JP3369019B2 - 携帯電話機用アンテナ - Google Patents
携帯電話機用アンテナInfo
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Description
分野に関し、詳しくは小型かつ高性能な携帯電話機及び
第2世代コードレス電話機等の携帯電話機用アンテナに
関する。
の小型携帯電話機が急速に普及してきている。また、こ
れらの電話機は現在さらに小型化、薄型化、軽量化が進
んでおり、これに伴ってアンテナに関しても小型化、薄
型化、高性能化が求められてきている。
するアンテナとしては代表的なものであり、機器の小型
化に伴いアンテナの小型化、薄型化、高性能化も求めら
れている。例示すれば、図5は従来の板状逆F型アンテ
ナを用いた携帯電話機用アンテナであり、1は放射素
子、2はアンテナに給電するための給電点、3は放射素
子と地板を短絡しているショート板、4は金属筐体であ
る。
において、金属筐体がアンテナの地板となり、ショート
板は装荷インダクタンス素子を構成している。このアン
テナは金属筐体によって形成されるアンテナの地板と、
放射素子と、ショート板により構成される共振器からの
放射損失を積極的に利用したアンテナであり、共振周波
数は図5に示す放射素子の辺の長さ(L1,L2)、地
板から放射素子までの離間距離(H)、放射素子と地板
を短絡しているショート板の幅(W)の相互の関係から
決まり、一般的な共振条件を与える関係式は明かではな
いが、例えばショート板3の幅(W)が放射素子1の幅
L1と同じ幅の時はL2がほぼ1/4波長になる周波数
が共振周波数であり、ショート板3の幅(W)が放射素
子1の幅L1に比べ非常に狭い場合は(L1+L2)が
ほぼ1/4波長になる周波数が共振周波数であることが
知られている。
クタンス素子を構成しているため、放射素子の辺の長さ
(L1,L2)と地板から放射素子までの離間距離
(H)を固定してショート板の幅(W)を次第に狭くし
ていくとアンテナの共振周波数はショート板の幅(W)
に応じて低くなる。
ように背面から給電されており、アンテナ入力インピー
ダンスの値はショート板から給電点までの距離で変化す
るため所望のアンテナ入力インピーダンスに応じた位置
に給電点を決定する。
板上に放射素子とショート板を設置して板状逆F型アン
テナを構成した場合は、放射素子面の垂直な方向に最大
の放射利得をもつ放射特性を示すが、図5に示すような
限られた金属筐体を地板とし、該金属筐体上に放射素子
とショート板を設置してアンテナを構成した場合は、前
記金属筐体の影響を受けて最大の放射利得をもつ放射方
向は下向きとなる。しかしながら、通信の相手先である
基地局は、通常、鉄塔の上やビルの屋上のような高い場
所に設置されているため最大の放射利得をもつ放射方向
は斜め上方であることが要求される。
の上面にアンテナを設置することが考えられるが、近
年、携帯電話機及び第2世代コードレス電話機等の機器
のアンテナは小型、薄型が要求され、従来構造のアンテ
ナでは設置が困難である。また、図5に示すように金属
筐体上に放射素子とショート板を設置して構成すると機
器全体の厚みも増し、しかもアンテナ部分が突出してし
まいスペースの有効利用も困難である。
ナ入力インピーダンスの値は放射素子の辺の長さ(L
1,L2)、地板から放射素子までの離間距離(H)、
放射素子と地板を短絡しているショート板の幅(W)
等、相互の関係から決まり、加えて一般的な共振条件を
与える関係式は明かでなく、一部アンテナシミュレータ
ーによる設計手段はあるがアンテナの材質、メッキの状
態、製作精度等が影響するため最終的には多数の試作に
より試行錯誤の結果として決定することが多い。しかも
共振周波数とアンテナ入力インピーダンスの値は放射素
子の辺の長さ(L1,L2)、地板から放射素子までの
離間距離(H)、放射素子と地板を短絡しているショー
ト板の幅(W)といった機械的寸法で決まり、さらにシ
ョート板の幅(W)を狭くして小型化した場合、小型化
するにしたがってアンテナの周波数帯域幅は狭くなり、
例えば携帯電話機の割当周波数が変更となり共振周波数
を変更または調整する必要が生じた場合等においては設
計変更で対応する必要があった。
F型アンテナでは所望の方向に対し高い利得が得られな
いという欠点を除去し、小型でかつ周波数変更を容易に
行うことができる携帯電話機用アンテナを提供すること
にある。
に、角状筐体からなる金属ケースまたは金属シールドケ
ースを用い、該金属ケースまたは金属シールドケースの
上方に形成される稜線を境に、主にその上面と背面とを
アンテナ用地板としてL型状の板状逆F型アンテナを構
成し、さらに前記アンテナ用地板とL型状の板状逆F型
