JP3370873B2 - Rolling method of aluminum or aluminum alloy plate - Google Patents
Rolling method of aluminum or aluminum alloy plateInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧延潤滑性、板表面
品質性及び乳化安定性が優れた水分散型の熱間圧延油を
使用したアルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム又はアルミニウム合金板の
熱間圧延においては、圧延板表面から圧延ロール表面へ
アルミニウムが移着して、ロールコーティング層がロー
ル表面に形成されるため、圧延板はロールコーティング
層と接触しつつ圧延されることになる。従って、圧延板
の表面品質はロールコーティング層の性状によって左右
される。また、熱間圧延時に発生した板の表面欠陥は冷
間圧延後の板表面品質にも影響するので、熱間圧延にお
けるロールコーティング層の性状は極めて重要といえ
る。ロールコーティング層の性状は、圧延諸条件(板材
質、板温度、ブラシロール操業条件等)と圧延油により
変化する。従って、圧延油の選択は、ロールコーティン
グ層を制御する上で不可欠なものである。
【0003】熱間圧延では充分なロール冷却性が必要と
なるため、圧延油はエマルジョンの形で使用されてい
る。このため、従来、アルミニウム又はアルミニウム合
金の熱間圧延油としては、一般に、鉱物油を基油とし
て、脂肪酸、油脂及び脂肪酸エステル等の油性向上剤、
極圧剤、防錆剤及び酸化防止剤等を配合し、これを主に
陰イオン性界面活性剤で乳化し、通常3乃至10%濃
度、油粒径1乃至3μmの乳化型エマルションが使用さ
れている。
【0004】アルミニウム又はアルミニウム合金の熱間
圧延油に要求される性能としては、潤滑性、ロールコー
ティング性、表面品質性、乳化安定性、作業性及び排水
処理性等が挙げられ、特に近年の大量生産化とアルミニ
ウム圧延品の高品質指向から、潤滑性、表面品質性及び
乳化安定性等の熱間圧延油に対する要求は益々高くなっ
てきている。
【0005】しかしながら、従来の乳化剤を使用したア
ルミニウム又はアルミニウム合金用熱間圧延油は、前述
の要求の全てを充分に満足するものではない。
【0006】従来の圧延油にあっては、乳化剤の種類と
添加量を選ぶことによって潤滑性を制御していたが、こ
のような乳化剤を使用した熱間圧延油においては、潤滑
性と乳化安定性とは相反する傾向を示し、両性能を共に
満足させることはできない。即ち、従来の圧延油では潤
滑性を増すと、乳化安定性は低下し、その結果潤滑性の
経時安定性が低下するため、板表面の品質安定性が問題
となる一方、乳化安定性を増すと、充分な潤滑性は得ら
れず、その結果板表面に種々の欠陥を発生するという問
題点がある。
【0007】このように相反する特性である潤滑性及び
乳化安定性を両立させるために、例えば、特公昭62−
14599号公報にみられる圧延油組成物が提案されて
いる。この圧延油組成物においては、潤滑性及び乳化安
定性は確かに両立し、それなりに従来技術にない利点を
備えているが、得られる圧延板の表面品質は必ずしも充
分ではない。
【0008】一方、同様の試みとして特開昭63−12
0795号公報が提案されている。しかし、これは本質
的には特公昭62−14599号公報に記載の技術と同
質でがあり、その選択範囲の中から、潤滑性を犠牲にし
た上で表面品質性を向上させたものである。このよう
に、従来の潤滑油では、アルミニウム圧延における大量
生産化と高品質指向に対応することが困難である。
【0009】そこで、本願発明者等は、従来のアルミニ
ウム及びアルミニウム合金用熱間圧延油が有する問題点
を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の潤滑油成分
を特定の単量体の共重合物の有機酸塩を使用して水中に
乳化分散させることにより、潤滑性、乳化安定性及び板
表面品質性を同時に満足しつつ、長期使用時の熱劣化に
よる性能低下の問題が改善されることを見いだし、先に
特許出願した(特開平7−150189号公報)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この熱間圧延
油組成物は所期の目的は達成したものの、この熱間圧延
油組成物を使用した圧延においては、過潤滑による噛み
込み不良の発生が生じ、更に板表面の圧延油切り性が悪
化することがあった。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、過潤滑による噛み込み不良の発生を防止で
き、板表面の圧延油切り性を向上させることができ、安
定した圧延を可能とするアルミニウム又はアルミニウム
合金板の圧延方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム又はアルミニウム合金板の圧延方法は、カチオン系の
高分子化合物により水中油滴型エマルジョンとした熱間
圧延油を循環使用するアルミニウム又はアルミニウム合
金板の圧延方法において、熱間圧延油エマルジョン中の
熱間圧延油組成物の濃度をρ(%)、材料温度をT
(℃)としたとき、熱間圧延中、常時、(1100−
T)/600≦ρ≦(2100−2T)/300の範囲
に油分濃度を制御し、更に油分濃度ρを1.5乃至4.
5%に制御すると共に、平均油粒径を5乃至15μmに
制御することを特徴とする。
【0013】このカチオン系の高分子化合物を混合した
水分散型熱間圧延油組成物は、特開平7−150189
号公報に開示された発明に係るものであり、この潤滑油
の使用に際して、平均油粒径を5乃至15μmに制御す
ることにより、潤滑不足による焼き付きも無く、過潤滑
及び長期使用による板表面の圧延油切り性の悪化も無い
安定した圧延が可能となる。
【0014】この水分散型熱間圧延油組成物の組成は、
(a)粘度80cSt(40℃)以下の鉱物油に、
(b)炭素数10乃至22の脂肪酸、油脂、及び炭素数
10乃至22の脂肪酸と炭素数1乃至22のアルコール
類とのモノエステルからなる群から選択された1種又は
2種以上の化合物:3乃至30質量%、
(c)アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4乃至1
8であるアルキル若しくはアルケニルリン酸エステル又
はアルキル若しくはアルケニル亜リン酸エステル:0.
