークの幅が広くかつピークが高い。)。
【0026】このように、2個の永久磁石31A,31
Bを同極対向させかつ永久磁石間に中間部軟磁性体32
を設けた磁石可動体30は、フレミングの左手の法則に
基づく推力に寄与できる磁石可動体30の長手方向に垂
直な磁束成分を大きくでき、かつ3連のコイル33A,
33B,33Cは永久磁石の全磁極の磁束と有効に鎖交
するので、3連のコイル33A,33B,33Cに交互
に逆極性の磁界を発生する向きに電流を通電することに
より、参考例や比較例では到達し得ない大きな推力を発
生することができる。各コイルの電流を反転させれば磁
石可動体30の推力の向きも反転する。交流電流を流し
た場合には、一定周期で振動を繰り返す往復動アクチュ
エータとして働く。図15の実施例の動作原理図の場
合、例えば、磁石可動体30として直径2.5mm、長さ
3mmの希土類永久磁石を2個用い(希土類永久磁石の性
能は参考例や比較例と同じとする)、かつ両者間に長さ
1mmの軟磁性体を配置したものを用い、図13、図14
参考例、比較例と同じ消費電力となるように作成した
3連のコイル33A,33B,33Cに40mAの電流
を流し、同じ消費電力としたときに発生する推力F3は
6.7(gf)であった。これは、同一消費電力の参考例
の場合の約1.42倍の推力であり、また比較例の約1.
2倍の推力であり、参考例及び比較例に比較して格段に
優れていることが判る。
【0027】図23の曲線(イ)は図15(ヨーク無
し)の場合の磁石可動体30の軸方向変位量と推力(g
f)との関係を示す。但し、永久磁石の寸法、特性は図
21に示したものとするとともに、磁石可動体30の中
間点が中央のコイル33Bの中間点に位置するときを変
位量零とし、各コイルの電流は40mAとした。
【0028】図23の曲線(ロ)は図15の動作原理図
に磁性ヨークを付加した場合(但し、永久磁石及びヨー
クの寸法、配置及び永久磁石の特性は図22の通り)の
磁石可動体30の軸方向変位量と推力(gf)との関係で
あって変位量零の点から離れる方向に磁石可動体が動作
するときを示す。また、曲線(ハ)は同じ構成における
磁石可動体30の軸方向変位量と推力(gf)との関係で
あって変位量零の点に近付く方向に動作するときを示
す。但し、磁石可動体30の中間点が中央のコイル2B
の中間点に位置するときを変位量零とし、各コイルの電
流は40mAとした。このように、磁石可動体30が変
位量零の点に近付くか又は離れるかによって推力が相違
するのは、磁石可動体30の永久磁石の磁極とヨークと
の間に磁石可動体30を変位量零点に戻す磁気吸引力が
働いているからである。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る可動磁石式ポンプの実施
例を図面に従って説明する。
【0030】図1乃至第5図で本発明の基本となる参考
を説明する。この図に示すように、参考例の可動磁石
式ポンプは、軟磁性体の円筒状ヨーク1と、該円筒状ヨ
ーク1の内側に配置された2連のコイル11A,11B
と、磁石可動体10とを有し、2連のコイル11A,1
1Bは内周面が磁石可動体10を摺動自在に案内する流
体導入室2となったガイド筒体4で円筒状ヨーク1に固
定されている。そのガイド筒体4は絶縁樹脂等の絶縁部
材 (非磁性材)である。
【0031】前記磁石可動体10は、両端面に磁極を有
する如く軸方向に着磁された略円柱状希土類永久磁石2
7を非磁性筒状ホルダ28で覆ったもので、外周面に流
体通路となる溝部3が軸方向に形成されている。すなわ
ち、筒状ホルダ28は外周面の対称位置に一対の溝部3
を有するもので、その内部に永久磁石27が固定配置さ
れている。この筒状ホルダ28は永久磁石27の外周面
だけでなく、両端面をも覆うことが望ましい。また、磁
石可動体10の流体送出側に弁座部品35が固着一体化
されている。該弁座部品35は、図2乃至図5に示すよ
うに、筒状ホルダ28の溝部3の無い部分と同径の円環
部36と、該円環部36の裏側に形成されていて筒状ホ
ルダ28の端部内周に嵌合する一対の凸部37と、円環
部36の表側に形成されたシール材配置溝38とを有す
るものであり、円環部36の内周穴39は溝部3を通っ
た流体(例えば水、灯油等の液体)を中心寄りに集める
ため裏側から表側に向けてすぼまったテーパー面39a
を有している。そして、前記シール材配置溝38にゴム
等のシール材(Oリング)70が接着され、シール材7
