JP3371989B2 - 箔押し用感光性樹脂版 - Google Patents

箔押し用感光性樹脂版

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JP3371989B2
JP3371989B2 JP24149793A JP24149793A JP3371989B2 JP 3371989 B2 JP3371989 B2 JP 3371989B2 JP 24149793 A JP24149793 A JP 24149793A JP 24149793 A JP24149793 A JP 24149793A JP 3371989 B2 JP3371989 B2 JP 3371989B2
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直也 勝又
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は箔押し用感光性樹脂版に
関し、さらに詳しくは、耐熱性および印刷耐性に優れ、
かつ高速印刷が可能な箔押し用感光性樹脂版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、美観を持たせたり、高級感を
出すなどの目的で、書籍の表紙、アルバム、プラスチッ
クプレートなどの被印刷物に任意の金属箔文字や金属箔
デザインを印刷したものが市販されている。この金属箔
文字や金属箔デザインの印刷は、箔押し法によって行な
われており、具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ンテレフタレートなどからなる支持フィルム上に、金属
箔および熱融解型接着剤を順次積層した箔押しフィルム
を、被印刷物に接着剤面が接するように重ね合わせた状
態で、支持フィルム側から、あらかじめ文字、デザイン
が形成された金属版を圧接し、加熱下金属箔を被印刷物
上に転写するものである。
【0003】しかしながら、従来より広く用いられてい
る金属版では、任意のデザインを作成することが非常に
難しく、版を作成するにあたっても複雑な工程を必要と
する。また、最近では多種類の文字、デザインなどを少
数部数箔押し印刷する需要が増えているが、金属版では
このような需要に向かなかった。このような問題点を解
決するため、高硬度の感光性樹脂版を使用することが知
られている(特開平2−1852号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−1852号
公報に開示される感光性樹脂版では、高温下での転写が
できないために高速印刷を行うことができず、また印刷
効率を向上するために版をさらに加熱すると感光性樹脂
層が融解してパターンが変形したり、剥がれるなどして
しまうため、耐熱性および印刷耐性に優れ、かつ高速印
刷が可能なものの開発が強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係る箔押し用感光性樹脂版は、支持体にエポキシ
系等の接着層を介して積層される感光性樹脂層を、活性
光線の照射によって硬化した後の熱伝導率が0.35W
・m-1・K-1以上、かつガラス転位点が70℃以上であ
るものとした。
【0006】
【作用】感光性樹脂版の感光性樹脂層として、活性光線
の照射により硬化した後の熱伝導率およびガラス転位点
が所定の値のものが耐熱性および印刷耐性に有効とな
る。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。先ず図1
〜図3に基づいて本発明に係る感光性樹脂版を用いた箔
押しについて説明する。図1は箔押し前の状態を示す図
であり、図中1は被印刷物、Sはシート、Pは本発明に
係る感光性樹脂版、8は加熱板であり、シートSは支持
フィルム4上に金属箔3を蒸着等にて形成し、この金属
箔3の上に接着剤層2を形成している。また、感光性樹
脂版Pは支持体7の表面に接着層6を介して感光性樹脂
層5を積層してなる。感光性樹脂層5には文字、デザイ
ン等の凹凸が形成されており、この凹凸は凹部となる部
分を遮光したネガマスクを介して、ケミカルランプ、超
高圧水銀灯などを用いて活性エネルギー線を照射し、有
機溶剤、アルカリ性水溶液、水等の所定の現像液と接触
させて現像して箔押し用感光性樹脂版Pを得る。このと
きの露光量は感光性樹脂層の成分によって多少異なる
が、通常、100〜1000mJ/cm2 の範囲で行う
ことができる。この露光量が100mJ/cm2 以下で
は光硬化が十分に行えず、現像することができない。ま
た1000mJ/cm2 以上では、ハレーションにより
未露光部まで硬化してしまうことがあり好ましくない。
【0008】上記の感光性樹脂版Pを箔押し印刷機の加
熱板8と支持体7とが接するように取り付け、箔押し用
感光性樹脂版Pの表面温度が150〜180℃程度とな
るように加熱した後、図2に示すように感光性樹脂版P
でシートSを被印刷物1に押し付ける。すると、シート
Sの接着剤層2のうち感光性樹脂層5の凸部に対応する
部分が溶融し、この部分が被印刷物1に接着する。
【0009】この後、加熱板8及び感光性樹脂版Pを被
印刷物1から後退させるとともに、シートSを被印刷物
1から剥離する。すると、図3に示すようにシートSの
接着剤層2のうち溶融した部分が金属箔3とともに被印
刷物1表面に残り箔押しが完了する。本発明では感光性
樹脂層5の熱伝導率、ガラス転位点が高いため、高速で
印刷することができる。
【0010】次に、本発明の感光性樹脂版Pを構成する
各部材について、詳細に説明する。 (支持体7)本発明の箔押し用感光性樹脂版に用いられ
る支持体としては金属、プラスチック等従来感光性樹脂
版において公知の材料を使用することができるが、熱伝
