JP3361005B2 - A/d変換回路及び撮像装置 - Google Patents

A/d変換回路及び撮像装置

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JP3361005B2
JP3361005B2 JP04612196A JP4612196A JP3361005B2 JP 3361005 B2 JP3361005 B2 JP 3361005B2 JP 04612196 A JP04612196 A JP 04612196A JP 4612196 A JP4612196 A JP 4612196A JP 3361005 B2 JP3361005 B2 JP 3361005B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば固体撮像
素子からの出力信号のように、変動する直流成分に多重
された信号成分を正確に導出するA/D変換回路及び撮
像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10には、従来考えられた固体撮像素
子及びその信号導出回路の構成を示している。画素ブロ
ックPB11としては次のような構成である。電源10
0と接地電位間に直列接続されたスイッチ101と受光
素子102があり、スイッチ101と受光素子102間
の接続点には、増幅器103の入力端子が接続され、こ
の増幅器103の出力端子はスイッチ104を介して信
号導出ライン(垂直ライン)VL1に接続されている。
画素ブロックPB11について代表して説明したが、他
の画素ブロックも同様な構成である。画素ブロックPB
12〜PBnm(水平方向m画素、垂直方向n画素)に
ついても同様な構成である。画素ブロックPB11、P
B12、PB13…PB1mは、第1の水平ライン方向
の画素列を示し、画素ブロックPB21、PB22、P
B23…PB2mは、第2の水平ライン方向の画素列を
示す。各画素ブロック内は同様な構成であるから、同一
符号を付している。各画素ブロックの垂直方向の列は、
それぞれ信号導出ライン(垂直ライン)VL1〜VLm
に共通に接続されている。
【0003】受光素子102は、スイッチング101を
閉じることで直流電圧源100の電位にリセットされ、
その後、光電効果により生じた電荷により電位変化が生
じ、この電圧を増幅器103でインピーダンス変換を行
ってスイッチ104で選択された行の信号電圧がVL1
〜VLmに出力される。受光素子は共通の直流電圧源1
00にスイッチで接続されるため、同一電位にリセット
されるが増幅器103の入出力間電位差は各増幅器毎に
異なっているために、信号導出ラインVL1〜VLmに
生じる電圧は無信号時でもばらつきを生じてしまう。例
えば受光素子での信号振幅は200mV程度とることが
できるが、増幅器103の入出力間電位差のばらつきは
20mV程度あり、現在実用化されているCCD型撮像
素子の10倍以上も悪い値であった。
【0004】この雑音を低減するために各信号導出ライ
ンVL1〜VLmには、それぞれノイズキャンセル回路
NR1〜NRmが接続されている。各ノイズキャンセル
回路は同じ構成であるから、1つを代表して説明する。
即ち、信号導出ラインVL1は、コンデンサ105の一
方の電極に接続され、このコンデンサ105の他方の電
極は、スイッチ106を介して接地されるとともに、ス
イッチ107を介した後、コンデンサ108、スイッチ
109を並列に介して接地されるとともに、走査スイッ
チSW1に接続されている。
【0005】走査スイッチSW1〜SWmは、1水平期
間内に次々とオンして、コンデンサ108にチャージさ
れている電荷信号を出力ライン110に取り出し、この
ラインの信号はアナログデジタル(A/D)変換器11
1に入力される。
【0006】図11は、上記の回路の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。図11のHDは水平同
期信号である。水平同期の間に、水平方向の画素ブロッ
クのスイッチ104がオンされる。このときスイッチ1
06もオンされる。すると増幅器103の出力電圧がコ
ンデンサ105に蓄積される。次にスイッチ106がオ
フされる。これにより各コンデンサ105には対応する
水平ラインの各増幅器103の低ベル時の各電圧が保持
される。
【0007】次に、対象となる水平ラインの各スイッチ
101をオンし、受光素子102に蓄えられている信号
電荷を掃き出し、スイッチ101をオフする。そして、
このときの増幅器103の出力を得る。すると、コンデ
ンサ105のスイッチ107側の端子には、増幅器10
