JP3366217B2 - 階層符号化方式を用いた動画像符号化装置及び動画像復号装置 - Google Patents

階層符号化方式を用いた動画像符号化装置及び動画像復号装置

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JP3366217B2 JP10011297A JP10011297A JP3366217B2 JP 3366217 B2 JP3366217 B2 JP 3366217B2 JP 10011297 A JP10011297 A JP 10011297A JP 10011297 A JP10011297 A JP 10011297A JP 3366217 B2 JP3366217 B2 JP 3366217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号に含まれ
る冗長量を削減して圧縮符号化する動画像符号化装置及
びその復号装置に関し、より詳細には、動画像信号に対
して動き補償フレーム間予測を行い、それによって得ら
れる対象動画像信号に対する予測誤差信号をいくつかの
周波数帯域成分に分割して、各周波数帯域毎に符号化を
行う階層符号化方式の動画像符号化装置及び該符号化に
対応する動画像階層復号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のマルチメディアサービスの整備・
普及に伴い、画像処理技術の重要性は高まりつつあり、
各方面でさまざまな研究が行われている。一般に、画像
情報に含まれる情報量は非常に多く、例えば、画像信号
をそのまま通信回線を使って伝送しようとすると、大変
に広帯域の伝送容量が必要となるため、現実的ではな
い。こうした中で、画像信号には、その情報に冗長性が
含まれていることに着目し、この冗長性を利用して情報
量の削減を行うことが可能であることから、これを実行
している。それは、画像信号を効率よく扱うことを目的
として、画像の圧縮符号化(符号化)技術として広く用
いられている。
【0003】図7は、フレーム間予測直交変換符号化方
式を用いた従来の画像符号化装置の構成の一例を示すブ
ロック図である。図7に示すように、入力画像信号は、
画像フレーム毎に動き補償フレーム間予測部701によ
って動き補償フレーム間予測符号化され、動きベクトル
が出力されるが、この動き補償フレーム間予測部701
では、フレームメモリ部702に格納されている1画像
分前に符号化および復号された画像を予測画像信号とし
て読み出し、差分演算部703では、入力画像信号とこ
のフレームメモリ部702から読み出した予測画像信号
との差分である予測誤差信号を求めて、時間的冗長度を
取り除く。差分演算部703から出力される予測誤差信
号は、直交変換部704に送られて、直交変換が施さ
れ、空間的冗長度が取り除かれ、その結果として変換係
数が出力される。直交変換部704から出力された変換
係数は、符号化部705で量子化および符号化されて、
情報量が圧縮される。
【0004】符号化部705からの出力は、符号化情報
として外部に出力されるとともに、復号部706にも送
られる。復号部706では、符号化部705とは逆の処
理が行われて、変換係数が出力され、逆直交変換部70
7で逆直交変換が施される。逆直交変換部707からの
出力は、加算部708でフレームメモリ部702から読
み出された予測画像信号と加算された後、フレームメモ
リ部702に格納されて次の入力画像信号のフレーム間
予測に使用される。一般的にこれを“ループバック”と
呼ぶ。入力画像信号は、このように符号⇔復号のループ
状の構成(符号化ループ)に従って符号化される。上述
したように、従来の動画像符号化装置では、動き補償フ
レーム間予測によって画像情報に含まれる時間的冗長度
を取り除き、さらに直交変換によって空間的冗長度を取
り除いた後に符号化するので、効率良く符号化を行うこ
とができる。
【0005】しかし、上記のような従来の技術では、1
画像単位で符号化を行うため、通信伝送路での伝送誤り
や、情報の欠落などが発生した場合、その画像信号全体
の復号が正確に行えなくなる。さらに、フレーム間予測
符号化を使用しているため、ある画像に復号誤りが発生
すると、その後の画像にもその復号誤りが伝搬するとい
う問題があった。この問題点を解決する手段として、画
像信号を階層化し、各階層毎に符号化を行うことによ
り、ある階層中に復号誤りが発生しても、それ以外の階
層の符号化情報のみを復号することによって、復号画像
の品質劣化を最低限に抑える階層符号化方式という技術
がある。
【0006】図8に、周波数帯域分割を利用した階層符
