JP3359941B2 - 真空計の制御回路 - Google Patents

真空計の制御回路

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JP3359941B2
JP3359941B2 JP28029392A JP28029392A JP3359941B2 JP 3359941 B2 JP3359941 B2 JP 3359941B2 JP 28029392 A JP28029392 A JP 28029392A JP 28029392 A JP28029392 A JP 28029392A JP 3359941 B2 JP3359941 B2 JP 3359941B2
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    • H01J41/02Discharge tubes for measuring pressure of introduced gas or for detecting presence of gas
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベヤード−アルパート
(BA)電離真空計等の真空計を制御する制御回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】BA真空計は、非常に低い気圧を測定す
るのによく知られている最も簡単な手段であり、米国特
許2,605,431号で1952年に開示されて以
来、基本的には変わらないまま、世界中で使用されてい
る。
【0003】BA真空計装置は、BA真空計と集電回路
からなっている。従来のBA真空計は、電子を放射する
ための加熱した陰極と、放射された電子をイオン化エネ
ルギーに加速するための筒状のグリッド又は陽極と、気
体分子との強力な電子の衝突により陽極空間内に形成さ
れるイオンを収集するように、軸線上で非常に小さい断
面を持つ集電極と、真空計の電極を囲み、未知の気体の
気圧が測定される真空系に接している真空容器とからな
っている。制御回路は、陽極、陰極、及び集電極に適切
な電位を印加するための手段と、制御された電子放出電
流を起こすために陰極を加熱するための手段と、集電極
の電流を測定する手段と、気圧を計算し、表示する手段
とからなる。
【0004】まず初めに、集電極に対するイオン電流i
+は、電子放出電流i-に比例し、真空計内の気体濃度、
又は一定温度での真空計内の気圧PGに比例する。従っ
て、以下の方程式となる。 i+=Si-G (Eq. 1) 但し、Sは、いわゆる計器感度と呼ばれる比例定数であ
る。
【0005】Sは、真空計内の気圧PGKが他の測定手段
によって決定できる場合、i+、及びi-を測定すること
によって計算できる。従って、以下の式となる。 S=i+/(i-GK) (Eq. 2) 但し、PGKは、真空計内の既知の気圧である。このよう
にして決定されたSの値は、真空計内の条件が変化しな
いと仮定した場合、第2式(Eq. 2)のSを決定するた
めに使用したi-と同じ値でイオン電流i+Xを生み出す
未知の真空計内気圧PXの値を計算するために使用され
る。従って、以下の式となる。 PX=i+X/(i-S) (Eq. 3)
【0006】限られた気圧領域で非常に優れた精度の測
定をするために、BAタイプではない非常に複雑で高価
な真空計が開示されている。しかしながら、この実験室
用の装置は、全体的に日常の研究や工業において使用す
るには不適切であり、従来の簡単なBA真空計の精度を
改良する方法に関しては、何ら手掛かりがない。
【0007】長年にわたる研究で、最終的には、計器感
度Sは従来のBA真空計内では一定ではないと言われて
いる。例えば、英国のNational Physical Laboratoryに
おけるPoulter 及びSuttonの報告によると、典型的な従
来のBA真空計の測定は、真空状態下に保持された場
合、100時間作用させると−1.4%の割合で誤差が
出るが、大気状態下に晒された同様の真空計では、感度
に25%までの激しい変化があるとしている(K.F.Poul
ter & C.M.Sutton, Vacuum, 31, 147-150(1981))。他の
代表的研究では、the U.S.National Bureau of Standar
dsでTilford は、典型的な従来の無蓋BA真空計(真空
容器を有さないBA真空計)では、感度は、製造者によ
って特定されるものの70%から110%の間で変化す
るとしている(C.R.Tilford, J. Va. Sci. Technol., A
1(2), 152-162(1983)) 。他の研究では、従来の“広領
域”BA真空計7つを繰り返し測定すると、感度がその
特定した値の52%から67%変化したとしている(C.
R.Tilford, K.E.McCullogh, H.S.Woong, J. Vac. Sci.
Technol., 20(4), 1140-1143 (1982)) 。
【0008】電離真空計装置は、有用である第1、又は
第2気圧基準と照合して校正される必要がある。従来の
BA真空計装置を使用して、真空測定の必要な精度を確
保するには、3つの方法がある。
【0009】1. 例えば、高価な回転ロータ真空計を
使用して本来の位置で電離真空計装置を校正する。
【0010】2. 電離真空計装置を別の校正装置に送
り、校正する。
【0011】3. BA真空計の使用に際して正確であ
ると仮定して、製造者からの基準となる校正データを使
用する。この基準校正データは、1つ以上の原型におい
て製造者から一般に入手でき、既知の気体に関する感度
Sの一定の値と、わずかな印加された電極電位のリスト
とからなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の方法は、少
数の回転ロータ真空計供給者によってしか実際には実施
されていない。従来の真空計では、何時でも校正が変化
してしまい、本来の位置での頻繁な校正が必要となる。
この方法では、最も高い精度が得られるが、非常に時間
がかかり、不便で高価である。
【0013】上記第2の方法は、良くても高価で、時間
がかかる方法である。従来の真空計は使用に伴いいつで
も校正が変化するからである。この方法では、ある程度
の行政上の要求に応じることができるが、長期間に亘る
と精度が改良されにくい。
【0014】殆どの場合、上記1及び2の2つの方法で
は非常に高価で不便であるため、最後の3の方法を選ん
でいる。しかしながら、上記基準校正データを使用する
と真空測定全体に誤差が生じる。さらに正確な真空測定
を行う基準校正データを供給するよりよい手段が必要で
ある。
【0015】長年に亘り、多くの研究者が計器感度Sが
一定ではなく、気体の種類、電子エネルギー、放出電
流、電界分布、気体濃度、真空計内の気体分子の運動エ
ネルギー、更には他のいくつかのパラメータによって変
化することを指摘してきた。しかし、この研究からは、
従来のBA真空計の精度を改良する方法に関する手掛か
