JP3369936B2 - プログラム式表示装置用の表示画面デバッグ装置 - Google Patents

プログラム式表示装置用の表示画面デバッグ装置

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JP3369936B2
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display screen
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工業用あるいは
家庭用など各種制御手段における操作および表示用とし
て使用する表示画面のデバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種表示画面におけるデバッグ操
作は、表示画面を使用するプログラム式表示装置とPL
Cの様な外部装置とを実際に接続した状態で行うことが
一般的であった。またPLCの機能を汎用のパソコン上
でシミュレートすることにより、PLCに接続すること
なく表示画面の動作状態の異常を事前にチェックするこ
とも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たパソコン装置によるPLCのシミュレーションは、P
LCが備える全体の機能をできるだけ忠実に模擬しよう
とするものであり、ともすると過剰な機能を備えること
により、動作状態を的確に把握することは困難であっ
た。
【0004】本発明はかかる不都合に鑑みてなされたも
のであって、シミュレートされる外部装置側の表示機能
を、プログラム式表示装置側で実際に表示されている画
面のデバッグに必要な最小限に抑制することにより、シ
ミュレーション機能の簡略化が図られるとともに、視認
性に富んだデバッグ環境が提供されるデバッグ装置を提
供することを目的とする。
【0005】本発明は更に、表示画面の作画手段を同時
に備えることにより、外部装置側のシミュレートを必要
とする各種機能に関する情報を事前に取得することが可
能となり、シミュレート手段が容易且つ的確に構成でき
るデバッグ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるデバッグ
装置は、図1および図3にその構成を概略的に示すごと
く、処理すべき動作内容を特定する参照情報を含む処理
指示語をベース画面27上に配設して表示画面を作成す
る一方、その表示画面上の処理指示語を実行して処理指
示語で参照される情報に対応した所定のデータ処理動作
を可能とするプログラム式表示装置11に接続されて、
表示画面のデバッグを可能とするものである。
【0007】上記したプログラム式表示装置11が接続
される外部装置10の機能をシミュレートする手段と、
プログラム式表示装置11側における表示画面に関する
情報を表示する手段とを備え、その画面情報表示手段
が、プログラム式表示装置11側で現在表示されている
表示画面に関する情報に限定して表示することを特徴と
する。
【0008】上記した画面情報表示手段は、プログラム
式表示装置11側で現在表示されている画面上に設定さ
れている処理指示語と、その処理指示語で参照されてい
るアドレスとを、リスト形式で表示可能とすることが好
ましい。また、上記したプログラム式表示装置11に現
在表示されている表示画面の作画手段を更に備えること
ができる。
【0009】更に、上記したプログラム式表示装置11
の機能をシミュレートする手段を同時に備え、プログラ
ム式表示装置11に接続することなしにデバッグできる
様に構成することも可能である。
【0010】
【発明の効果】本発明は上記のごとく、シミュレートさ
れる外部装置10側の表示機能を、プログラム式表示装
置11側で実際に表示されている画面のデバッグに必要
な最小限に抑制する様に構成したので、シミュレーショ
ン機能の簡略化が図られるとともに、視認性に富んだデ
バッグ環境が提供される。
【0011】本発明は更に、表示画面の作画手段を同時
に備えることにより、外部装置10側のシミュレートを
必要とする機能に関する情報を事前に取得することが可
能となり、シミュレーション機能が簡易且つ的確に構成
