JP3363027B2 - 射出成形機の射出監視方法 - Google Patents

射出成形機の射出監視方法

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武夫 井村
尚宣 島田
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株式会社名機製作所
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】射出成形機の射出制御におけ
る射出充填から射出保持への切換制御において、保持時
間タイマの計数開始時期を最適に制御すると共に、成形
状態を監視する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の射出制御における射出充填
から射出保持への切換時点の制御は従来種々の方法が実
施されていた。例えば、スクリュ位置、タイマ、キャビ
ティ内樹脂圧力あるいは射出充填負荷力(特公平8−1
3483)を設定して、それらの成形変数が設定値に到
達したときに切換制御を行う。また、射出速度を検出し
て溶融樹脂のキャビティへのパッキングにより降下する
射出速度を設定して、スクリュの射出速度が該設定値に
まで降下したときに切換制御を行う方法(実公昭49−
10530、特開昭61−141521)もある。いず
れの方法においても、従来は射出充填から射出保持に切
り換わると同時に射出保持工程を規定するための保持タ
イマが計数開始していた。一方、特開昭64−8572
5には保持工程の射出速度が所定値に低下したら保持工
程を終了させる技術が開示されている。しかし該技術の
目的は射出速度の所定値への低下を検出してゲートシー
ル時点を知りサイクル時間の短縮を図ることにあり、本
願発明の目的・制御方法とは異なる。さらに特公昭62
−220315では充填工程と保圧工程の間に遷移工程
を設け、スクリュの前進速度の低下に応じて射出プラン
ジャ油圧を段階的に低下させ、スクリュの前進速度が所
定値まで低下したとき保圧工程を開始させる方法が開示
されている。しかし該方法の目的は充填工程における射
出プランジャ油圧の圧力制限値の影響による成形不良を
防止するものであり、本願発明の目的・制御方法とは異
なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1は本願発明の制御
および監視工程を図示する説明図である。射出充填の実
行射出速度は11に示され、射出保持切換時点16以降
の射出保持の実行射出速度は12に示す。実行射出速度
11は一般に速度の閉ループ制御によって射出速度設定
10に忠実に制御可能であるが、実行射出速度12は射
出保持としての圧力制御による充填となり、完全な充填
完了であるパッキングに向かっての過渡的な期間である
ため降下速度を制御することは困難である。従って、実
成形においては12に二重の破線で示す如く、ショット
毎に溶融樹脂や金型キャビティの温度変化、溶融樹脂の
計量精度、可塑化溶融樹脂の密度あるいはスクリュ逆流
防止弁の閉鎖時期の変化等の影響を受けて射出速度の降
下状況は異なるのである。ここにおいて従来の制御方法
における保持タイマの計数区間は図1の17から19ま
での固定したものであった。そのため上記充填状況のシ
ョット毎の変化がそのまま成形品の精度を顕著に表す重
量の偏差となっていたのである。さらに、前記偏差が許
容限度を越えて、成形品が不良となることもあったので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、射出速度を検出
するとともに、射出保持への切換時点から監視1タイマ
を計数し、前記射出速度が所定のタイマ計数開始速度に
まで降下したときには該監視1タイマをリセットして、
保持タイマの計数を開始し、該保持タイマの計数が所定
値に到達したとき射出工程を終了させ、前記射出速度が
所定のタイマ計数開始速度にまで降下せず前記監視1タ
イマの計数が所定の設定値に達したときは異常警報1を
出力するような監視制御を行うのである。そして例えば
スクリュの逆流防止弁の閉鎖不良等が発生して射出速度
が所定時間内にタイマ計数開始速度まで降下しなかった
場合、あるいは射出保持切換時点から射出速度がタイマ
計数開始速度設定値にまで降下した時点までの時間が許