号化方式の動画像符号化装置の構成を例示する。図8に
おいて、上記従来技術と同様に、入力画像信号は、画像
フレーム毎に動き補償フレーム間予測部801によって
動き補償フレーム間予測符号化され、差分演算部803
から予測誤差信号が出力される。差分演算部803から
出力される予測誤差信号は、帯域分割部804によって
周波数帯域分割を施され、各周波数帯域毎に出力され
る。帯域分割部804から出力される予測誤差信号の各
周波数帯域成分は、符号化部805a〜805nによっ
て各周波数帯域毎に符号化され、符号化情報a〜nとし
て外部に出力されるとともに、復号部806a〜806
nにも送られる。復号部806a〜806nでは、符号
化部805a〜805nとは逆の処理が行われ、予測誤
差信号の各周波数帯域毎の成分が出力される。
【0007】一方、フレームメモリ部802から読み出
された予測画像信号は、予測画像帯域分割部807によ
って周波数帯域分割を施され、各周波数帯域毎に出力さ
れる。この予測画像帯域分割部807から出力された予
測画像信号の各周波数帯域成分と、復号部806a〜8
06nから出力された予測誤差信号の各周波数帯域成分
が、加算部808a〜808nによって各周波数帯域毎
に加算され、復号画像信号が各周波数帯域成分毎に出力
される。この復号画像信号の各周波数帯域成分は、合成
部809によって周波数帯域分割と逆の処理を施され、
復号画像信号となる。これがフレームメモリ部802に
格納されて、次の入力画像信号のフレーム間予測に使用
される。以上の処理によって、ある周波数帯域中に復号
誤りが生じても、その周波数帯域中に誤りを閉じ込める
ことができるので、伝送路における情報の誤りや欠落に
よる動画像品質の劣化を最小限に抑えることが可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の階層符号化方式の動画像符号化・復号装置では、通
信路における伝送誤りや情報欠落が発生すると、たとえ
階層内に誤りを閉じ込めたとしても、その後の画像への
復号誤りの伝搬を完全に防ぐことはできないという問題
があった。本発明は、上記した従来技術において起きる
問題点に鑑みてなされたもので、通信路における伝送誤
りや情報欠落が発生しても最低限の動画像品質を維持
し、さらに復号誤りのその後の画像への伝搬を防止する
ことが可能な階層符号化方式を用いた動画像符号化装置
及び動画像復号装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、デジ
タル動画像信号の動き補償フレーム間予測を行い、予測
対象の入力画像フレームと前記動き補償フレーム間予測
により得た予測画像フレームとの間の1画像フレーム分
予測誤差信号を所定の周波数帯域成分画像に分割し
、分割された該1画像フレーム分の前記各周波数帯域
成分毎に符号化を行い、予測誤差符号化信号を出力する
とともに、各周波数帯域成分毎の該予測誤差符号化信号
を復号して得られる復号予測誤差信号と前記予測画像フ
レームとから生成される復号画像フレームを次の動き補
償フレーム間予測に用いるためにループバックを行う
波数帯域分割による階層符号化方式を用いた動画像符号
化装置において、前記ループバックを行うための手段
前記周波数帯域成分毎に当該復号画像フレームに対
してループバックを行うか行わないかを切り替える階層
ループバック制御手段を備え、階層ループバック制御
手段を用いることにより、各周波数帯域毎にループバッ
クの切り替えを行うことができ、効率的に復号誤りの伝
搬を防ぐことができるようにしたものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記階層ループバック制御手段は、各周波数帯域成
分毎のループバックの切り替えを、各周波数帯域成分毎
に独立に制御することにより、必要な周波数帯域のみ効
率的にループバックを行うことができるようにしたもの
である。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記階層ループバック制御手段は、各周波数
帯域成分毎に均一かつ周期的にループバックを行わない
ように制御し、予測不可能な復号誤りのその後の復号画
像への伝搬を防止する、すなわち、伝送誤りがいかなる
周波数帯域に発生しても、周期的にその伝送誤りの伝搬
を周期的に防ぐことができるようにしたものである。
【0012】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの発明において、前記階層ループバック制御手段
は、低域の周波数帯域になるほどループバックの頻度を
増やし、高域の周波数帯域になるほどループバックの頻