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図2に例示する如
く、表示画面の作成装置31、およびそこで作成された
表示画面を利用し外部装置10の操作盤として使用する
プログラム式表示装置11の構成に基づいて具体的に説
明する。なお、プログラム式表示装置11に接続する外
部装置10として、ターゲットシステムを制御するため
のシーケンサである工業用のPLC(プログラム・ロジ
ック・コントローラ)を使用した例に基づいて具体的な
説明を行うが、外部装置10として汎用あるいは専用の
コンピュータあるいはその他の制御装置を使用したも
の、あるいはまた家庭内における各種電気製品の動作を
制御する装置にあっても、略同様に実施できることは勿
論である。更にプログラム式表示装置11の構成も一例
であって、その構成が限定されるものではない。
【0013】PLC10は、CPUユニットやメモリユ
ニットなどの必要とする個別の機能毎に回路がユニット
化され、各ユニットを必要に応じてバスラインを介して
適宜追加可能に並列接続することにより、PLC全体と
して達成される機能を増減可能とする、従来と略同様な
構成のものである。
【0014】プログラム式表示装置11は、PLC10
とともにターゲットシステム12の操作卓などに一体に
組み込み、あるいはそれ自身が独立して配備され、ター
ゲットシステム12に対する操作および表示盤として使
用されるものであって、図2に例示する表示制御回路1
3を備えるとともに、後述する処理指示語56を用いて
各種のデータ処理動作を行なわせる。
【0015】表示制御回路13の基本的な構成は一般的
なパソコン装置と略同一であって、バスラインを介して
CPU14、ROM15、RAM16をはじめとする各
種メモリ、あるいはグラフィックコントローラ17が接
続され、ROM15内に格納されたシステムプログラム
に従ってCPU14が所定の演算動作を行う一方、RA
M16に適宜格納される各種の演算結果は、後で詳述す
る図形データを用いてグラフィックコントローラ17に
よりビデオRAM18上へビットイメージとして展開さ
れ、ビデオRAM18内への書き込み内容に対応した表
示をディスプレイ19上で行う。
【0016】更に、ディスプレイ19における画面の略
全面を透明なタッチパネル20によって密着状態で覆う
ことにより、タッチパネル20に対する指先による指示
操作は、タッチパネルコントローラ21を介して取り込
まれて座標が解析され、テスト時、システム全体として
の運転開始前における初期設定時あるいは運転中におけ
る指先による各種手動操作を可能とする。
【0017】更にまた、PLC10の回路構成に特化し
たアルゴリズムあるいは汎用の通信プログラムで作動す
る通信コントローラ22を介し、PLC10側の計算機
リンクユニットとシリアルあるいはパラレルの通信路2
3を通じて、図3の如く、PLC10内部のメモリユニ
ットとプログラム式表示装置11側のRAM16上に設
定された状態データ用メモリ24との間で互いにデータ
の受け渡しを可能とすることにより、PLC10とプロ
グラム式表示装置11とが最小限の時間遅れをもって、
PLC10側に設定されたビットデバイスあるいはワー
ドデバイスを含む略同一内容の状態データを互いに保持
する様にしている。
【0018】ここでプログラム式表示装置11において
は、図3に例示する銘板の様な表示内容に変更を要しな
い静止図形25、あるいは形状変化や点滅あるいは色変
化させるスイッチ形状のような部品図形26をベース画
面27上に1または複数備えて構成された画面を単位画
面28とする。更に、1台のプログラム式表示装置11
内には複数の単位画面28をそのデータ処理用として備
えるとともに、各単位画面28毎に異なったファイル番
号Fを指定することにより、単位画面28を切り換える
だけで必要な操作内容を表示した画面が得られるように
している。
【0019】更に、1つの単位画面28が選択される
と、その選択された単位画面28に関係する事象データ
用メモリ29上に予め格納しておいた図4(a)で例示
する処理指示語56を微小時間毎に間欠的に読み出し、
各処理指示語56の事象名Nで特定される内容の動作を
PLC10側から状態データ用メモリ24内に取り出さ
