JP3372649B2 - カーボンコート光ファイバの製造方法及びcvd反応管 - Google Patents

カーボンコート光ファイバの製造方法及びcvd反応管

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    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
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    • C03C25/12General methods of coating; Devices therefor
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  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐水素特性及び
耐疲労特性を有するカーボンコート光ファイバの長尺紡
糸が可能なカーボンコート光ファイバの製造方法及びC
VD反応管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石英系光ファイバは、水分中などに含ま
れる水素と接触すると光ファイバ内に拡散した水素分子
の分子振動に起因する吸収損失が増大し、さらにドーパ
ントとして含有されているP25、GeO2、B23
どが水素と反応しOH基としてファイバガラス中に取り
込まれるため、OH基の吸収による伝送損失も増大して
しまう問題があった。また、ガラスは、金属と異り、ぜ
い性破壊を示す材料であるので、石英系光ファイバが金
属などの他の物体と接触すると表面に微小なクラックが
入り、光ファイバの強度が劣化したり、微小クラックが
成長してその部分に局部的な応力集中が起ると光ファイ
バの破壊の原因となる。
【0003】このような問題を解決するため、最近熱化
学気相成長法(以下、熱CVD法と略記する)によっ
て、光ファイバ裸線の表面にカーボン膜を形成し、カー
ボンコート光ファイバを作り、これによって、光ファイ
バの耐水素特性や耐疲労特性を向上させ得ることが発表
されている。一般に、この熱CVD法は、紡糸炉で溶融
紡糸された光ファイバ裸線をCVD反応管内に挿通し、
この反応管内で炭化水素などの原料ガスをCVD反応管
内に設けられた発熱体により加熱分解して光ファイバ裸
線の表面にカーボン膜を形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のカー
ボンコート光ファイバの製造方法においては、原料ガス
の熱分解により光ファイバ裸線の表面にカーボン膜を形
成する際に、気相反応によりススが大量に発生し、CV
D反応管内壁に堆積するため、このままカーボン膜の形
成をつづけると、やがてはCVD反応管の詰まりが生じ
てしまう。このようなCVD反応管の詰まりは、原料ガ
スの流れが阻害され、カーボン膜不良が発生するため、
CVD反応管の清掃を短時間ごとにする必要があり、こ
のためカーボンコート光ファイバの長尺紡糸が困難であ
った。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、優れた耐水素特性および耐疲労特性を有するカーボ
ンコート光ファイバの長尺紡糸が可能なカーボンコート
光ファイバの製造方法及びCVD反応管を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のカーボンコート
光ファイバの製造方法は、カーボン膜を形成するための
原料ガスが供給されたCVD反応管内に、紡糸炉で溶融
紡糸された光ファイバ裸線を挿通し、この光ファイバ裸
線の表面にカーボン膜を形成する際に、上記CVD反応
管の内壁を上記原料ガスの沸点以下の温度に冷却すると
ともに該CVD反応管の内壁に付着した結露を吸い取る
ことを特徴とする。上記CVD反応管に供給する原料ガ
スとしては、沸点が100℃以下のものを用いることが
好ましい。上記CVD反応管の内壁の冷却温度として
は、原料ガスの沸点以下であり、かつ0℃以上であるこ
とが好ましい。
【0007】また、本発明のCVD反応管は、カーボン