0を一体化した弁座部品35の凸部37は筒状ホルダ2
8の端部内周28aに接着剤を併用して図2及び図3の
ように嵌合、固着されている。
【0032】前記溝部3を通った流体は、図2中の矢印
Gのように、弁座部品35の円環部36と筒状ホルダ2
8間の隙間を通過して円環部36の内周穴39に到達で
きるようになっている。なお、流体導入室2の内周面と
弁座部品35の外周面間の隙間は微小であり、同様に流
体導入室2の内周面と磁石可動体10の溝部3の無い部
分の外周面間の隙間も微小であり、弁座部品35の円環
部36と筒状ホルダ28間に隙間が存在しても流体逆流
等の不都合は生じない。
【0033】前記永久磁石27は筒状ホルダ28の内周
形状に一致した断面を持つものでもよいし、円柱状又は
角柱状のもの等を用いてもよい。但し、筒状ホルダ28
と永久磁石27間に隙間が生じる場合、充填材を筒状ホ
ルダ28内に充填して永久磁石27を筒状ホルダ28に
対し動かないように固定する。
【0034】前記コイル11A,11Bは、磁石可動体
10の端部外周側をそれぞれ環状に周回するように巻回
され、隣合う部分に同極が発生するように結線されてお
り、磁石可動体10の各端面からの磁束がそれぞれコイ
ル11A,11Bと鎖交している。
【0035】前記流体導入室2を形成したガイド筒体4
の一端には流体導入側部材5がOリング61及びストッ
パ板62を介し水密に固定されている。流体導入側部材
5は一端が流体導入口7として開口し、他端が流体導入
室2に連通した流体導入路8を有し、その中間部に形成
された大径部6に第1の逆流防止弁12が設けられてい
る。すなわち、第1の逆流防止弁12は、大径部6の弁
座部となる部分に固定配置されたゴム等のシール材(O
リング)14と、該シール材14に圧接したときに流体
導入路8を閉塞する鋼球等の磁性弁体15と、流体導入
側部材5の外側に配置された弁体吸引用永久磁石16と
からなっている。したがって、磁性弁体15は弁体吸引
用永久磁石16で前記シール材14に圧接する向きに付
勢されている。流体導入側部材5は非磁性材が望まし
い。
【0036】なお、前記ストッパ板62の磁石可動体1
0への対向面には当該磁石可動体10の行程を規制する
ためのクッション材63が固着されている。
【0037】前記流体導入室2を形成したガイド筒体4
の他端には流体吐出側部材17がOリング64を介して
水密に固定されている。すなわち、流体吐出側部材17
のフランジ部を上から押さえる押さえ板65をボルト6
6で円筒状ヨーク1のフランジ部に装着して締め付け
る。この流体吐出側部材17は流体導入室2に連通した
流体吐出路19を有している。流体吐出側部材17の先
端側部には流体吐出路19に連通する流体吐出口18を
持つノズル部材67が固着されている。
【0038】さらに、磁石可動体10に固着一体化され
た弁座部品35の流体吐出側シール材70との間で第2
の逆流防止弁25を構成するように鋼球等の磁性弁体2
6が設けられている。該磁性弁体26は磁石可動体10
内の永久磁石27によって弁座部品35の内周穴39を
閉塞する向きに吸引されている。また、弁体26及び磁
石可動体10の行程を規制するクッション材68が流体
吐出側部材17の内側凹部に固定されている。
【0039】この参考例の構成において、図13の動作
原理図の所で説明したように、相隣合う部分に同極が発
生する如く2個のコイル11A,11Bを結線して交流
電流を通電することにより磁石可動体10を流体導入室
2内で往復動させることができる。この結果、磁石可動
体10が流体吐出側に移動する行程では第2の逆流防止
弁25の磁性弁体26が弁座部品35の内周穴39を閉
塞した状態(すなわち流体通路を閉塞した状態)で当該
磁石可動体10が移動するため、流体導入室2内に流体
(例えば水、灯油等の液体)が流体導入口7、流体導入
路8及び第1の逆流防止弁12の経路を通して導入され
る。そして、磁石可動体10が流体導入側に移動する行
程では第1の逆流防止弁12の磁性弁体15が流体導入
路8を閉塞した状態で当該磁石可動体10が移動するた
め、流体導入室2内の流体は第2の逆流防止弁25を通
して磁石可動体10の流体吐出側に移動し、その後の磁
石可動体10の流体吐出側への移動に伴い流体吐出路1
9を通り流体吐出口18から吐出される。
【0040】この参考例によれば、磁石可動体10の永
久磁石からの磁束と、これと鎖交する2個のコイル11
