JP3367432B2 - コークス乾式消火設備の冷却塔内水噴霧注水装置 - Google Patents

コークス乾式消火設備の冷却塔内水噴霧注水装置

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JP3367432B2 JP24108998A JP24108998A JP3367432B2 JP 3367432 B2 JP3367432 B2 JP 3367432B2 JP 24108998 A JP24108998 A JP 24108998A JP 24108998 A JP24108998 A JP 24108998A JP 3367432 B2 JP3367432 B2 JP 3367432B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉から排
出される赤熱コークスを循環不活性ガスと直接熱交換さ
せて冷却消火するとともに、熱交換して高温となった循
環不活性ガスから熱回収するコークス乾式消火設備にお
いて、コークス乾式消火設備系内での赤熱コークスの冷
却効率と、熱回収効率を向上するためにプレチャンバー
内に水を噴霧注水するための水噴霧注水装置に関する。 【0002】 【従来の技術】コークス乾式消火設備は、図5に示すよ
うに、コークス炉51から排出した赤熱コークスをコー
クバケット52に積載して巻上げ機53位置まで搬送
し、巻上げ機53でコークバケット52を巻上げたの
ち、プレチャンバー54と冷却室55とからなる冷却塔
56の上端装入口57上まで移動させ、装入口57の蓋
を開放して赤熱コークスを装入口57から投入する。そ
して、冷却室55の下部から吹き込む循環不活性ガスと
赤熱コークスを冷却室55内で直接接触により熱交換さ
せて冷却し、冷却室55の底部から冷却されたコークス
を切り出す。一方、赤熱コークスと熱交換して高温とな
った循環不活性ガスは、プレチャンバー54と冷却室5
5との境界部周面に設けた小煙道58から円環煙道59
を経て煙道60に導入し、循環不活性ガス中に混入した
可燃性ガスを空気を導入して燃焼させるとともに、同伴
した粉コークスを衝突板61により分離したのちボイラ
ー62に導入し、熱交換させて蒸気を発生させる。ボイ
ラー62で熱交換して低温となった循環不活性ガスは、
再度残留する微粉コークスをサイクロン63で除去した
のち、ガス循環ファン64を介して冷却室55の下部か
ら吹き込むようになっている。 【0003】上記コークス乾式消火設備は、ボイラーで
の熱回収率が高いほど、また、冷却室から切り出したコ
ークスの温度が低いほどコークス乾式消火設備の効率が
よい。ボイラーでの熱回収率の向上と切り出しコークス
温度の低減を図る手段としては、コークス乾式消火設備
のプレチャンバー内に水を吹き込む方法がある。 【0004】例えば、冷却塔のプレチャンバーの側壁か
ら導入管を介して水分を含んだガスを投入し、水性ガス
化反応によりCO、H2を多く含む可燃性ガスを発生さ
せ、この可燃性ガスをプレチャンバーと煙道との間に設
けた導管を介して煙道内の循環不活性ガスと合流させる
方法(特開昭59−75981号公報)、プレチャンバ
ーの天井部からプレチャンバー内の赤熱コークスに注水
し、生成した水性ガス化反応ガスをプレチャンバー内か
ら吸引排気しつつ、循環不活性ガスにより赤熱コークス
を冷却する方法(特開平3−86788号公報)、プレ
チャンバー上端の装入口を開閉する蓋の中心部に、水冷
ジャケットを有する水吹き込みノズルを貫通配置し、水
吹き込みノズルへの水吹き込みラインと水冷ジャケット
へのジャケット給水ラインと水冷ジャケットからのジャ
ケット排水ラインの途中に、蓋の開閉時における変位を