3の出力の変化分である信号電圧成分のみが生じる。こ
こで、スイッチ107をオンすると、コンデンサ108
には、信号電圧に対応した電荷が蓄積される。この信号
電荷が、走査スイッチSW1〜SWmが走査されること
により出力ライン110に導出される。スイッチ109
は、スイッチ106がオンするときにオンし、コンデン
サ108の電荷を放出してクリアするスイッチである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した信号導出回路
及び撮像装置によると、多くのコンデンサを用いた雑音
提言回路と、アナログデジタル変換回路の2つのアナロ
グ素子が必要である。そして雑音低減回路では、多くの
スイッチが動作されるので、スイッチ動作に伴う雑音が
発生する。またアナログ信号経路が長くなるために外来
雑音が多重されるというような問題がある。そこでこの
発明は、雑音除去を簡単な構成で確実に得られるA/D
変換回路及び撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明における要部と
なる回路は、出力部の基準電圧を所定値からのデジタル
値の変化に対応して可変する基準電圧可変部と、入力信
号が供給される入力端子と前記基準電圧の出力部との間
に直列に接続された第1のスイッチ部、第1のコンデン
サ及び第2のスイッチ部による回路であり、前記入力信
号の第1の時点のレベルと前記基準電圧との差電圧を、
前記第1の時点で前記第1及び第2のスイッチ部をオン
することで前記第1のコンデンサにサンプルする手段
と、前記第1のスイッチ部と反転回路との間に接続され
た第2のコンデンサと、前記反転回路と並列接続された
第3のスイッチ部とによる回路であり、前記入力信号の
第2の時点のレベルと前記反転回路のしきい値との差電
圧を、前記第2の時点で、前記第2のスイッチ部をオ
フ、前記第1及び第3のスイッチ部をオンすることで前
記第2のコンデンサにサンプルする手段と、前記第1の
コンデンサに、前記入力信号の前記第1の時点のレベ
ル、前記第2のコンデンサに前記第2の時点のレベルが
サンプルされた後、前記第1及び第3のスイッチ部をオ
フすると共に、前記第2のスイッチ部をオンし、前記基
準電圧可変部が前記基準電圧を所定値からのデジタル値
の変化に応じて可変するようにし、前記基準電圧の変化
の途中で前記反転回路の出力が反転したときの前記デジ
タル値を出力する出力手段とを備えるものである。
【0010】上記の手段によると第1、第2のコンデン
サにサンプル電圧を得た後は、基準電圧を変化させてい
き、比較器の出力が反転したときの基準電圧に相当する
値を入力信号の変化分としている。つまり、動作タイミ
ングに余裕ができるために、多くのスイッチを用いる必
要もなく、構成が簡素となり、動作も確実となる。また
アナログ信号経路も短く、外来雑音が多重されることも
抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1はこの発明の一実施の形態
である。入力端子1−1には、固体撮像素子からの読み
出し信号(撮像信号)が供給される。この入力端子1−
1は、スイッチ2−1を介してコンデンサ3−1と4−
1の各一方の電極の接続点に接続されている。コンデン
サ3−1の他方の電極は、スイッチ5−1を介してD/
A変換器6−1の出力端子に接続されている。
【0012】先のコンデンサ4−1の他方の電極は、比
較器として動作するインバータ7−1の入力端子に接続
されると共に、スイッチ8−1を介してこのインバータ
7−1の出力端子に接続されている。このインバータ7
−1の出力端子は、制御部109の入力端子に接続され
ている。制御部109は、D/A変換器6−1を制御す
るもので、ランプ電圧に相当するデジタル値を与えるこ
とができる。またインバータ7−1の出力が所定のロジ
ックに反転したときに、D/A変換器6−1に与えてい
るデジタル値をラッチし、出力として導出することがで
きる。
【0013】図2は、上記の回路の動作を説明するため
に示した図である。図2において、HDは例えば水平同
期信号であり、ハイレベルの期間が同期信号期間であ
る。Vinは、入力信号である。Va、Vbはサンプル
電圧位置を示している。このサンプル電圧位置(時点t
1、t2)では、スイッチ2−1がオンされる。また時
点t1に同期してスイッチ5−1がオンされ、時点t2
に同期してスイッチ8−1がオンされる。これにより、
時点t1では、VinのVaと基準電位の電位差がコン
デンサ3−1に蓄えられ、時点t2では、VinのVb
とインバータ7−1のしきい値電圧との電位差が蓄えら