度を減らすように制御し、ループバックを行わないこと
による符号化効率の低下を抑えるようにしたものであ
る。
【0013】請求項5の発明は、動き補償フレーム間予
測方式による予測誤差信号を所定の1画像フレーム分の
周波数帯域成分画像に分割して得られる前記1画像フレ
ーム分の各周波数帯域成分毎の予測誤差符号化信号を復
号して該周波数帯域成分に対する1画像フレーム分の復
号予測誤差信号を得るとともに、動き補償フレーム間予
測における動きベクトル情報の符号化信号を復号し
られる動きベクトル情報と予測参照画像フレームとか
号予測画像フレームを求め、前記各周波数帯域成分の
復号予測誤差信号と前記復号予測画像フレームとにより
動画像信号を生成する周波数帯域分割による階層符号化
方式を用い動画像復号装置において、前記復号予測誤
差信号と前記復号予測画像フレームとから生成される復
号画像フレームを次の動き補償フレーム間予測における
予測参照画像フレームとして用いるためにループバック
を行う階層ループバック手段を設け、該階層ループバッ
ク手段は、前記各周波数帯域成分毎に当該復号画像フレ
ームに対してループバックを行うか行わないかの切り替
えを各周波数帯域成分毎に独立して制御可能にするよう
にしたものである。
【0014】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、前記階層ループバック手段は、各周波数帯域成分毎
に独立して行われる前記切り替えの制御を階層符号化方
式を用いた動画像符号化装置から1画像フレームに対し
て周波数帯域成分毎に送信されてくるループバック制御
情報により行うようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
る階層符号化方式を用いた動画像符号化装置および動画
像復号装置の実施の形態を例示しそれらを説明する。図
1に本発明による階層符号化方式を用いた動画像符号化
装置の第1の実施形態を示す。図1において、101は
動き補償フレーム間予測部、102はフレームメモリ
部、103は差分演算部、104は帯域分割部、105
a〜105nは符号化部、106a〜106nは復号
部、107はループバック制御部、108a〜108n
はループバック切替部、109は合成部、110は加算
部である。
【0016】上記各構成部の詳細を以下に示す。動き補
償フレーム間予測部101は、フレームメモリ部102
に蓄積されている1つ前に符号化および復号された画像
信号を用いて、入力画像信号の動き補償フレーム間予測
を行い、その結果として、動きベクトルを出力し、ま
た、フレームメモリ部102から予測画像信号を読み出
す。フレームメモリ部102は、また、現在の入力画像
信号より1つ前に符号化され、復号された画像信号を蓄
積する。差分演算部103は、入力画像信号とフレーム
メモリ部102から読み出された予測画像信号の差分を
取り、その結果を予測誤差信号として帯域分割部104
に出力する。
【0017】帯域分割部104は、差分演算部103か
ら出力された予測誤差信号をn個の周波数帯域成分に分
割し、各周波数帯域成分毎に符号化部105a〜105
nに出力する。符号化部105a〜105nは、帯域分
割部104から出力された予測誤差信号の各周波数帯域
成分を、各周波数毎に量子化および符号化を行う。その
結果として、各周波数帯域成分毎の符号化情報のa〜n
が出力される。復号部106a〜106nは、符号化部
105a〜105nから出力された符号化情報a〜nを
各符号化情報毎に復号し、予測誤差信号の各周波数帯域
成分信号を復号信号として出力する。ループバック制御
部107は、ループバックを行う周波数帯域を決定し、
ループバックを行う周波数帯域に対応するループバック
切替部108a〜108nに対し、ループバック命令を
出力する階層ループバック制御手段である
【0018】ループバック切替部108a〜108n
は、ループバック制御部107から出力されたループバ
ック命令の有無によって、復号部106a〜106nか
ら出力された復号予測誤差信号の各周波数帯域成分を合
成部109に入力するかしないかを選択するために切り
替える。合成部109は、ループバック切替部108a
〜108nから出力された復号予測誤差信号の各周波数
帯域成分を合成し、復号予測誤差信号を出力する。加算
部110は、合成部109から出力された復号予測誤差
信号と、フレームメモリ部102から読み出し出力され
る予測画像信号を加算して入力画像信号に相当する復号
画像信号を生成する。
【0019】図2には、図1において示される帯域分割
部104の一実施形態を示し、その装置構成の一例とし