吸収可能なフレキシブル配管を設け、赤熱コークスの高
さレベルに拘わらず、常に赤熱コークスの中央部に水を
均等に吹き付ける冷却塔内水吹き込み装置(実開平7−
28948号公報)等が提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記特開昭59−75
981号公報に開示の方法は、プレチャンバーの側壁か
ら導入管を介して水分を含んだガスを投入するため、プ
レチャンバー内で赤熱コークスが部分的に冷却されるた
め、切り出しコークス温度のバラツキを増大するという
問題がある。また、特開平3−86788号公報に開示
の方法は、特開昭59−75981号公報に開示の方法
と同様にプレチャンバーの天井部から水を注水するた
め、プレチャンバー内で赤熱コークスが表面全域に均等
に散布されず部分的に冷却されるため、切り出しコーク
ス温度のバラツキを増大させるという問題がある。 【0006】さらに、実開平7−28948号公報に開
示の装置は、プレチャンバー内の赤熱コークスの高さレ
ベルに拘わらず、常に赤熱コークスの中央部に水を均等
に吹き付ける装置である。しかし、この装置は、吹き付
けた水がプレチャンバー内壁の耐火煉瓦にかからないよ
う、赤熱コークスの下限レベルでほぼ赤熱コークスの表
面全域に吹き付けた水がかかるよう水噴霧注水ノズルの
噴霧注水角度が設定されている。一方、プレチャンバー
内の赤熱コークスの高さレベルは、コークス炉の窯出し
中は順次上昇して窯出し終了時点で上限レベルに達し、
窯出し間断中は順次低下して次の窯出し開始時点で下限
レベルとなるよう調整している。このため、水噴霧注水
ノズル位置、噴霧注水角度が固定の場合は、赤熱コーク
スの高さレベルによって赤熱コークス表面に水がかから
ない部分が発生し、プレチャンバー内で赤熱コークスが
部分的に冷却されるため、切り出しコークス温度のバラ
ツキを増大させるという問題がある。 【0007】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、プレチャンバー内の赤熱コークスの高さレベルの
変動に対応して赤熱コークス表面全域に水を噴霧注水で
きるコークス乾式消火設備の冷却塔内水噴霧注水装置を
提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のコークス乾式消
火設備の冷却塔内水噴霧注水装置は、コークス乾式消火
設備の装入蓋に設けた水噴霧注水ノズルからプレチャン
バー内に水を円錐状に噴霧注水し、赤熱コークスを冷却
するとともに水性ガス化反応により可燃性ガスを発生さ
せ、該可燃性ガスを煙道内で燃焼してボイラーに導入
し、循環不活性ガスの温度を上昇させて蒸発量を増加さ
せるコークス乾式消火設備において、噴霧注水時の円錐
頂角の最大角度を赤熱コークスの上限レベルに、最小角
度を赤熱コークスの下限レベルに対応させてノズル中心
から同心円で半径方向に複数に分割した水噴霧注水ノズ
ルと、各ノズルの水供給系に設けた開閉制御弁と、主供
給管に設けた開閉制御弁と流量調整弁と流量計と、プレ
チャンバー内の赤熱コークスの高さレベルに応じて、複
数に分割したノズルへの水供給系の開閉制御弁を開閉し
て水噴霧注水角度を段階的に調整するとともに、窯出し
中と間断時間に対応して前記流量計からの流量が予め設
定した水供給量となるよう流量調整弁を制御する水噴霧
注水制御部を設けることとしている。 【0009】このように、噴霧注水時の円錐頂角の最大
角度を赤熱コークスの上限レベルに、最小角度を赤熱コ
ークスの下限レベルに対応させてノズル中心から同心円
で半径方向に複数に分割した水噴霧注水ノズルと、各ノ
ズルの水供給系に設けた開閉制御弁と、主供給管に設け
