JP3369424B2 - 混合ガス分離方法 - Google Patents

混合ガス分離方法

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JP3369424B2 JP01615497A JP1615497A JP3369424B2 JP 3369424 B2 JP3369424 B2 JP 3369424B2 JP 01615497 A JP01615497 A JP 01615497A JP 1615497 A JP1615497 A JP 1615497A JP 3369424 B2 JP3369424 B2 JP 3369424B2
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力スイング吸着
法(PSA法)による混合ガス分離方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、空気等の混合ガスから窒素,
酸素等の製品ガスを分離する方法として種々の方法が用
いられているが、最近では、装置の設計の容易さや設備
費の安価なことから、PSA法による分離方法が広く用
いられている。このような分離方法として、特開平1−
236914号公報に示す濃縮酸素回収方法が提案され
ている。この濃縮酸素回収方法は、2槽の吸着槽30,
31と濃縮酸素ガス溜め槽32とブロアー33と真空ポ
ンプ34とを用い、まず工程1(図14参照)では、ブ
ロアー33により混合ガスを昇圧して一方の吸着槽30
に導入し、窒素ガスを吸着除去して酸素ガスを濃縮し、
この濃縮酸素ガスを濃縮酸素ガス溜め槽32に蓄える。
一方、吸着の終わった他方の吸着槽31を真空ポンプ3
4により減圧脱着し吸着剤を再生する。ついで工程2
(図15参照)では、他方の吸着槽31の脱着工程の末
期に濃縮酸素ガス溜め槽32より濃縮酸素ガスの一部を
逆流させて他方の吸着槽31を洗浄する。つぎに工程3
(図16参照)では、吸着の終了した一方の吸着槽30
内の残留酸素ガスの一部を他方の吸着槽31の出口端へ
回収する。このとき、他方の吸着槽31は未だ真空ポン
プ34により脱着を続けている。つぎに工程4(図17
参照)では、一方の吸着槽30内の残留酸素ガスを他方
の吸着槽31の入口端へ回収する。同時に、濃縮酸素ガ
ス溜め槽32より濃縮酸素ガスの一部を他方の吸着槽3
1の出口端へ逆流させる。このとき、一方の吸着槽30
では入口端より真空ポンプ34による減圧脱着を開始す
る。つぎに工程5(図18参照)では、濃縮酸素ガス溜
め槽32より濃縮酸素ガスの逆流を続け、一方の吸着槽
30からのガス回収が終了した時点で、他方の吸着槽3
1の入口端にブロアー33を通じて混合ガスを導入し、
吸着工程の準備として昇圧を行う。これらの工程を繰り
返し行い、混合ガスから濃縮酸素ガスを回収する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、他方の吸着槽31(30)の復圧の際に、こ
の吸着槽31(30)の上部や下部に一方の吸着槽30
(31)の残留酸素ガスを導入しなければならず、他方
の吸着槽31(30)内の酸素ガスの濃度勾配が不均一
になる。このため、各吸着槽30,31の吸着剤の性能
を充分に利用することができず、吸着剤量を増加させた
り、再生圧力を低下(真空ポンプ容量を増加)させたり
することにより濃縮酸素ガスの純度と流量を確保する必
要があり、その結果として、装置のイニシャル・ランニ
ングコストの増加をもたらす。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、吸着塔内のガス濃度勾配を調整することのでき
る混合ガス分離方法の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、複数個の吸着塔を設け、各吸着塔が吸着
分離工程と減圧再生工程と復圧工程とを、この順で繰り
返し行うようにした混合ガス分離方法であって、上記各
吸着塔の内部に、上側の吸着剤層と下側の除湿剤層とを
上下積層状に収容し、減圧再生工程を終了した吸着塔に
対し、その入口端から原料混合ガスを供給し、その出口
