JP3373814B2 - マイクロ波検出器 - Google Patents

マイクロ波検出器

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JP3373814B2
JP3373814B2 JP25676799A JP25676799A JP3373814B2 JP 3373814 B2 JP3373814 B2 JP 3373814B2 JP 25676799 A JP25676799 A JP 25676799A JP 25676799 A JP25676799 A JP 25676799A JP 3373814 B2 JP3373814 B2 JP 3373814B2
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裕一 梶田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波検出器
に関するもので、より具体的には回路に混入するノイズ
と微弱な検出対象の信号を弁別することのできるマイク
ロ波検出器に関する。
【0002】
【発明の背景】レーダー式スピード測定器から発射され
たマイクロ波を検波してアラームを発生するように構成
されたマイクロ波検出器が従来から知られている。一般
的にこのようなマイクロ波検出器では、アンテナで取り
込んだマイクロ波から検出対象のマイクロ波を検出する
ための受信系に各種のヘテロダイン方式が採用されてい
る。
【0003】受信系にヘテロダイン構造を備えたマイク
ロ波検出器は、アンテナの出力(受信信号)と局部発振
器の出力をミキサで混合し、その混合して得られた中間
周波信号を適宜増幅後、信号処理することで検出対象の
マイクロ波は所定の信号となるように構成されている。
【0004】つまり、周波数混合されて得られ、中間周
波増幅器にて所望帯域の信号を増幅して得られる中間周
波は、目的とする周波数のマイクロ波を受信していない
時は、微小ノイズ波形となり、目的とする周波数のマイ
クロ波を受信した時は、ピーク波形が出る。
【0005】従って、そのピーク波形を検波器で検出
し、所定のしきい値で二値化してパルス波形を生成する
と、検出対象のマイクロ波を受信したときのみパルスが
出力するので、それに基づいて検出できる。また、逆に
ノイズが飽和するほど大きな増幅率を持つ増幅器で増幅
するとノイズ部分は高周波で正負が交互に現れるが、検
出対象のマイクロ波を受信しているときは正または負に
飽和したままの状態が続くので、所定幅のパルスが出力
される。
【0006】ところで、通常局部発振器の発振周波数
は、検出対象のマイクロ波が存在する周波数帯域を繰り
返しスイープするので、検出対象のマイクロ波が1つ存
在する場合には、中間周波信号は、所望の間隔で2つの
ピークが出力される。そこで、その間隔が一定の間隔に
なっているか否かにより検出対象の真のマイクロ波で有
るか否かを判断する手法がある。
【0007】また、検出対象のマイクロ波の真偽の判定
を正確にするために、受信したマイクロ波の検出特性
(Sカーブ特性)が正確に再現された信号をマイコンに
入力しようとすると、S字波形の周波数の2倍以上の速
度の信号をマイコンへ入力しなくてはならないため回路
への負荷が大きすぎる。ちなみに、S字波形はサイン波
でないので、上記の信号は可能な限り高い周波数の信号
が一般に用いられている。
【0008】また、マイコンに入力する信号はA/Dコ
ンバータの分解能がS字波形の再現性に大きく影響する
ため、使用するDSP等のデバイスに高い性能が要求さ
れる。さらに、このA/Dコンバータの分解能に応じた
メモリが必要になるため必要とするメモリ量が多くな
る。これらの要求をみたす部材はともに高価なうえ、精
密であることからマイクロ波検出器の組み立てを難しく
してしまう。
【0009】一方、局部発振器の発振周波数をスイープ
していき、検出対象のマイクロ波が検出された場合に
は、局部発振器の発振周波数をその時の周波数で固定す
る(スイープストップする)ようにしたものもある。
【0010】これにより、例えば目的とする真のマイク
ロ波を受信した場合にはそのままマイクロ波を検出し続
けるので、その一時停止している時間を計測し、その時
間を基に真の検出対象のマイクロ波が受信されているか
どうかを判定するような検出器もある。係る検出器で
は、逆にノイズなどのインパルス的なマイクロ波の場合
には、たとえ発振周波数を固定したとしてもすぐにマイ
クロ波がなくなるので周波数の固定(スイープストッ
プ)が解除される。よって、一定時間経過する前にスイ
ープストップが外れるので誤警報を防止することができ
る。この後者の基本原理は、例えば特開平7−3584
5などにより開示されている。
【0011】この方式によれば、停止している時間を計
測すればよいので、複雑な波形処理もなく、比較的簡易
な構成で構築できる。ところが、ごく弱い電波を受信し
た場合、これが検出対象の電波であってもノイズその他
の理由により一定時間以上経過する前にスイープストッ
プが外れてしまうことがある。しかし、感度を上げるた
めに単純にスイープストップ時間を短く設定すると、特
にパルス性の妨害等に対して誤動作が増えてしまうとい
う問題を有する。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、単純な演算処理部や少量のメモリ機能を用いて微弱
な検出対象の電波を検出でき、誤警報の少ないマイクロ
波検出器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係るマイクロ波検出器では、アンテナ
の出力を、繰り返しスイープする局部発振器の出力と混