導性の高さから金属板が好適に用いられる。具体的に
は、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、鉛、錫、鉄、
黄銅、白銅、青銅等が好ましいがこの限りではない。上
記支持体は接着層との密着性を上げるため、支持体の接
着層側にあらかじめ物理的、化学的粗面化処理を行い、
その比表面積を大きくすることが望ましい。
【0011】(感光性樹脂層5)本発明の感光性樹脂層
は、活性光線の照射によって硬化した後の熱伝導率が
0.35W・m-1・K-1以上、かつガラス転位点が70
℃以上となることが必要である。より好ましくは熱伝導
率が0.4W・m-1・K-1以上、ガラス転位点が80℃
以上である。この熱伝導率が0.35W・m-1・K-1
満では、箔押しフィルムの熱融解型接着剤に十分熱を伝
えることができず、高速印刷した場合には被印刷物に金
属箔が転写されないことがある。また、ガラス転位点が
70℃以下のものは、印刷中にパターンの変形や剥がれ
を起こしやすくなるため好ましくない。この感光性樹脂
層は、具体的には高分子結合剤、光重合性単量体および
光重合開始剤を主成分とするものである。
【0012】高分子結合剤としては、部分ケン化ポリ酢
酸ビニル樹脂およびその誘導体、アクリル酸エステルと
マレイン酸との共重合体、アルキド樹脂、ポリエチレン
オキシド、水溶性またはアルコール可溶性ポリアミド樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂等、例えば部分または完
全ケン化ビニルアルコールと(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、スチレン、プロピレン、無水マレイン酸、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステルを
単量体とした共重合体、またはこの共重合体にメチロー
ル(メタ)アクリルアミド、エチロール(メタ)アクリ
ルアミド等の低級アルキロール(メタ)アクリルアミド
を反応させてエーテル化したものや、N,N’−ビス
(アミノメチル)−ピペラジン、N,N’−ビス(β−
アミノエチル)−ピペラジンなどのジアミン類、N,
N’−ビス(カルボキシメチル)−ピペラジン、N,
N’−ビス(カルボキシメチル)−メチルピペラジンな
どのジカルボン酸類やそれらの低級アルキルエステルま
たは酸ハロゲン化物、N−(アミノエチル)−N’−
(カルボキシメチル)−ピペラジンなどのω−アミノ酸
を単量体として重合した水溶性ポリアミド、スルホネー
ト基や塩基成分を有するポリアミド樹脂などを使用する
ことができるが、この中で部分ケン化ポリ酢酸ビニル樹
脂およびその誘導体、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂は熱伝導率が高く、本発明に好適に用いる
ことができる。この高分子結合剤は感光性樹脂層100
重量部中に20〜85重量%、好ましくは30〜60重
量%の割合で用いられる。この結合剤の配合割合が20
重量%以下では、感光性樹脂層形成の際の塗膜性が悪
く、タック性が現れ露光に支障をきたすため好ましくな
く、85重量%以上では耐熱性に劣ることがあるため適
当ではない。
【0013】また光重合性単量体としては、光重合可能
なアルケニル基を少なくとも1つ以上有する(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アク
リルアミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、グ
リシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリ
レート、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合
物、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プ
ロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメ
タクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロ
キシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリ
セロールメタクリレート、エチレングリコールモノアク
リレート、エチレングリコールモノメタクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
ジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロ
ールプロパンジアクリレート、テトラメチロールプロパ
ンジメタクリレート、テトラメチロールプロパントリア
クリレート、テトラメチロールプロパントリメタクリレ
ート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、
テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペン
タエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリト
ールトリメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラ
アクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレ
ート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジ
ペンタエリトリトールペンタメタクリレート、ジペンタ
エリトリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリトリ
トールヘキサメタクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメ
タクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリルなどや、尿素ま
たはチオ尿素のアルキロール誘導体、アルキル化アルキ
ロール誘導体と、N−アルキロールアクリルアミド、ま
たはN−アルキロールメタクリルアミドとを酸またはア
ンモニウム塩の存在下で重縮合させるか、あるいは、尿
素、チオ尿素とホルムアルデヒドととを反応させて、線
状縮重合体を形成させ、次いでこれにN−アルキロール
アクリルアミド、またはN−アルキロールメタクリルア
ミドとを酸またはアンモニウム塩の存在下でグラフト化
反応させたもの、あるいは尿素、チオ尿素またはそれら
のアルキル誘導体とN−アルキロールアクリルアミド、
またはN−アルキロールメタクリルアミドとを水または
親水性有機溶媒中で酸またはアルカリ触媒の存在下で反
応させたものなどを挙げることができる。この光重合性
単量体は、高分子結合剤100重量部に対し、10〜2
00重量部の範囲で配合することができる。この配合量
が10重量部未満では感度が低く、露光時間が長くかか
る上、架橋密度が低いため得られる印刷版の機械的強
度、耐水性が不十分であるし、200重量部を超えると
得られた感光性樹脂層の表面がべたついたりするので、
ネガフィルムとの密着性が悪くなり、露光、現像後に得
られるパターンの再現性が低下することがある。
【0014】光重合開始剤としては従来公知のものが全
て使用可能である。具体的には、ベンゾフェノン、4、
4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3
−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン誘導体、アントラキノン、2−メチルアントラ
キノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチル
アントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインプロピルエーテルなどのベンゾインア
ルキルエーテル誘導体、アセトフェノン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエト
キシアセトフェノンなどのアセトフェノン誘導体、2−
クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソ
プロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサント
ンなどのチオキサントン誘導体、アセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプ
ロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノ−1−プロパノンなどのアセトフェ
ノン誘導体、ミヒラーズケトン、ベンジル、2,4,6
−(トリハロメチル)トリアジン、2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、9
−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニ
ル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペン
タン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、ジ
メチルベンジルケタール、トリメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキシド、トリブロモメチルフェニルス
ルホン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。上記光
重合開始剤のうちの少なくとも1種を光重合性単量体1
00重量部中に、0.1〜20重量部の範囲で配合する
ことができる。この配合量が0.1重量部未満では感度
が低く、露光時間が長くかかり、20重量部を超えると
不経済である。
【0015】本発明では、上記成分の他に必要に応じ、
感光性樹脂層の耐熱性、熱伝導性をさらに向上させる目
的としてフィラー成分を添加することができる。このフ
ィラー成分としてはシリカ、マイカ、タルク、珪藻土、
クレー、ベントナイト、グラファイト、カーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、二硫化モ
リブデン、硫酸バリウム、ポリアリル尿素、銅フタロシ
アニン化物、珪酸アルミニウム、酸化アンチモン、チタ
ン酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化
マグネシウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、珪酸ジルコニウム、炭化珪素、フッ化カルシウムや
アルミニウム、鋼、鉄、銀、銅、ケイ素、ゲルマニウム
などの金属粉を一例として挙げることができる。この中
でもシリカ、グラファイト、炭酸カルシウム(方解
石)、アルミナ、フッ化カルシウム(蛍石)、アルミニ
ウム、銅、ケイ素は入手し易く、熱伝導性に秀でている
ので特に好ましく用いることができる。このフィラー成
分は感光性樹脂層の固形分100重量部に対し、1〜4
0重量部程度含有することが好ましく、5〜20重量部