て周波数帯域分割の例を図2(A)に示し、また、図2
(B)に予測誤差信号が周波数帯域分割される様子を示
す。なお、図2(A)において、LFは低域フィルタ、
HFは高域フィルタを表わす。図2(A)に示す回路構
成によって、図2(B)に示すように、入力信号(b−
1)を水平方向および垂直方向にそれぞれ2つ、合計4
つの周波数帯域に分割した(b−2)後、さらにもっと
も低い周波数帯域を同様に4つの周波数帯域に分割し、
全部で7つの周波数帯域に分割して(b−3)いる(図
2(A)と図2(B)太い矢印によりその間の関係
が示されている)。
【0020】図1に示される本発明の実施形態の画像符
号化装置の処理の流れを図3を用いて説明する。まず、
画像信号(入力画像フレーム)が入力されると(ステッ
プS301)、ループバック制御部107がループバッ
クを行う周波数帯域を決定し、どの周波数帯域のループ
バックを行うかを示すループバック制御情報を外部に出
力し、さらにループバックを行う周波数帯域に対応する
ループバック切替部108a〜108nにループバック
命令を出力する(ステップS302)。次に、動き補償
フレーム間予測部101がフレームメモリ部102に蓄
積されている1つ前に符号化および復号された画像信号
を用いて入力画像信号の動き補償フレーム間予測を行
い、動きベクトルを外部に、また、予測画像信号(予測
画像フレーム)を差分演算部103および加算部110
に出力する(ステップS303)。
【0021】次に、差分演算部103によって入力画像
信号(入力画像フレーム)とフレームメモリ部102か
ら読み出された予測画像信号(予測画像フレーム)の差
分が計算され、その結果として予測誤差信号が帯域分割
部104に出力される(ステップS304)。この1画
像フレーム分の予測誤差信号は、帯域分割部104によ
ってn個の周波数帯域成分に周波数帯域分割され、該当
する周波数帯域成分毎に符号化部105a〜105nに
出力される(ステップS305)。次に、符号化部10
5a〜105nが帯域分割部104から出力された予測
誤差信号の該当する周波数帯域成分を、それぞれの周波
数帯域成分毎に量子化および符号化を行い(ステップS
306)、その結果として、各周波数帯域毎の符号化情
a〜nを外部に出力する(ステップS307)。
【0022】一方、符号化部105a〜105nからの
各周波数帯域毎の符号化情報a〜nは、復号部106a
〜106nにも送られる。復号部106a〜106n
は、各周波数帯域毎の符号化情報a〜nを復号し、その
結果として、復号予測誤差信号の各周波数帯域成分をル
ープバック切替部108a〜108nに出力する(ステ
ップS308)。ループバック切替部108a〜108
nは、ループバック制御部107からのループバック命
令の有無を検出し(ステップS309)、ループバック
命令がある場合は復号部106a〜106nからの復号
予測誤差信号の各周波数帯域成分を合成部109に出力
し(ステップS310)、ループバック命令が無い場合
は何も出力しない。
【0023】上記のステップS306からステップS3
10の処理、すなわち、図3の2点鎖線で囲まれた部分
は、各周波数帯域毎に並行に、あるいは、周波数帯域の
数だけ繰り返して処理される。そして、すべての周波数
帯域について上記ステップS305からステップS31
0の処理が完了すると、合成部109がループバック切
替部108a〜108nからの復号予測誤差信号の各周
波数帯域成分を合成し、その結果として、復号予測誤差
信号を加算部110に出力する(ステップS311)。
【0024】加算部110は、ステップS30で出力
された予測画像信号と、ステップS311で出力された
復号予測誤差信号を加算し、復号画像信号(復号画像フ
レーム)を生成する。そして、この復号画像信号はフレ
ームメモリ部102に格納され、次の入力画像信号のフ
レーム間予測符号化に利用される(ステップS31
2)。以上、ステップS301からS312までの処理
が最後の入力画像信号の符号化が終了するまで繰り返さ
れ(ステップS313)、処理は終了する。
【0025】次に、ループバック制御部107の各周波
数帯域毎のループバック命令の送出方法について、図4
を用いて詳細する。図4の(A)は、各周波数帯域毎に
均一かつ周期的にループバック命令の送出を止める方法
を表している。これにより、周期的に各周波数帯域のル
ープバックを止めることができ、予測不可能な伝送誤り
や情報欠落が発生しても、周期的に誤差の伝搬を防止す
ることができる。
【0026】また、各周波数帯域毎にループバック命令
の送出の頻度を制御することができる。例えば、ループ
バックを行わないと、次の画像の予測符号化を行ったと