合して得られた信号に基づいてマイクロ波を検波するヘ
テロダイン方式の受信手段と、前記受信手段で、所定周
波数のマイクロ波を受信した際に前記局部発振器のスイ
ープを停止するスイープストップ手段と、前記スイープ
ストップしている情報に基づいて受信したマイクロ波が
検出対象の真のマイクロ波であるか否かを判定する判定
手段を備えたマイクロ波検出器であって、前記判定手段
は、前記スイープストップが同一位置で繰り返し発生し
ている場合に前記真のマイクロ波を検出したと判断する
ように構成した(請求項1)。
【0014】検出対象のマイクロ波を受信すると、スイ
ープストップするので、そのスイープストップしている
期間が一定以上(設定時間)あると真のマイクロ波と判
定できる。ところで、真のマイクロ波であっても、受信
レベルが小さいと設定時間経過前にスイープストップが
外れてスイープを再開してしまうことがある。この現象
は、インパルス性のノイズを検出した場合の状態と近似
するが、本発明のように構成すると、回路中に混入する
ノイズなどの妨害によってスイープストップがかかった
場合と、検出対象の電波を受信してスイープストップが
かかった場合の違いを簡単に識別できる。
【0015】すなわち、1回のスイープが完了する間に
スイープストップがかかるポイント(レベル)と、その
次のスイープ期間においてスイープストップがかかるポ
イントが同じである場合には、そのようなスイープスト
ップは正規のスイープストップであると識別できる。
【0016】なお、同一位置とは、周波数や、それに対
応するスイープ電圧などが同一であることを意味し、実
施の形態で説明したように、スイープ電圧をADコンバ
ータでサンプリングして得られた電圧値(レベル)が同
じことはもちろんのこと、例えば、一回のスイープの際
に記憶するメモリ領域が同じ(特に電圧対メモリ領域が
1対nのような場合)であったり、さらには、図12以
降の変形例でも説明したように、一定の幅を持たせ、補
正した後で同じ位置になるなどを含む。つまり、完全に
同一ポイントに限らず、一定の範囲を持ったものも含
み、要は、同じマイクロ波に基づくスイープストップと
思われる場合を含む概念である。
【0017】なおまた、繰り返し発生しているとは、連
続して複数回発生する場合はもちろんのこと、途中でス
イープストップしないことがあっても、例えばある複数
回のスイープのうち所定数以上が同一位置でスイープス
トップを発生している場合に真のマイクロ波を受信した
と判定するようにしてもよいなど、その判定アルゴリズ
ムは種種の方式をとれる。
【0018】そして好ましくは、前記局部発振器は、電
圧制御型可変周波数発振器であり、前記スイープストッ
プしている情報は、サンプリング手段(実施の形態では
「A/Dコンバータ4」に相当する)で前記局部発振器
に対する制御電圧(実施の形態では、「積分回路12の
出力電圧Es」に相当)をサンプリングすることにより
取得し、前記制御電圧の同一位置で検出されたサンプリ
ング回数に基づいてスイープストップしている箇所を特
定する機能を備えて構成することである(請求項2)。
【0019】このように、制御電圧をサンプリングする
ことにより、簡単な回路で検出でき、また、具体的な波
形を記憶するのではなく、スイープストップしているの
が判別できればよいので、サンプリング手段の分解能も
低いもので実現できるので好ましい。
【0020】また、前記サンプリング手段でサンプリン
グした制御電圧に基づくデータを記憶する記憶手段(実
施の形態では、「メモリ16」に相当)を設け、前記記
憶手段は、複数回分のスイープに基づいて得られたサン
プリングデータを記憶保持し、前記判定手段は、前記記
憶手段に格納された複数回分のデータに基づいて判定す
るようにすることできる(請求項3)。このようにする
と、記憶手段をアクセスすることにより、過去複数回分
のデータを取得でき、真のマイクロ波か否かの判別がで
きる。
【0021】さらにまた、前記受信手段は、直列接続さ
れた複数の局部発振器を備え、前記複数の局部発振器の
うち少なくとも1つが繰り返しスイープするものであ
り、残りの任意の局部発振器をスイープ単位で動作/停
止の制御を行い、前記判定手段は、前記任意の局部発振
器が停止中にスイープストップした場合には、真のマイ
クロはではないと判定する確率を高くするように動作す
るように構成することもできる(請求項4)。
【0022】このように構成すると、上記の構成で得ら
れる作用と同様の作用に加えて、任意の局部発振器が停
止している時に検出されるマイクロ波と、全ての局部発
振器から所定の出力がある時を比べることで、特に適正
時間にいたらないうちにスイープストップが外れてしま
うようなスイープストップにおいて、ノイズ等によって
かかってしまうような正規でないスイープストップが行
われたことを識別しやすくなる。
【0023】すなわち、停止中にマイクロ波が検出、つ
まりスイープストップした場合には、ノイズに基づくも
のであるおそれが高い。従って、真のマイクロ波となら
ないないように判断するとよい。
【0024】なお、「確率を高くする」とは、停止中に
スイープストップした場合に100%つまり真のマイク
ロはではないと判断するようにしてもよいし、他の条件
を考慮し、マイクロ波と判断する可能性を低くするよう
にしてもよい。
【0025】また、別の解決手段としては、アンテナの
出力を、繰り返しスイープする局部発振器の出力と混合
して得られた信号に基づいてマイクロ波を検波するヘテ
ロダイン方式の受信手段と、前記受信手段で、基準値以
上のレベルのマイクロ波の受信を検出する検出手段と、
その検出手段の出力に基づいて受信したマイクロ波が検
出対象の真のマイクロ波であるか否かを判定する判定手
