JP3360559B2 - 反転現像用電子写真感光体 - Google Patents

反転現像用電子写真感光体

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JP3360559B2
JP3360559B2 JP02246997A JP2246997A JP3360559B2 JP 3360559 B2 JP3360559 B2 JP 3360559B2 JP 02246997 A JP02246997 A JP 02246997A JP 2246997 A JP2246997 A JP 2246997A JP 3360559 B2 JP3360559 B2 JP 3360559B2
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重明 徳竹
貞子 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陽極酸化処理層を有
し、反転現像方式に用いられる電子写真感光体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真の技術は、従来複写機の分野で
発展してきたが、最近では従来の装置は比較にならない
程の高画質、高速性、静粛性により急速に普及し、中で
もデジタル信号のデータ処理システムの目覚ましい進歩
にともないレーザビームプリンタ、デジタル複写機等が
特に注目されている。これらの装置に用いられる画像形
成方法としては、光の有効利用あるいは解像力を上げる
目的から、光を照射した部分にトナーを付着させて画像
を形成する所謂反転現像法式が採用されている。これに
より感光体に対して反転現像時での高い信頼性が要求さ
れる様になってきた。
【0003】このような電子写真装置に使用される感光
体としては、一般的に導電性支持体上に直接感光層を形
成した構成のものが用いられる。しかしこのような感光
体において、光源としてレーザ光を用いた場合には、感
光体表面と支持体表面で反射した光が干渉することによ
って引き起こされて干渉縞が生じる問題点がある。これ
を解消するため、下引層中に光散乱性の顔料を分散する
方法、電荷発生層の吸収度を上げて反射光を吸収減弱す
る方法、支持体表面を粗面化して正反射する成分を抑制
する方法等が公知である。これらの内、支持体表面を適
度に粗面化する方法が感光層の構成と無関係に干渉縞防
止が行えることから広く普及している。上記粗面化する
技術としては、たとえば特開昭58−35544号公
報、特開昭60−101545号公報には精密旋盤切削
によるもの、特開昭53−134244号公報、特開昭
56−150754号公報には砥石を用いた研削による
ものが開示されている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記公報に記
載された方法による粗面化処理のみで干渉縞を完全に防
止するためには、切削ピッチあるいは研削条件を微妙に
コントロールする必要があり、非常に高度の技術が要求
されるとともに製造コストも増大する。
【0005】一方、一般的に導電性支持体上に直接感光
層を形成した構成の感光体においては、導電性支持体か
ら感光層への電荷の注入を防止するブロッキング作用が
不十分であり、反転現像時にはトナー像が形成されるべ
きではないところにトナー像が形成される、所謂黒ポチ
といわれる画像ノイズが生じる。
【0006】従って、本発明においては、レーザビーム
光を光源とした反転現像時に発生する干渉縞及び黒ポチ
の両方を新規で且つ簡単な構成で極力防止することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はアルミニウム又
はアルミニウム合金からなる導電性支持体上に陽極酸化
層及び感光層が形成され、前記感光層が有機電荷発生材
料、有機電荷輸送材料および結着樹脂を含有してなり、
前記導電性支持体のSi、FeおよびMnの含有量の合計が0.