れたデータを参照しながら順次に実行することにより、
PLC10側のビットデバイスあるいはワードデバイス
の内容変化に即応して部品図形26や表示データが変化
する表示動作がベース画面27上で行われる。
【0020】すなわち処理指示語56の基本的な構成は
略同一であって、表示制御動作を実行すべきベース画面
27のファイル番号Fと、そのベース画面27上で実行
すべき動作内容を特定する事象名Nと、各実行事象毎に
参照される1又は複数のデータからなる参照情報rとを
1組として備えている。
【0021】例えば、図4(b)に示す処理指示語WT
は、タッチパネル20に対する押圧操作と連動して、状
態データ用メモリ24内の所定アドレス位置に設定した
ビットデバイスを反転可能とするものである。すなわ
ち、単位画面28のファイル番号F1、タッチパネル2
0の操作を特定する例えば「T」から始まる事象名N
1、タッチパネル20からの入力操作を有効とする入力
座標範囲X・Y、タッチパネル20の押し操作と連動し
てデータを書き換えるべきアドレスAとから構成され
る。
【0022】更に図4(c)に示す処理指示語WLは、
上記したタッチパネル20の操作と連動して、ベース画
面27上における対応位置に所定の図形を表示可能とす
るものである。すなわち、ベース画面27のファイル番
号F1、部品図形26の表示を特定する例えば「L」か
ら始まる事象名N2、部品図形26の表示座標範囲X・
Y、呼び出す部品図形26を特定するファイル番号F
2、部品図形26を表示時に参照するアドレスAとから
構成される。
【0023】そこで図3(a)の様に、座標範囲X・Y
と参照アドレスAとを共に一致させた2つの処理指示語
WL1・WT1を事象データ用メモリ29に設定してお
く。また、状態データ用メモリ24のアドレスAにおけ
るビットデバイスが「0」の場合、それをスイッチのオ
フ状態に予め対応させておくと、PLC10では制御す
べき実際のスイッチ接点に対してオフ動作を行う。それ
と同時に、スイッチのオフ状態に対応する部品図形26
のデータF2をグラフィック用メモリ30から読み出
し、該当するベース画面27上の指定座標範囲X・Yに
展開して表示する。
【0024】ここでタッチパネル20におけるスイッチ
形状を有する部品図形26の表示場所を押すと、タッチ
パネル用の処理指示語WTを検索し、タッチパネル20
を介してなされた指示座標から該当の座標を含む範囲を
座標情報として有する処理指示語WTの有無を判定す
る。
【0025】例えば、座標範囲X・Yの内の一点が押さ
れた場合、上記の様にして構成された処理指示語WT1
に対応するので、図3(b)に示す如く、該当のアドレ
スAにおけるデータ値を「0」から「1」に反転し、P
LC10により該当のスイッチ接点をオンする制御をさ
せる。それと同時に、処理指示語WL1は参照アドレス
Aが「1」に変化したことを判断し、スイッチのオン状
態に対応する図形のデータF2’をグラフィック用メモ
リ30から読み出して該当の座標範囲X・Y上に表示す
ることにより、ベース画面27上に表示されたスイッチ
形状の部品図形26も、オフ状態からオン状態へと変更
されるのである。
【0026】表示画面作成装置31は、図5に示すごと
く、上記したプログラム式表示装置11で使用する1ま
たは複数の単位画面ファイル32および各単位画面28
から呼び出して表示するための関連する図形ファイル3
3からなるプロジェクトファイル34を作成するための
ものであって、マウスをディスプレイ19上における指
示入力手段として使用した汎用的なパソコンが使用さ
れ、所定のプログラムを用いて図6に例示する各種の機
能を実現する様にしている。
【0027】すなわち、ディスプレイの画面上において
必要な各種の表示動作を処理する表示部35と、図8に
示す円や直線の様な描画図形54の作成部36と、スイ
ッチやランプの様な機能部品55の配置部37と、各種
処理指示語56のベース画面27に対する設定部38
と、1枚のベース画面27上にオブジェクトとして配設
された描画図形54、機能部品55および処理指示語5
6に含まれる各データを整理することによって単位画面
28として合成する単位画面合成部39と、作成された
各種のデータを格納するデータ記憶部42と、作成され