段を備えたマイクロ波検出器であって、前記判定手段
は、前記マイクロ波の受信が、同一位置で繰り返し発生
している場合に前記真のマイクロ波を検出したと判断す
るように構成してもよい(請求項5)。
【0026】上記した請求項1〜4の発明では、何れも
所定のマイクロ波を受信した場合にスイープストップす
るようなマイクロ波検出器を前提としたが、本発明はこ
れに限ることはなく、スイープストップをしないタイプ
のものにも適用できる。
【0027】つまり、一定のレベル以上のマイクロ波を
同一位置で受信している場合には、真のマイクロ波であ
ると判断でき、一方、検出位置が異なる場合には、ノイ
ズと判断できる。また、この基準値は、単一としても良
いし、複数設定しても良い。そして、複数設定した場合
には、基準値ごとに真のマイクロ波と判定する際の条件
である「同一位置で検出した回数」に差を設けると良
い。さらに、前提として、比較的大きなレベルのマイク
ロ波を検出した場合には、一回の受信で真のマイクロ波
を受信したと判断するような機能を備え、さらにその比
較的大きなレベルよりは小さい所定の基準値を超えたマ
イクロ波を、同一位置で複数回検出した場合には真のマ
イクロ波と検出するようにしても良い。
【0028】なお、この請求項5における同一位置も、
周波数及びそれに対応するスイープ電圧をADコンバー
タでサンプリングして得られた電圧値(レベル)が同じ
ことはもちろんのこと、例えば、一回のスイープの際に
記憶するメモリ領域が同じ(特に電圧対メモリ領域が1
対nのような場合)などを含む。つまり、完全に同一ポ
イントに限らず、一定の範囲を持ったものも含み、要
は、同じマイクロ波に基づく検出と思われる場合を含む
概念である。
【0029】そして、繰り返し発生しているとは、連続
して複数回発生する場合はもちろんのこと、途中で検出
しないことがあっても、例えばある複数回のスイープの
うち所定数以上が同一位置でマイクロ波を検出している
場合に真のマイクロ波を受信したと判定するようにして
もよいなど、その判定アルゴリズムは種種の方式をとれ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマイクロ波検
出器の第1の実施の形態を説明する。図1は、係るマイ
クロ波検出器1を示すブロック図である。同図に示すよ
うに、マイクロ波検出器1にはマイクロ波を受信する受
信部2と、その出力をデジタル処理する制御部3があ
る。
【0031】受信部2はダブルヘテロダイン方式によっ
て検出対象のマイクロ波を特定の信号として出力でき、
その出力は制御部3中のA/Dコンバータ4から入力さ
れた後所定の演算処理がなされる構成されている。
【0032】具体的には、受信部2には、マイクロ波を
受信するためのホーンアンテナ5があり、ホーンアンテ
ナ5によって受信された受信信号は、第1局部発振器6
の出力と第1混合器7で周波数混合される。この第1混
合器7の出力は、第2局部発振器8の出力と第2混合器
9で周波数混合でき、第2混合器9の出力は所定周波数
帯域の信号のみを出力する中間周波増幅器10に入力さ
れる。
【0033】中間周波増幅器10の出力は、ノイズアン
プ11で増幅され、積分回路12に出力される。ノイズ
アンプ11は、ゲインが極めて大きく設定されており、
マイクロ波がない場合には図2(a)に示すように、中
間周波増幅器10の出力はホワイトノイズとなっている
ので、ノイズアンプ11の出力は正負にフルスイング
し、ホワイトノイズ周波数の密な方形波列が出力され
る。そして、積分回路12は例えば、制御部3からの制
御信号(リセット信号)RSにより開始電圧E1がセッ
トされ、ノイズアンプ11の出力がLowのときに電圧
が降下するように機能させることにより、同図(c)に
示すように徐々に低下する。
【0034】この積分回路12の出力電圧Esが制御電
圧として第2局部発振器8と制御部3に与えられる。第
2局部発振器8は、電圧制御型可変周波数発振器(VC
O)からなるので、上記のように制御電圧Esの降下に
応じて出力信号の周波数も低下する。さらに、制御部3
では、与えられた積分回路12の出力電圧Esが一定の
電圧E2になったならばそれを検知し、積分回路12に
対してリセット信号RSを出力する。これにより、所定
周波数範囲(制御電圧E1からE2に対応する周波数)
で繰り返しスイープされる。
【0035】また、検出対象の真のマイクロ波を検出し
た場合には、図3(a)に示すように、中間周波増幅器
10の出力レベルが大きく立ちあがったピークPとなる
ので、ノイズアンプ11の出力は、同図(b)に示すよ
うにそれまでのホワイトノイズ周波数の密な方形波列と
異なり、パルス幅が大きくなる。これにともない、積分
回路12の入力はHighが続くので、出力電圧は降下
せず、一定の電圧を保持する(同図(c)参照)。従っ
て、第2局部発振器8からの出力信号の周波数も、上記
マイクロ波の周波数を検出するのに一致した値を維持す
る。つまり、スイートストップする。
【0036】従って、同図(a)に示すように、マイク
ロ波は検出され続ける。よって、検出されたマイクロ波
が存在し続ける限り積分回路12の出力電圧Esが一定
となるので、そのように、出力電圧Esが一定となって
いる期間が一定以上Thある場合には検出対象とするマ
イクロ波を検出したと判断できる。
【0037】また、適正な一定時間Th以上スイートス
トップした場合に、再度、スイープ(電圧降下)を開始
すると、検出対象のマイクロ波であれば、中間周波では
一対のピークが出力されるので、一定時間以上スイープ
ストップした場合には強制的にスイープを開始し、1回
目のスイープストップから2回目のスイープストップま