A,11Bの電流間に働くフレミングの左手の法則に基
づく推力に準ずる力で磁石可動体10を効率的に往復動
させることができ、復帰用ばね等の機構は不要となり、
機構の簡略化を図り得る。また、磁石可動体10の往復
動作は、コイル11A,11Bに通電する電流の周波数
に対する追従性が良く円滑に行われ、周波数を高くする
ことで高速動作も可能となる。さらに、磁石可動体10
の外周面に流体通路となる溝部3を形成する構造である
ので、流体通路として貫通穴を磁石可動体10に設ける
場合に比較して磁石可動体10の作製が容易であり、小
型化にも適し、永久磁石27周囲の防水構造も容易であ
る(筒状ホルダ28の加工が深絞り加工等により容易に
実現できる。)。また、第1及び第2の逆流防止弁1
2,25は鋼球等の磁性弁体15,26を永久磁石で吸引
する簡単な構造であり、この点でも機構の簡略化を図っ
ている。
【0041】図6は本発明の実施例を示す。この図に示
すように、実施例の可動磁石式ポンプは、軟磁性体の円
筒状ヨーク41と、該円筒状ヨーク41の内側に配置さ
れた3連のコイル33A,33B,33Cと、磁石可動体
30とを有し、3連のコイル33A,33B,33Cは内
周面が磁石可動体30を摺動自在に案内する流体導入室
42となったガイド筒体44で円筒状ヨーク41に固定
されている。そのガイド筒体44は絶縁樹脂等の絶縁部
材 (非磁性材)である。
【0042】前記磁石可動体30は、同極対向配置の2
個の略円柱状希土類永久磁石31A,31Bと、これら
の永久磁石31A,31B間に配置される略円柱状中間
部軟磁性体32とを非磁性筒状ホルダ28で覆ったもの
で、外周面に流体通路となる溝部3が軸方向に形成され
ている。すなわち、筒状ホルダ28は外周面の対称位置
に一対の溝部3を有するもので、その内部に永久磁石3
1A,31Bと略円柱状中間部軟磁性体32が固定配置
されている。この筒状ホルダ28は永久磁石31A,3
1Bと略円柱状中間部軟磁性体32の連結体の外周面だ
けでなく、両端面をも覆うことが望ましい。また、磁石
可動体30の流体送出側に弁座部品35が固着一体化さ
れ、弁座部品35にシール材70が固定されている。該
弁座部品35の構成及び筒状ホルダ28への固定は前述
参考例の場合と同様である。
【0043】前記3連のコイル33A,33B,33Cは
環状に周回するように巻回され、永久磁石31A,31
Bの磁極間を境にして相異なる方向に電流が流れる如く
結線されている。すなわち、中央のコイル33Bは中間
部軟磁性体32及び永久磁石31A,31BのN極を含
む端部を囲み、両側のコイル33A,33Cは、永久磁
石31A,31BのS極を含む端部をそれぞれ囲むこと
ができるようになっており、かつ中央のコイル33Bに
流れる電流の向きと、両側のコイル33A,33Cの電
流の向きとは逆向きである (図6の各コイルに付した
N,Sを参照)。
【0044】前記流体導入室42を形成したガイド筒体
44の一端には流体導入側部材5がOリング61及びス
トッパ板62を介し水密に固定されている。流体導入側
部材5に第1の逆流防止弁12が設けられていること等
は前述の参考例と同様である。
【0045】前記流体導入室42を形成したガイド筒体
44の他端には流体吐出側部材17がOリング64を介
して水密に固定されている。流体吐出側部材17の先端
側部に、流体吐出路19に連通する流体吐出口18を持
つノズル部材67が固着されていること等は前述の参考
と同様である。
【0046】さらに、磁石可動体30に固着一体化され
た弁座部品35の流体吐出側シール材70との間で第2
の逆流防止弁25を構成するように鋼球等の磁性弁体2
6が設けられている。該磁性弁体26は磁石可動体30
内の永久磁石31Aによって弁座部品35の内周穴39
を閉塞する向きに吸引されている。また、弁体26及び
磁石可動体30の行程を規制するクッション材68が流
体吐出側部材17の内側凹部に固定されている。
【0047】なお、参考例と同一もしくは同等部分には
同一符号を付して説明を省略した。
【0048】この実施例の構成において、図15の動作
原理図の所で説明したように、3連のコイル33A,3
3B,33Cに対して、交互に逆極性の磁界を発生する
向きに交流電流を通電することにより磁石可動体30を
流体導入室42内で往復動させることができる。この結
果、磁石可動体30が流体吐出側に移動する行程では第