膜を形成するための原料ガスを供給する原料ガス供給管
が設けられ、光ファイバ裸線の表面にカーボン膜を形成
するCVD反応管において、CVD反応管の内壁を原料
ガスの沸点以下の温度に冷却するための恒温ジャケット
が外周に設けられ、かつ内壁に付着した結露を吸い取る
ための吸引ポンプが接続された吸引管が下端部近傍に設
けられたことを特徴とする。上記CVD反応管において
は、吸引管が原料ガス供給管より下方に設けられている
ことが好ましい。また、上記CVD反応管においては、
CVD反応管の内壁で、かつ原料ガス供給管より下方の
位置に断面L字状の溝が形成されており、該溝と吸引管
が接続されていることが好ましい。
【0008】
【作用】本発明のカーボンコート光ファイバの製造方法
にあっては、カーボン膜を形成するための原料ガスが供
給されたCVD反応管内に、紡糸炉で溶融紡糸された光
ファイバ裸線を挿通すると、上記原料ガスが光ファイバ
裸線の余熱により熱分解されて光ファイバ裸線の表面に
カーボン膜が被覆される。この時、タール状反応副生成
物がCVD反応管の内壁に付着するが、上記CVD反応
管の内壁を上記原料ガスの沸点以下の温度に冷却するの
で、該内壁近傍の原料ガスが冷却されるため熱分解反応
が抑制されてススの発生が少なくなり、また、冷却され
た原料ガスは結露となって内壁に付着するため、結露を
吸い取ることにより、上記タール状反応副生成物もこの
結露と一緒に除去できる。
【0009】本発明のCVD反応管にあっては、CVD
反応管の内壁を原料ガスの沸点以下の温度に冷却するた
めの恒温ジャケットが外周に設けられ、かつ内壁に付着
した結露を吸い取るための吸引ポンプと接続された吸引
管が下端部近傍に設けられたものであるので、カーボン
コート光ファイバを製造する際に、上記恒温ジャケット
によりCVD反応管の内壁を冷却することによって、該
内壁近傍の原料ガスの熱分解反応を抑制するとともに冷
却された原料ガスを結露して内壁に付着させることがで
きる。また、この結露は内壁を伝って垂れ落ちるので、
該結露を吸引ポンプにより吸い取ることにより、内壁に
付着したタール状反応副生成物もこの結露と一緒に除去
できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。図
1は、本発明のカーボンコート光ファイバの製造方法に
好適に用いられるCVD反応管の一例を示したものであ
り、図中符号1は、CVD反応管である。このCVD反
応管1は、カーボン膜を形成するための原料ガスを熱分
解して光ファイバ裸線の表面にカーボン被膜を形成する
略円筒状ものであって、光ファイバ母材を加熱溶融し、
線引きして光ファイバ裸線を形成する紡糸炉(図示略)
の下方に設置されている。
【0011】CVD反応管1には、その上端部付近にC
VD反応管1内にシールガスを供給する第一シールガス
供給管3が接続されており、かつ下端部付近にCVD反
応管1内にシールガスを供給する第二シールガス供給管
5が接続されている。また、これら第一シールガス供給
管3と第二シールガス供給管5との間には、CVD反応
管1内に供給されたシールガス等を排出する排気管7が
接続されており、CVD反応管1内の雰囲気を不活性雰
囲気にできるようになっている。さらに、この第二シー
ルガス供給管5と排気管7との間にはCVD反応管1の
内部に原料ガスを供給する原料ガス供給管9が接続され
ている。また、CVD反応管の内壁11bの下端部近傍
には、後述する内壁11bを伝って垂れ落ちてくる結露
を一時的に貯溜する断面L字状の溝1cが形成されてい
る。この溝1cは、上記結露をより多く吸い取るために
原料ガス供給管9より下方に形成されていることが好ま
しい。
【0012】上記シールガスとしては、原料ガスの熱分
解に対して不活性な気体で、かつ、水分を含んでいない
ものであればよく、例えば、ヘリウム、アルゴンなどの
不活性ガスの他原料ガスと化学的に不活性な窒素などの
ガスで乾燥状態のものが用いられる。
【0013】上記原料ガスとしては、炭化水素あるいは
ハロゲン化炭化水素などが用いられる。ここでの炭化水
素としては、常温で気体のガス、例えばエタン、プロパ
ン、エチレン、アセチレンなどやこれら混合気体、常温