りはなく、装置が発明された頃と同じ不正確さが未だに
残っている。BA真空計における電子、及びイオンの軌
道のコンピュータシミュレーションから判明した利点か
ら、今では、従来のBA真空計装置において観察される
甚だしい不正確さを引き起こす従来技術の欠点を見分け
ることができる。
【0016】BA電離真空計は、表面イオン脱着として
知られる現象によってひどく影響されることが良く知ら
れている。この影響を最小限に抑える効果的な方法は、
最小の表面積の陽極を使用することである。従って、表
面イオン化の不正確さを最小限にするために、低気圧用
BA真空計は全て、わずかな表面積の透明なグリッドを
使用している。そのような開放的なグリッドを使用した
場合、強力な電子は陽極空間に閉じ込められず、グリッ
ド外側の全経路長の大部分を通過する。この陽極空間よ
り外を通る強力な電子は、露出した絶縁体表面にぶつか
り、この絶縁体の表面電位を制御不能に変化させる。電
子の軌道は、又、陽極空間外の制御できない電位により
変化してしまう。コンピュータシミュレーションを使用
することにより、強力な電荷粒子が絶縁体の露出面に衝
突するかどうか、あるいは、電子の軌道が、陽極空間外
の電位により、露出面形状、電荷粒子の電位、エネルギ
ー及び最初の軌道に関して、影響されるかどうかがわか
る。
【0017】BA真空計における全体の電荷分布は、電
荷粒子による衝突に晒される表面の電荷分布と、真空計
空間内の自由電荷による電荷分布との合計である。従来
のBA真空計では、強力な電荷粒子に近づきやすい真空
計の領域において電荷分布を適切に一定させるための手
段を提供していない。従って、電荷分布は、同一の真空
計でも測定ごとに変化し、又、特定の気圧でも真空計ご
とに変化する。従って、計器の校正中に存在する電荷分
布が計器の使用中に繰返され得ないので、不正確な気圧
が表示されることになる。
【0018】出願人は、電極ジオメトリ、又は電荷粒子
に近付きやすい真空計空間の表面電位における一見些細
な変化が、電子の軌道に大きな変化をもたらすことをコ
ンピュータシミュレーションにより発見した。電子の軌
道が変化すると、イオン構成の放射状の位置roが変化
することにより、イオンの角運動量mroTが変化する
ことになる。(mはイオンの質量、VTはその速度の接
線成分である)。角運動量が変化すれば、周知のように
イオン収集率が変化し、これにより計器感度が変化して
しまう。計器感度が変化すれば、測定が不正確になる。
【0019】従来のBA真空計では、電荷粒子の衝突に
晒される真空計内の表面上の電荷分布を制御することが
できない。
【0020】1. ガラス容器BA真空計 使用されているBA真空計の多くは、真空計の内側表面
全体が強力な電荷粒子に晒されるガラスの真空容器を備
えている。強力な電子とイオンは、この絶縁体表面に衝
突し、この表面を制御不能な電位にまで電荷させる。従
って、ガラス真空計においては、絶縁体表面上の電荷分
布は、全体的に制御されていない。普通、10-5Tor
r以上の真空下で、特に低い放出電流では、表示気圧が
50%以上急変する。
【0021】2. 伝導性コーティングをしたガラス容
器BA真空計 酸化スズ、プラチナといった伝導性コーティング物は、
BA真空計のガラスの内壁面の一部に付着し、一定の電
位に保たれることが、例えば、米国特許No.3,83
9,655に開示されている。しかしながら、そのよう
な従来の装置では、ガラス絶縁体とガラス内表面の大部
分の領域は、コーティングされず、強力な電荷粒子に晒
されたままになる。従って、露出したガラス絶縁体表面
は制御不能に電荷し、電荷分布を変化させる。さらに、
上記従来の装置では、ポートの径、或いはポート管の長
さが変化すると、電荷分布に影響することが出願人の研
究において判明した。
【0022】3. ノッチンガム真空計 マサチューセッツ工科大学のNottinghamは、ガラス壁と
BA真空計電極との間にスクリーングリッドを配置した
が、スクリーングリッドの端部を囲まなかった。(W.B.
Notttingham, AVS Vac. Symp. Trans.8 494 (1961)を参
照)。陽極の端部はグリッドで包囲されたが、スクリー
ングリッドの端部は開放したままにした。これにより、
真空計の両端の露出したガラス表面は制御不能に電荷
し、真空計の電荷分布を変化させる。
【0023】4. 露出した貫通型絶縁体を有する無蓋
真空計 いわゆる無蓋真空計は、多数の貫通型絶縁体が貫通する
金属製フランジ上に設けられた電極体を有している。こ
の点については、例えば、Varian AssociatesSeries UH
V 24 Specification Sheet を参照するとよい。集電極
の貫通部分は、弱いX線が集電極支持体に衝突すること
を防ぐために金属製シールドでしっかりと覆われてい
る。従って、真空計の基本気圧が低下する。残りの貫通
絶縁体は、強力な電荷粒子に晒され、制御不能に電荷
し、電荷分布を変化させる。
【0024】5. 不定の被覆構造と共に使用される無
蓋真空計 無蓋真空計の電極構造は、金属製の真空系内に挿入され
るようになっている。電極構造を囲む真空系の内表面
は、電子が横切る領域における電界形状を決定するのに
役立つ。無蓋真空計は、一般的には、1つの真空系によ
る被覆構造で校正され、そして、異なる真空系の被覆構
造で使用され、或いは異なる電位に晒される。このよう
な場合の電荷分布は、使用中の時点と、校正中の時点と
で異なる。従って、表示気圧は正確ではない。
【0025】“10-2〜10-5領域における参考マノメ
ータに対するホットフィラメント電離真空計を測定する
方法”American Vacuum Society Standard 6.4, には、
電荷分布が、正確な気圧表示のためには制御されなけれ
ばならないということに関する方向性や、注意、及びヒ
ントは書かれていない。
【0026】AVS Standard 6.4では、“チャンバ壁に対
する管の位置、及び管に晒されているチャンバ壁の温度
は、真空計校正の要素であり、従って、実際の使用に出
来るだけ近づけて繰返すべきである”としている。この
文は、全ての真空計は対称的に配置されているので、気
体の温度、及びコンダクタンスが試験真空計及び参考マ
ノメータに対して同じになることの前後関係において述
べられている。
【0027】米国特許No.3,742,343では、
グロスコウスキ真空計が開示されており、その中で、筒
状の電導スクリーンを無蓋電離真空計に使用し、真空系
のあらゆる形状において気圧を繰返し測定できるように
している。しかし、上述のスクリーンは、スクリーンさ
れた領域の端部を完全に包囲していない。従って、シー
ルドされておらず露出した表面の電荷分布が変化し、計
器感度に影響を与える。
【0028】1986年にHseuh とLanni がBrookhaven
National Laboratoryで、それぞれ異なる特定径の金属
製容器内に入った400個の従来型無蓋BA真空計をテ
ストし、感度Sがかなり変化することを観察した(H.C.