2wt%以下であり、前記陽極酸化層表面の山間隔Smが0.3
〜250μm且つ最大高さRtが0.5〜2.5μmであり、前記陽
極酸化層表面における表面光沢度が60グロス以上である
ことを特徴とする反転現像用電子写真感光体に関する技
術である。
【0008】
【発明の実施の形態】即ち、本発明においては、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金からなる導電性支持体(以
下、アルミニウム支持体とする)上に陽極酸化層を設け
て特定の粗面化度とし、且つその表面における光沢度を
特定値とすることにより、従来導電性支持体の表面の粗
面化のみの場合にくらべて干渉縞の発生をより防止する
と同時に、導電性支持体と感光層との間に形成された陽
極酸化層の存在により、支持体側から感光層側への電荷
の注入を極力防止して黒ポチの発生を抑制するものであ
る。
【0009】本発明の電子写真感光体の支持体として
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基板
の表面を粗面化したものである。粗面化の方法は従来公
知の方法、例えばバイトによる切削処理、砥石等による
研削処理、サンドブラスト処理、湿式ホーニング処理等
いずれを用いてもよいが、コストメリットの点、及び工
程の簡素化からバイトによる切削処理がもっとも好まし
い。アルミニウム支持体表面の粗さについても特に規定
はなく、後述する陽極酸化層形成後の表面粗さ及び光沢
度が所定の範囲となるように適宜調整する。
【0010】さらにアルミニウム支持体の材質として
は、純アルミニウム若しくはアルミニウム合金であれば
Si、Fe及びMnの含有量の合計が0.5wt%以
下、好ましくは0.2wt%以下のものを使用すること
が好ましい。この理由は、これらの金属は後述する陽極
酸化処理により晶析物を生成しやすく、陽極酸化処理層
表面における凹凸が大きくなり、所望の粗さ及び光沢度
が得られにくいためである。
【0011】次に、上記アルミニウム支持体表面に陽極
酸化処理、封孔処理等を施して、陽極酸化層表面がJI
S B 0601−1982における山間隔Smが0.
3〜250μm、好ましくは30〜100μm、且つ最
大高さRtが0.5〜2.5μm、好ましくは0.7〜
1.8μmであり、陽極酸化層表面における表面光沢度
が60グロス以上、好ましくは80グロス以上となるよ
うにする。Smが0.3μm未満では充分に干渉縞を抑
制することができず、一方250μmを越えると筋状の
ムラが発生する。Rtが0.5μm未満では充分に干渉
縞を抑制することができず、2.5μmを越えると筋状
のムラが発生する。また、光沢度が60グロス未満では
白色コピー時の黒ポチノイズの抑制に対して充分な効果
が得られない。
【0012】なお、陽極酸化層の膜厚は1〜15μm、
好ましくは2〜10μm、より好ましくは4〜8μmと
するのが望ましい。
【0013】光沢度は陽極酸化層表面の粗さ状態と相関
があり、さらに陽極酸化層表面の粗さ及び光沢度は、ア
ルミニウム支持体の材質、粗さ、陽極酸化処理条件を適
宜選択することにより所望の範囲に調整することができ
る。例えば、アルミニウム支持体の材質についてはS
i、Fe及びMn等の含有量を少なくするほど陽極酸化
層のRtが小さくなり光沢度は大きくなる傾向がある。
支持体の粗さは、Smが大きくなるほど、Rtが小さく
なるほど陽極酸化層の光沢度は大きくなる傾向がある。
また低電流密度で長時間の陽極酸化処理を行うことによ
り光沢度を大きくすることができる。さらに陽極酸化処
理の前処理として行われる酸やアルカリ等のエッチング
処理条件によっても光沢度を調整することができ、具体
的には低い溶液濃度で長時間のエッチング処理により光
沢度を上げることが可能である。さらにまた、封孔処理
によっても光沢度を調整することができる。
【0014】なお、本発明の光沢度はJIS K 54
00に基づき、60度鏡面光沢度試験に準じて測定され
た値である。
【0015】陽極酸化処理は、一般にクロム酸、硫酸、
シュウ酸、ホウ酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行う
が、本発明においては硫酸中での陽極酸化処理がもっと