れることになる。
【0014】次に、スイッチ2−1、8−1がオフ状態
で、スイッチ5−1がオンとなり、D/A変換器6−1
から基準電圧Vrefが出力される。この基準電圧Vr
efは、制御部9−1のカウンタがクロックを計数し、
その計数値をD/A変換器6−1に与えることにより得
られている。このカウンタは、次の水平同期信号の先頭
でリセットされる。
【0015】スイッチ2−1、8−1がオフ状態で、ス
イッチ5−1がオンとなったときには、インバータ7−
1の入力側に、コンデンサ3−1と4−1とが直列接続
された合成コンデンサが接続され、基準電圧Vrefが
入力されることになる。図2には、基準電圧Vrefの
変化に伴うインバータ7−1の入力電圧INVinと、
出力電圧INVoutの波形を示している。出力電圧I
NVoutにおいて点線の区間は不定の状態である。
【0016】数式を用いて説明すると以下のようにな
る。時点t1では、基準電圧Vrefは、V0に設定さ
れて、入力電圧としてVaが与えられるので、スイッチ
2−1、5−1がオンされると、スイッチ5−1側を基
準にしてコンデンサ3−1には(Va−V0)が蓄積さ
れる。
【0017】第2の時点t2では、スイッチ8−1がオ
ンして、インバータ7−1はしきい値電圧Vthにバイ
アスされ、スイッチ2−1もオンするので、コンデンサ
305にはスイッチ2−1側を基準にして(Vth−V
b)の電圧が蓄積される。スイッチ2−1と8−1がオ
フしている間は、コンデンサ3−1と4−1の電圧は保
持されるので、スイッチ5−1をオンすると、インバー
タ7−1の入力側には、基準電圧Vrefが与えられて
いれば INVin=(Vth−Vb)+(Va−V0)+Vr
ef の電圧がかかることになる。ここで端子毎にまとめ直す
と、 INVin=(Vth)+(Va−Vb)+(Vref
−V0) となる。つまり、インバータ7−1の入力電圧Vinv
は、入力電圧の時点t1、t2における電位差(Va−
Vb)と、しきい値電圧(Vth)と、基準電圧の電位
差(Vref−V0)の和となる。したがって、Vre
fを変化させていき、電位差(Va−Vb)と基準電圧
の電位差(Vref−V0)の変化幅とが等しくなった
ときに、しきい値電圧となり、インバータ7−1の出力
が反転するため電圧比較器(反転回路)として動作す
る。
【0018】この動作においては、信号線に重畳される
雑音となる入力電圧の直流成分に対しては、感度をもた
ず雑音低減回路として機能する。また基準電圧に対して
も直流感度をもたないので、基準電圧発生回路側に対し
ても直流オフセットを補償する必要がなく、簡単な構成
のものを使うことができる。
【0019】図2に示したように、基準電圧の波形をラ
ンプ波形とすると、インバータ7−1の出力は、ハイレ
ベルの期間の時間をカウンタで計数すれば、上述した入
力電圧値に対応するデジタル出力値を得ることができ
る。
【0020】利得を可変する場合には、基準電圧の振幅
を変えるだけでA/D変換利得を制御することもでき
る。たとえば、固体撮像素子を用いたカメラで、低照明
度の十分な信号量が得られないときには、自動的に増幅
器利得を増大させるというAGC回路(自動利得制御回
路)を搭載しているが、この利得制御増幅器として上記
基準電圧の振幅可変手段を利用することができる。基準
電圧の振幅制御方法としては、バイアスを加減する方
法、カウンタのクロック速度を可変する方法など各種の
方法が可能である。
【0021】図3はこの発明の他の実施の形態である。
この実施の形態は、固体撮像素子として1チップに構成
した場合を示している。1つの画素ブロックPB11を
代表してその構成を説明する。この画素ブロックPB1
1は、電源100と接地電位間に直列接続されたスイッ
チ101と受光素子102があり、スイッチ101と受
光素子102間の接続点には、増幅器103の入力端子
が接続され、この増幅器103の出力端子はスイッチ1
04を介して信号導出ライン(垂直ライン)VL1に接
続されている。画素ブロックPB11について代表して
説明したが、他の画素ブロックも同様な構成である。画
素ブロックPB12〜PBnm(水平方向m画素、垂直
方向n画素)についても同様な構成である。画素ブロッ
クPB11、PB12、…PB1mは、第1の水平ライ
ン方向の画素列を示し、画素ブロックPB21、PB2
2、…PB2mは、第2の水平ライン方向の画素列を示
す。各画素ブロック内は同様な構成であるから、同一符
号を付している。各画素ブロックの垂直方向の列は、そ
れぞれ信号導出ライン(垂直ライン)VL1〜VLmに
共通に接続されている。
【0022】各信号導出ラインVL1〜VLmには、そ