Hseuh & C.Lanni, J. Vac. Sci. Technol. A5(3) Sep/O
ct 1987, P3244参照)。ポート端部上のスクリーンも、
絶縁体シールドもこれらのテスト中にはなかった。従っ
て、露出した表面上の電荷分布は、テスト中にも変化
し、従って、感度に影響した。
【0029】最近の研究報告では、Peacock とPeacock
が、陽極の端部を包囲した無蓋真空計と包囲しないもの
とについてのテストについて報告している(R.N.Peacoc
k and N.T.Peacock, j.Vac. Sci. Technol., A Vol.8,
No.4, Jul/Aug 1990参照)。“再生できる条件にするた
めに、全ての無蓋電離真空計を97mm長、33mm内径の
ニップルで作動した。真空計間のイオンカップリングを
防ぐため、ニップルのチャンバー端部にスクリーンを設
けた。管状のガラス真空計にはそのフランジ上に同様の
スクリーンを設けた”とある。しかし、絶縁体シールド
はその実験真空計には設けられていない。
【0030】先の考察に加えて、出願人の知るかぎりで
は、真空計の一般的測定をするために使用する制御した
環境の良い特徴をどんな先行技術においても備えていな
い。従って、使用中に基準となる校正ジオメトリを繰返
す手段はなく、表示気圧は不正確になりがちである。
【0031】6. 高い耐性電極構造を持つBA真空計 部品数が同一の商業的に手に入る10個の従来のBA真
空計で簡略な実験をすると、電子の位置が寸法的にかな
り異なることが分かる。いくつかの製品で0.25イン
チ程度異なっている。電荷分布が、製造者によって実際
に校正された原型真空計といくつかの真空計で全く一致
しないので、基準校正データを使用すると、かなり不正
確な気圧が表示される。
【0032】7. 経時変化する電極構造を有するBA
真空計 従来のBA真空計の製作者は、使用に伴って全ての電極
位置を一定に保持するために必要な予備策を講じなかっ
た。ほとんどのBA真空計は、長期に亘って使用する
と、普通、1/10インチ撓んだり移動したりし、張力
をかけていない、支持されていないヘアピン状の陰極を
使用している。2本の巻配線陽極は、長期間使用すると
撓んだり、歪んだりする。適切にストレスを緩和されて
いないイオンコレクターは、時間が経つと、特に電子衝
突気体のガス抜き中に高温である場合、形が変わる。あ
る無蓋真空計では、集電極の位置は、貫通ピン上に外部
からかけられた力で変化する。バイメタルジョイント
は、真空計にインプットされた力としての電子の動きを
変えてしまう。ある従来のBA真空計では、集電極は、
非常に長く、脆いので、使用中に、外的条件によって変
化する比較的大きな振幅で振動する。電荷分布は、その
ような真空計では時間と共に制御不能に変化するので、
真空計は不正確になる。
【0033】8. 相対的に固定された電極を有し、電
極と容器の間の高い耐性を有するBA真空計 多くの従来のBA真空計において、真空容器に対する電
極構造全体の位置がかなり様々であることは一般的であ
る。そのように多様に位置が異なることは、勿論、強力
な電子を受入れる容量における電荷分布に影響する。電
荷分布が変化すると、真空計間の表示気圧が不正確にな
る。
【0034】従って、従来のBA真空計装置の状況は、
以下のようである。従来の真空計における表面の電荷分
布は、非常に制御しにくいので、(1)あらゆる気圧で
使用するための感度に対する一定値、(2)アースに対
する陰極と陽極に印加される電位のわずかな値、及び
(3)校正中に使用される放出電流のわずかな値以外
に、既知の気体の種類のための基準校正データを出す重
要な点はほとんどない。
【0035】従って、BA真空計測定が多数の変数に依
存していることが以前より知られているにも拘わらず、
変数のいくつか、又は全てが変化するために、従来のB
A真空計装置では表示気圧を訂正することは出来なかっ
た。より正確なBA真空計装置を提供するためのよりよ
いアプローチが必要である。
【0036】従って、本発明の第1の目的は、BA真空
計のような従来の電離真空計で可能であったよりもさら
に正確な真空測定を提供することである。
【0037】出願人は、BA真空計におけるイオン収
率、従って、BA真空計の感度は、電荷分布の小さな変
化によって、以前に考えられていた以上に大きな影響を
受けることを発見した。電極構造、又は表面電位の見掛
上些細な変化が、電子の軌道を大きく変える。従来より
知られているように、電子の軌道が変化すると、イオン
構成の放射状の位置roが変わることにより、イオンの
角運動量mroTが変化することになる(mはイオンの
質量であり、VTはその速度の接線成分である)。角運
動量の変化は、イオン収集を変化させ、真空計感度が変
化する。計器感度が変化すると、感度が一定であると仮
定している場合、必ず測定が不正確になる。
【0038】本発明のさらなる目的は、電荷粒子の衝突
に晒される真空計表面の電荷分布を、真空計間で且つ長
時間に亘って一定に維持する手段を提供することであ
り、計器感度は、気圧領域を越えて一定ではないが、同
一真空計で測定が繰返しでき、校正パラメータが良く定
められていれば、真空計間でより再生可能になる。従っ
て、低表示気圧を達成するまでにかなりの時間がかかっ
たが、不必要に低気圧で作動する必要がなくなったの
で、より大きいスループットがあらゆる工業的過程で得
ることができる。
【0039】上記の校正パラメータは、計器感度、即ち
真空計の種類、電極電圧、気体の種類、放出電流、陰極
加熱電力、及び気圧に影響を与えるものである。この感
度は、アルゴリズム、及び収集電流の蓄積した一般的値
を使用して訂正すれば、より安定させることができ、従
来の校正中に得られる陰極加熱電力と計器感度は、各パ
ラメータの代表的値で行うことができる。従来の真空計
では、真空計表面の電荷分布が不安定であったため、感
度を補正することができなかった。
【0040】さらに、本発明の目的は、真空計の種類、
電極電圧、気体の種類、放出電流、収集電流、陰極加熱
電力、及び感度に対する基準値を収めるためのハードウ
ェア、及びソフトウェアを提供することにある。ハード
ウェア、及びソフトウェアは、未知の気圧PXでの集電
極電流を測定し、収められた基準値の正しいグループを
選択し、感度、及び表示気圧の正しい値を計算し、表示
気圧の正しい値を提示するために設けられている。さら
なる目的は、集電極電流に加えて、陰極加熱電力を測定
し、又、測定した陰極加熱電力を、感度、及び表示気圧
の正しい値を計算する場合に使用することである。
【0041】さらに、本発明の目的は、以前に可能であ
ったよりもさらに正確な測定をするためのハードウェ
ア、及びソフトウェアを使用する方法を提供することで
ある。
【0042】さらに、本発明の特徴は、真空計間の陰極
の作用機能の変化を補正し、長時間に亘って特定の真空
計を補正する測定方法を提供することである。
【0043】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の真空計の制御回路は、電子供給源