たデータをプログラム式表示装置11に対してダウンロ
ードするためのデータ通信部40と、作成された単位画
面28のデバッグ用として備えるPLCシミュレータ4
1とから構成される。
【0028】描画図形作成部36は、従来の作図装置と
略同様に、直線や曲線を主体とする線画あるいはその内
部を所定の色や模様で塗りつぶすことにより、任意の描
画図形54をベース画面27上で作成できる様にしてい
る。
【0029】機能部品配置部37は、描画図形54や処
理指示語56を用いてスイッチやランプの様な汎用的な
機能部品用のデータを予め多数蓄積しておき、必要に応
じて機能部品55を取り出してベース画面27上におけ
る任意位置に配設するとともに、その大きさを作画面4
9上で確認しながら任意に設定可能とするものである。
【0030】処理指示語設定部38は、システムが用意
する処理指示語群中から、必要とする機能の処理指示語
56をベース画面27上に個別に設定可能とすることに
より、上記の様な部品として汎用化されていない新たな
機能を任意に構成できる様にしたものである。
【0031】単位画面合成部39は、上記の様にしてベ
ース画面27上で構成された各要素におけるデータを1
つにまとめて1つの単位画面ファイル32を構成すると
ともに、複数の単位画面ファイル32を1つにまとめ
て、図5の様なプロジェクトファイル34が構成される
様にしている。
【0032】データ記憶部42はハードディスク装置の
様な任意の記憶装置が使用され、上記の様にして単位画
面合成部39で構成されたデータを格納するとともに、
必要に応じてデータ通信部40を介してプログラム式表
示装置11側に各種のデータをダウンロードさせ、ある
いはPLCシミュレータ41を使用したデバッグ時にお
けるデバッグデータを提供する。
【0033】表示部35は、図7に例示するファイル管
理用画面43を中心とし、その管理用画面43からの選
択で、図8に例示する単位画面作成用画面44と、図9
に例示するシミュレーション用画面45とに切り換えて
表示することを可能としている。
【0034】ファイル管理用画面43は、例えば画面の
左半分程度を利用してツリー表示欄46を設け、上記の
様にして構成したプロジェクトファイル34およびその
プロジェクトファイル34に含まれる1または複数の単
位画面ファイル32につき、その呼び出し関係に対応さ
せたツリー形状で表示する様にしている。
【0035】たとえば図7に示す実施例にあっては、3
つのプロジェクトファイルP1・P2・P3があり、プ
ロジェックファイルP1には、B1〜B3の3枚の単位
画面28に関するファイルが含まれるとともに、B1を
メイン画面とし、B1からB2およびB3の画面が個別
に呼び出され、更にB2画面からはB3画面が呼び出さ
れる関係が示されている。
【0036】一方、図7に例示する表示画面の右側部分
にはファイルデータ表示欄47を設け、ツリー表示欄4
6中のプロジェクトファイル記号62をクリックするこ
とにより選択されたプロジェクトファイルP1に含まれ
る単位画面ファイルB1〜B3が一覧表示される。かか
るデータ表示欄47に表示される内容としては、各単位
画面ファイル32の名前、更新日時、単位画面28を構
成するファイル32のサイズ、あるいは単位画面28の
動作内容を説明するコメントの様に、各単位画面28を
実際に表示することなしにその内容が容易に判断できる
項目が選択される。
【0037】また、ツリー表示欄46中の単位画面記号
48をクリックすると、その選択された単位画面中に含
まれるオブジェクトのリストが、ファイルデータ表示欄
47上に表示される。
【0038】更に、データ通信部40を介してプログラ
ム式表示装置11が表示画面作成装置31と接続されて
いる場合には、上記したツリー表示欄46上には、プロ
ジェクトファイル34を構成する単位画面28のツリー
表示に加えて、プログラム式表示装置11を特定する記
号GPが表示される。かかる状態で、ツリー上のプロジ
ェクトファイル記号62あるいは単位画面記号48を表
示装置記号GPにむけてドラッグ・アンド・ドロップ操
作すると、1組のプロジェクトファイル34の全体ある
いは各単位画面ファイル32毎に、プログラム式表示装
置11に向けたデータ転送が自動的に開始される。