での経過時間が、基準範囲内の場合に検出対象のマイク
ロ波と判断するようにしてもよい。
【0038】一方、受信したマイクロ波の中には、検出
対象でないマイクロ波も存在する。すなわち、例えば自
動ドアなどに設置されているセンサから出射させれるマ
イクロ波等がある。これら妨害波はインパルス的な信号
である。従って、図4に示すように、マイクロ波の検出
P1にともない、一旦スイープストップがかかったとし
ても、基となるマイクロ波がなくなるので、中間周波増
幅器10の出力もホワイトノイズに戻り、積分回路12
の出力電圧Esも降下する。
【0039】また、マイクロ波検出器1の回路には、ホ
ーンアンテナ5を通すことなく外部から多種の妨害波が
混入しているが、係る妨害電波もインパルス的なノイズ
であるので、上記と同様のことが言える。従って、それ
ら各種のノイズによって起こるスイープストップは、ス
イープストップが適正時間Thかからないうちにスイー
プが再開されるようになっているので、検出対象の真の
マイクロ波か否かを弁別するスイープストップしている
適正時間Thを適宜設定することにより、精度よく検出
対象の真のマイクロ波を検出することができる。
【0040】上記のように、スイープストップしている
期間に基づいて、検出対象のマイクロ波か否かの判断
は、積分回路12の出力電圧Esに基づいて制御部3で
行う。すなわち、この制御部3は、積分回路12から与
えられる出力電圧Es(アナログ信号)は、A/Dコン
バータ4を通してデジタル変換されるようになってい
る。A/Dコンバータ4の出力はデジタル信号プロセッ
サ(DSP)15に入力され、ここで処理された信号は
メモリ16やCPU17へ出力されるようになってい
る。もちろん、DSP15の出力を受けて、メモリ16
やCPU17からの出力をDSP15に取り込むことも
可能である。
【0041】上記したリセット信号RSは、DSP15
の出力を受けてCPU17が出力するようになってい
る。また、同図中には示していないが、制御部3は警報
器に繋がっていて、真の検出対象のマイクロ波の受信が
判定されるとCPU17によって警報器に警報を出力さ
せられる。
【0042】メモリ16は、1回のスイープに対して図
5(b)に示すようにADコンバータ4の分解能にあわ
せたn個のメモリブロックを用意する。このとき、Ad
d0をメモリ16の先頭アドレスとすると、図5
(a),(b)に示すようにADコンバータ4でサンプ
リングしたデータ(電圧値)をオフセットとして先頭ア
ドレスに加算すると、その時にアクセスするメモリのア
ドレスとなる。よって、それぞれの各回でのスイープご
とに先頭アドレスを変えることにより、数サイクル分の
検出状況のデータを格納することができる。なお、DS
P15は、スイープ開始に先立ち、初期設定として今回
スイープに伴うデータを格納するメモリ領域をクリア
(0を格納)する。
【0043】そして、実際のスイープ時のメモリ格納の
動作の一例を示すと、図6に示すようになる。すなわ
ち、一定期間スイープストップがかかり、その後スイー
プを再開したとすると、積分回路12の出力つまりA/
Dコンバータ4に与えられる信号は、一例として同図
(a)に示すようになる。すると、A/Dコンバータ4
では、サンプリング間隔Tごとにその入力されたデータ
を取得し、次段のDSP15に与えられる。
【0044】DSP15では、先頭アドレスに、そのデ
ータをオフセットしたアドレスのメモリ領域に1を加算
する。従って、例えば図示のようにスイープしていると
きにサンプリング間隔ごとに、A/Dコンバータ4の分
解能の単位値(1)ずつ降下していくとすると、スイー
プしているA/Dコンバータ4のデータ(AD値)が
「n−i」から「n−i−4」の期間では、それに対応
するメモリ領域「アドレス:Add0+(n−i)から
Add0+(n−i−4)」にそれぞれサンプリング回
数として「1」が格納される。
【0045】同様に、A/Dコンバータのデータ(AD
値)が「n−i−6」から「n−i−9」の期間では、
それに対応するメモリ領域「アドレス:Add0+(n
−i−6)からAdd0+(n−i−9)」にそれぞれ
サンプリング回数として「1」が格納される。
【0046】これに対し、スイープストップしたとき
(AD値が「n−i−5」)は、それに対応するメモリ
領域「アドレス:Add0+(n−i−5)」にそれぞ
れサンプリングした回数だけインクリメントし、結果と
して「7」が格納される。
【0047】よって、同図(b)に示すように、メモリ
16中にはAD値に対するサンプリング回数のデータテ
ーブルが格納される。そこで、DSP15は、このデー
タテーブルを用いて各アドレスにおけるスイープストッ
プ時間を算出する。つまり、サンプリング間隔Tとサン
プリング回数を掛けることで、そのアドレスに対応する
AD値、ひいては積算回路12の出力電圧(局部発振器
の発振周波数)でどれくらいの時間スイープストップが
かかったかを検出できる。
【0048】すなわち、仮にサンプリング周期を100
uSとすると、サンプリング回数が1回のポイントはス
イープストップ時間が0〜200uSの範囲にあること
になる。同図中の電圧Aに相当するアドレスでのサンプ
リング回数は7回なのでスイープストップ時間は600
〜800uSとなる。
【0049】換言すると、検出対象のマイクロ波を検出
したと判断できるスイープストップ時間(適正時間)を
サンプリング間隔で除算することにより求められたサン
プリング回数を基準値とし、メモリ16に格納されるサ
ンプリング回数が上記の基準値以上になった場合に、真
のマイクロ波を検出したと判断することができる。
【0050】ところで、受信された検出対象のマイクロ