端から製品ガスを供給し、その吸着剤層の中間高さ位置
から、吸着分離工程を終了した他の吸着塔の残留ガスを
この他の吸着塔の出口端より取り出して供給することに
より、復圧工程を行うようにし、上記復圧工程を、上記
製品ガスの供給と残留ガスの供給を同時に行う前工程
と、上記原料混合ガスの供給と製品ガスの供給を同時に
行う後工程とに分けるようにした混合ガス分離方法を第
1の要旨とし、複数個の吸着塔を設け、各吸着塔が吸着
分離工程と減圧再生工程と復圧工程とを、この順で繰り
返し行うようにした混合ガス分離方法であって、上記各
吸着塔の内部に、上側の吸着剤層と下側の除湿剤層とを
上下積層状に収容し、減圧再生工程を終了した吸着塔に
対し、その入口端から原料混合ガスを供給し、その出口
端から製品ガスを供給し、その吸着剤層の中間高さ位置
から、吸着分離工程を終了した他の吸着塔の残留ガスを
この他の吸着塔の出口端より取り出して供給することに
より、復圧工程を行うようにし、上記復圧工程で、上記
原料混合ガスの供給と製品ガスの供給と残留ガスの供給
を同時に行うようにした混合ガス分離方法を第2の要旨
とする。
【0006】すなわち、本発明の第1および第2の混合
ガス分離方法は、複数個の吸着塔を設け、各吸着塔が吸
着分離工程と減圧再生工程と復圧工程とを、この順で繰
り返し行うようにした混合ガス分離方法であり、上記各
吸着塔の内部に、上側の吸着剤層と下側の除湿剤層とを
上下積層状に収容している。そして、減圧再生工程を終
了した吸着塔に対し、その入口端から原料混合ガスを供
給し、その出口端から製品ガスを供給し、その吸着剤層
中間高さ位置から、吸着分離工程を終了した他の吸着
塔の残留ガスをこの他の吸着塔の出口端より取り出して
供給することにより、復圧工程を行うようにしている。
したがって、復圧工程の終了した吸着塔内の吸着剤
は、原料混合ガスを供給した入口端寄り部分と、残留ガ
スを供給した中間高さ位置寄り部分と、製品ガスを供給
した出口端寄り部分とで、その順にガス濃度が濃くな
り、均一な(入口端から出口端に向かってガス濃度が濃
くなる)ガス濃度分布となる。このような状態に濃度勾
配を調整することにより、つぎの吸着分離工程において
吸着剤の利用効率を上げることができ、吸着剤性能を充
分に発揮させることができる。また、吸着剤の利用効率
が向上することにより、吸着剤充填量の削減および真空
ポンプ容量の低下を実現することができ、その結果、装
置のイニシャル・ランニングコストを削減することがで
きる。また、吸着分離工程を終了した他の吸着塔の残留
ガスは、吸着分離工程が終了した時点で、吸着分離の途
中にある原料混合ガスであり、比較的純度が高い。特に
出口端の近傍部分に残留しているガスは純度が高い。こ
のため、上記残留ガスの導入に際しては、上記他の吸着
塔の出口端から行うようにしている。
【0007】また、本発明の第1の混合ガス分離方法
、上記復圧工程を、上記製品ガスの供給と残留ガスの
供給を同時に行う前工程と、上記原料混合ガスの供給と
製品ガスの供給を同時に行う後工程とに分けるため、確
実にガス濃度勾配を調整することができる。特に、出口
端寄り部分でのガス濃度を確実に高くすることができ、
一層吸着剤の利用効率を上げることができる。また、本
発明の第2の混合ガス分離方法は、上記復圧工程で、上
記原料混合ガスの供給と製品ガスの供給と残留ガスの供
給を同時に行うため、工程の簡素化を図ることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて詳しく説明する。
【0009】図1は本発明の混合ガス分離方法に用いる
混合ガス分離装置を示している。図において、1は原空
ブロワであり、外部から原料空気(大気空気)を取り入
れて圧縮したのち原料空気取入パイプ11に送り込む。
2はクーラーであり、その内部を通る冷却水の冷熱によ
り、原料空気取入パイプ11を通る原料空気を冷却して
所定温度に(20〜40℃に)まで降温させる。3,4
は同様構造に作製された左右一対の吸着塔である。両吸
着塔3,4には、図2(この図2は、左吸着塔3の内部
構造を示すものであるが、右吸着塔4の内部構造も同様
構造である)に示すように、その内部に、除湿用の吸着
