JP3369811B2 - 半導体装置、およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置、およびその製造方法

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JP3369811B2
JP3369811B2 JP23535995A JP23535995A JP3369811B2 JP 3369811 B2 JP3369811 B2 JP 3369811B2 JP 23535995 A JP23535995 A JP 23535995A JP 23535995 A JP23535995 A JP 23535995A JP 3369811 B2 JP3369811 B2 JP 3369811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
クス型液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタ
する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロ・ルミネッセンス、発光ダイ
オード、プラズマ、蛍光表示、および液晶等の表示デバ
イスは、表示部の薄膜化が可能であるため、事務機器や
コンピュータ等の表示素子、または特殊な表示素子への
用途として要求が高まりつつある。
【0003】このような表示素子のなかでも、薄膜トラ
ンジスタ(Thin Film Transisto
r:TFT)を画素スイッチングとして用いたアクティ
ブマトリクス型液晶ディスプレイ(Active Ma
trix−Liquid Crystal Displ
ay:AM−LCD)は、高画質・高品位・低消費電力
のディスプレイとして期待され、各社で研究開発が行な
われている。
【0004】AM−LCD用TFTのチャネル活性層と
して多結晶シリコン(poly−Si)を用いたpol
y−SiTFTは、移動度が高く、画素TFTに適用し
た場合、精細化が可能である。しかも、poly−Si
TFTは、画素スイッチング素子のみならず、画素TF
Tを制御するための周辺駆動回路としても用いることが
できる。このため、poly−SiTFTを用いて、周
辺駆動回路部と画素部とを同時に形成した駆動回路一体
型LCDを得ることが可能であり、これによって、駆動
回路チップの実装コストを削減し、狭額縁化を図ること
ができる。
【0005】なお、現在、市販されている駆動回路一体
型LCDは、プロジェクション型ディスプレイやビュー
ファインダーに用いられる中小型ディスプレイである。
このようなLCDの製造に当たっては、poly−Si
膜を形成するために固相成長法(600℃程度のプロセ
ス)や、熱酸化膜(900℃以上のプロセス)を用いる
ため高温プロセスを用いることになるため、高価な石英
基板や高耐熱基板を使用しなければならない。一方、α
−Si(アモルファスシリコン)TFT−LCDにおい
ては、低コスト大面積ガラス基板を用いて、このガラス
基板が耐える温度である450℃以下の低温プロセスで
製造されている。そこで、低コスト大面積ガラス基板を
使用可能な低温プロセスにおいて、前述の高温プロセス
と同等のpoly−Si膜およびゲート酸化膜の形成
や、不純物活性化工程が可能となれば、LCDパネル多
面取りなどコストダウンにつながるとともに、スループ
ット向上等の効果も得られる。
【0006】低温プロセスにおけるpoly−Si膜の
形成技術および不純物活性化技術としては、エキシマレ
ーザーアニール(Excimer Laser Ann
eal:ELA)を用いたものが研究されている。EL
Aを用いると、α−Si膜が瞬時に溶融して結晶化する
ために基板の熱損傷が少ない。したがって、前述の低コ
ストガラス基板の使用が可能である。
【0007】一般的なpoly−SiTFTを用いた液
晶表示装置の断面構造の一部を、図11を用いて説明す
る。図11に示すように、透明な絶縁膜1001がコー
トされた透明絶縁性基板1000上には、チャネル領域
となる高抵抗半導体層1002、およびこの高抵抗半導
体層に接して、低抵抗半導体層1003、1004およ
び1005が形成されている。なお、高抵抗半導体層1
002は、例えば、次のような工程で形成することがで
きる。すなわち、まず、絶縁膜1001の上に、プラズ
マCVD法によってα−Si:H膜を50nmの膜厚で
形成する。続いて、このα−Si:H膜に熱アニールを
施して脱水素を行ない、ELAによりpoly−Si化
する。一方、低抵抗半導体層は、この多結晶シリコン膜
にPなどの不純物を注入した後、熱などによって活性化
することによって形成されたものであり、各低抵抗半導
体層1003、1004および1005は、それぞれソ
ース領域、ドレイン領域、および補助容量を形成するた
めの下部電極として作用する。
【0008】高抵抗半導体層1002の上には、ゲート
絶縁膜1006を介してゲート電極1008が形成され
ており、前述のソース領域1003およびドレイン領域
1004には、それぞれソース電極1009およびドレ
イン電極1010が接続されている。ゲート絶縁膜10
06は、APCVD、PECVD、およびECR−PE
CVD等を用いて、70〜100nmの膜厚で形成され
る。また、ゲート電極1008は、層間絶縁膜1011
によってソース電極1009およびドレイン電極101
0と絶縁されており、ドレイン電極にはITO等の透明
導電性膜からなる画素電極1013が接続されている。
【0009】一方、補助容量電極となる低抵抗半導体層
1005の上には、コンデンサーの容量部を形成するた
めの絶縁膜1007(膜厚:70〜100nm)を介し
て、コンデンサーの上部電極1012が形成されてい
る。
【0010】このような構造のpoly−SiTFTの
場合には、次の点が問題とされている。一般的に、ゲー
ト電極1008と第2の補助容量電極1012とは、同
時に形成される。そのため、図12(a)に示すよう
に、まず、多結晶シリコン膜上に形成されたレジストパ
ターン1014をマスクとして用いて、多結晶シリコン
膜に不純物1015を注入して第1の補助容量電極10
05を形成する。次いで、図12(b)に示すように、
ゲート電極1008および第2の補助容量電極1012
を形成した後、これらの電極をマスクとして用いて、再