れぞれノイズキャンセル回路NR1〜NRmが接続され
ている。各ノイズキャンセル回路は同じ構成であるか
ら、1つを代表して説明する。信号導出ラインVL1
は、スイッチ2−1を介してコンデンサ3−1と4−1
の各一方の電極の接続点に接続されている。コンデンサ
3−1の他方の電極は、スイッチ5−1を介してD/A
変換器311の出力端子に接続されている。
【0023】先のコンデンサ4−1の他方の電極は、比
較器として動作するインバータ7−1の入力端子に接続
されると共に、スイッチ8−1を介してこのインバータ
7−1の出力端子に接続されている。このインバータ7
−1の出力端子は、制御部を構成するラッチ回路9a
駆動パルス入力端Gに接続されている。
【0024】ノイズキャンセル回路NR2に対応して、ラ
ッチ回路9bが設けられており、このラッチ回路9b
駆動パルス入力端Gにも、ノイズキャンセル回路NR2の
インバータの出力が供給されている。このようにノイズ
キャンセル回路NR1〜NRmに対応してラッチ回路9a〜
9mは、それぞれ対応するノイズキャンセル回路のイン
バータの出力が反転した時点で、カウンタ312のカウ
ント値をラッチする。このカウンタ312の出力は、D/
A変換器311にも入力されている。各ノイズキャンセ
ル回路の基本動作は、図1で説明した通りであり、複数
のノイズキャンセル回路NR1〜NRmに対して、D/A変
換器311が供給されている。カウンタ312は、水平
同期信号HDの先頭でリセットされ、クロックを計数して
いる。この水平同期信号及びクロックは、タイミング発
生器313にも供給されており、各種のスイッチ制御等
のタイミング信号を生成している。
【0025】制御部のラッチ回路9a〜9mに対応し
て、ラッチ回路5−1〜5−mが設けられており、これ
らは、対応するラッチ回路9a〜9mにラッチされてい
るデジタル値を、水平同期信号のタイミングで一斉にラ
ッチする。ラッチ回路5−1〜5−mの出力端子は、走
査スイッチ6−1〜6−mにそれぞれ接続されている。
これらの走査スイッチ6−1〜6−mは、1水平期間に
次々とオンして、1走査分の撮像信号のデジタル値を出
力ライン70に導出する。
【0026】図4には上記の撮像素子の動作例を示すタ
イミングチャートを示している。HDは水平同期信号の
期間である。Vin1、Vin2は、垂直ラインVL
1、Vl2の信号電圧である。スイッチ2−1〜2−
m、5−1〜5−m、8−1〜8−mがオンオフするタ
イミング、D/A変換器311から得られる基準電圧V
refを示している。出力電圧としては2画素分の出
力、つまりインバータ7−1と7−2からの出力を示し
ている。実際には、水平方向へ配列された画素の各出力
が得られる。
【0027】図5には、この発明の他の実施例を示して
いる。図5(A)には、この発明の基本構成を示し、図
5(B)には、基準電圧Vrefの発生器の各種変形例
を示している。図3の構成では、基準電圧Vrefを発
生する回路はD/A変換器311であるとしたが、この
基準電圧発生器700は、図5(B)に示すような回路
であってもよい。
【0028】図5(B)の基準電圧発生器は、水平同期
信号HDによりスイッチ803がオンされると、コンデ
ンサ801の電荷が放電され、次にスイッチ803が走
査期間にオフされると、電流源802からコンデンサ8
01に充電が行われ、この充電経過による出力が、増幅
器804を介して基準電圧Vrefとして出力されるも
のである。
【0029】図6には、さらにこの発明の他の実施例を
示している。図6(A)には、この発明の基本構成を示
している。図5(A)の構成と異なる部分は、インバー
タ7−1の出力が、ラッチ回路9aの入力に反転して入
力されることである。これは、先の実施例と論理が逆の
例の場合である。しかも基準電圧発生器700として
は、図6(B)に示すように、CR放電カーブの特性を持
つ基準電圧を得るものであってもよい。
【0030】図6(B)の基準電圧発生器は、コンデン
サ901、抵抗906の並列回路が増幅器904の入力
端子と接地間に接続されている。また増幅器904の入
力端子にはスイッチ903を介して直流電源が接続され
ている。スイッチ903は次のように制御される。水平
同期信号HDは、Dタイプフリップフロップ回路907
のデータ入力端子に供給される。このフリップフロップ
回路907のQ出力端子は、Dタイプフリップフロップ
回路908のデータ入力端子に接続されている。このフ
リップフロップ回路908のQ出力端子はアンド回路9
09の一方に供給されている。アンド回路909の他方
の入力端子にはフリップフロップ回路907の反転出力