も良好である。硫酸濃度は100〜300g/l、溶存
アルミニウム濃度は2〜15g/l、液温は15〜30
℃、電解電圧は5〜20Vの範囲に設定することが好ま
しい。さらに本発明においては、前述した支持体表面
を、電流密度0.3〜1.0A/dm2、好ましくは
0.6〜1.0A/dm2、より好ましくは0.7〜
0.8A/dm2程度の低電流密度にて、25〜60分
程度の比較的長い時間にわたって陽極酸化処理すること
が好ましい。
【0016】得られた陽極酸化皮膜は多孔質部分をも
ち、これが不安定であるため封孔処理を施す。封孔処理
としては、例えば主成分としてフッ化ニッケルを含有す
る水溶液中に浸漬させる低温封孔処理、あるいは主成分
として酢酸ニッケルを含有する水溶液中に浸漬させる高
温封孔処理等が挙げられる。
【0017】高温封孔処理の場合に封孔剤としては、酢
酸ニッケル、酢酸コバルト、酢酸鉛、酢酸ニッケルーコ
バルト、酢酸バリウム等の金属塩水溶液を用いることが
で、このうち酢酸ニッケルがもっとも好ましい。
【0018】酢酸ニッケル水溶液を用いる場合の濃度は
3〜20g/l、pHは5.0〜6.0の範囲で使用す
ることが好ましい。処理温度は65〜100℃、好まし
くは80〜98℃である。
【0019】低温封孔処理の場合に使用されるフッ化ニ
ッケル水溶液の濃度は適宜選べるが、3〜6g/l、p
Hは5.5〜6.0の範囲で使用することが好ましい。
処理温度としては25〜35℃、好ましくは30〜35
℃である。
【0020】以上のようにして本発明の感光体における
所定の粗さ及び光沢度を有した陽極酸化層を得ることが
できる。
【0021】上記のようにして形成した陽極酸化層上
に、感光層を形成する。感光層としては、電荷発生層及
び電荷輸送層を順次積層した形態、電荷輸送層及び電荷
発生層と順次積層した形態、電荷輸送材料と電荷発生材
料とを含む単層型の形態のいずれであってもよい。
【0022】以下に、感光層として電荷発生層及び電荷
輸送層を順次積層した形態について説明する。
【0023】電荷発生層は、電荷発生材料を真空蒸着す
るか、あるいはアミン等の溶媒に溶解せしめて塗布する
か、顔料を適当な溶剤もしくは必要があれば結着樹脂を
溶解させた溶液中に分散させて作製した塗布液を塗布乾
燥して電荷発生層を形成する。この上に、電荷輸送材料
及び結着樹脂を含む溶液を塗布乾燥して電荷輸送層を形
成する。
【0024】本発明の感光体に用いられる電荷発生材料
としては、例えばビスアゾ系顔料、トリアリールメタン
系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテ
ン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウ
ム系染料、アゾ系染料、キアクドリン系染料、インジゴ
系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベン
ズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリ
リウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機物質が挙
げられる。この他、光を吸収して極めて高い効率で電荷
担体を発生する材料であれば、いずれの材料であっても
使用することができる。
【0025】また、本発明の感光体に用いられる電荷輸
送材料としては、有機物質が好ましく、例えばヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、トリフ
ェニルメタン化合物、オキサジアゾール化合物、カルバ
ゾール化合物、スチルベン化合物、エナミン化合物、オ
キサゾール化合物、トリフェニルアミン化合物、テトラ
フェニルベンジジン化合物、アジン化合物等種々の材料
が挙げられる。
【0026】上記のような感光体の製造に使用される結
着樹脂は電気絶縁性であり、単独で測定して1×1012
Ω・cm以上の体積抵抗を有することが望ましい。例え
ば、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬
化性樹脂、光導電性樹脂等の結着材を使用することがで