2の逆流防止弁25の磁性弁体26が弁座部品35の内
周穴39を閉塞した状態(すなわち流体通路を閉塞した
状態)で当該磁石可動体30が移動するため、流体導入
室42内に流体 (例えば水、灯油等の液体)が流体導入
口7、流体導入路8及び第1の逆流防止弁12の経路を
通して導入される。そして、磁石可動体30が流体導入
側に移動する行程では第1の逆流防止弁12の磁性弁体
15が流体導入路8を閉塞した状態で当該磁石可動体3
0が移動するため、流体導入室42内の流体は第2の逆
流防止弁25を通して磁石可動体30の流体吐出側に移
動し、その後の磁石可動体30の流体吐出側への移動に
伴い流体吐出路19を通り流体吐出口18から吐出され
る。
【0049】この実施例によれば、磁石可動体30の各
永久磁石からの磁束と、これと鎖交する3連のコイル3
3A,33B,33Cの電流間に働くフレミングの左手の
法則に基づく推力に準ずる力で磁石可動体30を極めて
効率的に往復動させることができる。図15の動作原理
図の所で説明したように、同極対向の永久磁石間に軟磁
性体を挟んだ構造体で磁石可動体30を構成しており、
永久磁石の着磁方向(軸方向)に垂直な磁束密度成分を
充分大きくできかつ永久磁石の全ての磁極の発生する磁
束を有効利用できるので、磁石可動体30を取り巻くよ
うに周回した3連のコイル33A,33B,33Cに流
れる電流との間のフレミングの左手の法則に基づく推力
を充分大きくでき、磁石可動体30を小型にした場合で
あってもその駆動力を極めて大きくできる。なお、その
他の作用効果は前述した参考例と同様である。
【0050】図7は実施例において用いることのできる
磁石可動体の変形例である。この場合、磁石可動体30
Aは、同極対向配置の2個の略円柱状希土類永久磁石3
1A,31Bと、これらの永久磁石31A,31B間に
固着される略円柱状の中間部軟磁性体32Aと、永久磁
石31A,31Bの外側端面に固着される略円柱状の端
部軟磁性体32B,32Cとを非磁性筒状ホルダ28で
覆ったもので、外周面に流体通路となる溝部3が軸方向
に形成されている。すなわち、筒状ホルダ28は外周面
の対称位置に一対の溝部3を有するもので、その内部に
永久磁石31A,31Bと略円柱状中間部軟磁性体32
A、端部軟磁性体32B,32Cが固定配置されてい
る。この筒状ホルダ28は略円柱状永久磁石31A,3
1Bと略円柱状軟磁性体32A,32B,32Cの連結
体の外周面だけでなく、両端面をも覆うことが望まし
い。また、磁石可動体30Aの流体送出側に弁座部品3
5が固着一体化され、弁座部品35にシール材70が固
定されている。該弁座部品35の構成及び筒状ホルダ2
8への固定は前述の参考例の場合と同様である。
【0051】図7の磁石可動体30Aでは、端部軟磁性
体32B,32Cを設けたことで永久磁石外側端面から
出た磁束が垂直方向(ヨーク方向)に曲がり易くなり、
実施例の3連のコイル33A,33B,33Cと組み合
わせることで、さらに推力を数%乃至10%程度向上さ
せ得る。
【0052】図8は、参考例又は実施例で用いることの
できる磁石可動体の溝部の変形例を示す。この場合、磁
石可動体10,30の溝部3Aは磁石可動体の軸方向に
対し傾きを有するように筒状ホルダ28の外周面に形成
されている。この結果、磁石可動体10,30は回転を
伴って往復動することになり、磁石可動体10,30の
外周部を構成する非磁性筒状ホルダ28の局部摩耗を防
止して耐摩耗性を向上させ得る。なお、磁石可動体30
Aの流体送出側に弁座部品35が固着一体化され、弁座
部品35にシール材70が固定されていること等は前述
参考例と同様である。
【0053】図9は参考例又は実施例における第2の逆
流防止弁の変形例であり、磁石可動体10,30の流体
吐出側に非磁性筒状ホルダ28の延長部100を設け、
該延長部100にてばね101及び球状等の弁体102
を押える構成となっている。したがって、弁体102は
磁石可動体10,30の流体吐出側端面のシール材70
に圧接する方向にばね101で付勢され、弁座部品35
の内周穴39を閉塞する。この図9の構成の場合、弁体
102は磁性体でなくともよい。なお、磁石可動体1
0,30の流体送出側に弁座部品35が固着一体化さ
れ、弁座部品35にシール材70が固定されていること
等は前述の参考例と同様である。
【0054】図10は参考例又は実施例における第1の
逆流防止弁の変形例であり、流体導入部材5の大径部6