が供給される。フリップフロップ回路907、908の
クロック入力端子にはクロックが供給される。これによ
り水平同期信号の立下がり時点で、アンド回路909か
らクロック速度で正の出力が得られ、スイッチ903が
オンされ、コンデンサ901に電荷がチャージされ、続
いてスイッチ903がオフされる。これにより、コンデ
ンサ901の電荷は、抵抗906を介して時定数で放電
される。
【0031】図7には、上記の実施の形態の動作を示す
タイミングチャートを示している。この例であると、基
準電圧Vrefが、水平同期信号の終端で立上がり、徐
々の下降することになる。この下降の途中でしきい値に
等しくなるとインバータ1−7の出力が負から正に反転
することになる。この反転時のカウンタ312のカウン
ト値がラッチ回路4−1にラッチされる。
【0032】上記したように基準電圧Vrefの変化の
傾斜としては直線、非線形等各種の特性を与えるように
してもよい。これにより出力データとして、γ補正され
たものを得ることも可能である。
【0033】この発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、さらに種々の実施の形態が可能である。
図8にはこの発明のさらに他の実施の形態を示し、図9
にはその動作を説明するためのタイミングチャートを示
している。この実施の形態は、入力端子に例えばCCD
固体撮像素子から読み出された直流変動を伴うような信
号の各画素における振幅変化成分を検出する場合に有効
である。図8の実施の形態は、図1けいに示した基本構
成を、入力端子1−1に対して並列に水平方向の画素数
分m個接続した例である。制御部9−1〜9−mは、カ
ウンタとラッチ回路で構成されており、対応するインバ
ータ7−1〜7−mの出力が反転したときに、カウンタ
の内容がラッチされるようになっている。各制御部9−
1〜9−mの出力は、走査スイッチ10−1〜10−m
を介して導出される。図9の例では、信号が5画素で繰
り返す例を示しているが、実際には1水平期間分の画素
数の分が連続して入力される。
【0034】上記の実施の形態は、先の実施の形態のよ
うに1ライン分が一斉に処理されるのではなく、フロー
ティングディフュージョンアンプを持つCCD撮像素子
の出力信号のように、1水平ライン分が時間的に連続し
て得られる信号に対して、各ブロックがタイミングをず
らして動作する。これにより直流変動に関係なく信号正
分が雑音低減されて出力されることになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
雑音除去を簡単な構成で確実に得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的構成を示す図。
【図2】図1の回路の動作を説明するために示したタイ
ミングチャート。
【図3】この発明の他の実施の形態を示す図。
【図4】図3の回路の動作を説明するために示したタイ
ミングチャート。
【図5】この発明のさらに他の実施の形態を示す図。
【図6】この発明のまた他の実施の形態を示す図。
【図7】図6の回路の動作を説明するために示したタイ
ミングチャート。
【図8】この発明のまた他の実施の形態を示す図。
【図9】図8の回路の動作を説明するために示したタイ
ミングチャート。
【図10】従来考えられた固体撮像素子の構成説明図。
【図11】図10の回路の動作を説明するために示した
タイミングチャート。
【符号の説明】
2−1、5−1、8−1…スイッチ、 3−1、4−1…コンデンサ、 6−1…A/D変換器、 7−1…インバータ、 9−1…制御部、 101、104…スイッチ、 102…受光素子、 103…増幅器、 PB11〜PBnm…画素ブロック、 NR1〜NRm…ノイズキャンセル回路、 4−1〜4−m、5−1〜5−m…ラッチ回路、 6−1〜6−m…走査スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/14 - 5/217 H04N 5/30 - 5/335 H03M 1/00 - 1/88

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力部の基準電圧を所定値からのデジタ
    ル値の変化に対応して可変する基準電圧可変部と、 入力信号が供給される入力端子と前記基準電圧の出力部
    との間に直列に接続された第1のスイッチ部、第1のコ
    ンデンサ及び第2のスイッチ部による回路であり、前記
    入力信号の第1の時点のレベルと前記基準電圧との差電
    圧を、前記第1の時点で前記第1及び第2のスイッチ部