5乃至10質量%、
(d)下記一般式(1)
【0015】
【化1】
(式中、R1は水素原子又はメチル基を、R2及びR3は
水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基を、mは0又
は1の整数を、nは1乃至3の整数を示す)で表される
単量体の1種以上と(メタ)アクリルアミド及び/又は
(メタ)アクリル酸塩との共重合物であって、平均分子
量が10,000乃至1,000,000の範囲にある
高分子化合物の一般式(2)
【0016】
【化2】 R4COOH
(式中、R4は炭素数1乃至5のアルキル基、ヒドロキ
シアルキル基、カルボキシアルキル基又はカルボキシル
基を示す)で表される有機酸塩:0.1乃至10質量%
を含有する組成を有する。各含有量は、圧延油組成物あ
たりの質量%であり、残部は前記鉱物油である。
【0017】
【発明の実施の形態】本願発明者等が更に実験研究を行
った結果、この熱間圧延油エマルジョンを使用した圧延
においては、鉱物油を基油として脂肪酸、油脂、脂肪酸
エステル等の油性向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤
等を配合し、これを主に陰イオン性界面活性剤で乳化し
た乳化型エマルジョンと同様の濃度(3乃至10%)で
は、過潤滑による噛み込み不良の発生及び板表面の油切
り性が悪化することが判明した。
【0018】即ち、前述の組成を有するカチオン系の高
分子化合物により水中に油分を持たせるエマルジョンと
した熱間圧延油を使用して熱間圧延すると、1.5%未
満の油分濃度では潤滑不足となって焼き付きが発生し、
4.5%を超える油分濃度では噛み込み不良の発生及び
油付着量が過剰になり、油残り模様が発生する。このた
め、本発明においては、油分濃度を1.5乃至4.5%
とする。
【0019】本発明の圧延方法によれば、熱間圧延油エ
マルジョン中の油の濃度をρ(%)、材料温度をT
(℃)としたとき(1100−T)/600≦ρ≦(2
100−2T)/300の式に基づく範囲に、例えば、
圧延油タンクにおける新油交換量を調節して濃度を制御
することにより、適度な潤滑を得るものである。これに
より、鉱物油を基油として、脂肪酸、油脂及び脂肪酸エ
ステル等の油性向上剤、極圧剤、防錆剤、酸化防止剤を
配合し、これを主に陰イオン性界面活性剤で乳化した圧
延油を使用して、通常油粒径1〜3μmのエマルジョン
と同様な濃度(3〜10%)において、過潤滑による噛
み込み不良の発生及び板表面の油切り性の悪化が無い安
定した圧延が可能になる。
【0020】次に、上記水分散型アルミニウム又はアル
ミニウム合金用熱間圧延油組成物について詳細に説明す
る。
【0021】先ず、本発明の熱間圧延油組成物の(a)
成分である鉱物油としては、例えばスピンドル油、マシ
ン油、タービン油、シリンダー油、ニュートラル油等が
挙げられるが、耐熱性及び潤滑性の点から、パラフィン
系鉱物油がより好ましい。鉱物油の粘度は80cSt
(40℃)以下であることが必要であり、80cStを
超えると板表面の品質が低下してしまう。この(a)成
分は基油であり、その配合量は特に制限されないが、5
0〜96.4質量%、特に60〜85質量%が好まし
い。
【0022】(b)成分のうち、油脂としては鯨油、牛
脂、豚脂、ナタネ油、ヒマシ油、パーム油、ヤシ油等の
動植物油脂が挙げられる。炭素数10〜22の脂肪酸と
しては、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸等が挙げられる。
脂肪酸モノエステルとしては、炭素数10〜22の脂肪
酸と炭素数1〜22の脂肪族1価アルコール、エチレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、グリセリン等とのモノエステル、より具体的に
はカプリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸
ラウレート、エルカ酸2−エチルヘキシル、ペンタエリ
スリトールモノオレート、グリセリンモノオレート等が
挙げられる。これらの(b)成分は油性向上剤として作
用するものであり、単独で又は2種以上を組み合わせて
使用することができる。またその添加量は3〜30質量
%、より好ましくは10〜25質量%であり、3質量%
未満では潤滑性が低下し、30質量%を超えると板表面
の品質が低下する。また、油脂を配合する場合は、油脂
の添加量は20質量%までとするのがより好ましい。
【0023】(c)成分であるアルキル若しくはアルケ
ニルリン酸エステル又はアルキル若しくはアルケニル亜
リン酸エステルは、アルキル又はアルケニル基の炭素数
が4〜18のものであり、その具体例としてジブチルホ
スフェート、モノオクチルホスフェート、トリオレイル
ホスフェート、トチブチルホスファイト、ジイソオクチ
ルホスファイト、トリオレイルホスファイト等が挙げら
れる、モノ−、ジ−、又はトリエステルのうち、特にモ
ノ−、ジエステルであるアルキル若しくはアルケニルア
シッドホスフェート又はアルキル若しくはアルケニルア
シッドホスファイトが好ましい。この添加量は0.5〜
10質量%、より好ましくは1〜5質量%であり、0.