容範囲から外れた場合、さらには射出保持切換時点にお
けるスクリュ位置から射出速度がタイマ計数開始速度設
定値にまで降下した時点におけるスクリュ位置までの距
離が許容範囲から外れた場合に警報を出力するようにし
たのである。
【0005】
【発明の実施の形態】図2は本願発明を実施するための
射出成形機の概要を示す説明図である。1は加熱筒であ
り、油圧モータ4によって回転駆動されるスクリュ2と
共に原料樹脂を可塑化溶融して該加熱筒前方に蓄積す
る。該蓄積された溶融樹脂はスクリュ2を射出シリンダ
3によって前進駆動して図示しない金型キャビティに射
出充填される。油圧制御装置7は油圧ポンプ、方向切換
弁、圧力調整弁および流量調整弁等よりなり、電気制御
装置6からの指令信号によって前記弁類を制御して前記
油圧モータおよび射出シリンダを駆動・停止させたりそ
れらの駆動力と速度を変化させる。なお油圧モータ4お
よび射出シリンダ3を電動機による構成に置き換えたも
のも採用され得るが、そのときは油圧制御装置7はサー
ボアンプ等となる。
【0006】電気制御装置6はマイクロプロセッサ等よ
りなり、射出制御を含む射出成形機のシーケンス制御、
射出速度制御、射出圧力制御、加熱筒温度制御等を行
い、特に射出速度設定10に基づき速度・位置検出器5
からのスクリュ2の速度・位置信号をフィードバック信
号とする閉ループ制御を行う。また該速度・位置信号を
フィードバック信号とせず射出速度設定10のみによる
開ループ制御も実行可能なことは言うまでもない。射出
圧力制御については、射出圧力設定14を指令値として
一般には開ループ制御を行うが、射出保持切換時点以降
は射出保持圧力制御として閉ループ制御とすることもあ
る。
【0007】図3は本願発明の制御を示す流れ図であ
る。射出保持切換は従来からの公知の技術により行われ
る(ステップS2)。射出速度は射出保持切換時点から
射出保持速度設定13に向かって降下するが、この時点
では溶融樹脂が金型キャビティの85〜95%程度に充
填されるように射出保持切換時点が設定されているの
で、残りの部分は射出保持切換以降の保持工程で充填さ
れる。充填が完了してパッキングの状態になると、スク
リュの前進はほぼ停止する。タイマ計数開始速度設定は
前記状態の速度より大きく、射出保持切換時点の射出速
度より小さい値に設定する(ステップS4)。その結果
タイマ計数開始速度設定以下に射出速度が降下したとき
タイマ計数開始信号が発信され、保持タイマが計数を開
始する(ステップS7)。そして、所定の保持タイマ設
定値時間の経過後、射出保持工程即ち射出工程が終了す
る(ステップS9)。
【0008】図3の流れ図において、ステップS2のあ
とで監視1タイマの計数を開始し(ステップS3)、ス
テップS4で射出速度がタイマ計数開始速度以下に降下
した正常成形時には監視1タイマの計数をリセットする
(ステップS6)。ステップS4で射出速度がタイマ計
数開始速度以下に降下しなかった異常成形時にはステッ
プS5において監視1タイマの計数が設定値(1〜2
秒)に達したとき異常警報1を出力する(ステップS1
0)。異常警報1の原因としては、スクリュの逆流防止
弁の閉鎖不良、制御装置の不調、設定不良等がある。な
お、異常警報1が出力されたときは、射出工程がその時
点で中断してしまい成形作業の復帰に問題が生ずるの
で、該異常警報1信号によって保持タイマの計数を開始
させることも行われる。
【0009】図4は他の監視方式を示す流れ図であり、
図1の射出保持切換時点17からタイマ計数開始時点1
8までの監視2区間の時間を監視2タイマの計数で検出
し、該計数値を所定の監視幅Aと比較演算して、該計数
値が監視幅Aから外れたら異常警報2を出力する。図5
はさらに別の監視方式を示す流れ図であり、図面より明
らかなように、図4が時間による監視であるのに対し、
図5は同じ監視2区間をスクリュ位置によって監視する
方式である。射出保持切換時点のスクリュ位置Bと射出
速度がタイマ計数開始速度設定に降下した時のスクリュ
位置Cとを電気制御装置6の記憶装置に記憶させてスク
リュ移動距離(BとCとの差)を演算し、該スクリュ移
動距離を所定の監視幅Dと比較演算して、該移動距離が
監視幅Dから外れたら異常警報3を出力する。
【0010】異常警報1、異常警報2および異常警報3
は、電気制御装置6のシーケンス制御部において処理さ