た開閉制御弁と流量調整弁と流量計と、プレチャンバー
内の赤熱コークスの高さレベルに応じて、複数に分割し
たノズルへの水供給系の開閉制御弁を開閉して水噴霧注
水角度を段階的に調整するとともに、窯出し中と間断時
間に対応して前記流量計からの流量が予め設定した水供
給量となるよう流量調整弁を制御する水噴霧注水制御部
を設けことによって、プレチャンバー内の赤熱コークス
の高さレベルに関係なく、常に赤熱コークスのほぼ表面
全域に水を噴霧注水できる。しかも、赤熱コークスが所
定時間間隔で投入されるコークス窯出し中と赤熱コーク
スが投入されない間断時間に対応して予め設定した水供
給量に制御できるから、水性ガス化反応を制御すること
ができるとともに、赤熱コークス全体を均一に冷却で
き、切り出しコークス温度のバラツキを防止することが
できる。 【0010】 【発明の実施の形態】従来、図6、図7に示すように、
装入蓋71に設ける水噴霧注水ノズル72としては、充
円錐型噴霧注水ノズル(通称フルコーンノズル)を使用
している。このノズル72の噴霧注水角度は、基本的に
プレチャンバー73内のコークス74の高さレベルが下
限Lにあるときに、コークス表面ほぼ全域をカバーでき
る角度としている。その理由は、プレチャンバー73内
のコークス74の高さレベルが上限Hにあるときに、コ
ークス表面ほぼ全域をカバーできる角度とすると、コー
クス74の高さレベルが下がると、プレチャンバー73
内壁面に噴霧水がかかることとなり、炉壁を傷つけるこ
ととなるからである。 【0011】また、プレチャンバー内の赤熱コークスへ
の水噴霧による水性ガス化反応は、一般的にはコークス
温度が約800℃付近といわれているので、コークス表
面全域に均一に噴霧することが重要である。すなわち、
常に同じ場所範囲に散水していると、その部分のコーク
スの降温が速くなり、水性ガス化反応が起こり難くなる
ため、効率的でない。 【0012】本発明においては、プレチャンバー内の赤
熱コークスの在庫レベルを測定し、測定したプレチャン
バー内の赤熱コークスの高さレベルに応じて、水噴霧注
水制御部により水の噴霧注水角度を半径方向で複数に分
割した各ノズルへの水の供給、停止によって段階的に制
御する。プレチャンバー内の赤熱コークスの在庫は、コ
ークス乾式消火設備の操業制御部においてマイクロ波式
レベル計、レーザ式レベル計等の連続式レベル計によっ
て検知されているので、これを用いて現在の在庫レベル
を求めることができる。また、コークス乾式消火設備の
操業制御部においては、コークス乾式消火設備の冷却塔
への赤熱コークスの投入量とコークス切り出し量とから
演算により在庫量を求め、現在の在庫レベルを求めてい
るので、これを用いることもできる。 【0013】窯出し中と間断中に対応する水供給量の設
定は、予め実験等によって窯出し中の赤熱コークスが所
定時間間隔、例えば8〜10分間隔で投入されている場
合の赤熱コークス表面温度が800℃を保持できる単位
時間当たりの水供給量を求める。また、間断中の赤熱コ
ークス表面温度が800℃を保持できる単位時間当たり
の水供給量を求めることによって、窯出し中と間断中に
対応する水供給量を設定することができる。 【0014】本発明で用いるノズル中心から半径方向に
同心円で複数に分割したノズルは、例えば、図1、図2
に示すように、ノズル中心から半径方向に同心円でA〜
Cに3分割し、プレチャンバー内の赤熱コークスの在庫
レベルが上限の場合は、ノズルA〜Cの全てに水を供給
し、在庫レベルが下限の場合は、最内側のノズルAのみ
に水を供給し、在庫レベルが中間の場合は、最内側と中
間のノズルA、Bのみに水を供給することによって、在
庫レベルに対応して段階的に調整する。 【0015】ノズル中心から周方向に同心円で複数に分
