JP3366064B2 - エアロゾルの発生装置 - Google Patents
エアロゾルの発生装置Info
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Description
したエアロゾルを発生させる装置に関するものである。
多くは高い凝集性を有しているために、通常の環境下で
は大きな二次粒子の凝集体をなしているのが普通であ
る。
ては、粉体が小さな一次粒子に分散された状態であるこ
とが、求める特性の発揮に必要なのが通常である。例え
ばフェライト,鉄粉等の磁性粉体を使用して磁気記録媒
体を製造するような分野では該磁性粉体の良好な分散が
極めて重要であるし、液晶表示装置の一対の透明板の隙
間を微粒子で設定するスペーサ等の用途では、粉体微粒
子が一次粒子の状態に分散していることが不可欠であ
る。
方法が提案され、例えば、水やアルコール等の分散溶媒
で凝集粉体を分散させ、これを噴霧した後乾燥させる湿
式法が知られている。しかしこの方法は、噴霧する液滴
に含まれる粒子数の制御は困難であるし、粒子が1個1
個に分散した高濃度のエアロゾルを得ることができない
という問題がある。
エアロゾルを得ることは一般に困難とされていて、未だ
適当な提案はされていない。
て、液体窒素などの液化ガス中に凝集性微粒子を投入し
て混合系を作り、この液化ガスを気化させることで気化
液体中に分散された粉体を得る方法が知られている(特
開平4−300645号、特開平4−300638
号)。
スを用いる方法は、極めて低温の状態に媒体物質を維持
することが必要であり、設備上の負担が大きいことや、
分散しようとする粉体の種類によっては、その極低温に
さらされることによって物性が変化してしまう粉体につ
いては適用できないという問題もある。
のような極低温の媒体を使用することなしに、常温で液
体の沸騰過程における体積変化を利用して良好な分散粉
体を発生させることができる装置の提供を目的として本
発明をなしたものである。
いた媒体を容易に回収することができる微粒子が分散さ
れたエアロゾルを発生させる装置を提供するところにあ
る。また本発明のさらに別の目的は、設備が簡単で、し
かも操作,制御も容易な上記装置を提供するところにあ
る。
成するために本発明を完成したものであり、微粒子が分
散されたエアロゾルを発生させる本発明装置の特徴は、
常温で液体の溶媒に凝集粒子を懸濁させた懸濁液容器
と、一端がこの容器に接続されかつ途中に加熱領域が設
けられている粉体取出用の細管と、上記容器内の懸濁液
をこの粉体取出用細管を通して送り出す送液手段と、細
管内を流通する懸濁液を急激に沸騰させるように該細管
の加熱領域を高温に加熱する加熱手段とを備えたところ
にある。
させた懸濁液容器と、一端がこの容器に接続されると共
に、途中に加熱領域及び冷却領域が順次にこの順で設け
られている粉体取出用の細管と、上記容器内の懸濁をこ
の粉体取出用細管を通して送り出す送液手段と、細管内
を流通する懸濁液を急激に沸騰させるように該細管の上
記加熱領域を高温に加熱する加熱手段と、加熱領域で気
化された溶媒を凝結させる温度に該細管の上記冷却領域
を維持する冷却手段と、分散粉体の搬送用ガスを上記加
熱領域と冷却領域の途中から該細管内に導入するガス導
入手段とを備えるように設けることで、溶媒を回収でき
る。
温で液体であれば特に限定されることなく種々のものを
用いることができるが、一般的には純水,超純水やアル
コールと、アセトン,四塩化炭素等の有機溶媒を例示す
ることができる。
る粉体が、次ぎのような作用により分散するものと考え
られる。
ときに液体から気体に急激に体積膨張(下記実施例の四
塩化炭素で230倍、超純水で1200倍)する。この
時、一次粒子間に浸透した液も急激に体積膨張するため
凝集粒子が分散される。したがってこの急激な相変化の
ためには、蒸発潜熱(四塩化炭素でで205kJ/k
g,超純水で2260kJ/kg)及び細管内での液の
流量などに応じた加熱が必要であるのは当然である。
段階においても液体状態で温度上昇と共に膨張する(2
93。Kにおける四塩化炭素、及び超純水の線膨張率は
それぞれ4.1×10-4、7.010-5)。これは僅か
な膨張ではあるが、粒子の凝集に関係するvan de
r Waals力は、粒子間の距離の2乗に反比例する
ので、分散傾向に作用する。
気が残っている場合、この空気が加熱による温度上昇に
伴って体積膨張する(以下の実施例では四塩化炭素で約
1.3倍、超純水で約1.4倍)。したがってこれも上
記のように分散傾向に作用する。
明する。
温で液体の溶媒(例えば純水,四塩化炭素等)に凝集し
た微粒子が添加され、スターラ2により緩やかに撹拌し
て懸濁される。
開閉により、懸濁液容器1に高圧(例えば50kPa)
の窒素ガスを供給して、この懸濁液容器1に嵌挿されて
いる細管5を通して懸濁液を送り出すように設けられて
いる。
凝集微粒子が懸濁した溶媒を急激に沸騰させる加熱領域
H、粉体搬送用ガスである清浄空気の導入部6、気化溶
媒を再凝縮させる冷却領域C、再凝縮した溶媒のドレン
排出部7を経て、噴霧対象であるスライドガラス81,
82をセットしたサンプリング容器8に接続されてい
る。
であり、加熱領域Hの直ぐ下流の細管温度をモニターし
て、加熱領域Hが所定の温度に維持されるように制御す
る。また10は冷却領域Cを構成する冷却タンクであ
り、タンク10内に蛇行して配設した細管5の外側に冷
却水を流して細管内との熱交換を行うようになってい
る。
明すると、凝集粒子を懸濁した溶媒は、窒素ガスの圧力
により容器1から細管5を通して定量的に送り出され、
加熱領域Hにおいて急激に加熱沸騰・蒸発される。これ
により溶媒に含まれていた凝集粒子は液体沸騰過程の体
積変化により分散状態となる。そしてその下流におい
て、エアロゾル化した粒子が再凝集するのを防止するた
めに、清浄空気が導入部6から導入されて希釈化され
る。次に細管5内の気体は、冷却領域Cで冷却されるこ
とにより、上記沸騰・蒸発した溶媒は再凝縮されてドレ
ン排出部7から回収され、一方、導入部6で導入された
清浄空気により搬送される分散粉体はサンプリング容器
8に導入される。
液保持容器1に、内径0.7mmのステンレス製細管5