5質量%未満では板表面の品質の向上はなく、10質量
%を超える添加では、増量による板表面の品質の向上は
期待できない。
【0024】(d)成分の高分子化合物としては、一般
式(1)の単量体と(メタ)アクリルアミドとの共重合
体、一般式(1)の単量体と(メタ)アクリル酸塩との
共重合体、一般式(1)の単量体(メタ)アクリルアミ
ドと(メタ)アクリル酸塩との共重合体等が挙げられ
る。このうち、一般式(1)の単量体と(メタ)アクリ
ルアミドと(メタ)アクリル酸塩とのモル比は、50〜
90:0〜20:10〜50が特に好ましい。
【0025】一般式(1)の単量体のアミン体として
は、m=1のものとしてジメチルアミノエチルアクリル
アミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエ
チルアミノメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチ
ルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド、ジエチルアミノメチルメタクリルアミド等が
m=0のものとして、アリルアミン、ジメチルアミノメ
チルエチレン、ジエチルアミノメチルエチレン、ジメチ
ルアミノメチルプロペン、ジエチルアミノメチルプロぺ
ン等が挙げられるが、このうちm=1のものが特に好ま
しい。また、特に好ましい単量体(1)の具体例として
は、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミドが挙げられる。
【0026】(メタ)アクリル酸塩としては、(メタ)
アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等
の(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、(メタ)アクリ
ル酸モノエタノールアミン塩、(メタ)アクリル酸ジエ
タノールアミン塩、(メタ)アクリル酸トリエタノール
アミン塩等の(メタ)酸有機アミン塩が挙げられる。
【0027】(d)成分の高分子化合物は、その平均分
子量が10,000〜1,000,000の範囲にある
ことが必要であり、平均分子量がこの範囲に満たないと
乳化安定性が劣り、この範囲を超えると高分子化合物自
体の安定性が劣ったり、高粘度となって取り扱いが困難
となるため好ましくない。より好ましい平均分子量は3
0,000〜300,000である。
【0028】(d)成分の高分子化合物の有機酸塩にお
ける必須の有機酸を示す一般式(2)中、R4としては
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のヒドロキシ
アルキル基、アルキル部の炭素数が1〜5のカルボキシ
アルキル基及びカルボキシル基が挙げられ、このうち炭
素数1〜5のヒドロキシアルキル基が特に好ましい。R
4COO-の具体例としては、酢酸イオン、プロピオン酸
イオン、酪酸イオン、吉草酸イオン、カプロン酸イオ
ン、グリコール酸イオン、乳酸イオン、ヒドロアクリル
酸イオン、シュウ酸イオン、マロン酸イオン、コハク酸
イオン、グルタル酸イオン、アジピン酸イオン等が挙げ
られるが、特にグリコール酸イオン、乳酸イオン、ヒド
ロアクリル酸イオンが好ましい。
【0029】高分子化学物の製造にあたっては、一般式
(1)の単量体を重合し、その後一般式(2)の有機酸
で中和するのが好ましいが、一般式(1)の単量体を一
般式(2)の有機酸で予め中和したものを使用して重合
させてもよい。例えば、ジメチルアミノプロピルメタク
リルアミドのグリコール酸中和物を他の共重合単量体と
重合することによって(d)成分を得ることもできる。
【0030】(d)成分の高分子化合物は、単独で又は
2種以上を組み合わせて使用することができ、熱間圧延
油組成物全量に対して0.1〜10質量%、好ましくは
0.5〜5質量%になるように配合される。10質量%
を超える場合は、耐圧荷重性能が小さくなって耐焼付き
性の低下を招き、好ましくない。
【0031】本発明のアルミニウム又はアルミニウム合
金用熱間圧延油組成物には、上記成分の他に必要に応じ
て公知の添加剤、例えば防錆・防食剤、酸化防止剤及び
初期乳化性を向上させるための乳化剤等を添加すること
もできる。
【0032】防錆・防食剤としては、例えばアルケニル
コハク酸及びその誘導体、オレイン酸等の脂肪酸、ソル
ビタンモノオレート等のエステル、その他のアミン類等
を用いることができ、これらは圧延油組成物全量に対し
て2質量%まで添加することができる。
【0033】また、酸化防止剤としては、例えば2、4
−ジtert−ブチル−p−クレゾール等のフェノール
系化合物、フェニル−α−ナフチルアミン等の芳香族ア
ミン等を用いることができる。これらは圧延油組成物全
量に対して5質量%まで添加することができる。
【0034】更に、乳化剤としては、例えばオレイン酸
トリエタノールアミン塩、石油スルホネートナトリウム
塩等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤等を用い
ることができ、これらは圧延油組成物全量に対して2質
量%まで添加することができる。
【0035】本発明のアルミニウム又はアルミニウム合
金用熱間圧延油組成物を使用するに際しては、該組成物
を水で希釈する。この際の希釈割合は特に限定されない
が、通常該組成物濃度が1〜30質量%となるようにす
ることが好ましい。
【0036】本発明の圧延油組成物は、(d)成分の高
分子化合物等の持つ電気的凝集効果、立体障害効果、保
護コロイド効果、高耐熱性能により、適度な粒径を持
ち、熱間圧延のような過酷な使用条件下においてもその
均一な乳化分散性及び粒径分布を長期間安定に保つこと
ができるため、初期の良好な圧延潤滑性を長期間維持で
きる。また、(b)成分の油性向上剤のロールコーティ
ング制御効果及び(d)成分の高分子化合物の持つ均一
濡れ効果により、ロールコーティングが均一で薄いもの
になるため、均一で欠陥の少ない板表面が得られる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について、その比較例
と比較して具体的に説明する。下記式にて示すカチオン
系高分子化合物により水中に油分を持たせるエマルジョ
ンとした熱間圧延油を使用して、入側板厚;29mm、
板幅;1300mmのアルミニウムコイル(JIS50
00系材)を4段圧延機(ワークロール径;725m
m、ワークロールバレル長;2900mm、バックアッ
プロール径;1530mm、バックアップバレル長;2
900mm)を四機連ねた4スタンドタンデムで圧延し
た。
【0038】圧延速度;300mpm、圧下率;30乃
至60%、材料温度;200〜500℃、油の粒径;5
乃至15μmの条件で、油分濃度を確認しながら、カチ
オン系高分子化合物の投入新油量を調節することによっ
て、油分濃度を変更した。この圧延実験により、圧延潤
滑性及び板表面品質性を測定した。供試熱間圧延油組成
物は以下のとおりである。
【0039】
(a)成分;パラフィン系鉱物油(70cSt/40℃) 61.5質量%
(b)成分;オレイン酸 15.0質量%
豚脂 15.0質量%
(c)成分;ジラウリルホスファイト 3.0質量%
(d)成分;高分子分散剤(A)
[ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/アクリルアミド/アク
リル酸ナトリウム=80/5/15の共重合物の酢酸中和物
(Mw=40万)] 2.0質量%
その他 ;トリクレジルホスフェート 2.0質量%
酸化防止剤 1.0質量%
ノニオン系界面活性剤(I)
[ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(HLB=12.4) 0.5質量%
計100.0質量%。
【0040】図1は横軸に材料温度T(℃)をとり、縦
軸に油分濃度ρ(%)をとって、材料温度に対する油分
濃度最適制御範囲を示すグラフ図である。油分濃度と材
料温度との関係がこの図1のハッチングにて示した領域
に入っている場合に、適度な潤滑が得られ、過潤滑によ
る噛み込み不良の発生が防止され、板表面の油切り性が
優れていて、安定した圧延が可能になった。このハッチ
ングにて示す領域の範囲が、(1100−T)/600
≦ρ≦(2100−2T)/300である。
【0041】また、図2は横軸に油分濃度をとり、縦軸
に4機合計圧延荷重(Ton)をとって両者の関係を示
すグラフ図である。この図2に示すように、油分濃度が
1.5乃至7%の場合に潤滑が適度であった。これに対
し、油分濃度が1%未満の場合は、圧延荷重が高く、潤
滑不足で焼き付きが発生した。また、油分濃度が8%の
場合は、従来の圧延油の油分濃度と同一であるが、この
場合は圧延荷重は低いものの、過潤滑で板表面に油が残
ってしまうという問題点がある。