割したノズルへの水の供給、停止は、水噴霧注水制御部
に上位のコンピュータであるコークス乾式消火設備の操
業制御部から連続式レベル計によって検知したプレチャ
ンバー内の赤熱コークスの在庫レベルを入力し、その在
庫レベルに対応して、各分割したノズル毎の開閉制御弁
を開閉することにより行うことができる。 【0016】また、窯出し中と間断中に対応する水供給
量の制御は、水噴霧注水制御部に予め実験等によって求
めて窯出し中と間断中の水供給量を設定しておき、別途
上位のコンピュータから入力する窯出し中、間断中の信
号に対応して、主供給管に設けた流量計から入力される
流量が、予め設定した設定量となるよう流量調整弁を調
整することにより行うことができる。 【0017】窯出し中における水の噴霧注水は、水噴霧
注水制御部にコークバケットの巻上げ完了信号を入力
し、巻上げ完了信号が入力されると主供給管に設置した
開閉制御弁を閉止し、水の噴霧注水を停止する。そし
て、冷却塔の装入蓋閉止信号が入力されると、主供給管
に設置した開閉制御弁を開放し、水の噴霧注水を再開す
る。これによって、各分割したノズル毎の水供給管の開
閉制御弁の開閉操作を省略することができる。 【0018】コークス乾式消火設備の装入蓋は、コーク
ス投入時、開閉横行台車によって開放され、装入シュー
トが装入口に装着され、装入シュート上に赤熱コークス
を積載したコークバケットが巻下げられたのち、赤熱コ
ークスが投入される。赤熱コークスの投入が完了する
と、空となったコークバケットを巻上げ、装入シュート
を装入口から上昇させたのち、開閉横行台車を横行させ
て装入口に装入蓋を装着することを繰り返す。 【0019】このため、装入蓋の中心に設けた複数に分
割したノズルへの水の供給管は、各ノズルへの水供給ラ
インに開閉横行台車による装入蓋の昇降、開閉横行台車
の横行に追従できるよう、昇降動作吸収ならびに横行動
作吸収するためのフレキシブル配管を設けることが必要
である。 【0020】 【実施例】実施例1 以下に本発明のコークス乾式消火設備の冷却塔内水噴霧
注水装置の詳細を実施の一例を示す図1〜図3に基づい
て説明する。図1は本発明のコークス乾式消火設備の冷
却塔内水噴霧注水装置の水の配管系統を示す模式図、図
2は3個に分割したノズルの正面図、図3は3個に分割
したノズルの噴霧形態の説明図である。 【0021】図1〜図3において、コークス乾式消火設
備の冷却塔のプレチャンバー1の上端には、装入蓋2に
より開閉する装入口3が設けられている。装入蓋2の底
部中心部には、同心の半径方向でA〜Cに3分割したノ
ズル4を設置し、各ノズルA〜Cに水を供給する3重管
の給水管5を連結する。給水管5には、装入蓋2の上部
において、各ノズルA〜Cへの水供給管6、7、8を連
結する。 【0022】主供給管11から開閉制御弁12、流量調
整弁13、流量計14を介して分岐管15、16、17
を分岐する。各分岐管15、16、17は、装入蓋2を
開閉する開閉横行台車18上の配管19、20、21の
一端との間を、横行動作吸収のためのフレキシブル配管
22、23、24で連結する。また、開閉横行台車18
上の配管19、20、21の他端は、前記水供給管6、
7、8との間を昇降動作吸収のためのフレキシブル配管
25、26、27で連結している。各分岐管15、1
6、17には、開閉制御弁28、29、30を設けてい
る。 【0023】水噴霧注水制御部31には、主供給管11
の流量計14で測定した水供給量を入力する。さらに、
水噴霧注水制御部31には、上位のコークス乾式消火設
備の操業制御部32から窯出し中または間断中の信号、
プレチャンバー1内のコークスの在庫レベルを連続的に