き、符号化効率が低下するが、周波数帯域が低いものほ
どその符号化効率の低下が著しくなるという特性に着目
し、最低周波数帯域は常にループバックし、周波数が高
くなるにつれてループバック命令の送出を止める頻度を
多くする方法を用いることができ、これを図4(B)に
示す。これにより、ループバックを行わないことによる
符号化効率の低下を抑制することができる。以上のよう
に、ループバック制御部107は、各周波数帯域毎に個
別にループバック命令を送出することができるため、さ
まざまなパターンのループバック命令送出方法を選択で
きる。
【0027】次に、図5に本発明による階層符号化方式
による動画像復号装置の実施形態の一例を示す。図5に
おいて、501はループバック制御部、502は動き補
償部、503はフレームメモリ部、504a〜504n
は復号部、505a〜505nはループバック切替部、
506は第1合成部、507は第2合成部、508は第
1加算部、509は第2加算部である。
【0028】上記各構成部の詳細を以下に示す。ループ
バック制御部501は、外部からのループバック制御情
報によってループバックを行う周波数帯域を決定し、ル
ープバックを行う周波数帯域に対応するループバック切
替部505a〜505nにループバック命令を送出す
る。動き補償部502は、外部から入力される動きベク
トルを用いて、動き補償処理を行い、フレームメモリ部
503から予測画像信号を読み出す。フレームメモリ部
503には、1つ前に復号された画像信号が蓄積されて
いる。復号部504a〜504nは、入力された符号化
情報a〜nを復号し、その結果として復号予測誤差信号
の各周波数帯域成分を出力する。
【0029】ループバック切替部505a〜505n
は、ループバック制御部501からのループバック命令
を検出した場合、復号部504a〜504nからの復号
予測誤差信号の各周波数帯域成分を第1合成部506に
出力する階層ループバック手段である。ループバック命
令を検出できなかった場合は、何も出力しない。第1合
成部506は、ループバック切替部505a〜505n
からの復号予測誤差信号の各周波数帯域成分を合成し、
復号予測誤差信号を出力する。第2合成部507は、復
号部504a〜504nからの復号予測誤差信号の各周
波数帯域分をすべて合成し、復号予測誤差信号を出力す
る。第1加算部508は、第1合成部506からの復号
予測誤差信号と予測画像信号を加算し、復号画像信号を
出力する。第2加算部509は、第2合成部507から
の復号予測誤差信号と予測画像信号を加算し、復号画像
信号を出力する。
【0030】図5に示される本実施形態の動画像復号装
置の処理の流れを、図6を用いて説明する。まず、階層
化される符号化情報a〜n,ループバック制御情報,動
きベクトルが入力されると(ステップS601)、ルー
プバック制御部501がループバック制御情報を読み取
って、ループバックを行う周波数帯域を決定し、その周
波数帯域に対応するループバック切替部505a〜50
5nにループバック命令を送出する(ステップS60
2)。次に、動き補償部502が入力された動きベクト
ルを用いて、フレームメモリ部503から予測画像信号
(復号予測画像フレーム)を読み出し、第1加算部50
8および第2加算部509に送られる(ステップS60
3)。次に、復号部504a〜504nが、例えば、周
波数帯域分割により周波数帯域成分毎に分割がなされた
状態で入力された1画像フレーム分の符号化情報a〜n
を復号し、その結果として、復号予測誤差信号の各周波
数帯域成分がループバック切替部505a〜505nに
出力される(ステップS604)。
【0031】ループバック切替部505a〜505n
は、ループバック制御部501からのループバック命令
の有無を検出し(ステップS605)、ループバック命
令を検出した場合、復号部504a〜504nからの復
号予測誤差信号の各周波数帯域成分を第1合成部506
に出力し(ステップS606)、検出しなかった場合は
何も出力しない。上記のステップS604からステップ
S606までの処理、すなわち、図6の2点鎖線で囲ま
れた部分は、各周波数帯域毎に並行に、あるいは、周波
数帯域の数だけ繰り返して処理される。そして、すべて
の周波数帯域について上記ステップS604からステッ
プS606の処理が完了すると、第1合成部506がル
ープバック切替部505a〜505nから出力された復
予測誤差信号の各周波数帯域成分を合成し、その結果
として、予測復号誤差信号を第1加算部508に出力す
る(ステップS607)。
【0032】第1加算部508は、ステップS603で
出力された予測画像信号(復号予測画像フレーム)と、