【0042】一方、図3は横軸に油分濃度をとり、縦軸
に板表面性状をとって、油分濃度と、焼き付き並びに圧
延油残り及び噛み込み不良との関係を示すグラフ図であ
る。この図3に示すように、油分濃度が1.5%未満の
場合は、焼き付きが多く発生し、油分濃度が4.5%を
超える場合は、圧延油残り及び噛み込み不良が多く発生
する。このため、油分濃度は1.5乃至4.5%が好ま
しい。
【0043】一方、図3は横軸に油分濃度をとり、縦軸
に板表面性状をとって、油分濃度と、焼き付き並びに圧
延油残り及び噛み込み不良との関係を示すグラフ図であ
る。この図3に示すように、油分濃度が1.5%未満の
場合は、焼き付きが多く発生し、油分濃度が4.5%を
超える場合は、圧延油残り及び噛み込み不良が多く発生
する。このため、油分濃度は1.5乃至4.5%とす
る。
【0044】
【発明の効果】本発明の圧延方法は、熱間圧延油エマル
ジョン中の油の濃度をρ(%)、材料温度をT(℃)と
したとき、(1100−T)/600≦ρ≦(2100
−2T)/300の範囲に圧延油エマルジョンの温度及
び濃度を制御するので、過潤滑による噛み込み不良の発
生を防止でき、板表面の圧延油切り性を向上させること
ができ、本発明により安定した圧延が可能となる。
【0045】このように、本願発明は従来の圧延油を用
いた圧延方法に比べ、熱間圧延時の噛み込み性の変化が
なく、建浴初期の潤滑性が極めて優れ、建浴直後から高
強度材の圧延が可能になる。また、乳化性の長期安定性
とロールコーティング制御に発生もなく、優れた板表面
品質性を長期安定に得ることができる。更に、カチオン
系高分子化合物の抗菌機能により、バクテリアの発生を
防止できるため、粒子径の過大化がなく、油粒径制御安
定性が優れている。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to aluminum or an aluminum alloy using a water-dispersed hot rolling oil excellent in rolling lubricity, plate surface quality and emulsion stability. The present invention relates to a method for rolling a sheet. [0002] In hot rolling of an aluminum or aluminum alloy plate, aluminum is transferred from the surface of the rolled plate to the surface of the roll, and a roll coating layer is formed on the roll surface. Rolling is performed in contact with the roll coating layer. Therefore, the surface quality of the rolled sheet depends on the properties of the roll coating layer. In addition, since the surface defects of the sheet generated during hot rolling affect the sheet surface quality after cold rolling, it can be said that the properties of the roll coating layer in hot rolling are extremely important. The properties of the roll coating layer vary depending on rolling conditions (sheet material, sheet temperature, brush roll operating conditions, etc.) and rolling oil. Therefore, the choice of rolling oil is essential in controlling the roll coating layer. [0003] Since hot rolling requires sufficient roll cooling, rolling oil is used in the form of an emulsion. For this reason, conventionally, as a hot rolling oil of aluminum or aluminum alloy, generally, a mineral oil as a base oil, an oiliness improver such as a fatty acid, a fat or oil and a fatty acid ester,
An extreme pressure agent, a rust inhibitor, an antioxidant, etc. are blended, and this is emulsified mainly with an anionic surfactant. Usually, an emulsified emulsion having a concentration of 3 to 10% and an oil particle size of 1 to 3 μm is used. ing. [0004] The properties required for the hot rolling oil of aluminum or aluminum alloy include lubricity, roll coating properties, surface quality, emulsion stability, workability, and wastewater treatment properties. The demand for hot rolling oils, such as lubricity, surface quality, and emulsion stability, has been increasing from the perspective of production and high quality of rolled aluminum products. [0005] However, hot rolling oils for aluminum or aluminum alloys using conventional emulsifiers do not fully satisfy all of the above requirements. In conventional rolling oils, lubricity is controlled by selecting the type and amount of emulsifier. However, in hot rolling oils using such emulsifiers, lubricity and emulsion stability are controlled. It shows a tendency to contradict the property, and it is not possible to satisfy both performances. That is, when the lubricating property is increased in the conventional rolling oil, the emulsifying stability is reduced, and as a result, the temporal stability of the lubricating property is reduced, so that the quality stability of the plate surface becomes a problem, while the emulsifying stability is increased. Thus, there is a problem that sufficient lubricity cannot be obtained, and as a result, various defects occur on the plate surface. [0007] In order to achieve both of the contradictory characteristics of lubricity and emulsion stability, for example, Japanese Patent Publication No.