含有させることが特に好ましい。また、上記フィラー成
分の他に、重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤、可塑
剤など従来公知のものを添加することができる。
【0016】接着層6に使用される接着剤の選択につい
ては感光性樹脂層5と支持体7との接着性を考慮して適
宜選ばれる。また互いに接着性の強い2種類またはそれ
以上の接着剤を順次積層してもよい。この接着剤として
は具体的には特開昭61−17148号公報に記載され
たポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル
系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂などを主成分とす
るもの、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹
脂を主成分とする接着剤またはエポキシ系接着剤が好適
に用いられるが、高耐熱性を有し、また熱伝導率も高い
ことからエポキシ系接着剤を使用するのが好ましい。こ
の接着剤にはハレーション防止剤として従来公知の各種
染料、顔料、紫外線吸収剤を添加することができる。接
着剤層は、支持体上に通常1〜50μmの厚さで形成さ
れる。
【0017】感光性樹脂層5は通常、前記した高分子結
合剤、光重合性単量体、光重合開始剤、およびその他の
付加的添加剤を適当な溶剤に溶解または混合し、接着層
上に塗布、乾燥して形成されるがこのような溶剤として
は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
などのエーテル系溶剤およびこれらのアセテート系溶
剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル系溶剤やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤を用いることが
できる。また粘度調整などの目的で、石油系溶剤を希釈
剤として用いることもできる。このような石油系溶剤と
しては、たとえばスワゾール(丸善石油化学社製)、ソ
ルベッソ(東燃化学社製)などがある。
【0018】本発明は接着層6を介して支持体7と感光
性樹脂層5を積層したものであるが、この他に感光性樹
脂版の保管時または使用時に、感光性樹脂層が傷ついた
り、露光の際に酸素減感作用により性能が低下するのを
防ぐことを目的として、上記感光性樹脂層の上にさら
に、保護フィルム層を圧接して設けてもよい。このよう
な保護フィルム層としては、例えばポリアミド類、ポリ
エステル類、ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル類など
が用いられるが、特にポリエチレンテレフタレート(P
ET)樹脂が好適である。上記保護フィルム層は10〜
500μm程度の厚さで設けられる。この保護フィルム
層の感光性樹脂層と接する面にアルカリ処理、サンドブ
ラスト処理、コーティング処理などを施しマット化して
おけば、保護フルム層を剥がして露光する場合、感光性
樹脂層表面に微細な凹凸が形成されているためパターン
マスクと均一に密着でき有利である。
【0019】また、保護フルム層を剥がして露光を行う
場合には、感光性樹脂層と保護フィルム層との間に粘着
防止層を設けることによって、離型性を良好にするとと
もにパターンマスクとの密着性を向上することができ
る。この粘着防止層はポリビニルアルコール、ポリビニ
ルブチラール、ポリアミド、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスチレン、スチレンとアクリル系モノマーとの
共重合体、エチルセルロース、セルロースアセテートブ
チレート等を、感光性樹脂層と上記保護フィルム層との
間に0.1〜30μmの厚さで設けることができる。こ
れにより感光性樹脂層の粘着性が強い場合でもパターン
マスクと直接密着することが可能となる。
【0020】本発明の箔押し用感光性樹脂版Pは、上記
で述べた高分子結合剤、光重合性単量体、光重合開始
剤、必要に応じて溶剤、フィラー、消泡剤、重合禁止剤
等を加えてよく混練した組成物を、あらかじめ接着層が
形成された支持体上にバーコーター、カーテンフローコ
ーター、ロールコーター、リバースコーターなどを用い
て塗布し、温風、赤外線等で乾燥することにより形成さ
れる。接着剤層はロールコーター、リバースコーター、
スピンナーなどを用いて形成される。
【0021】本発明の感光性樹脂層は通常0.25〜3
mm程度の厚さで形成されるのが好ましい。この厚さが
0.25mm以下では十分な深さをもったパターンが得
られにくく、感光性樹脂層を3mm以上とすると感光性
樹脂版のパターン面まで十分に熱を伝えることができな
いからである。さらに、感光性樹脂層の上に粘着防止
層、保護フィルム層を設けてもよい。
【0022】感光性樹脂版Pの別の製造方法としては、
保護フィルム層上に必要によっては粘着防止層を介して
前記組成物を塗布し、乾燥させたのちに、接着層が形成
された支持体と貼り合わせることによって製造すること
もできる。
【0023】次に本発明の具体的な実施例を説明する。 (実施例1)以下の組成からなる感光性樹脂組成物を混
合調製する。 部分ケン化PVA樹脂(ケン化度80%、重合度500) 100重量部 ジメチロール尿素ジメチルエーテルと N−メチロールアクリルアミドとの縮合物 60重量部 ジメトキシフェニルアセトフェノン 2重量部 メチルヒドロキノン 0.05重量部 メタノール 50重量部 水 150重量部 上記によって混合調製した感光性樹脂組成物を、厚さ
0.1mmのPETフィルム上に乾燥膜厚が3mmとな