剤(活性アルミナ)が充填されてなる下側アルミナ層5
(各吸着塔3,4の下部に配設されている)と、窒素吸
着用の吸着剤(ゼオライト)が充填されてなる上側吸着
剤層6(上記下側アルミナ層5上に載置され、上面が各
吸着塔3,4の上部に達している)とが上下積層状に収
容されており、この上側吸着剤層6の内部中央に、上下
両側面および横四側面(前後両側面および左右両側面)
に多数の吐出口(図示せず)が開口しているとともに横
一側面(左吸着塔3では右側面であり、右吸着塔4では
左側面である)からガス入口端7aが突出している(こ
のガス入口端7aの突出位置は、各吸着塔3,4の中間
高さ位置に略対応している)中空平板状のガス吐出部7
が配設されている。8はレシーバータンク(製品酸素ガ
ス貯蔵槽)であり、両吸着塔3,4で製造された製品酸
素ガスを貯留する。9は酸素ブロワであり、レシーバー
タンク8内の製品酸素ガスを取り出して所定の圧力まで
昇温させ、需要側に供給する。10は真空ポンプであ
り、両吸着塔3,4内を減圧排気する。
【0010】12は原料空気取入パイプ11と左吸着塔
3の入口端3aとを連結する自動開閉弁12a付き第1
導入パイプであり、13は原料空気取入パイプ11と右
吸着塔4の入口端4aとを連結する自動開閉弁13a付
き第2導入パイプである。14は左吸着塔3の入口端3
aと真空ポンプ10の入口パイプ10aとを連結する自
動開閉弁14a付き第1排気パイプであり、15は右吸
着塔4の入口端4aと真空ポンプ10の入口パイプ10
aとを連結する自動開閉弁15a付き第2排気パイプで
ある。図において、22は原空ブロワ1の上流側部分と
下流側部分とを連結する自動開閉弁22a付き戻しパイ
プである。
【0011】16は左吸着塔3の出口端3bとレシーバ
ータンク8の入口パイプ8aとを連結する自動開閉弁1
6a付き第1復圧用パイプであり、17は右吸着塔4の
出口端4bと第1復圧用パイプ16の自動開閉弁16a
上流側部分とを連結する自動開閉弁17a付き第2復圧
用パイプである。18は左吸着塔3の出口端3bとレシ
ーバータンク8の入口パイプ8aとを連結する自動開閉
弁18a付き第1導出パイプであり、19は右吸着塔4
の出口端4bと第1導出パイプ18の自動開閉弁18a
下流側部分とを連結する自動開閉弁19a付き第2導出
パイプである。20は左吸着塔3の出口端3bと右吸着
塔4の中間高さ部(ガス吐出部7のガス入口端7a)と
を連結する自動開閉弁20a,流量調節弁20b付き第
1連結パイプであり、21は右吸着塔4の出口端4bと
左吸着塔3の中間高さ部(ガス吐出部7のガス入口端7
a)とを連結する自動開閉弁21a,流量調節弁21b
付き第2連結パイプである。上記各流量調整弁20b,
21bは、これを取り付けた連結パイプ20,21を通
る後述の残留ガス流量を調整する。図において、23は
第1復圧用パイプ16の第2復圧用パイプ17合流点上
流側部分に設けた自動開閉弁であり、この自動開閉弁2
3の上流側部分と下流側部分が手動調節弁24a付きバ
イパス用パイプ24で連結されている。上記手動調節弁
24aは、減圧再生工程の最終段階において製品酸素ガ
スによる製品パージを行う際に、製品酸素ガスの流量を
調整するための弁であり、予め開度は調整されている。
また、上記自動開閉弁23は、復圧工程において製品酸
素ガスの導入を行う際に使用する弁であり、このときに
は手動調節弁24aにも製品酸素ガスが流れる。
【0012】上記の混合ガス分離装置を用い、つぎのよ
うにして原料空気から酸素ガスと窒素ガスとを分離する
ことができる。すなわち、第1工程(図3参照)では、
自動開閉弁12a,15a,18aを開弁し、自動開閉
弁13a,14a,16a,17a,19a,20a,
21a,22a,23を閉弁する。その状態で、原空ブ
ロワ1により取り入れた原料空気を圧縮して原料空気取
入パイプ11に送り出し、クーラー2に導入して所定温
度に降温させたのち、原料空気取入パイプ11,第1導
入パイプ12を経て入口端3aから左吸着塔3に供給す
る。この左吸着塔3においては、供給された原料空気
(圧縮空気)をさきに下側アルミナ層5に通し、この下
側アルミナ層5の吸着剤で原料空気中の水分,炭酸ガス
等を吸着除去し、つぎに上側吸着剤層6に通し、この上