No. 14599 proposes a rolling oil composition. In this rolling oil composition, lubricity and emulsification stability are certainly compatible and have some advantages not found in the prior art, but the surface quality of the obtained rolled plate is not always sufficient. On the other hand, as a similar attempt, JP-A-63-12
No. 0795 has been proposed. However, this is essentially the same quality as the technique described in Japanese Patent Publication No. 62-14599, and the surface quality is improved after sacrificing the lubricity from the selection range. . Thus, it is difficult for conventional lubricating oils to cope with mass production and high quality orientation in aluminum rolling. The inventors of the present invention have conducted intensive studies to solve the problems of the conventional hot rolling oils for aluminum and aluminum alloys. As a result, a specific lubricating oil component was mixed with a specific monomer. By emulsifying and dispersing in water using an organic acid salt of a polymer, the problem of deterioration in performance due to thermal deterioration during long-term use is improved while simultaneously satisfying lubricity, emulsion stability and plate surface quality. They found that and applied for a patent earlier (Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-150189). However, although the hot-rolled oil composition has achieved its intended purpose, in hot rolling using this hot-rolled oil composition, biting due to over-lubrication has occurred. In some cases, defects occurred, and the rolling oil drainage property of the sheet surface was further deteriorated. The present invention has been made in view of such a problem, and can prevent the occurrence of biting failure due to excessive lubrication, improve the rolling oil drainage property of the sheet surface, and enable stable rolling. An object of the present invention is to provide a method for rolling an aluminum or aluminum alloy sheet. [0012] [Means for Solving the Problems] rolling method of aluminum or aluminum alloy plate according to the present invention, aluminum is recycled hot rolling oil and oil-in-water emulsion by the polymer compound of the cationic or in the rolling method of the aluminum alloy plate, hot rolling oil emulsion
The concentration of the hot rolling oil composition is ρ (%), and the material temperature is T
(° C.) , always during hot rolling (1100−
T) / 600 ≦ ρ ≦ (2100-2T) / 300, the oil concentration is controlled, and the oil concentration ρ is set to 1.5 to 4.
Control to 5% and average oil particle size to 5 ~ 15μm
It is characterized by controlling . A water-dispersed hot-rolling oil composition containing this cationic polymer compound is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-150189.
In the use of this lubricating oil, by controlling the average oil particle diameter to 5 to 15 μm, there is no seizure due to insufficient lubrication, and the surface of the plate is over-lubricated and used for a long time. It is possible to perform stable rolling without deterioration of rolling oil drainability. The composition of the water-dispersed hot-rolled oil composition is as follows: (a) mineral oil having a viscosity of 80 cSt (40 ° C.) or less, (b) fatty acid having 10 to 22 carbon atoms, oil and fat, and 10 to 10 carbon atoms. One or more compounds selected from the group consisting of monoesters of 22 fatty acids and alcohols having 1 to 22 carbon atoms: 3 to 30% by mass , (c) the alkyl group or the alkenyl group has a carbon number of 4 to 1
Alkyl or alkenyl phosphate or alkyl or alkenyl phosphite which is 8:
5 to 10% by mass , (d) the following general formula (1): (Wherein, R 1 is a hydrogen atom or a methyl group, R 2 and R 3 are a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, m is an integer of 0 or 1, and n is an integer of 1 to 3 (Meth) acrylamide and / or (meth) acrylic acid salt, having an average molecular weight in the range of 10,000 to 1,000,000. R 4 COOH (wherein, R 4 represents an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, a hydroxyalkyl group, a carboxyalkyl group or a carboxyl group) Organic acid salt represented by: 0.1 to 10% by mass
Having a composition containing Each content is based on the rolling oil composition
% By weight, with the balance being the mineral oil. DETAILED DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS As a result of further experimental studies by the present inventors, in rolling using this hot-rolled oil emulsion, mineral oil is used as a base oil and fatty acids, fats and oils, fatty acid esters and the like are removed. An oil-based improver, an extreme pressure agent, a rust inhibitor, an antioxidant, etc. are blended, and this is overlubricated at the same concentration (3 to 10%) as an emulsified emulsion mainly emulsified with an anionic surfactant. It has been found that the occurrence of poor biting due to cracking and the oil drainage of the plate surface deteriorate. That is, when hot rolling is performed using a hot-rolled oil which is an emulsion in which a cationic polymer compound having the above-mentioned composition has an oil content in water, lubrication is insufficient at an oil concentration of less than 1.5%. And seizure occurs,
At an oil concentration of more than 4.5%, poor biting occurs and an excessive amount of oil adheres, resulting in an oil residue pattern. Therefore, in the present invention, the oil concentration is set to 1.5 to 4.5%.
And According to the rolling method of the present invention, the oil concentration in the hot-rolled oil emulsion is ρ (%), and the material temperature is T
(1100-T) / 600 ≦ ρ ≦ (2
100-2T) / 300, for example,
By adjusting the amount of new oil exchange in the rolling oil tank to control the concentration, appropriate lubrication is obtained. Thus, using a mineral oil as a base oil, an oiliness improver such as a fatty acid, a fat or an oil and a fatty acid ester, an extreme pressure agent, a rust inhibitor, and an antioxidant were blended, and this was emulsified mainly with an anionic surfactant. Using rolling oil, at the same concentration (3 to 10%) as that of an emulsion having a normal oil particle size of 1 to 3 μm, stable rolling without occurrence of biting failure due to excessive lubrication and deterioration of oil drainage on the plate surface Becomes possible. Next, the water-dispersed hot rolling oil composition for aluminum or aluminum alloy will be described in detail. First, (a) of the hot rolling oil composition of the present invention
Examples of the mineral oil which is a component include spindle oil, machine oil, turbine oil, cylinder oil, neutral oil, and the like, and paraffinic mineral oil is more preferable in terms of heat resistance and lubricity. The viscosity of mineral oil is 80 cSt
(40 ° C.) or less, and if it exceeds 80 cSt, the quality of the plate surface will be reduced. The component (a) is a base oil, and its blending amount is not particularly limited.