    をオンすることで前記第1のコンデンサにサンプルする
    手段と、 前記第1のスイッチ部と反転回路との間に接続された第
    2のコンデンサと、前記反転回路と並列接続された第3
    のスイッチ部とによる回路であり、前記 入力信号の第2
    の時点のレベルと前記反転回路のしきい値との差電圧
    を、前記第2の時点で、前記第2のスイッチ部をオフ、
    前記第1及び第3のスイッチ部をオンすることで前記第
    2のコンデンサにサンプルする手段と、 前記第1のコンデンサに前記入力信号の前記第1の時点
    のレベル、前記第2のコンデンサに前記第2の時点のレ
    ベルがサンプルされた後、前記第1及び第3のスイッチ
    部をオフすると共に、前記第2のスイッチ部をオンし、
    前記基準電圧可変部が前記基準電圧を所定値からのデジ
    タル値の変化に応じて可変するようにし、前記基準電圧
    の変化の途中で前記反転回路の出力が反転したときの前
    記デジタル値を出力する出力手段と を具備したことを特
    徴とするA/D変換回路。
  2. 【請求項2】 前記出力手段は、前記基準電圧可変部に
    前記デジタル値を与えるカウント手段を有し、前記出力
    手段は、前記反転回路の出力が反転したときの前記デジ
    タル値をラッチするラッチ手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載のA/D変換回路。
  3. 【請求項3】 前記基準電圧可変部は、所定のタイミン
    グ信号が与えられたときに電流源の電流がコンデンサに
    供給されることにより変化する変化電圧を利用している
    ことを特徴とする請求項1記載のA/D変換回路。
  4. 【請求項4】 前記基準電圧可変部は、所定のタイミン
    グ信号が与えられたときに、コンデンサの電圧が放電す
    るときに変化する変化電圧を利用して基準電 圧を可変し
    ていることを特徴とする請求項1記載のA/D変換回
    路。
  5. 【請求項5】 複数の画素の各出力信号が、それぞれ第
    1の入力端子に供給され、基準電圧がそれぞれ第2の入
    力端子に供給される複数のノイズキャンセル部と、この
    ノイズキャンセル部の前記第2の入力端子に前記基準電
    圧を供給するとともにこの基準電圧の振幅を可変するこ
    とができる基準電圧発生手段と、前記複数のノイズキャ
    ンセル部の出力がそれぞれ供給される複数のラッチ部と
    を有する撮像装置であって、 前記ノイズキャンセル部の内部構造は、対応する前記画素の出力信号が供給される入力端子と前
    記基準電圧の出力部との間に直列に接続された第1のス
    イッチ部、第1のコンデンサ及び第2のスイッチ部によ
    る回路であり、前記画素の出力信号の第1の時点のレベ
    ルと前記基準電圧との差電圧を、前記第1の時点で前記
    第1及び第2のスイッチ部をオンすることで前記第1の
    コンデンサにサンプルする手段と、 前記第1のスイッチ部と反転回路との間に接続された第
    2のコンデンサと、前記反転回路と並列接続された第3
    のスイッチ部とによる回路であり、前記入力信号の第2
    の時点のレベルと前記反転回路のしきい値との差電圧
    を、前記第2の時点で、前記第2のスイッチ部をオフ、
    前記第1及び第3のスイッチ部をオンすることで前記第
    2のコンデンサにサンプルする手段とを有し、 前記基準電圧発生手段は、 前記第1のコンデンサに前記入力信号の前記第1の時点
    のレベル、前記第2のコンデンサに前記第2の時点のレ
    ベルがサンプルされた後、前記第1及び第3のスイッチ
    部がオフすると共に、前記第2のスイッチ部がオンして
    いるとき、前記基準電圧を所定値からのデジタル値の変
    化に応じて可変する手段を有し、 前記ラッチ部は、前記基準電圧の変化の途中で前記反転
    回路の出力が反転したときの前記デジタル値をラッチす
    る手段を有した ことを特徴とする撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記基準電圧は、デジタルアナログ変換
    器により生成され、前記デジタルアナログ変換器の入力
    は、最初全ビットが所定値にセットされ、1ビットずつ
    低減され、水平走査周期で前記所定値にセットし直さ
    ることを特徴とする請求項記載の撮像装置。
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