度多結晶シリコン膜に不純物を注入し、ソース領域10
03およびドレイン領域1004を形成する。このよう
に、補助容量電極を形成するための不純物注入工程と、
ソース・ドレイン領域を形成するための不純物注入工程
との2回の不純物注入工程を行なわなければならず、工
程数が増加してしまう。
【0011】図13に示すように、絶縁膜1006およ
び1007上にゲート電極1008を形成した後、この
ゲート電極をマスクとして用いて多結晶シリコン膜に不
純物1015を注入すれば、ソース領域1003および
ドレイン領域1004と、補助容量電極1005とを同
時に形成することができる。しかしながら、この場合に
は、補助容量電極1005を形成するために、補助容量
となる絶縁膜1007を通して多結晶シリコン膜に不純
物を注入することになるので、この絶縁膜が劣化してし
まい、所望の補助容量を形成することができない。
【0012】また、トランジスタのVthを制御するため
にチャネル部のみに注入を行なう場合には、図14
(a)に示すように、poly−Si膜1016に形成
されたレジストパターン1018をマスクとして用い
て、チャネル形成予定領域1019に不純物1020を
注入することが考えられる。しかし、レジストパターン
1018は、次の工程で剥離してしまうため、不純物を
注入した領域を特定できなくなってしまう。一方、図1
4(b)に示すように、poly−Si膜を予めパター
ニングしてチャネル形成予定領域を形成した後、この領
域に不純物を注入する場合には、ELA不純物活性化に
よって、このpoly−Si膜1002が変形してしま
う。
【0013】このように、poly−SiTFTの製造
工程において、不純物注入工程数の削減と、絶縁膜の劣
化防止とを両立させることは、極めて困難であった。ま
た、チャネルドープを行なう際には、レジスト膜を剥離
した後にドープされた領域を特定できるように、合わせ
マークを形成しなければならず、工程数の増加を引き起
こしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、不
純物注入工程を増やさずに製造可能であって、かつ、補
助容量用の絶縁膜に劣化の生じない半導体装置を提供す
ることを目的とする
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、透明絶縁性基板、前記基板上に形成され
たコンデンサーを構成するための第1の電極、前記第1
の電極上に形成されたコンデンサーの容量部となるキャ
パシタ絶縁膜、前記キャパシタ絶縁膜上に形成されたコ
ンデンサーを構成するための第2の電極、前記第2の電
の直上に接し電気的に接続して形成された画素電極、
前記画素電極に接続された低抵抗半導体領域および高抵
抗半導体領域からなる不純物拡散領域と、この不純物拡
散領域上に形成され、前記キャパシタ絶縁膜の一部と同
一層からなるゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上に前
記コンデンサーの第2の電極と同一材料で形成され、前
記第2の電極と同一層にあるゲート電極とを含むスイッ
チング素子、および、前記基板上の前記第1の電極と同
一の層に、前記第1の電極と同一材料で形成された合わ
せマークを具備する半導体装置を提供する。
【0016】また、本発明は、画素電極に接続されたス
イッチング素子とコンデンサーとを有する半導体装置の
製造方法において、透明絶縁性基板上の同一層に、コン
デンサーを構成するための第1の電極と合わせマークと
を同一材料により形成する工程、前記第1の電極および
前記合わせマーク上に、前記コンデンサーのキャパシタ
絶縁膜の一部を構成する絶縁膜を形成する工程、前記絶
縁膜上の前記スイッチング素子の領域に多結晶半導体層
を形成する工程、前記合わせマークから前記スイッチン
グ素子のチャネル形成予定領域を特定し、このチャネル
形成予定領域に不純物を導入して高抵抗半導体領域を前
記多結晶半導体層に形成する工程、前記高抵抗半導体領
域が形成された前記多結晶半導体層上に前記スイッチン
グ素子のゲート絶縁膜を形成するとともに、前記コンデ
ンサーの前記キャパシタ絶縁膜の一部の上に、このキャ
パシタ絶縁膜の残りとなる絶縁膜を形成する工程、前記
ゲート絶縁膜上および前記キャパシタ絶縁膜上に、ゲー
ト電極および前記コンデンサーの第2の電極を同一材料
によりそれぞれ形成する工程、前記ゲート電極をマスク
として用いて前記多結晶半導体層に不純物を導入して、
低抵抗半導体領域を形成する工程、前記コンデンサーの
前記第2の電極の直上に接して電気的に接続された前記
画素電極を形成する工程、および、前記スイッチング素
子の前記低抵抗半導体領域と前記画素電極とを接続する
工程を具備する半導体装置の製造方法を提供する。
【0017】
【0018】
【0019】本発明の半導体装置においては、補助容量
用の下部電極と、スイッチング素子の高抵抗半導体領域
に不純物を導入する際に用いられる合わせマークとが、
絶縁膜を介して透明絶縁性基板上に形成されており、そ
の上に補助容量用の絶縁膜が形成されている。したがっ
て、多結晶シリコン膜に不純物を注入する工程は、TF
Tの低抵抗半導体層を形成する際の1回のみでよい。し
かも、補助容量用の絶縁膜は不純物に曝されないので、
劣化を避けることができる。このため、不純物注入工程
におけるスループットの低下を防止して、信頼性の高い
半導体装置を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
より詳細に説明する。 (実施例1)図1に、本発明の半導体装置の一例の断面
図を示す。
【0021】図1に示すように、第1の実施例の半導体
装置117においては、透明な絶縁膜101がコートさ
れた透明絶縁性基板100上に、コンデンサーの下部電
極となる金属膜105および合わせマーク105aが形
成されている。なお、この下部電極105と、合わせマ
ーク105aとは、同一の工程で、同一材料により形成
されたものである。具体的にはスパッタ法等を用いて、
Mo,Ta,Al,W,およびそれらの合金等を、50
〜250nmの膜厚で形成することができる。
【0022】下部電極105、合わせマーク105aお
よび絶縁膜101の上には、コンデンサーの容量部の一
部を形成する絶縁膜107aが形成されており、この絶
縁膜107a上のスイッチング素子の領域には、チャネ