0 to 96.4% by mass , particularly preferably 60 to 85% by mass . Among the components (b), fats and oils include animal and vegetable fats and oils such as whale oil, beef tallow, lard, rapeseed oil, castor oil, palm oil and coconut oil. Examples of the fatty acid having 10 to 22 carbon atoms include capric acid, lauric acid, stearic acid, isostearic acid, oleic acid, and erucic acid.
Examples of the fatty acid monoester include a monoester of a fatty acid having 10 to 22 carbon atoms and an aliphatic monohydric alcohol having 1 to 22 carbon atoms, ethylene glycol, trimethylolpropane, pentaerythritol, glycerin, and more specifically, capric acid. Examples include methyl, butyl stearate, laurate oleate, 2-ethylhexyl erucate, pentaerythritol monooleate, glycerin monooleate and the like. These components (b) act as oiliness improvers and can be used alone or in combination of two or more. The addition amount is 3 to 30% by mass , more preferably 10 to 25% by mass , and 3% by mass .
If it is less than 30%, the lubricity decreases, and if it exceeds 30% by mass , the quality of the plate surface deteriorates. When fats and oils are blended, the amount of fats and oils is more preferably up to 20% by mass . The alkyl or alkenyl phosphate or alkyl or alkenyl phosphite as the component (c) has an alkyl or alkenyl group having 4 to 18 carbon atoms, and specific examples thereof include dibutyl phosphate and monooctyl. Phosphate, trioleyl phosphate, totibutyl phosphite, diisooctyl phosphite, trioleyl phosphite and the like, among mono-, di- or triester, alkyl- or alkenyl acid phosphate which is particularly mono- or diester Or, an alkyl or alkenyl acid phosphite is preferred. This addition amount is 0.5 to
10% by mass , more preferably 1 to 5% by mass ;
If the amount is less than 5% by mass, the quality of the plate surface is not improved, and if the amount exceeds 10% by mass , the quality of the plate surface cannot be expected to be improved by increasing the amount. As the polymer compound of the component (d), a copolymer of the monomer of the general formula (1) and (meth) acrylamide, a monomer of the general formula (1) and (meth) acrylate And a copolymer of a monomer (meth) acrylamide and a (meth) acrylate of the general formula (1). Among them, the molar ratio of the monomer of the general formula (1), (meth) acrylamide and (meth) acrylate is 50 to 50.
90: 0 to 20:10 to 50 are particularly preferred. Examples of the amine compound of the monomer represented by the general formula (1) include those having m = 1 as dimethylaminoethylacrylamide, dimethylaminopropylacrylamide, diethylaminomethylacrylamide, dimethylaminoethylmethacrylamide, dimethylaminopropylmethacrylamide, Examples of the compound having m = 0 such as diethylaminomethyl methacrylamide include allylamine, dimethylaminomethylethylene, diethylaminomethylethylene, dimethylaminomethylpropene, and diethylaminomethylpropene. Among them, those having m = 1 are particularly preferable. . Specific examples of particularly preferred monomer (1) include dimethylaminopropyl methacrylamide and dimethylaminopropyl acrylamide. As the (meth) acrylate, (meth) acrylate
Alkali metal (meth) acrylates such as sodium acrylate, potassium (meth) acrylate, monoethanolamine (meth) acrylate, diethanolamine (meth) acrylate, triethanolamine (meth) acrylate (Meth) acid organic amine salts. The high molecular compound of component (d) must have an average molecular weight in the range of 10,000 to 1,000,000, and if the average molecular weight is less than this range, the emulsion stability will be poor. If it exceeds this range, the stability of the polymer compound itself becomes poor or the viscosity becomes high, which makes the handling difficult, which is not preferable. A more preferred average molecular weight is 3
It is between 000 and 300,000. In formula (2), which represents an essential organic acid in the organic acid salt of the polymer compound (d), R 4 represents an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, and a hydroxyalkyl having 1 to 5 carbon atoms. Examples thereof include a carboxyalkyl group and a carboxyl group having 1 to 5 carbon atoms in the group and the alkyl portion, and among them, a hydroxyalkyl group having 1 to 5 carbon atoms is particularly preferred. R
4 COO - as a specific example of an acetate ion, propionate ion, butyrate ion, valerate ion, caproate ion, glycolate, lactate, hydroacrylic acid, oxalate, malonate ion, succinate ion , Glutaric acid ion, adipate ion and the like, but glycolate ion, lactate ion and hydroacrylate ion are particularly preferable. In the production of the polymer chemical, it is preferable to polymerize the monomer of the general formula (1) and then neutralize it with the organic acid of the general formula (2). The polymer may be polymerized using a product which has been previously neutralized with an organic acid of the general formula (2). For example, the component (d) can be obtained by polymerizing a neutralized product of glycolic acid of dimethylaminopropyl methacrylamide with another comonomer. The polymer compound (d) can be used alone or in combination of two or more kinds. The polymer compound is 0.1 to 10% by mass , preferably 0.1 to 10% by mass , based on the total amount of the hot rolling oil composition. It is blended so as to be 5 to 5% by mass . 10% by mass
When the value exceeds, the pressure resistance performance is reduced, and the seizure resistance is lowered, which is not preferable. The hot rolling oil composition for aluminum or aluminum alloy according to the present invention may further contain, if necessary, known additives such as a rust / corrosion inhibitor, an antioxidant, and an initial emulsifying property. An emulsifier or the like can be added for the purpose. As the rust preventive / anticorrosive, for example, alkenyl succinic acid and its derivatives, fatty acids such as oleic acid, esters such as sorbitan monooleate, and other amines can be used. Can be added up to 2% by mass . As the antioxidant, for example, 2,4
Phenolic compounds such as -di-tert-butyl-p-cresol and aromatic amines such as phenyl-α-naphthylamine can be used. These can be added up to 5% by mass with respect to the total amount of the rolling oil composition. Further, as the emulsifier, for example, anionic surfactants such as triethanolamine oleate and sodium petroleum sulfonate, and nonionic surfactants such as polyoxyethylene nonylphenyl ether can be used. , These are two types based on the total amount of the rolling oil composition.