入力するとともに、図示しないコークバケットの巻上げ
完了信号、装入蓋2の閉止信号を入力する。水噴霧注水
制御部31には、予め実験等により求めた窯出し中また
は間断中にプレチャンバー1内の赤熱コークス表面温度
が800℃を保持できる単位時間当たりの水供給量を入
力設定している 【0024】水噴霧注水制御部31は、操業制御部32
から図示しないコークバケットの巻上げ完了信号が入力
されると、主供給管11の開閉制御弁12を閉止し、装
入蓋2の閉止信号が入力されると、主供給管11の開閉
制御弁12を開放するよう構成する。また、水噴霧注水
制御部31は、操業制御部32から入力する窯出し中ま
たは間断中の信号に応じて、予め入力設定したプレチャ
ンバー1内の赤熱コークス表面温度が800℃を保持で
きる単位時間当たりの水供給量と、流量計14から入力
する水供給量とを対比し、流量計14から入力する水供
給量が予め入力設定した水供給量となるよう流量調整弁
13を制御するよう構成する。 【0025】水噴霧注水制御部31は、操業制御部32
から連続的に入力するプレチャンバー1内のコークスの
在庫レベルに応じて、在庫レベルが上限の場合各ノズル
A〜Cから水を噴霧注水すべく、各分岐管15、16、
17に設けた開閉制御弁28、29、30を開放する。
在庫レベルが下限の場合は、ノズルAからのみ水を噴霧
注水すべく、分岐管15に設けた開閉制御弁28のみを
開放し、分岐管16、17に設けた開閉制御弁29、3
0を閉止する。在庫レベルが中段の場合は、ノズルA、
Bから水を噴霧注水すべく、分岐管15、16に設けた
開閉制御弁28、29を開放し、分岐管17に設けた開
閉制御弁30のみを閉止するよう構成する。 【0026】なお、上記のプレチャンバー1内のコーク
スの在庫レベルに応じた各ノズルA〜Cの切替えは、在
庫レベルに応じて段階的に切替えるため、プレチャンバ
ー1の壁面に水がかかることが予想される。したがっ
て、各ノズルA〜Cの切替えは、在庫レベルに応じてプ
レチャンバー1の壁面に水がかからないよう、各分岐管
15、16、17に設けた開閉制御弁28、29、30
を開閉することが必要である。この場合は、在庫レベル
を5段階程度に分け、第1段階(上限レベル)は各ノズ
ルA〜Cから水噴霧注水、第2、第3段階はノズルA、
Bから水噴霧注水、第4、第5段階はノズルAから水噴
霧注水すれば、プレチャンバー1の内壁面に水がかかる
のを防止することができる。 【0027】上記のとおり構成したことによって、水噴
霧注水制御部31は、操業制御部32から入力するコー
クス炉が窯出し中であるか、間断中であるかの信号に応
じて、プレチャンバー1内の赤熱コークス表面温度が8
00℃を保持できる窯出し中または間断中に対応して予
め入力設定した単位時間当たりの水供給量と、流量計1
4から入力する水供給量とを対比し、流量計14から入
力する水供給量が予め入力設定した水供給量となるよう
流量調整弁13を制御する。 【0028】また、水噴霧注水制御部31は、操業制御
部32からコークバケットの巻上げ完了信号が入力され
ると、主供給管11の開閉制御弁12を閉止し、プレチ
ャンバー1内の赤熱コークスへの水の噴霧注水を中断す
る。水噴霧注水制御部31は、操業制御部32から装入
蓋2の閉止信号が入力されると、主供給管11の開閉制
御弁12を開放し、プレチャンバー1内の赤熱コークス
への水の噴霧注水を再開する。 【0029】さらに、水噴霧注水制御部31は、操業制
御部32から連続的に入力するプレチャンバー1内のコ
ークスの在庫レベルに応じて、在庫レベルが上限の場合
各ノズルA〜Cから水を噴霧注水すべく、各分岐管1
5、16、17に設けた開閉制御弁28、29、30を
開放する。在庫レベルが下限の場合は、ノズルAからの