で液体のペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、ト
ルエンなどやこれら混合溶液、常温で固体のナフタリン
などが挙げられる。また、ハロゲン化炭化水素しては、
例えばテトラフルオロメタン、ジクロルメタン、ジクロ
ルエタン、ジクロルエチレン、ジクロルベンゼン、ジク
ロルエタン、ブロムベンゼン、ブロムメタンなど種々の
ものが挙げられるが、毒性などの取扱いの観点からハロ
ゲンとしては塩素を用いたものが好ましい。これらの原
料ガスのなかで常温で固体または液体のものを用いる場
合は、加温により気化させた後CVD反応管1内に供給
する。また、原料ガスとしては、沸点が100℃以下の
ものを用いるのが好ましい。沸点が100℃を超える原
料ガスを用いると、CVD反応管1に挿通する溶融紡糸
後の光ファイバ裸線の表面温度は通常1000〜110
0℃程度であるため、上記原料ガスが光ファイバ裸線の
余熱により熱分解されにくく、カーボン膜の形成効率が
低下する恐れがあり、また、CVD反応管1内に供給す
る前に気化させる際のエネルギーが多く必要で、不経済
であるからである。
【0014】また、CVD反応管1の外周には、該反応
管1の外壁11aに当接するように恒温ジャケット13
が設けられている。この恒温ジャケット13は、CVD
反応管1の内壁11bを原料ガスの沸点以下の温度に冷
却するための略円筒状のもので、内管15と外管17と
の底部および頂部をそれぞれ密封するように一体に成形
されており、内管15と外管17との間には空隙部19
が形成されている。また、恒温ジャケット13の底部付
近には、空隙部19内に冷水や液体窒素等を供給するた
めの供給管21が接続され、頂部付近には上記空隙部1
9から冷水や液体窒素等を排出するための排出管23が
接続されており、空隙部19内を冷水や液体窒素等が流
動するようになっている。
【0015】CVD反応管1の下端部近傍には、内壁1
1bに付着した原料ガスからなる結露を吸い取るための
吸引ポンプ24と接続された吸引管25が設けられてい
る。また、この吸引管25は、上記溝1cと接続されて
いる。この吸引管25は、上記結露を効率良く吸い取る
ために原料ガス供給管9より下方に設けられていること
が好ましい。
【0016】図1のようなCVD反応管を用いて、カー
ボンコート光ファイバを製造するには、以下の工程によ
る。まず、CVD反応管1の第一シールガス供給管3と
第二シールガス供給管5のそれぞれにシールガスを供給
するとともに、これらシールガスを排気管7から排気
し、CVD反応管1内の雰囲気を不活性雰囲気にしてお
く。ついで、カーボン膜を形成するための原料ガスを原
料ガス供給管9からCVD反応管1内に所定の流速で供
給し、紡糸炉で溶融紡糸直後の光ファイバ裸線27をC
VD反応管1の挿通口1aを経て、該反応管1内の中心
軸上を走行させ、CVD反応管1の導出口1bから外部
へ走行させる。すると、光ファイバ裸線27の近傍の原
料ガスは、光ファイバ裸線27の余熱によって熱分解
し、カーボン膜として光ファイバ裸線9表面に析出し、
カーボンコート光ファイバ29が得られる。この時、タ
ール状反応副生成物がCVD反応管1の内壁11bに付
着する。ここで、カーボン膜を形成する際、供給管21
から冷水等を恒温ジャケット13の空隙部19に供給す
るとともに冷水等を排出管23より排出し、CVD反応
管1の内壁11bを上記原料ガスの沸点以下の温度に冷
却するとともに吸引ポンプ24を作動させる。このよう
にすると、上記CVD反応管1の内壁11b近傍の原料
ガスが冷却されるため、内壁11b近傍の原料ガスの熱
分解反応が抑制されてススの発生が少なくなり、また、
冷却された原料ガスは結露となって内壁11bに付着
し、内壁11bを伝って溝1cに溜るので、この結露を
吸引ポンプ24により吸い取ると、上記タール状反応副
生成物もこの結露と一緒に吸引管25より外部へ排出さ
れる。
【0017】上記CVD反応管1の内壁11bの冷却温
度としては、原料ガスの沸点以下であり、かつ0℃以上
であることが好ましい。冷却温度が原料ガスの沸点を超
えると、内壁11b近傍の原料ガスの冷却および結露さ
せることが困難で、内壁11bへのススの堆積を低減す