側吸着剤層6で圧縮空気中の窒素を主に吸着したのち、
下側アルミナ層5および上側吸着剤層6で吸着されない
酸素を製品酸素ガス(純度93%程度)として出口端3
bから抜き出す(吸着分離工程)。そして、この出口端
3bから抜き出した製品酸素ガスを第1導出パイプ1
8,入口パイプ8aを経てレシーバータンク8に貯蔵す
る。一方、右吸着塔4においては、その内部を第2排気
パイプ15,入口パイプ10aを介して真空ポンプ10
により減圧排気し、下側アルミナ層5の吸着剤に吸着さ
れている水分,炭酸ガス等と、上側吸着剤層6の吸着剤
に吸着されている窒素等を脱着させる(減圧再生工
程)。
【0013】第2工程(図4参照)では、左吸着塔3に
おいて、上記の吸着分離工程を継続している。一方、右
吸着塔4においては、上記の減圧再生工程の最終段階
で、自動開閉弁17aを開弁し、レシーバータンク8に
回収した製品酸素ガスの一部を入口パイプ8a,第1復
圧用パイプ16,バイパス用パイプ24,第2復圧用パ
イプ17を経由して出口端4bから右吸着塔4に供給す
る。この製品酸素ガスの供給により、上側吸着剤層6の
吸着剤からの窒素の脱着が促進され、再生効率が向上す
る(製品パージ工程)。
【0014】第3工程(図5参照)では、自動開閉弁1
4a,20a,23を開弁し、自動開閉弁12a,15
a,18aを閉弁し、(上記の吸着分離工程が終了し
た)左吸着塔3の塔頂に残留している比較的酸素純度が
高いガス(酸素純度:21〜93%程度)を第1連結パ
イプ20を経由して(上記の減圧再生工程が終了した)
右吸着塔4の復圧ガスとしてガス入口端7a(すなわ
ち、右吸着塔4の中間高さ部)からガス吐出部7に供給
し、このガス吐出部7の多数の吐出口から上側吸着剤層
6内に送り込む。このとき、右吸着塔4の出口端4bか
らは、引き続きレシーバータンク8内の製品酸素ガスを
供給する(この製品酸素ガスを復圧ガスとしても利用す
る)。この第3工程では、自動開閉弁23を開弁してい
るため、第2工程より多量の製品酸素ガスが右吸着塔4
に供給される。このように、第3工程では、ガス吐出部
7からの残留ガスの供給と、出口端4bからの製品酸素
ガスの供給とを同時に行う(復圧工程の前半段階)。一
方、左吸着塔3においては、その内部を第1排気パイプ
14,入口パイプ10aを介して真空ポンプ10により
減圧排気する。このため、自動開閉弁22aを開弁し、
左吸着塔3に対する原空ブロワ1からの原料空気の供給
を停止する。
【0015】第4工程(図6参照)では、自動開閉弁2
0aを閉弁し、左吸着塔3から右吸着塔4のガス吐出部
7への残留ガスの供給を終了する。この時点で、右吸着
塔4の内部はまだ負圧の状態にあり、これを大気圧付近
にまで復圧するために、自動開閉弁13aを開弁し、自
動開閉弁22aを閉弁し、原空ブロワ1により取り入れ
(クーラー2を経由し)た原料空気を入口端4aから右
吸着塔4に供給する。このとき、右吸着塔4の出口端4
bからは、引き続きレシーバータンク8内の製品酸素ガ
スを供給する。このように、第4工程では、入口端4a
からの原料空気の供給と、出口端4bからの製品酸素ガ
スの供給とを同時に行う(復圧工程の後半段階)。この
ような第4工程が終了した時点では、右吸着塔4の上側
吸着剤層6のガス濃度分布は、図7に示すようになって
いる。すなわち、製品酸素ガスが送り込まれる上側吸着
剤層6の上部は酸素濃度93%程度に、左吸着塔3から
残留ガスが送り込まれる上側吸着剤層6の中間部は酸素
濃度21〜93%程度に、原料空気が送り込まれる上側
吸着剤層6の下部は酸素濃度21%程度になっている。
【0016】第5工程(図8参照)では、自動開閉弁1
9aを開弁し、自動開閉弁17a,23を閉弁する。す
なわち、全体としては、自動開閉弁13a,14a,1
9aを開弁し、自動開閉弁12a,15a,16a,1
7a,18a,20a,21a,22a,23を閉弁す
る。その状態で、原空ブロワ1から送りだした圧縮空気
をクーラー2により所定温度にまで降温させたのち、原
料空気取入パイプ11,第2導入パイプ13を経て入口
端4aから右吸着塔4に供給し、出口端4bから製品酸
素ガスを抜き出す。この第5工程は、上記の第1工程に
