JP3374312B2 - 電車における車椅子収納構造 - Google Patents

電車における車椅子収納構造

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JP3374312B2
JP3374312B2 JP2000213466A JP2000213466A JP3374312B2 JP 3374312 B2 JP3374312 B2 JP 3374312B2 JP 2000213466 A JP2000213466 A JP 2000213466A JP 2000213466 A JP2000213466 A JP 2000213466A JP 3374312 B2 JP3374312 B2 JP 3374312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電車における車椅子
収納構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近頓にバリアフリーの問題について大
きくとりあげられるようになってきた。そしてまた、身
体障害者に対しては駅の階段その他あらゆる場所におい
て様々な配慮がなされるようになった。
【0003】そしてまた、電車についても乗降口のいく
つかを車椅子が出入りしやすいように大きくする等の配
慮がなされるようになってきている。
【0004】そしてこのように車椅子に乗ったまま電車
に楽に乗降できることは、身体障害者にとっては大いに
手助けになる。しかし、電車に乗り込んでしまってから
の配慮が未だ充分になされていない。
【0005】車椅子に乗って乗車した身体障害者は、近
距離電車の場合にはそのままで過ごすことが多い。しか
し、車椅子に乗ったままだと身体を自由に動かすことが
できず、またリラックスすることもできないから、疲れ
易くなる。これらのことから長距離電車の場合には車椅
子から降りて一般座席を利用することが多くなる。そし
て、この場合に車椅子の置き場に苦慮することになる。
【0006】一般的に、電車内の通路は狭いことから車
椅子をデッキに置いておくことになる。しかし、車椅子
は単に折り畳んでデッキの端に寄せておくだけであるか
ら、電車の走行時の振動で移動し、通行の邪魔になる。
また、場合によっては人に怪我を負わせることもある。
身体障害者は電車に乗る度にこのような不安を抱えてい
なければならないのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みなされたものであって、電車内に車椅子を収納するス
ペースを確保すると共に該スペースへの車椅子の出し入
れを介護者又は身体障害者自身が楽に行うことができる
ようになした電車における車椅子の収納構造を提供せん
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】而して、本発明の要旨
は、電車内における所要部位の壁面の床に接する側の部
分に車椅子収納庫となる凹部を設け、該凹部内に、上面
に車椅子の保持枠を設けると共に下面の適宜の部位にキ
ャスターを取り付け、更に上面の前記凹部の開口側の端
部に閉止機構を備えた扉を立設してなる台板を、その長
さ方向の一方側の端部に設けた支軸を回動支点として床
と平行に前記凹部の内外方向に回動するように取り付け
てなる電車における車椅子収納構造にある。
【0009】また、上記構成において、台板に設けた支
軸を、可逆転モータ及び減速機構等からなる適宜の駆動
機構をもって回転せしめるべくなしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1実施形
態の車椅子を台板に乗せた状態の斜視図、図2は中央横
断平面図、図3は台板を一部省略して示した縦断正面図
である。
【0011】図中、1は電車の車内における客室の仕切
壁である。2は客室の出入り口の自動開閉扉である。3
は客室の床である。
【0012】4は前記客室の仕切壁1の床3に接する側
の部分に設けた車椅子収納庫となる凹部である。
【0013】5は前記凹部4内に取り付ける台板であ
り、上面に車椅子の保持枠6、6を設けると共に下面の
適宜の部位にキャスター7、7を取り付けている。更に
また、上面の前記凹部4の開口側の端部には閉止機構
(図示せず。)を備えた扉8を立設している。
【0014】尚、該扉8は把手9を掴んで開閉するもの
であり、扉の閉止機構は従来一般的に使用されている公
知の扉の閉止機構を用いればよい。また、保持枠6、6
は、本実施形態ではコ字形のものを用い、これを一対立
設し、これらの間に車椅子を挟んで保持するものを示し
たが、この他適宜のものを用いて差し支えない。
【0015】そして、該台板5は、その長さ方向の一方
側の端部、本実施形態では、長さ方向の一方側の端部に
おける前記凹部4の開口側の端部に設けた支軸10を回
動支点として床3と平行に前記凹部4の内外方向に回動
するように取り付けている。11は軸受けである。ま
た、12は車椅子である。
【0016】次に、本実施形態の作用について説明す
る。車椅子を収納するときは、扉8の把手9を掴んで引
っ張り、台板5の一端側を手前に引き出す。そして、台
板5の保持枠6、6間に折り畳んだ車椅子12を入れ、
再び台板5を凹部4内に押し込むものである。そしてま
た、車椅子を出すときには、把手9を掴んで引っ張り、
台板5を引き出すものである。尚、扉8の閉止機構は従
来公知のものと同様であるから、把手9を回すとロック
が解除され、自由に開閉できるようになるものである。
【0017】次に、図4に示した本発明の第2実施形態
について説明する。本実施形態と前記第1実施形態との
相違点は、前記第1実施形態が人力によって台板を回動
させるのに対して、本実施形態にあっては機械力によっ
て行うようにした点にある。
【0018】即ち、台板5に設けた支軸10を、可逆転
モータ13、該可逆転モータ13の回転軸13aに固着
した歯車14、支軸10に固着した歯車15、前記歯車
14、15間に介在させた減速歯車16、17からなる
駆動機構をもって回転せしめるものである。尚、該可逆
転モータ13は図示しないスイッチをもって操作するも
のであり、該スイッチは仕切壁に設置しておく。
【0019】而して、本実施形態にあっては、スイッチ
をもって可逆転モータ13を作動させ、機械力によって
台板5を回動させるものである。したがって、相当に腕
力の弱っている人でも楽に台板5の回動を行うことがで
きるものである。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記の如き構成、作用であるか
ら、電車内に車椅子を収納するスペースを確保すること
ができる。また、スペースへの車椅子の出し入れも、介
護者又は身体障害者自身が楽に行うことができる。そし
て、台板に設けた支軸を可逆転モータ等からなる駆動機
構をもって回転せしめるようにした場合には、車椅子の
出し入れがより一層楽になるものである。また、本発明
は構成が簡単であり且つ部品点数も少ないから、実施化
が容易であると共にコストも安上がりで済むものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の車椅子を台板に乗せた
状態の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の中央横断平面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態の台板を一部省略して示
した縦断正面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の台板を一部省略して示
した縦断正面図である。
【符号の説明】
1 客室の仕切壁 4 凹部 5 台板 6、6 保持枠 7、7 キャスター 8 扉 9 把手 10 支軸 11 軸受け 13 可逆転モータ 14 歯車 15 歯車 16、17 減速歯車

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電車内における所要部位の壁面の床に接
    する側の部分に車椅子収納庫となる凹部を設け、該凹部
    内に、上面に車椅子の保持枠を設けると共に下面の適宜
    の部位にキャスターを取り付け、更に上面の前記凹部の
    開口側の端部に閉止機構を備えた扉を立設してなる台板
    を、その長さ方向の一方側の端部に設けた支軸を回動支
    点として床と平行に前記凹部の内外方向に回動するよう
    に取り付けてなる電車における車椅子収納構造。
  2. 【請求項2】 台板に設けた支軸を、可逆転モータ及び
    減速機構等からなる適宜の駆動機構をもって回転せしめ
    るべくなした請求項1記載の電車における車椅子収納構
    造。
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