アンテナ放射素子との間に周波数調整用金属体または誘
電体を設置し、この誘電体の位置を調整することにより
所望の方向に対する高い利得を得、小型かつ周波数の変
更が容易な構造のアンテナを提供するものである。
ンテナにおいては、通常、鉄塔の上やビルの屋上のよう
な高い場所に設置されている基地局の方向すなわち上方
に対し最大の放射利得をもち、小型でしかも容易に送受
信周波数を変更したり調整することができる携帯電話機
用アンテナを提供するこができる。
明する。図1に本発明の第1の実施例を示す。図1にお
いて、1はL型状の放射素子、2は給電点、3はショー
ト板、5は電子回路からの不要な電波輻射を防止するた
めの金属シールドケース、6は電子回路部品を実装・配
線しているプリント基板である。
ルミ等の良導電体を基材として防錆処理がなされたもの
でよいが、高周波は放射素子の表面を流れる為、できれ
ば表面は銀メッキのような、なるべく導電抵抗の小さい
ものが望ましい。図1に示す第1の実施例においては、
上面と側面の放射素子の幅が同一であるが、この幅は特
に限定されるものではなく、それぞれに幅を変えてもよ
い。
幅が同一の場合について説明する。金属シールドケース
も上記放射素子と同様に不要な電波輻射を防止するため
に有効な銅、真鍮、アルミ、ブリキ等の良導電体からな
る材料を基材とし、これらに防錆処理がなされたものが
用いられている。
形状は少なくとも1箇所に稜線を形成する角を有する形
状が好ましく、この稜線を境に形成される複数の面を地
板として利用する。ショート板は放射素子と前記金属シ
ールドケースとを短絡するためのものであり、ショート
板と放射素子と金属シールドケースとが一体成形により
直結したものであっても、あるいはショート板と放射素
子と金属シールドケースとがそれぞれ分割され、プリン
ト基板の配線により結合された形であってもよい。ま
た、アンテナはプリント基板上のどの位置に配置されて
もよいが、人体頭部の影響をうけて送受信性能が劣下し
ない位置、すなわち無線機の最上部に設置することが望
ましい。
ンテナにおいて、共振周波数は放射素子の辺の長さ(L
1,L2,L3)、地板から放射素子までの離間距離
(H1,H2)、放射素子と地板を短絡しているショー
ト板の幅(W)の相互の関係から決まり、放射素子の辺
の長さ(L1,L2,L3)のうちいずれか、または全
てを短くすると共振周波数は高くなり、前記金属ケース
または金属シールドケースによって形成される地板から
放射素子までの離間距離(H1,H2)についてもいず
れか、または両方を低くすると共振周波数は低くなる。
ート板の幅(W)を狭くするとショート板がインダクタ
ンス素子となりショート板の幅(W)に応じたインダク
タンスが装荷されるために共振周波数は高くなる。本ア
ンテナは図1に示すように放射素子がL型状になってお
り、このL型部が高周波的にインダクタンス素子となり
ショート板の幅と同様放射素子にインダクタンスが装荷
されるために、角度に応じてインダクタンスが変化し、
共振周波数が変化する。ここで具体的な構造寸法を示す
と、L型状の板状逆F型アンテナ放射素子として例え
ば、約1mm厚のプリント基板上に高さ5mm、縦・横
の長さがそれぞれ35mmの直方体の金属シールドケー
スを半田付けし、(L1)25mm、(L2)8mm、
(L3)8mm、(H1)5mm、(H2)3mm、
(W)5mmのものを設置すると共振周波数は約1.9
GHzとなる。
放射素子とショート板を設置して構成する場合について
共振周波数が約1.9GHzとなるように各部の寸法を
計算してみると、地板から放射素子までの離間距離
(H)を5mm、放射素子と地板を短絡しているショー
ト板の幅(W)を5mmとした場合、放射素子の辺の長
さ(L1,L2)はそれぞれ約20mmとなる。
ンテナが占める容積と従来の板状逆F型アンテナが占め
る容積を比較すると、従来の板状逆F型アンテナが占め
る容積は2000平方mm に対し、本発明のL型状板
状逆F型アンテナが占める容積は1000平方mmであ
り1/2に小型化することができる。
ト板から給電点までの距離(D)により変化し、ショー
ト板から給電点までの距離(D)が広くなればアンテナ
入力インピーダンスは高くなり、反対に狭くなれば低く
なる。次に、図3(A)、(B)に本発明のL型状板状
逆F型アンテナの放射利得パターンの例を示し、図3
(A)はX−Z方向の放射利得を、また図3(B)はX
−Y方向の放射利得を示している。
をもつ放射方向は斜め上方であり、良好な特性を有して
いることがわかる。次に、図2に本発明の第2の実施例
を示す。図2において、1はL型状の放射素子、2は給
電点、3はショート板、5は電子回路からの不要な電波
輻射を防止するための金属シールドケース、6は電子回
路部品を実装・配線しているプリント基板、7は周波数