波が微弱であった場合、ノイズの受信と同様にスイープ
ストップが適正時間かからず、それよりも短い時間でス
イープが再開されてしまう場合がある。すると、メモリ
16に格納されるサンプリング回数が基準値未満となる
が、このようにスイープストップが適正時間かからない
ような検出対象のマイクロ波に対しても、本実施の形態
では以下に説明する方法で検出できるようになってい
る。
【0051】すなわち、図7に示すように、検出対象の
マイクロ波の場合、たとえ1回のスイープで発生するス
イープストップ時間が短い(メモリに格納されたサンプ
リング回数が小さい)としても、スイープストップは連
続して発生し、しかも、同一のマイクロ波であるので周
波数も一定となり、スイープストップするAD値は同じ
(図の場合にはA点)となる。
【0052】一方、ノイズ等によりスイープストップが
かった場合には、図8に示すように、スイープストップ
を生じるAD値が異なったり(図の場合にA,B点)、
スイープストップがかからない周期が有ったりする。
【0053】従って、上記した検出電圧ごとのサンプリ
ング回数の記憶処理を何回か繰り返し実行すると、検出
対象の真のマイクロ波を受信している場合には、スイー
プストップがかかるポイントAのサンプリング回数が、
他のポイントと比較して多くなる。
【0054】そこで、複数のスイープ期間の間にそのポ
イントが現れる回数やサンプリング回数の多いポイント
が現れた時のスイープストップ時間を真の検出対象のマ
イクロ波であるかどうか判定する材料として用いれば、
受信感度を上げることができる。
【0055】つまり、各回のスイープストップしている
時間(サンプリング回数)が、適正時間Th(基準値)
に達していない場合でも、同一ポイントで連続してスイ
ープストップが発生している場合には、検出対象のマイ
クロ波と判断し、警報を発するようにする。そして、係
る判断をするためには、数回分のスイープについての情
報を記憶保持する必要が有るが、例えば、各回のスイー
プに伴うデータの記憶領域が重複しないように、先頭ア
ドレスを適宜に異ならせることにより、複数回分のスイ
ープ情報がメモリ16上に格納できるので、それに基づ
いて判断することができる。
【0056】また、真のマイクロ波か否かの判断は、上
記したように同一ポイントで所定回数連続した場合に検
出したと判断するようにしても良いが、これ以外にも、
スイープをX回繰り返した場合に、Th未満でもある一
定の時間(サンプリング回数)以上ストップしたのがN
回以上ある場合に真のマイクロ波と判断するようにして
も良い。このようにすると、何らかの原因で、一旦検出
が途切れた場合でも、短時間で検出することができる。
【0057】また、これ以外にも、単純に同一ポイント
で発生したサンプリング回数を、積算し、一定の設定値
以上に達した場合に真のマイクロ波を検出したと判断す
ることもできる。但し、この場合には、マイクロ波を検
出していない場合でも、いつかはデータが設定値に達す
ることがあるので、例えば一定期間積算しても検出され
ない場合には、積算値をクリアしたり、所定の値を減算
しても良い。また、逆に例えばサンプリング回数が1或
いは比較的小さい値の場合には、そもそも積算処理自体
をしないようにしてもよい。
【0058】さらには、上記したように単純にある設定
値を超えた場合とするのではなく、各スイープ時に発生
したストップ時間と発生回数を考慮し、同じ設定値を超
えた場合でも、ストップ時間と発生回数の関係から総合
的に判断し、真のマイクロ波を検出したと判断してすぐ
に警報を出力したり、真のマイクロ波の可能性有りとし
て、再度スイープしそれでも同一ポイントでスイープス
トップした場合に初めて真のマイクロ波と判断するとい
うように、判定結果を異ならせるようにしても良いなど
の他、各種の判定アルゴリズムを用いることができる。
【0059】また、スイープストップしていない区間の
データは不要であるので、例えば図9に示すようなフロ
ーチャートを実行することもできる。すなわち、サンプ
リング回数が基準値以上となったAD値があった否かを
判断し(ST1)、あった場合には検出対象のマイクロ
波と検知したと判断し(ST6)、所定の警報処理をす
る。
【0060】一方、基準値以上となったAD値がなかっ
た場合には、ステップ2に進み、補助基準値以上のサン
プリング回数となったAD値があったか否かを判断する
(ST2)。ここで、補助基準値とは、真のマイクロ波
を検出するための基準値未満で、しかも、スイープスト
ップはしたと判定できる値である。
【0061】そして、その補助基準値に達するものもな
い場合には、マイクロ波及び妨害波のいずれも検出しな
かったと判断し、ステップ1に戻り次のスイープ処理に
基づく判断に移行する。また、補助基準値以上のサンプ
リング回数があった場合には、そのAD値(データが格
納されているアドレスから先頭アドレスを引いた値)或
いはそれに関連する情報(周波数,電圧等)と、サンプ
リング回数を記憶する(ST3)。これにより、スイー
プトップした際のデータのみ記憶保持できるので、判断
に不要なデータを保持することがなく、メモリを効率よ
く使用できる。この場合に、スイープに伴うサンプリン
グ回数を格納するメモリ領域(図5,図6等参照)は、
毎回同じでもよい。
【0062】そして、上記のように記憶保持したデータ
が所定の条件を具備する場合に検出対象のマイクロ波と
判断する(ST4,ST5)。つまり、今回検出したス
イープストップしたときのAD値と同じ箇所で、前回ま
でのスイープでスイープストップしている場合には、条
件を具備すると判断する。また、このときサンプリング
回数を考慮し、例えば比較的大きい場合には、繰り返し
検出される回数が少なくても条件を具備したと判断し、