ることができない。一方、冷却温度が0℃未満である
と、光ファイバ裸線27の近傍の原料ガスまで冷却され
てしまい、カーボン膜の形成効率が低下する恐れがあ
る。
【0018】このカーボンコート光ファイバの製造方法
にあっては、CVD反応管1の内壁11bへのススの堆
積が防止され、CVD反応管1の詰まりも生じにくくな
り、原料ガスの流れがスムーズで、カーボン膜不良も発
生しにくくなるので、従来と比べてCVD反応管の清掃
回数が少なくて済み、優れた耐水素特性および耐疲労特
性を有するカーボンコート光ファイバの長尺紡糸が可能
となる。また、膜特性の安定したカーボンコート光ファ
イバを製造できるとともに製造効率が向上するという利
点がある。
【0019】(実施例1)図1に示したものと同様のC
VD反応管1の第一シールガス供給管3と第二シールガ
ス供給管5のそれぞれにシールガスとして乾燥窒素を2
リットル/分の流速で供給するとともに、これら乾燥窒
素を排気管7から排気し、CVD反応管1内の雰囲気を
不活性雰囲気にしておいた。ついで、原料ガスとしてア
ルゴンガスで10vol%に希釈されたジクロルエチレ
ン(沸点31.7℃)を加熱により気化させた後、ジク
ロルエチレンガスを原料ガス供給管9からCVD反応管
1内に200cm3/分の流速で供給し、紡糸炉で溶融
紡糸直後の径125μmの光ファイバ裸線27をCVD
反応管1の挿通口1aを経て、該反応管1内の中心軸上
を走行させ、CVD反応管1の導出口1bから外部へ線
速20m/分で走行させた。すると、光ファイバ裸線2
7の近傍のジクロルエチレンガスは、光ファイバ裸線2
7の余熱によって熱分解し、カーボン膜として光ファイ
バ裸線9表面に析出し、カーボンコート光ファイバ29
が得られた。この時、タール状反応副生成物がCVD反
応管1の内壁11bに付着した。ここで、カーボン膜を
形成する際、供給管21から冷水を恒温ジャケット13
の空隙部19に供給するとともに冷水等を排出管23よ
り排出し、CVD反応管1の内壁11bを上記原料ガス
の沸点以下の温度の30℃に冷却すると冷却された原料
ガスは結露となって内壁11bに付着し、さらに内壁1
1bを伝って溝1cに溜ったので、この結露を吸引ポン
プ24を作動させて吸い取り続けた。このようにする
と、内壁11bに付着したタール状反応副生成物も結露
と一緒に除去することができた。この実施例1のカーボ
ンコート光ファイバの製造方法によれば、耐水素特性お
よび耐疲労特性の良好なカーボンコート光ファイバの紡
糸可能距離は200km以上であった。
【0020】(比較例1)恒温ジャケットおよび吸引ポ
ンプがともに設けられていないCVD反応管を用いた以
外は上記実施例1と同様にしてカーボンコート光ファイ
バを得た。この比較例1のカーボンコート光ファイバの
製造方法によれば、上記実施例1と同程度の耐水素特性
および耐疲労特性を有するカーボンコート光ファイバの
紡糸可能距離は40kmであった。
【0021】(比較例2)恒温ジャケットおよび吸引ポ
ンプがともに設けられていないCVD反応管を用い、か
つ原料ガスとして常温で気体のエタン(沸点−89.0
℃)を用いた以外は上記実施例1と同様にしてカーボン
コート光ファイバを得た。この比較例2のカーボンコー
ト光ファイバの製造方法によれば、上記実施例1と同程
度の耐水素特性および耐疲労特性を有するカーボンコー
ト光ファイバの紡糸可能距離は20kmであった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明のカーボンコ
ート光ファイバの製造方法は、光ファイバ裸線の表面に
カーボン膜を形成する際に、CVD反応管の内壁を原料
ガスの沸点以下の温度に冷却するとともに該CVD反応
管の内壁に付着した結露を吸い取るものであるので、上
記CVD反応管の内壁近傍の原料ガスが冷却されるため
熱分解反応が抑制されてススの発生が少なくなり、ま
た、冷却された原料ガスは結露となって内壁に付着する
ため、この結露を吸い取ることにより、タール状反応副
生成物もこの結露と一緒に除去できる。従って、CVD
反応管の内壁へのススの堆積が防止され、CVD反応管
の詰まりも生じにくくなり、原料ガスの流れがスムーズ
で、カーボン膜不良も発生しにくくなるので、従来と比