【0039】一方、ツリー上の1つの単位画面記号48
を他の単位画面記号48にドラッグアンドドロップ操作
を行った場合には、送り元の単位画面ファイル32が対
応するプロジェクトファイル34中に存在しない時はコ
ピーされるとともに、送り先の単位画面28から呼び出
される単位画面として自動的に両者は関係付けられる。
【0040】ここで、特定の単位画面記号48をクリッ
クした場合には、単位画面28の作成中にあっては図8
に示す単位画面の作成用画面44が、デバッグ中にあっ
ては図9に示すPLC10のシミュレーション用画面4
5が自動的に各々開き、選択した単位画面28について
の必要なデータ処理動作が引き続いて行える様にしてい
る。
【0041】ここで単位画面作成用画面44は、図8に
示す様に、従来と略同様な作画面49に重畳あるいは区
画して、オブジェクト情報ウインドウ50が自動的に開
くように構成している。このオブジェクト情報ウインド
ウ50は、描画情報表示欄51中において、作画面49
上で現在表示されているオブジェクトをすべてリストア
ップ可能としたものであって、このリスト中に表示する
データとして、各オブジェクトを特定する名前、その表
示座標あるいはサイズの様に、そのオブジェクトを作画
面49上で特定するのに必要とする複数の選択された描
画情報から構成される。
【0042】そして、作画面49上の特定の図形を選択
する(図示例では円が選択されている)とハンドルマー
ク52がその図形の周囲に表示されるとともに、オブジ
ェクト情報ウインドウ50中の対応する項目63が反転
表示される。逆にリスト上の項目63を選択すると、作
画面49上の対応するオブジェクトが選択表示されるこ
とにより、両者の関係が一目で判定できる様にしてい
る。
【0043】更にまた、リストの下方にはチェック項目
欄53を設け、オブジェクトを構成する描画図形54、
機能部品55あるいは処理指示語56を選択的に表示可
能とすることにより、リスト上における一覧性を高めて
いる。また各項目毎にソート可能とし、例えばオブジェ
クト名が番号順に表示されるなど、更に見やすい表示と
なる様に構成している。
【0044】更にオブジェクト情報ウインドウ50中に
おける最下段には、選択されたオブジェクトの変更ボタ
ン57、削除ボタン58および追加ボタン59からなる
オブジェクト編集欄60を備えている。
【0045】ここで削除ボタン58を押すと、リスト上
で選択されたオブジェクトが削除されると同時に、作画
面49上の対応する図形表示も同時に削除される様に設
定している。また追加ボタン59を押すと、リスト上に
新規なオブジェクトの入力項目が追加的に表示される。
この入力項目に対し、描画図形54、機能部品55ある
いは処理指示語56を特定する名前を入力することによ
り、その名前に対応する基本オブジェクトが作画面49
上に新たに表示される。
【0046】かかる状態で変更ボタン57を押すと、そ
の新規オブジェクトに対する属性設定画面が更に開き、
表示座標や参照アドレスなど必要なデータを設定するこ
とにより、オブジェクトはその情報に対応した位置ある
いは大きさで作画面49上に表示される。この様にして
作成されたオブジェクト、あるいは従来の作画機能を利
用して作成されたオブジェクトは、変更ボタン57を押
す毎に属性変更画面が開き、新たな属性を備えたオブジ
ェクトとして更新される。なお、座標位置や図形サイズ
の様な描画に必要とする基本的な項目については、リス
ト上でその数値を変更することにより、表示内容が同時
に変更される様にしてもよい。
【0047】ところで、上記した処理指示語56を始
め、各オブジェクトは同一箇所に重畳して配置されるこ
とが一般的である。そこで本実施例にあっては、その座
標位置が重複または近接するオブジェクト群に対して
は、その近傍にドロップダウン形式の重畳情報表示欄6
1を常時あるいは必要に応じて更に開き、そのリスト中
にオブジェクト名をリストアップすることにより、重畳
されているオブジェクトの個数およびその内容が容易に
分かる様にしている。
【0048】また重畳情報表示欄61中の特定のオブジ
ェクトを選択すると、選択されたオブジェクトが作画面
49上で最上層に位置することとなり、作画面49上で
の削除や変形あるいは配設位置変更等の更新処理が可能