ル領域となる高抵抗半導体層102が形成されている。
この高抵抗半導体層は、例えば、次のような工程で形成
することができる。すなわち、まず、絶縁膜107aの
上に、プラズマCVD法によって、50〜70nmの膜
厚でα−Si:H膜を形成する。次に、このα−Si:
H膜に熱アニールを施すことによって、例えば430℃
で1時間、脱水素を行なった後、例えば、単位面積当た
りの照射パワー250mJ/m2 程度のXeClを用い
て、ELAによりpoly−Si化する。
【0023】この高抵抗半導体層102に接して、ソー
ス領域103およびドレイン領域104となる低抵抗半
導体層が形成されている。これらの低抵抗半導体層は、
Pなどの不純物を注入した後、熱、ELAなどによって
活性化されている。
【0024】また、高抵抗半導体層102の上にはゲー
ト絶縁膜106を介してゲ−ト電極108が形成されて
おり、さきのソース領域103およびドレイン領域10
4には、Al,Mo,WSi,およびその積層膜等から
なるソース電極109およびドレイン電極110がそれ
ぞれ接続されている。なお、ゲート絶縁膜106は、A
PCVDやPECVD,ECR−PECVD等を用い
て、70〜100nmの膜厚で形成することができる。
ゲート電極108は、Mo,Cu,Al,W,TTaお
よびそれらの合金等の金属で構成することができ、層間
絶縁膜111によって、ソース電極109およびドレイ
ン電極110と絶縁されている。さらに、ドレイン電極
110には、ITO等の透明導電膜からなる画素電極1
13が接続されている。
【0025】一方、コンデンサーの容量部の一部である
絶縁膜107aの上には、容量形成のための絶縁膜10
7bが70nm〜100nmの膜厚で形成されている。
なお、この絶縁膜は、前述のゲート絶縁膜108と同一
の工程で、APCVDやPECVD,ECR−PECV
D等によって形成されたものである。この絶縁膜107
bの上には、前述のゲート電極108と同一の工程で得
られた、コンデンサーの上部電極112が形成されてい
る。
【0026】このように、コンデンサーを形成するため
の下部電極105が、絶縁膜101を介して透明絶縁性
基板100上に形成されているので、本実施例の半導体
装置の製造に当たっては、不純物を注入する工程は、低
抵抗半導体層103および104を形成する際の一回の
みでよい。しかも、下部電極105が既に形成されてい
るので、コンデンサーの容量部を形成する絶縁膜107
をスルーして多結晶シリコン膜に不純物を注入すること
は避けられる。
【0027】以上のように、本発明の半導体装置は、1
回の不純物注入工程で製造することができ、かつ、補助
容量用の絶縁膜に劣化を起こさせない。したがって、不
純物注入工程におけるスループットの低下を防止すると
ともに、信頼性の高いデバイスを効率よく得ることがで
きる。
【0028】また、本実施例の半導体装置117におい
ては、合わせマーク105aが、補助容量用の下部電極
105とともに、絶縁膜101を介して基板100上に
製造の初期段階において形成されている。このため、ト
ランジスタのVthを制御するためのチャネルドープの際
に、改めて、チャネルドープ用の合わせマークを形成す
る必要がない。
【0029】図2に、本発明の半導体装置の製造におけ
るチャネルドープの工程を示す。図2(a)に示すよう
に、透明な絶縁膜101がコートされた透明絶縁性基板
1には、コンデンサーの下部電極となる金属膜105お
よび合わせマーク105aが形成されている。さらにそ
の上には、コンデンサーの容量部の一部を形成する絶縁
膜107aおよび多結晶半導体層114が順次形成され
ている。この多結晶半導体層114のチャネル形成予定
領域以外をレジスト膜115により保護して、チャネル
領域に不純物116を注入する。
【0030】その後、図2(b)に示すように、レジス
ト膜115を剥離しても、本発明の半導体装置において
は、基板上の所定の位置に合わせマーク105aが形成
されているので、合わせマーク105aの位置からチャ
ネルドープされた場所を特定することができる。
【0031】図3には、本実施例の半導体装置をアレイ
基板として用いた液晶表示装置の断面図を示す。本発明
の液晶表示装置は、透明電極119が表面に形成された
透明基板118を、本実施例の半導体装置に離間・対向
して配置し、その間隙に液晶材料120を注入した後、
シール剤(図示せず)により封止することによって製造
することができる。
【0032】なお、ここで注入される液晶材料は、特に
限定されず、任意の液晶材料を使用することができる。
かかる液晶表示装置は、前述のようにアレイ基板に形成
されたコンデンサーの絶縁膜が劣化しないので、リーク
電流を低減することができる。したがって、十分な補助
容量を有し、高品位な画像を達成することが可能であ
る。 (実施例2)図4に、第2の実施例の半導体装置の断面
図を示す。
【0033】図4に示す半導体装置217は、コンデン
サーの上部電極が、スイッチング素子の低抵抗半導体領
域204の一部によって構成されている点が、さきの図
1に示した半導体装置と異なる。かかる構成とすること
によって、コンデンサーを形成する絶縁膜の膜厚を、実
施例1の場合よりも薄くすることができるので、同一の
容量を得るための電極面積を低減することができる。
【0034】すなわち、図4に示すように、本実施例の
半導体装置217においては、透明な絶縁膜201がコ
ートされた透明絶縁性基板200上に、コンデンサーの
下部電極となる金属膜205および合わせマーク205
aが形成されている。なお、この下部電極205と合わ
せマーク205aとは、同一の工程で、同一材料により
形成されたものである。
【0035】下部電極205、合わせマーク205aお
よび絶縁膜201の上には、コンデンサーの容量部の一
部を形成する絶縁膜207が形成されており、この絶縁
膜207上のスイッチング素子の領域には、チャネル領
域となる高抵抗半導体層202が形成されている。この
高抵抗半導体層は、例えば、実施例1と同様の工程で形
成することができる。すなわち、まず、絶縁膜207の
上に、プラズマCVD法によって、50nmの膜厚でα
−Si:H膜を形成する。次いで、このα−Si:H膜
に熱アニールを施すことによって脱水素を行なった後、
ELAによりpoly−Si化する。
【0036】この高抵抗半導体層202に接して、ソー