と、陽極と、イオン集電極とを有する電離真空計の作動
を制御する制御回路において、上記電子供給源と陽極と
イオン集電極とを所定の電位でバイアスするバイアス手
段と、上記電子供給源からの電子放出電流を所定値に維
持する放出電流維持手段と、未知の気圧中で上記イオン
集電極へのイオン放出電流を測定する測定手段と、少な
くともイオン集電極の電流と、少なくとも1個の真空計
を用いて少なくとも既知の気圧の基準値で得られた真空
計の感度とに関する複数の校正データ群を蓄える記憶手
段と、上記イオン集電極の電流の測定値と上記校正デー
タ群のうちの少なくとも一つとに応じて、未知の気圧に
対する真空計の感度を算出する演算手段と、上記算出さ
れた真空計の感度と上記イオン集電極の電流の測定値と
上記電子放出電流とに応じて、未知の気圧を算出する演
算手段とを備える構成とするものである。
【0044】また、請求項2記載の真空計の制御回路
は、請求項1記載の制御回路を前提として、上記複数の
校正データ群の中から、上記イオン集電極へのイオン放
出電流の測定値に最も近い2個のイオン集電極の電流値
を選択する選択手段を有する構成とするものである。
【0045】更に、請求項3記載の真空計の制御回路
は、請求項1または請求項2記載の制御回路を前提とし
て、各校正データ群を、一つ以上の電子放出電流の基準
値と、測定される気体の種類と、電子供給源と陽極とイ
オン集電極とに印加される電位とを有する構成とするも
のである。
【0046】更にまた、請求項4記載の真空計の制御回
路は、請求項1ないし請求項3のうちのいずれかに記載
の制御回路を前提として、上記電子供給源、陽極及びイ
オン集電極が設けられたシールド空間をシールドするシ
ールド手段を有し、このシールド手段の少なくとも一部
を、気体分子が上記シールド空間内へ移動可能にかつ上
記電子供給源、陽極及びイオン集電極に対する外部から
の電気接続が可能に開放するとともに、上記シールド手
段を、シールド手段の外部電位が上記電子供給源、陽極
及びイオン集電極上の電荷分布を乱さず、真空計の感度
を安定させるように、上記電子供給源、陽極及びイオン
集電極を完全に囲い込むように形成する構成とするもの
である。
【0047】
【作用】以上の構成により、本発明の真空計の制御回路
では、真空空間に真空計を設定すると、イオン集電極で
発生する電流値が、演算手段に送られ、演算手段によ
り、記憶手段に蓄えられた基準となる気圧の校正データ
と結合されて正確な計器感度が算出される。これによ
り、計器感度の変動が補正される。そして、演算手段に
より、算出された計器感度とイオン集電極の電流値と電
子放出電流とに応じた、真空計内の未知の正確な気圧値
が算出される。あるいは、電子放出電流値及びイオン集
電極の電流値が、演算手段に送られ、演算手段により、
記憶手段に蓄えられた基準となる気圧の校正データと結
合されて正確な計器感度が算出される。これにより、陰
極の作用など陰極の変動する特性及び計器感度の変動が
補正される。そして、演算手段により、同様にして、真
空計内の未知の正確な気圧値が算出される。
【0048】また、本発明の真空計の制御回路では、シ
ールド手段が電子供給源、陽極及びイオン集電極をほぼ
完全に囲んでいるので、外部電位からの影響により、電
子供給源、陽極及びイオン集電極上の電荷分布が乱され
ることはない。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、各図面において同じ構成部分については同
じ番号を付す。
【0050】図1及び図3に示すように、本発明に第1
実施例にかかるBA式の無蓋の(真空容器を有さない)
真空計10は、円筒状の気体透過性の金属シールド12
と、開放型の金属製の絶縁シールド14と、陰極すなわ
ち電子供給源16と、円筒状の陽極18と、イオン集電
極20と、絶縁された真空供給部22と、真空封入体2
4と、この真空計を真空系に取り付けるためのフランジ
28とを備えている。
【0051】上記シールド12及び絶縁シールド14
は、連接されているとともに、アースされており、シー
ルド空間26を画定するのに役立っている。両シールド
の内部では、計器表面での電荷分布は、上記シールド空
間26の外部の電位によって乱されない。
【0052】通常、上記シールド12及び絶縁シールド
14は、例えば、網のように少なくとも部分的に開放し
たシールド手段あるいは外部電極であるか、シールド空
間26内に設けられた陰極、陽極及び集電極を完全に囲
い込むシールド手段あるいは外部電極であると考えられ
ているが、上記シールド手段は、シールド空間の内外部
間で気体分子の移動を可能にする程度に少なくとも部分
的に開放されている。また、このシールド手段、特に絶
縁シールド14は、末端側の電極がシールド手段から絶
縁されるようにして陰極、陽極及び集電極に対する電気
的な接続を可能にするために、開口14´において少な
くとも部分的に開放されている。
【0053】上記シールド手段のアースのおかげで、シ
ールド手段と接したシールド空間内で発生する電子及び
イオンは、大地に通電される。一方、上記シールド空間
に対する外部電位(その過程次第ではかなり大きくなる
が)は、シールド空間内の計器表面上の電荷分布に対し
て影響はない。従って、この第1に重要な点において、
計器感度の安定が達成される。以下に、さらに計器感度
の安定を得るための手段及び方法について説明する。
【0054】図2及び図3は、本発明の第2実施例に係
る無蓋ではない被覆状の真空計32を示し、この真空計
32では、金属製の真空封入体(真空容器)24が、図
1におけるシールド12の長手方向に延びる延長部1
2″と同じ機能を行うようになっている。金属製の気体
透過性のプラズマシールド30は、図1のシールド12
の端部12′と同じ機能を行うようになっている。この
ように、図2におけるシールド手段は、真空封入体2
4、プラズマシールド30及び絶縁シールド14を有し
ており、図1の実施例と同様に、アースされている。
【0055】上記真空封入体24がガラス製である場合
には、その内部表面に電導材料がコーティングされて、
図1の延長部12″と同じ機能を実現するようになって
いる。あるいは、ガラス製真空封入体の内部にスクリー
ングリッドが設けられることにより、このスクリーンが
図1の延長部12″の働きをするようになっている。上
記シールド空間を囲い込む他の手段としては、この分野
の通常の技術によって実現される様々な手段が考えられ
る。
【0056】図1及び図2の実施例では、シールド手段
のサイズは、両実施例間で実質的に同じに保たれてい
る。また、シールド手段に対する陰極、陽極及び集電極
の位置関係も、常にかつ真空計間で実質的に同じである
ため、シールド手段に対する上記電極間の位置関係が異
なる場合に生じるようなシールド空間内の表面上の電荷
分布の変化は、全く発生しない。
【0057】さらに、図1及び図2の実施例では、熱陰
極16、陽極18及び集電極20のそれぞれのサイズ
が、常にかつ真空計間で一定に保たれているので、電極