み水を噴霧注水すべく、分岐管15に設けた開閉制御弁
28のみを開放し、分岐管16、17に設けた開閉制御
弁29、30を閉止する。在庫レベルが中段の場合は、
ノズルA、Bから水を噴霧注水すべく、分岐管15、1
6に設けた開閉制御弁28、29を開放し、分岐管17
に設けた開閉制御弁30のみを閉止する。 【0030】したがって、コークス乾式消火設備のプレ
チャンバー1内に所定時間間隔で新しい赤熱コークスを
投入する窯出し中は、赤熱コークスを投入する間を除
き、水性ガス化反応に必要なプレチャンバー1内の赤熱
コークス表面温度が800℃を保持できる水量で、か
つ、プレチャンバー1内の赤熱コークスの在庫レベルに
対応した噴霧注水角度で水を噴霧注水するから、赤熱コ
ークス表面のほぼ全域に均一に噴霧注水でき、水性ガス
化反応が促進され、冷却室での循環不活性ガスによる冷
却に先立ち、噴霧注水による冷却と水性ガス化反応によ
る吸熱作用によって、赤熱コークスを均一に予備冷却す
ることができる。 【0031】また、コークス乾式消火設備のプレチャン
バー1内に赤熱コークスが投入されない間断中は、コー
クス乾式消火設備からのコークス切り出しに応じてプレ
チャンバー1内の在庫面が下降し、さらに、在庫面が一
様でなく変化する。このため、下降に伴いその在庫面に
存在するコークスは、新しい赤熱コークスが出現すると
いう状態であるから、水性ガス化反応に必要なプレチャ
ンバー1内の赤熱コークス表面温度が800℃を保持で
きる水量で、かつ、プレチャンバー1内の赤熱コークス
の在庫レベルに対応した噴霧注水角度で水を噴霧注水す
るから、赤熱コークス表面のほぼ全域に均一に噴霧注水
でき、水性ガス化反応が促進され、冷却室での循環不活
性ガスによる冷却に先立ち、噴霧注水による冷却と水性
ガス化反応による吸熱作用によって、赤熱コークスを均
一に予備冷却することができる。 【0032】プレチャンバー1内の水性ガス化反応で発
生したH2、CO等の可燃性ガスは、順次冷却室とプレ
チャンバー1との境界周面に設けた小煙道から循環不活
性ガスと共に円環煙道に導かれ、煙道において外部から
吹き込まれる空気により燃焼し、循環不活性ガスの温度
を高めてボイラーでの熱回収量を増大させる。一方、冷
却室での循環不活性ガスによる冷却に先立ち、プレチャ
ンバー1内で予備冷却したコークスは、冷却室内を下降
する間に循環不活性ガスと向流接触してさらに冷却さ
れ、より低温となって底部から切り出される。したがっ
て、コークス乾式消火設備系内での赤熱コークスの冷却
効率と、熱回収効率を向上させることができる。 【0033】実施例2 実施例1の本発明の冷却塔内水噴霧注水装置を用いてプ
レチャンバー内に水を噴霧注水した場合と、プレチャン
バー内に水を噴霧注水しなかった場合と、従来の装入蓋
中心に設けたフルコーンノズルによりプレチャンバー内
に水を噴霧注水した場合のそれぞれについて、コークス
処理能力100T/Hr、循環不活性ガス量13500
0Nm3/Hrのコークス乾式消火設備における蒸気発
生量と経過時間との関係を調査した。その結果を図4に
示す。また、切り出しコークスの平均温度と温度バラツ
キを調査した。その結果を表1に示す。 【0034】 【表1】 【0035】図4に示すように、本発明の冷却塔内水噴
霧注水装置を用いてプレチャンバー内に水を噴霧注水し
た本発明例は、従来の装入蓋中心に設けたフルコーンノ
ズルによりプレチャンバー内に水を噴霧注水した従来例
に比較し、さらに蒸気発生量を増大させることができ
た。また、表1に示すように、本発明の冷却塔内水噴霧
注水装置を用いてプレチャンバー内に水を噴霧注水した
本発明例は、従来の装入蓋中心に設けたフルコーンノズ