相当する工程であり、両吸着塔3,4の作用が入れ替わ
ったものである。そして、第5工程以降も、第2〜第4
工程と同様の工程(第2〜第4工程において、両吸着塔
3,4の作用が入れ替わった工程)を行う。このように
して第1〜第4の工程を繰り返し行い、原料空気から酸
素ガスと窒素ガスとを分離する。そして、第5工程(す
なわち、上記の第1工程)において、吸着塔3,4内の
上側吸着剤層6が、図7に示す酸素ガスの濃度勾配にな
っているため、製品酸素ガスの発生効率が向上する。
【0017】上記のように、この実施の形態では、一方
の吸着塔4(3)の減圧再生工程が終了し、他方の吸着
塔3(4)の吸着分離工程が終了した時点で、一方の吸
着塔4(3)内の圧力を復元させるために、一方の吸着
塔4(3)の入口端4a(3a)から原料空気を供給
し、出口端4b(3b)からレシーバータンク8内の製
品酸素ガスを供給し、中間高さ部(すなわち、ガス吐出
部7)から他方の吸着塔3(4)の塔頂の残留ガスを供
給している。このため、一方の吸着塔4(3)の上側吸
着剤層6の酸素ガスの濃度勾配を調整することができ、
つぎの吸着分離工程において上側吸着剤層6の吸着剤の
利用効率を上げて、吸着剤性能を十分に発揮させること
ができる。また、このように、吸着剤の利用効率を向上
させることにより、吸着剤充填量の削減や真空ポンプ容
量の低下を行うことができ、その結果、装置のイニシャ
ル・ランニングコストを削減することができる。しか
も、他方の吸着塔3(4)から一方の吸着塔4(3)に
残留ガスを供給している間も、他方の吸着塔3(4)の
減圧排気を行っているため、減圧再生工程に要する時間
を短縮することができるうえ、真空ポンプ10の無負荷
運転を行う必要がなく、減圧再生が効率的になる。
【0018】図9は本発明の他の実施の形態を示してい
る。この実施の形態では、上記の第3工程において、自
動開閉弁13aを開弁し、自動開閉弁22aを閉弁し、
原空ブロワ1により外部から取り入れたのちクーラー2
により冷却した原料空気を、第2導入パイプ13を経由
して入口端4aから右吸着塔4に供給している。それ以
外の部分は図1に示す実施の形態と同様であり、同様の
部分には同じ符号を付している(すなわち、第3工程以
外の工程は、図3,図4,図6,図8に示す工程と同様
である)。
【0019】この実施の形態でも、図1に示す実施の形
態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施の形態
では、原空ブロワ1により原料空気を右吸着塔4に供給
しているため、第3工程において、右吸着塔4が早く復
圧する。したがって、レシーバータンク8から右吸着塔
4に供給する製品酸素ガス量が減少し、その分酸素ブロ
ワ9によりレシーバータンク8から取り出せる製品酸素
ガス量が増加する。
【0020】図10は本発明のさらに他の実施の形態を
示している。この実施の形態では、上記の第3工程にお
いて、自動開閉弁14aを閉弁し、真空ポンプ10を休
止運転している。それ以外の部分は図1に示す実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している
(すなわち、第3工程以外の工程は、図3,図4,図
6,図8に示す工程と同様である)。
【0021】この実施の形態でも、図1に示す実施の形
態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施の形態
では、真空ポンプ10を休止運転しているため、第3工
程において、左吸着塔3の塔頂の残留ガスが殆ど全て右
吸着塔4に導入され、酸素ガスの濃度勾配が確実に行わ
れて、製品酸素ガスの発生効率が向上する。
【0022】図11は本発明のさらに他の実施の形態を
示している。この実施の形態では、図1の混合ガス分離
装置において、第2導入パイプ13の自動開閉弁13a
上流側部分から自動開閉弁27a付き分岐パイプ27が
分岐し、フィルター26に連結している。この実施の形
態では、上記の第4工程において、自動開閉弁27aが
開弁し、右吸着塔4内の負圧を利用することにより、フ
ィルター26により精製した大気空気を分岐パイプ27
に自然流入させたのち、第2導入パイプ13を経由して