のサイズの変化のせいで計器表面の電荷分布に変化が生
じることはない。
【0058】さらにまた、図1及び図2の実施例では、
陰極16、陽極18及び集電極20の相対的な位置関係
が、常にかつ真空計間で一定に保たれているので、電極
の位置関係のせいで上記電荷分布に変化が生じることは
ない。
【0059】なお、真空計内の電極面の配置は、電子管
の設計及び構造の分野で周知である適当な機械設計及び
構造を採用することにより、同じ真空計内で及び異なる
真空計間で常に一定に設定されている。陰極は、これを
緊張させるための小さなスプリングを採用することによ
り、使用中のたるみを防止することができる。バイメタ
ルのジョイント同士間で発生する位置ずれは、ジョイン
トを適切に設計することにより回避される。精密な公差
範囲の電極の構造は、周知の適当な治具を使用して容易
に組み立てられるようになっている。真空供給部の絶縁
体は、この分野で周知のように、真空計外部において上
記供給部に加わる応力が真空計内側の表面に達しないよ
うに設計されている。
【0060】図4は、本発明に係る真空計の制御装置の
回路構成を示し、この制御装置は、パラメータ設定部4
2に設定された所定値に応じて、熱陰極16が一定の放
出電流i-を維持するように制御する陰極加熱電力制御
器40が設けられている。上記パラメータ設定部42内
には、また、使用者が予め選定した真空計の管の種類、
電極の電圧及びガスの種類に関する情報も設定されてい
る。マルチプレクサ44及び交流−直流コンバータ46
は、イオン集電極の電流i+、陰極加熱電流ik及び陰極
加熱電圧Vkのアナログ測定値をデジタル変換するよう
になっている。
【0061】後述するように、イオン集電極の電流i+
は、気圧に対する真空計の感度Sの変動を補正するため
に、本発明の校正技術において独特な利用がなされるよ
うになっている。上記イオン集電極の電流i+のデジタ
ル値は、演算部48に送られ、この演算部48で、記憶
部50に蓄えられた基準となる気圧の校正データと結合
され、正確な計器感度Sが算出されるようになってい
る。その後、上記演算部48で、真空計内の未知の正確
な気圧値Pxが算出され、気圧表示部52へ送られる。
この気圧表示部52では、上記気圧値Pxが表示される
ようになっている。
【0062】また、陰極加熱電圧及び電流、あるいは陰
極加熱電力は、陰極の作用など陰極の変動する特性を補
正するために、本発明の校正方法において独特な利用が
なされるようになっている。上記陰極加熱電圧及び電
流、それにイオン集電極の電流i+のデジタル値は、演
算部48に送られ、この演算部48で、記憶部50に蓄
えられた基準となる気圧の校正データと結合され、正確
な計器感度Sが算出されるようになっている。その後、
上記演算部48で、真空計内の未知の正確な気圧値Px
が算出され、気圧表示部52へ送られる。この気圧表示
部52では、上記気圧値Pxが表示されるようになって
いる。
【0063】上記の校正方法及び制御装置は、図1ない
し図3の真空計構成及びその均等物とともに使用される
以外に、十分に安定した構造であるならば、BA真空計
を含む他の電離真空計にも使用され得る。この場合に重
要な点は、前述の校正方法及び装置は、図1ないし図3
の真空計及び及びその均等物の感度の高度な安定がなけ
れば、使用され得ないことである。すなわち、従来、先
行技術の真空計は感度が不安定であるため、本発明の校
正方法及び制御装置を適用することは、実用化されなか
ったのである。
【0064】次に、陰極の作用など陰極の変動する特性
を補正するための、陰極加熱電力の利用方法について説
明する。計器感度の変動を補正するために集電極電流i
+を使用することは、陰極加熱電力の変化を補正したく
ないとき、および補正する必要がないときの特殊な場合
に行われる。
【0065】表1に示す基準となる気圧校正データは、
上記記憶部に集められている。このデータは、上記校正
装置を使用した本発明に係るBA電離真空計を2個以
上、例えば20個使用して、測定値を平均化することに
より得られる。特に、表1のデータ群Aは、100μA
の電子放出電流を発生させるために必要な低い陰極加熱
電力に相当し、データ群Bは、100μAの電子放出電
流を発生させるために必要な中程度の陰極加熱電力に相
当し、データ群Cは、高い陰極加熱電力に相当する。こ
のように、データ群Aにおいて、i1、W1A及びS
1Aは、それぞれ最初に得られる校正気圧に関する、本発
明の20個の真空計による集電極電流の平均値i、陰極
加熱電流の平均値W及び計器感度Sであり、i2、W2A
及びS2Aは、それぞれ最初の校正気圧よりも高い、2番
目に得られる校正気圧に関する、集電極電流の平均値、
陰極加熱電流の平均値及び計器感度Sである。校正気圧
の数は、必要な気圧測定範囲まで広げられる。
【0066】
【表1】
【0067】本発明により、上記一連の校正気圧に関し
て集電極電流の平均値i、陰極加熱電流の平均値W及び
計器感度Sを得るのは、陰極の放電表面の僅かな汚れ具
合の違いによって、所定の放出電流を得るのに必要な陰
極加熱電力が異なってくるためである。従って、データ
群Bは、データ群Aよりも大きい陰極加熱電力を持つた
めに選択される。一方、データ群Cは、データ群Bより
も大きい陰極加熱電力を持つために選択されるようにな
っている。
【0068】データ群A,B及びCの陰極加熱電力は、
真空計の実用時には、真空計の所望の陰極加熱電力の範
囲まで広げられる。データ群が陰極加熱電力の所望の範
囲を越えても適当な見本になることを保証するために、
データ群の設定数を変えるようにしても良い。使用中の
真空計は、そのモニターシステムからの酸素等の汚染に
一時的に晒されており、その汚染により、陰極の作用は
その露出度に応じてある程度まで増大するようになって
いる。この真空計をさらに使用すれば、陰極の作用の変
化の度合いが、増大したり減少したりする。従って、所
定量の陰極の放出電流を得るのに必要な陰極加熱電力量
は、真空計ごとにまた個々の真空計に関して絶えず変動
することになる。本発明によれば、この陰極加熱電力の
変動は、データ群A,B及びCによってタイプ分けされ
た校正データを利用することにより補正されるようにな
っている。
【0069】上述したように、データ群A,B及びC
は、それぞれ100μAの放出電流を得るのに必要な陰
極加熱電力に対応している。100μAは、高い気圧領
域の測定時に使用される典型的な放出電流である。より
低い気圧領域では、1mA等のより大きな放出電流が使
用される。この放出電流は、データ群Dに例示されてい
る。表1には、表示しないが、データ群B及びCにそれ
ぞれ対応するデータ群E及びFが含まれる場合もある。
所望の気圧、気体の種類、放出電流及び陰極加熱電力に
とって必要なデータ群の数に制限がないことは言うまで
もない。
【0070】本発明の校正方法の使用方法を例示するた
め、未知の気圧Pxを、窒素N2の気体中で測定すること
とする。窒素N2の情報は、使用者が例えば切り替えス
イッチを使うことにより、パラメータ設定部42内に導