の弁座部となる部分にゴム等のシール材14Aが固定配
置され、これに圧接するように球状等の弁体80がばね
81によって付勢されている。なお、ストッパ板62A
ばね押さえとしても機能している。なお、1はヨー
ク、8は流体導入路である。この図10の場合も、弁体
80は磁性体でなくともよい。
【0055】図11は参考例又は実施例における第1の
逆流防止弁の配置を流体吐出側に変更した変形例であ
り、流体吐出側部材17Aは、磁石可動体10,30が
往復動する流体導入室2,42に連通した流体吐出路1
9Aを内部に有していて、該流体吐出路19Aの途中位
置に第1の逆流防止弁12が配設される。すなわち、弁
体15が大径部のシール材14に圧接したときに流体吐
出路19Aを閉塞できるようになっており、図示は省略
したが、ばね等で弁体15はシール材14の圧接する方
向に付勢されている。なお、参考例又は実施例と同一部
分には同一符号を付した。
【0056】図12は参考例又は実施例における第2の
逆流防止弁の配置を磁石可動体の流体導入側に変更した
変形例である。この場合、磁石可動体10,30の非磁
性筒状ホルダ28に円筒状延長部材110が連結一体化
されており、該円筒状延長部材110の先端折り返し部
分111の内側に弁座112が固定され、該弁座112
にシール材(Oリング)113が固着されている。そし
て、円筒状延長部材110の内側にステンレス、樹脂等
の非磁性材の球状弁体114が設けられ、圧縮ばね11
5で前記シール材113に圧接する向きに付勢されてい
る。なお、図中、1,41は円筒状ヨーク、4,44は
ガイド筒体を示す。
【0057】この図12の構成では、磁石可動体10,
30が矢印Jのように流体吐出側に移動する行程では第
2の逆流防止弁の弁体114が弁座112上のシール材
113に圧接して円筒状延長部材110の端部開口11
5を閉塞した状態(すなわち流体通路を閉塞した状態)
となり、磁石可動体10,30が矢印Kのように流体導
入側に移動する行程では第1の逆流防止弁が流体導入路
を閉塞した状態となるため、第2の逆流れ防止弁の弁体
114はシール材113から離れ、流体導入室2,42
内の流体が第2の逆流防止弁を通して磁石可動体10,
30の溝部3に進入する向きに(流体吐出側に)移動で
きるようになっている。
【0058】なお、第1及び第2の逆流防止弁の構造と
して、図9乃至図12に例示した以外の構造を採用する
こともできる。
【0059】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の可動磁石
式ポンプによれば、流体通路となる溝部を形成した磁石
可動体と複数のコイルに通電する電流との間の電磁力を
利用して当該磁石可動体を流体導入室内で往復動させる
構成とし、前記磁石可動体は同極対向された少なくとも
2個の永久磁石間に磁性体を設けて構成されており、前
記複数のコイルは少なくとも3連であって、当該少なく
とも3連のコイルは、各永久磁石の磁極間を境にして相
異なる方向に電流が流れる如く結線されているので、機
械的復帰機構を不要として機構の簡略化を図ることがで
き、小型で大きな揚液能力を実現できる。また、磁石可
動体には溝部を形成すればよく、貫通穴を形成する場合
に比較して小型化に有利であり、磁石可動体に内蔵され
る永久磁石の防水も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可動磁石式ポンプの基本となる参
考例を示す正断面図である。
【図2】参考例の磁石可動体及び弁座部品を示す拡大正
断面図である。
【図3】参考例の磁石可動体の拡大平面図である。
【図4】参考例の磁石可動体及び弁座部品の拡大した分
解側面図である。
【図5】参考例の弁座部品の拡大した平面図である。
【図6】本発明の実施例を示す正断面図である。
【図7】実施例において用いることのできる磁石可動体
の変形例を示す正断面図である。
【図8】参考例及び実施例において用いることのできる
磁石可動体の溝部構造の変形例を示す正面図である。
【図9】参考例又は実施例における第2の逆流防止弁の
変形例を示す正断面図である。
【図10】参考例又は実施例における第1の逆流防止弁
の変形例を示す部分断面図である。
【図11】参考例又は実施例における第1の逆流防止弁
の配置を流体吐出側に変更した変形例を示す部分断面図
である。
【図12】参考例又は実施例における第2の逆流防止弁