サンプリング回数が小さい場合には、繰り返し検出され
る回数が多くなって初めて条件を具備するなど各種の判
断基準を設定できる。
【0063】なお、スイープストップがかかった時間を
どれだけの精度で知りたいかによってA/Dコンバータ
4の分解能をどれくらいに設定するかは決まることにな
る。例えば、1mS程度のスイープストップを測定でき
るような精度が必要ならば数kHz程度の速度でサンプ
リングするようにすればよい。また、本実施の形態で
は、スイープストップの時間(サンプリング回数)を求
めれば良いので、高精度なA/Dコンバータを使用しな
くてよくなる。すると、ノイズ等を検出対象のマイクロ
波として拾う確率が減るので、スイープストップが必要
以上にかかることも無くなる。
【0064】以下、本発明に係るマイクロ波検出器の第
2の実施の形態を説明する。図10は、係るマイクロ波
検出器1′を示すブロック図である。同図に示すよう
に、本実施の形態は基本的に第1の実施の形態と同様の
構成をしている。そこで、本実施の形態に用いる部材に
おいて第1の実施の形態と同一の部材に関しては同一符
号を付しそれらの部材の説明は省略する。
【0065】本実施の形態と第1の実施の形態の違い
は、第1の実施の形態において第1局部発振器6は常に
出力一定の動作をするように構成されていたのに対し、
本実施の形態では、第1局部発振器6の動作が間欠的に
行われるようになっている。具体的には、制御部3′中
にあるCPU17′により第1局部発振器6の出力のO
N,OFF制御が行われている。
【0066】図11に、第1局部発振器6のON,OF
Fのタイミングを示した。同図に示すように、最初に第
1局部発振器6の発振がONの状態になっていた場合、
第2局部発振器の1回のスイープが完全に行われるよう
なスイープ期間が終了すると次のスイープ期間の間第1
局部発振器6の発振はOFFにされる。もちろん、第1
局部発振器6の発振がOFFとなった次のスイープ期間
では、第1局部発振器6の発振は再開される。
【0067】このように、所謂シンクロナスディテクタ
ーの構成を取り入れることで、本実施の形態では、第1
局部発振器6の発振がOFFとなるスイープ期間におい
て、メモリ16のメモリ領域に書き込まれる各アドレス
内の入力回数は、検出される検出対象のマイクロ波の真
偽の判定においてマイナス要素として利用できる。
【0068】具体的には、第1局部発振器6の発振がO
FFとなるスイープ期間に対応するメモリ領域中にサン
プリング回数の大きな値が得られた場合には、その信号
に対応するマイクロ波は真の検出対象のマイクロ波では
ない確率が高い。よって、そのように第1局部発振器6
がOFFのときに検出信号が現れた(サンプリング回数
が大)場合には、ノイズと判断してもよいし、ノイズと
判断しないまでも、新のマイクロ波と検出するための条
件を厳しくするなど、各種の方式がとれる。
【0069】なお、上記した各実施の形態では、第1局
部発振器6の発振は一定とするが、第1局部発振器6を
スイープして第2局部発振器8の出力を固定周波数で発
振させても構わない。
【0070】また、上記した各実施の形態では、真のマ
イクロ波を受信していると、スイープストップは同一の
スイープ電圧で発生し、ある一つのアドレスのメモリに
サンプリング回数が加算され、その他のアドレスではサ
ンプリング回数が1になるように説明した。
【0071】ところで、実際には、発振回路の安定性な
どの要因によって、たとえ真のマイクロ波を受信したと
しても、スイープストップする電圧は、厳密には一定に
ならずにばらつく。従って、この回路の安定性に対して
必要以上にADコンバータの分解能を高くすると、安定
性に伴う「ばらつき」を、異なる電圧と弁別してしま
う。また、仮に不安定要素がなく、スイープストップす
る電圧が一定となったとしても、その電圧がADコンバ
ータのしきい値に重なるような場合には、2つに分かれ
てしまい、サンプリング回数がばらけてしまう。
【0072】そこで、係る場合でも精度良く認識するた
めには、ADコンバータの分解能を必要以上に高くしな
いことにより対応できるが、さらに、以下に示すような
処理をすることによっても対応できる。
【0073】すなわち、ばらつきがない場合には、図1
2(a)に示すようにn−3の位置で新のマイクロ波の
検出に基づくスイープストップが生じたとし、サンプリ
ング回数は10回であったとする。これが、上記した各
理由により、同図(b)に示すようにスイープストップ
する電圧(ADコンバータの出力値)がばらけてしまっ
たとする。
【0074】係る場合に、例えば一回のスイープが終了
したならば、所定の基準値(図示の例では「2」)以上
のデータが連続している部分を検出し、その部分では同
じマイクロ波に基づいてスイープストップしていると判
断し、その続いている部分のサンプリング回数を合計し
た値を、そのマイクロ波についての停止回数とし、サン
プリング回数を書きかえる。
【0075】具体的には、図13(a)に示すような結
果が得られると、AD値がn−2〜n−5までの範囲で
連続しているので、各サンプリング回数の総和を求める
と10となる。そこで、同図(b)に示すように、その
求めた「10」をそれぞれのAD値に対応するメモリ領
域にサンプリング回数として記憶し、更新する。
【0076】このようにると、データの中に「スイープ
ストップ電圧のゆれ」が予め盛り込まれるので、複数回
サンプリングを繰り返した場合、単純にデータを積算す
ることによって得られるピークが、新のストップしたポ
イントとなり、容易に見つけ出すことができる。
【0077】また、このようにサンプリング回数の更新
(補正)を行う際に、上記したように関連する全てのメ
