JP3371025B2 - 製茶機の茶渋の除去方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は製茶機の茶渋の除去方法
に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】従来の技術では、定期的に、粗揉機の場
合は揉胴内にスポンジ、タワシ等と水、又は温水を入れ
て主軸を回転させ、スポンジ、タワシ等を攪拌して付着
した茶渋を除去している。又、揉捻機の揉盤に付着した
茶渋はヘラ等で削り落としている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】茶渋が付着した場合、
製品の品質に悪影響を与える為、定期的に機械の渋取り
作業を実施しているが、その労力が大変で、且つ渋取り
作業の間、機械が使用出来ない為、製造能率が下がると
言う問題点があり、労力が掛からず、且つ製造能率が下
がらない茶渋の除去方法の発明が渇望されていた。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明による手段は、製
茶機械の茶葉の加工工程中、工程終了前の所定時間に、
所定量の水又は温水を、粗揉機の場合は揉胴内に、揉捻
機の場合は揉盤上に散布し、工程の残り時間を継続して
運転し、部材に付着した茶渋に水又は温水が浸潤し、軟
らかくなった茶渋を加工中の茶葉で擦られることにより
茶渋を除去する方法を採るものである。 【０００５】 【作用】製茶機械の茶葉の加工工程中、工程終了前の所
定時間に水又は温水を所定時間散布すると、その工程で
茶葉と接している部材に付着した茶渋に水又は温水が浸
潤され、茶渋は軟らかな状態となる。部材に付着した茶
渋は茶葉と擦られる為に、部材に付着した茶渋が除去さ
れる作用がある。 【０００６】 【実施例】実施例を図面に基いて説明する。図１は粗揉
機の正面図、図２は粗揉機の側面の断面概略図を示す。
本実施例の場合、粗揉機の工程終了前の５分前に電磁弁
１２を１５秒間開く。電磁弁の開閉信号は制御盤１より
送られる。１５秒間電磁弁が開き、約２リットルの水が
散水管２を経由して、ノズル１０より揉胴内に散水され
る。工程が終了に近い為に、揉手３、葉ザライ４、竹ダ
ク１１には茶渋が付着しているが、散水された水が茶渋
に浸潤し、軟らかくなり、攪拌された茶葉に擦られ、茶
渋が除去される。本実施例の場合、茶渋が付着する部材
は揉手３、葉ざらい４、竹ダク１１部が主なものであ
る。揉手３、葉ざらい４の材質は鉄、竹ダク１１の材質
は竹であるが、茶渋の除去効果をより高める為に、揉手
３、葉ざらい４の表面に剥離性の良い高分子材料でコー
ティングしたり、竹ダク１１の材質を高分子材料で構成
しても良い。図３は揉捻機の正面断面概略図、図４は平
面図である。揉捻機の場合も工程終了前の５分前に散水
管２０に開けられた、揉盤１５方向の小穴から揉盤１５
上に１５秒間約２リットルの水を散水する。散水信号は
粗揉機と同様制御盤（図示せず）から出され、散水電磁
弁（図示せず）を駆動する。工程が終了に近い為に揉盤
１５上には茶渋が付着している。茶渋に水が浸潤し、軟
らかくなると攪拌された茶葉に擦られ揉盤上の茶渋が除
去される。尚、水量は水圧、散水管の配管径により異な
る為に、散水時間は実際の茶渋の除去効果を確認しなが
ら、決定した。 【０００７】 【発明の効果】本発明は上述の方法の為、作業者の労力
の軽減、装置費用が安価、茶渋が１工程毎に除去出来る
為、製品の品質の向上、茶渋除去の掃除の為に製茶機械
を止める必要が無い為機械の稼働効率が向上する等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】 【図１】粗揉機の正面図を示す。 【図２】粗揉機の側面の断面概略図を示す。 【図３】揉捻機の正面断面概略図を示す。 【図４】揉捻機の平面図である。 【符号の説明】 １ 制御盤 ２ 散水管 ３ 揉手 ４ 葉ざらい ５ 取出し扉 ６ 火炉 ７ 熱風 ８ 水 ９ トラフコンベヤ １０ ノズル １１ 竹ダク １２ 電磁弁 １３ 鉢部 １４ 分銅 １５ 揉盤 １６ クランク １７ 取出し扉 １８ トラフコンベヤ １９ 分銅杆 ２０ 散水管 ２１ ヒル ２２ 茶葉

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 製茶機械において、茶葉の加工工程中、
   工程終了前の所定時間に所定量の水又は温水を、粗揉機
   の場合は揉胴内に、揉捻機の場合は揉盤上に散布し、工
   程の残り時間を継続して運転し、部材に付着した茶渋
   に、水又は温水が浸潤し、軟らかくなった茶渋を加工中
   の茶葉で擦られることにより、茶渋を除去することを特
   徴とする製茶機の茶渋の除去方法。