ス領域203およびドレイン領域204となる低抵抗半
導体層が形成されている。これらの低抵抗半導体層は、
Pなどの不純物を注入した後、熱などによって活性化さ
れている。
【0037】また、高抵抗半導体層202の上にはゲー
ト絶縁膜206を介してゲ−ト電極208が形成されて
おり、さきのソース領域203およびドレイン領域20
4には、ソース電極209およびドレイン電極210が
それぞれ接続されている。なお、ゲート絶縁膜206
は、APCVDやPECVD,ECR−PECVD等に
よって70〜100nmの膜厚で形成することができ
る。このソース電極209およびドレイン電極210
は、層間絶縁膜211によって、ゲート電極208と絶
縁されており、ドレイン電極210には、ITO等の透
明導電膜からなる画素電極213が接続されている。
【0038】一方、コンデンサーの絶縁膜207の上に
は、補助容量用電極205に対向するように低抵抗半導
体層204が延びており、この低抵抗半導体層204の
一部が、補助容量用の上部電極として作用する。さら
に、この低抵抗半導体層の上には、前述の絶縁膜206
および211と同一の工程で形成された絶縁膜が積層さ
れている。
【0039】実施例1の場合と同様に、コンデンサーを
形成するための下部電極205が、絶縁膜201を介し
て透明絶縁性基板200上に形成されているので、本実
施例の半導体装置の製造に当たっては、不純物を注入す
る工程は、低抵抗半導体層203および204を形成す
る際の1回のみでよい。しかも、下部電極205が既に
形成されているので、コンデンサーの容量部を形成する
絶縁膜207をスルーして不純物を注入することは避け
られる。
【0040】さらに、本実施例の半導体装置217にお
いては、合わせマーク205aが、補助容量用の下部電
極205とともに、絶縁膜201を介して基板200上
に製造の初期段階において形成されている。このため、
トランジスタのVthを制御するためのチャネルドープの
際に、改めて、チャネルドープ用の合わせマークを形成
する必要がない。 (実施例3)図5に、第3の実施例の半導体装置の断面
図、および一部平面図を示す。
【0041】図5に示す半導体装置317は、コンタク
トホールを形成する際にエッチングストッパーとして作
用する金属膜305bおよび305cが絶縁膜301上
に形成されている点が、図4の半導体装置と異なる。
【0042】すなわち、図5に示すように、本実施例の
半導体装置317においては、透明な絶縁膜301がコ
ートされた透明絶縁性基板300上に、コンデンサーの
下部電極となる金属膜305、合わせマーク305a、
エッチングストッパーとなる金属膜305bおよび30
5cが形成されている。これらの金属膜は、全て同一の
工程で同一材料により形成されたものである。
【0043】なお、エッチングストッパーとなる金属膜
305bは、図5に同時に示した平面図のように、ソー
ス・ドレイン電極を接続するための開口するコンタクト
ホール314より1〜10μm程度大きく形成すること
が好ましい。
【0044】下部電極305、合わせマーク305a、
エッチングストッパー305b・305c、および絶縁
膜301の上には、コンデンサーの容量部の一部を形成
する絶縁膜307が形成されており、この絶縁膜307
上のスイッチング素子の領域には、チャネル領域となる
高抵抗半導体層302が形成されている。この高抵抗半
導体層は、実施例1と同様の工程で形成することができ
る。すなわち、まず、絶縁膜307の上に、プラズマC
VD法によって、50〜70nmの膜厚でα−Si:H
膜を形成する。次いで、このα−Si:H膜に熱アニー
ルを施して脱水素を行なった後、ELAによりpoly
−Si化する。
【0045】この高抵抗半導体層302に接して、ソー
ス領域303およびドレイン領域304となる低抵抗半
導体層が形成されている。これらの低抵抗半導体層は、
Pなどの不純物を注入した後、熱などによって活性化さ
れている。
【0046】また、高抵抗半導体層302の上にはゲー
ト絶縁膜306を介してゲ−ト電極308が形成されて
おり、ソース領域303およびドレイン領域304に
は、ソース電極309およびドレイン電極310がそれ
ぞれ接続されている。なお、ゲート絶縁膜306は、A
PCVDやPECVD,ECR−PECVD等によって
70〜100nmの膜厚で形成することができる。ソー
ス電極309およびドレイン電極310は、層間絶縁膜
311によってゲート電極308から絶縁されており、
ドレイン電極310には、ITO等の透明導電膜からな
る画素電極313が接続されている。
【0047】一方、コンデンサーの絶縁膜307の上に
は、補助容量用電極305に対向するように低抵抗半導
体層304が延びており、この低抵抗半導体層304の
一部が、補助容量用の上部電極として作用する。さら
に、この低抵抗半導体層の上には、前述の絶縁膜306
および311と同一の工程で形成された絶縁膜が積層さ
れている。
【0048】前述の実施例の場合と同様に、コンデンサ
ーを形成するための下部電極305が、絶縁膜301を
介して透明絶縁性基板300上に形成されているので、
本実施例の半導体装置の製造に当たっては、不純物を注
入する工程は、低抵抗半導体層303および304を形
成する際の1回のみでよい。しかも、下部電極305が
既に形成されているので、コンデンサーの容量部を形成
する絶縁膜307をスルーして不純物を注入することは
避けられる。
【0049】さらに、本実施例の半導体装置317にお
いては、合わせマーク305aが、補助容量用の下部電
極305とともに、絶縁膜301を介して基板300上
に製造の初期段階において形成されている。このため、
トランジスタのVthを制御するためのチャネルドープの
際に、改めて、チャネルドープ用の合わせマークを形成
する必要がない。
【0050】以上の利点に加えて、この構造は、以下の
ような理由により有利である。高精細TFT−LCDの
コプラナ型多結晶シリコンTFTにおいて、高精細化の
要求から、ドライプロセス(RIE)は必須とされてい
るものの、poly−Si/SiOx 膜構造のRIEに
よる選択エッチングは、プロセス開発上、極めて困難で
ある。
【0051】すなわち、低抵抗半導体層であるドープさ
れた多結晶シリコン膜の上には、層間絶縁膜・ゲート絶
縁膜等のSiOx 膜が形成されているので、低抵抗半導