入される。同様に、所望の放出電流の設定値、すなわ
ち、i-=100μAも上記パラメータ設定部42内に
導入される。あるいは、この分野で周知のように、制御
器38を用いて、真空計内の気圧の電流値に応じて放出
電流の最適値を選択するように設定しても良い。この自
動的に選択された放出電流の設定値i-は、その後、パ
ラメータ設定部42へ送られる。パラメータ設定部42
は、真空計の種類及び電極に加わる電位に関しても設定
されるようになっている。
【0071】上記イオン集電極の電流i+x、陰極加熱電
流ikx及び陰極加熱電圧Vkxの測定値は、この分野で周
知のように、真空計内の未知の気体の気圧Pxから入手
される。
【0072】必要な放出電流を発生させるための陰極加
熱電力Wx=ikxkxは、演算部48で算出される。さ
らに、W1A≦Wx≦W2Bと仮定する。なお、未知の気圧
xを算出表示するために、真空計の感度の正確な値が
算出されなければならない。
【0073】上記制御装置の回路構成は、記憶部50内
の2つのデータ群を選択するように予めプログラムされ
ており、上記2つのデータ群は、未知の気圧Pxの測定
中に存在する実際の環境条件にできるだけ近付ける。従
って、次の仮の条件 1.計器の種類は記憶部内の校正データ用に使用された
ものと同じものである、 2.電極の電位は記憶部内の校正データ用に使用された
ものと同じものである、 3.気体の種類は窒素N2である、 4.i-=100μA、 5.W1A≦Wx≦W2B、 に対して、データ群A及びBが記憶部の全データ群の中
から選択される。なぜなら、この2つのデータ群は、未
知の気圧Pxの測定中に存在する環境条件に最も近いか
らである。この点において本発明の独特な特徴は、算出
された陰極加熱電力に基づいてデータ群の選択を行う点
であり、それにより、真空計中の機能の変動、例えば、
真空計毎に変わったり、個々の真空計で時間ごとに変わ
ったりする陰極の作動の変動を補正するようになってい
る。この校正データの使用は、図1ないし図3の真空計
構成及びその均等物を使って行われているが、十分に安
定した構造であるならば、BA式真空計を含む他の電離
真空計を使って行っても良い。
【0074】WxはW1AとW2Bとの間で発生するので、
上記データ群A及びBが選択される。W1Aは、最初の校
正気圧に関連した陰極加熱電力であり、上記校正過程で
使用された低い陰極加熱電力である。また、W2Bは、2
番目の校正気圧に関連した陰極加熱電力であり、中程度
の陰極加熱電力である。
【0075】図5に示すように、いかなる測定値の集電
極の電流i+xにも対応する計器感度SxAは、次の方程
式、 (SxA−S1A)/(S2A−S1A)=(i+x−i1)/(i2−i1) によって、あるいは、その変形式、 SxA=(S2A−S1A)(i+x−i1)/(i2−i1)+S1A によって、演算部48で算出される。上記変形式では、
右辺の要素の全てが直接の測定あるいは記憶部50内の
データから分かるようになっている。SxBも同様にして
算出される。これらSxA及びSxBは、図5に示されてい
る。
【0076】図6に示すように、いかなる測定値の集電
極の電流i+xにも対応する陰極加熱電力WxBは、次の方
程式、 (WxB−W1B)/(W2B−W1B)=(i+x−i1)/(i2−i1) によって、あるいは、その変形式、 WxB=(W2B−W1B)(i+x−i1)/(i2−i1)+W1B によって、演算部48で算出される。上記変形式では、
右辺の要素の全てが直接の測定あるいは記憶部50内の
データから分かるようになっている。WxAも同様にして
算出される。これらWxA及びWxBは、図6に示されてい
る。
【0077】図7に示すように、いかなる測定値の集電
極の電流i+xにも対応する計器感度の正確な数値S
xは、次の方程式、 ( Sx−SxB)/( SxA−SxB)=(WxB−Wx)/( WxB−WxA) によって、あるいは、その変形式、 Sx=( SxA−SxB)(WxB−Wx)/( WxB−WxA)+SxB によって、演算部48で算出される。上記変形式では、
右辺の要素の全てが、上述したように、演算部48の算
出により得られるようになっている。
【0078】図7に示すSxは、未知の気体の気圧Px
で集電極の電流i+xが測定された際に存在した実際の環
境条件に対応する計器感度の正確な値であり、この値S
xは、未知の気圧Pxの正確な値を算出するために上記第
3方程式(Eq. 3)に利用され、算出された気圧Px
表示される。
【0079】陰極加熱電力の変化を補正する必要がない
場合には、データ群A,B及びCは同一になり、図5は
1本のグラフ、例えばグラフAに減少する。この実施例
では、計器感度Sの正確な値、すなわちSxAは、グラフ
Aに沿った補間によって算出される。この正確な値SxA
は、図5の集電極の電流i+xに対応する未知の気圧Px
の正確な値を算出表示するために使用される。図5のi
1及びi2の数値は、これら数値が未知の気圧に対応する
測定値i+xに最も近いために選択されるようになってい
る。以上のように、計器感度の変動を補正するために集
電極電流i+を使用することは、陰極加熱電力の変化を
補正するのが望ましくないとき、および補正する必要が
ないときの特殊な場合に行われる。
【0080】以上のことから分かるように、補間はSx
の値を求めるために使用されるが、表1のデータ群の数
が十分に多い場合には、補間によらない方法が使用され
ても良い。図5ないし図7のグラフは直線になってい
る。集電極電流の変動及び陰極電力の変動は、重要な気
圧領域を越えると直線状ではないかも知れないが、直線
でない部分へは、グラフの近似の範囲でほぼ分かるよう
な直線部分の連続によって近付くことができる。
【0081】図8は、本発明の第3実施例に係る真空計
を示し、12は図1のシールド12あるいは図2のシー
ルド24に相当する金属シールド、16は偏位され軸方
向に延びる平板状の陰極、17は軸方向に延びる任意の
電子収集手段、18は軸方向に延びる陽極、20は軸方
向に延びる集電極である。上記陽極18は、3本の支持
ポスト50に支持された実質的に通気性のグリッドに形
成されている。
【0082】上記陰極16は、陰極表面に対する垂線が
筒状の陽極18及び筒状のイオン集電極20の軸線から
偏位した仮想軸51に向かうように、位置決めされてい
る。このような配置は、前述の米国特許出願07/50
7,579号にも開示されている。この特許出願でも開
示したように、平板状の陰極16は、そこから放出され
る電子が最初はほぼ平行な経路を辿るように、位置決め
されバイアスされており、そのような電子の集中化によ
り、結果的に、ほぼ全ての放出電子が、陽極18を境界
とする陽極空間内でほぼ同じ軌道を辿るようになってい
る。
【0083】上記米国出願及び米国特許4,636,6
80号にも開示されているように、電子収集手段17
は、上記放出電子の最初のほぼ平行な経路を効果的に実
現するために任意に使用される。例えば、平板状でない
陰極が使用される場合や、平板状の陰極が適切に位置決