べてCVD反応管の清掃回数が少なくて済み、優れた耐
水素特性および耐疲労特性を有するカーボンコート光フ
ァイバの長尺紡糸が可能となる。また、膜特性の安定し
たカーボンコート光ファイバを製造できるとともに製造
効率が向上するという利点がある。
【0023】本発明のCVD反応管にあっては、CVD
反応管の内壁を原料ガスの沸点以下の温度に冷却するた
めの恒温ジャケットが外周に設けられ、かつ内壁に付着
した結露を吸い取るための吸引ポンプが接続された吸引
管が下端部近傍に設けられたものであるので、カーボン
コート光ファイバを製造する際に、上記恒温ジャケット
によりCVD反応管の内壁を冷却することができるの
で、これによって該内壁近傍の原料ガスの熱分解反応を
抑制するとともに冷却された原料ガスを結露させて上記
内壁に付着させることができる。また、この結露は上記
内壁を伝って垂れ落ちるので、該結露を吸引ポンプによ
り吸い取ることにより、内壁に付着したタール状反応副
生成物もこの結露と一緒に除去できる。従って、このよ
うなCVD反応管は、本発明のカーボンコート光ファイ
バの製造方法に好適に用いられるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカーボンコート光ファイバの製造方
法に好適に用いられるCVD反応管の一例を示した概略
構成図である。
【符号の説明】
1・・・CVD反応管、1c・・・溝、9・・・原料ガス供給
管、11b・・・内壁、13・・・恒温ジャケット、24・・・
吸引ポンプ、25・・・吸引管、27・・・光ファイバ裸線、
29・・・カーボンコート光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−42841(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 25/00 - 25/70 C23C 16/00 - 16/56

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボン膜を形成するための原料ガスが
    供給されたCVD反応管内に紡糸炉で溶融紡糸された光
    ファイバ裸線を挿通し、該光ファイバ裸線の表面にカー
    ボン膜を形成する際に、上記CVD反応管の内壁を上記
    原料ガスの沸点以下の温度に冷却するとともに該CVD
    反応管の内壁に付着した結露を吸い取ることを特徴とす
    るカーボンコート光ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 CVD反応管に供給する原料ガスとし
    て、沸点が100℃以下のものを用いることを特徴とす
    る請求項1記載のカーボンコート光ファイバの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 CVD反応管の内壁の冷却温度が、原料
    ガスの沸点以下であり、かつ0℃以上であることを特徴
    とする請求項1記載のカーボンコート光ファイバの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 カーボン膜を形成するための原料ガスを
    供給する原料ガス供給管が設けられ、光ファイバ裸線の
    表面にカーボン膜を形成するCVD反応管において、 CVD反応管の内壁を原料ガスの沸点以下の温度に冷却
    するための恒温ジャケットが外周に設けられ、かつ内壁
    に付着した結露を吸い取るための吸引ポンプと接続され
    た吸引管が下端部近傍に設けられたことを特徴とするC
    VD反応管。
  5. 【請求項5】 上記吸引管が原料ガス供給管より下方に
    設けられたことを特徴とする請求項4記載のCVD反応
    管。
  6. 【請求項6】 CVD反応管の内壁で、かつ原料ガス供
    給管より下方の位置に断面L字状の溝が形成されてお
    り、該溝と上記吸引管が接続されていることを特徴とす
    る請求項4記載のCVD反応管。
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