きる。具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、イオン
架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体、ポリカーボネート、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロースエステル、ポ
リイミド、スチロール樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、熱
硬化アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂;光硬化性樹脂;ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニル
アントラセン、ポリビニルピロール等の光導電性樹脂等
が挙げられ、これらの結着樹脂は単独もしくは2種以上
組み合わせて使用する。
【0027】なお電荷輸送材料がそれ自身バインダーと
して使用できる高分子電荷輸送材料である場合は、他の
結着樹脂を使用しなくてもよい。
【0028】本発明の感光体は結着樹脂とともにハロゲ
ン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメチルナフタ
レン、ジブチルフタレート、O−ターフェニルなどの可
塑性剤やクロラニル、テトラシアノエチレン、2,4,7
−トリニトロフルオレノン、5,6−ジシアノベンゾキ
ノン、テトラシアノキノジメタン、テトラクロル無水フ
タル酸、3,5−ジニトロ安息香酸等の電子吸引性増感
剤、メチルバイオレット、ローダミンB、シアニン染
料、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の増感剤を使用
してもよい。
【0029】本発明の感光体は、陽極酸化層上に中間層
を設けた構成であってもよい。中間層に用いられる材料
としてはナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹
脂、ニトロセルロースポリビニルブチラール樹脂、ポリ
ビニルアルコール樹脂等が適当である。膜厚は0.1〜
30μm、好ましくは1〜30μm、より好ましくは1
〜20μmとする。
【0030】さらに本発明の感光体は表面保護層を設け
たものであってもよい。表面保護層に用いられる材料と
しては、アクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ウレタン樹脂などのポリマーをそのま
ま、または酸化スズや酸化インジウムなどの低抵抗化合
物を分散させたものなどが適当である。また保護層とし
て有機プラズマ重合膜を使用することができる。有機プ
ラズマ重合膜は必要に応じて適宜酸素、窒素、ハロゲ
ン、周期律表の第3族、第5族原子を含んでいてもよ
い。
【0031】尚、本発明の感光体が適応されるプロセス
としては特に限定されることはないが、帯電、露光、現
像、転写の各工程を経て画像形成を行う作像プロセスに
おいて、帯電から現像にいたるまでの時間が300ms
ec以上の作像プロセスにおいて好適に用いられる。反
転現像時の黒ポチノイズは、帯電から現像にいたるまで
の時間が長いほど悪くなる傾向にあるが、本発明の反転
現像用電子写真感光体においては、黒ポチの発生に対し
て不利な作像プロセス条件においても十分使用可能であ
る。
【0032】
【実施例】
実施例1 JIS 6063円筒状アルミニウム合金(外径80m
m,長さ350mm、厚さ1.0mm)表面を切り刃に
天然ダイヤモンドを用いたバイトで切削加工した。これ
を脱脂剤(界面活性剤)を用いて60±5℃で5分間脱
脂処理を行い、流水で洗浄した。次いで100g/lの
硝酸により2分間エッチング処理した後、純水で流水洗
浄した。
【0033】次に、電解液として150g/lの硫酸を
用いて、電流密度1A/dm2、液温20℃で25分間
陽極酸化処理を行い厚さ7μmの陽極酸化層を形成し
た。これを純水で流水洗浄した後、5〜10g/lの酢
酸ニッケル水溶液を用いて、85℃、20分間封孔処理
を行い、純水洗浄後乾燥させた。 上記の陽極酸化層上
にτ型無金属フタロシアニン1重量部とポリビニルブチ
ラール樹脂(エスレックBX−1、積水化学社製)0.