モリ領域に合計値を書き込むのではなく、例えば図14
に示すように、代表した1つのメモリ領域(例えば、連
続する一連の中点)に合計値を書き込み、他のメモリ領
域は1にしてもよい。
【0078】また、各実施の形態では、DSP15,1
5′メモリ16,16′,CPU17,17′は全て別
のチップで構成したが、上記した各機能を実現する処理
が行えるのであればこれらのチップをまとめたり、或い
はそれぞれのチップを複数の部材で構成しても構わな
い。最近ではDSPの高性能化が進んでいる上に、本実
施の形態では従来のマイクロ波検出器に比べ簡単な信号
処理しか行わないので、CPU17,17′,メモリ1
6,A/Dコンバータ4等の全てを備えたDSPや、ワ
ンチップ・マイコンを制御部3として使用することも可
能である。
【0079】さらにまた、上記した各実施の形態並びに
変形例では、何れも、ADコンバータの分解能に伴うス
イープ範囲の分割数と、記憶するメモリ領域の数を等し
くし、1対1に対応させて、各電圧でのサンプリング回
数を記憶させるようにしたが、本発明はこれに限ること
はなく、1対nとし、複数の電圧値で検出されたサンプ
リング回数を1つのメモリに加算して記憶するようにし
てもよい。
【0080】上記した各実施の形態並びにその変形例で
は、何れも所定のマイクロ波を受信した場合にスイープ
ストップするようなマイクロ波検出器を前提としたが、
本発明はこれに限ることはなく、スイープストップをし
ないタイプのものにも適用できる。
【0081】すなわち、具体的な図示は省略するが、例
えば図1に示す回路では、積分回路12の出力を利用し
て第2局部発振器8に対するスイープ電圧を与えるよう
にしたが、これに替えて、E1からE2の電圧の範囲内
で繰り返しスイープするスイープ電圧発生器を設ける。
このスイープ電圧発生器は、制御部3で制御され、現在
のスイープ電圧が制御部3側でわかるようにしている。
もちろん、スイープ電圧発生器側が主となり、A/Dコ
ンバータ等を介してそのスイープ電圧を制御部3側に知
らせるようにしても良い。
【0082】そして、基準値以上のレベルのマイクロ波
の受信を検出する検出手段としては、例えばノイズアン
プ11と積分回路12に替えて、比較回路を設け、中間
周波増幅器10の出力が一定の基準値以上の場合に、検
出信号を出力するようにすることにより実現できる。そ
して、判定手段たる制御部3では、検出信号があったと
きのスイープ電圧を記憶しておき、その検出された時の
スイープ電圧が同一の状態が複数回繰り返し発生したと
きに真のマイクロ波を検出したと判断するように構成す
る。
【0083】また、そのように比較回路を設けることな
く、たとえば中間周波増幅器10の出力をA/Dコンバ
ータ4に与え、検出レベルをデジタル処理し、基準値以
上のレベルのマイクロ波の受信の有無、並びに、同一位
置で検出されたか否かの判断を制御部3で処理するよう
にしてもよい。
【0084】さらには、図3に示すように、一定レベル
の信号が検出された場合には、積分回路12から一定の
パルス幅以上のパルスが出力されるので、そのパルス幅
が一定以上のときに、マイクロ波を検出したと判断する
ようにしても良いなど、各種の変形実施が可能である。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマイクロ波
検出器では、請求項1の構成によりスイープストップが
適正時間かからないうちに外れてしまうような微弱な検
出対象のマイクロ波を検出しても、単純な演算処理のみ
でそのようなマイクロ波が真の検出対象のマイクロ波で
ある可能性があることを識別できるので、微弱なマイク
ロ波に対する検出精度が向上する。
【0086】しかも、適正にスイープストップさせる時
間は従来通りの適正時間のままとすることにより、単に
判断基準の適正時間を短く設定する場合に比べて誤警報
は起こりにくくなる。
【0087】好ましくは請求項2のように構成にする
と、微弱な検出対象のマイクロ波を続けて受信した場
合、ノイズによるスイープストップとの識別が容易にな
るので検出精度が上がる。さらに、マイクロ波検出器に
あるマイコン等の演算部やメモリの性能は低いレベルで
済むので安価に製造できる。請求項3のように構成する
と、複数回分のデータが記憶手段に格納されるので、簡
単に判断できる。
【0088】請求項4のように構成すると、上記の効果
に加えて、特に、検出器中に混入する検出対象に似たノ
イズによって起こるスイープストップを正規のスイープ
ストップが行われたと誤って識別しにくくなるので検出
精度が上がる。
【0089】請求項5のように構成すると、スイープス
トップしないタイプのマイクロ波検出器においても、基
準値を適宜の値に設定することにより、微弱な検出対象
のマイクロ波を検出しても、単純な演算処理のみでその
ようなマイクロ波が真の検出対象のマイクロ波である可
能性があることを識別できるので、微弱なマイクロ波に
対する検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の
形態を示すブロック回路図である。
【図2】検出対象のマイクロ波を受信しない場合の、各
回路素子の出力波形を示す図である。
【図3】検出対象のマイクロ波を受信した場合の、各回
路素子の出力波形を示す図である。
【図4】ノイズ等を受信した際のマイクロ波を受信した
場合の、各回路素子の出力波形を示す図である。
【図5】(a)は、本発明に係るマイクロ波検出器の第
1の実施の形態における1回のスイープを示す波形図で
ある。(b)は、本発明に係るマイクロ波検出器の第1
の実施の形態における1回のスイープ中に検出される検
出結果とメモリアドレスの対応を説明するための図であ