体層と、ソース電極やドレイン電極とを接続するための
コンタクトホールを開口するためには、多結晶シリコン
膜とSiOx 膜とを選択的にエッチングしなければなら
ない。あるいは、低抵抗半導体層とソース電極等を接続
するために、これに代わるデバイス構造が必要とされ
る。
【0052】本実施例では、エッチングストッパーとし
て作用する金属膜305bおよび305cを、絶縁膜3
01を介して基板300上に形成しているので、多結晶
シリコン膜とSiOx 膜とのRIEによる選択性が得ら
れなくても、容易にコンタクトホールを形成することが
できる。 (実施例4)図6に、第4の実施例の半導体装置の断面
図を示す。
【0053】図6に示す半導体装置417は、エッチン
グストッパーとして作用する金属膜405bおよび40
5cが、低抵抗半導体層403および404と直接、面
で接触している点で、図5の半導体装置と異なる。
【0054】このような構成は、透明絶縁性基板400
上に、透明絶縁膜401を介して、金属膜405、合わ
せマーク405a、エッチングストッパーとなる金属膜
405bおよび405cを形成した後、絶縁膜407を
堆積し、エッチングストッパー膜405bおよび405
cの表面が露出するように、この絶縁膜をエッチングに
より除去する以外は、前述の実施例4と同様にして形成
することができる。
【0055】本実施例の構成とすることによって、実施
例3で説明した利点に加えて、さらに、ソース電極40
9と低抵抗半導体層403との間の接触抵抗、およびド
レイン電極410と低抵抗半導体層404との間の接触
抵抗を減少させるという効果が得られる。 (実施例5)図7に、第5の実施例の半導体装置の断面
図を示す。
【0056】本実施例においては、低抵抗半導体層50
3および504を形成する方法が、前述の実施例と異な
る。すなわち、堆積された多結晶シリコン膜に不純物を
注入することによって、低抵抗半導体層503および5
04を形成するのではなく、成膜しつつ不純物をドーピ
ングすることによって、低抵抗半導体層を形成する。
【0057】図7に示すように、本実施例の半導体装置
517においては、透明な絶縁膜501がコートされた
透明絶縁性基板500上に、コンデンサーの下部電極と
なる金属膜505、合わせマーク505a、エッチング
ストッパーとなる金属膜505bおよび505cが形成
されている。
【0058】下部電極505の上には、コンデンサーの
容量部を形成する絶縁膜507が形成されており、この
絶縁膜507、およびエッチングストッパー505b、
505cの上には、低抵抗半導体層503、504が形
成されている。なお、これらの低抵抗半導体層は、成膜
の際に不純物をドーピングすることによって低抵抗半導
体層とすることができ、熱などにより活性化されてい
る。具体的には、SiH4 とPH3 とH2 ガスとを原料
ガスとして成膜することができる。低抵抗半導体層50
3および504の上には、高抵抗半導体層502が形成
されている。この高抵抗半導体層は、実施例1と同様の
工程で形成することができる。すなわち、まず、絶縁膜
501および低抵抗半導体層503・504の上に、α
−Si:H膜をプラズマCVD法等によって50nmの
膜厚で形成する。次いで、このα−Si:H膜に熱アニ
ールを施すことによって、そのα−Si:H膜から脱水
素を行なった後、ELAにより多結晶化する。あるい
は、LPCVDなどにより多結晶シリコンを堆積して、
高抵抗半導体層502を形成してもよい。
【0059】この高抵抗半導体層502の上には、ゲー
ト絶縁膜506を介して、ゲート電極508が形成され
ており、ソース領域503およびドレイン領域504に
は、ソース電極509およびドレイン電極510がそれ
ぞれ接続されている。なお、ゲート絶縁膜506は、前
述の実施例と同様に、APCVD、PECVD、または
ECR−PECVD等を用いて形成することができる。
ソース電極509およびドレイン電極510は、層間絶
縁膜511によってゲート電極508と絶縁されてお
り、ドレイン電極510には、ITO等の透明導電膜か
らなる画素電極513が接続されている。
【0060】一方、コンデンサーの絶縁膜507の上に
は、補助容量用の下部電極となる金属膜505に対向す
るように、低抵抗半導体層504が延びており、この低
抵抗半導体層504の一部が、補助容量用の上部電極と
して作用する。さらに、この低抵抗半導体層504の上
には、前述の高抵抗半導体層502と同一の工程で形成
された多結晶シリコン膜と、絶縁膜506および511
と同一の工程で形成された絶縁膜とが積層されている。
【0061】前述の実施例の場合と同様に、コンデンサ
ーを形成するための下部電極505が、絶縁膜501を
介して透明絶縁性基板500上に形成されているので、
本実施例の半導体装置の製造に当たっては、不純物を注
入する工程は、低抵抗半導体層503および504を形
成する際の1回のみでよい。しかも、下部電極505が
既に形成されているので、コンデンサーの容量部を形成
する絶縁膜507をスルーして不純物を注入することは
避けられる。
【0062】また、本実施例の半導体装置517におい
ては、合わせマーク505aが、補助容量用の下部電極
505とともに、絶縁膜501を介して基板500上に
製造の初期段階において形成されている。このため、ト
ランジスタのVthを制御するためのチャネルドープの際
に、改めて、チャネルドープ用の合わせマークを形成す
る必要がない。
【0063】さらに、本実施例の構造は、エッチングス
トッパーとして作用する金属膜505bおよび505c
を形成しているので、実施例3と同様の効果が得られ
る。すなわち、多結晶シリコン膜とSiOx 膜とのRI
Eによる選択性が得られなくても、容易にコンタクトホ
ールを形成することができる。
【0064】加えて、本実施例においては、ゲート電極
508のセルフアラインによって低抵抗半導体層503
および504を形成していないため、チャネル領域と、
ソース領域およびドレイン領域との間には、マイクロオ
フセット領域が形成される。このマイクロオフセットに
よって、リーク電流をよりいっそう低減することができ
る。 (実施例6)図8に、第6の実施例の半導体装置の断面
図を示す。
【0065】図8に示す半導体装置617は、前述の実
施例3と実施例5とを合成した構造である。すなわち、
図8に示すように、本実施例の半導体装置617におい