ステップS607で出力された復号予測誤差信号を加算
し、その結果として、復号画像信号(復号画像フレー
ム)がフレームメモリ部503に格納され、予測参照画
像フレームとして、次の階層化された符号化情報の復号
に用いられる(ステップS608)。一方、ステップS
604で出力された復号予測誤差信号のすべての周波数
帯域成分は、第2合成部507にも送られ、合成されて
復号予測誤差信号となり、第2加算部509にも出力さ
れる(ステップS609)。第2加算部509は、ステ
ップS603で出力された予測画像信号と、ステップS
609で出力された復号予測誤差信号を加算し、復号画
像信号(動画像信号)として外部に出力する(ステップ
S610)。以上、ステップS601からステップS6
10までの処理が最後の符号化情報の復号が終了するま
で繰り返され(ステップS611)、処理は終了する。
【0033】
【発明の効果】請求項1に対応する効果:階層ループバ
ック制御手段を備えた本動画像符号化装置を用いること
により、各周波数帯域毎にループバックを行うか行わな
いかの制御を行うことができ、次の動き補償フレーム間
予測に際し、効率的に復号誤りの伝搬を防ぐことができ
る。
【0034】請求項2に対応する効果:請求項1の効果
に加えて、階層ループバック制御手段を備えた本動画像
符号化装置を用いることにより、各周波数帯域毎に独立
してループバックを行うか行わないかの切替を行うこと
ができ、より効率的に復号誤りの伝搬の防止を行える。
【0035】請求項3に対応する効果:請求項1及び2
の効果に加えて、階層ループバック制御手段を備えた本
動画像符号化装置を用いることにより、各周波数帯域毎
に周期的にループバックを止めることができ、どの周波
数帯域に発生するかが予測不可能な復号誤りが発生して
も、その復号誤りの後の復号画像への伝搬を周期的に防
止することができる。
【0036】請求項4に対応する効果:請求項1ないし
3の効果に加えて、階層ループバック制御手段を備えた
本動画像符号化装置を用いることにより、各周波数帯域
毎にループバックを行う頻度を変化させることができ、
符号化効率の低下を防ぐために低周波数帯域のループバ
ック頻度を増やすなど、効果的に復号誤りの伝搬の防止
を行える。
【0037】請求項5に対応する効果:階層ループバッ
ク制御手段を備えた本動画像復号装置を用いることによ
り、各周波数帯域毎に独立してループバックを行うか行
わないかの切替ができるため、復号誤りのその後の復号
画像への伝搬を効率的に防止できる。
【0038】請求項6に対応する効果:請求項5の効果
に加えて、送信されてくる符号化時のループバック制御
情報を用いることにより符号化時の条件に適合した制御
が行われ、より性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による階層ループバック制御手段を備え
た動画像符号化装置の構成の一実施形態を示すブロック
図である。
【図2】図1に示される動画像符号化装置における周波
数帯域分割部の構成を例示(A)し、入力信号が周波数
帯域分割される様子を表し(B)た図である。
【図3】図1に示される本発明の実施形態としての動画
像符号化装置の処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図4】本発明による階層ループバック制御手段を備え
た動画像符号化装置におけるループバック制御部の動作
を説明するための図である。
【図5】本発明による階層ループバック制御手段を備え
た動画像復号装置の他の実施形態の構成を示すブロック
図である。
【図6】図5に示される実施形態の動画像復号装置の処
理の流れを示すフローチャートである。
【図7】従来のフレーム間予測直交変換符号化方式を用
いた動画像符号化装置の一構成を示すブロック図であ
る。
【図8】周波数帯域分割を利用した従来の動画像階層符
号化方式の構成を例示するブロック図である。
【符号の説明】
101,701,801…動き補償フレーム間予測部、
102,503,702,802…フレームメモリ部、
103,703,803…差分演算部、104,804
…帯域分割部、105a〜105n,705,805a
〜805n…符号化部、106a〜106n,504a
〜504n,706,806a〜806n…復号部、1
07,501…ループバック制御部、108a〜108
n,505a〜505n…ループバック切替部、10
9,809…合成部、110,708,808a〜80
8n…加算部、502…動き補償部、506…第1合成
部、507…第2合成部、508…第1加算部、509
…第2加算部、704…直交変換部、707…逆直交変