ルによりプレチャンバー内に水を噴霧注水した従来例に
比較し、切り出しコークスの平均温度の低下および温度
バラツキに低減効果が現れている。これは、プレチャン
バー内での赤熱コークスの水の噴霧注水による予備冷却
が均一に行われたことを示すものである。 【0036】 【発明の効果】本発明のコークス乾式消火設備の冷却塔
内水噴霧注水装置は、プレチャンバー内の赤熱コークス
の在庫レベルに応じて、水の噴霧注水角度を制御して赤
熱コークス表面のほぼ全域に水を噴霧注水できるととも
に、コークス窯出し中または間断中に応じて、水の噴霧
注水量を制御できるから、プレチャンバー内での赤熱コ
ークスの水の噴霧注水による予備冷却が均一に行われ、
蒸気発生量を増大できるとともに、切り出しコークスの
温度バラツキを低減することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のコークス乾式消火設備の冷却塔内水噴
霧注水装置の水の配管系統を示す模式図である。 【図2】水の噴霧注水ノズルを同心円周方向で3個に分
割したノズルの正面図である。 【図3】水の噴霧注水ノズルを同心円周方向で3個に分
割したノズルの噴霧形態の説明図である。 【図4】実施例2における経過時間と蒸気発生量との関
係を示すグラフである。 【図5】コークス乾式消火設備の一例を示す概略全体説
明図である。 【図6】従来のプレチャンバー内への水噴霧注水ノズル
の噴霧形態の説明図である。 【図7】従来のプレチャンバー内への水噴霧注水ノズル
の概略説明図である。 【符号の説明】 1、54、73 プレチャンバー 2、71 装入蓋 3、57 装入口 4 ノズル 5 給水管 6、7、8 水供給管 11 主供給管 12、28、29、30 開閉制御弁 13 流量調整弁 14 流量計 15、16、17 分岐管 18 開閉横行台車 19、20、21 配管 22、23、24、25、26、27 フレキシブル配
管 31 水噴霧注水制御部 32 操業制御部 51 コークス炉 52 コークバケット 53 巻上げ機 55 冷却室 56 冷却塔 58 小煙道 59 円環煙道 60 煙道 61 衝突板 62 ボイラー 63 サイクロン 64 ガス循環ファン 72 水噴霧注水ノズル 74 コークス

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 コークス乾式消火設備の装入蓋に設けた
    水噴霧注水ノズルからプレチャンバー内に水を円錐状に
    噴霧注水し、赤熱コークスを冷却するとともに水性ガス
    化反応により可燃性ガスを発生させ、該可燃性ガスを煙
    道内で燃焼してボイラーに導入し、循環不活性ガスの温
    度を上昇させて蒸発量を増加させるコークス乾式消火設
    備において、噴霧注水時の円錐頂角の最大角度を赤熱コ
    ークスの上限レベルに、最小角度を赤熱コークスの下限
    レベルに対応させてノズル中心から同心円で半径方向に
    複数に分割した水噴霧注水ノズルと、各ノズルの水供給
    系に設けた開閉制御弁と、主供給管に設けた開閉制御弁
    と流量調整弁と流量計と、プレチャンバー内の赤熱コー
    クスの高さレベルに応じて、複数に分割したノズルへの
    水供給系の開閉制御弁を開閉して水噴霧注水角度を段階
    的に調整するとともに、窯出し中と間断時間に対応して
    前記流量計からの流量が予め設定した水供給量となるよ
    う流量調整弁を制御する水噴霧注水制御部を設けたこと
    を特徴とするコークス乾式消火設備の冷却塔内水噴霧注
    水装置。
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