の一端を嵌挿すると共に、この細管5を、図1のように
加熱領域H−清浄空気導入部6−冷却領域C−ドレン排
出部7を経て、容積3×10-2m3 のサンプリング容器
8に接続した。
度を470。Kとなるようにすると共に、SiO2 粒子
(dp ≒1μm:宇部日東化成(株)社製)を超純水を
充填した上記容器1に添加し(添加量は10重量%)、
スターラでゆっくり撹拌して懸濁させた。
により細管から定量(送液量は10cc/sec)に送
り出し、サンプリング容器8内のスライドグラス81,
82の上に沈着した粒子(約1000個)を光学顕微鏡
による観察で評価した。
よる分散前の状態を光学顕微鏡による明視野撮影の状態
を図2(a)に示し、分散後の光学顕微鏡による明視野
撮影の状態を図2(b)に示した。これにより、全粒子
数に対する一次粒子まで分散した粒子数の割合RS は、
97%であることが分かり、よく分散したエアロゾル粒
子が得られた。
粒子(幾何平均径dpd=0.22μm(幾何標準偏差σ
g =1.41):戸田工業(株)社製)、および、Fe
3 O4 粒子(dpd=0.23μm(σg =1.25):
戸田工業(株)社製)の粒子の分散を行なった(なお、
dpdは液相中沈降法によって測定されるストークス径の
個数基準の幾何平均径)。ただし、添加量は10重量
%、送液量は10cc/secとした。
双方を夫々溶媒に用いた試験を別々に行ない、加熱領域
Hの温度は、四塩化炭素を溶媒とした場合には370。
Kとし、超純水を溶媒とした場合には470。Kとし
た。
分布をDMA(静電分級器)により測定し、その結果を
図3に示した。また発生粒子のサイズをCNC(凝縮核
計数器)により測定して下記表1に示した。
の違いはあるが、いずれもよく分散したエアロゾル粒子
が得られることが分かる。特に一般に凝集し易い粒子と
される上記Fe3 O4 の磁性粒子も良好に分散している
ことが分かる。
な極低温液化ガス媒体を使用することがなく、常温で液
体の沸騰過程における体積変化を利用して、良好でかつ
高濃度な分散粉体を発生させることができるので、装
置,設備の構造が簡単であると共に、設備費用,運転費
用も安価にできるという効果がある。
収できるので、溶媒の無駄がなく、また有機溶媒を用い
た場合にはこれの排出することに伴う処理設備などの負
担も回収により解消ないし軽減できるという効果があ
る。
図、
とき状態と、これを沸騰により分散させたときの状態を
対比して示した図、
子を図1の装置で分散させた粉体の粒径分布を示した図
である。
清浄空気導入部、7・・・ドレン排出部、8・・・サン
プリング容器、81,82・・・スライドグラス、H・
・・加熱領域、C・・・冷却領域。
Claims (2)
- 【請求項1】 常温で液体の溶媒に凝集粒子を懸濁させ
た懸濁液容器と、一端がこの容器に接続されかつ途中に
加熱領域が設けられている粉体取出用の細管と、上記容
器内の懸濁液をこの粉体取出用細管を通して送り出す送
液手段と、細管内を流通する懸濁液を急激に沸騰させる
ように該細管の加熱領域を高温に加熱する加熱手段とを
備えたことを特徴とする微粒子が分散されたエアロゾル
の発生装置。 - 【請求項2】 常温で液体の溶媒に凝集粒子を懸濁させ
た懸濁液容器と、一端がこの容器に接続されると共に、
途中に加熱領域及び冷却領域が順次にこの順で設けられ
ている粉体取出用の細管と、上記容器内の懸濁をこの粉
体取出用細管を通して送り出す送液手段と、細管内を流
通する懸濁液を急激に沸騰させるように該細管の上記加
熱領域を高温に加熱する加熱手段と、加熱領域で気化さ
れた溶媒を凝結させるように該細管の上記冷却領域を低
温に維持する冷却手段と、分散粉体の搬送用ガスを上記
加熱領域と冷却領域の途中から該細管内に導入するガス
導入手段とを備えたことを特徴とする微粒子が分散され
たエアロゾルの発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20427493A JP3366064B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | エアロゾルの発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20427493A JP3366064B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | エアロゾルの発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0751556A JPH0751556A (ja) | 1995-02-28 |
JP3366064B2 true JP3366064B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=16487769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20427493A Expired - Lifetime JP3366064B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | エアロゾルの発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3366064B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0982379B1 (en) | 1998-08-28 | 2010-06-16 | Sharp Kabushiki Kaisha | Particle surface-modifying method and particle surface-modifying device |
-
1993
- 1993-08-18 JP JP20427493A patent/JP3366064B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0751556A (ja) | 1995-02-28 |
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