めされなかったり、バイアスされていない場合には、陰
極と協調して放出電流の所望の経路を実現する電子収集
手段17を使用することが望ましい。この電子収集手段
17は、一般に、陰極16と協調して静電界を発生させ
る電極から構成されており、上記静電界により、陰極及
び電子収集手段に加わる電位に応じて、電子が所望の最
初にほぼ平行な経路内へ放出されるようになっている。
このような電子の集中化の状態は、周知の電磁場理論を
利用することにより容易に定まる。この点に関しては、
Spangenberg 著、ニューヨークのMcGraw Hill 社発行
の"Vacuum Tubes"(1948)の第5章"Determination ofP
otential Fields" を参照することができる。特に、電
子顕微鏡、陰極線管、映像倍増器、質量分析計などの設
計で有名な電子線追跡のコンピュータ技術を使用しても
良い。また、上述したように、電子収集手段17及び陰
極16のバイアスは、全ての放出電子が、陽極18を境
界とする陽極空間内でほぼ同じ軌道を辿ることを確保す
るようになっている。
【0084】また、後述するように、放出電子の大部分
が陽極に集められる前に陽極空間を繰り返し通過するよ
うに設定されても良い。このように、電子の経路がより
長くなることにより、与えられた気圧の下で毎秒当たり
のイオン発生数がより大きくなる。
【0085】上記電子供給源という言葉は、上記平板状
の陰極16を意味するとともに、上記電子収集手段17
と組み合わされた陰極16をも意味する。
【0086】上記支持ポスト50は、陰極16からの電
子の流れが陽極空間52に入る際にも、陽極空間52か
ら出る際にも、電子の流れが支持ポスト50に衝突しな
いように設定されている。
【0087】従って、陽極の透過性は、電子の流れが陽
極を通過する領域で最適になるよう設定されている。さ
らに、上記領域の陽極の透過性をさらに最適にするた
め、上記領域の陽極には、軸方向の延長スリット(図示
せず)が設けられている。本出願人らは、コンピュータ
シミュレーション及び実際の試験の結果、支持ポスト5
0が、一部の電子の流れが陽極空間52に入る際にも陽
極空間から出る際にも支持ポスト50に衝突するように
設定された場合、真空計の読み取りの精度が時間毎にか
つ真空計毎に制御不可能に変動することに気付いた。
【0088】図9は、本発明の第4実施例に係る真空計
を示し、24は真空計が被覆されている真空管付きの金
属シールド(図2と同様のもの)、30は通気性を有す
る金属シールド、14は金属製の絶縁シールド、20は
イオン集電極である。上記絶縁シールド14は、陰極1
6及び陽極18に対する支持を可能にするように、開口
を有している。
【0089】上記陽極18の両端部には、端部の影響を
減衰させるために、それぞれ局部エンドキャップ53,
54が設けられている。上記イオン集電極20は、でき
る限りシールド30に接近するように延長されている。
上記陰極16の放電部分は、陽極18の軸方向にほぼ集
められており、各陽極18内の電界がこれ以上軸方向に
大きな電界成分を持ち始めないような各方面において、
軸方向に延びている。
【0090】図10(a)〜(d)は、円筒状の電極構
造を、典型的な等電位の輪郭とともに示す概略断面図で
あり、図10(a)では、陽極18の端部は開放されて
おり、等電位の輪郭57は砂時計の形状をしている。図
10(b)では、陽極18の両端部にそれぞれエンドキ
ャップ55,56が設けられており、各エンドキャップ
55,56は、イオン集電極がエンドキャップ56を貫
通するための小さな孔を除いては、陽極の端部を完全に
閉じている。このような完全なエンドキャップ55,5
6の場合には、等電位の輪郭58は樽形の形状をしてい
る。図10(c)には、本発明の重要な特徴が例示され
ており、陽極18内の等電位輪郭59が陽極18の端部
とほぼ等しい半径を有するように、陽極18に局部エン
ドキャップ53,54が設けられている。これにより、
等電位輪郭は、図10(d)に示すような非常に長い同
軸の円筒18,20内に存在する等電位60に近似する
ようになる。このように、局部エンドキャップ53,5
4が設けられると、より長い陰極の使用が可能になり、
これにより軸方向の大きな電界が存在しない陽極空間に
電子を放射させることができるようになる。
【0091】図8ないし図10の特徴は、図1ないし図
7の特徴と合わせて、全体として、気圧測定毎に大幅な
気圧測定感度の改良が繰り返され、真空計毎に計器感度
の再生が行われるように、作用する。しかしながら、大
幅な改良を得るために、必ずしも図1〜図7の特徴を使
う必要はない。これらの新しい特徴を使って、約10倍
の気圧測定精度が繰り返し再生された。
【0092】径の大きいイオン集電極20の使用によ
り、イオン集電効率が向上することは、よく知られてい
る。しかしながら、従来、イオン集電効率を向上させて
軌道上のイオンの空間電荷を減少させることにより、気
圧測定精度が向上することは知られていない。出願人ら
は、軌道上のイオンの空間電荷が減少すると、測定精度
が向上することに気付いた。すなわち、イオンの空間電
荷を減少させると、電子軌道上及び電子経路全長におい
てイオンの空間電荷の変動が減少するので、これにより
測定精度が向上するのは明らかである。
【0093】より径の大きな集電極を使用することによ
りX線電流が増加することは知られているが、図8に示
すように設定された陰極16を使用することにより、放
出電流の大部分は、陽極18に集められる前に繰り返し
陽極空間を通過するようになっている。したがって、電
子経路の長さを長くすることにより、与えられた気圧中
での毎秒当たりのイオン発生数が、従来のBA式真空計
以上に増加することになる。米国特許出願07/50
7,579号に開示するように、集電極と陰極との相対
位置を入れ替えるようにしても良い。すなわち、集電極
20が仮想軸51上に設定される一方、陰極16が陽極
の軸線から偏位されるのではなく軸線に一致して設定さ
れるように構成しても良い。しかしながら、集電極の中
央位置への設定は電子の経路の均一性を促進するという
利点を有するので、図8に示す相対位置の方が好まし
い。
【0094】このように、本発明は、X線電流がイオン
集電極20の広い表面領域のせいで増大するのと少なく
とも同じ意味で、低い気圧状態で陽極に集められるイオ
ンの電流が増大することによって、X線の限界値が高ま
るという問題を避けるようになっている。したがって、
本発明では、イオン集電極20の直径が従来のBA式の
真空計より少なくとも400%大きくなるが、集められ
たイオン電流に対するX線電流の割合、すなわちX線限
界値は、増大しない。X線電流だけでなく集められたイ
オン電流も、より径の小さなイオン集電極20を使用す
ることで減少し、より径の大きなイオン集電極20を使
用することで増大することは、よく知られている。しか
しながら、イオン集電極20の径を大きくすることによ
り、真空計の測定精度が向上することは知られていなか
った。
【0095】出願人らは、イオン集電極の直径が約0.