5重量部とをテトラヒドロフラン(THF)50重量部
とともにサンドミルにより分散させた。得られたフタロ
シアニン系の分散液を乾燥後の膜厚が0.3μmとなる
ように塗布し電荷発生層を形成した。
【0034】下記式:
【0035】
【化1】
【0036】であらわされるベンジルジフェニル化合物
10重量部とポリカーボネート樹脂(パンライトK−1
300、帝人化成社製)10重量部とをジクロルメタン
180重量部に分散させてなる塗布液を上記電荷発生層
上に塗布乾燥させて膜厚24μmの電荷輸送層を形成
し、本発明の反転現像用電子写真感光体を作製した。
【0037】実施例2 実施例1において、エッチイング処理時間を3分とした
こと、電流密度0.7A/dm2で35分間陽極酸化処
理したこと、封孔処理温度を90℃としたこと以外は実
施例1と同様にして本発明の反転現像用電子写真感光体
を作製した。
【0038】実施例3 実施例1において、導電性支持体としてJIS 500
5アルミニウム合金を用いたこと、切削バイトの送り速
度と切り込み量を変えて導電性支持体表面を切削加工し
たこと以外は実施例1と同様にして本発明の反転現像用
電子写真感光体を作製した。
【0039】実施例4 導電性支持体としてJIS 1100アルミニウム合金
を用いて実施例1と同様の切削加工及び陽極酸化層形成
を行った。
【0040】陽極酸化層上に共重合ナイロン(CM80
00、東レ社製)4重量部をメチルアルコール56重量
部に溶解させた塗布液を塗布し膜厚0.5μmの中間層
を形成した。
【0041】さらにこの上にα型チタニルフタロシアニ
ン4.5重量部とポリビニルブチラール(BH−3、積
水化学社製)4.5重量部とをジクロロエタン500重
量部とともにサンドミルで分散させて得られた分散液を
乾燥後の膜厚が0.2μmとなるように塗布し、電荷発
生層を形成した。次に、下記式:
【0042】
【化2】
【0043】で表されるジスチリル化合物40重量部と
ポリカーボネート樹脂(PC−Z:三菱瓦斯化学社製)
60重量部とをテトラヒドロフラン500重量部に溶解
させた溶液を塗布し乾燥して、膜厚30μmの電荷輸送
層を形成し、本発明の反転現像用電子写真感光体を作製
した。
【0044】実施例5 実施例4において、導電性支持体として表1に示すアル
ミニウム合金成分を有するJIS 6063を用いたこ
と、切削バイトの送り速度と切り込み量を変えて導電性
支持体表面を切削加工したこと以外は実施例1と同様に
して本発明の反転現像用電子写真感光体を作製した。
【0045】実施例6 実施例1において、導電性支持体として外径100m
m、長さ350mm、厚さ2.0mmの円筒状のJIS
5657材を用いたこと、および切削バイトの送り速
度と切り込み量を変えて導電性支持体表面を切削加工し
たこと以外は実施例1と同様にして本発明の反転現像用
電子写真感光体を作製した。
【0046】比較例1 実施例1において、導電性支持体として表1に示すアル
ミニウム合金成分を有するJIS 6063を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして本発明の反転現像用電子
写真感光体を作製した。
【0047】比較例2〜4 実施例1において、切削バイトの送り速度と切り込み量
を変えて導電性支持体表面を切削加工したこと以外は実
施例1と同様にして本発明の反転現像用電子写真感光体
を作製した。
【0048】比較例5〜6 実施例1において導電性支持体として表1に示す合金成
分を有するJIS 3003あるいはJIS 5005
を用いたこと、切削バイトの送り速度と切り込み量を変
えて導電性支持体表面を切削加工したこと以外は実施例
1と同様にして本発明の反転現像用電子写真感光体を作
製した。
【0049】比較例7 実施例1において、切削バイトの送り速度と切り込み量
を変えて導電性支持体表面を切削加工したこと、陽極酸
化層を設けないこと以外は実施例1と同様にして、本発
明の反転現像用電子写真感光体を作製した。
【0050】上記実施例1〜6及び比較例1〜7で作製
された感光体について、陽極酸化層表面における粗さと
して山間隔Smおよび最大山高さRtを測定し、結果を
表1に示した。尚、粗さは全て表面粗さ計(サーフコ
ム、東京精密社製)を用い、カットオフ値0.8mmで
測定した値である。
【0051】また、上記感光体において、陽極酸化層表