ては、透明な絶縁膜601がコートされた透明絶縁性基
板600上に、コンデンサーの下部電極となる金属膜6
05、合わせマーク605a、エッチングストッパーと
なる金属膜605bおよび605cが形成されており、
絶縁膜607が、下部電極の上のみならず、合わせマー
ク605aおよびエッチングストッパー605b、60
5cを全て覆うように形成されている点が、前述の図7
の半導体装置と異なる。
【0066】したがって、この絶縁膜607を全面に形
成する工程以外は、前述と同様にして、実施例6の半導
体装置を製造することができる。本実施例においても、
実施例5と同様の効果が得られる。すなわち、コンデン
サーを形成するための下部電極605が、絶縁膜601
を介して透明絶縁性基板600上に形成されているの
で、本実施例の半導体装置の製造に当たっては、不純物
を注入する工程は、低抵抗半導体層603および604
を形成する際の1回のみでよい。しかも、下部電極60
5が既に形成されているので、コンデンサーの容量部を
形成する絶縁膜607をスルーして不純物を注入するこ
とは避けられる。
【0067】また、合わせマーク605aが、補助容量
用の下部電極605とともに、絶縁膜601を介して基
板600上に、製造の初期段階において形成されてい
る。このため、トランジスタのVthを制御するためのチ
ャネルドープの際に、改めて、チャネルドープ用の合わ
せマークを形成する必要がない。
【0068】さらに、本実施例の構造は、エッチングス
トッパーとして作用する金属膜605bおよび605c
を形成しているので、実施例3と同様の効果が得られ
る。すなわち、多結晶シリコン膜とSiOx 膜とのRI
Eによる選択性が得られなくても、容易にコンタクトホ
ールを形成することができる。
【0069】加えて、本実施例においては、ゲート電極
608のセルフアラインによって低抵抗半導体層603
および604を形成していないため、チャネル領域と、
ソース領域およびドレイン領域との間には、マイクロオ
フセット領域が形成される。このマイクロオフセットに
よって、リーク電流をよりいっそう低減することができ
る。 (実施例7)本発明の半導体装置は、駆動回路一体型T
FT−LCDのアレイ基板に適用することもできる。
【0070】図9に、かかる構造の半導体装置の断面図
を示す。図9に示すように、本実施例の半導体装置71
7においては、透明な絶縁膜701がコートされた透明
絶縁性基板700に、補助容量Cs の下部電極となる金
属膜705、および合わせマーク705aが形成されて
おり、さらに、画素TFTの下に遮光膜となる金属膜7
05dが形成されている。遮光膜705dは、下部電極
705および合わせマーク705aと、同一の工程で同
一材料により形成されたものであり、光リーク電流に起
因した画素TFTの保持の能力低下による画質低下を防
止する。
【0071】下部電極705、合わせマーク705aお
よび遮光膜705dの上には、補助容量Cs を形成する
絶縁膜707が形成されている。絶縁膜707上には、
画素TFT部と補助容量とを有する画素部、および駆動
回路n−chTFT部と駆動回路p−chTFT部とを
有する駆動部が設けられている。
【0072】画素TFT部においては、チャネル領域と
なる高抵抗半導体層702aが絶縁膜707上に形成さ
れ、この高抵抗半導体層702aの両側には、リーク電
流を抑える目的でLDD領域723aおよび724aが
形成されており、さらに、このLDD領域に接して、低
抵抗半導体層703aおよび704aが形成されてい
る。これらの低抵抗半導体層703aおよび704a
は、Pなどの不純物が注入された後、熱などによって活
性化されている。また、LDD領域723aおよび72
4aは、P等の不純物を、低抵抗半導体層よりも低濃度
で注入することによって形成することができる。
【0073】なお、低抵抗半導体層704aの一部は、
絶縁膜707を介して補助容量Csの下部電極となる金
属膜705とともにコンデンサーを形成し、さらに、I
TOのような透明導電膜からなる画素電極713が、こ
の低抵抗半導体層704aに電気的に接続されている。
一方、低抵抗半導体層703aには、信号線電極709
aが接続されており、この信号線電極709aの一部
は、画素TFTを覆うように延びて上部からの光に対し
て遮光層として作用する。
【0074】駆動回路n−chTFT部においては、チ
ャネルとなる高抵抗半導体層702bが形成されてお
り、この高抵抗半導体層702bの両側には、前述と同
様のLDD領域723bおよび724b、さらに、低抵
抗半導体層703bおよび704bが形成されている。
これらの低抵抗半導体層は、Pなどの不純物が注入され
た後、熱などによって活性化されている。低抵抗半導体
層703bおよび704bには、それぞれ、ソース電極
709bおよびドレイン電極710bが接続されてい
る。
【0075】また、駆動回路p−chTFT部には、チ
ャネルとなる高抵抗半導体層702cが形成されてお
り、この両側には、Bなどの不純物が注入された後、熱
などにより活性化された低抵抗半導体層703cおよび
704cが形成されている。低抵抗半導体層703cお
よび704cには、それぞれ、ソース電極709cおよ
びドレイン電極710cが接続されている。
【0076】なお、各TFTにおける高抵抗半導体層7
02a,702bおよび702cは、例えば、α−S
i:H膜をプラズマCVD法等によって50〜70nm
の膜厚で形成した後、その膜に熱アニールを施すことに
よってα−Si:Hから脱水素を行ない、次いでELA
により多結晶化して形成することができる。あるいは、
LPCVDなどにより多結晶シリコン膜を形成してもよ
い。
【0077】さらに、各高抵抗半導体層702a、70
2bおよび702cの上には、ゲート絶縁膜706a、
706bおよび706cを介して、ゲート電極708
a、708bおよび708cが、それぞれ形成されてい
る。ゲート絶縁膜は、APCVDやAPCVD、ECR
−PECVDなどにより形成することができ、ゲート電
極は、例えば、MoTa合金やMoW合金やアルミニウ
ムなどから構成することができる。
【0078】上述のゲート電極708a、708bおよ
び708c、ソース電極709aおよび709c、信号
線電極709a、ドレイン電極710bおよび710
c、画素電極713は、それらの間に形成された層間絶