る。
【図6】(a)は、本発明に係るマイクロ波検出器の第
1の実施の形態において、受信したマイクロ波をマイコ
ン中に読み込む読み込み間隔を示した図である。(b)
は、本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の形態
において、メモリ中にどのような形式で書き込まれるか
を説明するための図である。
【図7】本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の
形態において、検出対象のマイクロ波が検出されたとき
のスイープ電圧の変化を示す波形図である。
【図8】本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の
形態において、検出対象以外のマイクロ波が検出された
ときのスイープ電圧の変化を示す波形図である。
【図9】第1の実施の形態における検出アルゴリズムを
示すフローチャートである。
【図10】本発明に係るマイクロ波検出器の第2の実施
の形態を示すブロック回路図である。
【図11】(a)と(b)は、本発明に係るマイクロ波
検出器の第2の実施の形態の局部発振器の発振のタイミ
ングを説明するための波形図である。
【図12】変形例を説明する図である。
【図13】変形例を説明する図である。
【図14】変形例を説明する図である。
【符号の説明】
2 受信部(受信手段) 4 A/Dコンバータ(サンプリング手段) 5 ホーンアンテナ(アンテナ) 6 第1局部発振器 8 第2局部発振器 10 中間周波増幅器(スイープストップ回路) 11 ノイズアンプ(スイープストップ回路) 12 積分回路(スイープストップ回路) 15,15′ デジタル信号プロセッサ(判定手段) 16 メモリ(記憶手段) 17,17′ CPU(判定手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−4983(JP,A) 特開 平10−307180(JP,A) 特開 平10−253747(JP,A) 特開 平7−35845(JP,A) 特開 平11−160417(JP,A) 特開 平5−249156(JP,A) 特開 平10−232278(JP,A) 特開 平4−92524(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95 G01R 29/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナの出力を、繰り返しスイープす
    る局部発振器の出力と混合して得られた信号に基づいて
    マイクロ波を検波するヘテロダイン方式の受信手段と、 前記受信手段で、所定周波数のマイクロ波を受信した際
    に前記局部発振器のスイープを停止するスイープストッ
    プ手段と、 前記スイープストップしている情報に基づいて受信した
    マイクロ波が検出対象の真のマイクロ波であるか否かを
    判定する判定手段を備えたマイクロ波検出器であって、 前記判定手段は、前記スイープストップが同一位置で繰
    り返し発生している場合に前記真のマイクロ波を検出し
    たと判断するようにしたことを特徴とするマイクロ波検
    出器。
  2. 【請求項2】 前記局部発振器は、電圧制御型可変周波
    数発振器であり、 前記スイープストップしている情報は、サンプリング手
    段で前記局部発振器に対する制御電圧をサンプリングす
    ることにより取得し、 前記制御電圧の同一位置で検出されたサンプリング回数
    に基づいてスイープストップしている箇所を特定する機
    能を備えたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ
    波検出器。
  3. 【請求項3】 前記サンプリング手段でサンプリングし
    た制御電圧に基づくデータを記憶する記憶手段を設け、 前記記憶手段は、複数回分のスイープに基づいて得られ
    たサンプリングデータを記憶保持し、 前記判定手段は、前記記憶手段に格納された複数回分の
    データに基づいて判定するようにした請求項2に記載の
    マイクロ波検出器。
  4. 【請求項4】 前記受信手段は、直列接続された複数の
    局部発振器を備え、 前記複数の局部発振器のうち少なくとも1つが繰り返し
    スイープするものであり、 残りの任意の局部発振器をスイープ単位で動作/停止の
    制御を行い、 前記判定手段は、前記任意の局部発振器が停止中にスイ
    ープストップした場合には、真のマイクロはではないと
    判定する確率を高くするように動作するようにしたこと
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマ
    イクロ波検出器。
  5. 【請求項5】 アンテナの出力を、繰り返しスイープす
    る局部発振器の出力と混合して得られた信号に基づいて
    マイクロ波を検波するヘテロダイン方式の受信手段と、 前記受信手段で、基準値以上のレベルのマイクロ波の受
    信を検出する検出手段と、 その検出手段の出力に基づいて受信したマイクロ波が検
    出対象の真のマイクロ波であるか否かを判定する判定手
    段を備えたマイクロ波検出器であって、 前記判定手段は、前記マイクロ波の受信が、同一位置で
    繰り返し発生している場合に前記真のマイクロ波を検出
    したと判断するようにしたことを特徴とするマイクロ波
    検出器。
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