It can be added to an amount%. In using the hot rolling oil composition for aluminum or aluminum alloy of the present invention, the composition is diluted with water. The dilution ratio at this time is not particularly limited, but it is usually preferable that the composition concentration is usually 1 to 30% by mass . The rolling oil composition of the present invention has an appropriate particle diameter due to the electric coagulation effect, steric hindrance effect, protective colloid effect, and high heat resistance of the polymer compound (d). Even under severe use conditions such as rolling, its uniform emulsifying dispersibility and particle size distribution can be kept stable for a long period of time, so that good initial rolling lubricity can be maintained for a long period of time. Further, the roll coating becomes uniform and thin due to the roll coating control effect of the oiliness improver (b) and the uniform wetting effect of the polymer compound (d). can get. EXAMPLES Examples of the present invention will be specifically described below in comparison with comparative examples. Using hot-rolled oil, which is an emulsion that has an oil content in water by a cationic polymer compound represented by the following formula,
Plate width; 1300 mm aluminum coil (JIS50
00 material) to a 4-high rolling mill (work roll diameter: 725m)
m, work roll barrel length; 2900 mm, backup roll diameter; 1530 mm, backup barrel length; 2
900 mm) was rolled in a four-stand tandem with four machines. Rolling speed: 300 mpm, rolling reduction: 30 to 60%, material temperature: 200 to 500 ° C., oil particle size: 5
The oil concentration was changed by adjusting the amount of fresh oil charged with the cationic polymer compound while confirming the oil concentration under the condition of 15 to 15 μm. By this rolling experiment, rolling lubricity and sheet surface quality were measured. The test hot rolling oil composition is as follows. (A) component: paraffinic mineral oil (70 cSt / 40 ° C.) 61.5% by mass (b) component: oleic acid 15.0% by mass lard 15.0% by mass (c) component: dilaurylphos Pfite 3.0% by mass (d) Component: Polymer dispersant (A) [Dimethylaminopropylacrylamide / acrylamide / sodium acrylate = 80/5/15 copolymerized acetic acid neutralized product (Mw = 400,000) 2.0% by mass Others; Tricresyl phosphate 2.0% by mass Antioxidant 1.0% by mass Nonionic surfactant (I) [Polyoxyethylene nonyl phenyl ether (HLB = 12.4)] 5% by mass Total 100.0% by mass . FIG. 1 is a graph showing the optimal control range of the oil concentration with respect to the material temperature, with the horizontal axis representing the material temperature T (° C.) and the vertical axis representing the oil concentration ρ (%). When the relationship between the oil concentration and the material temperature is in the region shown by hatching in FIG. 1, appropriate lubrication is obtained, and the occurrence of biting failure due to excessive lubrication is prevented, and the oil on the plate surface is drained. Excellent rollability and stable rolling were enabled. The range of the area indicated by the hatching is (1100-T) / 600
≦ ρ ≦ (2100-2T) / 300. FIG. 2 is a graph showing the relationship between the oil concentration on the horizontal axis and the total rolling load (Ton) on the four axes on the vertical axis. As shown in FIG. 2, lubrication was moderate when the oil concentration was 1.5 to 7%. On the other hand, when the oil concentration was less than 1%, the rolling load was high, and seizure occurred due to insufficient lubrication. When the oil concentration is 8%, the oil concentration is the same as that of the conventional rolling oil. In this case, although the rolling load is low, there is a problem that the oil remains on the plate surface due to excessive lubrication. On the other hand, FIG. 3 is a graph showing the relationship between the oil concentration and the seizure, residual rolling oil and poor biting, with the horizontal axis representing the oil concentration and the vertical axis representing the plate surface properties. As shown in FIG. 3, when the oil concentration is less than 1.5%, seizure often occurs, and when the oil concentration exceeds 4.5%, rolling oil residue and poor biting occur frequently. For this reason, the oil concentration is preferably 1.5 to 4.5%. On the other hand, FIG. 3 is a graph showing the relationship between the oil concentration and the seizure, residual rolling oil and poor biting, with the horizontal axis representing the oil concentration and the vertical axis representing the sheet surface properties. As shown in FIG. 3, when the oil concentration is less than 1.5%, seizure often occurs, and when the oil concentration exceeds 4.5%, rolling oil residue and poor biting occur frequently. For this reason, the oil concentration should be 1.5 to 4.5% .
You . According to the rolling method of the present invention, when the concentration of oil in a hot-rolled oil emulsion is ρ (%) and the material temperature is T (° C.), (1100−T) / 600 ≦ ρ ≦ (2100
Since the temperature and concentration of the rolling oil emulsion are controlled within the range of -2T) / 300, the occurrence of biting failure due to overlubrication can be prevented, the rolling oil drainage of the plate surface can be improved, and the present invention is more stable. Rolling is possible. As described above, the present invention has no change in the biting property at the time of hot rolling, has extremely excellent lubricity in the early stage of the bath, and has a high lubricity immediately after the bath, as compared with the conventional rolling method using rolling oil. Rolling of the strength material becomes possible. Further, there is no occurrence of long-term stability of emulsifying property and control of roll coating, and excellent plate surface quality can be obtained in a long-term stability. Furthermore, since the generation of bacteria can be prevented by the antibacterial function of the cationic polymer compound, the particle diameter does not become excessively large and the oil particle size control stability is excellent.