縁膜711aおよび711bによって絶縁されている。
【0079】本実施例においても、前述と同様の効果が
得られる。すなわち、コンデンサーを形成するための下
部電極705が、絶縁膜701を介して透明絶縁性基板
700上に形成されているので、本実施例の半導体装置
の製造に当たっては、不純物を注入する工程は、低抵抗
半導体層703および704を形成する際の1回のみで
よい。しかも、下部電極705が既に形成されているの
で、コンデンサーの容量部を形成する絶縁膜707をス
ルーして不純物を注入することは避けられる。
【0080】また、合わせマーク705aが、補助容量
用の下部電極605とともに、絶縁膜701を介して基
板700上に製造の初期段階において形成されている。
このため、トランジスタのVthを制御するためのチャネ
ルドープの際に、改めて、チャネルドープ用の合わせマ
ークを形成する必要がない。
【0081】さらに、本実施例の構造とすることによ
り、以下のような効果が得られる。すなわち、Cs 絶縁
膜厚を独立に制御できるので、Cs 大容量化による高開
口率化が可能となり、また、Cs 、ゲート線別層による
同層ショートが低減される。さらに、ITO等の画素電
極を接続するドレイン電極の形成場所の設計の自由度
が、著しく向上する。しかも、画素TFTの下に遮光膜
が設けられているので、光リークを低減することができ
る。
【0082】なお、従来のpoly−SiTFTにおい
ては、図11に示したように、トランジスタと画素電極
とを接続するためのコンタクトホールは、補助容量電極
1012を避けて設けなければならず、設計上の制約が
大きかった。コンタクトホールが補助容量電極に接近し
て形成された場合には、ドレイン電極1010と補助容
量電極1012とのショートが起こりやすく、場合によ
っては、画像部の液晶に電位が印加されないという状態
が生じていた。
【0083】さらに、かかる構造のpoly−SiTF
Tを、対向基板側から投射光が導入されるプロジェクシ
ョンTVへ応用した場合には、以下のような問題が生じ
ていた。対向基板側あるいはTFT直上には、遮光膜と
して作用するブラックマトリックスが形成されている
が、アレイ基板の裏側には、何等遮光膜として作用する
ものが存在しない。このため、投射光がアレイ基板の表
側から透過した後、偏向板等で反射し、この反射光がT
FTのチャネル部に到達して、光リーク電流が生じてい
た。
【0084】前述のように、本実施例においては、IT
O電極を接続するドレイン電極の形成場所の自由度が増
加したので、ドレイン電極と補助容量電極とのショート
を防止することができる。さらに、画素TFTの下に
は、遮光膜として作用する金属膜705dが形成されて
いるので、偏光板等からの反射光はTFTのチャネル領
域に到達することがなく、光リークを低減することがで
きる。したがって、従来のドレイン電極と補助容量用電
極とのショートや光リーク電流の問題を、同時に解決す
ることが可能である。
【0085】加えて、本実施例によれば、駆動回路をn
チャネルTFTとpチャネルTFTとで形成されるCM
OSにより構成しているので、低消費電力の液晶表示装
置が得られる。 (実施例8)図10に、第8の実施例の半導体装置の断
面図を示す。
【0086】図10に示すように、本実施例の半導体装
置817においては、エッチングストッパーとして作用
する金属膜805cが、ソース電極809およびドレイ
ン電極810の下に形成されている点が、図9の半導体
装置と異なる。
【0087】かかる構成の本実施例の半導体装置の製造
に当たっては、不純物注入工程は1回のみでよく、しか
も、コンデンサーの容量部を構成する絶縁膜807をス
ルーして不純物を注入することは避けられる。また、チ
ャネルドープの際に、改めて合わせマークを形成する必
要がない。
【0088】さらに、実施例7の場合と同様に、ITO
電極を接続するドレイン電極の形成場所の自由度が増加
したので、ドレイン電極と補助容量電極とのショートを
防止することができる。さらに、画素TFTの下には、
遮光膜として作用する金属膜805dが形成されている
ので、偏光板等からの反射光はTFTのチャネル領域に
到達することがなく、光リークを低減することができ
る。
【0089】加えて、本実施例によれば、駆動回路をn
チャネルTFTとpチャネルTFTとで形成されるCM
OSにより構成しているので、低消費電力の液相表示装
置が得られる。
【0090】またさらに、本実施例では、エッチングス
トッパーとして作用する金属膜805cを、絶縁膜80
1を介して基板800上に形成しているので、多結晶シ
リコン膜とSiOx 膜とのRIEによる選択性が得られ
なくても、容易にコンタクトホールを形成することがで
きる。
【0091】以上、実施例1〜実施例8において、コプ
ラナ型の半導体装置の例を挙げて本発明を説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲において種々の変形が可能であり、ス
タガ型、または逆スタガ型等の任意の構造とすることが
できる。
【0092】さらに、必要に応じて、デバイス保護膜を
基板全面、または画素ITO上以外の全面上に形成して
もよい。また、実施例7および実施例8で示したよう
に、画素TFTにLDD構造を設けてリーク電流を低減
したり、場合によっては、複数のゲート電極を形成した
マルチゲート(ダブルゲート)TFTとしてリーク電流
の低減を図ることもできる。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
多結晶シリコン膜への不純物注入工程を1回に減少する
とともに、補助容量用の絶縁膜に劣化を引き起こさない
半導体装置を提供することができる。このため、不純物
注入工程におけるスループットの低下を防止して、信頼
性の高いデバイスを効率よく得ることができ、かかる半
導体装置は、アクティブマトリクス型液晶表示装置のア
レイ基板として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の半導体装置の一例の断面図。
【図2】本発明の半導体装置の製造工程の一例を示す断
面図。
【図3】本発明の液晶表示装置の一例を示す断面図。
【図4】本発明の半導体装置の他の例の断面を示す図。
【図5】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面図。