入口端4aから右吸着塔4に導入するようにしている
(図12参照)。それ以外の部分は図1に示す実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。(すなわち、第4工程以外の工程は、図3〜図5,
図8に示す工程と同様である)
【0023】この実施の形態でも、図1に示す実施の形
態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施の形態
では、第4工程において、原空ブロワ1により原料空気
を右吸着塔4に供給する際に、右吸着塔4内の負圧によ
り大気空気をも(原空ブロワ1を通さずに)同時に供給
しているため、原空ブロワ1の容量を小さくすることが
できる。したがって、従来と同容量の原空ブロワ1を用
いる場合には、製品酸素ガスの製造効率が向上する。
【0024】図13は吸着塔3,4の変形例を示してい
る。この変形例では、両吸着塔3,4の上側吸着剤層6
に配設されるガス吐出部7には、その上側面および横四
側面に多数の吐出口(図示せず)が開口しているが、下
側面には開口していない。それ以外の部分は図2に示す
吸着塔3と同様であり、同様の部分には同じ符号を付し
ている。また、吸着塔3,4の他の変形例として、上記
ガス吐出部7の下側面および横四側面に多数の吐出口を
開口し、上側面に吐出口を開口しないようにしてもよ
い。このような両変形例を用いても、上記各実施の形態
と同様の作用効果を奏する。
【0025】なお、図11に示す混合ガス分離装置にお
いて、第3工程を図9もしくは図10に示す工程に代え
てもよい。
【0026】また、本発明が対象とする混合ガスの分離
としては、例えば、空気からの酸素ガスの分離、または
工業用ガス製造中の混合ガスからの特定有効ガス(例え
ば、水素,一酸化炭素,ハイドロカーボン類等のあらゆ
る有効ガス)の濃縮,回収あるいは有毒ガスを含んだガ
スの浄化等を挙げることができる。また、本発明で用い
る吸着剤としては、ゼオライト,シリカゲル,活性アル
ミナ,活性炭等の粒状物が挙げられ、単独でもしくは併
せて用いられる。例えば、窒素の吸着剤としてはゼオラ
イト,酸素の吸着剤としてはカーボン,炭酸ガスに対し
てはゼオライト等が用いられる。また、除湿用としては
シリカゲル,活性アルミナが好適に用いられ、空気中の
ハイドロカーボンの吸着に対しては活性炭等が用いられ
る。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1および第2
の混合ガス分離方法によれば、復圧工程の終了した吸着
塔内の吸着剤では、原料混合ガスを供給した入口端寄
り部分と、残留ガスを供給した中間高さ位置寄り部分
と、製品ガスを供給した出口端寄り部分とで、その順に
ガス濃度が濃くなり、均一な(入口端から出口端に向か
ってガス濃度が濃くなる)ガス濃度分布となる。このよ
うな状態に濃度勾配を調整することにより、つぎの吸着
分離工程において吸着剤の利用効率を上げることがで
き、吸着剤性能を充分に発揮させることができる。ま
た、吸着剤の利用効率が向上することにより、吸着剤充
填量の削減および真空ポンプ容量の低下を実現すること
ができ、その結果、装置のイニシャル・ランニングコス
トを削減することができる。また、吸着分離工程を終了
した他の吸着塔の残留ガスは、吸着分離工程が終了した
時点で、吸着分離の途中にある原料混合ガスであり、比
較的純度が高い。特に出口端の近傍部分に残留している
ガスは純度が高い。このため、上記残留ガスの導入に際
しては、上記他の吸着塔の出口端から行うようにしてい
る。また、本発明の第1の混合ガス分離方法は、上記復
圧工程を、上記製品ガスの供給と残留ガスの供給を同時
に行う前工程と、上記原料混合ガスの供給と製品ガスの
供給を同時に行う後工程とに分けるため、確実にガス濃
度勾配を調整することができる。特に、出口端寄り部分
でのガス濃度を確実に高くすることができ、一層吸着剤
の利用効率を上げることができる。また、本発明の第2
の混合ガス分離方法は、上記復圧工程で、上記原料混合
ガスの供給と製品ガスの供給と残留ガスの供給を同時に