015〜約0.080インチ、好ましくは約0.020
〜約0.060インチの範囲であれば、本発明において
はX線限界に悪影響を及ぼすことなく測定精度の向上を
もたらすことが分かった。また、できる限り長いイオン
集電極20を使用することにより、軸方向に大きな電界
成分が存在する領域の長さを減少させることができる。
さらに、出願人らは、イオン集電極20の先端とシール
ド12´との間に約0.050インチの間隔を設けるこ
とにより、良い結果がもたらされることも分かった。い
かなる場合でも、集電極は、図9に示すように、少なく
ともエンドキャップ53よりも長く延出するように形成
されることが好ましい。
【0096】陽極空間内の軸方向の電界成分は、イオン
を軸方向に逃がしてイオン集電極20に集めないように
働こうとする。このイオンの逃げ、例えば10〜20%
のイオンの逃げは、この割合が一定に続くならば重大な
損失になる。また、周知のように、電子の放出密度は陰
極16の長さ次第で制御不能に変動するので、陽極18
の端部ゾーンで形成される毎秒当たりのイオン数は、時
がたつごとに制御不能に変動する。したがって、軸方向
に大きな電界成分を有する陽極18の領域でイオンが形
成されるならば、測定精度はかなりの悪影響を受ける。
陽極空間内の軸方向の電界成分は、局部エンドキャップ
53,54を利用することにより、陽極18の末端を除
いて大幅に低減されるようになっている。局部エンドキ
ャップ53,54が少なくとも陽極半径の約25%、多
くとも陽極半径の75%だけ半径内側方向へ延出してい
れば、測定精度が大幅に向上する。
【0097】BA式の真空計の構造では、陽極18の端
部に軸方向の電界成分が必ず存在するので、軸方向に大
きな電界成分が存在する陽極18の端部ゾーンに対して
電子を放出しない陰極16を設けることは有益である。
軸方向に大きな電界成分が存在する陽極18の端部ゾー
ンは、陽極内の電位のコンピュータシミュレーションに
よって、あるいは電解液タンクを使って、あるいは周知
の他の方法によって、ほぼマップ化することができる。
したがって、熱陰極として、極めて僅かの軸方向の電界
成分を有している陽極18の領域よりも軸方向に先へ延
出しないように形成された陰極を使用することにより、
測定精度を大幅に向上させることができる。
【0098】出願人らは、熱陰極16からの電子の流れ
が陽極のグリッドを通過する領域において、陽極の透過
性を均一化させることにより、良好な測定精度が達成さ
れることに気付いた。電子の通行に対する陽極の透過性
が位置ごとに変動するのであれば、電子軌道の変化が少
ないことによって、陽極空間に出入りする電子の割合に
重大な悪影響を及ぼすことになる。したがって、すでに
支持ポスト50に関して述べたように、できる限り陽極
の透過性を均一にすることにより、測定精度を向上させ
ることができる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の真空計の制御回
路によれば、計器感度の補正を行った後、適切な計器感
度を用いて気圧測定を行うので、真空計の測定精度を向
上させることができる。また、同じ真空計の繰り返しの
測定で感度を維持できるとともに、複数の真空計間で感
度を再現させることができる。
【0100】本発明の真空計の制御回路によれば、電子
供給源、陽極及びイオン集電極が電気的に完全にシール
ドされているので、外部電位からの影響を受けて電子供
給源、陽極及びイオン集電極上の電荷分布が乱されるこ
となく、気圧の測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る真空計の概略断面図
である。
【図2】本発明の第2実施例に係る真空計の概略断面図
である。
【図3】図1及び図2の真空計の概略平面図である。
【図4】本発明の真空計及び制御回路の概略を示すブロ
ック図である。
【図5】表1に示されたデータの一例を示す図である。
【図6】算出されたデータの一例を示す図である。
【図7】算出されたデータの他の一例を示す図である。
【図8】電子収集手段及び平板状の陰極を備えた本発明
の第3実施例に係る真空計の概略平面図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る真空計の概略側面図
である。
【図10】それぞれ異なる電極構成を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
10,32 真空計 12 金属シールド(シールド手段) 14 絶縁シールド(シールド手段) 16,51 陰極(電子供給源) 17 電子収集手段(電子供給源) 18 陽極 20 イオン集電極 24 真空封入体(シールド手段) 26,52 シールド空間 30 プラズマシールド(シールド手段) 40 陰極加熱電力制御器(放出電流維持手
段) 48 演算部(演算手段) 50 記憶部(記憶手段) 53,54 局部エンドキャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル デイル ボーレンスタイン アメリカ合衆国,コロラド州 80027, ダブリュー.ハーパーストリート 395 (72)発明者 ポール クラーク アーノルド アメリカ合衆国,コロラド州 80303, グリネル アヴェニュー 4275 (56)参考文献 特開 昭60−259924(JP,A) 特開 昭57−134855(JP,A) 特開 平2−218933(JP,A) 特開 昭61−218933(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 21/30 G01L 27/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供給源と陽極とイオン集電極とを有
    する電離真空計の作動を制御する制御回路において、 上記電子供給源と陽極とイオン集電極とを所定の電位で
    バイアスするバイアス手段と、 上記電子供給源からの電子放出電流を所定値に維持する
    放出電流維持手段と、 未知の気圧中で上記イオン集電極へのイオン放出電流を
    測定する測定手段と、 少なくともイオン集電極の電流と、少なくとも1個の真
    空計を用いて少なくとも既知の気圧の基準値で得られた
    真空計の感度とに関する複数の校正データ群を蓄える記
    憶手段と、 上記イオン集電極の電流の測定値と、上記校正データ群
    のうちの少なくとも一つとに応じて、未知の気圧に対す
    る真空計の感度を算出する演算手段と、 上記算出された真空計の感度と、上記イオン集電極の電
    流の測定値と、上記電子放出電流とに応じて、未知の気
    圧を算出する演算手段とを備えたことを特徴とする真空
    計の制御回路。
  2. 【請求項2】 上記複数の校正データ群の中から、上記
    イオン集電極へのイオン放出電流の測定値に最も近い2
    個のイオン集電極の電流値を選択する選択手段を有して
    いる請求項1記載の真空計の制御回路。
  3. 【請求項3】 各校正データ群は、一つ以上の電子放出
    電流の基準値と、測定される気体の種類と、電子供給源
    と陽極とイオン集電極とに印加される電位とを有してい
    る請求項1または請求項2記載の真空計の制御回路。
  4. 【請求項4】 上記電子供給源、陽極及びイオン集電極
    が設けられたシールド空間をシールドするシールド手段
    を有し、このシールド手段の少なくとも一部は、気体分
    子を上記シールド空間内へ移動可能にするようにかつ上
    記電子供給源、陽極及びイオン集電極に対する外部から
    の電気接続を可能にするように開放されているととも
    に、上記シールド手段は、シールド手段の外部電位が上
    記電子供給源、陽極及びイオン集電極上の電荷分布を乱
    さず、真空計の感度を安定させるように上記電子供給
    源、陽極及びイオン集電極を完全に囲い込んでいる請求
    項1ないし請求項3のうちのいずれかに記載の真空計の
    制御回路。
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