となると同時に、オブジェクト情報ウインドウ50上に
おける対応するオブジェクトが反転表示され、そのオブ
ジェクトの属性情報が判る様にしている。
【0049】上記の様にして作成された単位画面28お
よび複数の単位画面ファイル32を互いに関係付けたプ
ロジェクトファイル34は、データ記憶部42中に格納
されるとともに、ファイル管理用画面43を利用してデ
ータ通信部40からプログラム式表示装置11にダウン
ロードされる。
【0050】なおプログラムのダウンロードは、ダウン
ロード専用の通信路23aおよびI/Oコントローラ6
5を使用し、あるいは汎用のデータ通信手段を利用して
実行可能であり、その手段は限定されるものではない。
【0051】このダウンロードが終了したのち、プログ
ラム式表示装置11と通信路23aを介して接続したま
ま、ファイル管理用画面43の動作モードを上記した
「画面作成モード」から「デバッグモード」に変更する
と、PLCシミュレータ41が起動して、データ通信部
40を介してプログラム式表示装置11との間でシミュ
レーション動作が開始される。
【0052】それと同時に、ファイル管理用画面43で
表示されている単位画面記号48の選択動作と連動し
て、プログラム式表示装置11側におけるディスプレイ
19上で表示される単位画面28が間接的に変更できる
様になるとともに、図9に例示する、選択された単位画
面28に対応するシミュレーション用画面45が表示画
面作成装置31側のディスプレイ上に表示される。
【0053】ここでPLCシミュレータ41は、プログ
ラム式表示装置11が接続使用すべきPLC10が保有
する各種機能のうち、主としてプログラム式表示装置1
1のシステムが使用するシステムデータエリアの情報
と、作成された単位画面28中の各処理指示語56から
参照すべきビットあるいはワードデバイスの機能をシ
レート可能とするものであって、実際にPLC10に
接続することなく、処理指示語56中で参照される各デ
バイスに対するアドレスの設定間違いを検出できるもの
としている。
【0054】より具体的には、図7で示すファイル管理
用画面43上で選択された単位画面28が、プログラム
式表示装置11のディスプレイ19上で表示される。更
に図9にその構成を例示する如く、表示画面作成装置3
1側のディスプレイ上にシミュレーション用画面45が
開く。
【0055】このシミュレーション用画面45の右側に
は、システムが使用するデータエリアの表示欄64が表
示される。また左側には、現在表示されている単位画面
28が含むオブジェクトのうち、処理指示語56を介し
てPLC10側のデバイスを参照しているものをリスト
アップするとともに、そのデバイスのアドレスを特定す
るデバイス名とそのデバイス名をもって格納されている
現在のデータ内容とを一連に表示可能とするデータ表示
欄65が形成される。
【0056】例えば図8に例示する構成の単位画面28
にあっては、オブジェクト中の「円1」および「直線
1」は描画図形54であるから除外され、処理指示語5
6の「T001〜T004」および機能部品55の「S
W001・LP001」が選択的にリストアップされ
る。
【0057】したがって、図8で例示した様な機能部品
55がスイッチにあっては、プログラム式表示装置11
におけるスイッチ部分をオンすると、シミュレーション
用画面45に表示された対応するビットデバイスのデー
タがセットされると同時に、スイッチ図形がオン状態に
変化する。
【0058】逆にシミュレーション用画面45上のデー
タを変化させると、プログラム式表示装置11側の単位
画面28における対応箇所がそのデータ変化に応じた表
示変化がなされ、単位画面28の構成における特にアド
レス設定の適否が一覧状態で判断できるのである。ま
た、このシミュレーション用画面45上における選択に
より、デバッグする単位画面28の変更あるいはデバッ
グ動作の開始、終了等の制御動作が行われる。
【0059】なお上記した実施例にあっては、表示画面
作成装置31内でPLCの機能をシミュレートし、そこ
で取り扱われる情報を表示する様に構成した。しかしな
がら、プログラム式表示装置11の機能をシミュレート
する機能も同時に備え、表示装置11に接続することな
くそのディスプレイ19上で表示すべき単位画面を上記