【図6】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面図。
【図7】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面図。
【図8】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面図。
【図9】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面図。
【図10】本発明の半導体装置の他の例を表わす断面
図。
【図11】従来の薄膜トランジスタを表わす断面図。
【図12】従来の薄膜トランジスタの製造工程を示す断
面図。
【図13】従来の薄膜トランジスタの製造工程を示す断
面図。
【図14】従来の薄膜トランジスタの製造工程を示す断
面図。
【符号の説明】
100,200,300,400,500,600,7
00,800…透明絶縁性基板 101,201,301,401,501,601,7
01,801…基板保護膜 102,202,302,402,502,602,7
02,802…チャネル領域 103,203,303,403,503,603,7
03,803…ソース領域 104,204,304,404,504,604,7
04,804…ドレイン領域 105,205,305,405,505,605,7
05,805…下側の補助容量電極 106,206,306,406,506,606,7
06,806…ゲート絶縁膜 107,207,307,407,507,607,7
07,807…補助容量を形成する絶縁膜 108,208,308,408,508,608,7
08,808…ゲート電極 109,209,309,409,509,609,7
09,809…ソース電極 110,210,310,410,510,610,7
10,810…ドレイン電極 111,211,311,411,511,611,7
11,811…層間絶縁膜 112…上側の補助容量電極 113,213,313,413,513,613,7
13,813…画素電極 114…多結晶半導体層,115…レジスト膜,116
…不純物 117,217,317,417,517,617,7
17,817…半導体装置 118…対向基板,119…透明電極,120…液晶材
料 1000…透明絶縁性基板,1001…基板保護膜,1
002…チャネル領域 1003…ソース領域,1004…ドレイン領域 1005…下側の補助容量電極,1006…ゲート絶縁
膜 1007…補助容量を形成する絶縁膜,1008…ゲー
ト電極 1009…ソース電極,1100…ドレイン電極,10
11…層間絶縁膜 1012…上側の補助容量電極,1014…レジストパ
ターン 1015…不純物,1016…多結晶シリコン膜 1017…薄膜トランジスタ,1018…レジストパタ
ーン 1019…チャネル形成予定領域,1020…不純物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−208134(JP,A) 特開 平4−294329(JP,A) 特開 平1−154124(JP,A) 特開 平1−116526(JP,A) 特開 平6−82834(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1362 G02F 1/1343 H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁性基板、 前記基板上に形成されたコンデンサーを構成するための
    第1の電極、 前記第1の電極上に形成されたコンデンサーの容量部と
    なるキャパシタ絶縁膜、 前記キャパシタ絶縁膜上に形成されたコンデンサーを構
    成するための第2の電極、 前記第2の電極の直上に接し電気的に接続して形成され
    た画素電極、 前記画素電極に接続された低抵抗半導体領域および高抵
    抗半導体領域からなる不純物拡散領域と、この不純物拡
    散領域上に形成され、前記キャパシタ絶縁膜の一部と同
    一層からなるゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上に前
    記コンデンサーの第2の電極と同一材料で形成され、前
    記第2の電極と同一層にあるゲート電極とを含むスイッ
    チング素子、および前記基板上の前記第1の電極と同一
    の層に、前記第1の電極と同一材料で形成された合わせ
    マークを具備する半導体装置。
  2. 【請求項2】 画素電極に接続されたスイッチング素子
    とコンデンサーとを有する半導体装置の製造方法におい
    て、 透明絶縁性基板上の同一層に、コンデンサーを構成する
    ための第1の電極と合わせマークとを同一材料により形
    成する工程、 前記第1の電極および前記合わせマーク上に、前記コン
    デンサーのキャパシタ絶縁膜の一部を構成する絶縁膜を
    形成する工程、 前記絶縁膜上の前記スイッチング素子の領域に多結晶半
    導体層を形成する工程、 前記合わせマークから前記スイッチング素子のチャネル
    形成予定領域を特定し、このチャネル形成予定領域に不
    純物を導入して高抵抗半導体領域を前記多結晶半導体層
    に形成する工程、 前記高抵抗半導体領域が形成された前記多結晶半導体層
    上に前記スイッチング素子のゲート絶縁膜を形成すると
    ともに、前記コンデンサーの前記キャパシタ絶縁膜の一
    部の上に、このキャパシタ絶縁膜の残りとなる絶縁膜を
    形成する工程、 前記ゲート絶縁膜上および前記キャパシタ絶縁膜上に、
    ゲート電極および前記コンデンサーの第2の電極を同一
    材料によりそれぞれ形成する工程、 前記ゲート電極をマスクとして用いて前記多結晶半導体
    層に不純物を導入して、低抵抗半導体領域を形成する工
    程、 前記コンデンサーの前記第2の電極の直上に接して電気
    的に接続された前記画素電極を形成する工程、および前
    記スイッチング素子の前記低抵抗半導体領域と前記画素
    電極とを接続する工程を具備する半導体装置の製造方
    法。
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