面における光沢度を(グロスメーターGM060、ミノ
ルタ社製)を用いて測定した。結果を表1に示した。
【0052】さらに、陽極酸化層中に含有された不純物
としてSi、Fe及びMnの量は、発光分光分析して分
析した値であり、結果を表1に示した。
【0053】評価 実施例1〜5および比較例1〜7で得られた感光体を市
販のフルカラー複写機(CF80、ミノルタ社製)に搭
載し、システムスピード218mm/secで干渉縞お
よび黒ポチについての画像評価を行った。結果を表1に
示した。なお、光源のレーザ光としては波長0.78μ
m、最大光量12.5erg/cm2のものを用いた。
実施例6の感光体については、以下に説明する電子写真
複写機を用いて評価を行った。
【0054】図1は実施例6の画像評価に用いたカラー
電子写真複写機1の概略構成を示す断面図である。図1
に示すように、この複写機1は、大きく分けて、原稿の
画像データを読み取るイメージリーダ部2と、転写材上
に画像を印刷するプリンタ部3とからなる。
【0055】イメージリーダ部2は、原稿を載置する原
稿台21と、露光ランプ22およびミラー23を有し、
矢印c方向(副走査方向)に移動されるスキャナ24
と、原稿面からの反射光を電気信号に変換して出力する
CCDセンサ25と、原稿面からの反射光をCCDセン
サ25に導くミラー26および集光レンズ27と、CC
Dセンサ25からの出力をレーザ駆動信号に変換する信
号処理部28とを有する。
【0056】プリンタ部3は、その略中央部に像担持体
である感光体ドラム5を有し、さらに、感光体ドラム5
に対向する転写ドラム6、転写ドラム6の上方に位置す
る定着装置7、感光体ドラム5の上方には位置するレー
ザ光学系8、および、感光体ドラム5の下方に位置する
給紙カセット9を備えている。
【0057】感光体ドラム5の周囲には、転写ドラム6
から、図中に矢印aで示す感光体ドラム5の回転方向に
順に、クリーニング手段であるブレード式のクリーナ1
0、感光体ドラム5を帯電する帯電チャージャ11、そ
して静電潜像が形成された感光体ドラム5を現像するイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の現像器1
2Y、12M、12C、12Bkが設けられている。
【0058】転写ドラム6は、図中の矢印b方向に回転
可能に設けられ、用紙S等の転写材が吸着される筒状の
転写フィルム13を備えたものである。転写フィルム1
3の内側で感光体ドラム5の対向位置には、感光体ドラ
ム5からトナー像を用紙Sに転写させるための転写チャ
ージャ15が設けられ、さらに転写ドラム6に沿って矢
印b方向に順に、トナー像が転写された用紙Sを分離す
るための分離チャージャ17および分離爪18、転写フ
ィルム13表面を清掃する静電ファーブラシローラ1
9、転写フィルム13を除電する除電チャージャ20、
用紙Sの給紙位置で用紙Sを転写フィルム13に押さえ
つける用紙押えローラ14、用紙Sを転写フィルム13
に吸着させる吸着チャージャ15が設けられている。
【0059】レーザ光学系8は、イメージリーダ部2か
ら出力される画像信号に基づいて発光するレーザダイオ
ード、、発光したレーザ光を感光体ドラム5に導き照射
するためのコリメートレンズ、ポリゴンミラー、Fθレ
ンズ、反射ミラー等を有している。
【0060】用紙カセット9は、複数個設けられてお
り、各給紙カセット9には複数枚の用紙が収容されてい
る。複写開始の指示に基づいて、選択された給紙カセッ
ト9から、用紙が1枚ずつに分離されて転写ドラム6に
向かって給紙される。
【0061】次に、上記構成からなるカラー電子写真複
写機1の複写動作説明について説明する。
【0062】原稿が原稿台21に載置され、図示しない
複写スイッチが押されると、イメージリーダ部2では、
原稿台21に載置された原稿が露光ランプ22によって
照射され、原稿面からの反射光がミラー23、26、集
光レンズ27を介してCCDセンサ25に結像する。こ
の状態で、スキャナ24は駆動モータにより矢印c方向
に移動して原稿面全体を走査する。CCDセンサ25
は、順次原稿面からの反射光を電気信号に変換して信号
処理部28に出力する。
【0063】一方、プリンタ部3では、給紙カセット9
から適当な用紙Sが給紙搬送ローラ39によって転写ド
ラム6に搬送される。転写ドラム6に搬送された用紙S