るように塗布後乾燥し、あらかじめ10μmの膜厚にエ
ポキシ系接着剤(油化シェルエポキシ社製「エピコー
ト」)が塗布された厚さ0.3mmのアルミニウム板と
張り合わせ、70℃で1時間乾燥させて、感光性樹脂版
を作成した。その後、マスクパターンを介して、700
mJ/cm2 の紫外線を照射した。次いで、PETフィ
ルムを剥がし、スプレー式洗い出し機を用いて45℃の
温水にて2分間現像し、乾燥後、1J/cm2 で後露光
を行った。得られた感光性樹脂版の一部を試料として取
り出し、JIS−A1402に記載の方法に従い熱伝導
率を測定したところ、0.43W・m-1・K-1であっ
た。またガラス転位点Tgは、85℃であった。この印
刷版を箔押し用印刷機(岩崎製作所社製 33040T
型)にセットし、スタンピングフォイル(村田金箔社製
MFタイプ)を用いて箔押し用印刷機の加熱板を16
5℃に加熱して、厚さ0.5mmのボール紙上に印刷し
たところ、ボール紙上に原画に忠実な金属箔を5000
枚転写することができた。
【0024】(実施例2)以下の組成からなる感光性樹
脂組成物を混合調製する。 ブチラール化PVA樹脂(積水化学社製エスレックKW−10) 100重量部 ジメチロール尿素ジエチルエーテルと N−メチロールメタクリルアミドとの縮合物 50重量部 トリメチロールプロパントリメタクリレート 20重量部 ジメトキシフェニルアセトフェノン 2重量部 メチルヒドロキノン 0.05重量部 アエロジル#200(日本アエロジル社製) 50重量部 メタノール 50重量部 水 150重量部 上記によって混合調製した感光性樹脂組成物を、あらか
じめ0.3μmのポリビニルアルコール層が設けられた
PETフィルム上に塗布した他は、以下実施例1と同様
にして感光性樹脂版を作成した。その後、PETフィル
ムを剥がしてマスクパターンを密着させ、700mJ/
cmの紫外線を照射した。ついで、スプレー式洗い出
し機を用いて45℃の温水にて2分間現像し、乾燥後、
1J/cmで後露光を行った。得られた感光性樹脂版
の一部を試料として取り出し、JIS−A1402に従
い熱伝導率を測定したところ、0.65W・m-1・K-1
であった。またガラス転位点Tgは、90℃であった。
この印刷版を実施例1と同様にして厚さ0.5mmのボ
ール紙上に印刷したところ、ボール紙上に原画に忠実な
金属箔を7000枚転写することができた。
【0025】(比較例1)実施例1の感光性樹脂組成物
の代わりに以下の組成からなる感光性樹脂組成物を混合
調製する。 アルコール可溶性ポリアミド樹脂(BASF社製ULTRAMID 1C) 100重量部 エチレングリコールジグリシジルエーテルと メタクリル酸2モルとの付加反応物 50重量部 キシリレンジアミン1モルと グリシジルメタクリレート4モルとの付加反応物 5重量部 N−ブチルベンゼンスルホンアミド 20重量部 ベンゾフェノン 5重量部 エタノール 90重量部 水 60重量部 上記によって混合調製した感光性樹脂組成物を、実施例
1と同様にして感光性樹脂版をパターン露光し、ブラシ
式洗い出し機を用いて現像液ソルベッソ150(エクソ
ン化学社製)中で2分間現像処理を施し、印刷版の一部
を切り取り熱伝導率、ガラス転移点を測定したところ
0.22W・m-1・K-1、Tg=64℃であった。この
印刷版を実施例1と同様にして印刷機にセットして印刷
を行ったが、1000部程度刷ったあたりからパターン
に変形が生じ始め、1500部あたりからパターンの一
部が剥がれてしまった。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように本発明に係る箔押
し感光性樹脂版は、感光性樹脂タイプであるため版の作
成が容易であり、硬化後の感光性樹脂層は高い熱伝導率
とガラス転位点を有しているため、高速印刷可能であ
り、多数枚印刷してもパターンに変形、剥がれ等が見ら
れず、高温で印刷作業を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】箔押し前の状態を示す図
【図2】箔押し状態を示す図
【図3】箔押し後の状態を示す図
【符号の説明】
1…被印刷物、2…接着剤層、3…金属箔、4…支持フ
ィルム、5…感光性樹脂層、6…接着層、7…支持体、
8…加熱板、P…感光性樹脂版。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1852(JP,A) 特開 平2−112469(JP,A) 特開 平2−113740(JP,A) 特開 昭62−278038(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 502 G03F 7/11 503 B41N 1/06 B41M 5/00 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ系樹脂を含んでなる接着層を介
    して支持体と感光性樹脂層とを積層した箔押し用感光性
    樹脂版であって、該感光性樹脂層は、活性光線の照射に
    よって硬化した後の熱伝導率が0.35W・m-1・K-1
    以上、かつガラス転位点が70℃以上であることを特徴
    とする箔押し用感光性樹脂版。
  2. 【請求項2】 前記感光性樹脂層中にフィラー成分が含
    まれていることを特徴とする請求項1に記載の箔押し用
    感光性樹脂版。
  3. 【請求項3】 前記フィラー成分がシリカ、グラファイ
    ト、炭酸カルシウム、アルミナ、フッ化カルシウム、
    銅、ケイ素から選ばれた少なくとも1種である請求項
    に記載の箔押し用感光性樹脂版。
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