行うため、工程の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる混合ガス分離装置の構成図であ
る。
【図2】上記混合ガス分離装置に用いる吸着塔の内部の
説明図である。
【図3】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図であ
る。
【図4】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図であ
る。
【図5】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図であ
る。
【図6】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図であ
る。
【図7】上側吸着剤層のガス濃度分布の説明図である。
【図8】上記混合ガス分離装置の作用を示す説明図であ
る。
【図9】上記混合ガス分離装置の他の実施の形態を示す
工程図である。
【図10】上記混合ガス分離装置のさらに他の実施の形
態を示す工程図である。
【図11】上記混合ガス分離装置のさらに他の実施の形
態を示す構成図である。
【図12】上記さらに他の実施の形態の工程図である。
【図13】吸着塔の変形例を示す説明図である。
【図14】従来例の作用を示す説明図である。
【図15】従来例の作用を示す説明図である。
【図16】従来例の作用を示す説明図である。
【図17】従来例の作用を示す説明図である。
【図18】従来例の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1 原空ブロワ 3,4 吸着塔 4a 入口端 4b 出口端 8 レシーバータンク 10 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 貴彦 大阪府堺市築港新町2丁6番地40 大同 ほくさん株式会社 堺工場内 (72)発明者 大八木 信之 大阪府堺市築港新町2丁6番地40 大同 ほくさん株式会社 堺工場内 (56)参考文献 特開 平1−236914(JP,A) 特開 昭48−92292(JP,A) 特開 昭62−91223(JP,A) 特開 平1−93402(JP,A) 特開 平10−192636(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の吸着塔を設け、各吸着塔が吸着
    分離工程と減圧再生工程と復圧工程とを、この順で繰り
    返し行うようにした混合ガス分離方法であって、上記各
    吸着塔の内部に、上側の吸着剤層と下側の除湿剤層とを
    上下積層状に収容し、減圧再生工程を終了した吸着塔に
    対し、その入口端から原料混合ガスを供給し、その出口
    端から製品ガスを供給し、その吸着剤層の中間高さ位置
    から、吸着分離工程を終了した他の吸着塔の残留ガスを
    この他の吸着塔の出口端より取り出して供給することに
    より、復圧工程を行うようにし、上記復圧工程を、上記
    製品ガスの供給と残留ガスの供給を同時に行う前工程
    と、上記原料混合ガスの供給と製品ガスの供給を同時に
    行う後工程とに分けるようにしたことを特徴とする混合
    ガス分離方法。
  2. 【請求項2】 複数個の吸着塔を設け、各吸着塔が吸着
    分離工程と減圧再生工程と復圧工程とを、この順で繰り
    返し行うようにした混合ガス分離方法であって、上記各
    吸着塔の内部に、上側の吸着剤層と下側の除湿剤層とを
    上下積層状に収容し、減圧再生工程を終了した吸着塔に
    対し、その入口端から原料混合ガスを供給し、その出口
    端から製品ガスを供給し、その吸着剤層の中間高さ位置
    から、吸着分離工程を終了した他の吸着塔の残留ガスを
    この他の吸着塔の出口端より取り出して供給することに
    より、復圧工程を行うようにし、上記復圧工程で、上記
    原料混合ガスの供給と製品ガスの供給と残留ガスの供給
    を同時に行うようにしたことを特徴とする混合ガス分離
    方法。
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