の配置を磁石可動体の流体導入側に変更した変形例を示
す部分断面図である。
【図13】参考例の動作原理を説明するための概略構成
図である。
【図14】比較例を示す概略構成図である。
【図15】実施例の動作原理を説明するための概略構成
図である。
【図16】単一の永久磁石の長手側面(永久磁石の着磁
方向に平行な面)の表面磁束密度の垂直成分(長手側面
に垂直な成分)を示すグラフである。
【図17】2個の同極対向の永久磁石を直接的に対接状
態とした場合の長手側面の表面磁束密度の垂直成分を示
すグラフである。
【図18】2個の永久磁石を1mmのエアーギャップを介
し同極対向状態とした場合の長手側面の表面磁束密度の
垂直成分を示すグラフである。
【図19】2個の永久磁石を2mmのエアーギャップを介
し同極対向状態とした場合の長手側面の表面磁束密度の
垂直成分を示すグラフである。
【図20】2個の永久磁石を3mmのエアーギャップを介
し同極対向状態とした場合の長手側面の表面磁束密度の
垂直成分を示すグラフである。
【図21】2個の永久磁石を軟磁性体を介し同極対向状
態とした場合の長手側面の表面磁束密度の垂直成分を示
すグラフである。
【図22】2個の永久磁石を軟磁性体を介し同極対向状
態とし、かつ軟磁性体ヨークを配置した場合の長手側面
の表面磁束密度の垂直成分を示すグラフである。
【図23】図15の実施例の動作原理図における磁石可
動体の変位量と推力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,41 円筒状ヨーク 2,42 流体導入室 3,3A 溝部 4,44 ガイド筒体 10,30,30A 磁石可動体 11A,11B,33A,33B,33C コイル 12 第1の逆流防止弁 25 第2の逆流防止弁 28 非磁性筒状ホルダ 31A,31B 略円柱状永久磁石 32,32A,32B,32C 略円柱状軟磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−107082(JP,A) 実開 昭61−39461(JP,U) 実公 平2−19596(JP,Y2) 英国特許出願公開2084408(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 9/00 - 19/24 F04B 53/00 - 53/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個の軸方向に着磁した永久
    磁石を有していて外周面に流体通路となる溝部を形成し
    てなる磁石可動体を、流体導入室内に摺動自在に設け、
    該流体導入室を囲む如く複数のコイルを固定配置し、前
    記流体導入室に連通する流体通路に少なくとも1個の第
    1の逆流防止弁を設けるとともに、前記磁石可動体に第
    2の逆流防止弁を設け、各コイルに通電された電流と各
    コイルと鎖交する前記磁石可動体側の磁束との相互作用
    で前記磁石可動体を往復動させる可動磁石式ポンプであ
    って、 前記磁石可動体は同極対向された少なくとも2個の永久
    磁石間に磁性体を設けて構成されており、前記複数のコ
    イルは少なくとも3連であって、当該少なくとも3連の
    コイルは、各永久磁石の磁極間を境にして相異なる方向
    に電流が流れる如く結線されている ことを特徴とする可
    動磁石式ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記溝部が前記磁石可動体の軸方向に対
    し傾きを有するように前記外周面に形成されている請求
    項1記載の可動磁石式ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記磁石可動体は、両端に位置する永久
    磁石の外側端面に端部磁性体を設けて構成されている請
    求項1又は2記載の可動磁石式ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記コイル外周側に磁性体ヨークを設け
    て、前記磁石可動体の軸方向に垂直な方向の磁束成分を
    増加させるための磁気回路を構成した請求項1,2又は
    記載の可動磁石式ポンプ。
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