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間圧延油エマルジョンの材料温度に対する油
分濃度の最適制御範囲を示すグラフ図である。
【図2】熱間圧延油エマルジョンの油分濃度と熱間圧延
における合計圧延荷重との関係を示すグラフ図である。
【図3】熱間圧延油組成物の油分濃度と熱間圧延後の板
表面性状との関係を示すグラフ図である。BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a graph showing an optimum control range of an oil concentration with respect to a material temperature of a hot-rolled oil emulsion. FIG. 2 is a graph showing the relationship between the oil concentration of a hot-rolled oil emulsion and the total rolling load in hot rolling. FIG. 3 is a graph showing the relationship between the oil content of the hot-rolled oil composition and the surface properties of the sheet after hot-rolling.
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10M 101:00 C10M 105:34 105:34 137:02 137:02 149:06 149:06) C10N 20:00 Z C10N 20:00 20:02 20:02 40:20 Z 40:20 (72)発明者 安藤 裕幸 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 藤本 高幸 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 秦 昌弘 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (56)参考文献 特開 平7−150189(JP,A) 特開 平2−145692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 3/00 B21B 27/10 C10M 101/00 - 177/00 Continued on the front page (51) Int.Cl. 7 Identification code FI C10M 101: 00 C10M 105: 34 105: 34 137: 02 137: 02 149: 06 149: 06) C10N 20:00 Z C10N 20:00 20: 02 20:02 40:20 Z 40:20 (72) Inventor Hiroyuki Ando 15 Kinugaoka, Moka City, Tochigi Prefecture Inside the Kobe Steel Moka Works (72) Inventor Takayuki Fujimoto 15 Kinugaoka, Moka City, Tochigi Prefecture Address Kobe Steel, Ltd. Moka Works (72) Inventor Masahiro Hata 15 Kinugaoka, Moka-shi, Tochigi Prefecture Kobe Steel Works, Moka Works (56) References JP-A 7-150189 (JP, A) Kaihei 2-145692 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB name) B21B 3/00 B21B 27/10 C10M 101/00-177/00
Claims (1)
鉱物油に、 (b)炭素数10乃至22の脂肪酸、油脂、及び炭素数
10乃至22の脂肪酸と炭素数1乃至22のアルコール
類とのモノエステルからなる群から選択された1種又は
2種以上の化合物:圧延油組成物の3乃至30質量%、 (c)アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4乃至1
8であるアルキル若しくはアルケニルリン酸エステル又
はアルキル若しくはアルケニル亜リン酸エステル:圧延
油組成物の0.5乃至10質量%、 (d)下記一般式 (式中、R1は水素原子又はメチル基を、R2及びR3
は水素原子又は炭素数1乃至3のアルキル基を、mは0
又は1の整数を、nは1乃至3の整数を示す)で表され
る単量体の1種以上と(メタ)アクリルアミド及び/又
は(メタ)アクリル酸塩との共重合物であって、平均分
子量が10,000乃至1,000,000の範囲にあ
る高分子化合物の一般式R4COOH(式中、R4は炭
素数1乃至5のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、カ
ルボキシアルキル基又はカルボキシル基を示す)で表さ
れる有機酸塩:圧延油組成物の0.1乃至10質量%を
含有し、残部が前記鉱物油である水中油滴型熱間圧延油
組成物を循環使用してアルミニウム又はアルミニウム合
金組成物を熱間圧延する方法において、水中油滴型熱間
圧延油エマルジョン中の前記熱間圧延油組成物の濃度を
ρ(%)、材料温度をT(℃)としたとき、熱間圧延
中、常時、(1100−T)/600≦ρ≦(2100
−2T)/300の範囲に油分濃度を制御し、更に油分
濃度ρを1.5乃至4.5%に制御すると共に、平均油
粒径を5乃至15μmに制御することを特徴とするアル
ミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法。(57) [Claims 1] (a) Mineral oil having a viscosity of 80 cSt (40 ° C.) or less, (b) fatty acids and oils having 10 to 22 carbon atoms, and fatty acids having 10 to 22 carbon atoms Or two or more compounds selected from the group consisting of monoesters of alcohols having 1 to 22 carbon atoms: 3 to 30% by mass of the rolling oil composition , and (c) carbon of an alkyl group or an alkenyl group. Number 4 to 1
Alkyl or alkenyl phosphate or alkyl or alkenyl phosphite which is 8: rolling
0.5 to 10% by mass of the oil composition , (d) the following general formula (Wherein R 1 represents a hydrogen atom or a methyl group; R 2 and R 3
Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, and m represents 0
Or an integer of 1 and n is an integer of 1 to 3), and is a copolymer of at least one monomer represented by (meth) acrylamide and / or (meth) acrylate, General formula R 4 COOH (wherein R 4 is an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, a hydroxyalkyl group, a carboxyalkyl group or a carboxyl group) of a polymer compound having an average molecular weight in the range of 10,000 to 1,000,000 organic acid salt represented by a group): containing 0.1 to 10 wt% of the rolling oil composition was circulated using the balance being said mineral oil an oil-in-water hot-rolling oil composition a method of aluminum or an aluminum alloy composition hot rolling, the density of the hot-rolling oil composition in water oil droplets type hot rolling oil emulsion [rho (%), when the material temperature was T (° C.) , Hot rolling
Medium, always, (1100-T) / 600 ≦ ρ ≦ (2100
Controls oil concentration in the range of -2T) / 300, further oil
The concentration ρ is controlled to 1.5 to 4.5% and the average oil
A method for rolling an aluminum or aluminum alloy sheet, wherein the particle size is controlled to 5 to 15 μm .
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1996
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