調整板である。
周波数調整板を加えたものであり、この周波数調整板は
L型状の放射素子と電子回路からの不要な電波輻射を防
止するための金属シールドケースとの間に取り付けられ
ている。前記周波数調整板は放射素子と金属シールドケ
ースの間の容量を変化させ、共振周波数を変更または調
整するためのものであり、銅、真鍮、アルミ、ブリキ等
の良導電体を用いたり、また誘電体を用いてもよく、要
は放射素子と金属シールドケースの間の容量を変化させ
ることができる材料であればよい。周波数調整板は、基
本的には共振周波数を変更または調整するためのもので
あり、ネジ、ボルト等により可動と固定ができる構造で
あればよく、また共振周波数を変更または調整した後、
半田付けや溶接等により固定する構造であってもよく、
特に取り付け構造を制約するものではない。
は調整方法について説明する。図4は本発明の周波数調
整板の挿入量に対する共振周波数の変化を示す説明図で
ある。例えば、周波数調整板を挿入していない状態から
次第に辺の長さがそれぞれT1,T2の周波数調整板の
挿入量を増やしていくと図4のAとBの曲線に示すよう
に共振周波数は次第に低くなる。図4のAとBの曲線の
違いは周波数調整板の辺の長さT1の違いにより生じ、
周波数調整板の辺の長さT1が狭くなる程共振周波数の
変化は緩やかになる。従って、周波数調整板の挿入量を
増減することにより共振周波数を変更または調整するこ
とができ、また、周波数調整板の挿入する辺の長さを変
えて使用することにより大調整だけでなく微調整も可能
となる。
したが、金属筐体を金属シールドケースの例の場合と同
様に使用しても同等の傾向をもつ特性が得られるため金
属筐体を用いた例については省略する。尚、図1から図
4までを本願発明を具体的に説明するための例として用
いたが、本願発明の技術的主旨に基づく他の実施例を排
除するものではない。
逆F型の携帯電話機用アンテナにおいて、筐体金属ケー
スまたは金属シールドケースの面をアンテナ用地板とし
てL型状の板状逆F型アンテナを構成し、さらに前記ア
ンテナ用地板とL型状の板状逆F型アンテナ放射素子と
の間に周波数調整用金属体、または誘電体を設置できる
構造とすることにより所望の方向に対し高い利得が得ら
れ、小型で、かつ周波数の変更及び微調整が容易な携帯
電話機用アンテナを提供することができる。
パターンの例を示す図である。
波数の変化を示す説明図である
用アンテナの例示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 プリント配線基板、地板、ショート板、
放射素子とからなるL型状の板状逆F型の携帯電話機用
アンテナにおいて、 金属シールドケースの稜線を境に形成される複数の面を
アンテナ地板とし、 一部に給電点を形成した前記放射素子を、前記地板に近
接配置し、L型状の前記板状素子の折り曲げ面を前記プ
リント配線基板の表面に平行に配置したことを特徴とす
る携帯電話機用アンテナ。 - 【請求項2】 前記アンテナ用地板と前記放射素子との
間に、周波数調整用の金属体または誘電体を挿入したこ
とを特徴とする請求項1記載の携帯電話用アンテナ。 - 【請求項3】 互いに直角なX軸とY軸とZ軸に対し前
記Z軸と前記Y軸とがなすZ―Y平面から垂直なX軸方
向に厚みを有するプリント配線基板と、前記プリント配
線基板上に配置された地板と放射素子と、前記地板と前
記放射素子を短絡するショート板とからなる板状逆F型
の携帯電話用アンテナにおいて、 前記地板が、金属シールドケースからなり、かつ前記角
状金属シールドケースの稜線を境に形成される複数の面
を有し、 前記放射素子が、前記金属シールドケースから前記Z軸
方向に長さH1離間したL型形状を有し、前記プリント
配線基板表面から前記X軸方向の長さがL3の辺を持つ
面を有し、前記長さがL3の面から前記角状シールドケ
ース側に折れ曲がり前記金属シールドケースと前記X軸
方向にH2離間しL2の長さの辺を持つ面を有すること
を特徴とする携帯電話用アンテナ。 - 【請求項4】 前記放射素子と前記金属シールドケース
間に金属または誘電体からなる周波数調整板を有する請
求項3記載の携帯電話用アンテナ。
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JPH08204438A JPH08204438A (ja) | 1996-08-09 |
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Family
ID=11869443
Family Applications (1)
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