れ、作業員を呼ぶための警報を鳴音したり、メッセージ
を表示したり、成形機の作動を停止等させるのに用いら
れる。
【0011】
【実施例】次に本願の制御による成形と従来の制御によ
る成形とを比較する。 本願の成形 従来の成形 成形機 M25BDM(型締力25トン) ← 成形品 コネクタ(4.49g) ← 成形樹脂 液晶樹脂(LCP) ← 射出速度 70% ← 計量位置 15mm ← 保持切換位置 6mm ← 射出圧力(充填) 111kg/cm2 ← 射出圧力(保持) 27kg/cm2 ← 射出保持タイマ 1.5sec ← タイマ計数開始速度 0.3mm/sec − 標準偏差 0.00091g 0.00189g (標準偏差は連続50ショットの成形品1個の重量に関
するもの)
【0012】上記より明らかなように、本願による制御
以外は同一成形条件での比較において、本願発明の制御
による成形品の標準偏差は従来の成形による成形品の標
準偏差より優れている。
【0013】
【発明の効果】所定の射出速度まで速度が降下するのを
検出することにより、実質的にパッキング状態が同じに
なり、その時点から保持タイマを計数するので成形状態
に応じて各ショット等しい保持エネルギーを与える事が
出来、成形品のばらつきが減少すると共に、パッキング
への過程を監視することによって不良成形品を警報・排
除することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の制御および監視工程を図示する説明
図である。
【図2】本願発明を実施するための射出成形機の概要を
示すブロック図である。
【図3】本願発明の制御と異常警報1を出力する監視方
法を示す流れ図である。
【図4】本願発明の監視2区間を時間で監視し、異常警
報2を出力する監視方法を示す流れ図である。
【図5】本願発明の監視2区間をスクリュ位置で監視
し、異常警報3を出力する監視方法を示す流れ図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱筒 2 スクリュ 3 射出シリンダ 4 油圧モータ 5 速度・位置検出器 6 電気制御装置 7 油圧制御装置 17 射出保持切換時点 18 タイマ計数開始時点

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の射出充填から射出保持への
    切り換えに伴う制御において、射出速度を検出するとと
    もに、射出保持への切換時点から監視1タイマを計数
    し、前記射出速度が所定のタイマ計数開始速度にまで降
    下したときには該監視1タイマをリセットして、保持タ
    イマの計数を開始し、該保持タイマの計数が所定値に到
    達したとき射出工程を終了させ、前記射出速度が所定の
    タイマ計数開始速度にまで降下せず前記監視1タイマの
    計数が所定の設定値に達したときは異常警報1を出力す
    ることを特徴とする射出成形機の射出監視方法。
  2. 【請求項2】 請求項1における異常警報1が出力され
    たとき、該異常警報1信号によって保持タイマの計数を
    開始させることを特徴とする射出成形機の射出監視方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1における監視制御において、射
    出保持への切換時点から監視2タイマを計数し、前記射
    出速度が所定のタイマ計数開始速度にまで降下したとき
    に該監視2タイマの計数を停止・記憶し、該監視2タイ
    マの記憶された計数値を所定の監視設定幅Aと比較演算
    し、該計数値が監視幅設定値Aから外れた場合は異常警
    報2を出力する射出成形機の射出監視方法。
  4. 【請求項4】 請求項1における監視制御において、射
    出保持への切換時点におけるスクリュ位置Bを記憶し、
    前記射出速度が所定のタイマ計数開始速度にまで降下し
    たときのスクリュ位置Cを記憶し、前記記憶したスクリ
    ュ位置BとCとにより演算した距離を所定の監視設定幅
    Dと比較演算し、該距離が監視設定幅Dから外れた場合
    は異常警報3を出力する射出成形機の射出監視方法。
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