換部、807…予測画像帯域分割部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−62175(JP,A) 特開 平2−75247(JP,A) 特開 平5−336505(JP,A) 特開 平6−22293(JP,A) 特開 平7−203438(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル動画像信号の動き補償フレーム
    間予測を行い、予測対象の入力画像フレームと前記動き
    補償フレーム間予測により得た予測画像フレームとの間
    1画像フレーム分の予測誤差信号を所定の周波数帯域
    成分画像に分割して、分割された該1画像フレーム分の
    前記各周波数帯域成分毎に符号化を行い、予測誤差符号
    化信号を出力するとともに、各周波数帯域成分毎の該
    測誤差符号化信号を復号して得られる復号予測誤差信
    と前記予測画像フレームとから生成される復号画像フレ
    ームを次の動き補償フレーム間予測に用いるためにルー
    プバックを行う周波数帯域分割による階層符号化方式を
    用いた動画像符号化装置において、前記ループバックを
    行うための手段が前記周波数帯域成分毎に当該復号画
    像フレームに対してループバックを行うか行わないかを
    切り替える階層ループバック制御手段を備えるようにし
    たことを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記階層ループバック制御手段は、各周
    波数帯域成分毎のループバックの切り替えを、各周波数
    帯域成分毎に独立に制御するようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記階層ループバック制御手段は、各周
    波数帯域成分毎に均一かつ周期的にループバックを行わ
    ないように制御し、予測不可能な復号誤りのその後の復
    号画像への伝搬を防止するようにしたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の動画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記階層ループバック制御手段は、低域
    の周波数帯域になるほどループバックの頻度を増やし、
    高域の周波数帯域になるほどループバックの頻度を減ら
    すように制御し、符号化効率の低下を抑えるようにした
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の
    動画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 動き補償フレーム間予測方式による予測
    誤差信号を所定の1画像フレーム分の周波数帯域成分
    に分割して得られる前記1画像フレーム分の各周波数
    帯域成分毎の予測誤差符号化信号を復号して該周波数帯
    域成分に対する1画像フレーム分の復号予測誤差信号を
    得るとともに、動き補償フレーム間予測における動きベ
    クトル情報の符号化信号を復号し得られる動きベクト
    ル情報と予測参照画像フレームとから復号予測画像フレ
    ームを求め、前記各周波数帯域 成分の復号予測誤差信号
    と前記復号予測画像フレームとにより動画像信号を生成
    する周波数帯域分割による階層符号化方式を用い動画
    像復号装置において、前記復号予測誤差信号と前記復号
    予測画像フレームとから生成される復号画像フレームを
    次の動き補償フレーム間予測における予測参照画像フレ
    ームとして用いるためにループバックを行う階層ループ
    バック手段を設け、該階層ループバック手段は、前記各
    周波数帯域成分毎に当該復号画像フレームに対してルー
    プバックを行うか行わないかの切り替えを各周波数帯域
    成分毎に独立して制御可能にするようにしたことを特徴
    とする動画像復号装置。
  6. 【請求項6】 前記階層ループバック手段は、各周波数
    帯域成分毎に独立して行われる前記切り替えの制御を階
    層符号化方式を用いた動画像符号化装置から1画像フレ
    ームに対して周波数帯域成分毎に送信されてくるループ
    バック制御情報により行うようにしたことを特徴とする
    請求項5記載の階層符号化方式を用いる動画像復号装
    置。
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