したシミュレーション用画面45を区分して、あるいは
それ専用の画面を開いて表示させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデバッグ装置の概略的な構成を
示すブロック図である。
【図2】プログラム式表示装置の一例を示すブロック図
である。
【図3】プログラム式表示装置における処理指示語を用
いた動作手順を示す説明図である。
【図4】プログラム式表示装置で使用する処理指示語の
構成を示す説明図であって、(a)は処理指示語の基本
的な構成、(b)はタッチパネルを用いたデータ入力用
の処理指示語の構成、(c)は図形表示用の処理指示語
の構成を各々示す。
【図5】表示画面作成装置からプログラム式表示装置に
送られるファイルの構成を示す説明図である。
【図6】表示画面作成装置が達成する機能の一例を示す
説明図である。
【図7】ファイル管理用画面の一例を示す説明図であ
る。
【図8】単位画面作成用画面の一例を示す説明図であ
る。
【図9】シミュレーション用画面の一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
11 プログラム式表示装置 24 状態データ用メモリ 31 表示画面作成装置 41 PLCシミュレータ 42 データ記憶部 43 ファイル管理用画面 44 単位画面作成用画面 45 シミュレーション用画面 49 作画面 50 オブジェクト情報ウインドウ 51 描画情報表示欄 56 処理指示語 60 オブジェクト編集欄 61 重畳情報表示欄 62 プロジェクトファイル記号 63 選択項目 64 システムデータ表示欄

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべき動作内容を特定する参照情報
    を含む処理指示語を配設した表示画面を使用するプログ
    ラム式表示装置に対し、該プログラム式表示装置の定常
    動作時に接続される外部装置に代えて表示画面のデバッ
    グ時に接続されて、表示画面のデバッグを可能とする装
    置であって、前記 外部装置の機能をシミュレートする手段と、デバッグ中の 表示画面に関する情報を表示する画面情報
    表示手段とを備え、 画面情報表示手段は、 プログラム式表示装置側で現在表示されている表示画面
    上に設定されている処理指示語とその処理指示語で参照
    されている前記外部装置側のアドレスとを、対比させて
    表示可能としたことを特徴とする表示画面デバッグ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記プログラム式表示装置に現在表示さ
    れている表示画面の作成手段を更に備え、該表示画面作
    成手段による表示画面の作成に引き続いてその表示画面
    におけるデバッグ動作が行われることを特徴とする請求
    項1記載の表示画面デバッグ装置。
  3. 【請求項3】 外部装置に接続されるとともに、処理す
    べき動作内容を特定する参照情報を含む処理指示語を配
    設した表示画面を使用するプログラム式表示装置用の表
    示画面デバッグ装置であって、 前記プログラム式表示装置の機能をシミュレートする手
    段と、 前記外部装置の機能をシミュレートする手段と、 デバッグ中の表示画面に関する情報を表示する画面情報
    表示手段とを一体に備え、 前記プログラム式表示装置のシミュレート手段は、デバ
    ッグ中の表示画面を表示可能とする一方、 前記画面情報表示手段は、 前記デバッグ中の表示画面上に設定されている処理指示
    語とその処理指示語で参照されている前記外部装置のア
    ドレスとを、対比させて表示可能としたことを特徴とす
    表示画面デバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜3の何れかに記載のデバ
    ッグ装置が備える機 能を、コンピュータ装置を使用して
    実行させる命令として格納したコンピュータ読取可能な
    記録媒体。
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