は、用紙押えローラ14に対向して設けられている静電
吸着チャージャ15により、転写フィルム13上に吸着
される。
【0064】そして、イメージリーダ部2から出力され
るイエローのレーザ駆動信号に基づいて、帯電チャージ
ャ12にて帯電された感光体ドラム5にレーザ光を照射
して静電潜像を形成し、イエロー現像機12Yによって
トナーで顕像化して転写フィルム13に吸着された用紙
Sに転写される。トナー像が転写された感光体ドラム5
は、クリーナ10にて残存トナーが清掃される。そし
て、再び帯電チャージャ11にて感光体ドラム5が帯電
され、続いて、マゼンタのレーザ駆動信号に基づいて感
光体ドラム5に静電潜像を形成してマゼンタ現像器12
Mによって顕像化し、イエロー画像が転写された用紙S
上に転写される。以下、同様にして、シアンおよび黒の
トナー像が次々と用紙Sに転写される。
【0065】イエロー、マゼンタ、シアン、および黒の
各トナーが重ねて転写された用紙Sは、分離チャージャ
17および分離爪18にて転写フィルム13から分離さ
れ、定着装置7に送られる。定着装置7では、加熱およ
び加圧作用により転写されたトナーが用紙Sに定着され
る。
【0066】トナー像が定着された用紙Sは、転写フィ
ルム13から分離されて定着装置7に搬送されてトナー
像が用紙Sに定着され、排出トレイ4に排出される。
【0067】(干渉縞)画像濃度が0.5(サクラ濃度
計、コニカ社製)でのハーフトーン画像(黒色トナー使
用)における干渉縞の発生を目視により以下の3段階で
評価した。
【0068】 ○: 干渉縞の発生がなかった △: 干渉縞が部分的に発生したが実用上問題ない程度
であった ×: 干渉縞が全面に発生し使用不可であった (黒ポチ)黒色トナーを用いて白ベタ画像を複写し、2
5mm2中に存在する黒斑点個数を目視により調べ、以
下の3段階で評価した。
【0069】 ○: 15個未満 △: 15個以上30個未満 ×: 30個以上
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の反転現像用
電子写真感光体においては、アルミニウム支持体表面を
陽極酸化処理して、粗面化の程度および光沢度を特定範
囲となる陽極酸化層を設けることにより、干渉縞及び黒
ポチの両方が改善され、非常に高品質の画像を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体を適用可能なフルカラー電子写
真複写機の概略構成を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 電子写真複写機 5 感光体ドラム 8 レーザ光学系 Xa@ 給紙カセット 11 帯電チャージャ 12Y イエロー現像器 12M マゼンタ現像器 12C シアン現像器 12Bk ブラック現像器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−236060(JP,A) 特開 昭63−116165(JP,A) 特開 平3−212648(JP,A) 特開 平5−80565(JP,A) 特開 平4−174860(JP,A) 特開 平5−88391(JP,A) 特開 平3−140965(JP,A) 特開 平6−3845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金から
    なる導電性支持体上に陽極酸化層及び感光層が形成さ
    れ、前記感光層が有機電荷発生材料、有機電荷輸送材料
    および結着樹脂を含有してなり、前記導電性支持体のS
    i、FeおよびMnの含有量の合計が0.2wt%以下であり、
    記陽極酸化層表面の山間隔Smが0.3〜250μm且つ最大高
    さRtが0.5〜2.5μmであり、前記陽極酸化層表面におけ
    る表面光沢度が60グロス以上であることを特徴とする反
    転現像用電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記陽極酸化層表面の山間隔Smが30〜10
    0μm、最大高さRtが0.7〜1.8μm、表面光沢度が60グロ
    ス以上であることを特徴とする請求項1記載の反転現像
    用電子写真感光体。
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